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2014年8月23日 (土)

京大医学部で年齢差別?

京都大学と言うところは伝統的に受験生に入試の採点結果を公表することで知られていますが、その京都大学でこんな選抜が行われていたと話題になっています。

京大医学部入試でなんと「面接0点」 年齢差別ではとの見方出るが、大学担当者は否定(2014年8月20日livedoorニュース)

京都大学医学部の入試で、面接試験が50満点中0点だったとする成績通知書の写真がネット上で出回り、憶測を呼んでいる。年齢差別ではないかというのだが、京大の担当者は、「そんなことはないはず」と否定している。
「面接0点」というのが存在するとすれば、面接を欠席するか、暴言を吐いたかといったケースが考えられるかもしれない。

面接官から、後何度受けるつもりかと聞かれた?

写真が出回るきっかけは、2ちゃんねるで2014年5月8日、京大医学部の受験生という人物が書き込みをしたことだった。
この人物は、13年度の入試では、面接が25点だったのが、今回は0点と採点され、不合格になったと告白した。大学院卒の受験生だといい、当日の面接内容は、前回とほぼ変化がなかったものの、今回は面接官から、後何度受けるつもりかと聞かれたという。国公立大の後期日程では、別の大学を受けると話すと、そっちの方を頑張ってくださいといった内容のことを言われたとも明かした。最後に、面接官から試験の出来を聞かれ、今回は模試でも合格圏内で出来もまあいいと伝えたとしている。
翌9日になって、この人物は、京大に出してもらった「面接0点」の成績通知書だとする写真を2ちゃんにアップした。それによると、合格者の入試最低点は900点で、この人物は864点だった。面接が前回の25点だったとしても不合格となるが、一部学科試験の点数について、大手予備校の模試ではトップクラスだったのに、思ったより低いとも漏らしている。とはいえ、写真の文面を見ると、合格者の最低点を上回っても、面接と調査票の結果によっては不合格になるとされていた。
こうした採点について、この人物は、再受験者や多浪の受験者は差別されているのではないかとの見方から、「面接のあるところはもう怖くて受けられないよ」と不満を訴えた。年齢が高く再受験者などに見える人はほかにたくさんいたといい、「あの人らの面接点が気になる」とも言っている。

京大「『面接0点』となることは、ありえます」

この人物の書き込みに対し、同じ京大医学部受験生で浪人中だという別の人物は、自分も「面接0点」だったと2ちゃんで応答した。前回は、同様に25点だったといい、「今年から差別強化したのか?」と漏らしていた。入試得点も、867点と前出の人物の点数に近かったとしている。
2ちゃんでは、最近になって、年齢差別に抗議しようとの動きが出て、情報サイトなども取り上げるまでになっている。
京大医学部を再受験者する人向けのサイトなどでは、現役、1浪なら30点を基本に採点され、それから1年上がるごとに4点の減点になるといった情報が流れている。成績通知書の書き込みなどからまとめたとみられるが、もちろん確かな情報であるわけではない
「面接0点」について、入試情報を担当する京大医学部の教務・学生支援室では、取材に対し、「それはありえます」と認めた。面接に欠席した場合は、当然0点になるという。そのほかにどんな場合に0点になるかについては、「面接官が採点した結果ですので、私どもでは分かりません」と答えた。年齢差別があるかについては、「そういうことはないはずだと思っています」と言っている。
京大の入学者選抜要項では、面接については、適正、人間性などについて評価し、学科の成績と総合して合否を決めるとなっているが、「学科試験の成績の如何にかかわらず不合格となることがあります」とうたってある。今回は、学科だけで最低点の900点を上回っていても不合格になることになり、受験生には選考基準が分かりにくいが、教務・学生支援室では、「最低点はあくまでも参考に載せたということです」と説明している。

まあしかし、面接の結果次第では一発不合格もあると明記されている状況で面接が0点であると言うことですから、現実的にこれは試験の点数を問わず合格させるべきではないと判断されたと言うことなのでしょうかね。
そもそも大昔は医学部入試はテストの点数だけの一発勝負が当たり前だったのが、「医師として以前に人として優れた人材を選ぶべき」「医療のことしか知らない医師は困る」等々世間の声に押され面接だ推薦だ、はたまた学士に社会人入学だと多様な入試スタイルが取り入れられ始め、昨今ではさらに「地域に残る人材を優先すべき」などと言って地域枠の類が絶讚増加中であることは周知の通りですよね。
そうした多様な人材を求める価値観からすると何浪しようがとにかく医者になりたいと言うほど医学に対して熱意にあふれた人間こそ是非とも医学部に入れるべきと言うことになるのでしょうが、大学からすると何年も受験を繰り返してもなかなか合格点に達しない人間よりは一発合格する優秀な人材を取りたいのは当たり前だろうと言う考え方はあると思います。
さらに面倒なのは医学部の特殊事情として社会に出て一人前になるにはそれなりの年数がかかる、そしてこれは表向きの条件としては入っていませんけれどもやはり修行期間中は様々な意味で体力と根性の限界が高いほど有利と言う体育会系社会ですから、昨今の女子学生増加傾向にすら様々な意見があるのにまして歳のいって知力も体力も下降線になった高年齢受検者などどうなのか…と言う声はあるわけです。
年齢が高いと言うことは卒業後の実働年数が短いと言うことでもあって、ただでさえ今や医学部は医師養成所としてとにかく使える戦力の数を送り出すことが求められている中で、やはり様々な意味でより良い学生を取りたいと言うのが本音なのだろうし、京大のように採点結果が公表されない他大学であれば特に話題にもなることなくサクラチルで終わっていた話なのかも知れません。

面接というものはテストの点数では計れないその他の要素について評価する場だと考えると、年齢や多浪も含めてありとあらゆる基準から評価されると言う恐さもあると言うことだとは思うのですが、一方で0点と言うのはよほどに評価が悪かったとしてもなかなかにお目にかかれる点数ではないでしょうから、そもそも受験前に0点が確定していると言うのは試験のあり方としてどうなのかでしょうね。
その点で年齢その他の明確な基準があるのなら募集段階できちんと公表すべきであって、最初から合格させるつもりもないのに受験をさせているのは問題ではないか?と言う批判もあっていいはずなんですが、もちろん本音の部分はともかく仮にも国立大学ですから、あまり表立って年齢制限等々の条件を打ち出すわけにはいかないと言う事情も判ります(ただし基準未公表ながら、区別は行うと公表している大学はあるようですが)。
以前に訴訟にまで発展して話題になった群馬大学医学部の例では50代の原告による訴えは年齢差別だと明確に認められるとは言えないとして棄却されましたが、仮にも公費を投じている国公立大学なら年齢などで差別するのはケシカランと言う意見もある一方で、むしろ公費を投じているからこそ社会に還元できないことが明らかな人にそれを浪費するのは如何なものかと言う意見もありと、世の受け止め方も様々です。
ネット上では「どこの医学部が年齢差別が厳しいか?」などと言う出所不明の噂なども流れていて、それだけ医学部の年齢差別問題が公然化していると言うことなのでしょうが、興味深いのはネットで検索をしてみると入試の年齢差別問題とはほぼ医学部に関してのものに限られて議論されているようで、学部とその後の職歴とが直結する医学部の特殊性と言えるものなのかも知れません。
こうした年齢差別の是非は改めて議論していくべき問題だと思いますが、少しでも優良な学生を取りたいのはどこの大学でも同じ事でしょうから表裏関わらず様々な選抜基準はあるはずで、当面のところ年齢差別を回避するには学力試験の点数だけで合格出来る大学か、あるいは年齢差別をしないことを公表している大学を選ぶと言ったことも現実的方法論として検討すべきなのかなとも思いますね。

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コメント

どうしても排除したいなら司法試験みたいな受験回数制限が一番いいんじゃないかな

投稿: こだま | 2014年8月23日 (土) 09時38分

多浪して京大入るのとさっさと他の大学入るのとどっちが有利なんだろ?
医学部だったらどこ出たって医者にはなれるだろうに

投稿: | 2014年8月23日 (土) 10時48分

2014医学部医学科前期 1300満点中 最高点:1072.85 最低点:900.90 合格者平均点:957.07 この人の点数864。

ペーパーが京医平均くらいとっとけば面接0点でも入れるもんを差別云々言うのはさすがに無理がある。

投稿: tt | 2014年8月23日 (土) 11時18分

兄貴の同級生が何年も何年もずっと京大で多浪してましたけどね。
他の大学通ったこともあるけど入学せずに毎年京大受験して毎年落ちるの繰り返しで。
最後どうなったのか知らないけど精神的にもちょっとおかしくはなってたみたい。
京大受けるくらいだからまるきりバカじゃないだろうに親がいちばん悲惨でしたよ。

投稿: やまちゃん | 2014年8月23日 (土) 11時26分

医局支配が強かった頃は卒業生=自前の戦力だったでしょうが、今後さらに脱医局化が進んでくれば卒業後のことなどどうでもいいと言う感覚になって、年齢制限に関しては緩和されるかも知れないですね。
また例えばこういう有名な人がスポーツ医学の先生として来てくれるなら是非教えを請いたいと考える人は少なくないだろうし、持っているや経験スキルによっては病院経営上もプラスになる場合はあると思います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A5%E4%BE%86%E6%99%83%E4%B9%85
http://btbrasil.livedoor.biz/archives/55140719.html
ただやる気や情熱が入試でプラス評価されるなら、高年齢は適性上プラスかマイナスかと言えばマイナスですから、そちらも同様に評価に組み入れなければ公平でないと言われればそれはその通りかも知れません。
今回の件では面接0点で合格があるのかないのかでかなり違ってくると思いますが、浪人を繰り返すほど点数が下がっていくと言うのは再試験では優は取れないと言うのと似たところはあるかなとも感じています。

投稿: 管理人nobu | 2014年8月23日 (土) 12時19分

今の時代はどこ大でも大差は無いような気がしますがどうでしょう?
あと年齢が問題で落としたなら立派な憲法違反ですね

投稿: | 2014年8月25日 (月) 00時40分

>あるいは年齢差別をしないことを公表している大学を選ぶと言ったことも現実的方法論
リンク何故か見れないです

投稿: | 2014年8月25日 (月) 00時45分

鹿児島だかは以前に高齢者が合格か卒業かしてませんでしたか?
私学だとそんなに珍しくないイメージありますね。
我が母校(国立)もアラフォーくらいの歳のいった人は時々います。

投稿: ぽん太 | 2014年8月25日 (月) 11時09分

入学試験における合否の判定にあたり、憲法及び法令に反する判定基準、例えば、合理的な理由なく、年齢、性別、社会的身分等によって差別が行なわれたことが明白である場合には、それは本件入試の目的である前記のような医師としての資質、学力の有無とは直接関係のない事柄によって合否の判定が左右されたことが明らかであるということになり(いわゆる他事考慮)、原則として、国立大学に与えられた裁量権を逸脱、濫用したものと判断するのが相当

と、合理的な理由がない差別による選考を禁止しているのです。

しかし、現実にはこのような、何かの権力が働いたとしか思えない、
理不尽な選考差別が存在します

技術訓練校入校差別問題
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/hanhinkon/gizyutu.html
では、定員の半分にも満たない技術専門校の入試をトップの成績でクリアしたにも関わらず、ただ一人不合格とされた方の体験が載っています。

京都大学の医学部を受験で、本来勤勉に努力し、結果を証明した者には等しく与えられなければならないはずの就学する権利を理不尽に奪われた被害者様
どうか気付かれましたら、連絡を頂けませんでしょうか。
現在、日本にはこのような被害の声を取り上げる場所が存在しません。どうか、ほかにも理不尽な思いをされた方がおりましたらご連絡下さい。

技術専門校入校差別問題 鈴木より

投稿: 技術専門校入校差別問題 鈴木 | 2014年8月28日 (木) 09時42分

>医師としての資質、学力の有無とは直接関係のない事柄によって合否の判定が左右された

いやこれ医師の資質に関係あるんじゃないかってことだから意見が分かれてるんじゃない?

投稿: 横レスだけど | 2014年8月28日 (木) 10時04分

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