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2014年7月24日 (木)

マクドナルド騒動 顔が見えない相手を信用する難しさ

先日「やっぱり中国だなあ…」と思わせるこんなトンデモ記事が出ていました。

期限7カ月過ぎ、カビだらけの肉をファストフード店に供給=作業員「食べても死にはしない」―中国(2014年7月22日レコードチャイナ)

2014年7月21日、京華時報は、マクドナルドやケンタッキーフライドチキン、ピザハットなどの中国の店舗に、大量の変質した食肉加工品が供給されていた問題で、これらの加工品は中国で優先的に使用されていたと伝えている。

問題の供給元は、米OSIグループの子会社・上海福喜食品有限公司。同社は保存期限の切れた変質した肉類原料を大量に使用し、保存期限シールを貼り替えるなどの偽装工作をしていた。中には期限が7カ月過ぎ、カビが生えた冷凍品まで扱われていたという。同社の作業員は「期限切れだからと言って、食べても死にはしない」と話していた。

こうした肉で製造されたチキンナゲットやステーキ、ビーフパティなどは、主要なファストフードチェーンに販売されていた。特に鶏肉加工品は中国に優先的に供給されていたという。(翻訳・編集/北田)

この時点では言ってみればまあ中国だから仕方ないか…と言うよくあるネタ扱いで終わっていた話なのですが、何しろその出荷先が全世界レベルで各方面に及んでいると言うことであっと言う間に日本でも大々的に炎上してしまったのはすでに各種報道でもご存知の通りですよね。

マクドナルドとファミリーマート、中国の期限切れ肉使用企業から輸入(2014年7月22日ハフィントンポスト)

中国の食品会社が消費期限切れの鶏肉や牛肉を使っていた問題で、日本マクドナルドは7月22日、国内で使用する「チキンマックナゲット」の約2割を該当の会社から輸入していたと発表した。マクドナルドは、21日に該当商品の販売を中止し、タイや中国の別の業者からの食肉調達に切り替えたという。

消費期限切れの食肉を販売していたのは、アメリカの食肉大手OSIグループの中国現地法人「上海福喜食品」。中国の経済紙「第一財経日報」によると、取引先は、マクドナルドのほか、ケンタッキーフライドチキン(KFC)、ピザハット、吉野家、スターバックス、セブン―イレブンなど多岐にわたるという。

マクドナルドとヤムが謝罪、取引先で床から食肉拾う姿報道(2014年7月22日ロイター)

[上海 21日 ロイター] - 米マクドナルド<MCD.N>とケンタッキーフライドチキン(KFC)を運営する米ヤム・ブランズ<YUM.N>は21日、食肉の仕入れ先が保存期限切れの食肉などを供給していたとされる問題をめぐり、消費者に謝罪した。

問題となっているのは米食品卸売会社OSIグループの中国工場、上海福喜食品で、テレビの報道番組で従業員が床から食肉を拾っている姿や、期限切れの食肉を新鮮な食肉に混ぜている姿が放映された

上海市食品薬品監督管理局はこの報道を受けて、20日に同工場を閉鎖した。

マクドナルドとヤムは同工場との取引を中止するとしている。マクドナルドは中国のウェブサイトで、商品が不足する可能性があると明らかにした。調査会社ユーロモニターによると、2社は中国のファストフード市場で売上高ランキングの最上位を占めている。

マクドナルドの中国事業の広報担当者はロイターに対し、「報道で取り上げられた行為が本当ならば、世界中どこでもマクドナルドが絶対に許さない行為だ」と述べた。

マクドナルドと言えば先日は米消費者調査で「一番まずいハンバーガーチェーン」の堂々一位にランクされたように昔からその不味さと不健康さでしばしばネタにされてきましたが、マクドナルドに限らずこの手のファーストフードやファミレスの料理には家庭で再現できない独特の味わい?があるのは確かで、ハマる人にとってはあの独特の味が癖になるのかな?とも思うところです。
ただこの種の大規模量販チェーンの料理と言えば勝手なイメージ的に消毒薬臭くて食べられたものではなくても食あたりだけは出さない「衛生的な」作り方をしてるような気がしていたのですが、コスト削減の結果なのか衛生面においても見た目通りの品質になっていると言うのはどうなのかで、消費者としても今後は価格だけではなく味や健康面にももっと注意を払うべきだと改めて警鐘を鳴らす事件となりそうですよね。
また中の人が言うところによると製造元の工場だけでなく販売現場レベルでの作業も必ずしも衛生的とは言えない部分が多々あるようで、やはり安い時給で流れ作業的に忙しく働かされると言うのはどうしても仕事の質の上では不利なのだろうし、工場にしろ厨房にしろ中の人にとって顔の見えない顧客のためにもっと良いものを作ろうと言う気にならないのは人間の当然の心理と言うものではあるのでしょう。
それでもおもちゃや服飾品などであれば不具合があれば交換します的対応で済むことなのかも知れませんが、食べるものに関してはさすがに一度口に入ってしまうと交換すると言うわけにもいきませんから、近代社会で正義と化した大量生産方式によるコストダウンも用いる対象によって向き不向きはある気はします。

そうした話はともかくとして、今回の件で興味深かったのが中国など第三国で生産を委託すると言った場合に最も重要なのが品質面をどうやって担保するかで、最近では「メイドインチャイナでも外国企業のものなら品質管理がしっかりしているが、中国企業のものは本当に危ない」なんてことを現地の人も言っているそうですよね。
マクドナルドは今回の事件を受けて「我々は欺かれた」と言うコメントを出しているそうで、それは顧客対策としても自分達も被害者であるとの立場を主張することは仕方がないのかも知れませんが、それでは誰が欺いたのかと言えば一つにはサプライヤーの中の人が証言しているようにこのやり方は同社では長年行われている規定の方法であり、上層部の指示の元に行われたと言う問題が第一にあります。
ただむしろそれよりも深刻なのがマクドナルドにしても現地での品質を担保するために第三者機関によるチェックをかけていた、それが機能していなかったことは明らかなのですが、そもそも問題が発覚した現地テレビの報道では監査中には問題の鶏肉を隠しておき、監査が終わった途端にそれを取り出し使うと言う素朴な方法をとっていたのですから、監査自体どれほど形骸化していたのかが問われるところです。
品質チェック機構がまともに働いていないとなればサプライヤーをどこに変えたところで品質を担保することは出来ない理屈で、こうなると消費者としては売っている側が品質を保証しますからと言っても信頼しきれず、とにかく誰が作ったかの生情報を確認しないことには判断のしようがないと感じてしまうでしょうね。
その点で日本でも一部のプライベートブランド商品で「自社が責任を持ってその品質を担保しているから」と言う理由で製造元を明らかにしないと言う方針が問題視されてきて、最近ようやく「その気になれば製造元を知ることが出来る」レベルにまで改善されたそうですが、こういうやり方も品質に対するイメージと言う点でかえってマイナス評価を招くのではないか?と言う危惧もありそうですけれどもね。

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コメント

 中国上海の食品会社が消費期限の切れた肉を再加工し、ハンバーガーチェーンやコンビニなどに
 卸していた問題で、コンビニチェーン大手「ファミリーマート」に対する反発が起きている。
 傷んでいた可能性のある商品を販売していたことではなく、今後も「信頼できる相手を探して
 中国との取引を継続する」と中山勇社長が語ったからだ。
 2007年から2008年にかけて起きた「毒餃子事件」をきっかけに、中国から輸入される食品に
 対する信頼は低下するばかり。「まだ中国のものを食わせる気か」ということらしい。

 今回の事件は中国の国営放送「中国中央テレビ」の調査で明らかになった。米食品会社大手
 OSIグループの「上海福喜食品」が使用期限の切れた肉を使って加工品を製造し、さらに
 製造日を改ざんして国内外の飲食店、コンビニなどに販売していたというのだ。販売先として
 名前が挙がっているのがケンタッキーフライドチキン、スターバックス、ドミノ・ピザ、
 セブン・イレブン、吉野家などで、日本ではファミリーマート、日本マクドナルドが仕入れて
 販売したことが分かった。

 中国中央テレビが撮影した「上海福喜食品」で行われていた行為は衝撃的なものだった。
 食品加工をしている作業場の床に散乱している肉を拾って加工したり、テーブルの上には青く
 変色した牛肉が置かれたりしていた。この牛肉は7か月ほど期限が過ぎたものだそうで、これを
 細かくし包装し直して、さらに保存期間を1年に延ばすなどの偽装を行うのだという。使用期限が
 2週間過ぎたという鶏肉も出てきて、「使っても構わない」といった従業員同士のやり取りも
 撮影されていた。

 上海市当局が工場を閉鎖し製品を押収したのが2014年7月20日。ここから商材を仕入れていた
 世界各国の会社が謝罪することになった。日本ではファミリーマートが7月22日付けで
 チキンを使った 「ガーリックナゲット」「ポップコーンチキン」の販売を中止したと発表し、
 謝罪した。日本マクドナルドも同日、「チキンマックナゲット」の約2割をこの会社から輸入
 していたとし、販売を中止したと発表して謝罪した。いまのところ問題の会社の商品を
 使用したことが分かっているのはこの2社だけだ。

 中国産の食品については「毒餃子事件」以降も規定量以上の農薬が検出されたとか病死した肉が
 売られているなどの報道が相次いでいて、中国産表示のものを避ける人もいる。ネットでは
 ファミマやマクドが中国産の鶏肉を使用していたことを初めて知ったという人も多く、
 知っていたら買わなかったといった発言も出ている。

 ファミマやマクドは氷山の一角であり、他にも扱っている会社が日本にはあるのではないか、
 とネットでは疑われている。
 そんな中でファミマの中山社長が記者団に対し、今回の事件について語った一言が批判の火種に
 なってしまった。中山社長は今後こうした事件に巻き込まれないようチェックを重ねて安心できる
 商品を提供したい、と強調した。そして、「信頼できるパートナーを見つける努力をする」と語り、
 今後も中国から輸入していく方針を明かした。

 ネットではこんな目に合ってもまだ中国のものを食べさせるつもりなのか、といった意見が爆発した。
 「その腐れチキンあつかってる業者も『信頼できる』って思ったから契約してたんだろ?」
 「どう考えても別の国を探すべき。反省するなら中国辞めろや!!あほか!!」

 ファミマ広報は、今回の事件をきっかけに中国との全ての取引を止めるということにはならない、
 という。信頼できるパートナーを選び管理体制をしっかり組んでいくという、中山社長が語った
 通りの運営を進めていく。
 http://www.j-cast.com/2014/07/23211278.html?p=all

投稿: | 2014年7月24日 (木) 08時44分

クソマズいゴ○みたいなものにわざわざ金出す気にはならないわなw

投稿: aaa | 2014年7月24日 (木) 09時05分

安いものには安い理由があるわけで
どこかに無理があることなど、皆わかっていたくせにね
消費者も被害者づらばかりする資格ないでしょ

投稿: | 2014年7月24日 (木) 09時15分

一緒に仕事してみたら信用していい民族、しちゃいけない民族があるってことは当たり前の常識なんだけどね。
そういうのは昔からの伝統的文化に根ざしたものだから良い悪いじゃなくて、そういうもんだと捉えるしかない。
でもわざわざ信用できないと分かりきってる相手と自分から進んで取引広げようってのはバカだってこと。

投稿: トマト人 | 2014年7月24日 (木) 09時25分

当「ぐり研」はお食事会系サイトですから食べ物には関心がありますが、やはり実際に口にしてみてこれは変だと感じる食品と言うのは真っ当ではない確率が高いし、そういうものはちゃんと識別し避けるべきだと思います。
別に高いお金を出さなくてもまだまだ真っ当な食べ物は探せばあるわけですし、場合によってはそれにプラスしてほんの少しの自助努力で栄養やバラエティーの面で補ってもいいわけです。
そして一番重要なことは真っ当な食べ物を作っている人、提供している人には正当な評価を与えてそれを継続してもらうと言う大衆の支持的行動で、その意味でも相手の顔が見えることは重要だと思います。
ともかく一生に渡って口にし全身を形作る元になっていくものなのですから、食べ物についてはもう少し皆が関心を向けるようにしたほうがいい気がしますね。

投稿: 管理人nobu | 2014年7月24日 (木) 09時57分

山口県生活衛生課は23日、山口県長門市の輸入業者「伊村産業」がベトナムから輸入した冷凍シシャモに、
汚物のようなものや殺鼠(さっそ)剤と疑われるものが混入していたと発表した。

商品名「子持ちからふとししゃも」で、伊村産業は同一ロット品の自主回収を始めた。
山口県は伊村産業に対し、同一ロット品の販売中止と消費者へ周知、異物混入の原因究明を指導するとともに、
消費者にこの製品を食べないよう呼び掛けている。

山口県生活衛生課によると、今年5月29日などに輸入された。
冷凍シシャモはビニール袋に入れられたうえで段ボール箱に詰められていた。
伊村産業から山口県に入った連絡によると、山口県外の複数の小売店で箱を開けた際、
汚物のようなものがビニール袋の中に入っていたほか、
袋入りの殺鼠剤とみられるものもビニール袋の中にあったという。原産国はベトナム。
輸入量や出荷先は調査中という。

山口県によると、混入が疑われる殺鼠剤の成分として考えられる「塩化ダイファシノン」は
血液を固まりにくくする作用があり、摂取量によっては、頭痛や吐き気、腹痛などを起こす場合があり、重
篤化する場合には生命に影響する危険性があるという。

厚生労働省は全国の検疫所に「子持ちからふとししゃも」を製造したベトナムの
「RICH BEAUTY FOOD」社の製品を貨物保留とするよう指示。
RICH社の商品輸入者に対し、異物混入がないかどうか全箱確認するよう求めた。

毎日新聞 2014年07月24日 01時12分 http://mainichi.jp/select/news/20140724k0000m040148000c.html

投稿: | 2014年7月24日 (木) 10時09分

味覚ってもともと身体に悪い食べ物を区別するために発達したものって聞きますね。
腐ってるものもわからなくなったらお腹壊しちゃいますから。

投稿: てんてん | 2014年7月24日 (木) 11時49分

おそらくこれで肉絡みの食べ物は確実に値上がりするだろうけど
それで真っ先に文句言い出すのは
二言目には「俺は高くても国内産を買う(キリッ」とか吹いてる奴等であろうことは容易に想像できますね。

投稿: 名無子 | 2014年7月24日 (木) 20時28分

ローソンの新浪剛史会長は23日、中国の期限切れ肉使用問題に
関連し「(日本企業は)安心・安全という付加価値を顧客に
理解してもらい、価格を上げられる環境をつくらねばならない」と述べた。
食品の加工・流通過程を追跡する「トレーサビリティー」の
重要性を指摘し、安全実現のコスト負担を消費者にも求める必要が
あるとの考えを示した。

米ニューヨークでの講演後に、デフレ脱却を目指す日本の企業の
あり方として記者団に語った。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2014/07/24/kiji/K20140724008621670.html

投稿: | 2014年7月24日 (木) 23時13分

>ベトナムから輸入した冷凍シシャモ
>原産国はベトナム

何故にベトナムに冷水性のカラフトシシャモ?
…いやどっか北の国から持って来て加工してるから、でしょうけどつまりは移送費で足が出ないくらい人件費が安いって事なわけでこのテのは当然起こりうるでしょうねえ。

投稿: 10年前にドロッポしました。 | 2014年7月25日 (金) 13時00分

輸入養殖エビが「薬付け」と揶揄されている理由
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20130731/1375240379

投稿: | 2014年7月25日 (金) 13時17分

 2014年7月24日、「上海福喜食品」の鶏肉品質問題で、中国食品会社への不信感が強まり、タイ食品会社へ取引先を切り替えよう
との動きが広まっている。

 中国上海市の食品会社「上海福喜食品」は、マクドナルドなどに使用期限切れの食肉を使った加工品を出荷した問題で、「異臭が
する肉や、変質して黒っぽくなった肉の他、健康に悪いリンパ腺を含んだ部位も使っていた。」「素材の悪さを隠すため、食品添加物を
多く使用しており、体に悪いので、マクドナルドを食べないように」などと、WEB上での内部告発も出ていた。

 以前から、中国で安全な食材を購入することはハードルが高い。5年前には、化学薬品で作る「偽卵」が市場に出回り、卵を買う
消費者は、太陽やライトに卵をかざして一つ一つ確認しなくてはならなかった。騙すより騙される方が悪いとの考えを持つ経営陣の
会社もまだ淘汰されていないのが現状だ。

 毒入り餃子事件では、一部の職員が故意に殺虫剤を混入させたためと言うのが、捜査当局の公式発表だったが、無知な現場
作業員が、殺虫剤を使用した後、殺虫剤を水で洗い流す作業を行わなかったからだとの見方も根強い。従業員の教育に費用を
惜しむモラルの低い食品会社の、安全よりも短期的な利益確保を優先する体質が根幹にあるからだ。コストは上がるものの、
モラルの低い中国との取引を終了させ、タイにシフトしようとの動きが出ている。
http://www.globalnewsasia.com/article.php?id=728&&country=2&&p=2

投稿: | 2014年7月25日 (金) 20時36分

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