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2014年10月30日 (木)

粗末すぎる弁当とこだわりすぎる弁当

今日は再び当「ぐり研」の本分に立ち返って食べ物の話題を取り上げてみますが、アイルランドのロックバンドU2と言えば、先日は某林檎社から半ば強制的なアルバム無料配信が行われ大きな騒動を巻き起こしたことでも改めて注目を集めたものですけれども、そのU2のメンバーが先日こんな衝撃的な告白をしたと報じられています。

U2のジ・エッジ、14年間チーズ・サンドイッチを食べ続ける(2014年10月22日BARKS)

U2のジ・エッジの学生時代のお弁当の中身は、毎日、チーズ・サンドイッチだったという。料理が苦手なお母さんに一度リクエストしたところ、その日から14年間同じメニューになったそうだ。

彼はUKのラジオ局Absolute Radioでこう話した。「うちの母は素晴らしい女性だったけど、料理には当たりはずれがあった。弁当なんてことになったら、想像力が尽きちゃうみたいだったよ。だから、学校へ行くようになって1週目だったか2週目だったかに、僕が“うーん、ママ、僕はチーズ・サンドイッチがいいな”とかなんとか言ったんだと思う。それ以来14年間、毎日、チーズ・サンドイッチだったよ」「もっとバリエーションが欲しいって言わなきゃなって思ってたんだけど、忘れちゃうんだよね」

同じ学校へ通っていたボノもこれは覚えているようで、「(学校に)ストーブがあったから、エッジのチーズ・サンドイッチをのっけてチーズ・トースト・サンドイッチにしたりしてた。そしたら、ちょっと違う感じがするだろ」と話した。
(略)

まあしかし毎日のメニューを考えるのも面倒なものですから、何か準備が簡単かつ本人が好きなものがあると言うならそれに頼りたくなるお母さんの気持ちも判るんですが、さすがに14年間ずっとと言うのは少しばかりやり過ぎだと考えてしまうのはむしろ昼食環境に恵まれている人々と言うべきで、食べられればマシと言う国々は元よりアメリカなどでさえいまだに毎日リンゴとピーナッツバターのサンドイッチばかりと言う家庭もあると言いますね。
日本でも昭和の前半期頃までは弁当など腹がふくれれば十分でボリュームやカロリー最優先、おかずは質素かつ決まり切ったものがわずかばかりの日の丸弁当で、それこそ磯野波平さんの「弁当箱を開けて今日のおかずは卵焼きだ、ご馳走だと思ったら単なる沢庵の厚切りでがっかりした」なんて話が当たり前だった時代があったわけです。
不肖管理人も好きな「母の作ってくれたお弁当は毎日ゴミ箱へ捨てていた」と言う有名コピペなども、あれが成立するのは世間一般の弁当に対する認識が「お世辞にも華やかとは言えないほど質素で見映えの悪い物ばかり」ではなくなったからだとも言えますが、実際外国人が日本にやってくるとコンビニ弁当の多彩さに驚くと言いますね。
子供さんを始め弁当を食べる側にとって弁当箱の蓋を開ける瞬間は一種のエンターテインメントでもあって、それだけに世の親御さん方はあの手この手で彩り豊かな弁当を用意しているのだとも言えますが、ただそれも行きすぎるといささか問題視されるようにもなりかねないと言うこんな話が出ていました。

「キャラ弁禁止」の幼稚園が増えている? その理由とは(2014年10月21日小ネタ)

キャラ弁とは、ご存じ、キャラクターの顔などをご飯やおかずを使って作るお弁当のこと。2007年くらいから話題になり始め、2014年現在ではブームの粋を出てお弁当の一ジャンルとして確立されているようにも見える。
くまもんのおにぎり抜き型のように、再現度の高いキャラ弁が簡単にできるグッズがつぎつぎと販売されることで、キャラ弁作りに挑戦する敷居が低くなっていることも人気を支える要因だといえるだろう。
さてそんな、子どもたちにもさぞ好評であろうキャラ弁だが、なんと近年、キャラ弁を禁止にしている幼稚園や保育園が増えてきているとの情報をキャッチした。こんなに色とりどりでかわいいキャラ弁がなぜ禁止に……!?

【キャラ弁禁止幼稚園に通わせる親たちのリアルな声】

キャラ弁を自粛、または禁止にしているという保育園・幼稚園に通う3名の方に話を聞いた。まずは、幼稚園に通うお子さんがいる梨山さん。
キャラ弁や華美なお弁当は、イジメの原因になることもあるから避けるようにって最近、幼稚園から言われました。息子も、私が作ったプーさんのオムライス弁当、顔が寄って崩れたからか、"きたない!"と隣の席の子から言われて号泣なんてこともあったから、確かに意味は分かるんだけど……。でものりパンチを数種類買ったばっかりだから残念かな」
また、保育園に通うお子さんがいる南高さんはこう言う。
ピック禁止は前から言われてました。で、今年の夏前くらいに食中毒の危険性について話をされて、"キャラ弁は衛生面に特に配慮するように、もし心配なら止めること"と口酸っぱく言われました。作るときに時間かかる上に細かい作業が多いからかな。娘に聞くと、最近ではみんな"ふつうのお弁当"だそうです(笑)。キャラ弁好きだった娘も、"ふつうでいい"って言ってます」
(略)
話を聞いてみると、各幼稚園・保育園によってキャラ弁の扱いはさまざまなことが分かった。チマタには"親子でジバニャン作ろう"などのイベントを開催する、キャラ弁大歓迎な幼稚園・保育園が存在する一方で、完全に禁止または自粛すべしとルールを設けているところもどうやら少なくないようだ。

【キャラ弁禁止にはこんな理由があった!】

キャラ弁禁止にする所以はどこにあるのだろう?
まずは、梨山さんが言っていた、「キャラ弁や華美なお弁当がイジメの原因になることもある」という理由。
元幼稚園教諭の知人によれば、「キャラ弁は一人が自慢しはじめると、他の子も自分も自分も!って見せ合いになって、キャラ弁ではない子が仲間はずれにされてしまうこともありますね。あと、少し崩れてしまったキャラ弁を持つ子を、そのキャラクターのセリフで悪評価する子もいるし、望んでいないアダ名を付けられてしまうことも。崩れたキャラ弁を見られたくないせいか、お弁当を忘れたなんてウソをつく子もいたり、どのキャラがカッコイイかと言い争いにも発展しやすい気がします」
との分析。単純に「○○ちゃんのお弁当すごいね!」「かわいいね!」と微笑ましい雰囲気だけでは終わらないのがキャラ弁の現実なのかもしれない。

続いて、南高さんが言っていた、「衛生面」の観点での理由。
キャラ弁をとてもキレイに作っている方たちのブログをのぞいてみると、「製作時間90分!」とか「この顔部分で40分もかかりました」など、その苦労がかいま見えることも。もちろん自分の仕事もこなしつつ、忙しい時間を割いてつくり上げるキャラ弁は、ユニークでかわいくて素晴らしい作品だ。
ただキャラ弁の場合、普通のお弁当よりも、目や口を貼り付けたり手の形を作ったりと、食品に触る回数が比較的多くなる。もちろん食品用のビニール手袋などを使って注意していれば食中毒などのリスクを軽減することはできるだろうが、確かにちょっと心配かも……? 
(略)

ちなみにもともと弁当の飾り付けにこだわると言うのは、子供の苦手な食べ物であっても視覚的楽しさを加えることで食べられるようになってもらいたいと言う食育的側面もあったようで、その意味では各家庭が競争するように凝った弁当作りに走ると言うのはやはり少しやり過ぎであり、本旨を逸脱していると言う風にも取れるのでしょうか。
もちろん子供にとっても初めて見た時はうれしくもあるのでしょうが、やはり毎日キャラ弁と言うのでは新鮮さも薄れ今さら感動も何もないのでしょうし、ましてやその出来、不出来が理由で周囲とおもしろからぬ雰囲気になると言うのではたまったものではありませんから、日々の弁当にまで特別にこだわりはないと言うのはむしろ子供の方なのかも知れません。
特に衛生学的な観点からも問題があると言うのは、手の込んだ飾り付けをするほど料理の内側にバイ菌を押し込める形になってしまって、下手をするといい具合の余熱の中でバイ菌大繁殖と言うことにもなりかねない理屈ですが、ちゃんとした料理屋では飾り物の類を用意する時はきちんと温度管理、衛生管理を行うか、そもそも最初から食べない飾り付けとして扱うと言うことが徹底されているはずですよね。
この辺りはネット経由でこれだけ見栄えのするキャラ弁の数々が広まっていながら、基本的な衛生管理上の常識はそれほどには普及していないと言なかったと言う言い方も出来そうですが、やはり料理の本などにおいても応用ばかりでなくスープの取り方や食材の扱い方などの基本と並んで、食中毒防止のための基礎知識なども併記して頂きたいものだと思います。
まあしかし不肖管理人などは色気がない性格だったのかも知れませんが、とりあえず好きなものやおいしいものがてんこ盛りになっていれば他はどうでもいいやと言う感じだったものですけれども、それで子供が不満がるのであればたまには親子で仲良く弁当を作ってみるのもまた良い経験なんじゃないでしょうか。

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コメント

これ喜ぶ感性はぜったい小児じゃないと思う
http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-b5-92/ymisako0405/folder/1032337/48/33128748/img_0

投稿: | 2014年10月30日 (木) 08時52分

ある程度の年になって親の作る弁当が不満なら自分で作れ

投稿: | 2014年10月30日 (木) 09時48分

>http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-b5-92/ymisako0405/folder/1032337/48/33128748/img_0

知り合いの小学生はちょいとヲ○ク入っているのでこういう濃いのは喜びそうなんですが、しかしこういう方向に進化してしまうと正直あまりおいしそうには見えない気がするのはちょっと残念でしょうか。
今日はキャラ弁と聞いて期待してた子供は失意のあまり半泣きかも知れませんが、個人的にはこういうセンスを発揮してくれる親御さんの方が噛めば噛むほど味が出る感じで好きですね。

キャラ弁の世界に激震?おかあさん作「トイプードル」が話題に
http://irorio.jp/nhikaru/20141028/173500/

投稿: 管理人nobu | 2014年10月30日 (木) 10時20分

プードル弁じわじわ来たw

投稿: | 2014年10月30日 (木) 11時02分

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