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2014年11月29日 (土)

実は日本人の評価は当てにならない(かも知れない)

本日の本題に入る前に、先日見かけて「さもありなん」と思ったこちらのニュースを紹介してみましょう。

日本人の「幸福度」は先進国で最下位 「幸せはお金で買えない」国民性なのか(2014年11月9日キャリコネ)

米シンクタンクのピュー・リサーチセンターが2014年に世界各国の「幸福度」を調べたところ、国民1人あたりのGDPが向上した新興国における幸福度の伸びが顕著ということが分かったそうです。
英タブロイド紙のデイリーメールは、この調査結果を「幸せはお金で買えることが証明された(More money DOES make you happier)」という刺激的な調子で報じています。

上位にはイスラエル、米国、ドイツ、英国

1108happyこの調査は世界43か国の国民に対し、アンケート形式で実施。「生活の満足度」をはしごに例え、考えうる中で「最も良い生活ができている場合」は10段目、「最悪な場合」は1段目を選ばせ、7段目以上と回答した人の割合で「幸福度」を算出しています。
2014年の「幸福度」では、イスラエルが75点、米国が65点、ドイツが60点、英国が58点といった国が上位を占めています。
一方、前回調査の2007年から最も「幸福度」が伸びたのは、インドネシアで35ポイント(23点→58点)。次いで中国(26ポイント)、パキスタン(22ポイント)、マレーシアとロシア(ともに20ポイント)と続きます。経済成長が著しくGDP(国内総生産)が上昇した国が目立ちます
経済や社会が比較的成熟してGDPも高い先進国は、「幸福度」では上位を占めていますが、欧米諸国の不景気の煽りをあまり受けなかったドイツを除き、「幸福度の伸び率」の動きはほとんどありませんでした。
GDPの高さと幸福度がほぼ比例していることから、デイリーメールは「幸せはお金で買えることが証明された」と報じていますが、その一方で、
「お金がなくても幸せな家族はいるし、お金持ちでも夫婦喧嘩が絶えず子どもがドラッグに走る家だってある」
というベトナム人のコメントを掲載するなど、お金が幸せの全てではない、という見方も一応フォローしています。

インドネシアを大きく下回る「日本の幸福度」

タブロイド紙のデイリーメールらしい拝金主義を煽る品のない記事ですが、寄せられたコメントには「健康」や「愛」といったお金以外の幸せの要素について触れているものが多く見られました。
「お金はモノを買うためだけのものじゃない。ストレスを減らしたり健康的な生活を保障するものでもある
「お金があったって早死にする億万長者だっている。お金で健康が買えないこともあるよね」
「そんなに健康じゃなくても、真実の愛があれば人生は豊かになるでしょ」
しかし中には、こんな皮肉を言う人もいます。
『お金で幸せは買えない』なんて言うのは、すでにお金を持っている人だけだ」

また記事によると、2014年の日本の「幸福度」は43点で、韓国の47点やイタリアの48点、フランスの51点を抑えて先進国最下位となっています(EU加盟国ではギリシャの37点がありますが)。これはインドネシアの58点をも下回っています。
日本は2002年が驚異の39点ですから、そこから見たらだいぶ回復したのかもしれません。とはいえ日本のGDPは、米国と中国に次いで世界第3位のはず。「幸福度はGDPに比例する」という推論を真っ向から否定する結果となっています。
(略)

「『お金で幸せは買えない』なんて言うのは、すでにお金を持っている人だけ」とは言い得て妙と言う感じなんですが、ただ本当に貧困で外の世界を全く知らなければお金がある人々の生活も全く知らないままなのですから、単純にGDPだけで比較出来るのはある程度発展し西欧型の経済的活動に染まった国々限定ではないかとも思うのですが、それにしてもやはり注目されるのは日本人の自己評価の低さです。
NPBとMLBを比較して「日本人指導者はまず悪いところを叱るがアメリカ人はいいところを褒める(ただし褒めてばかりでも容赦なくマイナーに落とされる)」だとか、ヨーロッパのホテル業界で「日本人顧客は世界で一番行儀がいいが、ある意味一番扱いが難しい(サービスの評価基準が厳しく気に入らなければ二度と利用しない)」だとか言った話が聞こえてくるように、これも何かしら文化的背景を反映した話ではあると思いますね。
興味深いのはこれだけ世界でも群を抜いて幸福に縁遠い日々を送っているはずの日本人なのですが、文科省の調査によれば「生まれ変わってもまた日本に生まれたいか」と言う質問にYESと答える日本人が年々増加し2013年にはついに8割を超え、なおかつ若者達の間でとりわけその増加が顕著であると言うことですから、昔からよく言う「日本人は信用出来るが、日本人の言うことは信用出来ない」話の一つであるとも言えそうです。
自分にも他人にも評価基準が厳しく、とりあえずネガティブな面から取り上げたがるのが日本人の性質なのだとすると、昨今話題の口コミサイトなどで悪評を書かれた経営者が掲載取りやめを求めて訴訟にまで訴える、などと言う話もまあそこまで気にしなくてもいいのでは?とも思うのですが、このように何かと評価の厳しい日本人が早速ひっかかりそうなちょっと興味深い現象が起こっていると言う記事を紹介してみましょう。

クチコミでネガティブ評価を受けた店側が客のクレカから罰金を勝手に徴収(2014年11月20日GigaZiNE)

レストランやホテルを選ぶにあたって、実際に食事や宿泊した人の意見が投稿されるクチコミサイトは便利なものですが、とあるホテルに宿泊した63歳の夫妻が「最悪のホテルだった」とホテルのクチコミサイトTripAdvisorに書き込んだところ、ホテルから宿泊料金とは別に100ポンド(約1万8000円)が、「悪評を書き込んだ罰金」として勝手にクレジットカードから引き落とされていたと報じられています。

BBC News - Trip Advisor couple 'fined' £100 by hotel for bad review

Hotel fines guests who left scathing review - CNN.com

イギリス・ブラックプールにあるホテル「Broadway Hotel」に宿泊したジェンキンソン夫妻は、ホテルの質・サービスともにひどい宿泊体験と感じたことから、TripAdvisorに「不潔で腐敗臭を放つ掘っ立て小屋」というタイトルのネガティブなクチコミを書き込みました。
数日後、夫のトニーさんがカードの使用履歴を確認したところ、ホテルから宿泊料金以外に100ポンド(約1万8000円)が引き落とされていることに気付きました。トニーさんがホテルに確認した結果、ホテルのポリシーに「悪いクチコミを残した宿泊客は100ポンドの罰金となる」と明記していると説明を受けたとのこと。トニーさんは「部屋の状態から考えて、1泊36ポンド(約6600円)は考えられません」と話しており、「広い駐車場付き」ということでBroadway Hotelを選んだトニーさんですが、満車だったため別のホテルに駐車せざるを得なかったとのこと。
さらに、お湯のタップとタンスの取っ手が壊れていましたが、一晩だけの宿泊にもかかわらず「修理は翌朝」という対応だったことや、壁紙が剥がれていた点、カーペットが汚くシミが付いていたこと、固くて汚いベッドだったことなど、ネガティブなレビューを書き込んだ理由をCNNに対して説明しています。トニーさんはこの件を地元の取引基準協会(イギリスの消費者センター)や、ブラックプール市議会に通報済み。取引基準協会の交渉によってBroadway Hotelは「悪いクチコミに対する罰金」というポリシーの削除に応じています。

BBCによると、トニーさんは「言論の自由はどこに行ったのか?ホテルが自由な発言を妨げることはあってはならない」と話しており、罰金の返金を要求しているとのこと。CNNはホテル側にコメントを求めていますが、マネージャーからの回答は得られていないといのことです。なお、TripAdvisorのBroadway Hotelのクチコミを見てみると、255件のクチコミ中「とても悪い」が146件
前客の靴下が放置されていたり、天井が一部落下した写真まで確認できることから、トニーさんだけが「ひどいホテル」と感じたわけではなさそうです。

まあブリであればこの程度は想定内…とついつい思ってしまうのですが、実はこのホテルだけが特殊な対応をしていると言うわけではないようで、今夏にはアメリカのホテルが悪評書き込み1件につき500ドルの罰金と言う方針を打ち出したことが報じられていた(その後同ホテルは「あれは冗談だった」と記述を削除したそうですが)ように、割合にあちこちで似たような話が出てきているようです。
いずれも元記事に紹介された書き込みを参照いただければ判るようにサービス面で万全、と言うわけには必ずしもいっていなかったらしい様子なのが興味深いのですが、同じく今夏にフランス人の人気ブロガーが某レストランの否定的な記事を書いたところ訴えられ、約21万円の損害賠償を命じられたという報道が出ていたように、ネット上の書き込みに対する当事者からの「反撃」が目立ってきているようには感じますね。
この背後にある事情としてやはり人間「利用しました。よかったです」で終わる記事よりも色々と実例を挙げてあれが駄目、これは不合格とあげつらった記事の方が単純に面白い、そして面白ければ閲覧が増え世間に話が広まると言う理屈で、特に今の時代閲覧が多い記事ほど検索サイトで上位に表示されるシステムですから当事者からすればたまったものではない、営業妨害だと言いたくなる気持ちもまあ、理解は出来るでしょうか。
なお前述の記事でホテル側が勝手にクレジットカードから余計な罰金を引き落としていると言う点をざっと調べて見たのですが、この場合ホテルのポリシーに明記されている行為だとすれば直ちに明らかな違法行為とまでは言えないにしろ、それに対して同意していないと言うことであれば返還請求を起こすことは出来ると言うことで、利用者側としては宿を取るにも細々とした契約書類の確認が必要となれば困った話ですよね。

一般論として名誉毀損と言う行為は別にその内容が事実であるかどうかに関係なく問われる可能性があると言うことで、裁判においては表現の自由などと勘案されながら判断されるそうですが、当然ながら社会性、公共性と言うものも非常に重視される理屈で、そうでなければ事件報道なども片っ端から名誉毀損で訴えられてしまうと言うことになりかねませんよね(昨今では事件報道の匿名化も議論されるところなんですが)。
とは言えしばしば著名人がマスコミ報道に対して名誉毀損の訴えを起こしているように、この辺りは非常に判断の微妙な問題であるのですが、公共の場において大勢の人間が評価を下す書き込みサイトと言う存在もその点では非常に判断が難しく、しばしば言われるように商売敵からのネガキャン書き込みなど様々な誤情報、意図的な捏造が混入する余地が大きいシステムではあると言えます。
当然ながらサイト側でも対策は講じていて、例えば何でも無差別に掲載するのではなく一定の信用があると判断された常連さんの書き込みを優先すると言ったことが行われているそうですが、批判の余地がなく毒にも薬にもならない書き込みが面白いかと言われれば微妙なところですし、そもそも毎回同じような人間の決まりきった書き込みを見るだけならガイドブックの類を読むのと同じではないかと言う意見もあるでしょう。
ステハンの書き捨ては信用できないから読み飛ばすべきだとか、書き込む人間だけでなく閲覧する側も含めて会員制のクローズドな環境にすべきだとか様々な意見もある一方で、誰も知らないような穴場にたまたま出かけて行った希少な利用者の生の声が聞けるのがこの種サイトの醍醐味の一つでもあるわけで、当面は口コミ自体の内容に対する検証を進めるくらいが一番無難な対策なのでしょうか。

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コメント

外国いって自分の国の悪口ばかり言ってるの日本人だけだね
外国人はなんじゃこいつ?って思ってるよ

投稿: | 2014年11月29日 (土) 08時24分

>外国いって自分の国の悪口ばかり言ってるの日本人だけだね
 それほど見聞もないくせに思い込みで騒ぐのは日本人と○○人だね。○○は適当に入れてくれ。
 よそはどうか知らないが、無知の自覚なしに大声で騒ぐ(アホ)がまかり通る国になって久しいとは思うよ。

投稿: | 2014年11月29日 (土) 14時06分

 厳しい評価になるのは当然のような気がする。

 人間は現状よりも先の見通しで幸不幸を感じる。
 悪くなる目しか見えない、少しでもよい方向に変える手段は手詰まり、というより、意図的に封じられていることが感じられればなおのこと。
 日本人がセンシティブな理由?
 55年体制はワイマールのリバイバルだったような気がするが、高度成長とそのあとのバブルで「GDP(当初はGNP)が国民を幸福にする」にすり替えられてしまい、小選挙区制導入で「少数者の知恵をみんなで役立てる方法」を喪失して、イメージで二者択一を繰り返す衆愚政治に落ち込んだ。またしても、同じ道か。今は来たるべきブラックマンデーを必死で繰り延べているような気がするよ。
  
 無名氏1も絶望しているようだが、彼は世界大戦(規模のカオス)の再来を望んでいるのかもしれない。

投稿: 感情的な医者 | 2014年11月29日 (土) 14時38分

先日某医療機器のバッテリーがいかれてしまい修理を依頼したところバッテリーが生産中止なので有線に改造、という形になる。ちなみに修理中の代替え品はないwと、言われました。
「バッテリー云々はともかく、代替えがないとかそんな扱いがあるか!?人死にがでるような代物じゃないにしろ仮にも医療機器だぞ!?」
「…ははあ。なるほどですねえ。」
「なるほどですねえ、じゃねえよオレは呆れ返ったぞ!」
「…本社に問い合わせてみます。明日電話します」。

翌日(土曜)電話なしw
週明け月曜午前10時になっても電話がなかったので本社コールセンターに苦情入れたところ慌てて電話してきて、「すいません代替え機はあります!ただ、全部出払ってまして…」
「ふざんけんなオレが何も言わなかったらそのまますますつもりだったのかとにかくすぐ送れ!」と怒鳴りつけました。が、モノがないのはどうしようもなく、
「木曜になります…」
木曜はウチは休みだ馬鹿モン!!「あとバッテリーですが、生産中止は生産中止なんですが本社に在庫がありまして修理可能です」

さすがの温厚なオレ様もコレにはブチ切れ。
「これだけやらかしてまさか正規の修理料金徴収するつもりじゃないだろうな…?」
「あ、いやそこは払って頂かないと…」
「オレが同じ事やったら訴訟沙汰か、下手すりゃタイホだぞ?ちなみに先日ダイ○の電動リールが1年半前とまったく同じ症状で壊れたんだが本来2万円なモーターをタダで交換修理してくれたぞ??御社は医療機器メーカーにも拘らず遊び道具の釣り具メーカーにも遠く及ばんクソ対応しか出来ないっつかする気がないって事でよろしいなよく分かった修理費は払ってやるが事の顛末をオレが常駐してる医療系ブログと2ちゃんねる医者板に書き込んでついでに○○学会と○○○学会に報告して会員に注意喚起してもらうからw」
「私個人の落ち度ですからそれは勘弁して下さい!!!!」
「なら自腹切れよ業務上の損失を従業員に補填させるのは労基法違反だそうだがオレの知ったこっちゃないからwww」

しばらくしてまた電話。
「…あまりにも申し訳ないので木曜日朝一番に直接お持ちしてお詫びさせて頂きます。」
「木曜は休みだっつったろ(怒)」ホントに人の話聞いてないんだなこいつ…。
「では金曜に」
「来なくていい!つか、来んな!!」
「いやそれでは…」
「手前の無意味な自己満足パフォーマンスに付き合ってオレに何の得があるんだつかそんな余計な金(支店は他県なんでウチから100kmくらい離れている)があるならガソリン代だか高速代だかJRの運賃だか知らんが詫び料に上乗せしろよw」

>一般論として名誉毀損と言う行為は別にその内容が事実であるかどうかに関係なく問われる可能性があると言うことで、裁判においては表現の自由などと勘案されながら判断されるそうですが、当然ながら社会性、公共性と言うものも非常に重視される理屈で、

師匠のお墨付きも頂けた事ですし対応如何によっては実名を晒させて頂きますので○○○○○社様におかれましてはそこんとこよろしくwwwww

投稿: 10年前にドロッポしました。 | 2014年11月29日 (土) 15時52分

クレーマーの遠吠えw

気に入らなきゃ使わなけりゃいいのにw

投稿: | 2014年12月 1日 (月) 15時12分

○○○○○社員乙w、とでも言えばいいのかな?

投稿: 10年前にドロッポしました。 | 2014年12月 1日 (月) 15時27分

○○○○○社員とは無関係の者なので、
○○○○○社員乙w、と言いたきゃご勝手にw

気に入らない製品もメーカーも、黙って使わなくなれば、世の中から消えてくれるんじゃない?

投稿: | 2014年12月 1日 (月) 17時50分

>>さすがの温厚な俺様も


温厚さのかけらもないクズさ

投稿: | 2014年12月11日 (木) 11時04分

本日ようやく修理がおわりました。もちろん無料w。
さすがは○○○○○社様!最高です!!ありがとおおおおおお~っ!!!(テノヒラクルー

投稿: 10年前にドロッポしました。 | 2015年1月 9日 (金) 10時12分

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