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2014年11月 8日 (土)

女子と聞いて何を想像しますか?

本日の本題に入る前に、パワハラだアカハラだと昨今では日本においても様々なハラスメントが取り上げられるようになりましたが、この言葉が普及した元祖と言ってもいいのがご存知セクハラで、今も何をもってセクハラと見なすべきなのか、女性に対するセクハラばかり問題視するのは逆差別ではないのか等々、様々な議論が繰り返されているのは知られている通りですよね。
ただやはり当事者のみならず第三者が見ても不快感をもたらすような行為は名称はどうあれ避けるべきだと思うのですが、先日とある女優がニューヨークはマンハッタンをただ歩いてみたと言うだけの動画が大いに注目を集めているようです。

女性が1人でNYを歩いたら…「セクハラ体験」動画が物議(2014年10月30日AFP)

【AFP=時事】米ニューヨーク(New York) の街路を歩く女性がひっきりなしに声を掛けてくる男たちに煩わされる様子を撮影した動画がインターネット上で話題を呼び、女性や少数派の人々に対する嫌がらせ(ハラスメント)をめぐる議論が再燃している。
 2分間の動画には、マンハッタン(Manhattan)を黙って歩くTシャツ・ジーンズ姿の女優ショシャナ・B・ロバーツ(Shoshana B. Roberts)さんが、すれ違う男たちから口々に「ヘイ、ベイビー」「やあ、かわいこちゃん」などと声を掛けられる様子が映っている。
 ロバーツさんが無視して通り過ぎると、男たちは失礼な態度だととがめ、「笑ってよ」「君をきれいだと言っている人がいるんだ。もっと感謝しなきゃ」などと忠告してくる。

10 Hours of Walking in NYC as a Woman(女性としてニューヨーク市を歩く10時間)」と題されたこの動画は、28日に動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿され、再生回数は既に980万回を超えた。女性や社会的少数派に対する路上での嫌がらせ撲滅を掲げる慈善団体「ホラバック(Hollaback!)」のために制作されたものだ。
 動画に登場する男の1人は、約5分間にわたって無言でロバーツさんと並んで歩き続け、ロバーツさんをあからさまに警戒させた。
 ロバーツさんは計10時間歩き回る中で100回以上、言葉による嫌がらせを受けたという。片目をつぶって合図してきたり、口笛を鳴らしたりした人は数え切れないほどいたという。

■動画公開後、ネットで嫌がらせも

 投稿された動画の再生回数が上げるにつれ、ロバーツさんはネット上で暴力的な脅迫を受けるようになったとAFPに語った。「メールで寄せられた反応の大半は好意的なものだったけれど、残念ながら否定的な意見もあった。けがをするぞ、殺してやる、などと書かれたものもあった。安全でないと感じるので、警察に相談するつもりだ」
 ホラバックによれば、ユーチューブのコメント欄にも、ロバーツさんをレイプしてやるなどの脅迫文が投稿された。また、路上でのこうした嫌がらせは、女性や有色人種、同性愛者、トランスジェンダーなどが特に多く経験しているという。
 カメラをリュックサックに隠してロバーツさんの前を歩くという手法でこの動画を撮影したロブ・ブリス(Rob Bliss)氏は「白昼、路上で行われているこうした嫌がらせが人の目にどう映り、人をどのような気持ちにさせているのか、男たちに見せてやりたかった」とAFPの取材にコメント。女性たちに向けては、次のように語った。
「女性たちがそれぞれの経験を声に出して訴えられるように、少しでも力づけたかった。路上での嫌がらせの多くは、女性たち自身でなくせるものではない」

動画を見ていただけると判る通り、別に煽情的な格好をしているわけでも挑発的な仕草をしているわけでもなくただ無表情に黙々と歩いているだけなんですが、声をかけるだけではなくしつこくつきまとう人間もいると言うのは見ていても嫌な感じではありますし、こうした動画を公開するだけでも嫌がらせが続出すると言うのもどうなのかです。
人種や性別と言った明らかな特徴のある人ばかりではなく、同性愛者等性行動パターンの違いによってもより多くのいやがらせを経験していると言うことに主観的なバイアスを感じる方もいるかも知れませんが、こうした方々の場合も特徴あるファッションや行動様式等見る人が見ればそれと知れると言いますから、特にこうした個人の思想信条に基づく冷やかし等が行われているのであれば問題でしょう。
またおよそ対人関係は声をかけなければ何も始まらないじゃないかとか、そもそも声をかけられることを目的にしている人も存在しているだろうと言う指摘もあるのでしょうが、日本でも迷惑行為には条例等で厳しく対処するようになってきている時代であり、単なるモラル上の問題と言うだけではなく社会的にも処罰の対象となる可能性があると言うことを念頭において振る舞う必要がありそうですよね。

余計な話が長くなりましたけれども、男と女と言う存在が交わるところ何かとトラブルが発生しやすいと言うことでもあるのでしょうか、昨今では女子会などと称して女性だけで集まると言うことが人気なんだそうですが、こうした「女子」全盛と言う風潮に少しばかり違和感を感じている人間もいると言う記事を紹介してみましょう。

今さらながら何でも「女子」をつける風潮ってアリ?メディア関係者が溜め込んだモヤモヤを吐露&大激論(2014年11月7日ダイヤモンドオンライン)
より抜粋

(略)
 女子会、女子力、大人女子、肉食系女子、20代女子、30代女子、さらには40代女子、50代女子まで……。
 そのうち、「還暦女子」という言葉が出て来ても不思議ではない。ここ数年、「女子」という言葉がメディアで猛威をふるっている。電車の中吊りで、ネット上のニュースで、テレビで、この文字を目にしない日はないほどだ。
(略)
「女子」という言葉が最近のような意味合いで使われ始めたのは、いつ頃からだろう。コラムニストの深澤真紀氏が「草食男子」「肉食女子」を使い始めたのは、2006年の日経ビジネスオンラインの記事と言われるが、この言葉が流行語大賞に選ばれたのは2009年。
 また、2009年は産経新聞と朝日新聞に「30代の『大人女子』急増!? 背景に『女性の自立』も」「ずっと『女子』だもん アラサー雑誌・テレビ…おどる造語」という、「女子」という言葉の使われ方を分析する記事が掲載されている。2009年よりも前から、「女子」は現在のような使われ方をしてきたが、当の女性たち以外にも認知が広がった節目の年は、2009年と言えそうだ。
 この中で最も古いのが、先ほど紹介した産経新聞の記事「30代の『大人女子』急増!? 背景に『女性の自立』も」だ。2009年7月6日朝刊、第一社会面。記事では「『大人女子』『30代女子』という言葉を生みだしたのは、宝島社(東京)の女性誌『InRed』」と指摘。当時『InRed』など宝島社の女性誌は、出版不況と言われる中、部数を伸ばし好調だった。
 また、「女子」を使う女性、使わない女性の両方の意見を紹介しつつ、OL向けフリーペーパー『クーポンランド』局次長の「女性の社会進出が進み、消費力が高く自立した女性が増えたことが女子(現象)の背景にある」という分析を紹介。さらに社会言語学の教授は、「若さに回帰したいという意味もあるのだろうが、『女子』という新たな人間像をつくる創造的な言葉だ」と述べている。
 同年9月には、朝日新聞大阪版の夕刊で「ずっと『女子』だもん アラサー雑誌・テレビ…おどる造語」(9月18日)という記事が掲載されている。この記事の中では、「女子は雑誌やテレビで意識的に使われ、造語としても流行している」「同じ女という性を表していても女性は公的でカタく、女は生々しい感じがする。いつまでも元気ではつらつとした女性という気分をのせるのにぴったりきたのが女子だった」とNHK放送文化研究所の研究員が分析。
 日本語学の教授による、「『女性』や『レディー』『マダム』といったことばと比べ、『女子』は色がついていないことば」「女性は一人前のおとなといったイメージがあるけれど、女子というと、甘えた、無責任な、保護されるという感じがする。ウーマンパワーと聞くとちょっと引くが、女子力と言われてもおびえないでしょう。かわいいことが最大の評価になるから、女子が流行するんですね」という説も。
 さらに同年10月には、毎日新聞が東京版の朝刊で「いい年した女性が『女子』不快」(10月21日)という世田谷区に住む27歳女性の投書を掲載している。
「ひどいのは『大人女子』。大人なのか子供なのか分からない変な日本語です」「本人はいつまでも若くありたいつもりでしょうが、聞いている側には『そんなに学生気分でいたいのか』と思えます」「親しい仲間内で使うならともかく、職場で使うのはやめてほしい」と厳しい。
(略)
 男性6人、女性4人に「プライベートと仕事それぞれで、『女子』という言葉を使うことに抵抗があるかどうか」という質問をした。「仕事」とは、ここでは原稿を書く場合、記事を制作する場合の意味だ。
プライベートで使うことに抵抗があると答えた人は、男性3人、女性2人。仕事で使うことに抵抗があると答えた人は、男性3人、女性0人。男性の場合、プライベートで「ある」と答えた人は仕事でも「ある」。プライベートで「ない」人は仕事でも「ない」だった。女性の場合、プライベートで抵抗があると答えた人でも仕事では「ない」と答えた
(略)
 さらに、女性ライターや女性編集者が「女子」についての葛藤をすでに終えているように見えるのに比べ、男性ライターや男性編集者はまだ葛藤の中にいるようにも思えた。
 これは女性ライターである自分が、「男子」という言葉に対しての感想を聞かれることを想像すると理解できる。女子という言葉にはすでに抵抗がないが、「男子」という言葉をやたらに振り回す人は、男性であっても女性であっても、なんだか信用できない。
(略)

しかし女子と言う言葉はそもそも女性全般を示す「おなご」を漢字表記しただけのものだと言う説もあるようなんですが、やはり世の男性諸氏にとっては「女の子」などとかわいらしく呼びかけることもはばかられ「おいそこの女子ども!」呼ばわりしていた、生意気盛りだった遠い昔の記憶を刺激しやすい表現ではあるのかも知れませんね。
それはともかく大人の(精神的)子供化と言った文脈でも扱えそうなこの女子と言う表現、もともと一部の成人女性の間でも自然発生的に用いられていたのでしょうが、それがあるときからマスコミによって積極的に使われるようになって急速に普及した、その理由としては女性全般を柔らかく表現する言葉としてなかなか使い勝手が良かったからであると言うことのようです。
ただ興味深いのが雑誌編集に関わるプロフェッショナルの意見だとは言え女子と言う表現に対して男女で非常に受け止め方に差があり、プライベートではともかく仕事で使うのは構わないと言う割り切りが出来ている女性に比べると、使用そのものに違和感を抱いている男性が多かったと言うのは実感的にも首肯できる気がしますがどうでしょうね。
マスコミ的に「女」だとか「女性」だとか言った書き方では少しきつすぎると言う意見にはなるほどと思うし、確かにそうした場合に使い勝手のいい表現も他にあまりないのかなと言う気もしますけれども、考えてみるとその事情は男性においても同じであると言えそうであるのに、大人に対する男子と言う言葉が全く広まる気配がないのは逆差別的とも言えそうなんですが、正直世の渋い男性方にとって男子などと言われてもあまりうれしくないのだろうとは思いますね。

長引く不況で世の男性諸氏の外食産業に対する資本投下もなかなかに厳しいものがあると言う今の時代にあって、女子会と言うものは非常に大きな収入源としても期待されているのだそうで、実際夜の町に出ても女子会にターゲットを絞った看板があちらこちらで立っていると言うくらいですから、一時の流行ではなく一つの文化として完全に定着していくものなのかも知れないですよね。
パーティー好きのアメリカ人などはシャワーパーティーだのスランバーパーティーだのといわゆる女子会的なイベントもそれぞれに名前がついていると言いますが、家庭内での役割分担等々どうしても男と比べると外に出る機会が少なくなりがちな女性も多かっただろうことを考えると、何かと理由を付けて女友達だけで集まると言うことが自然発生的に行われてきたんだろうと言う気がします。
日本においても井戸端会議などと言うものはまさに日常生活の中で開かれる伝統的な女子会だと言えますが、さすがに今どき井戸端もないだろうし語感的にももう少し格好良くアピール出来るものはないかと考えていくと、女子という言葉の汎用に対する違和感はいまだに拭いがたいものがあったとしても女子会と言う言葉自体はなかなかうまい表現ではなかったかと思うのは自分だけでしょうか。

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コメント

挨拶されても表情も変えずに無視するというのが、ニューヨーク人の一般的なマナーに照らしてどうなのか?とは思います。
(冒頭の「How you doing today」は普通に挨拶だと私には思えます。笑って「Hi」くらい言って手を振っておけば済んだような気がします。)
日本では「無視」はよくある光景なので何とも言えないですが、
「欧米人は見知らぬ人とも街ですれ違えば気軽に挨拶する」とはよく聞く話なので。

また解説される「欧米人は見知らぬ人とも街ですれ違えば気軽に挨拶する」理由が本当であれば、
周囲に一切の反応を返さないショシャナ B ロバーツさんから周囲の人々は悪意・敵意を感じたんじゃないかと想像します。

投稿: JSJ | 2014年11月 8日 (土) 10時38分

女優さんが目の前歩いてたら声かけたくなる気持ちもわかるような気もしますけど。

投稿: ぽん太 | 2014年11月 8日 (土) 11時11分

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