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2014年9月

2014年9月30日 (火)

御嶽山噴火に伴い炎上してしまった人

先日以来の御嶽山噴火が大変なことになっていますが、災害医療の中心として注目を浴びている長野県立木曽病院がなんだか凄いなと感じています。
香川県と同じ広さの木曽郡は現在人口が3万人を割り込み、しかも高齢化率37%と典型的な過疎地という状況なんですが、そこに18診療科259床、職員数209名と言う「木曽2次医療圏唯一の有床病院」が存在していて、救急告示医療機関、災害拠点病院、へき地医療拠点病院、第2種感染症指定医療機関等々様々な指定を受ける文字通り地域医療の中枢として機能しているわけです。
HPによれば平成24年度は「入院患者数62,023人、外来患者数140,733人、救急患者数5,634人、手術件数949件、分娩件数170件(3年平均実績)、在宅医療件数5,847件」だと言いますから立派なものですけれども、設備面にしても都市部の基幹病院並みに揃えていらっしゃるようで、「人工心肺装置を要する心臓・胸部大血管外科だけは対応できませんが(外科部長談)」との言葉も嘘ではなさそうですね。
都市部と違って田舎の方が医療機関の選択肢も少ないだけに救急搬送などもスムーズに進む側面があって、こういう僻地地域医療のモデルケースとしてもなかなか興味深そうな施設だと思うのですが、ともかくも今回の災害における拠点として大変な状況ながらがんばっていただきたいものだと思いますね。
さて話は変わって、その噴火という現象と関連してあちらこちらのマスコミでは「予知は出来なかったのか?」などと様々な言論が飛び交っているようで、正直聞いていてもあまりに後出しじゃんけんで賢しげなことを言われるのは不快な場合が少なくないのですが、そんな中で先日とある人物の絡んだ炎上事件が発生したと話題になっています。

ジャーナリスト江川紹子と有名軍事ブロガーによる「御嶽山への自衛隊投入についての議論」がネットで話題に(2014年9月29日バズニュースジャパン)
より抜粋

噴火した御嶽山に自衛隊を投入することについての是非を巡る議論が話題になっています。
ジャーナリスト江川紹子さんが御嶽山の噴火で救助に自衛隊が投入されたことについてこうつぶやいたことがきっかけでした。

    なぜ、御嶽山に自衛隊派遣なんだろ…。人が必要なら、むしろ警視庁や富山県警の機動隊や山岳警備隊の応援派遣をした方がよさそうな気もするが…。
    — Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27

これに反応する方が。

JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ @obiekt_JP
@amneris84 火砕流に巻き込まれても平気な装甲車両を持っているのは、自衛隊だけだからじゃないかな。雲仙普賢岳では活躍しましたよ。
2014年9月27日 20:08

江川紹子さんはこの説明に反論。

Shoko Egawa        ✔ @amneris84
@obiekt_JP 装甲車や戦車は、火砕流には勝てません
2014年9月27日 20:10

しかし反論した相手、つまり江川紹子さんに説明してくれた方は有名な「軍事ブロガー」でYahoo!個人ニュースにもページを持っているほどの方でした。

【Yahoo!】Obiektよく分かる軍事ニュース解説

同じ方によるこちらのブログはトップページに200以上のはてブがつく軍事情報サイトです。

週刊オブイェクト

専門家に反論してしまった江川紹子さんですが、「現地で聞いた」という根拠で自説を貫こうとします
(略)

まあ週刊オブイェクトの中の人を専門家と言われるとちょっと違う気はしますし、理由付けとして「NBC防護能力があるので」と言いながらソースとして60式装甲車の事例を持ち出すのも突っ込まれそうな気がするのですが、ともかくも二次災害の発生こそがもっとも懸念されるこの種状況下において、直ちに動員でき最も安全性が高く機動力にも優れる車輛として装軌式装甲車が最適なのは事実でしょう。
以後の一連のやり取りに関しては元記事およびこちらを参照いただくとして、いくら無限軌道の装甲車であっても山頂までは登れないのは当然ですが、途中の中継地点として装甲車を前進させるだけでも避難場所として救助中の安全性を高めることになるし、有毒ガスはもちろん火砕流に対しても無限にではないにせよ一定時間であれば耐えられると言った話が出ることによって、次第にコンセンサスが形成されていくのが判りますよね。
かくして皆が知識を共有し理解を深めていく中で正直江川氏だけが浮いているようにも感じられるのですが、いずれにしてもこれだけの被災者がいる以上使えるものであれば何でも使いたいのが現地の率直な気持ちだろうし、その使えるものの中で最も安全性が高いのが自衛隊の装甲車であることも明らかなのですから、それを否定するならそれ以上の対案を出さないと話にならないはずです。
仮にご本人が熱心に主張するように装甲車でも耐えられないから反対だと言うなら、それ以上にもろい警察や消防の車で行けとは死ねと言うことで、この人は二次災害の何たるかも理解しないままコメントしているのか?と言うことになりますけれども、事を分けて説明してもらったと言うのに対して江川氏が出したつぶやきがこちらで、正直いい歳をした社会人としては認知能力その他様々な観点からいささか残念な発言ですかね。

Shoko Egawa        ✔ @amneris84
自衛隊にかかわると、「ほわい?」と問うただけで、勝手に深読みして「きーっ」となったリアクションがうようよ来るにゃ。その中に、まともな「びこーず」がちらほら。やれやれ…。

Shoko Egawa        ✔ @amneris84
@remua7 残念なことに、まともなミリオタからのリアクションはないのだにゃ。
2014年9月27日 22:45

Shoko Egawa        ✔ @amneris84
@Shinden28 @garfield0802 @Simon_Sin 普賢岳では、「マシでは」ということで投入されましたが、あくまでそのレベルです。頂上付近に残されている登山者を救助することが必要な御嶽山の噴火で装甲車を投入する意味が全く理解できませんね。
2014年9月27日 22:54

Shoko Egawa        ✔ @amneris84
@syoukoy 人に説教する時には、相手の言っていることをきちんと読んでからにしましょう。
2014年9月27日 23:06

本人が「ほわい?」と問うた(とはとても思えない元発言でしたが)ことに対して懇切丁寧に説明してもらったことに対してこの調子ですから、この場合「嫌いなことは調べないで頓珍漢なこと言う」と言うよりは人の話に聞く耳を持とうとしないことの方がジャーナリストとして致命的だと思うのですが、先日亡くなった土井たか子氏なども全盛期にはこの調子で「駄目なものは駄目!」とまるで聞く耳持たずだったことが懐かしく?思い出されます。
この件に関しては思いの外大きく広がってしまったのか江川氏以外にも同様な誤解?をしていらっしゃる方がいらっしゃったのか、小野寺五典元防衛大臣がわざわざこんなコメントを出していますけれども、繰り返しますが相対的に最も安全性が高いのが自衛隊の装甲車であり、現実的に直ちに活用出来る車輛としてこれ以上に妥当な選択枝は見当たらない以上はそれを使うのが当たり前だろうと言うことです。

小野寺 五典        ✔ @itsunori510
今回の御嶽山噴火の救助には自衛隊の装甲車が活用されています。火山灰や噴石が降るような状態では一般的な車両では対応が難しい為です。御嶽山に限らず活火山に近い駐屯地には今回のような場合の為、装甲車が配備されています。重ねて一刻も早い被災者の救出を願います。
2014年9月29日 10:40

根本的な問題として世界中でこの種の大規模災害が発生した際に真っ先に軍隊が出動するのは当たり前の常識なのであって、軍隊が存在しない(ことになっている)日本ではその代役として自衛隊の方々が出動することもこれまた当たり前だと思うのですが、どうも日本では自衛隊出動と言えばとりあえず反対してみる的な方々もいらっしゃるようです。
ちなみにこうした災害派遣に関しては都道府県知事から自衛隊に出動要請を出すことが手順として求められますが、噴火が起こったとされるのが27日正午頃で長野県知事から災害派遣の要請が出たのが午後2時半ですからまずまず迅速に行われたと見るべきで、今も自衛隊出動が遅れたのでは?と言う批判もある(ただし実際はやむを得ない状況だったようですが)阪神淡路大震災の教訓が活かされていると言えるでしょうか。
ともかくも今回の一連のやり取りはあっと言う間に広まり江川氏の名声?をかつてないほど高めたことは言うまでもありませんが、この炎上騒動を受けて例によって一連のつぶやきを削除した上で29日の昼になってこんなつぶやきを出したと言うことですが、これをジャーナリストとして妥当な釈明と受け取るか何かしらの上塗りと受け取るかは微妙なところではないかと言う気もします。

Shoko Egawa        ✔ @amneris84
1)昨日から何度もツイしていることですが、今なお苦情や誤解があるので、改めてツイします。一昨日の自衛隊投入についての疑問は、今回の災害の規模と陸自松本駐屯地の山岳部隊としての能力について、私の無知から生じたものです。自衛隊を災害で派遣することに反対しているわけではありません。
2014年9月29日 13:12

Shoko Egawa        ✔ @amneris84
2)一昨日のツイが、今もRTされ、現在の私の認識であるように思っている方も少なくないようですので、削除いたします。救助の状況や被災者の多さ、現場の困難さを知るにつけ、救助隊の方々が二次災害に遭うことなく、山に残された方々が早くご家族の元に帰れるよう祈るばかりです。(了)
2014年9月29日 13:12

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2014年9月29日 (月)

少子化対策が叫ばれる時代に

本日の本題に入る前に、先日の内閣改造で初入閣した有村治子氏がこんなことを語ったと報じられていましたが、御覧になりましたでしょうか。

有村女性活躍相「高齢出産、情報提供など強化」(2014年9月12日日本経済新聞)

 有村治子女性活躍相は12日、日本経済新聞などのインタビューで、働く女性の高齢出産の増加に対応し、情報提供などを強化する方針を明らかにした。女性の活躍を後押しする政策の企画立案に向け政府の組織体制を拡充する考えも示した。

 有村氏は「妊娠、出産、子育ての段階での有益な情報発信が十分になされてこなかった。てこ入れしたい」と述べた。厚生労働省の人口動態統計によると、2013年に40歳以上の出産は4万7662人。前年より5000人近く増えた

 出産後の母体の健康回復には時間がかかることを踏まえ、医療情報などの発信を強化する。有村氏は自身の出産経験を踏まえ、「リスクをわかった上で生涯設計することが本人たちの幸せにつながる」と語った。

 有村氏は「すべての政策に横串をさしてやっていく。新たな組織体制を考えている」と表明した。内閣府の男女共同参画局の拡充などを念頭に組織体制の拡充を検討する。
(略)

先日は「50歳以上の出産であっても国内での出生証明書さえあれば法務局の審査が不要になる」と言うニュースが出ていて何の事やら?と感じた人も多いかと思いますが、従来は50歳以上の出産を届けるとなると本当に出産したかどうか疑わしいと言うことで審査が必要だったのが不要になったと言う制度改正は、医学の進歩と共にそれだけ高齢出産が増えてきたと言うことの裏返しでもあると思いますね。
今回の内閣改造では女性の活用と言うこともポイントに挙げられているのだそうで、社会的にも今後女性の積極的なキャリアアップを支援する方策を各種講じていくのだと言いますが、やはりその点において妊娠、出産という女性に特有の生理に関しても思いを致さないわけにはいきませんが、短くても数ヶ月単位、下手をすれば数年単位で職場を離れざるを得ないと言うのは単純に男に対するハンデだとは言えそうです。
ともかくも今やご存知のように年々初産年齢が上昇し2011年には平均初産年齢が30歳を超え、さらには生涯未婚率が男性の2割、女性の1割に達すると言う時代ですから人口再生産と言う観点からもどうなのかですが、結婚もし妊娠・出産もする意志はあってもキャリア形成上のタイミングから今直ちには難しいと言う女性もまた相当に多いのだと思いますね。

実際に昨今では著名人を中心に仕事が一段落ついたところでの高齢出産の話題が相次いでいて、まるで年齢がいっても変わらず妊娠・出産が出来るかのように感じている方も少なくないとも言い、また一方では高齢出産危険論の蔓延に他人の人生に対してリスクばかり強調するのもどうなのだと言う反発の声もありで、ともかくも知った上で各人が各人なりの価値観に従って判断するしかないこれは問題ではあるのでしょう。
ただやはり高齢出産は生物学的なリスクはあり、妊娠中毒症や流早産、さらには各種先天的異常の発症率が劇的に高まることは医学的事実ではあり、また高齢出産を目指すとしても多くの場合で自然妊娠が成立せず各種生殖医療の助力を必要とすると言う点では、それに要する費用や手間などを考えるだけでも「今はまだ無理」と意図的に出産を送らせることに見合うかどうか微妙ではあるかも知れません。
特に若い時期には何かと視野も狭くなりがちなもので、本来幾らでも選択枝があるはずなのに華麗にスルーしてしまうと言うもったいないことがままありがちだと思いますが、社会的にはなるべく若い人達の選択枝を幅広く確保出来るような支援策が必要なのだろうし、各種の意識調査結果を見る限りでも真っ先に手を付けるべきなのは経済的安定だと言うことは言えそうで、この辺りに行政の出番は少なからずありそうですよね。

いささか余計な前置きが長くなりましたけれども、本日の本題として先日出ていましたこちらの記事をまずは引用させていただきましょう。

<赤ちゃんポスト>7年間に受け入れ101人 11人に障害(2014年9月26日毎日新聞)

 熊本市の慈恵病院が運営する「赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)」の運用を検証する市の専門部会(部会長=山縣文治・関西大学教授)は26日、2007年5月の運用開始から約7年間に受け入れた101人のうち約1割にあたる11人に何らかの障害があることを明らかにした。専門部会が幸山政史市長に提出した検証報告書は、障害が預け入れの理由かは不明としながらも「新たな課題となる懸念がある」としている。

 報告書によると、ゆりかごが受け入れた人数は、運用開始から最初の2年半(第1期)が51人で、次の2年(第2期)は30人、今回(第3期)は20人と徐々に減少している。このうち障害のある子供は▽第1期5人▽第2期3人▽第3期3人--だった。
 また、101人のうち身元が分からない子供は26人。特に第3期は受け入れた20人のうち4割(8人)の身元が分からず、改めて匿名での預け入れを「容認できない」と指摘した。慈恵病院に対しては「預け入れに来た者と積極的に接触しない病院側の姿勢も増加に影響している」として、子供の出自を知る権利を守るために努力を払うよう求めた
 一方、低体温などで医療措置を必要とした子供が第3期は9人に上り、第1期(4人)や第2期(2人)に比べて増えていた。車中を含む自宅出産を経て預けられた子供も第2期から増加し、ゆりかごの扉の外側に子供を置く事例も1件あった。

 幸山市長は「報告書の内容は重く受け止めなければならない。身元の確認について病院には最大限の努力をしてほしい」と述べた。
 報告書提出を受けて記者会見した慈恵病院の蓮田太二理事長は「預けた人への接触には限界がある。(身元を確認される)恐怖感から、親が病院の近くに子供を捨てることになってもいいのか。そこまで踏み込んで考えてほしい」と反論した。【井川加菜美、松田栄二郎】

 ◇匿名か実名か…熊本市と病院、平行線のまま

 「子供の命」と「出自を知る権利」のどちらを優先するべきか--。「こうのとりのゆりかご」を巡る専門部会は検証報告書で匿名での利用を容認しない姿勢を改めて強調し、慈恵病院に出自に関する情報確保の努力を求めた。逆に慈恵病院は「預け入れ数低迷の背景には匿名性が保たれない恐れがあるのでは」と指摘するなど、利用者と積極的に接触しない姿勢を崩さない。報告書に強制力はなく、両者の主張は平行線で着地点は見えない。
 一方、ゆりかごを設置する慈恵病院に設置された相談窓口への妊娠・出産に関する相談件数は急増しており、今年4~6月は3カ月間の件数で運用開始から最多となる712件に上った。県外からの相談が大半で、自治体での相談受け付けなど公的支援が機能しておらず、慈恵病院の負担は増すばかりだ。
 ゆりかご設置の参考にされたドイツでは今年、出産前に相談機関に実名を明かし、仮名のまま医療機関で出産する「内密出産法」が施行された。匿名性を維持しながら出自を知る権利も担保しようと、行政が真剣に取り組む姿勢がうかがえる。日本でも行政が主導し、足踏みが続くゆりかごを巡る状況を打開すべきではないか。【井川加菜美】

ちなみに望まずに産まれた子供も不幸なのですが、これだけ少子化だ、人口減少だと騒がしく言われる一方で日本では今もかなりの人口妊娠中絶が行われていて、この点で日本は(伝統的な方法論ではない)適切なやり方に基づく避妊法実施率がやや低く、なおかつそのほとんどがコンドームと言う産まない性である男性側の実施意欲に依存していると言う点でいささか独特な環境ではあるかと思います。
こうした事情が望まない出産を増加させ中絶件数を増やしていることにつながっているのではないかと言う考え方は当然にあって、特に女性の人生設計における自主性を重んじる方々にとっては歯がゆいところなんだと思いますけれども、それでも昭和の時代に比べれば低用量ピルの承認など取り得る手段は確実に増えているわけですから、産んで拒否するくらいなら是非積極的に主体性と計画性を発揮していただきたいと思いますね。
それはさておき、正直匿名か実名かと言う議論についてはこうした場合親の正体が知れたところでどれほど子供にメリットがあるのかと言う気もしないでもないのですが、ただ知って望ましい結果にはならずとも知らずにいるよりはいいと言う人もいるでしょうから、この辺りは運用上の改善点として検討すべきは検討していけばよい話だと思うのですが、やはり目につくのが「約1割にあたる11人に何らかの障害」と言う点ですよね。

ポスト利用者の実態が見えない限り何とも言い難いのですが、仮に障害があるから(言葉は悪いですが)捨てられたのだとすればやはりいい気分はしないですし、匿名で置いていくケースで特に障害児が多いと言うことにでもなれば改めて身元確認の必要性が議論されることにもなりかねませんが、一方で身元不明が問題なら出産から一貫して子供のその後をフォローアップできないものか?と言う気もします。
昨今では時に死にも至るほどの小児の虐待事例が社会問題化していて、こうしたケースでは子供が順調に生育しているか、学校には通わせてもらっているかと言った折々のチェックが為されていれば防げたかも知れないものも少なからずあるようなんですが、誰にも知られず密かに産んだと言う場合はともかく正規の分娩施設で産んだのであればここを起点に何らかのチェックは可能でありそうに思います。
この辺りは従来は保護者が主体的に様々な手続きを行っていくと言う性善説的運用で、もちろん大多数はそれで何の問題もないだけに手間やコストを考えても当然そうなるのですが、マイナンバー制度の導入など国民の個体管理が今まで以上に一元的に可能な時代になってくればくるほど、少数であってもトラブルの原因になるのなら子供の育成状況への公的チェック体制くらい用意しろよと言う声も出てくるかも知れませんね。

本質的には特に障害児が忌避されているらしいと言う話も含めてこれも経済的問題であると言う考え方もあって、子供がいる、障害児がいると言うことがデメリットではなくメリットになると言うことなら欲しい人はもちろん、あまり出産に乗り気でなかった人でも産む気になるかも知れませんが、少子化対策と言われて久しいにも関わらずこの種の公的支援に関してもう少し実効性ある政策が乏しいようには感じますね。
低賃金時代でもあるだけに妊娠・子育て世代の女性に少子化対策をたずねたところ各種の経済的支援を求める声が多かったと言うのも頷けるところですが、ダブルインカムでしか生活が出来ない状況で夫婦の一方が長期休業状態になるのではおちおち妊娠もしていられないのは当然ですから、ひとまず妊婦や子育て中の親に対する収入担保策などから考えていくべきなのかとも思います。
子供に対する支援策と言えば若い人に関係することであって、この年代の方々はもともと選挙などにも熱心でなく今を生きるに精一杯だから政治に声が届いていないのだとすれば悲しいことですが、高齢者にとっても将来的に自分達の老後を支えてくれる若年世代が増えることは大きなメリットがあるわけですから、目先の出費が増えるとしても表立って反対する声は上げにくいんじゃないかと言う気はしますがどうでしょうね。

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2014年9月28日 (日)

今日のぐり:「おんまく寿司 青江店」

ロボット技術と言えば日本のお家芸ですが、これも何とも日本的と言うべきロボットが登場したようです。

村田製作所チアリーディング部結成(2014年9月25日ITmedia)

 村田製作所は9月25日、最新ロボット「村田製作所チアリーディング部」を発表した。ボールの上でバランスを保って全方位に移動するロボットで、群制御技術により10体がチアリーダーのようにフォーメーションを組んで踊る。
 特設サイトでは、やくしまるえつこ作・歌唱によるテーマソング「チア・チア」に乗って踊るチアリーディング部のダンスを視聴できる(記事末に掲載)。

 ロボットにはジャイロセンサーや超音波マイク、赤外線センサー、920MHz通信モジュールが搭載されており、ボールの上でバランスをとりながら自分の位置を把握している。
 ロボットの身長は36センチ、体重は1.5キロ。秒速30センチで動き、稼働範囲は4×4メートル、稼働時間は約1時間。

 村田製作所はこれまでに、「ムラタセイサク君」や「ムラタセイコちゃん」を発表しており、チアリーディング部(10人全員に名前があるかどうかは不明)は4代目に当たる。
 村田製作所チアリーディング部は、10月7日から幕張メッセで開催のCEATEC Japanでデビューする予定だ。

元記事のプロモーション動画ではそつなくお仕事をこなしているんですが、お披露目会見ではいきなりのボーリング状態なのが出落ちと言いますか、ともかくも「いやあ…ライブって怖いですねえ」はけだし名言と言うべきでしたね。
今日はドジっ子萌え路線を突き進む村田製作所チアリーディング部結成を祝して、世界中からそれは失敗だろjkと言う記事の数々を紹介してみましょう。

火事だー!⇒消防車がきたぞー!⇒ガシャーン!!(2014年9月25日日刊テラフォー)

アメリカ・メンフィスにて火災発生。火の手は強く、人々の進入を拒むかのように、窓からは燃え上がる炎が行く手を塞いでいる。

辺りは黒煙に包まれるなど、一刻も早い消防車の到着が待たれる。そこにやってきた真っ赤な救世主、現場に一番乗りかと思われたその瞬間...。

何が起こったかは元記事の動画を参照いただきたいと思いますが、しかしこういうことが起こると言うのは何なのですかねえ?
出れば出たで何とも鬱陶しいアレですが、当の開発者も深く反省していると言う弁がこちらです。

ポップアップ広告の開発者が謝罪を表明、気になる開発経緯や理由とは?(2014年8月19日GigaZiNE)

バナー広告やムービー広告など、インターネットを使用していると必ず目にする広告には数多くの種類があります。数あるインターネット広告の中の1つ「ポップアップ広告」の開発者が、The Atlanticに寄贈したコラム内でポップアップ広告の開発理由や経緯を明かし、さらには謝罪まで表明しました。

ポップアップ広告とは、インターネット上にある特定のページを開くと同時に、ブラウザの別ウィンドウが立ち上がり表示される広告のことです。Internet Explorer・Google Chrome・Firefoxなどの主要なブラウザに「ポップアップブロック」機能が実装されたり、1つのウィンドウに複数のページを表示させるタブブラウザが標準となり、2014年現在では目にする機会が少なくなりました。
ユーザーから評判のよくなかったポップアップ広告の開発者は、ウェブリサーチやツール開発を行うMIT Center for Civic Mediaの取締役であり、マサチューセッツ工科大学研究所MITメディアラボの博士研究員でもあるEthan Zuckerman氏。
Zuckerman氏は1994年から1999年までウェブホスティングサービスを提供するTripodで、大学卒業者向けサービスのサイト構築やウェブデザインに関する業務を行っていました。しかしながら、そのサービスはうまくいかず、会社はホスティングサービスへと方向転換。
メイン事業のホスティングサービスを軸にして、さまざまなインターネットビジネスモデルを構築してきたTripodが、最終的にたどり着いたのは広告でした。
Tripodの重要な収益源になったインターネット広告のビジネスモデルは、ユーザーが個別に持っているパーソナルホームページを分析し、従来より優れたターゲティング広告を表示する、というもの。そのターゲティング広告を開発途中に誕生したのがポップアップ広告というわけです。

誕生の背景には、肛門性交関連でよく知られていたアダルトサイトに大手自動車メーカーのバナー広告が掲載されたという“事件”の存在がありました。このとき、自動車メーカーは企業イメージが著しく損なわれることを心配してパニックに陥ったため、ウェブページに直接掲載することなく広告をユーザーに見せる方法として、Zuckerman氏が考えついたのがポップアップ広告です。
ウェブページを開いたときに、広告を表示する新規ウィンドウが立ち上げるコードを作成したというZuckerman氏は「本当に申し訳ないことをしました。開発意図は悪くなかったと思います」とThe Atlanticの記事内で謝意を表しました。
自ら開発したポップアップ広告を「広告主のツールキットで最も嫌われているものの1つ」と表現するZuckerman氏は「ポップアップ広告誕生から約20年が経過した2014年現在のインターネットは広告収入で成り立っている世界であり、現在のビジネスモデルは崩壊寸前」と指摘し、「ユーザーが、お店で買い物するのと同じようにインターネットのサービスに対価としてお金を支払う時代が迫っている」と警告を発していました。

あれにこんな誕生裏話があったとは初めて知りましたが、しかし結果として企業イメージが向上したかどうかは微妙なところではないかなと言う気がしますがどうでしょうね?
こちらも古今東西どこの企業でも行っている決まり切った作業ではありますが、あまりにそれが露骨に透けて見えるとさすがにどうなのかと言う失敗談です。

「航空会社にクレームしたら謝罪の手紙がきた…でも、この文面はあんまりだと思う」(2014年8月5日らばQ)

客からのクレーム処理をする部門や、対応のしかたなどは企業・業種によって異なります
アメリカ・シカゴに本拠地を置く「ユナイテッド航空」にクレームをした人に、謝罪の手紙が送られてきたそうです。
ところがその文面が、あんまりではないかと話題になっていました。

「2014年7月17日
■■■■様
ユナイテッド航空での体験をお知らせくださり、誠にありがとうございます。
このたびは弊社サービスがお客様のご期待に沿うものではなかったことをお詫び申し上げると同時に、貴重なご意見に感謝いたします。
弊社ではお客様へのサービスが模範となるレベルに達するよう、そして信頼のおける商品を提供し続けられることを目標としています。お客様が記述してくださった今回の件につきましては、この目標に到達しておりませんでした。(具体的な内容)に関するお客様のご意見は、今後のスタッフの研修などに反映させていく所存です。
つきましては、お客様に残念な思いをさせてしまったことを認めるとともに、今後も弊社を利用してくださることを願って、(具体的な製品名)を同封いたします。
(お客様の名前)、このたびの件をご容赦くださいますよう、今後とも変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます」

文面そのものはごく普通なのですが、
(具体的な内容)“SPECIFIC EVENT”、(具体的な製品名)“SPECIFIC ITEM”、(お客様の名前)“CUSTOMER NAME”の欄を置き換え忘れてしまったようで、テンプレートそのままであることがバレバレとなっています。
これではいくら丁重な文章であっても何のお詫びにもなっていません。
海外掲示板には、「さすがにこれはないよ」という意見があがっていました。

●(具体的な罵り言葉)You! ユナイテッド航空。
↑(具体的な航空会社の名前)は(具体的な穴)に(具体的な動詞)されちまえばいいんだ。
●この謝罪文に対するクレームも出して欲しい。その謝罪に全く同じテンプレートを使うかどうかを知りたい。
↑あるいはTwitterを使って送るといい。企業は悪い評判を嫌がるもんだ。
↑きっと誰かが大きな(具体的なお詫びの品)を得る。
●自分も似たようなひどいメールをユナイテッドからもらったことがあるよ。ゲートにいたスタッフが一切自分を助けてくれなかったんだ。デルタ航空が予約のし直しをしてくれたが、ユナイテッド航空でチケットを発券できなかったのでデルタに戻れと言われた。そうしたらデルタと話している間に僕の文句を言いに電話してきたんだ。
●自分はニューアークで5時間も待たされた。理由は1機だけではなく2機も飛行機が壊れていたからだが、お詫びとして次のフライトで100ドルの割引券を配っていた。しかしお詫びを表現したかったら、もうちょっと金額をあげてもいいと思う。
●妻にカードを書くとき同じことをしているよ。
●ユナイテッドが最低なのは認めるが、ほとんどのカスタマーサービスにはテンプレートがあるよ。
↑テンプレートがあることは問題はないんだ。問題なのはそれを埋めることさえしなかったってところなんだ。

テンプレートはしかたありませんが、さすがにこれは手を抜きすぎだと思います。
謝罪の手紙を送るときは、入念なチェックが大切ですね。

これはこれでネタになっていいと言いますか、昨今何かと叩かれやすい(具体的な企業名)などもいっそこのやり方で対処していた方が(具体的な罵り言葉)などと言われずに済んだかも知れませんけれどもね。
最近ではサプライズな状況を演出してそれをネットで公開すると言うこともごく一般的になってきましたが、こちら別な意味でもサプライズになってしまったと言う失敗談です。

嫌な予感しかしない“いたたまれないプロポーズ”にこっちがオーマイガッだよ(2014年9月23日ねとらば)

 友人たちと足こぎボートで水遊びをしていると、向こう岸でなんかメッセージが。こ、これは……プロポーズ、キターーー!!!
(略)
 あんなに笑顔だった友人の顔は凍り付きます。彼女もぼうぜん自失、「オーマイガッ!」を連呼する彼氏の顔は鬼のような形相だし、2人の将来が不安でなりません。

 不安定なボートや水の上でプロポーズはするもんじゃないとあらためて思い知らされましたね。皆さんもプロポーズの際はお気をつけください。

いやしかし動画を御覧頂きますと判ります通り、あまりに表情がマジ過ぎて怖いんですが…彼らの将来に幸多かれと願うしかありません…
修学旅行と言えば日本では夜の見回りをいかにかいくぐるかも楽しみの一つですが、こちら見回りによる綱紀粛正どころではない大失敗をしてしまったと言う教師達の話題です。

【海外:ドイツ】大失態、修学旅行で先生が泥酔、旅行は中止に(2014年9月23日日刊テラフォー)

修学旅行は、学生時代の思い出を作る上で、とても重要な行事だ。違う土地での様々な体験やグループワークで学ぶことも多く、学習面でも重要だ。
そんな生徒達にとって大事な修学旅行を、先生たちが台無しにしてしまった。
2人の先生たちは、ビール16杯、ワイン6本をたった2人で空けて泥酔してしまった。

先週、ハノーバー近くの都市ブラームシュにある中学校の生徒たちは、修学旅行でハンブルクへ来ていた。
その晩に、2人の男性教諭は、ビール8杯、ワインボトル3本をそれぞれ空けた。
それだけ飲めば当たり前だが、2人共泥酔した。
修学旅行団体が止まっていた宿泊施設のオーナーが手に余って警察に通報するほど、2人の教師は悪酔いしていた。
「通常、修学旅行中に飲酒をして家へ送り帰されるのは、生徒の方です。ですが今回は、先生の方でした。」
と警察も呆れている。

翌朝、2人の内1人の先生は二日酔いで起きることができず、もう一人は起きたものの、ボーっとして話すことができない状態で、しかも何故か頭に大きな傷を作っていた。どうやら、前の晩に酔っぱらってこけたらしい。
引率の教師がこんな状態ではどうにもならず、可哀想な生徒達は、1週間の修学旅行が始まった翌日に、ミニバスに載せられて家へ帰された。
2人の教師への懲罰はまだ保留中だ。

まあ教師の側にも卒業を前に色々と言いたいことはあったのかも知れずですが、率直に申し上げてこれは顰蹙ものの事件ではありますよね。
新車を買ったと言えばどうしても浮ついた気分になってしまうものですが、その結果こんな悲惨な失敗をと言う悲しむべきニュースがこちらです。

【海外:中国】トホホ…新車のポルシェを、購入後数秒で大破(2014年9月16日日刊テラフォー)

中国・瀋陽市の女性が、870万円をドブに捨てた。
新車のポルシェを購入して、ショールームを出た数秒後に事故り、折角のポルシェを台無しにしてしまった。

ピン・チャングさん(27)は、新車のポルシェボクスターを購入し、早速運転をしてショールームから出た直後の信号機で停まろうとしたところ、アクセルとブレーキを間違えた。
結果、赤信号で停まっていた車の列に突っ込み、派手に事故ってしまった。
この事故による被害総額は、およそ2600万円。ポルシェの購入金額を軽く超えた。
「彼女は、レーンを変えようとしていたみたいだったけど、何の前触れもなく急加速したんだ。」
と、目撃者は話している。

彼女にポルシェを販売した店も、事故を目の当たりにし、大きなショックを受けた。
「車が急加速して突っ込んだ時、私たちはまだ、手を振ってお見送りをしていました。
私達は皆で事故現場に駆けつけました。女性は無傷でしたが、車は大破していました。皆でショールームへ車を押しました。
お客様には、ポルシェは、非常に馬力のある車だと、きちんと警告しておいたのですが…。」

「他の車が停止していた状況で起きた事故ですから、すべての賠償責任は彼女にあります。」
と、警察は無慈悲に言い放った。

まあ当事者にとってはこれは笑い事ではなく偉大なる悲劇ですが、写真を見ますと何とか修理は可能そうなのが唯一救いと言えば救いなんでしょうかね?
それ自体は失敗と言うわけでもない行為であっても、時と場合によっては大失敗とも評価され得ると言う哀しいニュースがこちらです。

「レストランの席に着いたら、赤面するほど恥ずかしくなった…」これはつらいと同情されていた写真(2014年9月23日らばQ)

レストランで料理が来るのを待っていた男性が、ふと気づくと、とても気恥ずかしい状況に陥ったそうです。
いったいどうなっていたのかというと……。
(略)
他の客はおろか、ウエイトレスにまでクスッとされてしまいそうな状況だけに、落ち着いて食事ができそうにありませんね。
海外掲示板では、投稿者の哀愁が漂う表情も面白いと盛り上がっていました。
(略)

これはもう出落ちと言うべき話ですので是非とも元記事を参照いただきたいと思いますが、確かに男性の表情が何とも秀逸でせめてもの花を添えていますでしょうか。
最後に取り上げますのは例によってブリからの話題なのですが、ありがちな展開とは言えかくも壮大なるドラマが待ち受けているとは誰も想像出来なかったでしょう。

3股男、旅行から帰国したら空港にカノジョが勢ぞろい!(2014年9月20日日刊テラフォー)

3股を掛けて、時には24時間以内に3人全てとSexしていた男が、3人のカノジョたちから大逆襲を受けた。

今週初め、チャーリー・フィッシャーさんは、楽しいドイツ旅行を終えて、ロンドン・ルートン空港に降り立った。ご機嫌な気分だった。
だが、到着ロビーで自分を待ち受けていたものを見た時、自分が修羅場を迎えていることを悟った。
そこには、3股を掛けていたカノジョ全員が勢ぞろいしており、チャーリーさんに向かって「嘘つき!嘘つき!嘘つき!」と叫んでいた。
3股はバレていないと思っていたのに…。

だがそう思っていたのは、チャーリーさんだけで、実は旅行に行く前にバレていた。
カノジョの一人ベッキーさん(17)は、チャーリーさんが旅行へいく直前に、彼の携帯から他の女性へ送ったメッセージを発見した。そして、その相手の女性(匿名希望、20)へ電話を掛けた。
直ぐに2股を掛けられていたと悟った2人は、Facebookを通して、3人目のカノジョ、リジーさん(19)も発見した。
3人は集まって、彼がどんな風に3人を騙してきたのかを探り合った。
その結果、信じられないことに、チャーリーさんはある時は、24時間以内に3人の女性と会ってSexしていたことが発覚した。とんでもないお盛んぶりだ。
「ある朝、チャーリーは私と一緒に寝ていて、その日の午後にリジーのところに行って彼女と寝て、その後もう一人のカノジョのところに行ったことが分かったんです。ほんの数時間差で、3人の女の子を抱くなんて、サイアク」
とベッキーさんは怒り露わにした。
こんなサイテーな男をぎゃふんと言わせてやろうと、3人そろって空港へチャーリーさんを迎えに行ったのだ。

ベッキーさんはさらに、Twitterでチャーリーさんを晒しものにしている。
「彼が付き合っていた他の2人の女の子と一緒に、浮気男を迎えに、ちょうど空港に着いたところ」
「どうやったら、一度に3人のコと付き合えるわけ?理解不能」
チャーリーさんは、空港に迎えにきてくれたおばあちゃんの車に飛び乗り、修羅場から逃げ去った。
だが、Twitter効果のおかげで、チャーリーさんの3股は、世界中の人が知ることとなってしまった。

しかし発覚の経緯と言いその後の晒されぶりと言いまさしく今の時代らしい状況と言えば状況なんですが、まあこのチャーリー氏もマメというかタフと言うかですよね。
昨今では企業の採用担当者もとりあえずネットで検索と言うことを当たり前に行うと言いますが、この調子では個人レベルの関係においてもまず検索と言うことになってくるのでしょうか。

今日のぐり:「おんまく寿司 青江店」

岡山市街地中心部から少し南にくだった辺り、郊外型の店舗が並ぶ界隈に位置するのがこちらなんですが、その特徴としてとにかく広い店内が挙げられます。
全部で何席あるのかはっきりしませんが、通常の回転寿司2店舗分くらいは優にありそうな広さですけれども、実際のところは完全フル稼働することはあまりないようではありますね。
これだけ広いと食事時でも待たされず入れると言う利点があったのですが、割りに安定的にお客が入るようになったのか今回は席が整うまで少しばかり待たされてしまいました。

例によって同行者とシェアしながら適当につまんで見たのですが、刺身盛り合わせはマグロなどは別として割と普通に食べられるネタが並んでいて、こういう店だと幾らでも安いネタとして仕入れられそうなんですが意外とイカがいけたのが好印象でしたね。
茄子の煮浸しは出汁の具合はまずまず、茄子はかなり大ぶりなものがたっぷりで食べ応えもありますし、個人的定番のおんまくサラダも回転のこの手のものの中では結構しっかりしているものではないかと思います。
握りでは季節ネタの鰹タタキがちゃんと血合いも除いていてまともなカツオの味がするのは回転では珍しいですし、まぐろ頬肉も焼いてあるんですが回転ネタとしてはこっちのマグロの方がさっぱり食べられていいと思います。
ときさば(旬さば)とは長崎は五島から対馬海域で取れる寒鯖のブランドで本来季節外れと言えますが、生で食べる分には脂が勝ちすぎずさっぱりしていいかも知れません。
真鯵はタタキを軍艦にしてあるのですが、ありきたりなアジがこれはいけると言う意外性からこの日の一番に推したいと思いますが、これまた定番のカンパチはちょっと風味に違和感を感じますし、名物メニューのジャンボエビフライ巻きも海老が少しでも痩せると単なる悲しいメニューになるんだなと再認識させられましたね。

こちらの場合基本メニューは100円ながらサイドメニューや季節メニューが豊富なのが特徴で、特に寿司をつままずとも居酒屋的にも使えますし店内も広くトイレなど設備面も及第ですから、普通の回転に比べると長居もしやすいように思います。
ただ客入りが安定的に増えてきたことで回転なのにほとんど回っているネタがないだとかレスポンスの低下も問題ですが、忘れた頃にオーダー品が出てくるのでダブらないよう気を遣うと言うのも困ったものですね。
しかしよく見るとスタッフの背中に名前と趣味がでかでかと記載されているのは何なのかですが、やはり人間個人情報を自ら晒してしまう習性があると言うことなのでしょうか?

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2014年9月27日 (土)

「まずはアニメ絵ポスターを探せ」?

先日の神戸の痛ましい事件を始めとしてこのところ子供が絡んだ事件が相次いで報道されていますが、それと関連して以前からネット界隈で指摘されてきた問題が再燃しているようです。

漫画やアニメの"犯罪助長"報道…「別問題だと思う」過半数(2014年9月26日ニュースカフェ)

インターネットが一般に普及してから、テレビメディアや新聞などの"報道の偏り"を指摘する声が明るみに出るようになった。ニュースを見ていて「キャスターのまとめ方が強引なのでは」「今の情報は本当に必要だったか」など疑問を感じた経験は、誰にでもあるのではないだろうか。メディア側が意図した結論に落ち着くよう、出来事の"ささいな部分"をあえて強く取り上げるケースはままある。なかでも漫画やゲーム、アニメ、ネットへのディスリスペクト報道は問題視されて久しい
岡山県・倉敷市で先日起こった女児誘拐事件報道では、一部メディアが「犯人の部屋にアニメのポスターが貼ってあった」ことをテロップで流す、コメントで取り上げるなどした。また佐世保でおきた高1女子の同級生殺害事件についても、加害者・被害者間に"アニメ好き"という共通点があったと報道され、その余波でテレビアニメが放送中止に追い込まれる事態にも発展しいている。
調査によって"事件と趣味に因果関係があった"と判明したのならまだしも、これらの報道はまったくそれ以前の段階で行われていたため、各所で非難の声があがったようだ。
NewsCafeでは「漫画・アニメの性的・残酷な表現は犯罪に繋がると思いますか?」というアンケートが実施されたらしい。ランキングとともに寄せられた声をご紹介しよう。
(略)
前述のような"メディアの報道姿勢"には特に触れず、「漫画・アニメの性的・残酷な表現は犯罪に繋がると思うか否か」を調査した結果だそうだ。過半数の人が「それとこれは別問題」と答える一方で「漫画・アニメの性的・残酷な表現は犯罪に繋っている」と答える人も3割超と、決して少なくない
このテーマに関しては、明確な答えがあるわけではない。「テレビのミステリードラマが犯罪を助長しますかね?」「任侠の映画見て、任侠の世界に入る人がいるかな?」というコメントもあったが、これらの例えさえ"絶対にない"とは誰にも言い切れないはずだ。
筆者個人は率直に言って、日々さまざまに起こる事件に"創作物の影響"が皆無だとは思わない。フィクションの産物から何らかの着想を得て、それが犯罪だと知りつつ行動に移してしまった例はあるのだろう。ただ、その括りはあくまで"フィクションの産物"であり、昨今のメディアによる"アニメ、漫画やゲーム、ネットへの責任の押しつけ"は、まったく別の問題として意識する必要がある。

こういう話を聞くたびにサスペンスや時代劇が放送されると惨殺殺人が増えると主張する声が出て来ないのは何故なのか?と言う疑問も湧くのですが、ともかくも統計的に見れば凶悪犯罪と言うものは年々減少の一途を辿っていて、2012年には殺人事件の件数が戦後初めて1000件を下回ったと言う事実は指摘しておくべきでしょう。
俗悪なバラエティー番組の増加がいじめを助長していると言う議論が以前になされたことがあって、こちらに関しては世間の2/3が「そう思う」と解答していることを考えるとこの漫画・アニメ犯罪助長説は未だ世間の大いなる支持を得ているとは言えないようですが、ともかく一部の「識者」の方々により何らの根拠もなく繰り返しこうしたことが語られることにうんざりしている方々は少なからずいると言うことですよね。
そうした識者の方々(何を識っているのかもはっきりしないのですが)については一般的には若年者よりはある年代以上の方々にこうした傾向が見られる印象はあって、かつて少年漫画雑誌全盛の時代に「漫画を読んでいると頭が悪くなる」と盛んに言われていたことと何かしら関連があるのかなと言う気もしていますがどうでしょうか。
テレビを始めとするマスコミ側にとってみれば、こうした漫画・アニメの熱心な支持層は彼らの主要スポンサーにとっては特に大きな利害関係のない存在であり、その意味で遠慮無くバッシングしても何ら問題がないと言う現実的側面もあるのでしょうが、この点に関しては昨今のスポンサー電突からのスポンサー降板と言った対応によっていささか事情は異なってきているようにも思います。
いずれにしても社会的に地位ある方々から覚えのめでたくないものは何かと叩かれやすいと言うことは理解は出来る話なのですが、叩かれること自体もさることながらその方法論が嫌悪されていることにも現れているように、手段を選ばない叩き行為が行きすぎるとそれ自体が反社会的となってしまうと言う実例が先日アメリカで起こった事件と関連して注目されています。

「次はエマ・ワトソンのヌードを流出させる」と脅迫したサイトはやらせだった(2014年9月26日シネマトゥディ)

 先日、あるサイトが時計を表示し、映画『ハリー・ポッター』シリーズのエマ・ワトソンのヌード写真を流出させると脅迫をし、カウントダウンまで行っていたが、実は4chanを閉鎖させるためのキャンペーンだったという。

 4chanはアメリカの掲示板サイトで、利用者がハッキング被害にあったセレブのヌード写真の所有をほのめかしたり、一部を公開したりしている悪名高い掲示板サイトだ。

 W.E.N.N.などによると、エマを脅迫したサイトのカウントダウンがゼロになったところ、4chanの閉鎖を求めるサイトrantic.comに移ったという。

 このサイトの運営者は、自分たちをソーシャルメディア・マーケティング企業だと説明し、これまでも大流行した数々のキャンペーンやミュージックビデオに関わってきたと言っている。サイトにはオバマ米大統領へのメッセージも掲載されており、プライベートな写真がこれ以上流出するのを防ぐため4chanの閉鎖の必要性を訴えている

 彼らは、複数のセレブのパブリシストに雇われて行動したとしているが、どのセレブなのかは明らかではない。エマのヌード写真が存在するのかどうかは明らかではないが、今回のカウントダウンでエマが怖い思いをしたことは間違いないだろう。(澤田理沙)

しかしこの事件、日本においては脅迫罪の要件「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者」に十分相当すると思うのですが、アメリカにおいてはどのような扱いになるのか、いずれにしても往年のどっきりカメラ式にネタバラシをしたから許してと言うわけにもいかないように思うのですがどうなんでしょうね。
この種の自作自演的行為は一部の過激な自称環境保護団体なども常用するとされる手段ですが、ともかくもネットと言うものが何かと敵視されやすく世間からしばしば過剰に反応されやすいと言うのは日本も海外も変わらないことであるようで、先日は過激な歌曲の歌詞をSNSに書き込んだところ犯罪予告だと受け取られ逮捕されたと言った事件も報じられています。
こうした手段を選ばずと言うことは裏を返せば手段を選んでいては効果がないと言うことでもあって、それだけネット=自由な発言が許される場所であると言う認識が一般化しているとも言えるし、そうであるからこそ規制論も根強いと言えるのでしょうが、この点で漫画などもかつては過激な表現描写がさんざん問題視され、その後順次自主的および公的な規制が進んでいった経緯を思い出しますでしょうか。

しばしば言われることに自由とは自己責任と言うことと裏表であると言う話があって、ネット上での言論しかり昨今話題の撮り鉄マナー問題しかり、社会的に問題視され規制をされるのが嫌であれば自分達できちんとコントロールせよと言うのはもっともなんですが、一方で政府やマスコミと言った既存権威に対する対抗勢力としての存在感からネットは本質的に自由であるべきだと言う言論もまた根強いものがあります。
漫画やアニメに関しても一部には例の児童ポルノ規制論に絡めて取り締まりを強化せよと言う声がある一方で、実在の個人がダメージを受けるわけでもないフィクションに対して規制をするのは反対だと言う声も大きいわけですが、現在の日本においては少なくとも成人指定や有害図書指定と言った形で、少なくとも青少年に対してはアクセスを制限しようと言う方向で対応されているところですよね。
その点で言えばネットも年齢規制を設けるべきか?と言う意見が出てくるのも道理なのですが、そもそも誰が発言しているのか特定されない匿名性こそがネット最大の利点であると言うこともまた言われているわけで、例えばお隣韓国で過激な書き込みを規制する目的で実施されたネット利用実名制度が早々に違憲判決を受け法改正に追い込まれたことなどがしばしば取り上げられます。
便所の落書きなどと揶揄されるネット掲示板も別に一枚板と言うわけではなくて、きちんと自治が進んで良識に反する書き込みは自主的に規制されている掲示板もあれば、隠語を駆使した犯罪的行為の書き込みが続く掲示板もあると言う状況ですから、利用の当事者にすれば一律に「ネットは○○だから」式に語られることには違和感を覚える方々も多いのは当然だろうとは思いますね。

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2014年9月26日 (金)

かつては存在しなかったリスク、絶讚拡大中

今や個人情報の大量流出など珍しいものではありませんが、先日またこんな記事が出ていたことを御覧になりましたでしょうか。

JALマイレージ会員の個人情報流出 最大75万件 社内PCにマルウェア、遠隔操作か(2014年9月24日ITmediaニュース)

 日本航空(JAL)は9月24日、同社の顧客管理システムが不正アクセスを受け、「JALマイレージバンク」会員の個人情報最大75万件が漏えいした恐れがあると発表した。社内の一部PCにマルウェアが仕込まれ、遠隔操作で外部にデータが送られた可能性があるという。

 流出した可能性があるのは、マイレージ会員の氏名、生年月日、住所、電話番号、勤務先、電子メールアドレス、会員番号、入会年月日などだが、具体的な中身は特定できていないという。
 流出した件数も特定できていないが、外部に送信されたデータ量は把握しており、1人当たりの情報量で割ると11万件になるが、データが圧縮されていた場合は最大75万件に上ると推定している。JALマイレージ会員の総数は2800万。

 原因は特定できていないが、社内のPCにマルウェアが仕込まれ、外部からの遠隔操作ができる状態になっていた可能性があるという。マルウェアは7月30日以降、23台のPCに仕込まれ、うち12台が顧客管理システムにアクセスできる端末。実際に外部にデータを送信したPCは7台だったという。8月18日以降、外部にデータが送信された可能性があるという。
 9月19日にデータベースへのアクセスが集中し、レスポンスが遅延。特定プロセスを削除して問題は解消したが、22日の昼前に問題が再発し、調査したところ、通常使用されていないPCから顧客管理システムにシステムにアクセスがあったことが判明。24日に不正アクセスを確認したという。

何もかも伝聞と推定で何ら確定的な話ではないのですが、先日のベネッセの大規模な個人情報流出事件では同社のシステムに直接接触していた外部業者であり人力での情報流出であったものが、ここではマルウェアによる流出であったと言うことでベネッセ事件よりもずっと調査も難航しそうではありますね。
世の中こういう状況になると厳重なウイルス、マルウェア対策や管理に当たる社員のチェックは元より、大規模データは流出することが前提で暗号化なり断片化なりしないと駄目なのかと思うのですが、例えば現金や貴金属、証券と言った従来から言われている貴重品に関してはこうした対策はどこの会社でも当たり前にやってきているはずで、情報は財産であると言う認識が未だに乏しいと言うことなのでしょうね。
現実的に中小の企業では一般的なデータベースの形でずらずらと二次利用してくれと言わんばかりに個人情報を書き連ねているのが一般的だろうし、そもそも狙われていると言う危機感がないからこそ狙われる可能性も高まると言うもので、第三者による情報セキュリティチェックなど何かしら危機感を高めていく契機でもなければコストとマンパワーをかけようという気にはならないものなのかも知れません。
この点ではその意味づけに未だ各種異論もある品質マネジメントの規格であるISO 9001などと言うものが思いの外普及していたり、あるいは食品品質の認証であるモンドセレクションなども日本企業の出展が非常に多いと言う話を聞く限りでは、この方面でも何かしら権威ある認定システムなりと用意しておけば勝手に各企業が先を争ってエントリーしてくる、なんてことになるのかも知れませんけれどもね。
いささか話が脱線しましたけれども、個人情報なども先のベネッセの流出事故などは氏名住所などの情報が主体でこれ自体が金になると言うよりも、名簿業者に売ってDM等のネタにすることで換金する性質のものでしたが、より直接的に金銭的損害につながりかねない個人情報が流出しているとなれば誰しも安心出来ないと言う話で、近年問題化しているこういうウイルスがあります。

「ヤフオク!」と「アマゾン」で偽画面 注意を(2014年9月19日NHK)

ネットオークション国内最大手の「ヤフオク!」などが、偽の画面を表示することでクレジットカードの情報を盗み取るコンピューターウイルスの標的となっていることが初めて確認され、運営会社が注意を呼びかけています。

コンピューターウイルスの標的となっていたのは、ネットオークション国内最大手の「ヤフオク!」とインターネット通販大手の「アマゾン」です。
「ヤフオク!」を運営する「ヤフー」によりますと、ウイルスに感染したパソコンで本物のサイトを閲覧していると、利用者にクレジットカード番号や有効期限などを入力するよう求める偽の画面が表示されるようになっていることが分かったということです。
19日現在で、利用者からの被害の報告はないということですが、ヤフーでは、「ヤフオク!」のトップページに注意喚起するコメントを掲載し、「ふだんと違う画面が表示されたら、カード情報は入力せず、ウイルス対策ソフトを導入するなどして被害に遭わないよう注意してほしい」と呼びかけています。
また、このウィルスを解析したセキュリティ関係者によりますと、インターネット通販大手の「アマゾン」のサイトも、同じ手口で標的になっていたということです。
こうした手口は、カード会社のサイトやインターネットバンキングなどでも確認されていて、盗まれた情報をもとに高額な買い物をされたり、預金が不正に送金されたりする被害が相次いでいます。

もともとこの手のウイルスや偽サイトの問題が銀行のネットバンキングで話題になっていて、すでに銀行側でも盛んに注意喚起をしてきたところですけれども、今や16兆円市場とも言われるネット通販で同様な被害が出てくるようになれば、そのターゲットとなる被害者層は今までになく拡大することになるのは当然ですよね。
インターネット利用者は総務省統計によれば国民の8割に相当すると言いますが、逆にこれだけ普及が為されてくると初期の頃のようにいわゆるマニアな人たちばかりではなく、電話を使う延長でスマホでネットにつながると言うライトユーザー層の方が主体になっているはずですし、こうした方々は今まで当たり前のこととされていたような最低限の常識レベルの知識もないままネットに参入してきているわけです。
同様に完全に飽和状態に達している自動車などはすでに免許を持っていて当たり前と言う時代ですが、きちんと教育を受け国の資格を取得する必要があるにも関わらず最低限の車の知識もないドライバーがどれだけ多いかを考えると、リスクに関する何らの教育も行わないまま誰でもネットに触れてしまう状況と言うものはひどく恐ろしいことではないかと言う危機感が必要であるのかなと言う気がしますがどうでしょうか?
実際に子供が求められるまま勝手に親のカード番号を入力してとんでもない金額の支払い請求が来たなどと言うトラブルはありふれたものになってしまいましたが、別に犯罪行為として行っているのではなく単なる商業行為として為されている場合でも何十万の被害が当たり前に発生するのに、あからさまに犯罪狙いの方々がひとたび利用可能な情報を握ればそんなレベルで事を済ませるはずもないですよね。

ネットに関する教育と言えばかねてからいわゆる馬鹿発見器騒動などがたびたび話題になっていて、たった一度の失敗が大炎上につながり場合によっては人生航路を誤りかねないと言う事が指摘されているわけですが、こういう話はその発端として自分の軽率な行動があるわけですから、リアル社会でも求められる他人に不快感を及ぼすようなことはしないと言う良識の延長である程度対応出来るとも言えます。
これに対して無料エロサイトにアクセスしたつもりが何故か会費が○万円いただきます、なお退会希望の方はこちらからアクセスをと言った類の詐欺的行為はかなりネット特有の方式で、もちろんリアルでも支払いを拒否すれば怖いお兄さんが出てくる店などもないわけではありませんが、普通に面と向かってこういうことをやっていれば顧客はふざけるな馬鹿野郎でさっさと立ち去ってしまい商売として成立しないのがまあ当たり前ですよね。
それがちゃんと成立すると言うのは一つにはリアルと比べてネットの利用者は圧倒的でケチな詐欺紛いのサイトでもコンテンツ次第ですぐに何万、何十万という訪問者が集められると言う点もありますが、リアルであれば到底金を支払う気にはなれないような話であってもネットであればつい薄気味悪さを感じて引っかかってしまうと言う、知らないが故の対応の未熟さも大いにあるんだろうなと思います。
真面目で優しいパパが実は怪しげな動画サイトに引っかかっていた、しかも対応ミスでこじれにこじれた上に家族バレして大騒ぎになったなんて悲惨な話もあって、「ネット以前」の時代を生きてきたある年代以上の人々が変化に対応できないのはある程度仕方ないのかなとも思うのですが、せめてこれから先の時代を生きていく若い方々には少しでも早く適切な教育の場を与えられるべきなのかなと言う気がします。

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2014年9月25日 (木)

「危ないことはやっちゃいけません」も教育上どうなのかですが

いずれも状況を想像せず記事だけを読んでいるとびっくりするようなと言っていいのでしょうか、ともかくも格闘技絡みで相次いで思いがけない形での死亡事故が報告されています。

ブラジリアン柔術の稽古で倒れ死亡 豊橋で日系ブラジル人(2014年9月20日中日新聞)

 愛知県警豊橋署は20日、豊橋市中岩田5のブラジリアン柔術道場「ROCK’S TEAM(ロックス チーム)」で17日夜の稽古中に倒れ、意識不明だった日系ブラジル人の会社員マルセロ・オキヤマさん(36)=豊橋市多米中町=が死亡したと発表した。

 オキヤマさんは17日午後8時半から稽古を開始。午後9時25分ごろ、他の男性受講生と2人組で乱取りをしていた時に意識を喪失。搬送先の病院で低酸素脳症の疑いがあると診断された。その後も意識は戻らず、20日午後6時25分ごろ死亡した。死因は不明。署は遺体を司法解剖し、現場の詳しい状況を調べる。

 署によると、オキヤマさんが倒れた際、道場内には経営者の男性師範(26)やコーチ、受講生ら計14人がいた。オキヤマさんは柔術を習い始めて2カ月ほどだった。

キックボクシング 顔正面パンチで死亡(2014年9月21日日刊スポーツ)

 パンチが命中し、友人を死亡させてしまった。大阪府警生野署は20日、公園でキックボクシングの練習中に友人の顔面を殴打し死なせたとして、傷害致死の疑いで大阪市の無職の男(27)を逮捕した。「パンチが顔の正面に入ってしまった」と容疑を認めている。2人にトラブルはないとみられ、同署では詳しい死因を調べている。

 生野署は傷害致死の疑いで大阪市の無職、福元盛弥容疑者(27=生野区巽南)を逮捕した。同署によると、「私の左ストレートパンチが顔の正面に入った。致命傷を負わせた」と容疑を認めているという。福元容疑者は約4年前、キックボクシングジムに数回通った程度の経験者で、手にグローブを着けていた

 死亡したのは友人のアルバイト従業員松本健嗣さん(20=同区巽東)。頭部を保護するヘッドギアとグローブを借りて着けていたが、競技は未経験だった。死因は頭部の内出血などとみられる。

 逮捕容疑は19日午後11時35分ごろ、同区巽南3丁目の公園で、左手で松本さんの顔面を殴り死亡させた疑い。約10分前に近所に住む女性から「けんかで一方的に男性が殴られているようだ」と110番通報があり、署員が駆け付けると、松本さんがあおむけに倒れていた。意識はなかった。約1時間後に搬送先の病院で死亡が確認された。

 福元容疑者は左利き。顔に右ジャブを何回か当てた後、左ストレートが正面に入った。松本さんは鼻血を出して前かがみになったが、「痛いよ」と言葉を発して意識があったという。その後、福元容疑者があおむけに寝かせた。

 2人は5月に知り合った友人同士。トラブルのようなものはなかったという。太めだった松本さんのダイエット目的で、細身の福元容疑者が練習に誘ったとみられる。この日の練習は4回目で、容疑者の方から呼び出した。同日午後5時まで約2時間ほど一緒に飲酒しており、同署では死因との関係も調べている。

基本的に格闘技と言うものはそれが人体に対して有害だからこそ有効な技として体系づけられているのであって、まともに入ってしまえば大変なことになりかねない危険性を自ずから内包しているものであることは確かなんですが、ともかくも今回事故を起こしたケースはいずれも素人同然と言っていい方々であったと言う点にはご注意ください。
素人同士で危険なことをやると言うのはもちろんあってはならないことなのですが、きちんと指導者が同席している場所であってもこうした死亡事故が起こってしまったことは非常に問題で、指導者による監視体制がどうだったか確認が必要であることはもちろんですが、練習内容に関しても習熟度に対して適切なものであったのかどうかも問われそうです。
こうした格闘技に起因する深刻な事故と言えば近年の格技必修化とも関連して学校現場における柔道の事故率の高さが何かと注目されてきた経緯があり、全柔連なども指導体制に関して今までよりも厳しく踏み込んでの指導を行っているようですが、その全柔連自体の関係する不祥事頻発は置くとしても、結果的にほとんど経験もない体育教師が指導者となっている日本の現場の異常性も明らかになってきたようです。
こうした状況ですから格技必修化そのものに関しても賛否両論あり、当然ながら必修化する以上は指導者を調える義務もあり、また場合によっては経験の少ない者にも安全に行えるようルールの制限を設けるなども必要なんだろうと思いますが、最近こうした格闘技よりももっと危険なものが学校現場で野放しになっているのではないかと言う警鐘が話題になっているようです。

組み体操」事故で後遺症20件(2014年9月22日NHK)

各地で運動会や体育祭のシーズンを迎えていますが、多くの学校で行われている子どもたちが積み上がる「組み体操」による事故で後遺症が残ったケースが10年間で20件に上ることが名古屋大学の調査で明らかになりました。
専門家は「組み体操は最近、巨大化しているが、子どもの安全を最優先で対応を考えてほしい」と注意を呼びかけています。

この調査は名古屋大学教育学部の内田良准教授が日本スポーツ振興センターの資料を基にまとめたものです。
それによりますと、平成24年度の1年間に全国の小学校でけが人が出た組み体操の事故は6533件に上り、とび箱とバスケットボールに次いで3番目に多くなっていました。
さらに平成24年度までの10年間に組み体操で後遺症が残った事故を調べたところ、20件に上りました。
中には、ピラミッドのように積み上がった子どもたちが途中で崩れ、一番上にいた子どもの膝が一番下の子どもの腰に当たって、脊柱に障害が残った事故なども報告されています。
ことし5月には、熊本県内の中学校で生徒140人が参加して10段のピラミッドを作る練習をしていたところ、バランスが崩れて上の段の生徒が転落し、一番下の段にいた生徒が腰の骨を折る大けがをした事故も起きています。
内田准教授の試算では、10段のピラミッドを作ると、一番下の段の子どもには最大で4人分に近い体重がかかるということです。
内田准教授は「組み体操中の事故は頭や首、背骨などに関係するケースが多く、かなり重い障害が残っている。今は、組み体操が巨大化し、アクロバティックになっているが、リスクがかなり高まるので、子どもたちの安全を最優先で対応を考えてほしい」と話しています。

巨大化する組体操ピラミッド、最大200キロの負荷 大学准教授「これのどこが『教育』なのか」と指摘(2014年9月16日J-CASTニュース)

   「組体操はいま、見世物としての性格を強め、巨大化・高度化、さらには低年齢化が進んでいる」――。名古屋大学大学院教育発達科学研究科の内田良准教授が2014年9月16日、「Yahoo!個人」に寄稿した記事が波紋を広げている。
   内田氏は組体操の大型ピラミッドは、1人当たり最大200キロ近い負荷がかかっていることを独自に算出し、「これのどこが『教育』というのだろうか」と警鐘を鳴らしている。

高さ7メートルの10段ピラミッドも

   組体操は今も運動会の花形演目として全国の学校で行われている。内田氏は各地の小中学校で10段ピラミッドを事例に、組体操は巨大化・高度化が進んでいるという。
   100人以上の生徒が参加する大型ピラミッドは壮観で、地元紙に取り上げられたり、動画サイトで紹介されたりしている。中学生の日本記録は10段ピラミッドで、高さは7メートル近い。すぐそばに教員たちが補助として備えているが、大事故につながりかねないことは容易に想像ができる。
   内田氏の算出によると、「10段(計151人)の場合、土台の生徒のなかでもっとも負担が大きいのは、背面から2列目の中央部にいる生徒であり、3.9人分の負荷がかかる」という。その重量は中学2年生男子の平均体重であれば190キロ、3年生なら211キロにも達する。「そんな無謀なことが『教育』という名の下、中学校や高校で取り入れられているのである」として、「かりに負傷者がゼロで済んだとしても、許されるべきことではない」と厳しく批判する。
   内田氏はこれまでも組体操の危険性を指摘してきた。独自の統計によると、2012年度の小学校の体育的活動(授業だけではなく、行事を含む)の中で、組体操は跳箱運動、バスケットボールに続いて3番目に負傷事故件数が多い。1年生から6年生まで行うマット運動や鉄棒以上に事故が報告され、そもそも学習指導要領に記載がない組体操について、「そこまでのリスクを冒して、いったい何を目指しているのかということも考えなければならない」という。

各地でかなりの事故、訴訟が起きている

   実際にどのような事故が起きているのだろうか。2004年兵庫県の中学校では、練習中に10段ピラミッドが崩れ、下敷きになった生徒4人が軽傷を負い、2人が経過入院した。14年にも熊本県の中学で、10段ピラミッドの練習中、8段目まで組み上がった時にバランスが崩れ、最下段の中央にいた生徒が第一腰椎(ようつい)を骨折した。
   また、事故が訴訟に至ったケースもある。1990年、福岡県の県立高校で練習中のピラミッドが崩れ、最下段の中央にいた男子生徒がほかの生徒の下敷きになった。男子生徒は首の骨を折り、全身マヒの後遺症を負った。県は両親から損害賠償を訴えられ、福岡高裁から総額約1億1150万円の支払いを命じられた。
   そのほか、静岡県の中学では下敷きになった生徒が頚椎骨折し、両親が学校を相手に訴訟を起こした。ピラミッド以外の事故でも、福岡の県立高校の男子生徒が肩車された際に後頭部から落下して首の骨を折り障害を負ったケースなど、各地で学校側の安全対策をめぐる裁判が行われた。
   内田氏の議論には、「組体操は百害あって一利なし」「もはや教育ではありません。怪我人が出る前に禁止を」「悲劇的な事故(=死)が起きないと、気づけないのであろうか」と賛同する声が多い
   一方で、生徒にとって思い出や達成感を得る機会になるというメリットを指摘する意見もある。
   こうした反論に対して、内田氏は「『何でもかんでも危険というのか』あるいは『組体操は一体感が得られる』といった言葉で、組体操の現実を一蹴しないでほしい。賛否を争うのではなく、具体的にいま何が起きているのか、しっかりと見つめることでようやく、組体操の『組み立て』が始まるのである」という。

組体操と言われるものは実はかなり日本独自のものなのだそうで、ご存知のように各種イベントなどで数人で組んで演技を行うと言ったことはもちろん全世界的に行われているし、いわゆるマスゲームなども広まっていますけれども、少なくとも学校教育の現場で未成年の生徒児童に巨大ピラミッドを形作らせると言うスタイルのものに関してはほぼ日本独自のものと言っていいようです。
こうした巨大ピラミッドの類が失敗した、崩れたと言った現場を目撃した方々もそれなりにはいらっしゃると思いますが、当然ながらこれだけの人数が寄せ集まっていたものが一気に崩れればどれほどのダメージになるかは明石の花火大会における死亡事故の惨状を思い出していただいても判ろうと言うもので、実際に各地で事故や訴訟沙汰になっているケースも少なくないと言うことです。
事故が年6千件と言えばかなり多いと思われますが、注意したいのは運動会など学校行事の一環として行われる組体操の場合は当然ながら部活動等と違ってトレーニングされていない一般生徒児童も参加しているわけですから、ある程度の体格的な配慮を行ったとしても生徒児童間の体力差、耐久力差から思いがけぬ崩壊が発生するリスクが高そうだと言うことでしょう。
特にこうした行事では全員参加と言うことがある種目的化しているところがあって、中には能力的、性格的にそれが行えない場合でも居残り練習をしてでも成功させるのが美徳であるように語られてきた経緯もありますが、当然ながらこうした行為もまた当事者にとっては心身に多大なプレッシャーを与えるだろうし、また過度のプレッシャーは往々にして成功率を押し下げると言うこともよく知られるところですよね。

しかし運動会のかけっこで勝ち負けがつかないよう全員で手をつないで同時にゴールさせるほどの配慮を行っているとも聞く現代の教育現場において、行進だの組体操だのと言ったものがよくお目こぼしをいただけたものだなと感じてはいたのですけれども、さすがに各地で組体操はやめようと言う動きも出てきていると言い、行うにしても教師が補助についたりと言った安全面での配慮はなされてはいるようです。
もちろん組体操と言っても常識的な負荷に留まる範囲のことであれば一般的には無理な行為とまでは言えないだろうし、記事にもあるように肩車で事故を起こすと言うのは計画に無理があったと言うより指導のやり方に問題があったのでは?とも感じられるところで、このあたりは負荷200kgとは同列に扱うべきものではないし、直ちに何でもが組体操有害無益論の論拠となるものでもないのかなと言う気はします。
ただ個人の能力の限界を極めるあらゆる競技において一歩間違えば深刻な事故が発生する可能性はありますが、格闘技など相手のある場合においては初心者同士が組んで練習を行うことが一番危険で事故も起こりやすいもので、初心者はきちんと教育の要点を把握しているベテランが相手をするか、あるいは非熟練者同士で行うにあたっては必ず指導者やベテランが直接間近で監視し適宜注意指導を行うことが必要だと思いますね。
その意味では何十人や何百人と言う単位で一斉に演技を行う組体操などはせいぜいわずか数人の教師で監視するにも目が行き届くはずがない上に、そもそも参加者全員が初めて行う行為であると言う点で素人同然であるわけですから、事故に対して非常に脆弱で危なっかしいことをやっているのだと言う自覚は持っていなければならないし、やるならやるで今後は敢えてそれを行うべき理由付けも必要になってくるかも知れません。

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2014年9月24日 (水)

「昔は里帰り分娩と言うものがあって」といずれ言われかねないお産の現状

産科医療の崩壊が叫ばれてからすでに久しいところですが、最近久しぶりに各地で産科絡みの崩壊ニュースが続いています。

里帰り分娩:派遣医引き揚げや近隣の閉院で受け入れ休止(2014年9月19日毎日新聞)

 神奈川県小田原市立病院(小田原市久野、白須和裕病院長)が、妊婦が実家近くの病院で出産する「里帰り分娩(ぶんべん)」の新規受け入れを来年1月以降、休止することが分かった。近隣の秦野赤十字病院(秦野市立野台)への産婦人科医派遣が、今年度末で打ち切られる問題が背景にあるとみられ、市立病院側は「受け入れ状況の見極めがつくまで休止せざるを得なくなった」と説明している。

 小田原市立病院経営管理課と医事課によると、同院の2012年度の年間分娩数は826件で、08年度に比べて143件増加した。このため市は13年度、11年度より3人多い計11人の産婦人科医を配置。「現在の分娩数なら対応は十分に可能」だとしている。
 しかし、秦野赤十字病院に産婦人科医を派遣している昭和大学(東京都品川区)が今年5月、今年度末に派遣医を引き揚げることを病院側に通告。秦野市こども健康部によると「(同院の産婦人科医確保は)現段階で非常に厳しい状況」で、現在扱っている年間約700件の分娩に対応することが難しくなった
 これに加え、今年3月には小田原市内の3院の産婦人科医院のうち1院が閉院。両院で出産を考えていた妊婦の一定数が、小田原市立病院で分娩することが想定される事態になった。

 里帰り分娩の新規受け入れ一時休止について、市立病院は「地元の人が安心してお産ができる態勢を堅持していくための、やむを得ない措置。受け入れ状況の見極めがつくまでの一時的な休止で、早く元の体制に戻したい」と話している。【澤晴夫】

産科医不足、福島など9県で「危機的状況」(2014年9月20日読売新聞)

 当直回数が多く、成り手が不足している産科医について、都道府県間で最大2倍程度、産科医数に格差が生じていることが日本産科婦人科学会などの初の大規模調査で分かった。
 福島、千葉など9県では、35歳未満の若手医師の割合も低く、将来的な見通しも立たない危機的状況にあると報告されている。

 全国9702人の産科医の年齢(今年3月末時点)や、昨年の出産件数などを調べた。人口10万人当たりの産科医数は、茨城が4・8人で最も少なく、最も多い東京と沖縄の11・1人と倍以上の開きがあった。
 また調査では、35歳未満の割合、産科医1人当たりの出産件数など6項目で全体的な状況を見た。福島、千葉、岐阜、和歌山、広島、山口、香川、熊本、大分の9県は6項目全てが全国平均よりも悪く、「今後も早急な改善が難しいと推測される」とされた。
 中でも福島は、産科医が人口10万人当たり5人(全国平均7・6人)と2番目に少なく、平均年齢は51・5歳(同46歳)と最も高齢で深刻さが際だった。東日本大震災や原発事故も影響しており、同学会は昨年5月から全国の産科医を同県内の病院に派遣している。

 調査をまとめた日本医大多摩永山病院の中井章人副院長は「国や各自治体に今回のデータを示し、各地域の対策を話し合いたい」と話している。

産婦人科と産科、減少続く 背景に訴訟リスクと出生数減少 厚労省の医療施設調査(2014年9月2日産経新聞)

 全国7474の一般病院のうち、昨年10月時点で産婦人科や産科を掲げていたのは前年比12施設減の1375施設で、23年連続で減少が続いていることが2日、厚生労働省の2013年医療施設調査で分かった。
 厚労省の担当者は「訴訟リスクなどが敬遠されたり、少子化で出生数が減ったりしていることが背景にあるのではないか」と分析している。

 調査によると、産婦人科は1203施設、産科は172施設だった。二つを合わせた数は1991年から減り続け、99年に2千施設を、08年に1500施設を下回った。
 小児科も前年より22施設減って2680施設となり、20年連続減
 また、13年病院報告によると、患者1人当たりの入院期間を示す指標の平均在院日数は30・6日で、前年より0・6日短くなった。

まあしかし大野病院事件を思い出すまでもなく震災後のトラブルを見ても福島県と言えば今や全国に名を知られることになった聖地の一つですから、わざわざそこで医療を、それも産科医療を行おうとする人が少ないと言うのはむしろ自然な反応だと思いますけれどもね。
産科医と施分娩設数の減少は産科医を1人づつ分散配置することによるリスクの回避と、同じく分散配置に伴う個人負担過重化の回避と言う二つの側面もあると思いますが、厚労省の資料を見ても産科医数の減少ペースに比べると分娩施設数の減少の方がずっと早いペースで進んでいて、一面で産科医の集約化が進んでいると言うことが言えるかと思います。
ではその集約する施設がどこになるのかと言うことなのですが、当然ながら少子化で出産総数も減少している以上なるべく需要が多く分娩数も多い施設に集約しようと考えるのが筋と言うものであるし、その意味では産科医分布の現在は意図的に作り出された状況でもあって、今さらわざわざ時計の針を巻き戻すように昔の分散配置に戻そうと言うことにはならないだろうとも予想されますよね。
冒頭の記事にあるいわゆる里帰り出産の制限などはこうした需給ミスマッチのある場合真っ先に行われやすい方法ですが、一般の病気と違って分娩の場合は何月何日頃とある程度計画的に対応出来るだけに(予定外の出産となった場合にはそもそも里帰り出産どころではないでしょう)、一般の医療と違って受け入れ制限を行うことによる弊害が最低限で抑えられると言うことは言えそうです。
ともかくお産と言えば社会的にもそうですが、各種マスコミなどでも非常に尊重すべきものとして扱われていて、その意味で産む場所の自由すら思うに任せない不自由があることに思うところがある人も少なくないと思いますが、現状で社会的司法的に求められているレベルの安全性と永続性を担保するためにはやむを得ざる措置として、ある程度の不自由には了承いただくしかないのかなと言う気はします。

今回の記事を見ていて興味深いのは厚労省が産科の現象を公的に認めた形なんですが、一方で現在ガイドライン作成作業が始まったところである例の地域医療構想に関して先日第一回の検討会が開かれたのですが、厚労省が叩き台として6つの提案をしている中で高齢者や慢性期に関しては言及があるものの産科小児科には特に言及なしと言うことになっているようです。
もともと医療と介護の総合的な確保を推進するための構想であって、特定診療科の数量制限に踏み込むものではないと言うことなのでしょうが、本来地域医療の中で老年医学も人生の一時期の医療を提供すると言う点では産科や小児科と何ら変わるところはないはずであって、危機的状況にあるのは同じなのに何故年寄りだけは特別扱いなのかと言われかねない話ではあるかと思いますね。
ただ厚労省の示した「国民(患者)が医療機関の機能に応じ、医療に関する選択を適切に行い、医療を適切に受けられるような医療機関に関する十分な情報の国民(患者)への提供」と言うポイントは別に高齢者だけの話ではなく、どこでどんな医療が提供されどうやったらそれを利用できるのかと言うことに無関心では当の国民はもちろんのこと、受ける方の医療機関側でも困る話ですよね。
この点でいささか混乱があるのは医療現場で直接働くスタッフは疲弊しこれ以上は無理だと思っていても、彼らを使う経営側ではもっと患者を受け入れろと更なる拡大路線に走りがちであると言うことですが、例えば当院は24時間あらゆる救急患者を受け入れますと病院公式サイトで明示してあるのに、実際に利用しようとすると何のかんのと言い訳されて受け入れを渋られると言うことはままあることではないかと思います。
医療行為において疲れていたから、忙しかったからで失敗が許されるものではないことが判例的にも確定していますから現場が無理をしなくなるのは当然なんですが、ただ日本の診療報酬体系を考えると現場が労基法無視の無理や無茶をすることが前提でようやく黒字が見込めるように設定されている側面もあって、この辺りはいつかは摺り合わせをしていかないといずれ大きな混乱の元になってくる気もしますけれどもね。
いずれにしても産科崩壊だと盛んに言われてきましたけれども、案外産科の方では計画的に戦線を整理縮小しているようにも感じられるところがあって、国民の理解と適切なサポートさえ得られれば今後も十分永続的な産科診療を提供することも可能なのではないかと思うし、むしろそうした危機感もなく漫然と医療提供を続けている他診療科の方が危ない部分もあるかも知れませんね。

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2014年9月23日 (火)

今日のぐり:「丸亀製麺 十日市店」

世に馬鹿発見器と言う言葉があるほど近年SNS等を介しての自爆行為が多発していますが、そうした現代技術を駆使せずとも全くローテクな部分で思いがけず自爆行為がバレてしまうものなのだなと感じさせるのがこちらのニュースです。

愛娘が描いた無邪気な絵で父親のオタぶり発覚→ネット上では「どんまいw」の声援が(2014年9月11日Aolニュース)

誰しもかわいい我が子が描いた絵というのは嬉しいもの。たとえそれが自分に似ていなかったとしても、また、何を描いたのかすらわからないものであったとしても、親ならばどこかくすぐったいような嬉しさを感じるものだ。現在、あるユーザーによってtwitter上に投稿された愛娘の絵が、ちょっとした話題となっている。
どうやらこのユーザー、愛娘が学校からの課題で「がんばるパパ」をイメージした絵を描いたこと知り、どんな絵か気になったのか、娘が学校に提出する前に、コッソリとチェック。すると、そこに描かれていたのは、家族のために働くパパでも、疲れていても家族サービスにいそしむパパでもなく、大好きな「ももいろクローバーZ」のライブ会場で、必死に声援を送る姿であった...。

このある意味"ガチすぎる"愛娘の作品に、
「吹きましたwwwしっかり3本持ち」
「どーんまい」
「しかも最前wうらやま」
「アイコンをこれに変えるべきですw 」
など、ネット上からは笑いと共に、この父娘の姿を微笑ましく感じたユーザーから「ドンマイ」の声が。
愛娘の描いた絵に対し、「「お仕事中」じゃなくて「推し事中」なんで提出するのほんま勘弁してください」というこのユーザー、言葉では「勘弁してください」とは言いつつも、さぞやその優しい笑顔で、この絵を眺めているのではないだろうか。

元記事の画像を参照いただきますと子供と言うものは案外冷静に観察しているものなんだなとも思うのですが、ともかくも今の時代親バレだけでなく学校バレのリスクもあると言うことなんでしょうかね。
今日は思いがけぬ事態に遭遇したお父さんを励ます意味で、世界中から明かされてしまったはいいが素直に称讚するにはいささか微妙…と言う新事実の数々を紹介してみましょう。

心霊写真の謎解いた レンズ研究で宇土高科学部(2014年9月18日くまにちコム)

 宇土高科学部の生徒が2011年度から続ける、凸レンズの性質をめぐる研究が、8月下旬に中国・北京市で開かれた「中国青少年科学技術イノベーションコンテスト」の国際代表部門で2位に輝いた。
 同校の一連の研究は国内で多数の科学賞を受賞しているが、海外での高評価は初めて。今回はこれまで判明した理論を基に、心霊写真の謎の一端を解き明かし、注目を集めた。

 同校が続けるのは、凸レンズの正面と反対側に、本来の実像とは異なる二つの像が現れることに注目した研究。「副実像」と名付け、「実像は一つ」という常識に一石を投じた。
 今回はこの成果を応用し、写真に画面から外れた光が写り込む「ゴースト現象」を分析した。ゴーストは太陽の副実像であることを突き止め、強い光に照らされた顔なども副実像をつくることに着目。実態が見えなくても像が写り込む心霊写真のような現象を再現した。

 同校は理数教育を充実させた文科省の「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」指定校。中国でのコンテストは8月21~26日にあり、昨年度のSSH校の生徒研究発表会で入賞した2校が出場した。国際代表部門は13カ国19テーマで高校生らが発表し、同校は2位に入った。独立行政法人科学技術振興機構によると、これまでで最も高い成績という。
 コンテストではともに2年の安部友里菜さん、村上舞佳さんが英語で発表。2人は「副実像出現のメカニズムを公式化し、教科書に載るような成果に高めたい」と意欲的だ。(並松昭光)

まあ確かに大変な成果ですし学校活動としても大いに意義があるものなんですが、しかしこうした事実の解明によって何と言いますか、夢を削り取られていくような気がする方もいらっしゃるでしょうかね。
もはや例年恒例と言っていいようなニュースなのですが、今年もまた日本人がやったと言う話題を紹介してみましょう。

「バナナは滑る」証明 馬渕教授らイグ・ノーベル賞(2014年9月19日東京新聞)

 【ケンブリッジ=共同】ユーモアで笑わせた後、なるほどと考えさせる研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」の二〇一四年授賞式が十八日、米マサチューセッツ州ケンブリッジのハーバード大で開かれ、物理学賞にバナナの皮の摩擦係数を測定して実際に滑りやすいと証明した北里大の馬渕清資(きよし)教授ら四人を選んだ。
 日本人のイグ・ノーベル賞受賞は八年連続。人工関節の研究をしている馬渕さんは「痛みの元になる摩擦を減らす仕組みはバナナの滑りやすさと同じだが、実際に滑りやすさを測定した学術的なデータはなかった」と研究の動機を語った。授賞式でも実際にバナナや人工関節の模型を掲げ、研究内容を歌いながら説明し笑いを誘った。

 馬渕さんによると、バナナの皮の内側は粘液が詰まったつぶがたくさんあり足で踏むとつぶれて滑る原因になる。バナナの皮の上を歩いた時の摩擦係数は通常と比べて六分の一しかないという。ほか三人の受賞者は北里大の酒井利奈准教授ら研究チームのメンバー。
 このほか、犬が排便の際に地磁気の影響から南北方向に体を合わせると立証したチェコとドイツの研究者に生物学賞、ひどい絵を見たときの不快さの研究に美術学賞、保存処理した豚肉が鼻血を抑えるのに効果があるとした研究に医学賞がそれぞれ贈られた。
(略)

まあしかし日本人もすっかり同賞の常連という感じになってきましたが、この成果が人工関節の研究に少しでも役立つことがあれば大変喜ばしいことですよね。
昔から知られている物語で実は意外な新事実が発見されたと最近話題になっている件ですが、その後の続報が入っているようです。

【徹底検証】大きなカブが抜けないのは、本当におじいさんのせいなのか?(2014年8月20日トゥキャッチ)

 先日、大きな反響を呼んだロシア童話「おおきなかぶ」を巡るとある新事実。
 上記ツイートの投稿者によれば、おじいさんの足の位置に問題があり、カブが抜けないという。
 しかし、同記事掲載後、以下のような声が複数件寄せられた。

 「カブは抜けるのか否か?」

 この問題を解くため、編集部は早稲田大学理工学術院で物理学を研究している大学院生2人に協力を依頼。物理的観点から仮説を立ててもらった。
(略)
 「おじいさんの足がカブについているとき」は、おじいさんの体重がカブの自重に加わるので、おじいさんの体重が重くなればなるほど、ずぶずぶ地中へ沈んでいくことになります。

【結論】

 おじいさんの足が乗っているとカブは抜けない
 そして、「おじいさんの足がカブに乗っていないとき」は、おじいさんの体重が 9149.658キログラム以上であれば、カブが抜けます。

【結論 その2】

 足が乗っていなければ、おじいさんの体重が9149.658キログラム以上ならカブは抜ける
 物理学による仮説では、おじいさんはアフリカゾウ並みの巨漢だったということが判明した。

おまけ 馬に引っ張ってもらったら?

 この結果を利用して、おじいさんを馬に置き換えることも可能です。
 馬を1頭 = 500キログラムと仮定して計算すると、おじいさんの代わりに馬をつれてきた場合、最低19頭必要であるとわかります。

【結論 その3】

 おじいさんは戸愚呂弟ばりの怪力マッチョ
 表紙には、想定約800キロのカブを持ち上げるおじいさんの姿が…。怪力を裏付ける証拠である。

 今回の分析は、あくまで仮説の1つとのこと。
 物理を研究されているみなさんも、ぜひ「おおきなかぶ問題」にチャレンジしてみてはいかがだろうか。

この例題に興味がおありの方は元記事を参照いただきたいとして、しかし素直に画家の写実性に問題があったと解釈した方がよかったのではないかと思うのは自分だけでしょうか。
日常生活にちょっとした便利さを与える裏技の一種と言えばそうなのですが、果たして本当に便利なのか?とも思わされるのがこちらのテクです。

2分で缶ビールやジュースをキンキンに冷やす超絶簡単な方法(2014年9月13日GigaZiNE)

帰宅して冷えた缶ビールやジュースを飲もうと冷蔵庫を開けると、冷やしておくのを忘れていたことに気づき、急きょ冷凍庫で冷やしたり氷を入れたりして缶ビールやジュースを飲むというのはよくあることです。通常、室温の缶ビールを冷たくするのには時間がかかりますが、水と氷と塩を使うだけで缶ビールやジュースを2分できんきんに冷やす方法がYouTubeで公開されています。
(略)
2分後に取り出し……
温度を測定するとレモネードの温度は5℃まで下がっていました。
この方法は缶ビールにも使えるので、ビールを冷やし忘れていても、2分あれば冷えたビールを楽しめるのです。
かなり荒技になりますが、1分で缶ビールを冷やす方法も公開されていて、下記のムービーから確認可能です。
(略)
1分後に取り出すと、温度は摂氏7℃に下がっていました。
1分で缶ビールをキンキンに冷やせましたが、かなり手間がかかるので、水と氷と塩で2分かけて冷やすほうが効率がよさそうです。

いや手間暇以前に、この方法でたとえ一分で冷えたにしてもすぐには飲めないんじゃないですか炭酸だけに…などと突っ込んでしまうのは野暮というものでしょうか。
最後に取り上げますのはこちらのニュースなんですが、人類滅亡の日がいついつだと言ったニュースと同様知りたくなかった話と言うことになるのでしょうか。

知能がピークを過ぎ人類はおバカになっていると判明(2014年8月26日IRORIO)

私たち人間の知能はもはやピークを過ぎ、今後は下降線をたどるだけかもしれないという。

一部の国の知能指数が右肩下がり

英国、デンマーク、オーストラリアのデータでは、この10年で人々のIQは右肩下がりの状況が続いているという。
理由は諸々あるが、これは「人類の知能がピークを過ぎたことを意味している」と指摘する専門家が増えている。

これまでIQは上昇し続けてきたが…

1930年代~80年代にかけ、アメリカでは国民のIQは3ポイントずつ上昇、日本とデンマークでも戦後、知能指数は急上昇を見せた。
これは栄養事情や住環境が良くなったことと、教育水準が上がったためである。この現象は、道徳哲学者であるジェームズ・フリンにちなみ「フリン効果」とも呼ばれる。
前の世代に比べ確実に知能がアップし続けてきた私たち人間だったが、「その知能もとうとう陰りを見せ始めた」とアイルランド・アルスター大学の心理学者、リチャード・リン氏は指摘する。
同氏が1950年と2000年の世界の集団知能を比較したところ、1ポイント減との結果に。このままいくと2050年には更に1.3ポイント下がる見込みだという。

賢い人の子どもが減っている

大きな要因の1つが、頭の良い人たちの子どもが減っているためで、次世代は今よりおバカな人たちで構成されることになるそうだ。
おバカ化が進むスピードに関しては、専門家により見解は異なるが、いずれおバカな人間を発達したテクノロジーが支える世界がやってくるのかもしれない。

まあ人類総ゆとり化と言うわけでもないのでしょうが、日本でもそうですが世界的に見てもかつてほどガツガツしたハングリー精神はなくなってきたのかも知れません。
何をもってお馬鹿と言うのか定義的にも微妙なものがありますが、教育や生活環境の改善が行き届いた後で人類が何をモチベーションに向上心を維持していくかが今後の課題になりますかね。

今日のぐり:「丸亀製麺 十日市店」

今や世界的に店舗を広げながら何故か丸亀市内では全く出店していないことでも知られるのがこちら丸亀製麺ですが、しかし確かにどこでも見かけるようになりましたよね。
こちらの特徴として店舗毎に製麺をしているのだそうで、戦略的にはメリットデメリット双方があるそうなんですが、製麺機の類が並んでいますとやはりうどん屋らしさは増す気がしますでしょうか。

今回は冷たいぶっかけうどんにしょうがとネギを少々、天かす多めと言うトッピングで頂いてみましたが、しかしこのネギの見た目が何とも素材レベルでちょっと頂けないですかね。
うどんは見た目からしてもそうなのですが、ここも同グループ他店と同様に茹で上がり後の洗いをもっと丁寧にやるべきで、洗い不足でヌルついているのにこうまで肌荒れしていてどうすると思ってしまいます。
食べて見ますと舌触りの悪さもさることながら茹で足りない硬い食感も目立ちもう少し茹で時間が欲しいかなと思うのですが、この辺りは茹ですぎるよりは茹で足りない方が商品価値が高いと言う計算もあるのでしょうか。
ぶっかけとして見ると汁との相性は及第であるだけにもったいない気がしますが、グループ内でもそこまで仕上がりの気にならない店もあるだけに店による差が大きいのも問題ですかね。
おまけとしてなす天も食べてみたのですが、外はクリスピーで中はトロトロの狙いは成功していると思いますが、ただこのナスも素材としては味はもうちょっと…と言う感じで、ともかく何かと残念な感じのするお店ですよね。

食事時でもあるのですがずいぶんと繁盛はしているようで、全般に若い人が多いんですが年配客も少なく無いのと女性客も多いと言うのはうどん食文化の広がりを感じさせるのですが、確かに一昔前のセルフうどんに比べればこれもずいぶんとうどんらしくなっていますし、公平に見てもこの値段でこの水準の味なら日々の外食としてはお値打ちですよね。
接遇面ではこの種の店としてはごく標準的ですが、逆に言えば意外に繁忙期でも落ち着いて対処出来ているのは褒められるんじゃないかと思う一方で、トイレの広さや設備は十分及第なのに流し周りが妙に薄汚れて見えるのが、女性客も増えているだけにこれまた惜しいなと言う気がしました。

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2014年9月22日 (月)

医師と製薬会社との関係も情報開示が進む

医療と製薬との癒着が言われる中で近年相次いでこれらの是正を図るべく業界自主規制と言ったものが改訂されている最中ですが、今年から講演料、原稿料と言った製薬会社から医師への金の流れが大幅に透明化されることになったのはすでに周知の通りですよね。
ただ当然ながらこのことによって医師と製薬会社との関係も従来から変化せずにはいられないと言うことなのですが、本日まずはこちらの記事を紹介してみましょう。

医師の原稿料、金額や個人名の開示で問題露呈(2014年9月18日日経メディカル)

 製薬企業が医師に支払った講演料や原稿料などの金額が、今年から開示されるようになった。企業から医師への資金提供の流れを透明にすることを目的とした「透明性ガイドライン」に基づく情報開示の一環だ。だが、開示を嫌がる医師が講演や原稿の執筆を断るケースも出てきている。情報開示を進めるには、利益相反(COI)に対する世間の認識も変えていく必要がありそうだ。
 製薬企業による情報開示は、日本製薬工業協会(製薬協)が2011年に策定した「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」(以下、透明性ガイドライン)に基づくもの。透明性ガイドラインは、製薬企業から医師や医療機関、大学などへの資金提供の流れを透明にすることを目的に作られた。製薬企業が医師や医療機関、大学などに支払った研究開発費や原稿執筆料をA~Eの5項目に分け、2012年度分から開示している(表1)。2013年度分から、C項目の「原稿執筆料等」については支払った医師の個人名に加えて金額も開示されるようになった。
 情報開示は前年度分の決算終了後に行うことになっており、2013年度分については9月16日までに13社が開示した。医師1人への1社からの講師謝金が計1300万円を超えるケースも明らかになっている。

「産学連携の停滞招く」と開示内容の変更求める声も

 こうした情報開示に対し、医師からは「金額まで開示する必要があるのか」「開示方法は適切か」――といった声が上がっている
「COIの開示は製薬企業と医師の間に関係があることを明らかにするものであり、支払い額の開示までは必要ない」と話す川崎医大の加来浩平氏。
 金額の開示については、マスコミがセンセーショナルに取り上げ、世間の好奇の目にさらされることが危惧されている。川崎医科大学総合内科学1特任教授の加来浩平氏は、「お金のためにやっていると取られかねず、個々の医師が萎縮して講演や原稿執筆などを控える動きが広がり、産学連携の停滞を招く。医師への支払い額をメディアが面白おかしく取り上げれば、医療界への信頼低下につながる可能性もある」と話す。
 実際、日経メディカル Onlineが行った「製薬企業の透明性ガイドラインに関するアンケート」では、支払い額と個人名が開示されることを理由に原稿の執筆や講演などの依頼を断った医師がいた。断った医師は、「患者や他の医師に偏見を持たれる」「あえて公開するものでもないと思うし、面倒なことには関わりたくない」といった理由を挙げている。
 日本医師会も支払い額の開示自体は容認しているものの、情報の取り扱いには慎重な運用を求めている。日医常任理事の鈴木邦彦氏は「興味本位で収入の多い医師のランキングのような形で取り上げられたり、収入の多い医師が製薬企業と癒着関係にあるような見方をされれば、産学連携にとってマイナスだ」と言う。
 川崎医大の加来氏は、「COIの開示は、製薬企業と医師の間に関係があることを明らかにするものであり、個人情報の詳細開示とは一線を画すべきものだ。従って、2012年度分の開示内容で十分だった。2012年度分の開示内容に戻した上で、製薬協だけでなく医療界や法曹界なども参加して透明性ガイドラインを作り直すべきだ」と主張する。
 一方、日本医学会利益相反委員会の委員長を務める曽根三郎氏(徳島市病院事業管理者)は、「支払い額によって、企業と医師の間に生じるCOI状態の深刻さは異なる。COIの深刻度の指標として、金額の開示は必要だ」と話す。支払い額が高額になるほど不正や疑惑を招きやすく、説明責任を果たすためのCOIマネジメントがより重要になるとの考えだ。
(略)
 さらに、情報開示の範囲を広げる動きもある。日本医師会や日本医学会は、A項目の「研究費開発費等」についても、個別の支払い先、支払い額などの詳細開示を求めており、製薬協が検討を進めている。「そもそも支払い総額に占める割合としては『研究費開発費等』が最も大きく、昨今の臨床研究での不正を鑑みても、こうした研究にかかる費用や奨学寄付金こそ開示して透明化を図るべきだ」と日医の鈴木氏は話す。

 ただし、情報開示を進める一方で、世間のCOIに対する認識も改めていく必要がありそうだ。既に一部のメディアにより、「○○社が○○大学の○○氏に○○万円の講師謝金」といった報道がなされている。
 日本医学会の曽根氏は、「開示すべきCOI項目の多い医師は、企業からの依頼が多く、それだけ産学連携に貢献しているとも言える。批判ではなく、高い評価が与えられるべきだ」と強調する。
講演料などの収入が多い医師は、専門知識があるからこそ、企業の依頼も多いと言える。金額の多寡だけに注目して騒ぐのはおかしい」と話す日本製薬医学会の今村恭子氏。
 日本製薬医学会理事長の今村恭子氏は、「多額の講演料や原稿料を受け取っている医師は、多くの専門知識を持っているからこそ、依頼も多いのだろう。総額の多寡だけに注目して騒ぐのはおかしい。金額が妥当かどうかを第三者が客観的に判断できるよう、講演や原稿の件数だけでなく、その内容についても開示するようにしてはどうか」と話す。
 世間では今も“COI=癒着”のように見る向きが少なからずある。専門知識や技術に対する正当な報酬であっても、製薬企業から金銭を受け取っていると、特定の企業に便宜を図っているように受け取られがちだ。製薬企業が情報開示を進める一方で、COIや産学連携の現状などについて世間に正しく認識されるような啓発も必要だろう。メディアにも、講演料や原稿料などの金額だけが独り歩きしないような報道が求められている。

まあしかし、講演会などでも露骨に「特定の企業に便宜を図っている」ような内容のものがあるのは周知の事実ですから、その意味では金額の多寡を云々するだけではなく講演の内容こそが重要であると言う指摘はもっともだし、逆にそうしたチェックを受けることで講演内容がより客観的なものとなり洗練されていくと言う可能性はあるのかもですね。
ともかくこの開示方法を巡ってもどのような方式がよいのかと議論が別れるのは当然で、実際各社で方式が異なっていたことがまた余計なトラブルを招いていたようですが、製薬協によれば2015年から書式を統一しウェブ公開方式一本で行っていくと言うことで、今後は名前や金額などの個人情報も含めてネット上でオープンに誰にでも閲覧できる形で提供されることになるようです。
政治家なども個人情報をどんどん暴かれているのが社会的に当然の義務であるかのような考えがすっかり定着しましたが、講演を行う医師という立場が果たしてそうした公職にある者と同等の扱いを受けるべきなのかどうかは議論が別れそうなところで、実際にすでに講演拒否と言った事例も出ているらしいと言いますから今後講演会等では何かしらの演者勢力図の激変も起こり得るのかも知れません。
ただ記事に出ている加来先生のような大学教授ともなれば世間的には十分公人と言っていい立場ですからこれは仕方のないことと納得していただくしかないのかなとも思うところで、むしろ若手の先生などが地域の小さな勉強会でちょっとした講演をする、その見返りにちょっとした謝礼をスポンサー企業からいただくと言ったことの方が今後やりにくくなってくるのかなと言う気がしますがどうでしょうね?
ともかくも賛否両論あるのは当然と言う話でありますが、少なくとも「情報公開が嫌なら講演を断る」と言う選択肢も一応は用意されていると言うことで完全な情報開示ではないと言う考え方もあって、公開賛成派、反対派双方にとってこの辺りもまた気に入らないところなのかも知れませんけれども、実際にその対象となる立場の医師達に訊ねてみるとこんな反応だったと言います。

原稿料の金額や個人名の開示、「賛成」が4割(2014年9月18日日経メディカル)

 2014年から、製薬企業が医師に支払った講演料や原稿料などの金額が、個人名とともに開示されることになった。日本製薬工業協会(製薬協)の「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」(以下、透明性ガイドライン)に基づくもので、2013年度分については既に13社が情報を開示している(関連記事:医師の原稿料、金額や個人名の開示で問題露呈)。
 開示対象となるのは「原稿執筆料等」に分類される講演会の講師謝金や原稿執筆料・監修料、コンサルティングなどの業務委託費だ。これらについては、医師の所属機関、個人名、件数に加えて金額が開示される。

 こうした詳細開示が始まったことを知っているかどうか、日経メディカル Onlineが医師1890人に聞いたところ、65.0%が「知っている」と答えた(図1)。医師にとって影響は小さくないものだが、3割以上の医師が「知らない」という結果となった。
 透明性ガイドラインは、製薬企業から医師や医療機関、大学などへの資金提供の流れを透明にすることを目的に作られている。だが、金額が開示され、世間の好奇の目にさらされることを嫌がり、医師が企業が後援・協賛する勉強会などでの講演を控える可能性があると指摘する声もある。最近、企業が後援・協賛する講演会や勉強会が減っていると感じるかどうかを聞いたところ、「感じる」が50.2%、「感じない」が49.8%と、真っ二つに分かれた(図2)。「感じる」と答えた医師が約半数に上ることから、影響は少なからずあると言えそうだ。
 製薬企業と医療機関・医師の関係の透明性を保つために、講演料や原稿料などの金額や個人名を開示することについては「賛成」が41.9%、「反対」が22.6%、「分からない」が35.6%だった(図3)。「賛成」が「反対」を倍近く上回る結果となったが、「分からない」も3分の1以上となり、医師の間でかなり考えが異なることがうかがえる。

 賛成と答えた医師の意見で多かったのは、「不透明な金銭の流れは時代にそぐわない」(40歳代男性、小児科勤務医)、「時代の流れとして、やむを得ないと考える」(30歳代男性、循環器内科勤務医)に代表されるように、社会から情報開示が求められているというものだ。昨年から医師と製薬企業による臨床研究不正が相次ぎ発覚していることもあり、「製薬会社と医師との癒着がないことを説明するためにも必要だ」(40歳代男性、内科勤務医)という意見もあった。
 一方、反対と答えた医師の意見としては、「大した額でもないのに、悪意を持って報道されることがある」(30歳代男性、小児科勤務医)、「あらぬ疑いを受ける可能性がある」(40歳代男性、内科勤務医)など、世間から誤解を受けることを危惧する声が目立った。
 また、「研究費や寄附金は公表すべきだが、原稿料や講演料は当然の対価であり、開示は不要だと思う」(50歳代男性、外科勤務医)というように、研究開発費などこそ情報開示が必要という意見もあった。日本医師会や日本医学会は共同研究費や委託研究費、臨床試験費などで構成される「研究費開発費等」についても個別の支払い先や支払い額などの詳細開示を求めており、現在製薬協が検討している。
(略)

注目したいのは反対意見としてはやはり理念として反対と言うよりも、個人情報を公開されて思わぬ迷惑を被ることを危惧すると言う声がほとんどである点で、要するにこれも世に言う総論賛成各論反対とも言えることなのかもですが、そうした個人的な理由での反発であると自覚しているからこそ反対票が伸びなかったと言うことかも知れませんね。
企業との癒着を懸念して公開するのであればせいぜいどの医師がどこの会社とどれくらい関わっているかと言う件数情報で十分だと言う考えはそれなりに頷く部分もあるのですが、やはり世間的には実際どれだけの金の流れがあるのかが気になるところでもあるのだろうし、名前まで出していることに比べると受け取った金額を出すかどうかはもはや大きな問題ではないと言う考え方もあるでしょう。
このあたりは情報開示の必要性は理解出来ているとしても、各個人で何を是とし何を非とするか、あるいは何を許容し何を拒否するかと言う基準が異なる以上世間におけるそれを指標として行わざるを得ないのかなとは思うのですが、注目していただきたいのは医師全般と言うくくりの中では開示反対派が決して多数派と言うわけでもなく、むしろ賛成する立場の方が優位に立っていると言うことでしょうか。
もちろんネット調査である以上対象のバイアスがあって、はっきり言えば講演料だけで毎年何百万以上も稼ぐような超有名な先生ではなくせいぜいたまにローカルな講演会を頼まれる程度の先生が大多数だろうと考えると、仮に公開されたにしても「どうせ誰も自分なんかには注目しないし」と気楽な立場でいられると言う点は無視出来ないと思いますね。
逆に金額を知られてちょっとドキドキするような大家の先生は確かにあちらこちらでコメントを求められるなど目立つのは確かですが、全体の中での数として見れば決して多くはないだけに、製薬会社としては今までの付き合いを壊しかねない対応をするに当たっても「いや先生、他の先生方はもう納得していただいているんですよ」と言い訳はしやすいと言うことはあるでしょう。

公職にある人間がその職務外で大金を稼ぐと言うことは一般的にはあまりいい目で見られる行為ではないようで、講演料なども公立病院における兼業禁止ルールなどとの関係でしばしば議論されるところですが、やはり講演を聞きに行くその他大勢の側にしてみればどこの誰とも知らない講師よりは、全国に名が知られている有名人の話を聞きたいと言うのが当然でしょう。
その意味では講演も地位に伴い果たすべき責任ある公務の一環であると言う考え方も出来ると思いますが、それなら同じ公務で同じ時間働いているのに講演に行った奴だけがお金をもらえるのはおかしいんじゃないか?と言う声が職場に残った同僚から出てきてもおかしくない理屈で、その意味では公人が勤務時間内に行う業務で得た収入は個人ではなく公に還元されるべきだと言う考えもあるでしょうね。
医師個人への報酬ではなく所属組織への寄付金なり研究費なりで還元されると言うのであれば少なくとも「地位を利用して不当な特権を得ている」云々と世間から批判される余地は少ないだろうと思いますが、そもそも大学に製薬会社が大金を出すこと自体が癒着ではないか?と言われかねない危惧に加えて、当然ながら少なからぬ時間を使って準備もし遠くまで出かけて行った当の本人が納得出来るかどうかです。
しかし企業からの報酬は個人ではなく大学として受け取るものとする、一方で大学内部では講演等の実績に応じて相応のボーナスを支給すると行った形にすればただ働きにはならないんですが、講演料を支払った先としては医師個人名ではなく大学名がずらずらと並ぶだけと言う形になるわけですから、これはこれで情報開示ルールの抜け道だと世間としては納得し難いのかも知れません。

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2014年9月21日 (日)

今日のぐり:「活魚廻転寿司 いわ栄」

先日のiPhone6発売に合わせて旧モデルにおいてもiOSのアップデートが行われたのですが、それに関連してこんな奇妙な噂が流れているようです。

「iOS8にアップデートすると防水が付く」というデマが拡散中(2014年9月18日秒刊サンデー)

本日リリースされたiPhoneの新しいOSである「iOS8」ですが、こちらをインストールするとなんと防水機能がついているとの信じがたい情報が拡散しているようです。もちろんiOS8は単なるソフトウェアですので、ハードウェアが防水に対応することはまずありえないのですが、何故かネットで話題となってしまっているようです。

ーなぜこのようなデマが拡散したのか

元ネタとしては、以前アップルの開発者イベント「WWDC 2014」にて発表された「iOS8」のバナーが、水の中に浮いている様子となっていた。そのためiOS8もしくはiPhone6は防水なのか?という噂が一時的に広まった。それを踏まえ今になってOSがリリースされた途端誰かがネタでつぶやいたところ信じて広まってしまったというおそれがある。
もちろんiOS8にしたからといって防水になることはないのでくれぐれも水の中に入れないように。防水どころか最悪、全て水に流す形となるだろう。
同OSはiPhoneのシステム設定からインストール可能だ。

ーiOS8にするとどうなる?

ではiOS8にするとどうなるのか。基本的にはほぼiOS7を踏襲した形になっているが、ヘルス機能や各種デバイスとの連携、キーボードの改善など細かい機能が改善されている。どちらかといえばiOS8はiPhone6向けの解像度対策やその他マイナーチェンジであるような印象だ。
(略)

さすがにこれを信じてアップデート後全てを水に流してしまう人はいないと思いますが、しかしこれだけ拡散するところを見ると信じた人も相応にいると言うことなんでしょうかね?
今日は万一にもこうしたデマに乗っかってしまったうっかりさんに哀悼の意を表して、世界中から幾ら何でもそれはないだろう?と思わず突っ込みたくなるようなニュースを紹介してみましょう。

パケット料で破産必至!?あるユーザーの請求書にネット民も騒然(2014年9月17日Aolニュース)

最近では携帯各社とも実に様々な料金プランを提供しているが、その多くは複雑なもので、しばしば「わかりにくい」という批判が利用者からあがっている。そうした中、あるユーザーによって投稿された請求書の画像が注目を集めている。

この画像は、ユーザーの実父宛に届いたソフトバンクの請求書のようだが、その利用明細を見てみると、そこにはパケット通信料として、1億9599万9801円という、にわかに信じられない金額が。無論、それはそのまま請求されるわけではなく、「パットし放題フラット」のプラン適用により、全額が割引されているため、このまま支払う必要はないのだが、ユーザーからは「パケ放題じゃなかったらこうなるのか!」と、衝撃の声があがっている。

なお、これを見たユーザーの声をまとめると、どうやらこのお父さんは、動画サイトなどを見ているうちに、この尋常ではない金額のパケット通信を発生させてしまったようだが、払う必要がないとわかっていても、こうした請求書は、誰にとっても心臓に悪いというのが正直なところ。ましてや、プランの選択内容に問題があれば、これはちょっとした「ドッキリ」では済まされない事態となりえるだけに、各キャリアにあっては、新機種のセールスだけではなく、こうした部分についても、ご一考頂きたいところだ。

元記事の画像を見ますと確かに約2億円なのですが、家族的には一体何をしてこんな金額になったのかと言う点に関しても興味が行くところではないかと思いますがどうでしょうね?
同じくネット関連で昨今では街中のwifiスポットも定着してきましたが、世の中にはこんなとんでもないスポットもあるらしいと言う驚きのニュースです。

マサチューセッツにある喫茶店のWiFiのパスワードがあまりにも敷居が高すぎると話題に(2014年9月17日秒刊サンデー)

最近では飲食店や雑貨屋など多くのショップで公衆Wi-Fiサービスが提供されている。無料でインターネットに接続できるため、モバイル端末を頻繁に利用している方にとって非常に重宝することだろう。
しかし、MIT(マサチューセッツ工科大学)の近くに店舗を構える喫茶店では一風変わった顧客サービスが実施されていると話題になっている。フリーWi-Fiが提供されているものの、接続用のパスワードを取得するためには出題された数式を解かなければならないのだ。

MIT(マサチューセッツ工科大学)は、アメリカのマサチューセッツ州にある超名門校である。高校で上位10%以内に入るほどの優秀な成績を求められるのはもちろんのこと、外国人の場合はTOEFLのスコアが600点以上なければならないという条件もあり、東大が霞むレベルの入学難易度で知られている。

物理学者のマレー・ゲルマンや前国際連合事務総長のコフィー・アナン氏など、多くのノーベル賞受賞者を輩出。イーサネットやインテル社のマイクロチップなどを開発してきた科学者の多くもMIT出身であり、こんにちの科学技術の礎はMITによって築かれてきたと言っても過言ではない。

世界中の天才が集まる場所ゆえに、MIT周辺では非常にユニークな知的遊戯イベントが催されることが少なくない。この喫茶店のWi-Fi問題もその一つ。超名門校傍の喫茶店だけあって、"一味違う"サービスで学生たちをもてなしているようだ。

ちなみにこの数式は、「フーリエ級数展開」と呼ばれる問題である。周期的な信号を三角関数sin(サイン)・cos(コサイン)の和で表現している。ジョゼフ・フーリエという数学者によって考案されたため、その名を冠してフーリエ級数と呼ばれるようになった。電磁波、音波、量子力学など様々な分野で用いられる計算式であり、科学の世界を志す者にとっては必修の分野だ。理数系の学科を専攻した方なら学習したことがあるのではないだろうか。頭脳に自信のある方は、ぜひ挑戦していただきたい。
(略)

元記事から数式を参照いただきますと「どうやら答えがない(解答不能)」と言うのが正解らしいのですが、要するに最初から接続させる気がないのだと言う穿った見方もあるようですね。
今やすっかり社会に定着した紙おむつですけれども、使用済み紙おむつの再利用に敢然と挑み続けた研究者達の出した最新の成果がこれだと言います。

食べたい?いけそう?使用済みの紙おむつからキノコを栽培する方法が考案される(2014年9月18日カラパイア)

 便利で使い勝手も良いことから多く使用されている紙おむつだが、大きな環境問題を引き起こすとして問題となっていた。1人の赤ちゃんが使用した紙おむつのゴミの量は合計約2トンにもなる。その為大量のゴミが発生するわけだが、使用後は廃棄という選択肢しかなく、リサイクル不可能とされていたからだ。
 様々なリサイクル、リユース方法が模索されている中、今回、メキシコの研究者が考えたユニークな解決方法は、使用済みオムツでキノコを栽培しようというものだ。

 メキシコは使い捨てオムツの消費量が世界3位というオムツ大国だ。トイレのしつけが終わるまでに使用されるオムツは1人当たり平均8,000枚(約2トン)で、これが毎日大量に廃棄される。
 アウトノマ・メトロポリターナ大学のロサ・マリア・エスピノーサ・バルデマール氏による研究は、その使用済みオムツを細かく砕くことで、キノコがぐんぐん育つ「オムツ肥料」にすることで、おむつ廃棄物の減量を目指すというものだ。 
 バルデマール氏によれば、オムツにはセルロースが含まれるためキノコ栽培に適しているという。必要となるのはおしっこだけを含むオムツで、それをオートクレーブで滅菌した後、細かく粉砕し、牧草やコーヒーなどから採取したリグニンというキノコ栽培に必要な物質を混ぜあわせることで苗床が完成する。ここに小麦やトウモロコシで育てたキノコの胞子を付着させ、ビニール袋に入れれば一丁上がりだ。
 その後、温度や湿度を管理した暗がりに2、3週間ほど置き、明るい場所へ移す。2ヶ月半~3ヶ月もするとオムツが分解され、重さは元の80パーセントまで減るという。
 さらにキノコを収穫した後のゲル状の物質は回収し、保湿力の低い土壌へ使うことができる。メキシコの乾燥した土壌にとっては、灌漑の量を減らすことができる「黄金の土」なのだそうだ。

 なお本研究の狙いは、あくまで廃棄物の減量であり、家畜の飼料を目的としたものだ。人間向けの食用キノコとしての販売は考えていないらしいが、バルデマール氏の研究チームは、既に収穫したキノコを美味しく頂いているそうだ。汚染物質や感染性の微生物は含んでおらず、タンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラルたっぷりの栄養満点キノコなのだとか。
 家庭菜園を営むご家庭で、自分の家の子孫の出した紙おむつからのキノコとかならいけそうかな?もっとも日本では使用済みの紙おむつを燃料に変える技術なんかも開発中だそうなので、そっちの方に期待したいな。

まあしかしこれも科学技術の暴走を示す例の一つと言っていいのでしょうか、出来ると言うこととやっていいこととをきちんと区別するのが大人への第一歩だと思うのですけれどもね。
宣伝と言えば目立ってナンボと言うところがあるのは事実ですが、これは目的達成上果たしてプラスになっているのかどうか?と微妙な線をついた商品アピールが話題です。

地下鉄構内の床にパスタをぶちまけそれを食べる。掃除機会社の部長が行った驚きのパフォーマンス(2014年8月27日カラパイア)

 販売戦略と称して、企業は様々な手法のプロモーションを展開している。そんな中、自社の製品の性能をアピールするため、度肝を抜くプロモーションを展開したのは、アメリカに本社を置く掃除機メーカー「ビッセル」のカナダ支社だ。
 細菌除去率99.9%を誇る新製品「Symphony All-in-One Vacuum and Steam Mop(シンフォニー・オールインワン・バキュームアンドスチームモップ)」をアピールする為、ブランド・マネージャーのラヴィ・ダルチェンド氏は、トロントにある地下鉄駅構内にその高温スチーム機能付き掃除機を持ち運び、タイル1個分をきれいにお掃除。そこになんと、トマトソースのパスタをぶちまけ、床の上から食べ始めたのだ。
(略)
 ダルチェンド氏の捨身のデモストレーションは、賛否両論あるだろうが印象に強く残ったことは確かだろう。ちなみにトロントの地下鉄は、毎日40万人以上の人が利用しており、人間の靴の93%は糞便、バクテリアが付着しているというが、細菌除去率99.9%というのなら、多少残っていても、「なあにかえって免疫が」ってやつなのかもしれない。

詳細は元記事の動画を参照いただくとして、いやまあ広報戦略として正しいとか正しくないとかは抜きにして、社長がここまでやったなら社員はもう黙ってついて行くしかないんじゃないですか?と言う感じでしょうか。
お隣中国と言えば今や滅多なことでは安易に驚けないほどのネタ大国でもありますが、さすが人口が多いだけにこんなびっくりさんもいらっしゃるようです。

毎日コンクリートの階段を転げ落ちる男「これはマッサージ?」(2014年9月18日日刊テラフォー)

世界には様々なマッサージ方法があるが、リ・チアさん(51)のマッサージは、きっと世界で5本の指に入る変り種だ。
リさんは、マッサージと称して、毎朝、西安チャングル公園にある30段のコンクリートの階段を転げ落ちている。
階段の下まで転がり落ちたら、起き上がらずに横たわった体制のまま、また階段の上まで登る。
こうすることで、体にあるすべてのツボを効率よく徹底的にマッサージしているのだそうだ。

「健康ランドにある小石の上を転がっている時に、このマッサージを思い付いたんだ。だけど、地元の公園では、小石が散らばっているところを見つけられなかった。それで階段を使ってみたのさ。そしたら、抜群の効き目だったんだ。」
とリさんは話している。
元々中国式のツボを押すマッサージが大好きだったというリさんだが、今では、この階段転落マッサージほど効き目のあるマッサージはないと豪語している。
「このマッサージは、プレッシャーを和らげるには最高の方法だし、健康上の利点も全て兼ね備えている。」
リさんは、3年以上掛けて、階段転落マッサージの技術を磨いてきた。
つまり、3年以上もの間、毎日階段から落ち続けている訳だが、その間、一度も怪我をしたことはない。
しかしながら、リさんはすべての人に階段転落マッサージを勧めてはいない。言うまでもなく、普通の人がやったら、怪我をしてしまう可能性が大いにあるからだ。

リさんはマラソンランナーでもあり、アマチュアの自転車競技者でもある。そこへ加えて、長年階段転落マッサージの技術を磨いているので、普通の人よりはかなり体は頑丈だ。
それでも一応、階段転落マッサージのポイントを教えてくれた。
急激に転落するのではなく、ゆっくりと体中のツボをコンクリートで押すことを意識しながら転落すると、怪我をする危険は最小限に抑えられるそうだ。
階段を落ち切った後、同じ体制のまま階段の上まで登らなくてはならないが、それは上級者のリさんのみができる技だ。

ってちょっと待ておい、落ちるだけではなくて登るんかい!と思わず突っ込んでしまいますけれども、まあ人間が多いといろんな人がいると言うことなんでしょうね。
最後に取り上げますのはご存知ブリからの話題なんですが、しかしこれはさすがに日本ではちょっと考えられないような事件と言うことになるのでしょうか?

【海外:イギリス】パンを注文→在庫切れ→代わりに届いたのはタコ丸ごと1匹!(2014年9月14日日刊テラフォー)

スーパーマーケット『テスコ』のオンラインストアを利用した男性は、注文商品が届いた時に、何か生臭い事に気が付いた。
それもそのはず、男性はクルミパンを注文したはずだったのに、代わりに届いたのはタコ丸々1匹だったのだ。
しかも、間違って違う商品を届けてしまったのではなく、テスコは意図的にパンの代わりにタコを送ってよこした。

確かに、男性がTwitterにアップしたお届け明細書を見ると、次のように書かれている。
「クルミパンの代用として、タコ丸々1匹」
どうやら、もしこの代替え品が気に入らなかったら、ドライバーに返して、後日返金してもらえる仕組みらしいが、それにしても、パンの代わりの品がタコなんて、あまりにも違いすぎる。
男性は早速、テスコのTwitterにも状況を報告した。
するとあろうことか、テスコ側はこうリツイートした。
「お腹を抱えて笑ってしまいました!」
他の人は笑っても、テスコは笑ってはいけなかっただろう。
この失態は、ロンドン中に拡散されてしまった。

テスコでは、注文した商品が在庫切れとなった場合に送る代わりの商品は、オリジナルの注文商品に近い金額の商品が選ばれるそうだ。
だからきっと、タコはクルミパンとほぼ同じ値段で、規定を満たしてはいるのだろうが…。
最終的に、テスコはTwitterで謝罪し、男性には返金すると発表した。

ごめん何言ってんのかさっぱり判らないっつか何この顧客舐めまくったシステム?と突っ込むしかないんですけれども、本当に彼の地ではこれが当たり前の商売のやり方なのでしょうか?
日常的にこういう事態が発生しているのであればそれは独立騒動の一つや二つも起きて全く不思議はないと思うのですが、全く彼らの考えることは理解不能としか言いようがありませんね。

今日のぐり:「活魚廻転寿司 いわ栄」

料理屋のやっている回転寿司と言うことでこちら本物の握り寿司を売りにしていると言う人気店なのですが、しかし考えてみると本物なのに回転寿司というのもどうかと言う素朴な疑問もあるところですよね。
ともかくも駐車場に整理員が出るほどの人気ぶりで、この日も食事時はすでに外れかけている時間帯にも関わらず空席待ちの長い行列が出来ているくらいですから大変なものです。

例によって同行者と適当にシェアしながらつまんで見たのですが、しかしこちらブルーライン(シマアジ、ハマチ、カンパチの三種盛り)と言ったネーミングセンスは相変わらずとして(しかし回転でシマアジは珍しいですよね)、今がちょうど季節の戻りかつおは珍しく叩いてないんですがこれがなかなかいけると言いますか、本土でこの水準まで臭みのないカツオは珍しくもあり好印象でした。
ところで塩レモン三昧(鯛、ホタテ、イカ)のイカを食べていて個人的にはこのイカなら飾り包丁があった方がよかったかなとも感じたのですが、最近「イカに包丁を入れていない店は冷凍イカだから駄目」と言う説があるようですが、基本的にはそれぞれのイカの身質に応じて判断することだと思うのですけれどもね。
何気なく取ってみた炙りサーモンが質の良いマグロのように口の中で具合良くとろけてサーモンと言うネタを見直したのですが、初めて食べた鰆燻製も鰆の味の濃さと燻製の強い風味が不思議にバランスしていて、これは寿司ネタだけでなく色々と応用の利きそうなこの日一推しの一品ですね。
エンガワなども食感だけのものではなく久しぶりにうまいエンガワでこれだけ味が濃いと風味が強すぎる気がしてあまり好きではない紫蘇のトッピングも許せると言う感じですし、ネギトロ軍艦なども回転でよくある脂を混ぜ込んだものではなくちゃんとマグロの味がするなど、基本的にネタはしっかりしている店だと思います。
ただ密かに一番人気だと言う穴子の押し寿司などはうまいけれどちょっとタレが強すぎて穴子の味がわからなかったり、回転定番の海老フライ巻きなどは悪いとも言わないが正直巻物としてはオススメは出来なかったりで、せっかくネタにコストを使っているのだから調理の部分でももう少し工夫が出来そうには感じました。

コストと言えば設備面ではトイレなども広々として冷暖房も完備ですし、フロア対応も丁寧でそれなりにコストをかけているんだろうなと思わせるところですが、それでも席に案内されるとテーブルに乗ってるのはビニール袋に入った紙おしぼりと人数分の空の湯のみであると言うのは回転寿司らしくて面白いですね。
全般的には回転にしてはと言わずとも普通に寿司屋として成立するレベルですし、今までもっぱら寿司屋を利用してきた人が食べても違和感なく楽しめると思うのですが、ただ値段もそれなりでネタにもよりますが季節ものなどお勧めネタを中心に食べていくとそこらの庶民的な寿司屋よりむしろ高かったりしますから、回転寿司と言うものも単純に安かろう悪かろうの時代ではなくなったと言うことでしょう。
しかし最近はこの辺りの価格帯の町の寿司屋がすっかり減ってしまいましたが、こういう店が成立するところを見ると回転であると言うこと自体がそれなりに集客要素になっているのか、おもしろい現象ですね。

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2014年9月20日 (土)

一面において現代日本は世界有数のエロ大国なんだそうですが

昨今あちらこちらで盗撮事件に関する報道が出ていますけれども、最近は機材の方も超小型になっていてどんなものにも簡単に仕込めると言うことで、先日は京都府警が盗撮にしか使い道のなさそうな「カメラ付きシューズ」なるものの販売業者を摘発したと言う記事を紹介しましたが、その続報が出ているようです。

盗撮靴:京都府警が購入者を戸別訪問、任意提出求める(2014年9月17日毎日新聞)

 京都府警が、カメラを仕込んだ“盗撮シューズ”をネット購入した同府内の客を戸別訪問し、靴の任意提出を求めていることが分かった。府警は今年7月、販売業者を盗撮ほう助容疑で逮捕しており、その際押収した名簿から顧客を割り出した。この種の靴の所有を禁じる法律はなく、異例の対応だが、府警幹部は「増え続ける盗撮の抑止には、道具を絶つしかない」と強調。これまでにほとんどの靴を回収したといい、他県警にも情報提供している。

 問題の靴は、足の甲の部分にリモコンで操作できる小型カメラが仕込まれ、メッシュ状の布越しに盗撮できる仕組みで、1足3万円前後で販売されていた。女性のスカートの下などに靴を差し出し、下着などを撮影する目的が想定される。

 府警は7月1日、この靴をインターネットサイトで販売したとして、神奈川県大和市のカメラ販売会社経営の男(26)=罰金50万円の略式命令=らを府迷惑行為防止条例違反(盗撮)ほう助容疑で逮捕した。だが7月20日、大阪市港区の水族館「海遊館」で、女児のスカート内に靴を差し入れ、撮影しようとした岡山県倉敷市職員の男が大阪府警に盗撮容疑で逮捕された。この男も同サイトで靴を購入していた。

 京都府警によると、販売会社の男らは2012〜14年に靴約2500足を販売し、6000万円以上を売り上げたとみられている。府警は摘発の際、約1500人分の顧客名簿を押収しており、購入者が同様の盗撮を繰り返す可能性が非常に高いと判断し、8月中旬から府内の購入者約40人の戸別訪問を始めた。趣旨を説明して廃棄依頼書に記入してもらい、回収した靴は府警で廃棄する流れ。

 その結果、「捨てた」などと答えた数人を除き、ほぼ全員が靴の提出に応じたという。現在も類似の靴を販売するサイトがあり、根絶は難しいが、府警は今回のような直接訪問が悪用の抑止力にもなると期待している。【土本匡孝、岡崎英遠】

その昔いわゆるアングラなアイテムを商っている業者が摘発されたなどと報道されると利用歴のあった顧客がギョッとするだとか、甚だしきになるとそういういかがわしいものの購入に心当たりのある人々を狙って詐欺をしかける方々もいらっしゃるそうで、まあ人間誰しも一つや二つは表に出したくない秘密を抱えているものなんだろうとは思いますよね。
ちなみに今回のように非合法な手段にも流用可能とは言え本来適正な用途に利用される(はずの)カメラ類を購入することはもちろん、いわゆる裏モノの類を購入し個人的に利用することは別に違法と言うわけではありませんから利用歴のある方々も安心していただきたいと思いますが、その例外となるのが有償無償で他人に配ったり上映会をしたりした場合、そしてもう一つがいわゆる児童ポルノに該当する場合です。
今年の6月18日に「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(以下児童ポルノ禁止法)」が改正されたことはすでに各種報道で知られているところですが、様々な議論を呼んだのが従来と違って18歳未満の子供の猥褻な映像を所持しただけでも違法になると言う点で、これまた各方面に大きな影響が出そうだと大騒ぎになりました。
その実際の運用を考える上で一つの例題にしたいのが先日出ていたこちらの逮捕劇なのですが、まずは記事から紹介してみましょう。

児童ポルノ交換の疑いで消防士ら逮捕…100枚以上の画像を電子メールで(2014年9月12日サンスポ)

 熊本、青森両県警は12日までに、電子メールで児童ポルノ画像を交換したとして児童買春・ポルノ禁止法違反(提供)の疑いで、熊本県あさぎり町上北の消防副士長木本和寛容疑者(27)と、青森県つがる市木造柴田笠ノ前の会社員対馬正章容疑者(36)を逮捕した。

 両県警は、2人が計100枚以上の画像を交換していたとみて調べる。

 逮捕容疑は5月31日と6月3日、メールに添付した児童ポルノ画像を交換した疑い。熊本県警によると、2人はネットを通じて知り合った。(共同)

ちなみに勘違いされやすいところではあるのですが、世の中にここで言う児童ポルノ(その意図はなくともそう解釈される余地のあるものも含めて)を持っている人は少なからずいることから法律を文字通りに解釈すると古典映画の類も数多く引っかかることになりかねず、現状での処罰対象は新規取得のみにとどめ現在すでに所有しているものに関しては一年後の来年7月15日からの適用となっています。
ただ実際には前述のようにその対象を巡っても様々な問題があることから実際にどの程度までが処罰対象になるかは未確定で、例えば「ご近所の○○さんの家で古い写真を見た。その中に子供の入浴写真があった」なんて告発を受けても直ちに家宅捜査だ、逮捕だと言うことにはならないんじゃないかとは言われていますよね。
もちろん明らかにそれが目的と判るほどその方面の素材ばかりを大量にコレクションしていたと言った場合には見つかり次第逮捕されても文句は言えませんけれども、問題はそれをどうやって見つけるかと言う方法論で、別に違法な児童ポルノでなくともいかがわしいものを表立って目立つところに並べている人と言うのもまあ、他人が部屋に出入りする可能性が全く無い社会的没交渉の方々を除いてそう多くはないだろうとは思います。
そして本当かどうかは不明ながら以前に「某国では入国審査でPCの全画像ファイルをチェックされ、いかがわしいものが見つかれば直ちにPCを没収される」と言う話が出てビジネス利用者などを巻き込んで回避策が様々に検討されたことがありましたけれども、今の時代電子画像の方が主体ですから基本的にはそれと疑った上でわざわざ調べてみないことにはまず見つからないと言う予想は立ちますよね。

今回の事件が注目されたのはメールでいかがわしい画像をやりとりしていた二人が何故捕まったのかと言う点なのですが、当然ながら「警察は市民のメールを監視しているのか?!」と言う疑惑が持ち上がってきたのはやむなきところですけれども、電子的捜査技術の高さで名高い京都府警ならともかく熊本・青森両県警では(失礼)仮にそうした行為を画策したとしても実行力の点で難しいのではないかとも想像されます。
もちろん冒頭の事件のようにスキルの高い京都府警サイバー犯罪対策課なりから地元県警に情報提供がされている可能性もあるのでしょうが、ともかく捜査方法として一番可能性が高そうなのはメール監視よりも容疑者二人が知り合うに至ったそもそもの経路を通じて発覚した可能性と思われ、例えば先年も国内最大の某掲示板が犯罪に関わる書き込みに関して大々的な捜査を受けたと報じられましたよね。
ポルノに限らずディープな世界に常駐されている方々からすれば、そんなオープンな場所で危ないものの取引をするのが馬鹿だと言うことになるのでしょうし、そうしたコアなマニアの方々はアンダーグラウンドで昔から今に至るまで変わらずやり取りをしているのでしょうが、数や比率と言う点からすればそこらの掲示板やBBSで知り合って画像をもらった、あげたと言う関係に発展するライトなユーザーがほとんどではないかと言う気がします。
ちょっとした興味から画像を譲り受けた結果逮捕され全国に晒されると言うことになれば誰しも怖いと思うでしょうし、本当にディープなやり取りをしている一部マニアを放置して取り締まりやすいライトユーザーばかり捕まえているとはおかしいのでは?と言いたくもなるかも知れませんが、逆に言えばその程度のことで一罰百戒効果が期待出来るのもライトユーザーなればこそでしょうから、当面はやや過剰とも思える取り締まりが続くかも知れませんね。

基本的に何か規制がかかればそれを回避しくぐり抜けなければ気が済まないのがネット住民と言うもので、いずれこうした行為にもそれなりのルールが出来上がって何らかの平衡状態に達するんだろうと思いますが、こうした取り締まりの実態を目の当たりにして言われることは誰かを意図的に陥れようとして勝手に画像を送りつけてくる人間が出てくるのではないか?と言う危惧でしょう。
もちろん相手がちゃんと受け取ってくれることを期待するなら知っている人間の名前でメールを出さなければ難しいのだろうし(誰彼構わず来たメールも添付ファイルも全部開いてみるような人は今の時代、児童ポルノ取り締まり以前に大変な目にあっているでしょう)、捨てアドはもちろん自分の名前で送ったのでは意味がないとなればこうした場合、誰か共通の知人なりの名を騙って送りつけると言うことが考えられます。
そうなると犯罪行為一つに二人の被害者が出ると言う何とも罪深いことになりますけれども、とりあえずは誰からであれ送られてきた画像を見たと言うだけでは捕まるわけはないので、これはいいと保存してしまうから後で物証になってしまうのだと考えると、何も考えずに落としたファイルはとりあえず全部マイドキュメントに保存しておくと言ったタイプの方々は一番の要注意と言うことになるでしょうか。
しかしまあ、ネットで幾らでもいかがわしいものが見放題と言う時代になってもこういうことに気を使うと言うのも、考えてみると何やらひどくアンバランスでおかしな話のようにも思えてきますけれども、捜査技術が発達して行くにつれて将来的には取り締まりの方法論も対象もどんどん変わっていく可能性は否定できないとは思いますから、願わくはその変化が妥当な方向性であるようにと言うことですかね。

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2014年9月19日 (金)

糖尿病に関連しての雑談

今日は糖尿病に関連してはいるがあまり直接的でもない話を少しばかり取り上げてみたいと思いますが、世界に冠たる肥満大国として知られるアメリカで、かねて知られていた食事内容の格差がさらに絶讚拡大中であると言う気になるニュースが出ていました。

米国、食事の質の格差が2倍に拡大(2014年9月2日ナショナルジオグラフィック)

 過去10年間で米国における低所得層の食事の質が悪化した一方で、富裕層の食事は改善しているという新たな研究報告が発表された。しかし、米国全体では依然として貧しい食事情にあるようだ。
 2005年から2010年にかけて食事の質が平均的に改善されたものの、貧困層では悪化する傾向にあり、富裕層と貧困層で食事の質の格差が2倍に開く結果となった。
 研究者らは、便利で健康的な食品の価格が高くなったことや、貧困層が集まる地域に質の良いスパーマーケットが少ないことが原因であるとしている。

 研究の著者でハーバード公衆衛生大学院の肥満疫学および防止プログラムの共同ディレクター、フランク・フー(Frank Hu)氏は、「全体的に改善されたことは朗報だが、まだ健全な状態とは言えない」と話している。
 低所得層の健康促進を図る議員たちは、「補助的栄養支援プログラム(SNAP、フードスタンプとも呼ばれる)」を通して販売される食品の種類を制限することを提案している。また、ミシェル・オバマ大統領夫人は子供の肥満を減らすため、健康的な食習慣の促進をキャンペーンの中心に据えている。今日、全所得層の実に3分の2が体重超過あるいは肥満とされ、その割合は低所得者層になるほど高くなる
 米国の食事情が改善された主な理由は、トランス脂肪酸の消費が着実に減少したことや、甘味料が入った飲料水の消費減少にあると研究者らは述べる。一方で、果物や野菜、全粒穀物などの消費は相変わらず少ない状況だ。
 昨秋、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、加工食品にトランス脂肪酸の使用を禁止する意向を発表した。加工食品の包装にトランス脂肪酸の有無を明確に表示する法律が定められてから実に10年後の動きである。また、果物や野菜、全粒穀物の消費を促す運動は、教育機関や公共サービスによる呼びかけに限られている

「アメリカの食事情を変えるには、政策を変える必要がある」と、イェール大学のラッド食料政策・肥満対策センターの所長を務めるマーリーン・シュワルツ(Marlene Schwartz)氏は語る。
 食育と言っても、教育を受ける余裕がある人々にだけ有効であるため、「食料自体の品質を改善し、肥満を引き起こすような食べ物を提供しないことが重要である」と同氏は指摘する。
 全米で活動する非営利組織、クッキング・マターズ(Cooking Matters)で栄養管理と調理の指導をしているジェシカ・カウエット(Jessica Caouette)氏は、「すべての親は健康的な食事を家族に与えたいと思っていますが、低所得の家庭では食品の価格が優先されます」と話している。
 2012年にクッキング・マターの受講者を対象に調査したところ、彼らの85%が健康的な食事を望んでいるが、そのような食事が摂れている人はわずか半数であった。さらに、フードバンクの傘下組織であるフィーディング・アメリカ(Feeding America)が実施した調査では、利用者のおよそ80%が健康に良くないと知りながらも一番安い食料を購入していると答えた。
「食に関わる環境やシステムが変わらなければ、食育だけでは効果はありません」とフー氏は述べる。
 研究結果は、9月1日付で「Journal of the American Medical Association Internal Medicine」誌に掲載された。

ここで言う食事の悪化とは貧乏な人が飢えて命に関わると言う話と違って、肥満から糖尿病など各種生活習慣病を招きやすいと言う意味でのリスクの高さを持った食事の質に関する話題であること、それが経済的事情に密接に関係していることに留意ください。
記事中にも出ているトランス脂肪酸の禁止令とはかなり話題になった出来事で、いわゆる悪玉コレステロールを増やし心疾患を増加させると言う点では確かに不健康なものではあると思いますが、一部市民団体や週刊誌なども巻き込んで「こんな危険なものを何故野放しにするのか!日本も直ちに規制すべきだ!」と目の敵にされる一方、もともと摂取量が少ない日本では規制による別な弊害の方が大きくなると言う声もあります。
この辺りはアメリカ人の食生活は日本人のそれとはずいぶんと違っていて、彼らにとって有効な規制が我々にとっても有効とは直ちに言い難いのだと知った上で考えるべき問題だと思いますけれども、一方で昔からアメリカでは低所得者層ほど脂質とエネルギーばかり過多で不健康な食事を取っていて過度に太っている、一方知的エリートやセレブなどはオーガニック信仰が強く実はそうまで肥満ではないと言う傾向が指摘されています。
過度の肥満は自己管理能力の不足と言う点から社会的信用を失わせるもので、ある程度以上の社会的地位を目指そうと思えば必然的に食生活にこだわらざるを得ない部分があると言う話もありますが、現実的に低所得者層が日常的に口にする安価な食事ほど不健康となり、健康的食生活を続けようと思えばそれなりに収入的裏付けを必要とすると言う点は日本とはむしろ逆の傾向とも言えるかも知れませんね。
よくこの辺りの事情を端的に示す話として野球のマイナーリーグや地域リーグなどレベルが下のチームに所属するほど食事の質も下がり、ハンバーガーやフライドチキンくらいしか食べられないと言う伝説?がありますが(もっとも実際はそこまでひどくはないと言う声もあるようです)、ともかくもご飯に味噌汁、おかずは魚の干物に野菜の煮付けなどと言う「貧しい食事」が食べられる日本はその点では恵まれているとも言えそうです。

ともかくも糖尿病と言うものの直接的バックグラウンドになる粗悪な食生活と言うものがお金のかかった贅沢な食事を意味しているのではなく、場合によってはむしろ逆の意味を持っていることもあるのだと言うことなんですが、他方で過去10年で患者数が倍増したと言われるほど急増している世界の糖尿病患者をみてみますと、今まさに経済成長をしている中国やインドなどの中所得国での深刻化が目立つと言います。
先進国ではむしろ贅沢病的な意味での糖尿病は一回りしてしまって、お金があっても贅沢に回すのではなく健康を得るために使うと言う考え方がごく普通に受け入れられるようになっている、しかしまだまだ貧しかった時代を直接体験した人々も多いだろう国々で豊かになればその実感を得られる果実として豪勢な食事に手を出してしまい贅沢病としての糖尿病になるのも、まあ心情的に理解出来ることではありますよね。
特に所得増加に伴い伝統的食生活からハンバーガーにコーラと言ったアメリカ的食文化の流入にさらされるようになれば危ないと誰でも思うところでしょうが、この点で近年本家アメリカなどではダイエットコークなど低カロリー飲料の方が当たり前になってきて見かけのカロリーではずいぶんとお得になっている一方、以前からダイエット飲料を飲んでいる人の方がむしろ肥満が多いのでは?と言う逆説が各方面から指摘されていました。
その理由についても諸説あって、例のダディクールなバーベキューのコピペのごとく「カロリーゼロだから大丈夫さ」とばかりにかえって暴食してしまうからでは?と言った説もそれなりに説得力をもって語られていたわけですが、どうももう少し生物学的に原因が解明できるかも知れないと言う興味深いニュースが出ていたので紹介しておきます。

人工甘味料で代謝異常 腸内細菌のバランス崩す(2014年9月18日47ニュース)

 【ワシントン共同】菓子や清涼飲料に広く使われているサッカリンなどの人工甘味料には、代謝に関わる腸内細菌のバランスを崩して血糖値が下がりにくい状態にする作用があるとする研究結果を、イスラエルの研究チームが英科学誌ネイチャー電子版に17日発表した。

 虫歯予防やカロリー摂取量を抑えるのに役立つ一方で、糖尿病や肥満といった生活習慣病のリスクが高まる可能性を指摘。別の人工甘味料のスクラロースやアスパルテームにも同じ作用があることをマウスの実験で示した。チームの研究者は「大量に使われている人工甘味料の影響について再評価する必要がある」と警告している。

ちなみに元論文に興味がある方はこちらNatureのページから参照いただきたいと思いますが、もちろん未だ動物実験の段階でごくごくとっかかりと言ったレベルの話とは言え、過去にも人工甘味料であるチクロサッカリンなどで何度か騒動になった例があるように、食品安全性に関しては実際の人間に対する有害性とは別な次元で評価されてしまう場合がままあります。
もちろん結果として何の心配もなかったと言うことであれば万々歳ですけれども、有害であると言う証明に比べて無害であると言う証明は限りなく難しいのが世の常ですから、自分の健康に関して敢えて未知のリスクを負いたくないと言う人は人体への安全性が完全に実証されるほど利用歴が長くない人工添加物よりも、カロリーも与える有害性も概ね知られている昔ながらのものを採るようにした方が安心ではあるかも知れません。
もちろんその結果肥満などすでに知られている有害な効果を得てしまうリスクもまた自己責任の一環であると言うことなんですが、そちらのリスクに関してはすでに長年の研究によってある程度対処法も明らかになっているわけですから、きちんと健康管理をする気があって生活を自らコントロールする限りにおいてはそこまで恐れるリスクではないはず、ですよね。

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2014年9月18日 (木)

「職業選択の自由~あはは~ん♪」

とまあ古い話はともかくとして、ソースが今をときめく朝日新聞なのがいささかアレなのですが、先日こういう記事が出ていたのを御覧になったでしょうか?

スポーツ推薦で挫折、算数からやり直し キャリアも分断(2014年9月6日朝日新聞)

 「練習がある」と言って家を出たものの、中学時代の友人と遊ぶ日々。東京都の私立高校に野球のスポーツ推薦で入学した昨年、ユウヤ(仮名)は悩んでいた。
 小学1年で始めた野球。甲子園を目指す高校の厳しい練習は覚悟していた。公立中時代も、ぬるい練習をしていたわけではない。だが、野球に関係ない理不尽さは受け入れがたかった
 5月に足を負傷し、練習では道具運びなどのサポート役をしていた。ある日、先輩から部室に呼び出された。上級生に囲まれ、「おまえ、ちゃんとやってねえんだよ」と、けがした足を竹刀で殴られた。理由のわからない「拷問」は、その後も続いた。
 部をやめよう。先輩たちと会わないように退学しよう。自分の中での踏ん切りは早々についた。でも、親には言えなかった。「自分を応援し、期待してくれている。私学に行く経済面も準備してくれた。これ以上は迷惑をかけられない」。ユニホームが汚れていないのは、けがで説明できたが、うそをついて外出しても楽しくなかった。悩みを友人が心底から分かってくれたのが支えだった。

 ある日、親同士のつながりから、ユウヤの練習不参加は親の知るところになった。実情を余すところなく話した。親は戸惑った様子だったが、時間をかけて話し込むと、「おまえの人生だ。自分たちはそれを支える」と言ってくれた。1学期で退学した。
 2学期に都立高編入を目指したが、壁になったのが学力。英語は中学1年で学ぶbe動詞が使えなかった。小学校の算数で習う分数の計算も怪しかった。スポーツ推薦の進学を前提とし、勉強してこなかったつけが回ってきた。
 高校中退の相談や、転校・編入の支援を東京都内で続けるNPO高卒支援会に相談した。そこで基礎から勉強を教えてもらい、学力を上げて今年4月、都立高に再入学し、1年生からやり直している。
 支援を始めて30年目になる同会の杉浦孝宣代表は「スポーツ推薦で入った子は、指導者の暴力や先輩のいじめを受けても、自分の希望で入ったので親にSOSをなかなか出せない傾向がある」と語る。昨年度は面談を行った相談のうち、7%がスポーツ推薦で高校に進んだケースだった。

何事にもリスクとリターンがあるのは世の常とは言え、幼小児から特定のスポーツに特化した生活を送っているといざ何かあった時に高いリスクを否応なく背負うことになるもので、近年では高校野球で活躍した選手がそれが元で身体を壊してしまい、結局その後の人生を一からやり直さざるを得なくなった事例がたびたび取り上げられては高校野球改革といった話も議論されていますよね。
それでも野球などはハイリターンが見込めるだけにまだマシな方だと言う声もあって、マイナースポーツであれば仮にその競技で成功し名を為してもそれだけで食っていけないと言う場合もままあるようで、アマチュアスポーツでありながら柔道などが未だお家芸として続いているのも引退後にきちんと食べていけるルートが確保されているからだと聞きます。
親にしろ当の子供達にしろあれやこれやと将来に希望も不安もある幼小児の一時期から、この道で一生食べていくと決め打ちしてたった一つの領域に全ての情熱を傾けると言うのも大変だろうなと思うところですし、その意味で全ての子供が学力と言うある程度努力に応じて結果も期待出来る尺度で評価される学歴社会と言うものも、キャリア形成と言う上では比較的自由度が高い方だと言えるのかも知れません。
とは言えどうせならこの道に進めば食っていくのに不足はないと言う堅い進路を選んで欲しいと考えるのも親心なら、今の時代変に冒険せず身の丈相応の仕事につきたいと言う若者も増えているとも言いますが、とりあえず食っていけると言う点では鉄板とも思われている医療系資格職の中でも筆頭に位置する医師という職業について、こんな調査結果があります。

医師の3割「我が子も医者になってほしい」、大変だが「他の職業より良いかも」(2014年9月7日財務新聞)

 医師の子供は医師になりやすい、と言われるが、実際の医師たちは、子供の将来にどれくらい期待しているのか。医師専門サイトを運営する株式会社メドピアが、自社サイトに登録する医師約4000名にアンケートを取ったところ、「どちらかというと医師になって欲しい」(23.4%)「強く医師になって欲しい」(5.7%)と、合わせて29.1%が「子供に医師を目指して欲しい」と考えていることが分かった。最多は「どちらでもよい(本人次第)」で63.6%。「進路の強要はしたくない」という意見が多いが、医師ならではの良さを強調する声も目立つ

 調査は今年7月、メドピアが運営する医師専用サイト内の調査フォームで実施。3894件の回答があった。6割を占めた「どちらでもよい」の中には、「ちゃんと飯が食えるようになってさえくれれば、仕事は、やりたいことをやったらよいと思います(40代)」など、子供の意思に任せたいとの声が多い。ただ、「女の子ならなっておいて損はないかなと思います。企業で同じ所得を稼ごうと思うと女の子は大変かもしれません(50代)」など、資格の安定性をメリットに挙げる人もいた。

 「医師になって欲しい」と答えた3割の中には、「自分の働きぶりをみて『医師になりたい』と言ってくれたら嬉しい」、「自分自身が父親をみて医師になりたいと思い、日々医師になって良かったと感じているから(ともに40代)」と、家庭環境の中で、自然に将来を意識して欲しいと望む声が多いようだ。「なんだかんだで、まだ職業としては良い点があると思うので、就職活動で苦しむよりいいのでは?(40代)」という意見もあった。

 もちろん、「家業を継いでもらわなければ(50代)」などの事情もあるが、「無理やり医師を継がせようとして崩壊した家族を何件も見る。子供の意志に任せる(60代)」という人もいる。進路を押しつけるのは好まない医師が多いようだ。「子供の人生はあくまで子供が決めること。医者は安定した職だとは思うが、一方でやはり大変(30代)」。どんな職業にも一長一短はある。親としては、医療業界を含め、できるだけ多くの選択肢を用意してあげたいということだろう。(編集担当:北条かや)

この種の調査と言えば「医師の多くは子供には同じ仕事をしてもらいたくないと思っている」的な内容のものがしばしば話題になっているのは周知の通りで、もちろん「それだけ医師という仕事が過酷で魅力のないものになっている」と言った文脈で引用されることが多いからでもありますけれども、さてこの3割と言う数字が多いのか少ないのかです。
内閣府の国民に対して行った意識調査によれば子供に親と同じ職業について欲しいと考える親は実はわずか5%ほどしかおらず95%はそうは思わないと答えている、そして自分も将来親と同じ仕事をしているだろうと考える子供も1割強しかいないと言うことですから、それから比べるとこの医師における子供への後継願望はずいぶん高いと言えるかも知れません。
面白いのは親が○○の仕事をしていると言う場合に、その子供に「将来あなたも○○の仕事をするの?」と言ったことを問う人は一般的にそう多いものではないと思うのですが、何故か医師という職業に関しては昔からこうした問いかけが始終周囲から為される傾向にあるらしく、またその繰り返しの中で子供の方も次第に医師を目指すという決意を固めていく子が多いらしいと言う点です。
この医師という仕事は親の望む子供に就いて欲しい仕事ランキングではトップ争いに食い込むほど人気なのだそうで、話の接ぎ穂にこういうことを聞く近所のおじさん叔母さんにしてもまああまり世間的に人気のない仕事を継ぐかどうかと訊ねるよりは、こういう人気の仕事を継ぐかどうかと訊ねる方が単純に訊ねやすいと言うことはあるのかも知れませんね。

ただ最近ではこういう話も昔ほどにはされなくなってきたようで、一つには個人情報保護法などと言うものが出来る時代にあってあまり個人の立ち入ったことを聞くのはよろしくないと言う遠慮もあるのでしょうし、また昔のように医師と言えば昔から家業的にやっている開業医と言う図式が壊れ、むしろ勉強が出来るからと勤務医になったはいいが過酷な労働環境に悲鳴を上げている人も多いと知られてきた事情もあるかも知れません。
これまた面白いと思うのはこういう「親の職業を子が継ぐ」と言う行為は世襲と言われますけれども、政治家の世界などではマスコミによって盛んに二世批判、世襲批判が繰り返され基本的に悪いことであるように言われている、一方で日本の国全体を見ると先祖代々の家業と言えばむしろ称讚される傾向が強くて、実際に古くから家業として続いている企業が多いのが社会的特徴ともされているわけです。
医者などは基本的に親が医者であろうがなかろうが子はまた一から努力して医者にならなければならない(ことになっている)、一方で政治家の場合は地盤をそのまま引き継いで後継者になる方が圧倒的に有利なんだから当然じゃないかと言われるかも知れませんが、それを言うなら「うちは創業ウン百年で」なんて老舗の世継ぎは生まれた時から将来の社長の座は安泰でずるいと言う話ですよね。
結局のところは世間の共通感覚としてこの仕事の世襲はずるい、この仕事の世襲はすばらしいと言った基準がある程度あると言うことなのでしょうが、世襲願望が強い上に有形無形の親の資産を継承して有利にやっている人も少なくないのにそれに対する批判があまりない医者という職業も、ありがたいことに世間の見る目的にはまだそれなりに恵まれた仕事だと言えるのかも知れません。

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2014年9月17日 (水)

またも起こった視覚障害者絡みの事件が思いがけず波紋を

単純明快な事件に見えたものが後々妙に複雑になっていくと言うことがしばしばあるものですが、先日報道されたこちらの事件も当初は単なる粗暴犯によるありふれたトラブルのように考えられていました。

全盲女子生徒:足蹴られケガ つえで転倒の腹いせか 川越(2014年09月09日毎日新聞)

 埼玉県内の盲学校に通う全盲の女子生徒が8日朝、同県川越市のJR川越駅構内で何者かに足を蹴られてけがをしたとして、県警川越署に相談していたことが分かった。女子生徒のつえに引っかかって転倒した腹いせとみられ、同署は被害届を受理し次第、暴行または傷害事件として捜査する方針。

 被害を訴えているのは同市笠幡の県立盲学校「塙保己一(はなわほきいち)学園」(荒井宏昌校長、児童生徒114人)の高等部専攻科に通う女子生徒。同校によると8日午前7時50分ごろ、同駅で電車からバスに乗り換えるため改札を出て点字ブロック上を歩いていたところ、正面から来た誰かが白杖(はくじょう)に接触し、転倒。直後に背後から右膝の裏を強く蹴られたという。
 女子生徒は目撃者が「何やってるんだ」と相手を注意する声を聞いたが、蹴った本人は終始無言で、性別や年代は分からないという。毎日新聞の取材に、女子生徒は「何が起こったか分からず怖かった。これまで白杖に引っかかった人に文句を言われることはあったが、暴力を振るわれるなんて思わなかった」とおびえた様子で語った。医療機関を受診し、骨に異常はなかったが、全治3週間のけがで「膝を曲げると痛く(マッサージの訓練など)一部実習もできない」と訴えている。
 荒井校長は「無防備の生徒を蹴るなんてショックで悲しい。身元が分からないようわざと声を出さなかったのならさらに卑劣だ」と話した。【大島英吾】

川越駅で蹴られた盲学校女生徒「いまも一人で歩くのが怖い。白杖のこと知って」(2014年9月11日J-CASTニュース)

   埼玉県のJR川越駅構内で8日(2014年9月)午前7時50分ごろ、県立盲学校「塙保己一学園」の女生徒が白杖につまずいた何者かに背後から右足膝の裏側を蹴られた事件で、女生徒は「いまも一人で歩くのが怖い。白杖や点字ブロックを意識しないで歩いている人が多い。きちんと理解してほしい」と訴えている。

「たまたま見ていたご年配の方が『あんた、何やってんだ』と怒ってくださった」

   当時の状況を女生徒は「『痛い』って声だけは少し出たけど、怖くてもうどうしていいかわからなくて。たまたま見ていたご年配の方が『あんた、何やってんだ』と怒ってくださった」と話す。ただ、蹴った人物は「終始無言で性別などは分からないまま立ち去った」という。女生徒は相手への怒りを表すこともなく、丁寧に受け答えしていたのがいじらしい。
   塙保己一学園の新井宏昌校長は「目の見えない状態の中でいきなり、つまり逃げられない状態で蹴られたというのは察するに余りある怖さです」という。
   では、日常生活でどんな不安があるのかという質問に、女生徒は「やはり前を見ないで歩いている方が多いことです。携帯電話をいじっていたりとか、音楽を聴いていたりとか、いつかぶつかるんじゃないかって不安です」と語る。
   白杖や点字ブロックは彼女たちにとってどういうものなのか。「私はまるっきり見えないので杖は目の代わりです。点字ブロックはどっちに行くか誘導されているんですね。私たちの目印、道という感じです。その白杖や点字ブロックを意識しないで歩いている人が多いんです。きちんと理解してほしい」と訴える。

しかし先日も盲導犬が何者かに刺されたと言う事件が話題になったところですが、あれも同じ埼玉県内の川越市とはお隣のさいたま市の事件であったことから、当初は何かしら両者には関連性があるのか?と疑った方もいたようですし、マスコミも当然のように「またも弱者に対する卑劣な凶行が!」と大きく取り上げたわけです。
いずれにしても盲導犬と同様あるいはそれ以上に白杖も全盲者にとっては身体の一部のようなものと言う考え方は十分成り立つだろうし、この場合は明確に外傷も負っているのですから単なる器物破損ではなく傷害罪に該当するものと思われますが、ともかくも当初報道から見る限りでは何やら真っ当ではない人間の真っ当ではない行為と言う印象で、誰しも「またDQNの暴走か…」と思ってしまいがちですよね。
記事中で校長が「身元が分からないようわざと声を出さなかったのならさらに卑劣」とコメントしていることに留意いただきたいと思いますが、駅でぶつかると言うどこにでもありふれた事故でこれだけの尋常ならざる暴力行為に走ってしまう、しかもその方法論としても何やら尋常ではないだけによほどの人間が…と言う印象を人々が漠然と抱いているところに、数日経ってから出てきた続報がこちらです。

全盲女子生徒傷害:44歳男を任意捜査 埼玉県警(2014年09月12日毎日新聞)

 埼玉県川越市のJR川越駅で8日、同市の県立盲学校「塙保己一(はなわほきいち)学園」(荒井宏昌校長)の高等部専攻科に通う全盲の女子生徒が足を蹴られ全治3週間のけがをした傷害事件で、同県警は12日、同県狭山市の男(44)を容疑者と特定し、任意捜査を開始したと発表した。男には知的障害があり、刑事責任を問えるかどうかも含め慎重に調べている

 県警捜査1課によると、複数の目撃情報などから男が浮上。受け答えが困難なため、明確な供述は得られていないという。男は同市内の施設に住み込んで軽作業に取り組んでいる。
(略)

興味深いのはこの一方が出てからマスコミの報道が一気にトーンダウンしたと言うことなのですが、マスコミ的には社会の弱者として扱われてきた方々同士の間で発生したトラブルと言うことで、社内ルール上どのように取り扱ったものか解釈に迷うところがあったと言うことでしょうか、振り上げた拳の降ろしどころに困っている印象もありますよね。
そこで事件が起こった時間帯に改めて注目していただきたいのですが、都市部の駅構内で朝の8時前と言えばもっとも通勤通学のラッシュも激しくなっている時間帯であり、今回は他人がぶつかり転倒し怪我をしたと言うことで事件化しているわけですが、そもそもこの時間に全盲学生が意図的にしろそうでないにしろ誰にもぶつからずに駅を歩けるものなのかと言えば本来非常に難しいはずだと思えますよね。
仮に今まではそれが可能だったのだとすれば、一部マスコミの論調にある「社会的弱者に対する配慮が不足し」云々とは全く逆でむしろ周囲が非常に気を遣ってきたのではないかと言う推測も成り立つわけだし、それが出来ない相手とたまたまかち合ってしまったからこそトラブルになってしまったと言う考え方も出来そうです。
それは「視覚障害者であることは明白(日本盲人会連合)」であったとはおそらく考えがたい知的障害者の側からすれば、いきなり正面からぶつかってきて転倒までさせられているのに一言もないままスタスタと立ち去っていく相手を見て思うところがあっただろうし、その意味で加害者側の視点で見た方が今回の事件は非常にすっきりと理解出来ると言う声も少なくないわけです。

他方では今回の事件と関連して、ネット上では一般人があまり知る機会のなかった全盲者の教育とはどのようなものなのかも(その真偽は不明ながら)掘り下げられていて、例えば人とぶつかった時にどう行動するべきかと言ったことも教えられると言い、もちろん学校によって教育方針も様々なのでしょうが、仮に今回一般人と同じようなパターンで対応をしていたならそもそも事件は起こらなかっただろうと言う声もあります。
実際に当事者自身の証言で当時の行動を当たり前のことだと考えている(だからこそ言いつくろう様子もない)らしいことに違和感を覚える人もいて、その意味で被害者の受けてきた教育そのものが問題だったのでは?と言う声が出ているのも理由なきことではないし、もし社会に出て周囲と関わるにあたってトラブルになりやすいやり方がデフォルトとされているのであれば、無駄なトラブルを軽減するためにも改善の余地があるかと思いますね。
白杖そのものは道路交通法で盲導犬かいずれかの携帯が義務づけられていて、逆に言えば義務づける側はそれと認識すればそれなりの対応をする義務があると言うことでもありますが、そうしたことを初めて知ったと言う人も配慮する意志はあっても「いやそれは無理だろjk」と現実との摺り合わせに違和感を感じているようでもあります。
やはりこうした法律が出来た頃と比べれば世間も賑やかで気ぜわしくなっている以上、視覚障害者と認識しても一切触りも近づきもせずにおけるほどスペースがない場合も多く、現実的な安全対策として考えるとそもそも全盲者もラッシュの時間帯に通学するべきなのか?と言う疑問も出てくるかも知れません。
この種の学校では低学年は多くがスクールバスで通うそうですが、学年が上がるとトレーニングのためもあって公共交通機関を積極的に使うよう指導するのだそうで、もちろん将来社会進出をするのであれば他と同じ通勤時間帯に出かけて行けるようにしておかねばと言う考えもあるでしょうが、例えば全盲者に関してはフレックスタイムを柔軟に認めて欲しいと言った要求はさほど周囲に困難な配慮を求めるものでもない気がします。

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2014年9月16日 (火)

自殺対策と医療現場

いつの頃からか自殺対策と言うことが言われるようになって久しいですが、先日はとうとうこんな学会まで設立されたと言うニュースが出ていました。

「日本自殺総合対策学会」を設立(2014年9月8日日テレニュース24)

 日本では今も年間2万7000人を超える人が自殺で亡くなっている。こうした中、より自殺対策をすすめていくため、「日本自殺総合対策学会」が設立され、都内で、設立記念フォーラムが開催された。
 「日本自殺総合対策学会」は、自殺対策に取り組む全国のNPO法人や医師、自治体のトップらが発起人となり設立され、7日に設立記念フォーラムが開かれた。

 日本で自殺した人の数は、2010年から減少し、2012年には15年ぶりに年間3万人を下回ったものの、去年1年で2万7000人を超える人が亡くなっている。
 学会の発起人 NPO法人ライフリンク・清水康之代表「ここ数年、より深刻化しているのが若年世代の自殺です。今、日本社会で亡くなっている20代、その約半数は自殺によって亡くなっています
 新たに設立された「学会」では、現場での実践的な取り組みを踏まえて、学問的立場から検証し、自殺に関する政策立案に活用するための枠組みをつくりたいとしている。

今の時代に周囲で自殺者が出た経験が全く無い人も少ないんじゃないかとは思いますが、しばしば取り上げられるデータとして厚労省統計では15歳から40歳までの病気が最も少ないとされる年代において死因の第一位が自殺であると言うことで、特に若年者にとっては決して遠い世界の出来事ではないと言うことが言えるかと思います。
マスコミの報道を聞いていますと日本という国は世界に冠たる自殺大国であるかのようにも思えてきますが、先日のWHOの発表でも世界中で年間80万人の自殺者があり「深刻な公衆衛生上の課題」と位置づけられているところで、興味深いのは世界的に見ると70歳以上の高齢者の自殺が目立つと言う点が何やら日本とは動向が異なっているようですし、いわゆる安楽死的な問題も絡んでいるのかも知れません。
その日本の自殺率は世界平均の1.6倍と言いますからもちろん高いには高いのですが、興味深いのはいわゆる先進国が上位に来るわけではないと言うことで「自殺は高度に発展しすぎた現代社会特有の病理だ」云々の解釈はどうなのかだし、必ずしも心身の健康に対する自己評価自国に対する自己評価が高いと自殺率が低いと言うわけでもないようです(もっとも死因統計上の問題もあるのかも知れませんが)。
要するに世間で言うところの様々な自殺増加の原因なるものは世界的に見ると必ずしも当たってない可能性がありそうなんですが、例えば健康不安から自殺を考える段階からいざそれを実行すると言う過程においてうつなど精神科的な問題が少なからず関わっている恐れは否定出来ないわけですから、対応する医療の側でも当然ながら身体の不調だけでなくメンタルな面での対応も必要だろうと言うことですよね。

自殺未遂:個別に再発防止プログラム 抑制効果6カ月(2014年9月8日毎日新聞)

 自殺未遂の再発を防ぐ方法を研究していた厚生労働省の研究班(研究代表者=平安良雄・横浜市立大精神医学部門教授)は8日、救命救急センターに搬送された自殺未遂者に医療や生活支援など個別の問題に応じた支援プログラムを提供したところ、6カ月間は再発を抑止する効果が認められたと発表した。自殺の危険性が最も高いとされる未遂者への効果が認められたことで、研究班は「自殺者の減少につながる成果」としている。

 研究は、全国17の救命救急センターが参加。2006?09年に搬送された自殺未遂者914人を対象にした。まず参加者全員に心理教育など一定水準以上のケアを実施。そのうえで通常の治療を受けるグループと特別な支援プログラムを受けるグループに分け、再び自殺を図った割合を比較した。支援プログラムでは、精神科医の適切な医療を受けるよう促したり、悩みに応じた生活相談を実施したりするなどの積極的なケアをした。

 その結果、通常の治療のグループで6カ月以内に再び自殺を図った患者は428人中51人で12%の割合だった。一方、支援プログラムでは417人中25人で6%にとどまり、通常の治療から半減した。特に女性や40歳未満の若者で強い効果が認められたとしている。6カ月より長い期間をみると、支援プログラムのグループの方が発生率が低いことに変わりはないが、効果があると判定できるほどの差はなかった

 平安教授は「支援プログラムが広まることで実効性のある未遂者支援につながることが期待される。一方、今回は救急医療を軸としており、長期的な支援には限界がある。適切な時期に地域の支援につないでいくことが重要だ」と話した。

 研究班によると、自殺未遂者の再発予防に関する研究は国内では前例がない。外国では同種の研究があるが、効果的な支援策は見つかっていない。【堀智行、奥山智己】

12%から6%と言うのが半減した、すばらしい効果だと見るべきか、これだけ手間ひまかけても6%しか変わらないのかと見るべきか微妙なところですが、実際にはっきり有意差が出るほどの差ではなかったのだからあまり有効ではなかったとスルーするよりも、今まであまり制度的に重視されてこなかったこの種のサポート態勢構築へと向かう一つのきっかけになると前向きに考えておいた方がいいのかも知れませんね。
メンタル面でのフォローアップなど当たり前の事じゃないか?と思われる方も多いんじゃないかと思いますが、常習的にリストカットして搬送されてくる患者と言うのはあちらこちらの病院で結構いるもので、深夜に叩き起こされて応対する方も毎度のことでいい加減うんざりしていますから「はい腕出して~消毒~」式の流れ作業で処置して終わりと言うことはありがちですし、だからこそ常習的に来てしまうと言う考えも出来そうですよね。
この種の常習者は切り方一つを見ても本当に死ぬつもりなどないのだと言う意見もありますが、そうは言っても何かのきっかけでいつもと違って本気で切ってしまうと言うケースもあるわけで、救急受け入れからスムーズにその後の支援にまでつなげられれば言うことはないのですが、こうした救急を受け入れる急性期の施設で半年、一年あるいはそれ以上と言う長期のサポートがどこまで出来るか難しい部分もありそうです。
身体診療科における急性期から慢性期への受け渡しと同様に地域内でうまく引き継いでいけるような態勢を構築出来れば理想ですが、特に地方では正直精神科領域まで対応出来ないと言うケースが多そうですから、出来れば自治体などが音頭を取って精神科医など専門職以外であってもちゃんとトレーニングを受けたサポートスタッフを用意するようにしていただければとりあえずお任せしたい場合も多いんじゃないでしょうか。

関連する話ですが、自殺企図者の救急受け入れでしばしば問題になるのがどこが引き受けるべきなのかと言うことで、もちろん転落や縊死など本当に死んでしまうような状況であれば救急対応が出来る施設でなければどうしようもないんですが、「精神科通院歴のある患者が睡眠薬を大量服用したらしい」などと言った搬送依頼ですと正直かかりつけの精神科に相談してくれよと言いたくなる当直医も多いかも知れません。
逆に精神科の方は大量服薬なんだからまず胃洗浄や吸着も必要だろうし、ショックにでもなれば全身管理も必要なんだからとても手が出せないと言う考えでとりあえず救急に行ってくれと受け入れを断るケースがほとんどだと思いますが、いくら昨今の睡眠薬が安全とは言え思いがけないことはあるわけですから、まずは救急で身体的安定を図った上で精神科に転院してもらうといった手順が医学的には妥当なんだろうとは思います。
とりあえず救急が受けたもののどの診療科が引き取るべきか何とも言い難い境界症例患者の行く先探しで難航すると言ったケースも似たようなものかも知れませんが、基本的に日本の医者は患者には不自由していなくてこれ以上増やされたらたまらないと思っている人が多いだけに、他人が引き受けた患者の後始末まで押しつけられるのはたまらない、救急が退院まで面倒を見ればいいじゃないかと言う話にもなりがちです。
それでも医師個人個人の普段からの付き合いと言うものがあれば日常的な貸し借りの中で何とかなる場合がほとんどだと思いますが、身体科と精神科の断絶は内科と外科など身体科相互のそれよりもはるかに大きいのが普通ですから、医療以外も巻き込んだ支援グループ結成などと大きなことを言うまでに医療内部での風通しをもっとよくしろよと言う話ではあるかも知れませんね。

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2014年9月15日 (月)

今日のぐり:「新鮮回転寿司 海賊とっと 総社店」

不肖管理人も時々拝見しているあの人気コーナーで、どうも存在意義すら問われかねないトンデモナイ事態は発生しているのでは?と話題になっているようです。

もこみちオリーブオイルと決別してた 魔技「追いオイル」も完全封印の苦悩(2014年9月4日もぐもぐニュース)

日本テレビ系、朝のニュース番組「ZIP!」内の企画「MOCO’S キッチン」は相変わらず、朝からガッツリした、速水もこみちの笑顔と料理で好評を博している。同企画をそもそも有名にしたのはオリーブオイル。“もこみちがとにかくオリーブオイルを使いまくる”というのがネタとなり、知名度をあげていった。だが、最近ではあんまりオリーブオイルを使っていないのをご存知だろうか?

伝説の「追いオリーブオイル」とは

もこみちのオリーブオイルと言えば、どんな料理だろうと、さらに油をぶっかける「追いオリーブオイル」と言われる技。2012年2月3日回「もこみち流 大豆のコロッケ」では、揚げ物であるにもかかわらず、仕上げにオリーブオイルをぶっかけるという荒業中の荒業に、インターネット上も祭り状態になっていた。
そんなあまりの油の使用量に、実際に作って食べていた視聴者からはお肌がつるつるになった、お通じがよくなった、健康的な身体になったという反響もあったようだが。

魔技「追いオリーブオイル」を封印…

しかし現在、番組の人気の秘訣だったオリーブオイルはかなり控え目な使用料となっているのだ。たとえば2014年8月期のメニューを調べてみても、8月25日、8月20日、8月19日、8月13日、8月12日、8月11日、8月7日、8月5日放送回とわずか8回だ。イタリアンなどの洋風メニューが多いので、オリーブオイルを使うのはこれでも少ないと言えなくもない。
また特筆すべきはその使用料だ。8月25日の「もこみち流 イタリア風イカのトマト煮」でのオリーブオイルの使用料はわずか大さじ1/2…ほかをみてもせいぜい大さじ3などであり、オリーブオイル王子と言われて時代に比べれば見る影もない。なぜ、もこみちはオリーブオイルを“封印”したのか。

オリーブオイル使用料にクレームも?

「十分に話題になったので、これ以上ネタとしてひっぱる必要はないという制作サイドの判断があったと言われています。やはり食を粗末にしているというようなクレームや、それをふまえた上からプレッシャーがあったとも言われています」(テレビ制作会社スタッフ)
また日本のオリーブオイル関係団体も不快感を示していたという話もあり、各方面から「追いオリーブオイル」が目をつけられていたのも間違いないようだ。

オイル使用量に苦悩したもこみち

「本人もオリーブオイルの大量消費には悩んでいたそうです。実際は台本の通りにやっているわけですからね…。とはいえ、MOCO’Sキッチンから料理に関心をもって、ちゃんと料理をするようになった若い女性も多いと言いますから、あの番組の功績はそれなりにある」(フードライター)
自らの“技”に悩んでいた速水もこみちを想像すると、それ自体グッとくる話。現在は追いオリーブオイルを封印したせいか、清々したような顔でいつも料理しているもこ様、これからも毎朝全国の主婦を楽しませてあげてくださいね!

いやいやいや、オリーブオイル分の不足などアイデンティティーそのものを自ら否定するようなもので、それはやってはいけないことではないでしょうかね?
今日は悩めるもこみち氏を激励する意味も込めて、世界中から「それは有りなの?!」と思わず突っ込みたくなる何かを報じたニュースを紹介してみましょう。

これが公式だと…ケンタッキーキーボードが狂気じみていると話題に(2014年9月4日秒刊サンデー)

ケンタッキー好きな同志が作成したネタ画像なのかとおもいきや、実は「公式だった」という点に当サイト編集部も驚きを隠せないこのケンタッキーによる「KFCオリジナルキーボード」ネットでもあまりにも狂気じみていると話題沸騰中である。そもそもキーボードでありながらキーが何であるのかわからないという無茶苦茶な設定がうけている。

ー激レア過ぎる熱いグッズ!

そもそもこの企画はケンタッキーフライドチキン(KFC)が創業者であるカーネル・サンダースの誕生日(9月9日)を記念し、「カーネルズ・デー3大感謝キャンペーン」と題し繰り広げている事業の一環。その中で登場しているのがKFCキーボードである。
キーのほとんどにチキンがあしらわれており、全く何を押しているのかわからない上、押しづらいという無茶苦茶な仕様。
ただしKFCに関してはかろうじて文字がプリントされているようだ。もっと恐ろしいのはこのキーボードがたった1名にしか当たらないのだ。
(略)
ーマウスもある。

なんと調子に乗って、マウスやUSBメモリも1名様に当たる!。どうせならばそのうちオンラインで販売してほしいものだが、KFCさん販売の予定はないのでしょうか。
(略)

その曰く何とも言い難い状況は元記事の写真を参照いただくとして、こういうキーボードで覚えた子供は文字入力という作業をどのように認識することになるのでしょうね?
試験というものは幾つになってもプレッシャーとの戦いですが、さすがに逃避の方向性としてもそれはどうなんだと言うびっくりニュースが出ているようです。

二輪免許試験に20回落ち…少年2人替え玉疑い(2014年9月6日読売新聞)

 福岡県警南署は5日、普通自動二輪車免許を不正取得しようとした高校1年の男子生徒と無職少年(いずれも春日市内の16歳)を有印私文書偽造・同行使未遂容疑で福岡地検に送検して捜査を終結したと発表した。

 発表によると、2人は8月14日、福岡市南区の福岡自動車運転免許試験場で共謀。生徒の免許を不正取得しようと、少年が生徒の名前を答案用紙に記入して受験したが、発覚して目的を遂げられなかった疑い。
 生徒が顔写真付きの受験票で受け付けして、試験会場で少年と交代。試験開始後、監督の警察官に受験票の顔写真と少年の顔が違うと気づかれると、逃走したという。同署は同容疑で28日に少年を逮捕。29日に生徒も出頭した。
 容疑を認め、生徒は「筆記試験に約20回も落ちてしまったので、頼んだ」、少年は「見かねて受けた」と供述しているという。

いやまあ、もちろん不正はやってはいけないことなのですが、しかしそもそも20回も落ちたと言うところには突っ込んでいいものかどうか迷いなしとしませんよね。
最近では日本人選手も活躍しているアメリカはMLBですけれども、そこで妙なことが始まったと話題になっているようです。

これぞ究極の心理戦! メジャーリーグで敷かれたあまりに豪快すぎる守備隊形(2014年9月8日ロケットニュース24)

野球の見どころといえば、なんといっても「心理戦」である。相手の裏をかき、その裏の裏を……と考えだすと止まらなくなりそうだが、一球一球ごとに緻密な戦略が練られていることに注目すると、より楽しく野球観戦ができるものだ。
そんな中、データを重要視する野球が主流のメジャーリーグで豪快すぎる守備隊形が敷かれたのでご紹介したい。誰もが驚くその様子は動画「Dodgers use wall of infielders」で確認可能だ!

・メジャーリーグでの出来事
2014年8月29日、メジャーリーグのパドレス vs ドジャース戦でその守備隊形は見られた。2?2とお互いが譲らずに迎えた延長12回裏。1死満塁でパドレスはサヨナラのチャンス。一方のドジャースは絶体絶命の大ピンチという場面だ。

・極端な内野シフト
バッターボックスに左打ちのセス・スミス選手が立つのだが、ここでドジャースベンチが動く。一体何をしたかというと……ななな、なんと! 一、二塁間を4人に守らせるという豪快な守備隊形を敷いたのである!!
もちろん、レフト方向に打球が飛ぼうものなら完全にお手上げ。サヨナラ負けを喫してしまうにもかかわらず、だ! おそらく「スミス選手は引っ張る打球が多い」というデータに基づいたものだと思われるが、それにしても思い切った策である。

・狙い通りにアウト
そして気になる結果だが、ゴロが一、二塁間に転がり本塁でフォースアウト。さらには一塁であわやゲッツーというシーンにまでなった。最終的にはサヨナラ打を浴びてしまうのだが、作戦がピタリとハマった奇襲であった。
(略)
近年、データに基づく守備隊形を敷くチームが増えており、日本でも2014年7月11日に巨人が阪神の西岡選手に対して「内野5人シフト」で守ったことも記憶に新しい。しかしすべてが数字通りになる訳ではないのが、野球のおもしろいところ。改めて奥が深いスポーツである。

これまた画像を見れば一目瞭然なのですが、しかし選手やファンの間でも賛否両論乱れ飛んでいると言うのも判る気はしますかねえ…
結婚は人生の墓場であるなどとシニカルなことを言う人もいるようですが、こちらそれを実証する何かと言うことになるのでしょうか?

夫婦喧嘩用?やたらと強そうな婚約指輪が話題に(2014年9月9日IRORIO)

新婦にこの結婚指輪を渡すには、かなりの勇気が必要だろう。一生に一度(のはず)の結婚指輪。他にはないオリジナルデザインにこだわる人も多い。ただし、この婚約指輪はオリジナル性が強すぎないだろうか。

ナックルとしても使用可能?

通常は薬指にだけはめる婚約指輪だが、4つのリングがつながっており、人差し指、中指、小指にもはめることができる。なんとも豪華なこのリングだが、着けてしまうと日常生活には支障が出てしまいそうだ。
また、一見するとナックルのようで、パンチをするときにうってつけのようだが、手のひらに持つ部分があるため、打撃で使用すると指に大きなダメージが加わるだろう。ただし、ひっかくような攻撃なら相手に大ダメージを与えられそうだ。
(略)
注文の前にはデザイナーからの注意書き「この指輪を使った暴力行為を、肯定も推奨もしません」という一言をしっかりと読んでおこう。

絵的な迫力も相当なものがあってそもそも指輪と言っていいのかどうか微妙なんですが、贈る側も贈られる側も相当の勇気というか覚悟が必要にはなりますかねこれは?
泥棒と言えばもちろん問答無用で悪いことなのですが、幾ら何でももう少し手段を選べよと突っ込みたくなる窃盗事件が発生したようです。

ロシア人の牛を盗む方法が強引すぎてヤバいと話題に(2014年9月11日ロケットニュース24)

女性のなかには、「強引な男性がタイプなの!」と言う人がしばしばいる。それを鵜呑みにして強引な姿勢に出てみると、突如として完全拒否を決め込んだりされるから恋愛というのは難しいものである。
そんなわけで今回は、強引すぎるロシアの牛泥棒をご紹介したい。わずか1分足らずで行われた犯行はあまりにも手荒で、その驚きの手口が世界中で話題になっているのだ。

映像には、一頭の牛とそこへやって来た白い車が映されている。車のドアが開き、中から人が出てきたかと思うと、突然牛を後部座席に押し込み始めた。そして抵抗する牛をぎゅうぎゅう押してドアを閉めると、あっという間に立ち去って行ったのだ。いくら泥棒と言えど、これは強引すぎるだろう。
動画を見たネットユーザーたちからも、「マジかよ!?」「ロシアならあり得る」などのコメントが寄せられている。なかには、「この動画はフェイクじゃないのか!?」と、驚きのあまりその真偽を疑う人もいるようだ。
これが実際に起きたことなのかどうかは明らかにされていないが、本当ならばあまりにも手荒で強引なやり口であることは確かだ。そもそも乗用車一台で牛を盗もうという発想がヤバい。さすがはロシアである。

動画を見ますとせめてカーゴルームにしてあげて!と言いたくなるような状況なのですが、しかし牛も牛で大人しく詰め込まれてしまうことはないでしょうにねえ…
最後に取り上げますのはあの有名なお方のちょっと身も蓋もないと言うコメントが話題になっていると言うニュースです。

あだち充先生、『タッチ』達也の見分け方「わかるわけないだろ」(2014年9月13日IRORIO)

9月11日に『アメトーーク!』にて放送された「タッチ芸人」。1980年代に週刊少年サンデーにて掲載されていた名作野球漫画『タッチ』を愛する磯山さやかや土田晃之、キャイ~ン天野などが、好きなシーンや南ちゃんの小悪魔ぶりなどを熱く語った。
どうやら作者のあだち充先生もこの放送を見ていたようだ。

〈上杉達也はどれだクイズ〉にまさかの全問不正解

9月13日に月刊少年サンデーのTwitterアカウントがつぶやいたところによると、番組内で放送された「上杉達也はどれだクイズ」には、あだち充先生自身も当てることができなかったようだ。

ゲッサン編集部 @gessanofficial
アメトーク「タッチ芸人」をあだち充先生も観ていたそうです。「オチのミスターポーゴは最高だった」と嬉しそうでした。しかし!原作者あだち充本人が〈上杉達也はどれだクイズ〉にまさかの全問不正解!「あんなのわかるわけないだろ」と衝撃コメント。
3:20 PM - 13 Sep 2014

では正解は?

ネット上でも困惑する声が多数上がっているが、正解は右。左は『みゆき』の若松真人、中央は『陽あたり良好!』の高杉勇作だ。
キャラクターが似ていることについて、この日のゲストであった土田晃之氏は「同じ劇団が色んな出し物をやっていると思ってください」というあだち充先生の言葉を紹介し、フォローした。

いや逆にこれを簡単に正解してしまうのもどうなのかですが、見れば見るほど確かに区別は出来かねると言うものですよね。
こういうものはファンの間でも鑑別法が色々と言われたりするものですが、当の作者としてはあまりそうしたことを気にせず描いていたと言うところでしょうか。

今日のぐり:「新鮮回転寿司 海賊とっと 総社店」

全国有数の巨大古墳が並ぶ総社市にも幾つかの回転寿司店がありますが、こちらはその中でも一番古く一番人気らのお店なんだそうです。
入って見ますと店舗中央のオープンキッチンの周りをレーンが取り囲む昔ながらの回転寿司スタイルで、逆に百円系全盛の昨今ではこちらの方が珍しいくらいでしょうか。

例によって同行者とシェアしながら適当につまんで見ましたが、おすすめネタのアジは少し乾き気味なのが気になりますが握り、巻物ともまずまずなんですが、ともかくこの巻物の見栄えがあまりに素人仕事っぽくて気になりましたね。
同じくおすすめネタから一本アナゴ握りも炙り加減も頃合いでいいとして、ロコ貝(チリアワビまたはアワビモドキ)はコリコリ食感が楽しめてこれはこれでいい貝なんですが、しかしアワビの代用品として捉えてしまうとちょっと割高には感じるかも知れませんね。
他にもおすすめネタとしてやたら貝系のメニューが上がっていて、しかも例の偽装事件の影響でどれもこれも名前が変わっていて元ネタがなんだったか…と考えてしまうのですが、貝ワサビなる貝と葉ワサビの軍艦は単純にうまいし工夫してあるいいメニューだと思いますね。
サワラはタタキにしてあるようで妙に香ばしい仕上がりが今日の一押しでしたが、回転定番のエビフライ巻きは標準的ですが一本丸ごとではないのは残念なところで、締めの玉子は昔ながらの街の寿司屋の卵焼きと言う感じでしょうか。

まあこんなものかなと思いながら食べていたんですが、しかしここも基本百円系になるようなんですが、それにしては結構寿司らしい味でがんばっていらっしゃるようで、トイレなど設備面ではまあ時代相応なんですが、今も市内で一番流行っていると言うのも判る気がします。
回転として見ると良く言えば昔ながらの寿司屋らしい品揃えで、それだけに今どきの業界の中では意外性がないとも言えるでしょうか、実際近隣他店と比べるとややお客の年齢層も高めには思えますが、まあこの辺りは好みに応じて棲み分けが成立していると言うことなのでしょう。
ただ寿司慣れしている客層が多いにしてもレーンを回ってるメニュー名を書いたプレートと実際の皿の内容が全く合ってないし、寿司を並べるに当たってもプレートを気にしてもいないらしいと言うのはどうなのかで、回転寿司と言えば今や寿司の入門編でもあるのですから新規のお客からすると自分が食べてうまいと思ったネタが何か判らないのはもったいない話ですよね。
またレーンより高い位置にあるネタケースが邪魔で職人さんの顔が見えない席が多く、せっかく目の前に職人さんが立っているのに面と向かってのオーダーがしにくいのは残念に感じました。

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2014年9月14日 (日)

今日のぐり:「お好み焼・鉄板焼 月ちゃん」

いわゆる都市伝説というものは数あれど、これはどうやら本当に単なる伝説だったらしいと言うのがこちらの話題です。

マンボウがすぐ死ぬというのはネットのデマだった? 水族館の飼育員熱弁ツイートが話題に(2014年8月27日ガジェット通信)

マンボウといえば飛び上がり着地した衝撃で死ぬ、また日向ぼっこしてたら鳥につつかれ過ぎて死ぬ、ちょっとしたことでショック死するなどの噂が浮上していおりネット上でもそのコピペが出回ったくらいである。
しかしそんなマンボウが弱いという説に対してマンボウの餌やりショーの間の説明で「最近ネットで、ジャンプして着地の衝撃で死ぬという話が出回っていますが嘘です。消化できない、びっくりして死ぬ話も嘘です。この水槽の前でカップルの彼氏の方が自慢気に話してますが嘘です」と語ったそうだ。これを聞いた方がこれをツイートしたところなんと10000リツイートもされ話題になっている。
マンボウが弱いと思っていただけに結構衝撃だった人も多いのではないだろうか。その説を信じてiOSアプリまで出来てしまったのに。では何が本当なのだろう。
ネット上で出回ったマンボウが弱いと決めつけられたの「マンボウ死因一覧」というのが次のものである。

・まっすぐしか泳げないから岩に直撃して死亡
・水中に潜って凍死
・朝日が強過ぎて死亡
・日にあたってたら鳥に突かれて死亡
・寝てたら陸に打ち上げられて死亡
・寄生虫殺すためにジャンプして水面に当たって死亡
・食べた魚の骨が喉に詰まって死亡
・食べたエビやカニの殻が内蔵に刺さって死亡
・水中の泡が目に入ったストレスで死亡
・海水の塩分が肌に染みたショックで死亡
・前から来たウミガメとぶつかる事を予感したストレスで死亡
・近くに居た仲間が死亡したショックで死亡
・よく水面で横たわっていて、そこを漁師にみつかり捕獲されて死亡
・皮膚が弱すぎて触っただけで痕が付く、さらにその傷が原因で死亡
・小魚や甲殻類の骨が喉に詰まって死亡
・一度に産む卵の数は3億個だが、卵は親に保護されることもなく海中を浮遊しながら発生するため、ほとんどが他の動物に食べられてしまうて死亡
・食材としてのマンボウの消費は、特に日本と台湾は最大の市場であり、マンボウは定置網で捕獲され死亡

こうやってみると事実を確認しがたい物が多く含まれている。ただ全てがデマというわけではなく、最初の項目は少し当たっていたりする。実際にマンボウが男の子にぶつかり事故が起きた例やガラスにぶつかったことがある。まっすぐしか泳げないというのは大げさであるが、小回りが効かないのだろう。
寝ていたら陸に打ち上げられてというのは、マンボウはそもそも外洋で活動しているため滅多に起きないとのこと。
独自に調べたところ次のものは事実なようである。

・手で触ると跡が付くことがある。
・食べたものがエラから出てくる。
・水面に体を横たえるのは事実(ひなたぼっこ)。
・鱗が無いと言われていたが実はザラザラした鱗が存在する。

マンボウの死因一覧もこれを機会に改定が必要ありそうである。

    該当ツイート
    https://twitter.com/raf00/statuses/503922601052221440

さすがにこうまでディスられては飼育員の方も黙っていられなかったのでしょうが、しかしまあ確かに大きさの割には意外にデリケートではあるようですね。
今日はマンボウ愛にあふれた飼育員さんに敬意を表して、世界中からこれまたちょっと萌える(かも知れない)と言う動物ネタを取り上げてみましょう。

ニャ、ニャんだってー! 鏡に映った自分を見たネコが「ガーン!」となる瞬間が面白い(2014年9月6日ねとらば)

 鏡は人間の日常生活に欠かせないアイテムですが、あれだけはっきりと自分の姿を見ることができるというのは自然界では不思議なことなのかもしれません。鏡を見たネコのリアクションを撮影した動画です。

 赤ちゃんが遊んでいる寝室に入ってきたネコ。キョロキョロと周りを見渡していたところ、横の鏡に映った自分を見て「ニャ、ニャんだってー!」と驚きの表情に。ビクッと体を震わせて数秒間完全に硬直してしまいますが、すぐに「あ、鏡か」と冷静さを取り戻していました。

 動画につけられている「ガーン」という効果音にぴったりのビックリ顔が笑えます。私たちも生まれたばかりの頃はこのネコのように鏡を見てはビックリしていたのかもしれませんね。

これは元記事の動画を参照いただきたいと思いますが、確かにネコと言う生き物はあれでなかなか知恵があるんだかお馬鹿なんだか判らないところがありますよね。
同じくネコの話題をもう一つ取り上げてみたいと思いますが、こちら意外に器用でもあったらしいと言うニュースです。

猫とジェンガで対決したら…(2014年5月28日らばQ)

猫にジェンガをやらせるなんて、無謀としか思えない行為……。
と思いきや、そんなことはありませんでした。
器用な猫との対決をご覧ください。

ちゃんと崩さずに抜き取ってる!
人間のターンまで手(肉球)を出してくるところはご愛嬌ですが、なかなかたいしたものですね。
かわいいだけでなく、遊び相手としても優秀な猫でした。

これまた動画を参照いただきますと意外にうまいものだと言いますか、この手つきがジェンガっぽい気がしますがどうでしょうね?
時折野生化した動物が発見され話題になりますけれども、こちら何もそこまで…と思うような極限状況での発見となったようです。

世界一モフモフなヒツジが発見される(2014年8月30日日刊テラフォー)

オーストラリア・タスマニア島に暮らす農家の夫妻が最近、おそらく世界で一番モフモフだと思われるヒツジを発見した。
『ウォレスとグルミット』に登場するヒツジのキャラクターにちなんで、夫妻は発見したモフモフヒツジを「シャウン」と名付けた。

ペーター・ハゼルさんとネッティさん夫妻は、先週末に低木地で彷徨っていたシャウンを発見したそうだ。
夫妻がシャウンを捕まえるのは、かなり簡単だった。
伸びに伸びたシャウンの毛は20㎏もあり、とても俊敏に動ける状態ではなかったからだ。
毛は顔にも覆いかぶさっており、視界もかなり狭かった。

シャウンは生まれてから一度も毛刈りをしておらず、体を覆っている毛は、少なくとも50㎝はあった。
「シャウンは顔を覆うウールで周りがよく見えていなかったので、後ろから忍び寄って捕まえました。」
「こんなに重いヒツジは、見たことがないわ。信じられませんでした。」
と夫妻は、当時の衝撃を思い出す。
実のところ、シャウンは、前の農場主が毛を刈ろうとした時に嫌がって逃げ出し、そのまま6年間も行方不明になっていたのだった。
毛を刈られるのが大嫌いなので、どんどん厚くなる体毛も暑さも気にならなかったのかもしれない。

ハゼルさん夫妻によると、ヒツジが6年間も野生で生き延びたのは奇跡だという。
理由はやはり毛で、毛を伸ばし続けることでハエの幼虫に寄生されやすくなり、病気や熱中症を患ってしまうからだ。
さらに、6年間まったく手入れもせず、食生活も悪かったはずなのに、シャウンの長い毛は、非常に上質なウールだそうだ。
シャウンの毛だけで、3~4着の上着が作れてしまう。
今週になって、ようやくシャウンの姿がお披露目され、地元住民はシャウンが世界一毛の長いヒツジの世界記録を更新するのではないかと沸き立っている。

元記事の写真を見ますと何の生き物だよ状態なんですが、本来野生動物は毎年毛が抜け替わるところ、飼育種の羊はそのまま伸び続けてしまうためにこういうことになるそうですね。
同じく珍しい画像と言うことで、こちらのニュースを紹介してみましょう。

ワシって泳げるんだ…(2014年8月6日らばQ)

アメリカの国鳥でもあるハクトウワシは大空の覇者とも言うべき鳥ですが、実は泳ぎも達者だったようです。
リッチモンドのケネベック川を、水鳥のようにすいすい泳ぐ姿をご覧ください。

ほんとだ、泳いでる……。
撮影者によると、最初は翼をケガしているのかと思ったそうですが、陸に上がると羽を広げ普通に羽ばたいていたとのことで、なぜ泳いでいたのかは謎だそうです。
ワシも暑い日には水浴びをしたいものなのでしょうか。

動画を見ますとさすがにかぎ爪では泳ぎにくいのか水鳥とはずいぶんと違った泳ぎ方のようですが、意外に手慣れた感じではあるようですね。
犬のニュースを続けて紹介してみたいと思いますが、こちら一体何をどう考えてこの状況に至ったのかと言う疑問を感じさせるニュースです。

犬が靴下43枚食べる、病院で摘出(2014年9月7日CNN)

(CNN) 米西部オレゴン州ポートランドで「靴下」が大好物の大型犬「グレートデーン」が現れ、計43枚を胃袋に収め、病気になる出来事があった。

病因を探るエックス線検査で判明したもので、地元のCNN系列局によると、動物病院で胃を切開する手術を行い、全ての靴下を取り除いたという。出て来た靴下は形状やサイズが全て違っていたという。

3歳の犬は以前から靴下が大のお気に入りだったが、43枚ものみ込むほどとは気付かなかったという。

犬は元気になり、手術を受けた日の翌日、飼い主の元に戻った。再び、靴下を口にし始めたとの報告はない。

一方、同病院はグレートデーンのエックス線検査の画像を獣医界の関連サイト主催の「珍奇な食べ物コンテスト」に送り、3位を獲得した。賞金は500ドル(約5万2500円)。

1位は、檻(おり)の底部にあった岩30個を腹に入れたカエルで、2位は羊肉の串焼き料理に使う金属製の串をのみ込んだ犬のポインターだった。

しかし元記事の写真を見ますとその靴下のカタログじみた状況が一目瞭然なのですが、それにしてもよくこれだけのものが入ったものだと思いますね。
最後に取り上げますのはブリから同じく犬の話題なのですが、これは是非とも写真を参照いただきたいと思います。

英国最小子犬が散歩を開始。カワイすぎる!(2014年9月9日日刊テラフォー)

イギリス最小の犬、タイソンが、外で散歩を開始した。その小さな小さな脚ではあまり遠くまでは行けそうにないが、あまりのカワイさに、見たら悶絶必須だ。
おそらくイギリス最小の犬タイソンは、チワワとイハサの混血種で、生後5ヶ月の現在、体重わずか368.5 g、身長10㎝しかない。まさに手のひらサイズだ。
気を付けて散歩しないと、うっかり誰かに踏みつぶされてしまうだろう。

飼い主のローズマリー・マクリンデンさん(46)は、タイソンに合う首輪を見つけることができなかった。なので、フェレット用の首をさせている。
「タイソンはとってもデリケートで、他の子犬たちのようにたくさん走り回ることはしません。でも、犬用のおもちゃで遊ぶのは大好きです。」
タイソンは、そのあまりにも小さな体のために、母親と兄弟たちから仲間外れにされてしまった。
そのため、ローズマリーさん一家が代わりに、タイソンを育てている。
「私たちは、ゴミの中からタイソンを見つけました。あまりにも小さくて、まるで、おもちゃみたいでした。」

ローズマリーさんと夫のアンソニーさん(47)は、タイソンはイギリス一小さい犬に違いないと確信しているが、ギネス記録委員会からはまだ連絡がきていない。
「生まれた当初に比べれば、タイソンは肥えましたが、それでもそれ程大きく成長していません。お風呂に入った時なんて、毛が縮んでしまって、益々小さく見えます。」
これ程までに小さなタイソンだが、イギリス最小の犬の可能性はあるにしても、世界最小の犬ではない。
現存している世界最小の犬は、プエルトリコにいるメスのチワワで、身長9.6㎝しかない。いつも、人形のベッドで眠っているそうだ。

まさにぬいぐるみか何かのような不思議なサイズ感なのですが、このサイズでもやはり散歩するにはリードを付けるものなんですね…
見た目にも細く見えますからもっとしっかり食べて大きくなればと思いますが、しかし手乗り文鳥ならぬ手乗り犬と言うのもなかなかに面白そうではあります。

今日のぐり:「お好み焼・鉄板焼 月ちゃん」

広島市街地からやや外れかけた住宅街の一角に位置するこちら、以前にもお邪魔したことがありますが再訪する機会がありました。
なんでもこの夏の水害ではこの辺りも水に浸かったと言うのですが、まあしかし商売をされている方々は後片付け一つとっても大変ですよね。

ごく無難にそば肉玉を頼んで見ましたが、見た目的にはトッピングに刻みネギがたっぷり乗っているのが特徴か?と言う気がします。
細切りのキャベツはかなりじっくり時間をかけて甘みを出しているようで、デフォルトのソースは控えめですがまずはこの微妙な味を確かめてからがいいのでしょうね。
こちらのそばはやや太めの蒸し麺をほとんど焼いていない点が好みが分かれるかと思いますが、鉄板のあるカウンター席ですと好みの具合に焼くことも出来るのでしょうか。
ちなみに追加用のソースはよくある甘口辛口以外に激辛と言うものがあって、おたふくブランドで激辛と言うものは始めて見たものですから試しに少し試してみたのですがどうでしょう、確かにスパイシーですがキャベツの甘みがしっかり出た広島風のお好み焼きに合うかと言われると微妙かな、と言う気もします。
しかし以前にお邪魔した時と同様にやはりフードコートのお好み焼きを思い出すのは何故なのか?と思ったのですが、それぞれの素材の味を足していった総和そのままと言う感じの味で食べてみて特に意外性がないと言うあたりが理由なんでしょうかね。

レギュラーメニューはごくシンプルですが夜向けにその日その日のつまみ的なメニューも出しているようで、そちらの方がメインの商売なのかも知れませんが、ともかく気の良いおじちゃんおばちゃんがご近所さん相手にやっている店と言う感じで、そのせいか駐車場がないのは部外者には不便ですよね。
トイレなど設備面は旧態依然としたものなのは仕方ないとして、そこそこ大きなテーブルも置いているのですからテーブル席にも鉄板があった方が雰囲気が出るのでは?と思う一方で、飲む方を主体に利用するにはこういう広いテーブルの方が便利ではありそうです。

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2014年9月13日 (土)

久しぶりに本分に立ち返って

近年コンビニ弁当と言うものの劣化が激しいと言いますか、ぶっちゃけまずいと言う声が周囲からも結構聞こえてくるのですが、価格競争が激しくなり原価を圧縮せざるを得なくなっていると言う事情も関係しているのでしょう、同じチェーンの商品でも高価格帯のプレミアム食品などはまともな味がすると言うケースも少なくないようです。
それでも安かろうまずかろうで済んでいるうちはまだしもで、そのうちどこかの国のように明らかに身体に悪そうなものを食べさせられるようになるんじゃないかと言う不安も出てくるのかも知れずですが、先日はこんな記事が出ていました。

添加物だらけのコンビニ弁当に厚労省が「健康印」のお墨付き?(2014年9月9日Business Journal)

 厚生労働省は、2015年4月より、コンビニエンスストアの弁当やスーパーの総菜などの加熱調理ずみ食品に「健康な食事」の認証マークを導入すると発表した。検討会では、すでに成人1食分の栄養素量などの基準案が示されたという。
 基準案は、国民の食事の実態や「日本人の食事摂取基準」を踏まえた分析を参考に作成された。主食は、1食あたりの炭水化物が50~70gで、玄米などの精製度の低い穀類が2割以上含まれること。魚や肉などによる主菜は、たんぱく質が12~17g、野菜やキノコなどの副菜は重量100~200gとなっている。1食のエネルギー量は650kcal未満、食塩は3g未満だ。
 「健康な食事」の認証は1食単位で、健康増進に必要な栄養素やエネルギー、塩分量の基準を満たしたものに許可される。主食、主菜、副菜の1品ごとの認証もあり、消費者はこれらを組み合わせて食べることもできる仕組みだ。製造・販売元には認証商品の報告が義務づけられる。

●基準を満たしているかは自己申告、添加物の含有には触れない「健康印」

 しかし、基準を実際に満たしているかどうかは、それぞれの製造・販売元の申告による。認証商品の報告義務はあるものの、商品に対して厚労省などの検査が一切ないとすると、この認証はどこまで信頼に値するのかは、はなはだ怪しい。また、栄養素量は満たされているとしても、保存料や着色料などの添加物について、まったく触れていない点も大いに疑問が残る。
 一方、「健康な食事」の認証基準の根拠にもなっている「日本人の食事摂取基準」は、2015年版からエネルギーの指標をこれまでのカロリーから「BMI(body mass index=体格指数)」に変更する方針だという。BMIは肥満を判定する指数で、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出するものだ。
 これまでの基準は、年齢や性別、身体レベルからエネルギー必要量を決めていたため、小柄な男性や大柄の女性には対応しきれていなかったが、今回、採用される基準では、望ましいBMIの範囲を維持できる食事量を示す。
 たとえば、目標のBMIは年齢が18~49歳なら「18.5~24.9」、50~69歳なら「20.0~24.9」、70歳以上なら「21.5~24.9」と設定。自分のBMIがこの目標範囲を下回っていれば、エネルギー「不足」、上回っていれば「過剰」ということになる。さらに食塩の1日の目標量を、16歳以上の男性は9gから8gに、女性は7.5gから7gとより厳しく設定している。

 厚労省によるこれらの新たな試みは、もちろん高齢化が進んだこととも無関係ではなく、生活習慣病予防や介護予防につながるのはいうまでもない。そして、独居老人などが増加している今日、手軽なコンビニ弁当やスーパーの総菜は、自宅で調理をしない人たちにとっては、ありがたい存在でもある。
 しかし、厚労省が、自宅で調理して食べる「内食」よりも、できあいの弁当や総菜を食べる「中食」を推奨するのは、いかがなものか。「健康な食事」の認証は、それを食べれば“健康”になるという錯覚を引き起こしかねない。 
 厚労省は、この認証マーク導入に伴って、マークのデザイン公募を行なった。「マークは原則カラーで、主食、主菜、副菜を判別しやすいデザイン」としている。来春、このマークの付された弁当がコンビニにお目見えする。果たして、厚労省お墨付きの弁当・総菜は、消費者、いや国民の心をつかめるだろうか。

今どきビタミン等々個々の栄養成分自体はサプリメントで簡単に補うことが出来るのですから、昔のように食品に含まれる栄養素ばかりチェックを厳しくするようりも一日トータルの摂取量で考えるべきなのでしょうが、それでも一日三食コンビニ弁当と言う人が実際に少なからずいるのだとすれば最低限これくらいはと言う必須栄養素の基準は求められるところでしょう。
必要な栄養素が含まれているのだからこれは健康な食事だと言うのも考えてみれば暴論気味なところがあって、そもそも健康被害などを引き起こすのは必要な栄養素が不足したからではなく余計なものが入っていた場合の方が圧倒的に多いと言うことを考えると、どうも添加物等栄養素以外のその他の部分に関していささか物足りない基準なのではないかなと言う気は確かにするでしょうか。
ただ幸いにもと言いますかある種判りやすい部分はあって、室温で何ヶ月も放置してもカビも生えないなどと言われるようなレベルの弁当などはやはり食べてもまずい、と言うのが悪ければ料理名から予想されるものとはかけ離れた不可思議な味がすると言う現実はありますから、どうがんばっても家庭で再現できないような奇妙な味のものにはやはり何か見た目通りではない別なものが使われているのだろうとは思います。
ただその大前提としてこの料理はこんな味と言う知識を各人が持っていないといけない理屈で、これも残念ながら産まれた時から出来合のお総菜ばかりで育ってきた方々の中にはこうした本来のものとかけ離れた味の方を本物だと認識している人もいると言いますから、やはり味覚と言うものも自分の健康を守る一つの手段として交通ルールを教えたりするのと同じように年長者の責任で教育していく必要はあるのかも知れません。
その意味で手っ取り早く本来の味を学習する手段として自分で材料を揃えて実際に作ってみると言うのは非常にいいことだと思いますし、昨今では男女を問わず料理が出来ると言うことは高く評価されるそうですから婚活の一助としても使えるんじゃないかと思うのですが、その点に関連して先日少しばかり気になる記事が出ていました。

若者の料理がマズいのは化学調味料を使わないから 「素材の味にこだわる」が悪影響(2014年9月10日もぐもぐニュース)

自分の料理がまずいと嘆く若者たち

うちの料理教室に通ってくる若い人が、自分の料理がマズイとなげくんですが、そりゃ当然ですよ。だって化学調味料を使ってないんですから」と、こともなげに言うのは、都内で料理教室の女性講師。
生徒たちの悩みを聞くと「料理がうすらマズイ」「味の輪郭がぼやけてる」「味が決まらない」といったものが多いという。そこでこの先生が「そういう時はね…化学調味料をちょこっと入れるのよ」と言うと、生徒たちはみんな顔をしかめるという。

みんなが『美味しんぼ』化している?

たしかに漫画『美味しんぼ』の海原雄山や山岡ではないが、我々としても化学調味料と聞くと、ちょっと後ろめたいものに感じてしまう。またラーメン屋などで料理を作っているのを見ていて、店員が大量の“白い粉”を投入すると、味もイマイチに感じることはある。

外食が美味いのは化学調味料使ってるから

「だけど、実際外食すればほとんどの店は化学調味料と濃い味付けで、店としての美味しさを出していますよね。それに中食、コンビニやスーパーの惣菜だって、それに近いものは使っているんですから、その味に慣れてしまえば、ふつうに作った食事はうすらマズく感じますよ(笑)」(前出・講師)
そうなのだ、外食や中食、他にも冷凍食品、レトルト食品などには、うま味調味料(最近は化学調味料とは言わずに、こう言う)がほとんど入っている。内容にアミノ酸などと書いてあるのがそうだ。だから味はパキッとして美味い

マズけりゃ入れろ、美味けりゃ入れるな

さきの講師は、化学調味料の肯定派でも否定派でもないといい、基本的には「上手に使えばいい」というスタンス。この料理教室の生徒に話を聞いてみると
「でも素材の味を引き出せとか、料理の本には書いてあるじゃないですか。だから化学調味料と聞くと『えー』って思いますよね。でも家に帰って母に、先生にそんなこと言われたと言ったら『私もむっちゃ使ってる』と返された」(23歳 OL)
そうなのだ、昔の人(といったら失礼だが)たちは、漬物に化学調味料をぶっかけたりすることに躊躇はなく、それが独自のハッキリした味の輪郭をだしていた。だから、料理の初心者が「下手に素材の味とか言ってもまずくなるだけ。そうやって上達していくんですけどね(笑)。味が決まらなきゃちょっと入れて、美味しく仕上がってればいれなきゃいい」(講師)とのこと。
とはいえ、逆に言えば素材の味とやらは実際わからなくなっているわけで、なんとも言えない気持ちになる話だ。

ご存知のようにお食事会系サイトを標榜している当「ぐり研」としては食べ物に関連した話題にはどうしても目が行くのですが、しかしこれは化学調味料入りの味に慣れてしまっているからと言うよりも、本物の味を教えるべき立場にある方々も含めて現代日本人がもう少し深刻な問題を抱えていることを示す話だと言う気がします。
以前に料理番組を見ていて、講師の料理人の方が「日本の料理は出汁さえしっかり取れていれば失敗しないのです」と言っていたのを聞いて非常にアグリーだったのですが、そもそも日本料理の味の組み立ての基本であり度台であるはずのこの出汁の味(うまみ)と言うものを深く考えずに料理をしている人が多いらしいと言うのが一番気になるところだし、その妥当な解決法を指導者が提示していないと言うのはもっと気になりますね。
こういう混乱が起こる理由は色々とあって、一つにはもちろん化学調味料の登場が最大手に挙げられますけれども、ある程度料理をする人であっても今や出汁やスープを満足に取らないで料理をするようになってしまっている理由の一つとして、カレールーやだしつゆ(出汁入り合わせ調味料)に代表されるように調味料とセットでそれなりにうまみ成分も配合されている便利なものが使われるようになったからと言うこともあるかと思います。
もちろんこう言うものは苦労せずとも味の基本を簡単に決められる便利なものではあるのですが、画一な味になりやすいと言う欠点は置くとしても多くの市販のだしつゆを指示通りに希釈してみれば判る通り、やはり調味料成分に対してうまみ成分は物足りないところがあるし、安価なカレールーほどスープにコストをかけるよりも簡単かつ安価にコクを演出しようと油脂成分に頼る傾向があるように感じます。
そこで肉野菜を煮込む時に水ではなくスープストックを使ってみようだとか、だしつゆをお湯ではなく出汁で割ってみようと言う方向に工夫が進むなら全く健全なのでしょうが、出汁の代わりに化学調味料で代用をとなると前述の記事にあるように「化学調味料アレルギー」を発動してしまい、結局は「蛇口から出るスープ(by陳健一)」で代用してしまい物足りない味で終わってしまうと言うことになりがちなのでしょう。

化学調味料と言うものも使いようではあって、よほどに突き詰めたピュアな味の料理ではない限りは「適切な量の」化調を加えた方がうまく感じると言うのも事実だし、要は他のうまみ成分もしっかり用意した上でバランスを崩さない範囲で使っている分には目の敵にするほどのものではないと思うのですが、昨今では商業的な面からも無化調であること自体が一定の売りになるらしいですよね。
特に大衆的な料理屋でよくあることですが、チープなりにバランスの取れた味だったものが「当店では化学調味料を一切使用しておりません」などと言い出すと途端にまずくなるのも、今まで通りの作り方でただ化学調味料だけを抜いたせいで肝心のうまみが激減してしまったからだと考えると納得出来る話で、まずいのは無化調だからではなく正しく必要なうまみを他の手段で補っていないからだと言えるでしょう(当然まともな店は最初からそうしているわけです)。
ちなみに業務用も含めて市販のスープの素の類は大抵相応の量の塩分も含んでいますから、これをただ抜くとたいてい塩分濃度が下がって薄味にも感じられるのを「さすが無化調はあっさりして素材の味が出ている」などと評する人もいるようなんですが、本来はこういうバランスの崩れてしまった味こそ「味の輪郭がぼやけてる」と言うべきじゃないでしょうか。
無化調にするならするで減ったうまみ成分を補うために何故出汁やスープをきちんととらないのかだし、料理教室などは調理法以前に真っ先に出汁やスープの正しい(かつ、普段使いできるほど安価で簡便な)取り方を教えるのが筋だと思うのですが、何故か出汁の取り方も知らないはずのずぶの素人相手の教室であってさえいきなり「材料:出汁1カップ」のところからスタートしている場合がままあると言うのはちょっと困ったことだと思います。
さすがに鰹節をかんなで削るところから始める人も今や少ないと思いますが、昆布と削り節で出汁を取るだけなら材料下ごしらえの片手間に簡単に出来ることであるし、各種うまみ原料を紙袋に詰め込んだ出汁パックを鍋に放り込むだけでも(ちゃんと真っ当なものを選びさえすれば)顆粒だしを使うよりはよほどすっきりした味を楽しめるのですから、料理の手間ひまが問題になるほど増えると言うこともないと思うのですけれどもね。

ちなみに化学調味料無添加と言っても材料をよく見ると「蛋白加水分解物」と書いてある場合も少なくないのにお気づきかと思いますが、そもそも化学調味料とはグルタミン酸などのうまみ成分を微生物に合成させたものを抽出・精製したもので、何しろ結晶化出来るほどピュアなものですから量を使いすぎると特定のうまみ成分だけに味が支配されて、「舌がしびれる」などと言う人もいるように妙に尖った味に感じられやすいようです。
この欠点を改善したのが蛋白質を分解することで各種アミノ酸を得る蛋白加水分解物で、様々な種類のアミノ酸が含まれるだけに複雑でコクのあるうまみが得られると今やすっかり主流になっていますが、興味深いのは蛋白質をただ分解するだけと言う簡単な方法で製造されると言う理由によって、化学調味料のような食品添加物ではなく食品として分類されていると言う点です。
もちろん日本人が昔から発酵だとか加熱、あるいはカビつけや長期熟成等々あれやこれやのテクニックを駆使してきたのも結局少しでも原材料中から取り出すうまみ成分を増やすためにしていることで、その意味で方法論に違いはあってもやっていることに変わりはないわけですが、一部で言われているような製法上の理由による危険性の危惧の真実性は置くとしても、やはり何となく釈然としないものは感じるでしょうか。
とは言えこの辺りは基本的に食品コーナーでものを買うに当たって原材料表記を確かめる癖をつけておけば、各人なりの考え方で何をどう利用するのかを選択することが可能になってくると思うのですが、スーパーなど小売業者さん側にも単に値段や売れ行きだけに従って品物を並べるのではなくて、こう言った原材料レベルでの選択枝を多様化することも考慮した品揃えを提供していただきたいと思いますね(いやホントに…)。

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2014年9月12日 (金)

医療の世界における理想と現実の乖離

医療の世界も様々なバックグラウンドを持つ人々の参入が図られていますが、先日こういう記事が出ていたのをご存知でしょうか。

存在感増す、「社会人ナース」(2014年9月2日日経メディカル)

 一般大学卒業後や社会人経験を経て、看護師養成所に入り直す人が増えている。国は、給付金制度の拡充などで社会人入学を後押ししており、この傾向は今後も続きそうだ。安心して働き続けられるよう、新入職者の教育体制を見直す医療機関もある。

 「私、ベテラン看護師とよく間違われるんですけど、実はまだ、臨床3年目なんです」――。こう話すのは、都内総合病院に勤める看護師のAさん(42歳)。大学(文学部英文学科)卒業後、一般企業で15年ほど事務職として働いていたが、父親ががんになったことをきっかけに、看護の仕事に興味を持った。30歳代半ばで看護学校に入学。「同級生90人中、30人は社会人経験者」(Aさん)という環境で3年間学び、卒業後は、がん症例の豊富な都内有数の急性期病院へ就職を果たした。
 入職後、第一希望の消化器外科に配属されたAさんだったが、実は目下、転職活動中だ。最大の理由は体力の限界。「ある程度覚悟していたつもりだったが、20歳代の若い看護師と同じように交替勤務を続けるのは、想像以上に辛い。レポートなどのノルマや残業も多く、ついていけなくなった」とAさん。それでも、がん看護に対する思いは強く、「今後は夜勤負担のない訪問看護に転職し、在宅での看取りに関わっていきたい」と語る。

定員の50%が「社会人枠」の養成所も

 近年、Aさんのように、社会人経験を経て看護師を目指す人が増えている。日本看護学校協議会(以下、協議会)が2012年に実施した調査によると、看護師養成所(3年課程)の入学者のうち、一般大学・短大・専修学校の卒業者は15.0%。経済不況から、安定した収入が得られることを理由に入学を希望する人も多く、養成所では、一般入試の受験資格の年齢制限を撤廃したり、一般入試よりも少ない科目数で受験できる「社会人入試枠」を拡大するなど、受け皿整備を加速させている。
 協議会の会員校(389校)のうち、社会人入試枠を設けているのは153校。「まだまだ限定的だが、その数は増える傾向にはある。我々の調査では、社会人枠が定員の50%を占める養成所もあった」と事務局長の遠藤敬子氏は説明する。「18歳人口が減少し“大学全入時代”となる中、学生確保のため、社会人にも積極的に門戸を開いていかないといけない」(遠藤氏)という養成所側の事情と、受験生のニーズがマッチした格好だ。

 昨年、取りまとめられた「社会保障制度改革国民会議」報告書にも、看護職員の養成拡大の方策の一つとして、大卒社会人経験者等を対象にした新たな養成制度の創設などが検討課題として盛り込まれている。2025年に向け、国としても社会人入学を積極的に後押ししたい考えだ。
 その一つとして、今年10月には、雇用保険法の改正に伴い、教育訓練給付金の給付内容が拡充される。
 これは、新たに資格取得などを目指す社会人を対象とした、キャリアップ支援制度。今回、専門的・実践的な教育訓練として厚生労働大臣が指定した講座(専門実践教育訓練)について、給付金の額が引き上げられ、給付期間も伸びる。看護師養成所も指定講座へのエントリーが可能で、申請が受理されれば、そこに通う社会人学生については、支払った学費の最大40%(上限年間32万円)の給付を、3年間、国から受けることができる。資格を取得した暁には、さらに20%分を追加で受け取れる“特典”付きだ(表1、ただし、受講開始日前までに通算で2年以上の雇用保険の被保険者期間を有するなどの要件あり)。
 8月には、第一陣となる8校の看護師養成所が指定を受けた。10月上旬には、第2回目の申請の受付が始まる予定。同制度は以前からあったが、支給期間が最長1年など制約があり、看護教育の現場ではあまり使われてこなかった。「給付内容の拡充に伴い、国は大々的にPRしている。各養成所にも都道府県経由で周知されており、指定を受ける養成所がこれから増えるのではないか」と協議会の遠藤氏はみている。

 協議会が、一般大学卒業後に看護師養成所に入り直した43人を対象に行ったアンケートでは、養成所に対して、学内の共用設備や図書室の蔵書、専任教員による実習指導や講義の質などの改善要望が挙がった。受け入れ拡大と同時に、学習環境の充実への対応にも迫られている。

色々と解釈可能な記事だと思いますが、しかしAさんのようなケースを見ても一昔前に盛んに言われたように「社会を知っている人の方が優れた医療人になれる」などと言う綺麗事ばかりではないと言う意見もありそうな一方で、どんな人材であれいないよりはいた方がいいと言う職場もまだまだ多いのも事実だろうと思います。
制度的にこうした別経路を支援すると言う動きが出ているのは記事にもあるような安定的雇用を目指す求職者とスタッフの充実を計りたい国や求人側との思惑が一致しているからと言うことなのでしょうが、実は学生人口全般で考えると昨今「2018年問題」などと言う言葉もあるように、今後学生数の減少に伴って大学全入どころか定員過剰となり学生の奪い合いや大学の経営難につながるのではないかと言う懸念もあります。
近年各地で看護系学部がやたらと整備されてきているのも手に職をつけた国家資格職であり、卒業後の進路に困ることがないと言うセールストークが学生に対する訴求力を持つからだとも言えますが、一方で現状でも離職有資格者が多いと問題視されている職場だけに、こうして資格を取った方々がどれだけ現場に残るものかと言う懸念はあるでしょうね。
ただ一般論として給料がいいだとか雇用が安定している、あるいは職場環境が良好であると言った理由で職業選択をするのは当然のことなんですが、どうも医療の世界に関しては昔からそうした普通の仕事としてあるべきではないと考える方も少なくないようで、先日アメリカからこういう記事が出ていました。

米国で自分の職業が嫌になる医者が多い理由(2014年9月8日ウォールストリートジャーナル)

 私は最近、どうしたらある患者が診察を受けに来るのをやめさせられるかと診察室の出入り口のそばでそわそわ考えていることが余りに多いことに気付いた。半ばに差し掛かったキャリアを振り返ると、自分が多くの点で、決してこうはなるまいと考えていた医者になってしまっていることを実感する。せっかちで無関心なことが多く、素っ気なく、偉そうなときもあるような医者だ。私の同僚の多くが同じような悩みを持ち、職業上の理想を失っている
 私はミッドライフ・クライシス(中年の危機)に見舞われているだけなのかもしれない。だが、私には医師という職業自体が中年の危機のようなものに見舞われている気がしてならない。米国の医師はかつて享受していた地位を失っている。20世紀半ば、医師はコミュニティーの中心的な存在だった。賢くて、誠実で、意欲にあふれていて、クラスでトップの成績ならば、就きたい職業として医師ほどに崇高で報いのある職業は他になかった
 今日の医師は1つの職業に過ぎず、医師は普通の人になってしまった。不安と不満を持ち、将来に懸念を抱いている。調査によると、大多数の医師は医療に対する熱意を失ったと述べ、友人や家族に医師になるのを勧めないと話している。1万2000人を対象に行った08年の調査では、職業にやりがいを持っていると答えた医師はわずか6%にとどまった。84%は収入が横ばい、ないし減っていると答えた。大半はペーパーワークのせいで患者との時間が十分に取れないと答えたほか、半数近くが向こう3年で診る患者数を減らすか、診察自体をやめると述べた。
 米国の医師は集合的マレーズ(不快感)に苦しんでいる。われわれはそれに抵抗し、自らを犠牲にしているが、一体何のためにそうしているのか。われわれの多くにとって、医師は単なる職業の1つに過ぎなくなっているというのに。
(略)
 ではわれわれはなぜ、こうなってしまったのだろう。
(略)
 1965年に高齢者のセーフティーネットとしてメディケア(高齢者向け医療保険)が導入されると、医師たちの給与は実際には増えた。医療を求める人が増えたからだ。1940年の米国の医師の収入の中間値は、インフレ調整後のベースで約5万ドルだったが、1970年までに25万ドル近くにまで増えた。これは平均的な世帯所得の6倍近くの金額だ。
 しかし、医師が豊かになるに伴い、医療制度からカネをむさぼっていると見られるようになった。米国経済が拡大するにつれ、医療費も急増した。一方で、無駄遣いや詐欺の報告が相次いだ。1974年に行われた議会の調査では、外科医が240万件の無駄な手術を行い、40億ドル近くのコストが生じたほか、1万2000人近くが死亡したとされた。ニューヘイブン郡医師会は1969年、医師たちに対し、「金の卵を産むガチョウの首を絞めるのをやめる」よう警告している。
 医師に患者を管理させるのがまずいとなると、誰かが代わりにそれをやらなくてはならなくなった。1970年以降、医療保険のシステムの1つである健康維持機構(HMO)が支持され、料金を統制し、支出を定額にするという新しい医療の形が推進された。
 メディケアや民間の保険と異なり、この仕組みによって医師たち自身が支出過剰の責任を負うことになった。その他の医療費を削減するためのメカニズムも導入された。患者によるコスト負担の導入、保険会社による医療サービスの審査といったことだ。こうしてHMOの時代が始まった。

1973年の時点では、正しいキャリア選択をしたかどうか疑いを持つ医師の比率は15%に満たなかった。しかし、1981年までには、医師になることを10年前と同じように強く推奨できないと答えた医師が半数に達するようになった。
 一般人の医師に対する見方も大きく変化した。医師は手放しで称賛される存在ではなくなった。テレビ番組では、医師が人間的に欠点があり、傷つきやすくて、職業的にも個人的にも過ちを犯しがちな存在として描かれるようになった。
 保険会社などが患者に必要な医療の内容を決定してコストを抑制するマネージドケアが伸びる(2000年代初頭までに保険に加入する労働者の95%はなんらかのマネージドケアプランに入った)につれ、医師への信頼感は低下していった。2001年の調査で、質問に回答した医師約2000人のうち58%が過去5年間に医療への熱意が薄れたと述べ、87%が全体の士気が下がったと答えた。より最近の調査によると、現役の医師の30~40%は、もう一度キャリア選択ができるとしたら、医師の道を選ばないだろうと答えた。そして、子供に医師のキャリアを追求することを薦めないと答えた医師の比率はもっと多かった。

 医者たちが幻滅する理由は、マネージドケア以外にもたくさんある。医療の進歩による意図せぬ結果の1つは、患者と十分な時間が過ごせない医師が増えたことだ。医学の進歩は、かつては死に至る病―がん、エイズ(後天性免疫不全症候群)、鬱血性心不全―だったものを、長期的な管理が必要な、複雑な慢性疾患に変えた。医師が持つ診断・治療の選択肢も増えたため、幾つもの検査やその他の予防的サービスを提供する必要が出てきた。
 一方、給与は医師の期待ほど伸びていない。1970年の総合診療医の収入はインフレ調整後ベースで18万5000ドルだったが、2010年の収入は16万1000ドルにとどまった。医師が1日に診る患者の数は2倍近くに増えているにもかかわらず、である。
 今日の患者が医療に支払う金額が増えていることに間違いないが、それを提供する医師などに向かう金額は少なくなっている。2002年に医学誌「アカデミック・メディシン」に掲載された記事によると、患者が最初に診察してもらうかかりつけ医の教育投資に対するリターンは、労働時間の差を調整すると、1時間当たり6ドル未満と、弁護士の11ドルを下回っている。このため、一部には、保険会社による割引のない自費で料金を支払える患者にのみ医療を提供する医師もいる。
 複雑な支払い制度の問題もある。医者たちは1日に平均1時間、年間で8万3000ドルを保険会社の書類のために費やす。カナダの医師の4倍だ。その上、訴訟の怖さも忘れてはならない。医療過誤に備えた保険料はうなぎ登りだ。チェスにたとえるならば医師は保険会社と政府の間の無力な歩兵に過ぎなくなってしまった。
(略)
 もちろん、今の時代、不幸なのは医師だけではない。弁護士や教師も、事務処理に忙殺され、社会的地位や尊敬も得られなくなっている
 ではどうしたら燃え尽きそうな医師を救えるだろうか。医療には幾つもの成功の指標がある。表彰制度を設けるのも一案だ。外科医の手術による死亡率や内科の再入院比率といった数字を公表するのは最初の一歩としていいだろう。または患者に医師を評価させるのもいい。私の病院の内科医は患者とのコミュニケーション術や患者と過ごす時間などの基準に基づき四半期に1度、成績表を受け取っている。
 また報酬の支払いは、治療への対価という現在の形ではなく総額支払い方式に変えなければならない。これは医師らがグループで総額を受け取り、それを分配する仕組みだ。これによって医師は技量に応じた支払いを受けられる。また患者を健康にすることへのはげみになるだろう。
 医師は大量の患者を診察すればよいというのではなく、ビジネス的になり薄れてしまった患者との人間的な関係を取り戻さなければならない。多くの医師は、不満の多い医師も含め、この仕事のいいところは人々の世話をすることだと言う。私は、これこそが現代社会の医師のストレスに対処するカギだと思う。自分にとって何が重要で、何を信じ、何のために戦うかを明確にすることだ。
 医師にとって最も重要なのは人間的な時間だ。医療は人々が弱っているときに人々の世話をすることだ。こうした人間的な時間があるからこそ、弁護士や銀行家がわれわれをうらやむのだ。結局、こうした気持ちを抱けるようにすることこそが、医師という職業を救う最も有効な方法だ。

日本とアメリカと言えば医療制度的に対局の関係にあるかのように語られる場合が多いものですが、こうして見てみますと皆保険制度導入以降の日本の医療が辿ってきた流れと本質的に何ら変わりがないようにも思えるところで、やはり制度の差異はあれ増え続ける医療費に対する社会的な抑制要求や業務量増加に対して年々相対的減少が続く報酬など、共通する問題の方が多いのでしょう。
もちろん多くの他業種に従事される他業種の方々にとっては「何を甘ったれたことを言っているんだ。これだから医者は世間知らずで困る」と言う程度の愚痴に過ぎないのでしょうが、留意いただきたいのはアメリカや日本を含めほとんどの国々で医師という職業はますます忙しくなってきている、しかしその見返りとして必ずしも医師個人に対する金銭的支払いの増加ばかりを求めているわけではないと言う点でしょう。
医師も人によって考え方が違いますからそんなことはない、俺はもっと給料が増えない限り働かないぞと言う人もいるでしょうが、日本においても勤務医の6割がすでに給与には満足していると言うデータは金ばかりを価値観の中心に据えている人は少数派であるとも受け取れる一方、世に言う医療崩壊と言う現象の処方箋として給料さえ増やせば済むと言うわけではないと言う解釈も可能だと言えそうです。

医師とて人間ですから、尊敬してもらいたいだとか患者さんとの人間的な関係を結びたい、あるいは人として健全な精神を育めるゆとりある生活をしたいと言った様々なしおらしい要求も、その大前提として給料は今の水準をキープしたままでと言う但し書きを付けて考えているのが本音のところだろうと思いますが、医療の財政面からの制約が多い時代にあって取りあえず給料増やせと要求されるよりはまだマシに思えますよね。
ただ給料と言うものは数字という客観的な指標であり、権限のある人間がそれと決断すればある意味簡単に増減できると言う点で非常に判りやすいものであるのに対して、「俺はもっと働きがいを感じられる仕事がしたいんだ!何とかしてくれ!」などと言われてもどうしろとと言う話でしょうし、実際その求める内容は各人各様の価値観によって違ったものなのでしょうから対応が難しいですよね。
そして金銭と異なってこうした価値観に根ざした配慮は一律の基準で評価することもまた難しいはずですから、今月のボーナスは全員○%増しなどと言った話と違ってあいつの方が配慮されている、いやお前の方が優遇されていると言う論争にもなりかねず、組織として制度として一律対応するには非常に難しいからこそ手っ取り早くお金で片付けておきたいと言う思惑もあるでしょう。
ともかくもこんな話が出てくること自体まだまだ医師という職業が社会的に恵まれているからで、食っていくのに精一杯ならそんな贅沢を言っていられないとも言えるのでしょうが、それだけに「俺にもっと楽をさせろ」では社会的な訴求力も何もなさ過ぎると言うもので、なぜそうした方が多くの国民にとっての利益につながるのかと言う点にまで立ち返っての労働環境改善の主張であることが、医療のスポンサーたる国民にも受け入れられるための必要条件となるでしょうね。

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2014年9月11日 (木)

なんでもさらせばいいと言うものでもなくて

また濃い事件が起きたなと感じるのですが、まずはこちらの記事から紹介してみましょう。

ファミリーマートで客が店員を土下座させ金銭要求 Twitterに写真掲載で炎上(2014年9月8日ガジェット通信)

コンビニエンスストアのファミリーマートでの客と店員のトラブルが発覚し炎上している。客がファミリーマート店内で騒動を起こしたことから店員が「おまえらみたいなのは客じゃ無い」と会計を拒むが、客側はその行為に対して逆ギレ。しかもその一部始終を動画撮影し嫌がる店員にカメラを向け続けるのである。

客の1人が店員に殴り掛かる場面もあり相当タチの悪い客であることは明確である。

その後ファミマ店員に対して土下座を強要し携帯電話修理代とタバコなどを要求。その場面も終始動画で撮影しており、画像はツイートされている。

これがネット住民に発覚し当然大炎上である。過去にしまむらで店員に土下座をさせた事件があったが、それよりかなり悪質なのは明確。あのときは土下座させた人は結局逮捕されたが、今回も下手すれば逮捕される可能性がある。

また客の内1人は前科があるという情報も挙がっている。『Twitter』から特定がかなり進んでおり『mixi』やその周辺まで特定されている。
今回は客が騒動を起こした時点で警察を呼ぶのが賢明だったかもしれない。

コンビニ店員に「狼藉」働いた男逮捕 土下座させた動画投稿(2014年9月9日産経ニュース)

 大阪府茨木市のコンビニエンスストアで店員に言いがかりをつけ、商品を脅し取ったとして、大阪府警茨木署は9日、恐喝容疑で同府東大阪市俊徳町、無職、中村剛容疑者(39)を逮捕した。同署は他にも共犯者がいるとみて捜査している。

 店員らを脅して、土下座させるまでのやり取りがインターネットの動画サイトに投稿され、悪質な振るまいにネット上で批判が殺到。店側が同署に被害届を出していた。

 逮捕容疑は8日、茨木市内のコンビニで、中村容疑者の知人が男性店員と口論になったことに乗じ、店の経営者らに「うちの若い衆が店に車で突っ込む言うとんぞ」と脅迫。さらに「謝るの普通は手ぶらちゃうわな」と要求し、たばこ6カートン(販売価格計2万6700円)を脅し取ったとしている。

「コンビニ土下座」2人目の逮捕者 怖くなって出頭(2014年9月10日テレ朝ニュース)

 大阪府茨木市のコンビニエンスストアで、男が店員を土下座させてたばこを脅し取った事件で、警察はさらに別の46歳の男を逮捕しました。

 恐喝の疑いが持たれているのは、門真市の会社員・野仲史晃容疑者です。野仲容疑者は、この事件で9日に逮捕された中村剛容疑者(39)と共謀し、8日午前11時半ごろ、茨木市のコンビニで、たばこ6カートン(2万6700円相当)を脅し取った疑いが持たれています。野仲容疑者は、「ネットを見て怖くなった」と9日午後に警察に出頭しました。「事実については間違いありません」と容疑を認めているということです。

共犯者が「ネットを見て怖くなった」と自ら出頭したそうですが、どうもこれに関しては某暴力的組織の名前を出して脅迫をしたと言うことから「実名から住所までバレてるのに、これはただじゃすまないぞ」と言った書き込みも相次いでいたと言うことで、その辺りも関連しているのではないかと言う話ではあるようです。
ちなみに問題の動画に関してはとりあえずこちらのリンクから参照いただきたいと思いますが、まあ店内でずいぶんと賑やかにやりあったものですし、よくこんなものを撮影し動画投稿までする気になるなと思うのですが、今の時代犯罪行為と言うことに対する感覚も多様化していると言うことなんでしょうかね?
犯罪行為と言う点に関して言えば今回あくまでタバコを脅し取った恐喝罪での逮捕であることには留意いただきたいと思うのですが、犯罪行為が明確にあったのですから「余計なことをせずにさっさと警察呼べばよかった」と言う声もある一方で、翌朝の土下座騒動について店舗オーナーのみならず本部側の人間も同席していたと言うのは気になります。
モンスターだ、クレーマーだと世間でも注目の集まっている時代だけにどこの業界でも同種のトラブルは頻発しているところでもあり、特にこうした大手チェーン店ではバイト店員の裁量に任せるのではなくきちんとしたマニュアルを作るべきなのかとも思いますし、明らかに相手に非がある展開にも関わらず現場に土下座させて済まそうとしたと言うのであればこれはこれで問題ですよね。
いずれにしてもあっと言う間に盛大に炎上したこともあって、すでにまとめが作成されていて各種個人情報まで公表されてしまっているのもいつもの流れなのですが、そもそも反社会的行為とは言え毎度のようにこうしてさらしあげされてしまうと言うのは私刑ではないかと言う議論もあって、先日取り上げました電車内の写真撮影で逮捕されたと言う事件とも絡んでのこんな記事を紹介してみましょう。

〈電車内の女性盗撮〉着衣姿でも逮捕の背景は…もう街では写真を撮れない!?(2014年9月5日産経ニュース)

 電車内の「盗撮」というと、女性のスカート内など本人が見られたくないものをこっそり撮影する行為のイメージが強い。だが最近は、ごく普通の着衣姿の女性を撮影した男性が逮捕される事案も発生。ネット上では「もう電車内でカメラ付きのスマートフォンをいじれない」との悲鳴も上がるが、背景には個人の肖像権に対する意識の低さもありそうだ。
(略)
 この被害女性は、普通に服を着た状態で撮影されたわけだが、近頃は確かに、それだけでも不安を感じてしまうような社会情勢といえる。盗撮画像が、どう使われるか分からないからだ。実際、プライバシーや肖像権を無視してネット上で勝手に画像を公開し、被写体を笑いものにするケースが後を絶たない。
 先月、ツイッターでは東北地方の高校生とみられる男性が「今日、電車で目の前に座ったとびきりのブス(の写真)をあげるよ」などとして盗撮写真を公開した。問題視したネットユーザーが、この人物の書き込みを調べたところ、他にも頭髪の薄い人を勝手に撮影して揶揄(やゆ)する“前科”が判明したため、男性のアカウントは「盗撮をしているという意識はあるの?」などと非難が殺到し、炎上。学校や教育委員会にも数多くの抗議が寄せられたという。
 また、ある女性は電車内でスマートフォンを使ってアニメを見ていた男性の画像をアップし、「こういう人が子供を殺す性犯罪を起こすんだよ!」とツイート。他のユーザーから「電車内に変な人がいたとしても、お前にさらしあげる権利などない」などと集中砲火を浴びた。

結局はマナーの問題

 これらについて、ネットの掲示板などでは改善に向けた議論が活発化している。あるユーザーは「スマートフォンのカメラで簡単に撮影し、気軽にアップロードできるハードルの低さが背景」と分析。別のユーザーは「友達に話す感覚で、面白いツイートをして他の人から褒められたり、共感されたりしたいという意識があるのだろう」と指摘する。若年層が多いことから、「ネットは何を書いてもいい場所じゃないことを学校で教えるべきじゃないか」との声も。
 結局、ネット利用のマナー問題に帰結するようで、社会全体の意識が向上しないかぎり、電車内の写真撮影は避けた方がよさそうだ。(本)

無断での写真撮影と言う行為そのものも問題ですが、それがどこでどう二次利用されるか判らないことも問題だと言われればなるほどその通りで、昨今ではSNS等で何気なく掲載された写真から様々な個人情報が次々と暴かれていくと言う推理小説じみたこともごく当たり前に行われているのですから、ましてた赤の他人が勝手に撮影した写真でそんなリスクを負うなどまっぴらゴメンだと言うのはその通りですよね。
特にわざわざ写真に撮りたくなるような美男美女と言えば人々の記憶にも残りやすいものですから、後日何かしらの機会に「そう言えばこの人はいついつどこで何をやっていた人だ」と顔バレしてしまうと言うこともあり得ない話ではないですし、最悪それによって人生の進路が大きく変更を余儀なくされたとでもなれば泣くに泣けないと言うものです。
ただ逆に前述のトラブルにも見られるように平気で犯罪的行為に手を染める人間など徹底的に晒されて当然と言う素朴な市民感情もあって、そもそもマスコミなどが犯罪者の名前や顔写真を公表するのもこの人は要注意人物だと世間に注意喚起していると言う側面もあるとすれば、実際に被害を被る側である市民が同様の「注意喚起」を行ってはいけないはずがないと言う意見もあるでしょう。

結局この辺りは犯罪者にも人権有りなどと言う法治国家の大原則を持ち出すまでもなく、ネットのオープンな場で大々的にやられてしまうから余計な騒動にまで発展してしまうのであって、企業や団体がこっそり内部文書の形で問題顧客の情報を回して共有するなどと言うことはどこでも当たり前にあることだし、余計な問題を招かないよう無関係な第三者の目に触れないようこっそりやると言った配慮もされてきたわけです。
最初から不特定多数が集まるネットではこっそり回覧も何もないですが、例えばこれが同業者だけが集まる会員制登録サイトのコンビニ部門なりで「こういう顧客が来ました。ご注意ください」式に情報共有されるに留まっていたのであれば無闇に話が広がるものでもなく、大きな問題にもならずに流されていた話だったのかも知れません(まあこれはこれで妥当な対処法を巡って業界人間での熱い議論にはなったかもですが)。
もちろんどこで何をやるにせよ多くの人々が参加している場であれば適切な節度と言うものが求められるのはネットとリアルとを問わず当たり前の社会常識と言うもので、ネットで他人をさらし挙げて笑いものにしている人間はいつ自分が同じようにさらし挙げられるかも判らないと言うのは、リアルで他人の悪口ばかり言っている人間が周囲からハブられ孤立してしまうリスクを常時抱えているのと同じことですよね。
その辺りのリアルとネットとの距離感把握が今ひとつうまくいっていないと言うことなのか、まさかゲーム世界と同じように実生活でも「失敗したらリセットすればいい」と思ってるなどと言う浮世離れしたレベルの人間ばかりでもないのでしょうが、少なくともそんな認識では駄目なんだよと言う幼小児からの教育の機会は大人の責任で用意すべきかと思いますね。

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2014年9月10日 (水)

介護領域の最近の話題から

最近出てきた介護ということに関わるニュースの中で、本日まずはこちらの記事を取り上げてみることにしましょう。

知的障害の長女殺害、介護の母に無罪…大阪地裁(2014年9月3日読売新聞)

 難病で知的障害の長女(当時29歳)を殺害したとして殺人罪に問われた母親(58)(大阪府吹田市)の裁判員裁判判決が3日、大阪地裁であり、田口直樹裁判長は無罪(求刑・懲役4年)を言い渡した
 田口裁判長は「介護の負担から重いうつ病となり、犯行時は心神喪失状態で刑事責任能力はなかった」と述べた。

 母親は昨年10月、自宅の浴槽に長女を沈めて殺害後、池で入水自殺を図ったところを発見され、逮捕、起訴された。精神鑑定でうつ病だったと診断され、責任能力の有無などが争点となっていた。
 田口裁判長は判決で、母親にとって介護の負担は大きかったが、夫が休職して介護に協力するなど無理心中するほどの絶望的な状況にはなかったとし、「動機の説明は難しく、うつ病の影響で突発的に犯行に及んだ」と判断した。

何ともやりきれないと言うしかないニュースで、もちろん客観的には他に幾らでも道はあっただろうに…と思わされる部分もないわけではないのですが、当事者としては何かと思い詰めてしまった結果こうした結果に至ってしまったと言うことなのでしょうか、ともかくも亡くなられた方のご冥福を祈りたいと思いますね。
介護と言えばどうしても高齢者と考えてしまいがちですが、当然ながら弱年時から心身の障害を負うなど様々な事情で介護やケアが必要となる場合もあり、家族としては老人介護よりもはるかに長い期間をこうした状態で過ごされるともなれば、こちらの負担も相当なものになるとは言えるかと思います。
もちろん家族の負担をなるべく軽減すべく社会的なサポートシステムが整備されるべきなのだろうし、年齢がいって要介護となるのはほとんどの方々が人生の一時期に経験することですから事前の準備も心がけておくべきはずなんですが、どうももう一つこの方面での体制整備がうまくいっていないのでは?と不安に感じさせられるような報道も相次いでいます。

介護職を敬遠?専門学校が定員割れ 人材不足が深刻(2014年9月5日岩手日報)

 県内の介護施設で、スタッフ不足が深刻化している。厳しい労働環境が敬遠されているとみられ、介護福祉士などの専門職を目指す若者は減少傾向だ。復旧した被災地の施設では、人材不足でフル稼働できないケースもある。県などが対策を講じているが、課題解決にはほど遠いのが現状だ。高齢化で施設の需要が増す中、サービスの低下にもつながりかねず、関係者は危機感を強めている。

 国家資格の介護福祉士を養成する県内4専門学校の学生は、2010年度から5年連続で減少。14年度の4校の入学者は定員計252人に対し、計168人にとどまった。盛岡市の専門学校は14年度、定員42人に入学者は37人で、初めて定員割れした。教務主任は「介護への偏った印象や他職種との待遇差から、敬遠する学生が増えている」と分析する。

 震災で被災し、今年4月に高台で一部業務を再開した大船渡市三陸町越喜来の特別養護老人ホーム「さんりくの園」。58床のうち個室ユニット型に整備された30床が再開できていない。入居希望の待機者は100人を超えるという。
 施設では約80人の職員が働く。フル回転させるにはあと十数人が必要で、常に求人を出しているが、確保のめどは立っていない。

 【介護福祉士】社会福祉士及び介護福祉士法に基づく介護・福祉分野の国家資格。社会福祉振興・試験センターによると、14年3月末時点の本県の介護福祉士の累計登録者数は1万5150人。資格を持ちながら介護分野以外への就職や仕事をしていない人が多いことが課題で、全国で見ると12年度は21・0%に達する。仕事をしない理由で最も多かったのは、出産・子育てが34・9%、病気、体調不良が15・9%、家族などの介護、看護が14・3%だった。

半数が介護準備「なし」 単身高齢者アンケート(2014年9月2日産経ニュース)

 1人暮らしの高齢者の約半数が、自分に介護が必要になったときの特別な準備をしておらず、4人に1人は将来的に介護を受けたい場所を自宅か施設か決めていないことが、第一生命経済研究所の意識調査で分かった。単身高齢者の多くに介護への備えが不足している実態が浮かび上がるが、介護を頼むつもりだった夫や妻に先立たれ、将来を決めかねている人も少なくないとみられる。同研究所の北村安樹子(あきこ)研究員は「介護に必要なお金を計算したり、親族に希望を伝えたりする備えが大事だ」と話す。

 調査は昨年12月、要介護認定を受けていない単身の65~79歳の男女527人を対象に実施。自分の介護を見越した準備状況を複数回答で聞くと「特にしていない」が48%で最も多かった。準備している人では、預貯金(31%)、介護保険制度の情報収集(22%)、介護施設の見学(17%)-などだった。

介護職に関しては3Kだ、4Kだとすっかり悪評が定着した感があって、特に昨今の学生や若年労働者の間に広がるブラック企業忌避の流れからすればおいそれとイメージ向上も図りがたいのは確かなんですが、現実問題として全職種中でも最低水準に留まる金銭的待遇と言う事実を前にすると必ずしもイメージの問題とばかりも言えないものがあります。
ある程度規模の大きな職場においては基本的には交替勤務制が敷かれているはずですから、きちんとスタッフの数が揃えば激務の解消は期待出来るはずなんですが、人員不足から金銭的報酬で高止まりしてでも求人をかけていたような施設にすれば人が集まれば待遇を切り下げたくなるものかも知れずで、経営側の判断如何で今後勝ち組と負け組に大きく差がついてくるかも知れませんね。
看護師においても同様な傾向が見られますが有資格者の離職率が高いことも大きな課題で、もちろん女性の多い職場ですから子育てや介護も含めた家族の世話と言うことが大変な事情は理解出来るのですが、社会的に相互に助け合うことで効率が高められれば労働生産性も向上するはずですから、保育や介護など様々な業種をどう公共サービスとして連動させていくか行政の音頭取りも重要になりそうです。

ただ利用者自身が自身の将来像を明確に描き切れていないと言うのも問題で、急にそうした状況になった場合に周囲も困るだろうし、本人にしても意に沿わぬ決定を下されてもすでに意志表示が出来ないと言うこともありますから、特に普段から意志表示を継続的に行うことが難しい独居者ほど場合によっては文書等による用意を行っておくことも必要でしょう。
現状でもしばしば行われている簡単な方法としてきちんとかかりつけ医を決めておき普段からいざと言う時どうするかを伝えておくと言うやり方がありますが、かかりつけ医がしっかりした方であればいいのですが遠い親戚が出てきてあれやこれやと言い出した時についそちらの意志を優先してしまうと言うのはありがちな事であり、後日の訴訟対策としてもやむを得ざるところではあるとは思います。
先日は2017年度末をもって廃止が決まっていたはずの介護療養病床が存続されることになったと言う報道があり、その理由として自宅で世話が出来ない高齢者の方々が長期に渡って社会的入院をしていると言う現実もあるようですが、その中には本来であればずっと以前に自然な経過で看取られていたはずの方々も少なからずいらっしゃるかも知れません。
いざ急変となり医師や看護師が一生懸命がんばって救命したのに本当は本人も家族も無意味な延命は望んでいなかった、そしてどこに行く当てもなくババ抜きのババのような扱いをされていると言うことであれば目もあてられないと言うもので、少なくともある程度歳のいった方々は「その時になったら考える」ではなく、普段から十分にその時の方針を考え尽くした上で家族親族ともコンセンサスを得ておくべきでしょうね。

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2014年9月 9日 (火)

全て自業自得、と言ってしまえばそれまでなんですが

以前にレメディーなる砂糖玉を高い値段で売りつけるホメオパシーなる代替医療が大きな健康被害を出したと騒動になったことがありますが、根拠の乏しい民間療法に頼った結果先日大阪でこんな悲惨な事故があったそうです。

施術後に乳児が死亡…「免疫力高める」首ひねり(2014年9月日読売新聞)

 大阪市淀川区で6月、「赤ちゃんの免疫力を高める」などとうたうNPO法人代表の女性(56)(新潟県上越市)から、首を強くひねるなどの施術を受けた神戸市の男児(生後4か月)が途中で意識不明になり、その後死亡したことが関係者への取材でわかった。代表はマッサージなどの国家資格を持っておらず、昨年も施術を受けた幼児が死亡していた。大阪府警は代表から事情を聞くなど死亡の詳しい経緯を調べている。
 NPOの本部は新潟県上越市にあり、代表は2003年の設立前から、乳幼児を対象に「背筋や首のゆがみを直す」などとして自ら考案した施術法を実践。東京都と大阪市淀川区にも事務所を置き、ホームページで「病気になりにくい体になる」「便秘やアトピーも治る」などと宣伝し、1時間1万円で、6000人以上に施術しているという。

 関係者によると、男児が施術を受けたのは大阪市淀川区の事務所内で今年6月2日。代表が男児を床の上にうつぶせにし、首を90度以上ひねって顔を上向きにしたり、膝に乗せて首をもんだりしていたが、施術を始めてから約45分後に男児の呼吸が止まった。スタッフの通報で救急搬送されたが、低酸素脳症による多臓器不全で同8日に死亡した。
 男児の母親も付き添っていたが、全ての施術は見ていなかった。
 病院から連絡を受けた大阪府警が関係者から事情を聞くなどしたところ、昨年にも新潟県で代表の施術を受けた幼児が死亡していたことがわかったという。

 代表は、子育てに悩む母親ら向けに著書も出版。「背筋が伸びて自律神経の働きが増す」抱き方として、乳児を対面する格好で体だけ支え、頭を後ろにそらせる方法などを推奨していた。施術方法や抱き方を教える講座も開き、受講者の中には、障害を持つ子どもの母親らも多いという。
 代表はその後も東京都などで希望者を対象に施術を続けており、8月中旬、読売新聞の取材に対し、「亡くなったことは悲しいが、原因はよくわからない。今後も(施術を)続けていくつもりだ」と話している。

「整体で発育」根拠乏しく

 〈脳の成長を促す〉〈夜泣きがなくなる〉。近年、インターネット上で乳幼児向けの整体やマッサージの効果を宣伝する業者が目立っているが、医学的根拠に乏しいとみられる方法も少なくない。これまで大人向けに行っていた整体院などが始めているとみられるが、厚生労働省も「実態は全くわからない」という。
 同省によると、医師以外でマッサージなどをできるのは法律で「あん摩マッサージ指圧師」などの国家資格保有者と規定。健康増進を目的に骨格を矯正する整体などは法的な資格がないため、十分な知識がなく施術するケースも多い。大人でも骨折など健康被害を受けることがあり、乳児は危険度が高まるとみられる。
 ただ、マッサージの定義は法的に曖昧で、無資格でも「人体に危害を及ぼすおそれ」がないと処罰対象にならないという。

首をひねる等の施術中に呼吸も止まり意識不明になったのだそうで、記事から見る限りでは無理にひねることによって上位頸椎の損傷でも起こったのか?と想像したのですが、別な記事によりますと警察から窒息させた疑いがあると言われたと言うコメントもあるのだそうで、いずれにしても生後4ヶ月の乳児に無茶をするなと一般常識に照らしても思うところです。
この組織もかなり大々的に活動をしているようでメルマガなども本格的なものですけれども、理屈を知っていればどこから突っ込むべきかと邪悪な楽しみ方も出来るのかも知れませんが、困ったことに子供にいいことをネットで検索し何気なく知った結果やってみたと言う方々も少なくないようで、こうした怪しげな情報による健康被害が一体どこまで広がっているのかと気になりますよね。
病院の外来などでもどこの病院にかかった、どんな治療をしてきたと言った正規の治療歴はチェックしていますけれども、市販薬はまだしもいわゆるサプリメントの類やこの種の民間療法(と言っていいレベルにもなさそうですが)に関しては当事者も健康被害を及ぼすものだと意識せずに行っている場合も多いでしょうから、予想外の経過を辿った患者さんでは民間療法も含め徹底的な聴取が必要になってくる時代なのかも知れません。
ただ健康だった人が自己責任で怪しげなものに手を出してお金と健康を失っていくと言うだけであれば医療従事者にとっては対岸の火事で済むかも知れませんが、ひとたびはまともな医療にかかっていながらそれを離脱して不幸な転帰を辿ると言うのでは何とも後味も悪いものですが、先日こんな興味深い判決が出ていたことを紹介してみましょう。

ニセ霊能者「神さんに聞いた。癌と違う」、デタラメ“洗脳”の悲劇…すがった女性の乳癌は進行し3年後に亡くなった(2014年8月29日産経ニュース)

 「神さんに聞いた。あなたの病気はがんと違う
 乳がんに倒れた女性は、ニセ霊能者のでたらめな言葉をすがるような思いで聞いたに違いない。「病気を治す」と嘘を言い、兵庫県内の女性=当時(47)=にがん治療の機会を与えず死亡させたとして、女性の遺族が、自称宗教家(66)などに損害賠償などを求めた訴訟の判決が7月、大阪地裁であった。女性はこの男性宗教家の施した「おはらい」を治療と思い込んだというが、宗教家は訴訟で自ら霊能がないと告白。地裁は宗教家に計約6600万円の賠償を命じた。信仰心の強さ故の悲劇だが、現代社会でも“宗教”に救いを求めるケースは少なくない。

“洗脳”期間3年

 判決によると、女性は夫と子供2人の4人家族。家事と子育てにいそしむ主婦生活に影が差したのは平成19年1月のことだった。
 乳がん検診で左乳房に2・5センチ大のしこりが見つかり、後にがんと判明した。医師には、手術か化学療法のいずれかの治療を選ぶよう告げられた。
 早期がんのため、この時点で女性が適切な治療を受けていれば命が助かる可能性は高かった。ところが女性と夫は、かねてから心酔していた自称宗教家に助言を依頼。これが悲劇の始まりだった。
 宗教家は、女性に胸のしこりについて「神さんのお告げによれば、がんとは違うできものだ」と説明。「医者には治せない。霊能のある私しか治せない」と言い、自身のおはらいを受けるよう勧めた。
 女性は宗教家の言葉を信じ、しばらく手術などを見送ることを決意。おはらいを受けるため、週に1~4回、大阪市阿倍野区にある宗教家の事務所に通うようになった。おはらいは頭や肩をたたくだけの行為で、1回2万円。他に「胸に光を入れる」と女性をあおむけに寝かせ、胸の上に手をかざすこともあった。
 ただ、宗教家は特殊能力も医学的知識も持ち合わせてはいなかった。女性の病状は21年6月には、手の施しようがない末期がん(ステージIV)に進行。しこりは10センチ大になり、乳頭からは膿や血が出るようになった。
 医師は抗がん剤治療を受けるよう女性と夫を強く説得した。それでも、宗教家は「できもんを小さくするためには膿は出さなあかん」「元は背骨が悪い。病院は背骨なんか見ないから乳がんと言う」などと女性を“洗脳”し続けた。女性は抗がん剤治療を拒み、比較的副作用の少ないホルモン療法を頼った
 結局、女性はがん発見から約3年後の22年1月、家族に見守られながら自宅で亡くなった。この時、がんは肺に転移していた。

本業はかばん製造販売

 女性が宗教家に支払った「おはらい料」は少なくとも384万円に上るとされる。当然全額が賠償に含まれたが、女性に命の危険が迫る中、虚言を弄して金をもうけた宗教家とは一体何者なのか。
 昭和44年ごろ、大阪市阿倍野区でかばんの製造販売業を営み始めた。宗教家を名乗るのは59年ごろ。「雷神」を崇拝し、副業として心身の不調を訴える人々へのおはらいを始めた。亡くなった女性の夫とはこのころ、本業を通じて知り合っている。
(略)
 ただ、宗教家には当初から霊能がなかった可能性が高い。宗教家は訴訟の中で自身を「市井の宗教家」と表現。他人の体内に存在する病変を見つけたり、治療したりする能力はないと認識していたと告白した。
 さらに、女性から病状の相談を受けた際、「がんではない」と発言した覚えはなく、むしろ病院に行くよう助言したと主張。度重なるおはらいについては「社会通念上相当な宗教行為だった」と訴えた。
 一方、地裁判決は、宗教家の主張を「信用できない」と一蹴。言動は宗教行為ではなく、不法行為にあたるとした。
 その上で、宗教家の振る舞いと女性の死亡との因果関係を認定。宗教家の嘘を信じた女性や夫に落ち度はなかったとし、宗教家に遺族5人に計約6600万円の高額賠償を支払うよう命じた。
(略)

結果として何とも不幸な出来事であったと思いますし、誰が悪いかと言えば明らかにこの似非宗教家が悪いことは間違いないのですから賠償金支払い自体は妥当な判決だと思いますが(それでも被告側は上告したそうです)、話を聞くだけの部外者からすると「宗教家の嘘を信じた女性や夫に落ち度はなかった」と言われると何やら釈然としない部分も残らないでしょうか?
未だに被害が続くオレオレ詐欺などもあれだけ警告が各方面から出ているにも関わらずひっかかる人が出てくると言うことでも判るように、何らかの目的で他人を騙そう、引っかけようと考えている人は日々そのためのトレーニングも積んでいる、そしてその結果騙すことに成功した人だけがまた次の被害者を狙っていくわけですから、数多くを騙してきた輩ほどちょっとやそっとでは嘘と見抜けないだけのスキルを持っているのでしょう。
嘘をついて騙すつもりの人間ですらそうなのですから、本人も騙すつもりなどなく本気でそうと信じて行っているようなタイプはさらに鑑別困難であるはずで、きちんとその方面の知識を持ち「それは間違っている」と指摘できるごく一部の人はともかく一般人は容易に引っかかってしまうだろうし、仮にその方面の専門家であっても嘘と真実をうまく混在させられると騙されてしまうと言うことは先のSTAP騒動でも明らかですよね。

こういう事例に引っかからないようにするにはどうすべきかと昔から様々な人々が知恵を絞りながら未だにこれと言う名案がないのが実情ですが、よく言われる金銭的要求をしてくるのは偽物だと言った話も医師などまともな仕事としてやっている方々だって正当な料金は請求するはずですし、騙すにしてもいきなり「この30万円の壺を買えば御利益が」などとは言わず最初は妥当そうな小さな金額から取っていくものなのだろうと思います。
特に怪しげなものにはまっている人に多く見られる特徴として周囲がどんなに危ない、怪しいと言って聞かせても聞く耳を持たないと言う盲信ぶりが挙げられますが、何しろ今の時代は死に方も本人の意志を可能な限り尊重すべきと言う時代ですからどこまでを個人の選択の自由と考えるべきか難しいところで、なおかつそうした場合に周囲がどれほど強制力を発揮して制止出来るかと言えばあまり法的ルールも定まっていませんよね。
世界的に見ると特に宗教などは互いに教義をぶつけ合って戦争にも発展しかねないようなところがあって、その点に関しては比較的ノンポリに近いスタンスの方々が多い日本人の方がむしろ例外的なのかも知れませんが、とりあえず信仰の世界に生きること自体に関してはともかくとして、身体の健康が関わるようなことであれば科学的な根拠を持って長年のエヴィデンスの蓄積を持つ医療の専門家の意見を無碍にすべきではないでしょう。
その上で「私はやはり医療の常識よりも信仰を取ります」と言うのであればそれはそれで有りだと言うのが今の時代の医療なのですが、それでも意志決定を行う上ではまってしまっている人ばかりではバイアスもかかろうと言うものですから、特に命がかかっているような場合には家族親族の中でも冷静な立場を保っている方を交えてきちんと話し合ってから結論を出さなければ後になって後悔しかねませんよね。

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2014年9月 8日 (月)

ネットを介して専門家がより身近なものに

ネットを通じての人と人とのつながりが当たり前の世の中になってきますと、一つにはしばしば「馬鹿発見器」などとも言われるSNSを介しての炎上騒動など今までになく大規模かつ破滅的なトラブルが発生すると言う恐さもある一方で、個人や集団の上に発生した厄介なトラブルがネット上で知恵を持ち合うことで解決したなどと言う非常にありがたい話もあるわけです。
三人寄れば文殊の知恵などと言うくらいですから、ネットで数多の数が集まればどれだけの知恵が発揮出来るのかと言うことですけれども、当然ながらこうしたネットの良い面をもっと積極的に活用することは新たな商機を産み出すことにもなるわけで、先日こんなサービスが始まったと言う記事が出ていました。

月額2980円で士業に相談し放題の法人向けQ&Aサービス「Bizer」、登記用の書類も自動作成(2014年6月30日TechCrunch)

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Bizerは、会社運営に関する手続きについて税理士や社労士、行政書士、司法書士といった士業の人々にオンラインで相談できるサービスだ。価格は月額2980円で、相談回数は無制限となっている。

サービスを開始したのは5月。現在はユーザーの8割が10人以下のスタートアップだそうだが、数十名規模の中小企業まで約100社がサービスを利用している。相談は基本的に24時間以内に回答するとしているが、現在1〜2時間程度で回答が来ることがほとんどだという。回答する士業の人数は30人程度。現在のリソースで1000社程度のユーザーまでカバーできるそうだ。ビズグラウンドで実際に自社の登記変更を依頼するなどしてテストをして、信頼できる人物のみを採用するという徹底ぶりだという。

Bizerはユーザーと士業の相談に加えて、士業への仕事の発注までをサポートする。Bizer上で金銭のやりとりは発生しないが、士業はユーザーから発注された金額の20%を利用料としてBizerに支払っている。「個別具体的な話が多い。また地域によっては業種を理解している士業の人にリーチするのが難しかったりもする。そういった課題を解決したい」(ビズグラウンド代表取締役の畠山友一氏)。

これを聞いてしっくりきたのだけれど、最近地方発のあるスタートアップが、起業の際にあった課題の1つとして「ITを理解している税理士が近所に居なかった」と話していたことがあった。Bizerでも、実際に地方のITスタートアップとITを理解している都内の税理士が仕事をするといった事例が出てきているそうだ。

そんなBizerが7月1日、役所提出書類の自動生成機能を公開する(編集部注:当初6月30日としていたが、7月1日からの誤りだったため修正している)。この機能を利用すると、あらかじめBizerに登録しておいた情報をもとに、公証役場の委任状、法務局の登記申請書など、会社設立時や設立後に必要な16の書類を自動で作成できるようになる。

ただこれを聞いて疑問に思ったのだけれども、この機能、士業の仕事を奪うようなものではないのだろうか?畠山氏はその可能性を認めた上で、「書類作成はあくまで単純労働のようなもの。そういったものではなく、士業でないとできない付加価値のある仕事に集中できるようにしてほしい」と語る。2013年の株式会社の登記件数は約8万件とのことだが、Bizerでは今度その1割に当たる8000社の利用を目指すとしている。また、Bizerは登録された情報などをもとに、新たなサービスも提供していけそうだ。
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当然ながら田舎に行くほど細かい専門分野を熟知している士業の方々が揃っていることなど望み薄となってきますから需要は大いにありそうだと想像出来ますが、直接顔を合わせるでもない相手をきちんと信頼できるかと言うことも問題で、本サービスにおいてはその辺りの見極めを行うべく採用テストにも工夫しているようですが、サービス普及には利用する側の意識改革も必要になってくるかも知れませんね。
面白いのは記事にもありますように書類作成を自動化していると言う点ですが、企業情報を見ず知らずの相手に提供するリスクに対するインセンティブと言う考え方も出来るでしょうし、記事にもあるようにこの種の単純作業はそれを行う側においても心身の労ばかり多く利益の少ないものであると言うことなのでしょう。
この場合は法人向けですが個人においても何かと専門家に相談したいことはままあるもので、例えばよくお世話になっている「弁護士ドットコム」などはその典型例だと思いますけれども、先日医療の世界においてもこんなサービスが始まっていると言う報道があったようです。

気軽に相談「ネットのかかりつけ医」 症状検索も(2014年9月4日日本経済新聞)

 夏もそろそろ終わり、これから徐々に過ごしやすい気候になっていく時期だが、気温の変化で体調を崩すことも多くなる。少し体調が悪いくらいだと病院に行くのはためらわれるもの。ただ、そのままにしておくのも心配だ。そんなとき、気軽に現役の医師に相談できるネットサービスや病気の症状を検索できるアプリが便利だ。
 医療関係者向けのサイトを運営するエムスリーが手掛ける会員制サ-ビス「アスクドクターズ」は月額300円(税別)で現役医師に体の不調を相談できる。2005年12月にサービスを開始し、現在の登録者数は約30万人に上る。同サイトを担当するコンシューマーマーケティンググループの熊野整グループリーダーは「かかりつけ医がいれば気軽に相談できるが、そういう関係になければ難しい。そうした人たちが気軽に相談できるサービスを目指した」と話す。

■写真付けて具体的に

 利用者が相談内容を投稿すると、サイトに登録しているボランティアの医師が回答する仕組みになっている。写真を添付できるので、患部の状態が具体的に伝わる。投稿は24時間受け付け、匿名での相談も可能だ。医師の登録数は様々な専門分野の約2000人に上り、回答率は1時間以内に40%、12時間以内に90%となっており、素早い回答が期待できる。
 医療行為ではないため、相談内容から病名を診断されることはないが、どこの診療科に行った方がいいなどのアドバイスを受けられる。利用者の83%が女性で妊娠や出産、子どもの体調不良に関する相談が多いという。
 病院で一度受けた診断が正しいかどうか、相談をするケースもある。同社によると、病院でがんと診断された利用者が症状や診断内容を投稿したところ、回答した医師が「診断は間違っているのでは」と疑問を投げかけた。利用者が再検査したところ、最初の診断結果に誤りがあると分かったという。
 過去の相談内容はQ&A形式でまとめられており、相談しなくても検索できる。件数は1千万超といい、「ほとんどの症状に対応できるはず」(熊野氏)という。

 「Yahoo!家庭の医学」はかつて家の本棚に置かれていた「家庭の医学」がスマートフォンで利用できる無料アプリだ。インフルエンザや子どもがかかりやすい病気など約570件の症状や治療法が載っている。
 「首・肩」「おなか」といった体の部位や「子供の病気」などに分類された16種類のカテゴリーの中から気になるものを選ぶと、該当する症状から可能性がある病気を探せる。ある程度病名が分かっている場合はキーワード検索も可能だ。
 書籍版との最大の違いは病院検索機能だ。現在地周辺で該当する病気に対応する診療科がある病院が表示される。なじみのない初めての病院に行くのは不安だが、口コミが掲載されているのである程度の目安になる。

■メールでもやりとり

 サイバーエージェント子会社のサイバー・バズが運営する「ドクターズミー」は、現役医師や薬剤師などのアドバイスを受けることができる月額300円(税別)の有料アプリ。相談1回につき100円(同)の都度課金プランもある。医師は女医が中心で、平均30分程度で回答が得られるのが特徴だ。
 「子供の病気・育児の悩み」や「妊娠・出産」など9分野から相談内容を選べるほか、Q&A方式の公開掲示板に書き込むかメールで非公開のやりとりをするかを選べる
 紹介した以外にも病気の相談や内容検索ができるサイトやアプリはある。気になる症状を早めに調べることで大きな病気を早期に発見できるかもしれない。思い込みや自己判断は禁物だが、健康管理の良きガイドとして活用してはどうだろうか。

こうしたサービスを提供するにあたって必ず問題になるのが「ネット上での回答にどこまで責任を持たせられるか」と言う点で、どんな名医ですら誤診はする以上ネット上で顔も合わせない相手からの情報によって100%の正解に到達することなどあり得ず、むしろ大部分ははっきりこれとは言えない程度の答えや一般論に終始してしまうものなのかも知れません。
ただ「その症状なら○○科に」「ただちに救急受診を」などと言った程度のアドバイスであっても一定の振り分け機能を発揮出来るのも確かで、実際に各地の自治体が類似の電話相談を試験的に開始しているケースもあるわけですから、多忙な外来に飛び込みで受診して混乱を招くくらいならまずは相談し整理をしてからと言うだけでも意味があることなのだと思います。
興味深いと思ったのは回答する者として女医が中心と言うサービスもあると言う点で、もちろん育児や出産など女性の方が相談しやすい内容と言うものも多々あるのでしょうが、しばしばあるように結婚や出産を契機に現場を離れた女医と言う戦力の再活用策としてもそれなりに期待出来るものなのかも知れません。

ただ気になるのは実際に回答をする医師がボランティアである場合がある、あるいは報酬を得られるにしても一回100円(しかもそれが丸々医師の手取りになるとはちょっと考えにくいでしょう)と言う初診料にも満たないような金額設定になっていると言うのは、専門職が一定の手間ひまや時間を費やして参加するにはいささか気になるところですよね。
ネット業界では小さく産んで大きく育てると言うやり方が一般的で、最初は無料ないしは冷やかし避けになる程度の破格値でまず集客をしておき、実際に設けるのはサービスとして定着してからと言う戦略を描いているのかも知れませんが、真っ当に働いている先生ほど「こんな金にもならないことをやるほど暇ではない」と思わせてしまうと回答者の偏りからくるバイアスが発生してくるかも知れません。
もちろん回答内容の質的担保も重要で、とりあえず最低限偽医者は排除するシステムは必要だと思いますけれども、医療の場合はっきりと正解がないと言うケースも少なくなく、その意味では特定の医師からメールで回答が来るようなやり方よりも、ある程度オープンな場で様々な異論反論も有りと言うディスカッション形式の方が合っているのかも知れませんね。
参加する医師にとってもその方が他医から得られた様々な意見を実臨床に還元出来るチャンスがあると言う点で意義があるかと思いますが、この場合あまり医師同士で熱くなって議論してしまっても相談者が置いてきぼりと言うことにもなりかねませんから一般向けサービスとして行うには少し工夫が欲しいところでしょうか。

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2014年9月 7日 (日)

今日のぐり:「そば処 吉野家 30号線十日市店」

「お魚くわえたどら猫追っかけてはだしでかけてく」と言えば某有名アニメのオープニングですけれども、国内某所ではそれ以上に現実離れした光景がリアルに起こっているそうです。

郵便局長が肌着姿で猛追! ニセ保険証提示の男 大阪・西成(2014年9月5日産経ニュース)

 大阪市西成区の郵便局で8月、健康保険証の偽造を見破られた男が逃走、局長の男性(44)=兵庫県明石市=が肌着姿で追い掛けて逮捕につながったことが5日、分かった。西成署は同日、局長に感謝状を贈ることを明らかにした。

 西成署によると、男は2人組で、日雇い労働者らが集まるあいりん地区を逃げた。局長はワイシャツ姿では目立ち、男に気付かれると判断、肌着姿で自転車に乗って約500メートル追跡する間に、逃走経路などを3回110番した。西成署員が2人を発見、任意同行して詐欺未遂の疑いで逮捕した。

 2人はいずれも無職の林照明容疑者(56)と浜田稔容疑者(41)。逮捕容疑は8月15日午前9時半ごろ、西成花園郵便局で、偽造した国民健康保険証を示して通帳の交付を申し込んだ疑い。

 本来6桁あるはずの被保険者番号が5桁しかないことに局員が気付き、局長に報告。異変を察知した林容疑者と、外で見張っていた浜田容疑者が逃げ出した。

まあなんと言いますか、確かに杓子定規の真逆と言うべき臨機応変な判断だったと思いますが、しかし現地の状況が目に浮かぶようでもありますね。
今日は郵便局長のとっさの決断に敬意を表して、その場所場所でしか通用しないんだろうなと思われるような極めてローカルな事情を伝えるニュースを紹介してみましょう。

【実話】長崎の居酒屋で『鳥刺し』を頼むと、半裸の男性が尻を叩きながら踊りだすらしい(2014年9月4日おたくま経済新聞)

 長崎の居酒屋で『鳥刺し』を頼んだら、半裸のおじいさんが踊り出すという4コママンガがTwitterで話題となっておりました。
 マンガを投稿したのは、イラストレーターの仮面凸子さん。長崎で出会った「本当にあった話」として、4コママンガで紹介したところ、予想を超える大きな反響があったそうです。

 4コママンガでは、長崎の古い居酒屋に入り仮面さんが『鳥刺し』(鳥肉のお刺身)をオーダーしたところ、半裸のおじいさんが出てきて、尻をぶったたきながら、「ぱたぱた~ぴよぴよ~」と鳴きながら踊り出す……というエピソードが紹介されています。
 実はこれ、長崎県雲仙の一部地域に伝わる伝統芸能『鳥刺し踊り』というものらしいのです。おじいさんのスペシャルサービスだったようですね。
にしても、地元の人間ではないかぎり、いきなり半裸の人が出てきたら誰でも驚きます……。

 ちなみに、仮面さん、この4コママンガを3日12時に投稿し、その日の夜には出版社の泰文堂から『長崎の法則』という本のイラストオファーがあったそうです。
しかも予約は既に開始されており、1晩かけて表紙を描き上げたのだとか。Amazonの予約ページでは今朝から、表紙イラスト付きの画像が掲載されていますよ。

そのちょっと信じがたいような状況は元記事の画像を参照いただきたいと思いますけれども、いやしかしまさか全ての居酒屋でこうではないと信じたいところですけれどもね…
昨今では新聞も活字を組むのではなくPCで編集するのが当たり前なのでしょうが、こちら21世紀になってもとんでもないローテクで出版されている新聞があると言います。

インドのマスコミ凄い!新聞が今だに手書きでしかも日刊(2014年8月6日秒刊サンデー)

現代ではその日の出来事やニュースをオンラインで、もしくは昔ながらの新聞などの紙面メディアによって知る事が出来る。ほとんど全ての日刊紙は、再生紙などの低品質の紙を使用して印刷されているのが普通であるが、今からご紹介するのは世にもおかしな日刊紙だ。一体なにがおかしいのか、とくとごらん頂きたい。

ーまさに手作りの新聞

多くの新聞がネットでのオンラインニュースの普及の波に押され、業績不振に陥っている現状において、ムサルマン新聞社は独自の手法で生き残る事に成功している。
インド・タミール ナドゥのチェンナイで発行されているその夕刊は、全て人の手による手書きの新聞だ。
毎日4ページの紙面によって成り立っているこの手書き新聞は、21000人が母語としているウルドゥ語によって書かれており、その全ての人が読者となっている。
書き始めから購読者の手元に届けるために要される時間は、およそ3時間という驚異的なスピードを誇る記者たちに、感服する限りだ。

仮にトップニュースが割り込んでくると、全てのページに影響が出て、書き直さざるをえなくなる。
しかしながら最近ではそのリスクを回避するために、ページトップに小さな欄を設けて、新しいニュースが飛び込みで入ったときに対処するようにしているそうだ。
たまたま書き損じというヘマを犯してしまう事もあるそうだが、こういう場合にはまた1から書き直しているらしい。

この手書き新聞は、ただ単にニュースを発信しているだけではなく、インド国民の伝統的なカリグラフィを後世に残すという役割も担っている。
ムサルマン新聞社のトップであるシェド・アリフラは自社のポリシーについて、こう述べている。
「ムサルマン新聞はもう84年もの間、ここの住民に愛され、かつ人々の生と死を見守ってきた。
これからも私の生きている限り、この新聞は存続するであろう。」

この手書き新聞が始めて発行されたのは1927年、現在のトップの祖父の代からである。
親子3代によって守られてきたこの新聞は、忠実なライターと記者たちによるところも多きい。
50歳になる記者、レマン・ハッサンは30年以上もこの手書き新聞を作る事に携わっているが、この仕事を大変名誉ある仕事として、死ぬまでここで働きたいと述べた。
(略)

元記事の写真を見ますと思わず小学校の学級新聞か!と言いたくなるような光景なのですが、これで商業出版として成立していると言うのはすごいですね。
アマゾンと言えば今の時代熱帯雨林よりも通販業者を思い浮かべる人も多いと思いますが、その業者の倉庫ではこんなことになっていると言うニュースです。

「おいおいウソだろう? アマゾン倉庫はセキュリティの建物まで『あの箱』で出来てた…」証拠写真が話題に(2014年9月2日らばQ)

愛用する人の多いアマゾンの通販ですが、徹底した倉庫の効率化でも知られています。
アメリカにあるアマゾン倉庫の検問所が、おなじみの「あの箱」だったと注目を浴びていました。
(略)
ここがどの会社なのか、ひと目でわかりますね。
遠目なので建物の素材まではわかりにくいですが、なじみのある箱仕立てのデザインが注目を集めていました。
海外掲示板のコメントを抜粋してご紹介します。

●(投稿者)運転していてたまたま見つけた。おもしろいと思う。
↑場所はどこなんだい? 自分がよく配達するカンザス州のは普通の小屋だよ。
↑インディアナ州のジェファーソンヴィルだよ。去年オープンしたときには、北米で最大と言われていたよ。
↑自分のホームタウンだが、これのせいで完全に交通が麻痺してるね。これと新しい橋の建設のせい。
↑おい、耐えてくれよ。もうAmazonは人生なんだ。
●そこでしばらく働いていたよ。実際に1年半前にできたときは最大だった。今でもかなり巨大な建物があるが、最大ではない。この建物では柔らかいものや分類しやすいもの(衣類、靴など)が通過する。
●猫は何匹その箱に入るだろうと考えてしまう。
●いったいこの写真を撮るのに、どんなしょぼいカメラを使ったんだよ。
↑(投稿者)自分もアップロードしてから思ったが、通りすがりだったのでiPhoneをズームしなくちゃいけなかったんだ。それに夕闇も迫っていたしね。
●まるでドライバーがフェンスの向こうに箱を投げていったみたい。
いかにもAmazonらしい、おしゃれなボックスオフィスになっていますね。

屋根の上がどうなっているのか見てみたくなります。

写真を見ても一体誰がこんなものを建てたのかと思うような不思議な光景なのですが、まあ確かになまじな広告塔よりはよほどにインパクトがありますよね。
こちら本家熱帯雨林の方のアマゾンからの話題ですが、確かにある意味合理的と言う光景、なんでしょうかね?

超高速でピラニアを釣りまくる女の子の釣り方がワイルドすぎてこえええええ(2014年8月16日ねとらば)

 鋭い牙を持つ肉食魚として知られるピラニア。実は現地ではたんぱく質の豊富な食用魚として人気がありますが、そんなピラニアを一気に釣り上げる衝撃的な釣り方がYouTubeで公開されています。
(略)
 日本人としてはこんなに大量のピラニアがいる川を見るとどうしても怖くなってしまいますが、現地の人たちはすっかり慣れているのでしょうか……。足場も不安定でもし落ちたらどうなっちゃうんだろう、と見ているとドキドキしてしまいます。

なにこのピラニアホイホイ!?と言うびっくり動画は是非とも元記事からリンクを参照いただきたいのですが、いや日常の一角にこういう空間が存在すると言う時点でちょっとびっくりですよね。
鉄のカーテンもベルリンの壁も崩壊した今の時代に未だに鉄壁を誇るのがご存知38度線ですが、その38度線付近で最近妙なことが起こっていると言います。

韓国をからかう北の「ピンポンダッシュ」…軍事境界線で横行する〝度胸試し〟、気づかぬ韓国軍、緊張感欠如の表れか(2014年8月20日産経ニュース)

 「ピンポンダッシュ」といえば、用もないのに他人の家のインターホンを押して逃げるという子供の悪戯(いたずら)だが、北朝鮮では兵士らの間で、“命がけ”のとんでもないピンポンダッシュが繰り広げられている。舞台は韓国との軍事境界線をはさむ非武装地帯(DMZ)。韓国側には北からの亡命者を受け入れるためのインターホンが設置されているが、北の兵士が「度胸試し」で韓国側に侵入し、インターホンを破壊して逃げ帰る行為が横行しているという。緊張感に欠ける軍事境界線の現状を示す出来事ともいえそうだ。

子供の悪戯レベル

 韓国での報道によると、最近のピンポンダッシュ事件は6月19日に起きた。韓国と北朝鮮の間に広がる軍事境界線の両側、南北2キロずつの計幅4キロにわたるDMZの韓国側に設置してあるインターホンが鳴った。韓国兵が応答したが、返事がなかったため現場へ急行すると、インターホンがもぎ取られていた。
 韓国側は北朝鮮兵が逃げたとみられる方向へ機関銃1発を発射したが、すでに兵士の姿はなかった。現場の監視カメラには、北朝鮮兵3人が亡命者用のインターホンを外して逃げる姿が映っていた。
 聯合ニュースなどによると、この北朝鮮のピンポンダッシュは、兵士の度胸を試す訓練の一環で行われている。今年に入って既に5回、北朝鮮兵が境界線の南側まで侵入したのを確認したという。
 インターホンは、北朝鮮からの亡命者向けに韓国が設置。北朝鮮側からみれば兵士の寝返りを誘うもので、その破壊は国家への忠誠を示すことにもなる。だが実態は子供の悪戯レベルで、韓国にすれば北朝鮮にからかわれていることにも。
(略)
 2012年9月には、江原道高城郡で北朝鮮軍兵士が軍事境界線を越えて韓国に亡命した。韓国軍は当初、監視カメラでこの兵士を発見し、亡命の意志を確認したと発表したが、まもなく真っ赤な嘘だったことが判明する。
 実際は、この北朝鮮軍兵士はDMZの北側の鉄柵と電気鉄条網を通過し、さらに韓国側の鉄柵もクリア。それでも韓国軍に見つけてもらえず、途方にくれた兵士は韓国軍約30人が勤務する警戒所の建物に到着し、扉をノック。韓国兵はここでようやく北朝鮮軍兵士の侵入に気づいたというのだ。しかも現地部隊は上級部隊にこの事実を隠し「(自分たちで)北朝鮮兵を発見した」と虚偽の報告をしていた。

北になめられる韓国軍

 現地マスコミによると、韓国軍のこうした越境者の見逃しは頻繁にある。
 亡命兵士を追いかける北朝鮮軍の大部隊が目前に迫ってくるのを見て、初めて亡命兵士がいることに気づいた▽亡命兵士がシャツで降伏を示す白旗を作り振り回したり、拳銃を発射しても、韓国側は誰も気づかなかった▽北からの亡命兵士が韓国側のDMZを1時間近くさまよい、ようやく発見してもらった-などの例があるという。
 こうしたことが度々続くので、韓国国民からは「もし北朝鮮軍兵士が攻撃する意図を持って侵入していたら、どうなっていたのか」と怒りの声が上がっている。

 韓国軍が詰める建物の扉をノックして亡命した-という先の事例では、韓国軍兵士が北朝鮮軍兵士に対し、尋問する前にラーメンを作って食べさせていたことも判明。京郷新聞(電子版)によると、このことは国会でも取り上げられ、「兵士たちは(亡命を)関係各所に報告する前に、まず北朝鮮兵士にラーメンを作ってやっていた。ほかに優先すべきことがある」などと厳しく追及された。
 本来は亡命者のふりをしたスパイや工作員ではないかと疑って尋問するのが当然なのだが、韓国軍のあまりに緩い対応は、「ラーメン接待」として大問題に。
 こんな韓国軍の実情は北朝鮮にも伝わっているため、ピンポンダッシュはまだまだ続く可能性がある。

まあ現場レベルでの親睦を深めるのも別に悪いことではないのかも知れませんが、しかし国民とすれば正直大丈夫なのか?と不安に感じるだろう状況ではありますよね。
最後に取り上げるのはご存知ブリからなのですが、まずは記事から紹介してみましょう。

英国の伝統食批判した米大使に大ブーイング(2014年9月5日AFP)

【9月5日 AFP】米国のマシュー・バーズン(Matthew Barzun)駐英大使が雑誌のインタビューで英国の伝統食を批判し、英国世論を憤らせている。

 英ファッション誌タトラー(Tatler)の取材を受け、自分で理想のディナーパーティーを開くとしたらどんな料理を出すかと聞かれたバーズン大使の答えは、少々外交的配慮に欠けていた。
「(出したい料理ではなく)私が出さない料理を答えましょう。ラム・アンド・ポテト(子羊のローストのジャガイモ添え)です。ここへ来てからラム・アンド・ポテトを180回は食べねばなりませんでした。限界というものがあり、私はもうその限界に達してしまったので」
 この発言にコメンテーターたちは素早く反応し、英紙ガーディアン(Guardian)の芸能コラムニスト、スチュアート・ヘリテージ(Stuart Heritage)氏は「不興を買ってバーズン氏が辞任するとすれば──そうせざるを得ないだろうが──怒り狂った群衆が空港までの道を埋め着くし、ブーイングの嵐とジャガイモを車のフロントガラスに投げ付け、脅しの言葉を叫ぶだろう」と書いた。
 英紙テレグラフ(Telegraph)で料理コラムを執筆するウィリアム・シットウェル(William Sitwell)氏は、英国のラム肉は「地球上で最高のラム」だと弁護し、米国の料理を酷評して「反撃」した。「シェフ、レストランから生産農家や小売店に至るまで──全て英国の愛国者だ──全員が、わが国の最も高貴な食材を、この男がいかにしてこうまで冒涜(ぼうとく)し得るのか、口汚くののしり返す前に息をのまざるを得なかった。その男がどこから来たかといえば、油ぎったフライドチキンとチーズグリッツ(トウモロコシ粉を粥状した上にチーズを混ぜたもの)、バーグー(肉や野菜が何でも入る濃いシチュー)、砂糖と脂肪がかかっただけのスプーンブレッドの国だ」

 バーズン氏の発言のタイミングも悪かった。この後、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領と共に北大西洋条約機構(NATO)首脳会議のために向かったニューポート(Newport)は、ラムの名産地として知られる英ウェールズ(Wales)の街だった。

いや素朴な疑問として他に幾らでも伝統的ブリ料理はあるだろうにと思うのですが、やはり大使に気を遣って本物のブリ料理を出し損なってきたのではないでしょうか?
ここは是非とも大使の送別パーティではブリの伝統に従って調理された本物のフィッシュアンドチップスで口直しを計ってもらうべきですかね。

今日のぐり:「そば処 吉野家 30号線十日市店」

夜ならまだしもたまに所用で朝も早い時間に出かけますと食事にも苦労するのですが、さすがにファミレスやハンバーガーもどうなのかと思いつつ岡山市内を流しておりましたら、たまたま吉野屋の看板が目につきました。
何やら看板の色が違うなと思いながら通り過ぎかけたところで、看板に牛丼と並んで十割そばの文字があったものですからびっくり仰天、これは入って見るしかないですよね。
なんでもこの「そば処吉野屋」とは蕎麦メインの別ブランドらしいんですが、店舗に入ってみますと皆さん普通に牛丼を食べてるような…それはまあ蕎麦が食べたい人は吉野屋には来ないだろうし、吉野屋に来た人は蕎麦が食いたいわけでもないだろうなとは思いますけれどもねえ…

メニューもかなり増えているようなんですが、ここは無難にそばの盛りと牛丼のセットで頼んでみましたが、そう言えば都市伝説なのかこういう話をご存知でしょうか。
「老舗の蕎麦屋に入った若い客が盛りのおかわりを頼んだところ、親父さんが出てきて「おい兄ちゃん、蕎麦ってなあ腹膨らますもんじゃねえんだ。今日のところはこれでも食って帰んな」と親子丼を置いていった」
と言うのですが、考えてみるとこの蕎麦と牛丼の組み合わせとは都市伝説を合法的?に再現する組み合わせではありますよね。
こちらの蕎麦は店舗での打ちたてが自慢(まあある程度まではセントラルキッチンでやっているのかも知れませんが)だと言うんですが妙に乾麺っぽいと言うのでしょうか、元々の加水の具合もあるのでしょうが茹で足りず芯まで十分水和してないような感じです。
商売から考えると十割そばが売りになるとしてもこれなら二八くらいの方がいいものが出せそうに思うのですけれども、ここはアルバイト店員だけの店でも打ち立て十割蕎麦が出せると言う技術的進歩を称讚すべきなのでしょうか?
ちなみに蕎麦つゆは辛口濃いめを目指したんだろうなと言う味なんですが、蕎麦湯の方は時間帯の関係もあるのでしょうが何と言いますか、昔バンクーバーの空港で飲んだ緑茶をちょっと思い出してしまいました。
牛丼の方は一体何年ぶりかと言うくらい久しぶりだったこともあって、吉野屋の味とはこんなだったかなと感慨に浸りながらいただいたのですけれども、最後は昔通りに紅生姜と七味てんこ盛りでかき込んでしまったのは習慣の恐ろしさを感じさせましたね。

牛丼大盛りだ、卵追加だと言ってもさほどに高いお金が取れるものでもないでしょうから、手軽に客単価を引き上げるサイドメニューとしてはこれもありだと思うのですが、しかし近ごろでは冷凍うどんなどもかなりいいものがあるだけに、何故麺類の中でも一番扱いの難しそうな蕎麦なんでしょうかね。
しかし吉野屋が全席カウンターから普通にテーブル席もあって伝票運用になっているのはびっくりしたのですが、メニューが増えたせいか少しオーダーは通りにくくなっていて、やはり牛丼と牛皿だけだった時代の打てば響くような…とまではいかないのは残念でした。

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2014年9月 6日 (土)

座席のリクライニングはどこまで?

アメリカと言えば日本と違って航空機による移動がごくごく身近なものになっているお国柄ですが、そのアメリカでこのところ急に機内でのトラブルが多発していると話題になっているのをご存知でしょうか。

リクライニングは悪? 相次ぐ機内トラブル、米国で論争に(2014年9月1日AFP)

【9月1日 AFP】米国では最近、旅客機内の座席スペースをめぐる客同士のトラブルが2件立て続けに起きたことをきっかけに、リクライニングの是非をめぐる論争が過熱している。

 そんな中、誰もが認めるのは、座席のレッグルーム(足元のスペース)が年々狭くなっていく一方だということだ。旅行情報サイト「IndependentTraveler.com」のサラ・シュリクター(Sarah Schlichter)編集長は、リクライニングのマナーについての問題は「何年もの間、議論の的となっている」とした上で、「だがここ最近の騒動は、乗客たちが空の旅にもはや満足していないという証拠のように思える」と話す。

 米国では、席のリクライニングをめぐる乗客同士のトラブルによって飛行機のルートを変更するという事態が、わずか数日間で2度も発生している。

 そのうちの一つは、ニューアーク(Newark)発デンバー(Denver)行きのユナイテッド航空(United Airlines)機で起きたもので、「ニー・ディフェンダー(Knee Defender)」なる器具を使用した乗客が他の客とトラブルになったことが原因で、同便は急きょシカゴ(Chicago)に目的地を変更した。

 この22ドル(約2300円)の器具は、トレーのアーム部分に2つのクリップを装着することにより、前の席のリクライニングを阻止するもの。発明者のアイラ・ゴールドマン(Ira Goldman)氏はAFPに対し、器具の売り上げは「ここ2年半で順調に増加している」と語ったが、具体的な数値は明らかにしなかった。
(略)
 オンライン雑誌「スレート(Slate.com)」のダン・コイス(Dan Kois)氏は「機内で背もたれを倒す行為は、まぎれもない悪だ」と断じ、「見かけはいい人そうな学校教師の背もたれが、私のあごのすぐそばまで迫るため、ほぼ寄り目状態でテレビを見なければいけない」という状況でのフライトについて記している。

 一方、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)のジョシュ・バロー(Josh Barro)氏はリクライニングを擁護し、「私は頻繁に飛行機を利用するが、いつも席を倒す。罪悪感はない」と書いている。

 事実、米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)が2013年10月に実施した調査では、エコノミークラスのスペースは、より高い料金を支払うファーストクラスやビジネスクラスの乗客のスペースを広げるために削減されていることが分かっている。

 同紙によれば、長距離線の標準的シート幅は1970年代~80年代は46センチで、その後一時的に47センチまで広がったものの、近年では43センチにまで縮んだという。一方、米国内の鉄道では、一般的に50センチ前後の間隔が取られている。

 この論争に終止符を打つべく、イージージェット(easyJet)やライアンエア(Ryanair)といった格安航空会社は、短距離路線でのリクライニングを廃止した。
(略)
 著名マナースクール「エミリー・ポスト・インスティテュート(Emily Post Institute)」の代表の一人、アンナ・ポスト(Anna Post)氏は「(リクライニングは)支払った航空券の料金に含まれており、背もたれを倒すのを他の乗客がやめさせる権利などない」と話す。

 だが一方で、「正しいことだからといってそれを押し通そうとすると、割に合わない余計なトラブルを引き起こすことがある」として、「誰かにぶつけることがないよう」ゆっくりと背もたれを倒すようアドバイスするとともに、「時には、ちょっと倒すだけで快適になる場合もある」と指摘した。

記事にあります「ニーディフェンダー」なる道具に関してはこちらのサイトに説明があるので参照いただければと思いますが、要するにこれはシート可動部に取り付けてその可動範囲を制限するストッパーであって、直立不動の態勢のままびくともさせないと言った極端な使い方をするのでなければさしたる害がなさそうな小道具にも思えるのですが、まあそういう極端な使い方をしてしまったからトラブルになっているのかも知れませんね。
当初このニーディフェンダーと絡めて報道されたことからあたかも画期的な新商品が登場した結果トラブルが頻発しているかにも思えた話なのですが、その後もニーディフェンダーに関わりなくリクライニング絡みでのトラブルは続いているのだそうで、こうした報道が限界点突破の引き金になったのかどうか、ともかく思いがけず多数の乗客が長年不平不満を貯め込んでいたと言うことなのでしょう。
最初から後ろの人の邪魔にならない程度にリクライニング角度を制限するか、そもそも記事にもあるように短距離路線ではリクライニング不要だとも思えますし、実際に近い将来近距離路線向けには立ち乗りシートが登場すると言う話もありますけれども、ともかく少なくともエコノミー席では少々スペースを広げてもフルフラットは無理なのですから、どこかで乗客同士の折り合いをつけなければならない話です。

日本ではアメリカほど飛行機に乗らないから関係ないじゃないかと言えば全くそんなことはなく、実は以前から新幹線を筆頭に長距離列車の座席で同様のトラブルが起こっているのですが、同じ新幹線と言っても路線によって倒れる角度はかなり違う、そして当然ながらグリーン車の方が倒れる角度は総じて大きい(その分座席間のスペースも大きい)仕様になっています。
本来的には飛行機ももちろんそうなのですが、特に新幹線や自動車のように地上を走っていて事故などで急停車の可能性がある乗り物については安全性の観点からすると断然リクライニングなどさせない方がいいと言う考え方もある一方で、特に仕事での出張などではやはり少しでも背もたれを倒したいと言う需要もありそうで、山形新幹線の背もたれが特に良く倒れる、などと聞くとさもありなんと思ってしまいますね。
前後で同時に同じような角度に倒せばいいと言う意見もあるでしょうが、中には食事をしたり座って作業をした人もいるはずですから机上の空論と言うもので、後ろの人に一声かけてから倒せばなどと言うマナー論も席の配置によっては物理的に困難なのと、何よりそうしたマナーを守らない人がいるからこそ大騒ぎになっていると言う現実があります。
各人各様に工夫していると言う対策の中で面白いなと思ったのは、席を思いっきり倒してくる相手には耳元になるべく近くで大げさに咳やくしゃみなど風邪をひいているふりをすると言うものですが(ちなみに成功率100%なのだそうです)、アメリカでのスペースを巡る仁義なき戦いを見ていると不肖管理人のようにリクライニングは隣の席よりはちょっと控えめな範囲にとどめておくと言うのは、日本人的な小心さの現れに過ぎないとも思えてきますね。

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2014年9月 5日 (金)

朝日新聞の炎上、一向に終息せず

このところ何かと話題になることも多い朝日新聞ですが、次から次へと燃料投下を続け延焼が止まらないと評判になっているようで、さすがに火のないところには自ら放火して回ると言われるだけのことはあると感心するしかありませんよね。
この夏は長年続けてきたいわゆる慰安婦報道の根幹を為す部分で誤報があったと訂正記事を出したばかりですが、その後も「フクシマの英雄は命令に背いて現場からさっさと逃げ出していた」とトップで報じたスクープ記事がまたもや誤報であったらしいと、これまた大いに炎上しているようです。

朝日の「命令違反・撤退」報道、吉田調書とズレ(2014年8月30日読売新聞)

 東京電力福島第一原発事故を巡り、政府の事故調査・検証委員会が吉田昌郎元所長から聴き取った記録(吉田調書)については、朝日新聞が5月20日付朝刊1面で、「所長命令に違反 原発撤退」と報じた
 この報道を巡り、政府が非公開扱いしていた調書の公開問題が大きくクローズアップされた。

 朝日新聞の記事は調書のほか、東電の内部資料に基づいて構成したとしている。
 吉田氏は「本当は私、2F(福島第二)に行けと言っていないんですよ。福島第一の近辺で、所内にかかわらず、線量が低いようなところに一回退避して次の指示を待てと言ったつもりなんです」と調書で証言している。
 しかし、指示がうまく伝わらず、9割にあたる約650人は福島第二原発に退避する。これについて吉田氏は調書で「2Fに行ってしまいましたと言うんで、しょうがないなと。2Fに着いた後、連絡をして、まず(管理職の)GMクラスは帰ってきてくれ、という話をした」と当惑した思いを語った。この時点では、吉田氏の考えた、第一原発近辺での退避ではなく、見かけ上は命令違反のようにも映る。朝日の報道はここに焦点をあてたものだ。

 問題は、次に続く吉田氏の発言だ。「よく考えれば、(線量の低い)2Fに行った方がはるかに正しいと思ったわけです」。吉田氏は自分の指示通りではなかったにせよ、結果的に部下たちの退避の判断が妥当だったとの認識を示している。
 だが、この部分について朝日新聞は同日の紙面では触れていない。詳報しているネット上の特集ページでは紹介している。朝日新聞は、所員が吉田氏の「待機命令に違反」して第二原発に「撤退」したとして問題視したが、調書からは吉田氏がこれを命令違反ととらえていたことは読み取れない

吉田調書:元東電社員「戦う所長が支え」(2014年8月31日毎日新聞)

 東京電力福島第1原発事故の発生直後、収束作業に当たった元東電社員の男性は、現場の最高責任者が何を考え、どう行動したかを記録した調書の内容が明らかになったことを「ずっと知りたかった」と歓迎する。男性は当時、本店の幹部らを相手に一歩も引かない吉田昌郎元所長の姿を自らの支えにしていたという。それだけに「9割の所員が命令に違反して撤退した」との一部報道には「命がけで戦った仲間全員への侮辱で、悔しい」と話す。【袴田貴行】

 男性は20代後半。2011年3月12日に最初の水素爆発が起きた時は、炉心への冷却水注入が続く1号機に車で向かっていた。激しい爆発音とともに車が上下に揺れ、一瞬気を失った。我に返って前を見ると、原子炉建屋が吹っ飛んでいた。わずか100メートルの距離だった。不眠不休で作業を続けたが、14日午前に3号機が爆発、夜には2号機の危機的状況が伝わった。普段は冷静な上司が誰に聞かせるともなく「もう駄目なんだからな」としきりにつぶやいた。
 日付が15日に変わる頃、免震重要棟の1階出入り口付近には数百人の所員が待機していた。明け方、吉田所長らが指揮を執る2階の緊急時対策室から人が下りてきて、退避命令を伝えた。免震重要棟の重い二重扉が開き、所員らはバスや自家用車で第2原発へ向かった。だが、2時間ほど仮眠を取った後、上司に起こされ第1原発に戻ってくれと言われた。4号機で火災が発生し、人員が必要だという。同僚が戻ると言うので一緒に従わざるをえなかった。
 「生きて帰りたい」と願う一方、「吉田所長が頑張っている間は自分も折れるわけにはいかない」とも思った。緊急時対策室でのテレビ会議で、本店の幹部に食ってかかる姿を何度も見かけた。半面、たまに資料を渡しに行くと、若い所員にも気さくに話しかけてくれるのがうれしかった。

 しかし今年5月、朝日新聞に「吉田所長の命令に違反して撤退した」と書かれた。男性は「当時、退避先が第2原発というのは全員の共通認識だった」と反論。第1原発の構内で退避先を探しても「全面マスクをした状態で何時間もいたら全員死んでいた」と話す。
(略)
 男性は吉田所長の言動を記した記録が、今後の人生で危機に立ち向かう際の手引きになると感じている。
 「この記録は私が生きていくための羅針盤です」

一連の朝日の誤報・捏造問題に関して言えば、各方面に対して名誉を傷つけ怒りや失望を大いに買っていると言えそうなんですが、その根底にあるのが同社が長年独自に保持している報道の基本姿勢にあるのでは?と言う指摘もあるところですよね。
さて、このいわゆる吉田調書問題に関して言えば、もともと9月中旬に政府から公開される予定になっていた、それが朝日捏造報道に対する与野党を問わない批判の声が高まる中で今夏に突然一部マスコミがその詳細な内容と共に朝日捏造報道批判を行ったと言うことで、そもそもの朝日の報道と併せていずれも時の政権担当者の意向を濃厚に反映したものなのでは?と言う疑惑も当然ながらあるようです。
マスコミにしても誰かから情報を取ってきて商売をしている以上、当然ながら情報提供者の意向に全く無関係ではいられないだろうとは思いますし、いわゆるスクープ、すっぱ抜きと言った記事が後日全くの出鱈目であったと判明することもままあることですから、誤報を流したと言うこと自体はまあ仕方がないことだったかと了解することも出来なくはないのですが、問題はそれが明らかになった後の事後対応です。
朝日といえばかねてリベラルな編集方針で知られていて、各方面に対し何よりも言論の自由を守れ、言論の圧殺を許すなと主張すること大なるものがあったことは周知のとおりなんですが、どうやら自分自身に関して言えばこうした大原則は適用を免れるものと考えているらしいことが判明しているようです。

池上彰氏が原稿掲載拒否で朝日新聞の連載中止を申し入れ(2014年9月2日週刊文春)

 ジャーナリスト・池上彰氏が朝日新聞に対し、連載「新聞ななめ読み」の中止を申し入れたことが明らかになった。朝日関係者が明かす

「月に一度の連載『新聞ななめ読み』は、池上氏が一つのニュースについて各紙を読み比べ、その内容を自由に論評するもの。8月末の予定稿では、慰安婦報道検証を取り上げており、『朝日は謝罪すべきだ』という記述があった。朝日幹部が『これでは掲載できない』と通告したところ、池上氏から『では連載を打ち切ってください』と申し出があり、その予定稿はボツになったのです。これまでも同連載は、『朝日の記事は分かりにくい』、『天声人語は時事ネタへの反応が鈍い』などの批評を掲載しており、今回の反応は異常ですね」

 池上氏本人に確認したところ、事実関係を認めた

「連載を打ち切らせて下さいと申し出たのは事実です。掲載を拒否されたので、これまで何を書いてもいいと言われていた信頼関係が崩れたと感じました」

 8月5、6日に朝日新聞が掲載した慰安婦報道検証記事について、謝罪が一言もないことがこれまで問題視されてきた。そんな渦中に、池上氏の「謝罪すべきだ」という論評を封殺していたことが明らかになり、今後、朝日新聞の言論機関としての見識が問われそうだ。

朝日大誤報への投書、検証から25日後にやっと掲載 「報道姿勢を評価」ばかり…(2014年9月3日zakzakニュース)

 慰安婦問題をめぐる大誤報を認めながら、謝罪や木村伊量(ただかず)社長の記者会見を拒み続ける朝日新聞が“次なる一手”を打った。8月30日付朝刊の「声」欄に、慰安婦報道検証記事に関する投書を掲載したのだ。ただ、最初に検証記事を掲載してから25日後という遅さに加え、朝日の報道姿勢に一定の評価をしている投書ばかりで、識者からは疑問の声が上がっている。朝日の不可解な対応の裏には何があるのか。
(略)
 行政書士の男性(50)は「報道機関が自身の記事について検証をし、公にすることは意義がある」と検証記事を評価し、朝日の自虐史観への批判を「一側面しか眺めていない」「安倍晋三首相をはじめとする保守派の主張もその系譜にある」と述べている。
 無職男性(67)は「朝日新聞を廃刊せよといった意見があるが、多様性ある言論を除こうというような主張には賛成できない」とし、識者や週刊誌の批判に疑問を呈している。最も厳しい論調の会社社長(70)も「その謙虚さには遅まきながらまだ誠意を感じる」としているのだ。

 慰安婦問題の大誤報を認める検証記事を掲載した8月5日以降、政財界や識者、他メディアから厳しい批判が相次いでいる。当然、朝日にも数多くの投書が寄せられたはずである。
 こうした投書が長く掲載されなかったことには、防衛大学校の佐瀬昌盛名誉教授が産経新聞(8月21日付朝刊)で疑問を呈したほか、8月26日発売のサンデー毎日も「なぜか『声欄』に“投書ゼロ”の不思議」という記事で批判している。
 国内外で慰安婦問題を取材してきた、ジャーナリストの大高未貴氏は「産経やサンデー毎日で指摘され、アリバイづくりで慌てて掲載したのではないか」と指摘し、こう続けた。
 「3本の投書をよく読むと、『結局は、朝日が主張したいことでしょ』という内容ばかり。朝日が嫌がる核心を突くような投書は掲載されていない。こんな小手先のごまかしでは、ますます読者の朝日離れが加速する」
 慰安婦問題の第一人者である、現代史家の秦郁彦氏も「投書は山ほど来ているはず。8月30日に掲載されたので、続けて掲載されるのかと思ったら、31日も9月1日も掲載されていない。どういう基準でやっているのか分からない」と首をひねる。
(略)

<朝日新聞>週刊新潮広告、一部黒塗りへ(2014年9月3日毎日新聞)

 「週刊新潮」を発行する新潮社は3日、朝日新聞に掲載する9月11日号(4日発売)の新聞広告に関し、一部を黒塗りにするとの連絡を朝日新聞から受けたことを明らかにした。

 新潮社によると、黒塗りになるのは朝日新聞の従軍慰安婦問題に関する報道などを批判する記事の見出しの一部で、「売国」「誤報」の文言だという。新潮社広報宣伝部は「(黒塗りを)了承はしていないが、こちらで決められないので致し方ない」と話している。朝日新聞社広報部は「個々の広告の掲載経緯などについては、取引内容に関わるので公表していない」としている。

 朝日新聞は、従軍慰安婦問題報道への批判記事を掲載した先週号の週刊新潮について、広告の新聞掲載を拒否した。【渡辺諒、大迫麻記子】

ちなみにこの「黒塗り」の件に関してはかつての検閲を連想させるのでしょう、一部から「軍クツの音が聞こえる!w」の声も上がっていますけれども、大々的な「黒塗り」スタイルでの検閲が行われたのは軍国主義の時代とされる戦前戦中ではなく、GHQ占領下での戦後の出来事であると言うことは留意いただきたいと思います。
朝日はこれまでにも自社に対して批判的な言論に関しては掲載せずスルーしてきた経緯がありますが、興味深いのは特にこの池上氏の一件が公になった経緯が同社内部からのリークであったとされている点で、社内の記者からも「極めて残念であり、憤りを感じる」「このニュースを聞いて、はらわたが煮えくりかえる思い」「なぜこんな判断に至ったのか理解に苦しむ」等々の自社批判とも言えるつぶやきが相次ぐ、極めて異例の事態となっています。
かねて朝日と対決的な姿勢を隠そうともしていなかった同業他社や言論人と異なって、池上氏と言えば国民の多くを占めるノンポリ層に対して極めて大きな影響力を持ち、朝日を始め様々なメディアといわば等距離で良好な関係を保ってきた人物ですから、社内関係者からも「朝日新聞に対してシンパシーを抱いていた層にも失望されたら、取り返しのつかないダメージになる」との声が上がるのも無理のないところですよね。
こうした社内外からの非難轟々と言う状況を反映してか、とりあえず問題のコラムに関しては次回分は掲載されることになったそうですが、問題は社外はもとより社内においてもこれだけ批判を受ける余地がある対応を頑なに続けていると言う現状がどこに由来するのかと言う点ですが、例えば先日朝日の木村社長が社員に送った「誤った情報をまき散らし、反朝日キャンペーンを繰り広げる勢力に断じて屈するわけにはいきません」と言ったメールの内容がリークされています。
閲覧すら非常に厳密に管理されていると言う内部文書をわざわざリークするくらいですからそれに反対する声が社内でも少なくないと言うことなのでしょうが、噂によれば社内では経営側と現場編集側との対立もかなり深刻化してきていると言う声もあって、確かに30数年間に渡って何ら裏付けもないまま「誤報」を垂れ流してきた方々が今や社内の偉い立場にあり、現場がその尻拭いをさせられていると考えるとなかなか悲劇的な状況ではあります。
経営的に見ると朝日も公称部数に対して実売はずっと少なく押し紙ばかりだと言う話もありますから、一連の騒動が長引くほど経営的悪影響がどれほど出てくるのかと言う点も気になりますが、かねて朝日新聞に高い評価を下している特定アジア諸国ではにわかに朝日支援を呼びかける声も出ているそうで、これを機会に経営母体に大きな変化が出ると言う可能性もあるのでしょうか。

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2014年9月 4日 (木)

今や大活躍の迷惑防止条例の意外な効能

最近では全く珍しくないことですので「またか」ですけれども、最近報道されたこういうニュースをご覧になりましたでしょうか。

iPadで隠し撮り、容疑の53歳医師逮捕 「女性、きれいだったので」(2014年8月15日産経ニュース)

 札幌・西署は15日、電車内で女性を隠し撮りしたとして、北海道迷惑行為防止条例違反(卑わいな言動)の疑いで、札幌市西区発寒6条、独立行政法人国立病院機構の北海道がんセンター乳腺外科医長、渡辺健一容疑者(53)を現行犯逮捕した。

 渡辺容疑者は「きれいだったので撮った」と容疑を認めているという。

 逮捕容疑は、15日午前7時半ごろ、札幌市営地下鉄東西線宮の沢-琴似間の車内でタブレット端末「iPad(アイパッド)」を使い、前に座った女性会社員(28)の姿を動画で撮影した疑い。

 西署によると、近くにいた乗客の男性が不審な行動に気づき、琴似駅員に引き渡した。

いい歳をして何をやっているんだと言うものですが、わざわざ撮影しようと言う気になるくらいですからさぞやきれいな人だったのだろうとちょっとした話題になったものですけれども、ともかくも近頃この種の報道は連日のようにありふれたものになっていて、また同じような不逞の輩が出たかと言う程度のものですよね。
まあ実際には何やらお向かいに座った美女の見えてはいけないものが見えてしまっていた、などと言うこともあったりなかったりしたのかも知れずで、こうした場合公共の場で見せる方もどうなんだ、ワイセツでケシカランじゃないか!と逆切れしているおじさんもいらっしゃるそうなんですが、ともかくもこの種の撮影行為を取り締まる迷惑防止条例と言うものが今や全国自治体で整備されていると言う状況には留意ください。
ただこうした行為で逮捕されると言う話がいつの間にか当たり前になっている一方で、何やら冷静になって考えて見るとあれれ?それでいいの?と言う疑問も湧く人もいたと言うことなのでしょう、先日こんな記事が出てちょっとした議論を呼んでいました。

「着衣の全身撮影」で逮捕 不用意に女性を撮影してはいけない(2014年8月31日日刊ゲンダイ)

 下着を盗撮したわけでもないのに逮捕─―。こんな事件が川崎市で起きた。神奈川県警に捕まったのは同市環境局に勤める40歳の男。28日の夕方、東急田園都市線の車内で隣に座った女子大生(21)を撮ったのだ。
「男はUSBメモリーの形をしたカメラで動画を撮影。気づいた女子大生が警察を呼び、県迷惑行為防止条例違反で逮捕されました。撮った映像は女性の顔から足までの全身で、パンティーやブラジャーは写っていなかった。警察によるとスマホやカメラで撮っても捕まるそうです」(捜査事情通)
 過去にも類似の事件が起きている。08年には通行中の女性の後ろ姿を撮った自衛官の有罪が最高裁で確定。11年には千葉県で電車内の女性の寝顔を撮った男が逮捕。いずれも迷惑行為防止条例違反。ちなみに神奈川県の同条例違反の罰則は1年以下の懲役または100万円以下の罰金だ。

■シャッターを切らなくてもアウト

不用意に他人を撮影すると誰もが捕まりかねません」とは弁護士の山口宏氏。
「迷惑行為防止条例は女性の下着や身体を写して恥ずかしい思いをさせたり不安を抱かせた場合に適用されます。『身体』とは洋服を着た状態も指すので街で通行人の女性を撮り、警察を呼ばれたらアウト。カメラやスマホを向けただけ、シャッターを切らなくても捕まります
 秋祭りなどで法被を着ている女性や公園でしゃべっている主婦、駅のベンチで居眠りをしている女性などを無断で撮るのも危険。すべての年齢の女性にあてはまるので、老婆を撮って「恥ずかしい思いをさせられた」と抗議されたら、警察沙汰になりかねない。
見知らぬ女性を撮ってしまい騒がれたら、速やかに立ち去り、時間的、場所的に間隔を取ること。現行犯逮捕が原則だから警察もしつこく追ってこないものです。『すぐに逃げる』を心がけてください」(山口宏氏)
 生きにくい世の中だ。

しかし「騒がれたらさっさと立ち去れ」なんてアドバイスもどうなんだと思うのですけれども、この辺りは電車内での痴漢問題などでもたびたび議論になっているように、少なくとも身に覚えのない方にとっては厄介事に巻き込まれるリスクはかなり高いものと見ておくべきなのでしょうか。
勝手に撮影されるのは嫌だと言う人がまあ社会の多数派ではあると思う一方で、誰であれ恥ずかしいと思うと言う非常に主観的な判断基準で逮捕の理由になると言うのもどうなのかと言う気もしますが、ちなみに問題となっている神奈川県の例で見ますと、もともと昭和38年に施行され本年改正された同県迷惑防止条例の第三条にはこんな記載がされています。

(卑わい行為の禁止)
第3条 何人も、公共の場所にいる人又は公共の乗物に乗つている人に対し、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない
(略)
(2) 人の下着若しくは身体(これらのうち衣服等で覆われている部分に限る。以下「下着等」という。)を見、又は人の下着等を見、若しくはその映像を記録する目的で写真機その他これに類する機器(以下「写真機等」という。)を設置し、若しくは人に向けること。
(略)

ちなみに大阪府の条例では「人を著しくしゅう恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、公共の場所又は公共の乗物における衣服等で覆われている人の身体又は下着を見、又は撮影すること」とされていて、こちらの方がストレートで判りやすいかなとも思うのですが、確かに一般的に言って見てはならない部分でなくとも相手の感じ方次第によって違反になると言うことですよね。
写真や動画を撮影しなくてもその構えを見せる、あるいはカメラを向けるだけでも条例違反だと言うことなんですが、恐らくは逮捕されそうになった際に記録メディアを破棄したりと証拠隠滅を図る先人たちが多かった結果もあってこうした改正がなされたのではないかと言う気もします。
法律は門外漢なので何とも言いがたいのですが、神奈川の条文を文字通りに解釈する限りではごく普通の公共の場所において他人を撮影する目的ではなく風景その他を撮影する目的でカメラを向け、たまたまそこに誰かしら他人が映りこんでしまったと言った場合には処罰の対象外になるようにも思うのですが、この辺りは実際には前後に撮影されている写真などを見て総合的に判断するしかないと言うことなのでしょうか。

しかしともかくも注意しておくべきなのは本人の意図しないところで勝手に撮影されるのは困ると言われればまあ了解出来るところかも知れませんが、撮影をしなくても見るだけでも条例違反に問われると言うのは考えて見ればかなり物騒な話で、世の中他人の姿を何気なく目線で追ったことのない人はまずいないでしょうし、仮にその時相手が羞恥を感じさえすれば逮捕理由になってしまうわけです。
実際この辺りが世間的にも大いに関心が集まる領域ではあるようで、「本人が公共の場所に出てくるにあたってそれでいいと判断した格好でいるのを見て何が悪い?」などと言われれば確かにそうかなとも思うし、下手をすると面と向かって口論になった際に激高した相手から「この人がイヤラシイ目で見た!」と訴えられれば逮捕される理由にもなり得るのでしょうか(ちなみに条例では相手の年齢容姿はおろか、性別も問われるところではありません)。
もちろん実際にはこんなことで仮におまわりさんが呼ばれたところでせいぜいちょっと一言あるくらいで終わりなのでしょうが、これまた会社の服務規程なども場合によっては逮捕や起訴に至らずとも警察沙汰になったと言うだけで信用を損なう行為だと処分されるよう規定されている場合もあるのかも知れずで、こうして見ると身近な法律条例などもちょっと使い方を工夫すれば色々と予想外の応用が利く部分も多いのかも知れませんね。
とりあえず意図してやってしまった結果逮捕された方々は仕方ないとして、そうでないのに冤罪に巻き込まれることがないよう注意しなければならないですが、少なくとも相手が嫌がっているのに無遠慮にじろじろ眺めるような露骨な行為は一般的な社会通念からしても迷惑な行為ではあると思います。

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2014年9月 3日 (水)

救急医療が弱いと言われる埼玉から

医療需給バランスと言う点で先日例外的に医学部新設が認められたように東北地方は医師不足だと言われていて、もちろんそれはそれで事実の一側面を示しているのでしょうが、人口比で考えると東北以上に医療需給バランスが崩壊している地域は他にもあって、例えば現在すでに人口が多く今後も人口増加が見込まれる割に医学部一つしかない千葉、埼玉両県などはかねて医学部新設待望論が根強い地域ですよね。
その埼玉では当然ながら医療供給能力不足の問題と言うことが以前から大きな課題と捉えられているようですが、先日市民団体ら医療を受ける側である非医療関係者の方々が集まって県下の医療問題を討議すると言う会議が開かれたといいます。

「救急医療体制が弱い」、埼玉県の課題集約- “市民委員”がワークショップ(2014年8月26日CBニュース)

救急医療体制が弱く、医療機関の人員も不足している―。埼玉県が抱える医療の課題について、市民団体の関係者や大学生らの“市民委員”が話し合う会議が26日、さいたま市内で開かれた。委員らは3つのグループに分かれ、医療を受ける側の目線で、現状の問題点や改善すべき事項を挙げた。【新井哉】

この会議は、昨年1月に埼玉県久喜市の男性が救急搬送時に病院から36回断られて死亡した事案などを受けて設置されたもので、今年5月から3回にわたり、救急や在宅医療にかかわる医師らから意見を聞くなどしてきた。
4回目となった同日の会議では、これまでの議論や検証を踏まえ、委員の意見を集約するためのワークショップを実施した。日ごろから感じたり、不十分だと思ったりしている県内の医療提供体制の問題点などを集約することで、効果的な政策提案につなげる狙いがあるという。
委員らは、伊関友伸委員(城西大経営学部教授)から明治時代に県と議会の対立によって「県立医学校」の予算案が否決されたり、県立病院が廃院となったりした歴史的な経緯や、75歳以上の高齢者の人口推計などの説明を受けた後、グループごとに「在宅医療の支援が不十分」「救急車の適正利用ができていない」といった課題をカードに書き込んだ。
「医療の質」や「薬」、「教育」などの項目ごとにカードを整理した後、グループの代表者が集約した課題を発表。「よりよい病院で研修を受けようと、医師が東京都内の病院に出てしまう」といった教育体制の問題点のほか、「命にかかわる順にホームページに掲載してほしい」と情報提供の改善を求める意見も出た。
今回集約した課題などについては、来月16日に開催される会合で、グループごとに改善策や政策を提案する見通しで、今年度内に県に対する提言を取りまとめるという。

まあしかし明治からの経緯まで掘り下げて学習することも大事ではあるのでしょうが、結局のところは埼玉に特異的な理由が存在していると言うよりも全国各地で当たり前に見られる課題の積み重なった結果が現状であると言えそうですし、逆にそうであるからこそ全国各地で同じ問題を抱える地域にとっても他人事ではないと受け止めるべきなのでしょうね。
興味深いこととして先日厚労省から平成24年度の全国各地の医療費比較と言うデータが発表され、年齢補正をした結果を見てみますとこれが見事に西高東低を描いているのですが、特に埼玉や千葉と言った人口に比べて医師不足が顕著であると指摘されてきた地域が全国で最下位争いを演じているほど一人当たり医療費消費額が低いと言うのが注目されます。
もともと東日本に比べて西日本の方が全般に医師数が多い傾向があって、これまた遡れば幕末から明治に続く歴史的経緯が云々と言う方もいらっしゃるようなのですが、ともかくもこうしたデータを見れば昔から厚労省が根強く持論としていた医師数増加は医療費増加につながると言う考え方も、まあそれなりの根拠はあるのかと思えそうな話ですよね。
埼玉や千葉が医師不足だから医療費統計にも表れるほど医療の供給面が他地域よりも過少になっているのだとすれば、平均寿命などにも影響が出るんじゃないかと思えばこちらはむしろ医師が多いと言われる西日本の各県が下位に来ていたりして年齢分布等他要因の影響もあるのかですが、強いて言えば年齢が進むほど埼玉県民の平均余命がどんどん順位を落としているあたりが救急医療のリソース不足を反映していると言うことなのでしょうか。
いささか話が飛びましたが、先日その救急医療リソース不足が言われる埼玉で珍しい夜間専門の救急クリニックをやっていらっしゃる猛者の先生の記事が出ていて、何と今年はとうとう24時間救急に挑戦したと言うことで当事者の体験談が載っていたのですが、これが色々な意味で興味深いものですので紹介してみましょう。

GWもお盆も24時間体制!その功と罪(2014年8月28日日経メディカル)

 ゴールデンウィーク、お盆、年末年始といえば、楽しい長期休暇!
 と世間一般では考えられていますが、この時こそ救クリが獅子奮迅する期間でもあります。
 今年のお盆も盛況で、某テレビ局が密着取材していて、その様子がつい先日放送されました(その模様はまた別の機会に)。
 救クリは昨年から医師二人体制となり、今年5月のゴールデンウィークから「24時間営業」を敢行しましたので、この場を借りて報告させていただきたいと存じます。

 24時間診療体制を敷くことは開院当初から救クリの祈願であり、大きな命題の一つです。しかし、医師と看護師の数的・体力的な事情もあり実現できていません
 私は救クリで昨年末から今年の年始にかけての診療を初めて体験し、16時前から患者さんが行列を作っている状況を見て、数分後、「24時間営業すれば、患者さんを色々な時間に分散でき、待ち時間を短縮できる!」という構想を思い立ちました
 それを院長、看護師長、事務長に話したところ快諾を得たので、ゴールデンウィークに実行することとしました。
 4月ごろから、救クリのウェブサイト上で5月3日~6日の期間は24時間診療することを紹介、市内各所にも連絡しました。
 とりあえず、午前の部「9:00~12:30」、午後の部「14:00~18:00」、夜間の部「18:00~翌9:00」ということにして、9:00~18:00を私、18:00~翌9:00を院長が担当することで診療を開始しました。
 ただし、実際に患者さんがどのくらい、どの時間に来院するかは全く読めなかったので、初日は試行錯誤でした。

私 いやー、どのくらい来るか全くわかりませんね~。
看護師長 まあ、夜間救急っていうのが定着しているので、あまり来ない気もします。あはは。

 などと雑談しているのもつかの間、鳴りやまない電話、次々と積み上がるカルテ達……。

私 よく、皆さん昼間も開いているって知っていますね~。
看護師長 確かに、よく調べていますね~。ウェブサイトもちゃんと見ているんでしょうね。

 って話しながら、黙々と診察していくと、あっという間に13時過ぎになり、何とか診察終了と思いきや……。

事務長 もうすでに午後の診察の受け付けしている人もいますよ。サクッと昼食取ってきてください。私は行けませんが……。

 午前中の患者さんの会計処理が多過ぎて、まだまだ休めない事務部の方々に感謝しながら何とか昼食を取り、休憩もままならず、午後の部へ
 特にペースが鈍ることなく経過して、気付くと夕方になっており、院長登場。

院長 どうだった、初日は?
私 いやー、宣伝効果か分かりませんが、100人近く受診されましたし、まだそこにカルテが積んでありますよ、終わらなくてすみません。
院長 こりゃ、昼間もやった甲斐があるわな、わっはっは。

 その後も、しばらく電話は鳴り続け、慌てて診療に取り掛かる院長を横目に見ながら私は帰り支度を済ませ、自宅に戻りました。
 翌日、グロッキーな院長が一言。

院長 結局、114人来院したよ……。
私 それは、スゴイ! 今日も頑張りますので、院長は帰って寝てください。
院長 そうさせてもらおう。おやすみ……。

 2日目もトータルで112人でした。3日目、4日目は若干減りましたが、それでも普段の土日の1.5倍くらいの患者さんが受診されました(図1参照)。
 当初の我々の目論見としましては、「16時付近に並んで受診される患者さん達を分散させ、我々の負担も軽減するのでは!?」ということでしたが、見事に玉砕されました。

 旅では必ず予期せぬ出来事が起こります。
 私にとっては、それくらい地域の人達に必要とされているのを実感した、ゴールデンウィーク4日間の救クリの「旅」でした。
 心地よい初夏のやわらかで穏やかな風を浴びながら、次なるTRYをしていこうと心に誓いました

ま、埼玉県においてはこれだけ救急の需要があるのだと受け止めるべきなのか、これだけ押し寄せた患者の中で本当の救急患者はどれだけいたのか?と考えるべきなのかは議論の分かれるところだとは思いますが、ともかくも医師二人で24時間救急クリニックを(期間限定とは言え)行われるその男気?には敬服するしかありません。
個人的には記事を拝見していて、以前に職員の組合活動が非常に活発なことで知られる(そしてその分?医師の業務負担が非常に大きいことでも知られる)某病院で研修医の先生が病院公式ブログを交代で更新されているのを拝見したことがあるのですが、休日も明らかに医業と関係ない業務にまで動員されながら「今日もホント楽しかったです~アハハハハ!」みたいな妙なハイテンションの内容ばかりだったことをちょっと思い出したりもしました。
こういう業務を行える、と言いますかそもそもやろうと言う気になるくらいですからもともとアクティビティーの高い先生なのだろうし、期間限定であればそれも可能は可能であるのかも知れませんけれども、一般的に医師二人で24時間救急をやるとなればこれは明らかに労基法違反の水準になってしまうでしょうから、永続性と言う点では疑問なしとしませんよね。
その場合患者が「先生もGWに忙しかったんだからしばらくはノンビリやったら」などと労わってくれると言うことは経験上まずないことで、むしろ「24時間やってると聞いたからわざわざ遠くから来たのに休みとはなんだ!医者のくせに患者を放置して休んでていいとでも思ってるのか!」などと言われてしまいかねないと思うのですが、ともかくもお体を労わって末永く地域医療に貢献なされることを願うしかありません。

先日日経メディカルに「三度の飯より手術が好き」と言う院長を持つ外科系クリニックで患者のクレームが多いと言う記事が出ていて、種を明かせば院長が「手術件数を増やすことを至上命題とし」ていて「手術点数につながることは奨励するが、それ以外のことは全て無駄であるという考え方が、組織に浸透して」いることが諸悪の根源であったと言うことなんですが、実はこうした側面は多かれ少なかれ多くの医師が持っていることだと感じます。
医師などと言う人種はおよそヲタク的要素を大なり小なり持っているもので、別な言い方をすれば「○○が三度の飯より好き」と言うその○○の部分が医業に関連したものである人々だからこそ長く激務にも耐えられると言う側面が大きいように感じますが、周囲のスタッフも同じノリでついて来れるかどうかはまた別の話であって、前述のクリニックにしても今後事務長らスタッフの方が先に音を上げたり患者を歓迎しない雰囲気を発散させたりするかも知れません。
これもよく聞くことですが正直医師としての腕の部分はちょっと…と言う三流大出の先生が妙に患者に評判がよくて流行っている、そして名門大学を出て赫々たる経歴を誇りながら正直あまり顧客が寄り付かない近隣同業者の先生が「あんなヤブ医者に好んでかかるとは!全く素人には医療の何たるかなどワカランのか!」と憤慨している、と言う構図がありますが、では何故そういう現象が発生するのかですよね。
急を要する方々のための救急外来ですらコンビニ感覚の患者が多数押しかけてくるわけですから、普段のクリニックの外来などは大部分がとりあえず型どおりの対応で直ちに問題ない患者だとすれば、こうした患者の多くが自分達にはさしたる利用機会のない高度な医学的知識や技術よりも、日常的に経験する接遇面等における顧客満足度の高さの方を重視しがちになるのも無理からぬことなのでしょう。
救急需給バランス破綻の対策として救急の供給面を改善することと平行して、通常外来に不要不急の患者を誘導すると言う対策も重視されるべきでしょうが、そのためにも誘導先の市中医療機関に行くことが気分がいい、快適だと感じさせることも重要なのだろうし、そう言う部分を改善し多くの患者を引き受けて他の医療機関をサポートする能力を発揮できることも、むしろ臨床の場でより広く求められるスキルの一つと言えるのかも知れませんね。

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2014年9月 2日 (火)

医療費抑制、まずは外来自己負担増から?

消費税増税による税収増を見込んでか各省庁からの予算概算要求額が史上最大規模にまで膨れ上がっていると言う報道があり、このうち増税の根拠ともなった医療や年金に関わる社会保障費関連は人口高齢化等に伴う自然増8千億円超を丸々認める方針であることからも大きな伸びが予想されていますが、その当事者である厚労相の口から先日こういう発言が出たといいます。

厚労相「医療費総額の抑制に努力」(2014年8月29日NHK)

田村厚生労働大臣は閣議のあとの記者会見で、平成25年度に国民が医療機関で病気やけがの治療を受けるのにかかった費用の総額が、概算で39兆円を超えたことについて、医療保険制度の持続可能性を損ないかねないとして、抑制に努める考えを示しました。

昨年度・平成25年度の医療費は、概算で39兆3000億円で、前の年度に比べて8500億円、率にして2.2%増え、過去最高になりました。
これについて田村厚生労働大臣は記者会見で、「医療費の伸びは高齢化や医療の高度化などの影響でしかたのないところもあるが、持続可能性の面から大きな課題だ」と述べ、このままでは医療保険制度の持続可能性を損ないかねないという認識を示しました。
そのうえで田村大臣は、「無理に抑制すると患者の症状が悪化して、逆に医療費が伸びてしまうおそれもある。診療報酬明細書=レセプトなどのデータを生かして、医療費の伸びを抑制していきたい」と述べ、レセプトのデータを活用して過剰な診療や投薬を防ぐ取り組みを進めるなどして、医療費の抑制に努める考えを示しました。

レセプトデータを活用した引き締め策と言うことがどのような方法論になってくるのか、例えば平均的水準よりも高額な薬剤を使い処置を行った場合にその理由を示す注釈をつけなければ報酬カット、などと言われますと大変な混乱も予想されるわけですが、漫然とゾロ(ジェネリック)変更不可で先発品ばかりが並んだ処方箋を出しているような場合には、何故それが必要なのかと言う言い訳のネタは用意しておいた方がいいのかも知れませんね。
いずれにしても厚労省としても伸び続ける医療費を抑制すべく努力していますと言う態度を示さないことには仕方がない立場になってきていると言うことですが、問題はその方法論がどのようなことになるのかで、少なくとも有効性がありそうなのに各方面に反対の声があるばかりに行われてこなかった類の対策は今後軒並み実施されてくるものと覚悟しておかなければならないでしょう。
その一つとしてやはり国民の間でも長年批判の声が大きいのが高齢者における病院待合室のサロン化と言う問題で、もちろん各種基礎疾患も多いだけに受診機会が増えるのは当然ではあるのですが、現役世代が多忙な生活の中で病院にもかかれず市販薬でなんとかやりくりしている一方で、高齢者は何かと言えばとりあえず病院に出かけて飲みもしない薬を山ほどもらってきてはゴミ箱に捨てていると言った声はかなり昔から言われていたものです。
もちろん医療費全体に占める高齢者の、特に外来医療費の割合はそれほど高くはないとも言えるのですが、特に世代間の資産格差が拡大し年金老人=弱者などとは必ずしも言えなくなってきた時代において、高齢者ばかりが優遇されていると何かと目の敵にされがちなところはありますから、国としても「応分の負担」を合言葉に是正策を講じる必要に迫られてきているようです。

外来医療費の上限上げへ 70歳以上、厚労省が検討(2014年8月31日産経新聞)

 厚生労働省が、医療費の自己負担に上限を設ける高額療養費制度について、70歳以上の外来医療費の上限を引き上げる方向で検討に入ったことが30日、分かった。社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の医療保険部会で近く議論を始める。

 現在、70歳以上の外来医療費の毎月の負担上限額は、年収370万円以上の場合は4万4400円、370万円未満は1万2千円、住民税非課税の低所得者は8千円となっている。70歳未満(上限額3万5400~15万円)に比べると大幅に優遇されており、増え続ける医療費を抑制するためには、高齢者にも支払い能力に応じた負担を求めるべきだと判断した。

 上げ幅は、入院を含めた上限額に近づける案が有力だ。同額まで引き上げた場合、年収370万円以上の人は8万100円、370万円未満の人は4万4400円まで上限額が上がることになる。

 低所得者に関しては、現行の8千円が据え置かれる公算が大きい。

 ただ、引き上げに対する高齢者の反発は必至で、統一地方選を来春に控えた与党内にも、「世論の地ならしが必要」(自民党幹部)との慎重論がある

定年の延長もあってか70歳を過ぎても仕事をしていると言う人はちらほら見かける時代ですが、そうでなくとも各種年金をしっかり受け取ったり資産もがっちり確保している高齢者がワープア化著しい現役世代と比べて貧困に喘いでいるとはとても言えない状況であり、来年度税制改正で高齢者から現役世代へ資産を移していくための施策が並んだと言う、その一環としても意図されている話なのかも知れません。
もちろん高齢者で収入も資産もなく払えないと言う人は一定数いるでしょうが、当然ながらそうした場合には元より家族の支払いに頼るか緊急の生保導入で公費負担とするかであるのは何も変わらない話ですし、そもそも医療機関の多くが医療費に関しては催促無しのある時払いに近い態度で未集金の多さが問題化するくらいですから、少なくとも緊急やむを得ざる状態でお金がないから医療を受けられないと言うことはなくて済むと思われます。
むしろ国にしろ多忙な基幹病院にしろ不要不急の受診で医療費がかさみ、医療現場が疲弊することを回避するための一手段としての期待が大きいのではないかと思うのですが、やはり仕事を持っていない高齢者の受診が特に目立つとは言え、「一週間前から風邪気味で」と夜間救急を受診するコンビニ受診対策とも併せて対策を講じたいとは財政上のみならず現場からの要請でもあると言えます。
この点に関して医療現場にも金銭的負担増加による受診抑制と言う考え方に賛否両論あると言われる中で、先日大病院の外来制限に関してこんな調査結果が出ていたのですが、少なくともこの結果を見る限りでは現場医師の意見は非常に明快でほぼコンセンサスが出来ているとも言えそうですよね。

医師2202人に聞く「大病院の外来制限強化に賛成ですか?」 自己負担増による大病院の外来制限、約8割が「賛成」 (2014年8月29日日経メディカル)

 「大病院への外来患者集中の是正」は、現在進められている医療制度改革の主要なテーマの一つだ。
 軽症患者が大病院の外来に集中している状況を改めるため、厚生労働省はこれまでも様々な対策を実施。特定療養費制度(現在の保険外併用療養費制度)により、紹介状を持たない患者からの「特別の料金」の徴収を容認したり、診療報酬の入院料で、入院患者数に対する外来患者数の比率が低い病院を優遇するなどの策を講じてきたが、十分な効果が上がっていないのが実情だ。

賛成の理由は「患者の意識を変える必要があるから」が最多

 そこで厚労省は、さらなる外来縮小策を導入。2012年度の診療報酬改定では、紹介率や逆紹介率が低い大病院の初診料などが引き下げられ、今年4月の改定ではその要件が厳格化された。
 一方で、同省の社会保障審議会・医療保険部会では、紹介状なしで大病院外来を受診した場合に定額負担(金額は初診の場合、初診料相当額~1万円程度)を徴収する制度の検討が進められている。

 今回のアンケートで、この定額負担導入の是非を尋ねたところ、回答者2202人のうち賛成が1711人(77.7%)、反対が164人(7.4%)と、賛成派が圧倒的に多かった(図1)。
 賛成の理由(複数回答)として最も多いのは、「軽症でも安易に大病院を受診する患者の意識を変える必要があるから」(85.3%)で、「大病院の外来は本来、専門性の高い診療に特化すべきだから」(64.1%)、「外来医療に関する勤務医の負担を減らす必要があるから」(54.1%)が続いた(図2)。
 自由記載欄の記述を見ると、「500床クラスの病院の総合内科外来で勤務していたとき、しっかりした足取りで歩いてきた老婆の『何の病気を疑えばよいのか』というほどの元気さに、一瞬思考が止まった」(40歳代、200床未満病院勤務)など、大病院における軽症患者の受診の実態をつづったものが目立った

 一方、少数派ではあるが「反対」の理由(複数回答)を見ると、「患者負担を増やすこと自体、好ましくないから」(88.4%)が最多で、次いで「患者のアクセスに制限を加えること自体、好ましくないから」(64.0%)、「定額負担を導入しても受診適正化につながらないと思うから」(37.2%)の順(図3)。自由記載欄には「定額負担が1万円程度では抑止力にならないと思う」(50歳代、診療所開業医)などと制度導入の効果を疑問視する回答も幾つか見られた。
 なお、「賛成」とした医師の比率は、診療報酬上「大病院」に区分される200床以上の病院の勤務医では78.6%、200床未満の病院・診療所の勤務医は75.1%、診療所開業医は79.6%。施設類型による大きな差は見られなかった
(略)

外来全般と言うわけではなく、高度な医療を提供する大病院の外来に限っての話であることに留意が必要ですが、後段の自由記載による意見を見るとやはり高齢者の病院外来サロン化が真っ先に挙がってくるなど不要不急の継承患者が安易に病院を受診することへの批判が並んでいる、そしてそれを抑制するには現状「金しかない」と考えている先生が多いと言うことが見て取れます。
興味深いのは日医などが好んで用いる「患者負担増にはとにかく反対」「フリーアクセス死守」と言った声が反対意見の圧倒的多数を占めていると言うことなんですが、同時に全体の中ではせいぜい数%程度と圧倒的少数派であること、そして意外にも医師の勤務形態による差がほとんど見られなかったと言うことで、これは立場による差と言うよりもあるべき医療に対する理念の差を反映していると見るべきでしょうか。
大病院と言うところは様々な検査が出来ると言うことが患者から見れば安心感をもたらすのでしょうが、逆に医師の側から見れば市中開業医であれば経過観察で十分だと判断するような症例でも万一のことを考えて慎重に鑑別診断を徹底せざるを得ないと言う場合も多々あって、平均的に医療費もかかればマンパワーもかかる傾向にあると言う点も厚労省としては受診行動を是正したい大きな理由の一つでしょう。
また当然ながら大病院の医師ほど外来よりも入院患者の相手で忙しいはずで、そうした施設の勤務医が軽症患者の来院を敬遠するのは理解出来る話ですが、市中の開業医にとってもこうした患者がもっと来てくれればありがたいのは道理ですから、「どうしても大病院でなければ」と言うごく一部の患者を除いては医療費を負担する大多数の国民も含めて、誰にとっても悪い話ではないと言うことになります。

実効性と言うことから考えると、かつて厚労省が大病院集中を是正しようと開業医の外来診療に手厚く報酬を設定した結果、相対的に安くなった病院外来に患者が集中したと言う大失態の記憶が未だ新しいのですが、紹介状無しの大病院受診に関する任意金額の選定療養加算によって各病院とも患者数が減ったと言う実績がありますからある程度の効果は見込めそうで、後はどの程度のコスト負担が妥当なのかと言う部分の議論になります。
費用を高額に設定するほど本当に受診が必要な患者の受診控えが起こるのではないかだとか、近所の開業医に紹介状だけ書いてくれと言う患者が増えるだけだと言う意見もありますが、前者に関してはフリーアクセス規制ではあっても医療へのアクセスは規制するものではないと言う逃げ道がありますし、後者に関しては飛び込みが減り予約を入れての正規受診ルートに回るのであればいずれにせよ総体としての大病院受診抑制にはつながりそうです。
中には一部論者のように日本の医療は皆保険とは言ってももともと自己負担率は決して低くはなく、これ以上自己負担を増やすのは反対と言う立場もあるかも知れませんが、圧倒的な高額となる医療費はおよそ入院を要する重症時に発生するものだと考えると、負担額がもともと低く軽症患者がほとんどの外来部分から手をつける方が重症入院患者の医療を制約するよりは妥当ではあるのでしょう。
ともかく医療費をどこまで抑制すべきなのか、その手段に何を用いるかは議論の分かれるところですし、何を実施するにしても国民に対し説明と理解を求める手間暇がかかるはずですが、一度に全部まとめてではなくまずは誰にとってもそれなら妥当と思える部分から手っ取り早く手をつけておいて、その間に議論が分かれそうなところについて慎重に話を詰めていくと言う段階を踏んだやり方が為政者にとっても現場にとっても安心安全ではあるのでしょうね。

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2014年9月 1日 (月)

世界最大の製薬企業ノバルティス社、たびたび世間をにぎわす

先日大阪市立総合医療センターの臨床工学技師と医療機器メーカーの癒着を報じる記事が出ていてなるほどと拝見したのですが、確かに医療のような専門性の高い世界では同じ職場の中でもどうしてもその道の専門家の判断に委ねるしかない場面は多いもので、その気になれば幾らでも癒着じみたことが出来てしまう状況にはあるのでしょうね。
その点で昔から何かと噂の絶えない製薬業界と医療との関係については以前にも何度か取り上げたことがありますが、ちょうど2年前から製薬業界の自主規制でいわゆる接待の類が大幅に規制強化されたのを受けて、これからはMRなど消えてしまうんじゃないか?とも噂されていたのは周知のとおりですよね。
ただ飲食などの遊行的コストを削っても他の部分で支出を増やせば業界の癒着がささやかれるのは道理で、特に近年降圧薬絡みで製薬会社と複数の医師とが絡んだ大々的な不正があったのではないかと大問題に発展したのはこれまたよく知られているところなんですが、その事件に関して厚労省からも誇大広告だと異例の刑事告発を受けたノバルティスが先日またこんな記事で話題になっているようです。

ノバルティス:学会で医師71人の旅費510万円肩代わり(2014年8月27日毎日新聞)

 製薬会社ノバルティスファーマ(東京)が4月に開催された日本内科学会に出席した医師71人の旅費計約510万円を不当に肩代わりしたとして、業界団体「医療用医薬品製造販売業公正取引協議会」が27日、指導した。製薬会社が学会参加者の旅費を肩代わりすることは、医師への不当な便宜供与に当たるとして規約で禁止されている。
 協議会が、学会の旅費肩代わりで指導したのは初めて

 ノ社と協議会によると、ノ社は4月13日に東京で自社製品に関する全国講演会を開催。これに出席することを条件に、同じころ東京で開催された日本内科学会総会にも参加した医師71人の宿泊費と交通費を負担した。
 ノ社のダーク・コッシャ社長は「深くおわびする。二度と起こすことがないよう、再発防止を徹底したい」とのコメントを発表した。ノ社は、降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験を巡る虚偽広告事件で、元社員とともに薬事法違反(虚偽広告)で起訴されている。【河内敏康】

ま、これも一昔前であれば旅費を負担して講演会等に医師を集めると言うことはどこの会社でもやっていたことで、業界内部の規制強化が進んだ結果現在ではやってはならないことになってしまったと言うことではあるのでしょうが、しかし今年の春になってもまだこれだけ大々的にやっていると言うのはよほどに金が余っているのか、それともイメージダウンを取り戻そうと躍起になっていたと言うことでしょうか。
患者さんの中でもあれだけディオバンディオバンと連呼されると担当医に処方変更を言い出す方が一定数はいたものと思いますが、それでも大多数の患者は何の薬かくらいは把握していても名前や製薬会社までは知ったことではないでしょうから、処方権を持つ医師の側さえしっかり掴んでおけば多少のスキャンダルも影響はカバーできると言うことなのかも知れません。
昨今では医師への接待が規制強化されたことの反動もあって、調剤薬局への接待攻勢が非常に目立ってきていると言う噂もちらほら聞こえてきますけれども、これなどもゾロ(ジェネリック)推奨の国策の中で医師が商品名ではなく一般名(成分名)で薬を出すようになった、その結果実際にどの薬を出すかの選択が患者と薬局との話し合いで行われるようになったことの反映なのだと思います。
ともかくも今やちょっとしたことで世間の批判が集中し炎上しかねない時代で、いくら一般人と直接取引することの少ない製薬会社と言えどもこうもたびたび名前が出ればイメージダウンも必至ではないかと思うのですが、何と同じノバルティスがまた新聞ネタを提供していて、これまた厚労省からきつくお叱りを受けたと報道されています。

ノバルティス、2500例を放置 重い副作用の報告義務 (2014年8月29日日本経済新聞)

 スイス製薬大手の日本法人ノバルティスファーマ(東京)が薬の副作用を厚生労働省に報告していなかった問題で、同社は29日、自社薬との因果関係が否定できない重い副作用で新たに約2500症例の未報告案件があったと発表した。薬事法では製薬会社は重い副作用を把握した場合、一定期限内に国に報告する義務があるが大量に放置していた。
 同社は29日、厚労省に報告した。厚労省は「薬と副作用の因果関係を精査し、重篤症例の未報告など薬事法違反が確認できれば新たに行政処分を検討する」としている。

 同社は白血病治療薬による重い副作用を16症例21件把握しながら国に報告しなかったなどとして、7月に厚労省から改善命令を受けた。この際、販売するすべての薬で同様の報告漏れがなかったかどうか報告するよう指示され、約1万例を調査していた。
 その結果、同社が販売する薬との因果関係が否定できない重い副作用症例は少なくとも2579例あった。白血病治療薬など抗がん剤が多く、患者の副作用は腎障害などで、死亡した事例もあったという。
 これとは別に自社薬との因果関係を調査中の副作用症例は6118例あるといい、薬事法違反の未報告事案はさらに増える可能性がある。厚労省は9月末までに全ての調査結果を報告するよう指示した。
 厚労省によると、製薬会社から報告のある副作用症例は全体で年間およそ4万例。ノバルティスは2013年に複数の症例で約8千件を報告したという。

 ノバルティスを巡っては、高血圧症治療薬ディオバンを巡る臨床データ操作事件で、法人としての同社と元社員が薬事法違反(誇大広告)罪で起訴されており、厚労省はこの件でも行政処分を検討している。
 大量の副作用症例疑いの未報告について、同社は「深く反省し、再発防止に努める」とのコメントを発表した。

白血病治療ともなればもともとあれやこれやと強烈な薬を何種類も投じて行うもので、何かあると言うことが当たり前だし何かあっても何が原因だったかとはっきりしないこともままあることで、同社に限らず「薬との因果関係を否定」出来る場合の方がむしろ少数派なんじゃないかとも思うのですが、それゆえ保険診療ルール下における監査などと同様ケチをつけようと思えば幾らでもケチのつけようはあるでしょう。
実際に使う側の臨床医にしても効果や副作用など製薬会社の言うことを鵜呑みにするのではなく、自分や同僚等の経験や実感を重視して使っているはずですから直ちに同社の薬が危険だと言う話にもならないでしょうが、ともかくもこうやって相次いで報道されることからしても今やすっかり同社は各方面から注目され厳しくチェックされる立場にあると言うことは言えそうですから、今後も幾らでもマスコミに登場する機会はありそうですよね。
製薬業界も合併等が続いてどんどん巨大化が進行してきていますけれども、その中でもノバルティスと言えば世界最大手とも言われる巨大製薬企業であって、単純にあちらこちら手広く商いをしているからこそ突っ込まれる余地も多々あると言うこともあるのでしょうが、アメリカなどでも医師への接待やリベート支払いで告発されていると言うのは日本法人におけるそれと全く同様の話ですから、企業としてのポリシーであるのかも知れません。
製薬業界も今や世界的巨大企業でなければ開発費負担が出来ず市場の寡占化が進んでいく時代だと言いますが、インドで同社の特許権訴訟が社会的に大きな反発を招いたように利用者である国民からすれば独占企業が医師らと癒着して処方させる高い薬を買うしかない状況に不安を感じるのも当然で、今後も同社に対する世間からの厳しいツッコミはますます増えていくことになるのかも知れませんね。

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