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2014年11月 1日 (土)

確かにボタンが多いほど偉いわけでもないので

このところネットに絡んだ犯罪的行為の増加もあってその向上が求められているネットリテラシーと言うもの、正しい知識はネット利用を始める前からきちんと学んでおくことが必要なのかなと言う気がしますけれども、スマホ等の購入でネット入門~初心者世代に相当する人も多いだろう高校生を対象にした調査で、興味深い結果が出ていると言います。

ネットの利用時間が長い子ほど、ネットリテラシーが「低い」【総務省調査】(2014年10月26日タブロイド)

うわっ...私のリテラシー、低すぎ...?
総務省が子どものネットリテラシーを調査した、「平成26年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等」を公表しました。こちらの総務省のページからご覧いただけます。
本調査は高校生3,672人を対象に、インターネットリテラシーの現状を調べたもの。インターネットリテラシーとは、ネットの適切な使い方を理解しているかや、ネットから必要な情報を取り出すことができるかといった能力のこと。

そんな調査の中に、一つとても気になる部分がありました。それは、「1日のインターネット利用時間が2時間を超えると、リテラシーが低くなっていく」というもの。
実際に、調査結果をご覧ください。
これは、一日のインターネットの利用時間と、リテラシーの高さを表した図。縦軸が利用時間を表し、横軸が長いほどリテラシーが高いということを表しています。
表によると、最もリテラシーが高いのは「1時間~2時間」で、次いで「1時間未満」です。2時間を超えた時点で、すでに1時間未満の利用よりもリテラシーが低くなっていきます。
特に、6時間以上利用する子どもは、リテラシーが最も低いという結果に。どうやらインターネットは、長時間使えばいいというものではないようです。
(略)

ちなみに元データの方は総務省のサイトから御覧頂くとして、高校生が一日に6時間以上もネットを使っていると言うとごく普通の学生生活に支障を来しそうにも思うのですが、いずれにしても正しい知識を持って正しい利用をしていただきたいと感じる話ですよね。
ただここで注目頂きたいのは高校生のスマホ保有率が今や9割にも達している、そしてネット接続の手段としてもスマホが8割と言う時代になっていることで、さすがに今どきの高校生が深夜のテレホタイムに自動巡回と言うこともないのでしょうけれども、これだけネットを利用していてもPCを利用する時間も保有率そのものも年々減少傾向にあると言う興味深い結果となっています。
その結果どういうことが起こってくるかと言うことなんですが、こちら今度は今どきの大学生の話なのですけれども、昔ながらのオールドユーザーにとっては何やらもの凄くストレスを感じそうな状況こそが今の若者達にとっては当たり前という、何とも不可思議なことになってきているようですね。

若者のキーボード離れ加速 レポート・卒論でフリック入力も(2014年10月21日NEWSポストセブン)

 スマートフォンの普及率が全世帯の62.6%となり、個人でみると20~29歳は83.7%になった。一方でパソコンの普及率はじわじわと減少し、20~29歳ではスマホを下回る78.8%だ(総務省「平成25年通信利用動向調査」調べ)。ふだん使う端末の影響だろう、若者は文字をフリック入力でつづり、キーボード離れがすすんでいる
 この現象は、偏差値60近い大学に通う学生でも事情は変わらない。
「同級生に、両手の人差し指でキーを探しながらキーボードをよちよち打っている人がいますよ。それでレポートも書いています。だからといってデジタル全般が苦手というわけじゃなくて、スマホだと両手でものすごく速くシュッ、シュッとやっているんです。そこまで極端じゃない人でも、私自身もキーボードよりもスマホのフリック入力のほうがラクですね」(都内の女子大学生)
 神奈川大学非常勤講師で情報処理を教える尾子洋一郎さんも、教え子たちは総じてキーボード入力は面倒だと話しているという。
「情報処理を履修している外国語学部の学生にアンケートをとってみたところ、iPadを持っている学生がレポートの仕上げまですべてフリック入力だけで済ませていました。全体的には、約15%がふだんからレポートの下書きやメモとしてスマホを使っていて仕上げはPCでというパターンで、他はキーボードを使っています。といっても、ほとんどの学生がキーボード入力が得意な訳ではないので、講義では4月にタイピングソフトでローマ字入力の練習をしています。また、自主的にタッチタイプ練習ソフトで日頃からトレーニングするよう指示しています。
 最近は、教員側が添付ファイルではなくメール本文でのレポート提出を指定するケースも増えてきていると学生から聞いたので、ますますキーボードではなくフリック入力ばかり使うようになるでしょうね」

 19世紀初期からタイプライター用には様々なキーボードが開発された。たとえばアルファベットをABC順に並べたり、母音だけを抜き出して列を分けたものがあったが、どれもあまり普及しなかった。しかし1872年にQWERTY配列キーボードが発表され、それを搭載したタイプライターが量産され広まったことをきっかけに、現在の形のキーボードが入力デバイスとして使い続けられている。
 しかし、スマホやタブレットの普及によって、この情勢は変わるかもしれない。Windowsが8.1からフリック入力に対応しているため、対応タッチパネル液晶ならPCでもフリック入力が可能になったからだ。また、Wi-Fi技術の広がりによっても変化がもたらされそうだ。
「大学のプリンタがWi-Fi対応したら、PCを経由させずともスマホやタブレットだけで印刷ができます。きっと近い将来、フリック入力だけで卒論を仕上げる学生が出現すると思いますよ」(前出・尾子さん)
 2008年にiPhoneが採用したことで広まったフリック入力だが、日本語入力にとって便利というガラパゴスな機能でもある。かつてキーボードでは日本語にとって便利な親指シフトがあった。しかし現在では、かな入力をする人が激減したこともありすたれてしまった。
 かな入力そのものは今でも可能だが、スマホ世代の若者はローマ字入力しか使わない。スマホで爆発的に普及したフリック入力は、果たして10年後にも生き残っているだろうか。

日本語入力のためには現在の英字キーボードは必ずしも最適なものではないのはローマ字入力に要する手数の多さを見ても判るもので、記事にもあるように実質親指シフトが消えた今の時代にはこれがベストと言うことはなかなか言えなかった中で、意外な方向から意外な伏兵が現れてきたと言うところでしょうか。
入力方法自体は慣れの問題が大きいので好きなやり方でやっていただけば構わないと思うし、確かにスマホだろうがPCだろうが共通の入力方法が使えた方が習得スキルが少なくて済む分有利と言う理屈は判るのですが、現状ではスマホの小さい画面では文章全体の閲覧性が低いことから長文入力にはなかなか難しいところもあるんじゃないかなと言う印象を抱いています。
お隣韓国では漢字教育が廃止され日本語で言うカナに相当するハングルだけを使用するようになってきた結果、古くからの文献が読めなくなるとか同音異義語の区別に苦労すると言った実際的な問題に加えて文学畑からも作家の文章力が落ちた、幼稚になったと言う批判もあるそうですが、日本においてもワープロ普及期において様々な文章的特徴を取り上げ批判されたように、書く方法論の違いは文章に出るのだと思います。
特に昨今では予測変換がどんどん進歩してもはや自分が書いているのか機械が勝手に書いているのか判らない、などと自虐的に語る人も出ているようですけれども、一方ではケータイ小説などと言われるように入力手段の制約から来る特徴を積極的に活かした新たな文学作品も生まれてきているわけで、音楽で言えば楽器が年々進歩し音楽も変わっていくのと同様別に否定的に捉える必要もないのかも知れません。
いずれキーボードと言う入力手段もダイヤル式電話のように「これどうやって使うの?穴を押したらいいの?」と歴史的遺物扱いされるのかも知れませんが、いまだにキーボードの入力のしやすさがPC購入の大きな要件になっている旧世代の人間からすると、普段使いはスマホのフリック入力でもキーボード川柳の味が判る程度には古い伝統にも触れてみてもらいたいと言う気はしますけれどもね。

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コメント

毎日毎日ネット漬けの子供ってインテリジェンスが低いだけじゃない?
学校の成績もネット利用時間と反比例してそうだわ

投稿: | 2014年11月 1日 (土) 10時00分

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