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2014年10月 8日 (水)

感染症蔓延のリスクと個人の自由の制限

アフリカでかつてない範囲で拡大中のエボラ出血熱大流行は少なく見積もっても数千人の犠牲者が出ていると言うことで、当然ながら世界各国はその感染拡大阻止に大きな注意と努力を払っているところですけれども、日本からも資金や人材を提供していることはすでにご存知の通りですよね。
ただ国内のみならず国際的な人の行き来がこれだけ活発になっている時代にどこまで封じ込めが可能なのかは微妙なところだと感じるのですが、先日アメリカでついに発症者が出たと言うことが報じられ、しかもその経緯が問題だとちょっとした騒ぎになっているようです。

米初のエボラ熱患者、最初は抗生物質もらって帰宅-2日後入院 (2014年10月1日ブルームバーグ)

  10月1日(ブルームバーグ):米テキサス州ダラスで米国初のエボラ出血熱感染が確認された男性は、入院の2日前に病院を訪れたが、抗生物質を処方され帰宅していた。複数の当局者が明らかにした。
米疾病対策センター(CDC)が9月30日に発表したところによると、罹患が確認された男性はリベリアを旅行して9月20日に米国に到着。現在は集中治療室(ICU)に隔離されている。リベリア出国時に症状がなかったが24日に兆候が出始めたため、26日に病院に行った。その2日後に、テキサス・ヘルス・プレスビテリアン病院に収容されたが現在は重篤な状態にあると、CDCのトーマス・フリーデン所長が説明した。
同所長はアトランタでの記者会見で、「エボラ熱をわれわれがここで食い止めると絶対の自信を持っている」と言明した。
CDCの伝染病の専門家チームが、問題の男性と接触した人を21日間モニターし、症状が表れれば直ちに隔離、その人に接触した人も特定しモニターするという。

男性は米国に住む親族を訪ねたもので、症状が出た時はその家に滞在していた。フリーデン所長によれば、発症後に接触した人の数は少ない。また、同じ便に搭乗した人へのリスクはほとんどないという。「エボラ熱は発症前に感染しない。男性は飛行機を降りてから4日後まで発病しなかった。このため同じフライトの利用者にリスクがあるとは考えていない」と同所長が述べた。
男性は26日に病院を訪れ抗生物質をもらって帰宅したが、28日に救急車でテキサス・ヘルス・プレスビテリアン病院に運ばれ入院したと、同病院の疫学者、エドワード・グッドマン氏が述べた。救急車の乗員やその他の医療従事者もモニターされているという。
CDCと医師団は試験段階の治療法を試すことも検討しているとフリーデン所長は述べた。結論は出ていないという。ホワイトハウスはオバマ大統領が同所長から説明を受けたと発表した。

男性の氏名と搭乗した旅客機の便名は公表されていない。アフリカからダラス・フォートワース国際空港へ直行の便はなく、米主要航空会社にはリベリア行きの便がないため、リベリア以外のアフリカや欧州で乗り継いだ可能性、さらに米国の他の都市に到着し国内便でダラスに移動した可能性もある
米当局者によると、感染が疑われる別の患者が米国立衛生研究所の施設で診断を受けている。

なぜ米国でエボラ感染者は見逃されたか(2014年10月3日ロイター)

[1日 ロイター] - 米疾病対策センター(CDC)は9月30日、米国で初のケースとなるエボラ出血熱の感染を確認したと発表した。これまでの感染者は治療のため西アフリカから米国に帰国した4人で、いずれも医療従事者だった。今回のケースと違うのは、4人のエボラ感染は帰国前に分かっていたことだ。
リベリアに帰郷していた同国国籍のトーマス・エリック・ダンカンさんが、テキサス州ダラスに到着したのは9月20日。その4日後までエボラ出血熱の兆候は現れなかったが、26日に発熱と吐き気を訴えてテキサス・ヘルス・プレスビテリアン病院を訪れた。病院で看護師には西アフリカへの渡航の事実を伝えたが、「軽度かつ通常のウイルス性疾患」と診断され、抗生剤を処方されて帰宅した。ウイルス性疾患に抗生剤を処方すべきではないことはさておき、病院はなぜ帰宅を認めたのだろうか。

米国の医療システムは世界で最も進んでいる。しかし、複雑で非効率でもあり、そうした仕組み上の欠陥が、致死率の高いウイルスに感染している患者を見過ごしてしまったと言えるかもしれない。
(略)
医師同士の間にも、階層は多く存在する。エボラ出血熱のような病気の診断と治療を専門とする感染症の専門家は(筆者もその1人だ)、米国で働く医師の中では最も賃金が低い。感染症を専門領域に選ぶのは、報酬以外の理由があるからだ。
ニュース記事では病院関係者の話として、テキサス・ヘルス・プレスビテリアン病院は、エボラ患者の治療に「準備万端」だったと伝えられている。しかし、患者を自宅に帰す前に、病院がエボラ出血熱のような病気の専門家に診察を求めたとは考えにくい。それが真実であるなら、米国の医療が抱える深刻かつ危険なシステム上の欠陥を浮き彫りにしている。

患者を自宅に帰してしまった要因と思われることは他にもある。米国社会はテクノロジーに夢中になっている。エボラ出血熱と闘う最善の方法として、新薬や新しいワクチンが追い求められているのもそれで説明がつくだろう。医療の現場では、こうしたテクノロジー偏重が、一部で臨床試験や放射線検査への過度の依存につながり、医師が患者と向き合う時間が犠牲になっている。医師の中には、徹底的な身体診察をどうやればいいか忘れてしまったように見える人さえいる。
しかし、エボラ治療薬として期待される実験薬「Zマップ」でさえ、徹底的な身体診察とそれに続く公衆衛生の基礎の代わりにはならない
こうした医療行為は単純かつローテクに映るかもしれないが、結果に大きな違いを生み出す。病気の進行を未然に防ぐことにつながるのだ。しかし残念なことに、エボラ出血熱の流行などからわれわれを守ってくれる単調な作業を担う保健所やCDCは過去数年、予算の大幅削減が続いている。

リベリア国籍の男性からエボラ感染が拡大するかどうかは、ハイテク化が進んだ米国医療システムにとって良いリトマス試験紙になる。エボラ出血熱の流行は、医療システムが未発達のリベリアやシエラレオネ、ギニアでは、依然として拡大が続いている。しかし、20人のエボラ感染者が確認されたナイジェリアは封じ込めに成功した。セネガルでは、1人のエボラ患者が60人以上と接触していたが、感染は広がらなかった
今回のテキサス州のケースでは、男性は発症後4日以内に隔離された。もし同州で新たな感染者が見つかれば、それは、世界で最も高額かつ最先端の医療システムの構造上の問題が露呈することにほかならない。
*筆者は、感染症と公衆衛生を専門とする内科医で、医療ジャーナリストでもある。

最新の報道によればダンカン氏は危篤状態に陥っていると言うことで治療がうまく行くことを祈るのみですが、公衆衛生学的見地からすると幸いにも今のところ感染拡大の兆候は見つかっていないものの、マスコミによって同氏が路上で嘔吐した吐瀉物を清掃員が通常の高圧洗浄器で洗い流す映像が放映されるなど、果たしてこのまま感染を押さえ込めるのかどうかが非常に注目されているところです。
記事では病院がダンカン氏をそのまま帰してしまったと言う点が問題視されているのですが、初診時は発熱嘔気程度であまり特徴的な症状はなかったようでもあり、実際上未だ米国内で発生のない疾患に対してこれを疑っていきなり検査をすると言うのも実際上どうなのかで、なんでもかんでも検査連発ではさすがに保険会社の方から問題視されてしまいそうにも思います。
日本においても発熱等疾患特異性の乏しい症状で来院した場合に初診でそれを疑うことの難しさは、同様な発熱を呈する疾患であるデング熱患者の把握状況を見ても判る通りですが、そうなりますといざ患者が発生した場合にどこまで感染拡大を食い止めることが出来るのかと言うことへの不安が増しますよね。

エボラの場合インフルエンザと違って接触感染とされるのが唯一感染拡大防止における救いなのですが、この点も空気感染を起こす変異株出現の可能性が警告されるなどいつ何が起こっても不思議ではないと言う状態で、オバマ大統領も米国に着陸する航空機の乗客に対してエボラ感染の有無をチェックすることを検討させているとも言います。
また今回伝えられるところではこの患者のバックグラウンドもなかなかに興味深いものがあって、そもそもガーナの難民キャンプでかつかつの生活をしていたダンカン氏が渡米したのは米国内居住者と結婚して永住権を獲得するためだったと言い、エボラ感染者を運ぶ手伝いをしていたにも関わらず搭乗前のアンケートでは健康状態や患者接触歴などに関して全て「ノー」と答えていたそうです。
要するに社会的経済的な理由から感染リスクを隠して入国していた可能性があるとも言え、またご存知のように米国と言うところは普段から不法移民問題など外部からの流入者が多いお国柄ですからどこまで入国時のチェックが行えるかも怪しいものだし、なおかついざそれと診断がついた際にどこまでの対応が可能なのかも議論が別れるところですよね。

エボラ疑いでの隔離は憲法の定める「自由」に違反か…古典的な法律議論が再燃? 米(2014年10月6日News All Day)

ブリュッセルから米国へ向かうユナイテッド航空便の乗客。
彼らはニュージャージー州のニューアーク空港でエボラウィルスの検疫のため一時隔離されていましたが、週末に陰性と判明し解放されました。

米国ではヒトは絶対的な個人的自由を誇っています。憲法にも「個人自由は不可侵であり、大多数の利益は優先されない。」との概念があります。
ではあなたが本当に病気だったらどうでしょうか。自由権は?財産権は?

検疫と隔離を行うという政府は、安全保障と個人権利の法律バランスという古典的な議論を再燃させます。大衆に潜在的に害をなすのであれば、それは個人の自由権侵害も正当化されるでしょう。
検疫は国家による究極のプライバシー侵害ですが、同時に憲法上は正当な侵害です
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テキサス州はエボラ感染者であるダンカン氏、そしてその周囲の市民を隔離する権限を行使しました。
ですが検疫権限は無制限ではありません。国家検疫法でもいくつかの憲法上の制約を受けているのです。
市民お自由を奪うためにはいくつかのプロセスが必要だ、と。

隔離された人々は自由だけでなく、例えば働けないなどの財産権も侵害されています。しかしこれらの隔離された人への補償規定は存在していません

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憲法はひとまず横に置いたとしても、皆はエボラの隔離…個人権利のどんな抑制も支持するでしょう。この個人が「自分」となるまで。
そのとき、我々全員は個人権利のチャンピオンになるかもしれません。

日本でも新型インフルエンザ騒動の際に患者の行動制限も検討し対策特別措置法が制定された経緯がありますが、弁護士団体の反対や抗ウイルス薬など治療法が存在すると言う事情もあってか強制性と言うことは医療提供の場として土地や建物を提供することに関して言及されるのみで、患者の強制隔離等に関しては特別の強制力を持つものではありません(住民に外出の「自粛」を「要請」することは出来ますが)。
日本においても結核などは結核予防法29条の規定によって昔から見つかり次第即入院(命令入所)でしたが、興味深いのは同条には「都道府県知事は(略)結核療養所に入所し、又は入所させることを命ずることができる。」と書かれているにも関わらず、その強制力を担保する罰則等の規定がないことから実は場合によっては必ずしも法の通りに運用出来ていない側面がありました。
もちろん診断がついてはいないが極めてその疑いが強いと言う段階の方々はそもそもこの規定の対象にすらならないわけで、さすがに政府もこうした状況に思うところがあったのでしょう、先日エボラや結核などに関しては診断に必要な検体採取を強制的に行うようにすると言う感染症法改正案を今国会に提出することを決めたのだそうですが、これまた診断確定後の治療の強制力に関しては手つかずのままとなっています。
エボラや新型インフルエンザのような症状も強く命に関わる病気であれば誰だって死にたくはないのだから、別に強制にしなくても進んで入院治療を受けるんじゃないの?と言う考え方もあるかも知れませんが、すでに一部方面ではエボラを利用してテロをしかけようと言う物騒な話すら出ているとか出ていないとかですから、この調子で果たして大丈夫なのか?と言う懸念は感じるところでしょうか。

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コメント

>看護師には西アフリカへの渡航の事実を伝えたが
これが具体的にどういう状況だったのかにもよるのかもしれませんが、
少なくとも診療スタッフに西アフリカ渡航歴を伝えた発熱・嘔吐を訴える患者に対して、この時期にエボラの可能性を考えなかった、というのは
最大限好意的に表現してお粗末な対応かと。

投稿: JSJ | 2014年10月 8日 (水) 08時19分

わざわざ「看護師には伝えた」と書いてあるところを見ると医師には伝わっていなかった?
ほんとに重要情報をスルーしてたにしちゃ病院側が妙に自信満々な態度なのが不可思議ですが。
でもこれから町でもアフリカ系の人が敬遠or特別視される風潮が出てきたら大変ですね。

投稿: ぽん太 | 2014年10月 8日 (水) 09時01分

すみません。
コメント出してるのはCDCの所長さんだったんですね。

投稿: ぽん太 | 2014年10月 8日 (水) 09時03分

感染症に関しては海外渡航歴など問診が非常に重要であるということは基本中の基本ですが、一般臨床家においてそれがきちんと遵守されているかと言うことを思うとき、これは日本でも十分起こり得る話に思えます。
例えば昨今国内でも話題になっているデング熱に関して、発熱や頭痛を訴えて来院した患者に対してどの程度の問診をしているか全国の先生方にアンケートを取ってみると興味深い結果が出るかも知れませんね。

投稿: 管理人nobu | 2014年10月 8日 (水) 11時02分

>感染症を専門領域に選ぶのは、報酬以外の理由があるからだ

さすが、報酬がすべてに優先するという米国。

投稿: | 2014年10月 8日 (水) 11時37分

ダンカン馬鹿野郎禁止

投稿: | 2014年10月 8日 (水) 14時25分

10月8日(ブルームバーグ):米国内で初のエボラ出血熱患者と診断されたトーマス・エリック・ダンカンさんが8日、
死亡した。ダンカンさんはテキサス州ダラスの病院で隔離され、治療を受けていた。

リベリア人のダンカンさんは祖国で感染した後に、恋人のルイーズ・トローさんと結婚するために渡米。
9月30日にエボラ出血熱と診断された。トローさんも現在は隔離されているが、今のところ症状はみられない。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-ND4V8K6JTSF201.html  

投稿: | 2014年10月 9日 (木) 07時48分

エボラに関しては、海外からの渡航者が日本国内で発症、というイベントが
あるかないかは時間と運だけの問題だと思っています。

投稿: JSJ | 2014年10月 9日 (木) 09時28分

例え後発で有利な立場であったとしても、いずれやってくるだろう最初の症例に対して初診の現場が今回のアメリカ以上に適切な対応が出来る可能性は決して高くはないものと考えます。

投稿: 管理人nobu | 2014年10月 9日 (木) 10時39分

エボラ出血熱に感染したスペインの看護助手の愛犬「エクスキャリバー」が、保健当局の命令で安楽死させられる可能性がある。飼い主と動物愛護団体は助命を求めて運動している。
スペイン保健省のフェルナンド・シモン氏は8日、12歳のエクスキャリバーがエボラの感染を広げる恐れがあるため、安楽死させる必要が
あるかもしれないとラジオ局COPEに述べた。

この計画は動物愛護団体から非難の嵐を呼び、多数の活動家たちがマドリード近郊のアルコルコンにあるアパートの前で徹夜で抗議した。6日にエボラ熱患者と診断された
看護助手が夫とエクスキャリバーとここに住んでいた。
夫も病院で隔離されているが、そこからペット保護団体のアニマリスタPACMに連絡し救援を求めたと、同団体の広報担当、ローラ・デュアルテ氏が述べた。
同氏は最終決定を下す前に、エクスキャリバーのエボラ感染の有無を検査するべきだと主張している。
薄茶色の雑種犬のエクスキャリバーは子犬の時に夫妻に引き取られたという。

エボラ熱はチンパンジーやゴリラ、コウモリなどの動物から人間に感染するが、海外緊急サービス提供のインターナショナルSOSによれば、
犬が関連した人間への感染例は報告されていない。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-ND4QM06KLVRL01.html

投稿: | 2014年10月 9日 (木) 12時31分

スペインの看護師がエボラに感染したというニュース。
これは日本でも起こえりうるものだという懸念を引き起こしています。

しかし国立感染症研究所のチーフは火曜日、日本の国家能力に自信があると言います。
「予防システムがどう動くかです。」

彼は日本は致命的で高度な感染症に対処する能力を持っていると自信をみせています。
「医療機関は地方、中央政府ともに感染症法に基づいてケースバイケースで緊密に協力します。」
「我々は全ての指定感染症について情報を共有するシステムを持っている。」
http://www.japantimes.co.jp/news/2014/10/07/national/science-health/japan-handle-ebola-outbreak-health-official-says/#.VDaKCfl_t1E

投稿: | 2014年10月10日 (金) 20時36分

エボラ出血熱への対策が国際的な課題となっているにもかかわらず、日本では感染が疑われる患者が
見つかってもウイルスを調べる体制が整っておらず、確実な診断ができないことに懸念が広がっている。
危険性が高いウイルスを扱う能力を備えた施設はあるが、制度上、取り扱いが許されていないためだ。
厚生労働省の担当者は「現状では感染の疑いの有無までしか調べられない」という。
http://mainichi.jp/select/news/20141016k0000m040139000c.html

これってホント?馬鹿なの?死ぬの?

投稿: | 2014年10月16日 (木) 11時18分

>日本では感染が疑われる患者が見つかってもウイルスを調べる体制が整っておらず、確実な診断ができないことに懸念が広がっている。
ちょっと調べてみました。
検索でヒットした資料は2つ。
http://www.nih.go.jp/niid/images/lab-manual/ebora_2012.pdf
http://idsc.nih.go.jp/iasr/26/306/dj306g.html
2つの資料を信じるならば、
BSL4実験室が稼働していない現状ではウイルス分離・同定はできない。
が、ウイルスの検出法としてはRT-PCRおよびウイルス抗原検出ELISA法は現状でも可能。
血清抗ウイルス抗体検査も可能、ということのようです。
ウイルス分離・同定ではないから確実な診断ではない、という理屈なのでしょうけれどRT-PCRと抗原検出ELISAができるのなら臨床診断で困ることはないでしょう。
ただ感染研ウイルス第1部長のコメント「万一、エボラ出血熱が国内に入ってきても準備態勢は整えてあり、制限はあるが対応はできる」は不十分ですね。
具体的なことを何も説明しないから、かえって疑惑を深める効果しか生んでいない。
素人に詳しいことを説明しても理解できないだろうと思ったか、この状況を利用してBSL4実験室を稼働させようという政治的意図からか、
あるいは記者が部長の説明を理解できなかったのか、無用な不安を煽る意図からか、どれでしょうね。

おそらく国立感染研が、届いた検体を検査する準備態勢を整えているのは事実なのでしょうけれど、問題は末端の医療機関からそこに至るまでの経路ですね。
国は相も変わらず「水際で阻止できます」なんて政治的発言を繰り返すばかりだし、医療者向けには「疑わしい患者を診たら保健所に相談を」だけ。
具体的な行動計画がまるで見えてこない。
泥縄とはいえアメリカでは医療従事者向けのセミナーをしているというのに、
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/oono/201410/538832.html
日本の厚労省にはアメリカを他山の石とする意思はないらしい。

マスコミは国の発表する政治的メッセージを受け売りするか、デマゴーグ記事を書くか、どっちにしても有害無益なことをするしか能がないのか?

投稿: JSJ | 2014年10月18日 (土) 12時43分

水際阻止なんて出来るわけない
原発神話の悪夢を繰り返す気か

投稿: | 2014年10月19日 (日) 00時19分

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