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2014年7月10日 (木)

「一般人」は全く一般人ではなかった件

本日の本題に入る前に、一向にその種のものに興味がないので経時的に増減を把握しているわけではないのですが、中の人に言わせるといわゆる芸能人のスキャンダル報道はこれでもずいぶんと減っているのだそうで、その理由を当の芸能リポーター氏がこんな風に語っているようです。

芸能スキャンダル報道、なぜ激減?どうやって取材?その裏側を、井上公造氏に聞く(2014年7月7日Business Journal)より抜粋

(略)
●減少する芸能ゴシップ、スキャンダル報道

--10~20年くらい前まで、どこのテレビ局も朝はワイドショーを放送して、毎日のように芸能ゴシップが報道されていたという印象があるのですが、最近は減ってきているのでしょうか?

井上 減っていますね。昔は取材もすごかった。僕らは夜中の1時、2時だろうが芸能人の家に行って、インターホンを鳴らしていましたからね。今では絶対にありえないです。

--なぜですか?

井上 一番の理由は、2005年に全面施行された個人情報保護法でしょう。そんな取材をやったら一発アウトで番組が終わります。訴えられて終わりです。要はコンプライアンスが厳しくなったのです。僕らがやりたいとかやりたくないという問題以前に、まずは芸能人のプライバシーに対して理解を示さないといけない。だから芸能人の自宅に行くというのは、よほどの時ですね。例えば、何かスキャンダルの渦中にある人の自宅に連日張り込みをしたとして、その人の子供がマスコミにおびえてしまって精神的なダメージを受けると、責任を取りきれないんです。

--そのほかに、芸能ゴシップ報道が減った理由はありますか?

井上 一般の人たちが、芸能ゴシップを望まなくなったという点も大きいです。昔は芸能人を追い回しているような映像がしょっちゅうありましたが、そういう映像が流れると視聴率が上がりました。今では逆に下がるのです。プライバシー云々の問題もありますが、そもそも人に嫌がられて視聴率も下がることをやる必然性がない

 あとは、お金の問題もあります。僕は昔、女優の大竹しのぶさんが演出家の野田秀樹さんと付き合っているという情報を得て、大竹さんの家の前で14日間張り込んだことがあります。14日目でやっと証拠映像が撮れましたが、13日間は空振りだったにもかかわらず、テレビ局にはそれを許す予算があったんですよ。カメラクルーを立て、当時は8時間で15万円くらい、超過分も含めて毎日20万円以上のお金が出ていた。それだけで合計280万円くらい使っている計算になりますが、今のテレビ局の台所事情では絶対にありえません

 今は確実に撮れる案件しか張り込みが許されませんが、そういうものは際どくはないですよね。大スクープになればなるほど、そんなに簡単には映像が撮れるはずがない。プライバシーの問題に加え、視聴率や制作費の問題も考えると、結果的に「もうやめようよ」ということになります。
(略)

個人情報保護法などのルール上の縛りがきついのももちろんでしょうが、今の時代世間の目線が厳しいだけでなく住宅街で深夜に騒ぎでもしていたならば即座にオンラインで生中継でもされかねない時代ですから、芸能リポーターに限らず顔出しで悪いことはやりにくくなった時代ではあると思いますね。
ただここで注目いただきたいのがコスト的に引き合わなくなってきたと言うコメントがあることで、制作費も厳しくなってきた中でただ延々と張り込むだけと言う作業に大きな人件費を投じることが出来なくなってきた、それなら一山幾らのひな壇芸人に適当にスタジオで駄弁らせているか、ネットで流れている素人動画でも集めて流した方がよほど安上がりで視聴率も取れると言う判断にもなるのでしょう。
別に芸能ゴシップなど世の中にあってもなくてもどうでもいいようなものですけれども、一般の報道全般に関しても同様のコスト的制約から取材をおろそかにする風潮があるのだとすれば問題ですし、実際に取材不足をうかがわせるような報道が増えているようにも感じられるのは、必ずしもネットでの検証作業が昔よりもはるかにシビアとなり報道のアラが目立ってきたからと言う理由だけでもないのかも知れません。
ともかくもそうした状況でお手軽に必要な映像を手に入れようとするならどうしてもヤラセ、仕込みと言った作業が増えてくるのも当然と言えば当然なんですが、この方面においてさえあまりに手抜き過ぎるのではないか?と思われるような仕事ぶりが話題になっています。

芸能人裁判、保釈現場でいつもコメント テレビでおなじみ「謎の女性」がネットで話題(2014年7月7日J-CASTニュース)

  逮捕された芸能人が保釈されたり、裁判が開かれたりする際に、テレビの情報番組では警察署や裁判所の前で待つファンの姿をよく映し出している。
   メディアの取材に応じてコメントする人もいるが、その中に「いつも登場する女性」がいるという。いったい誰なのか、まさかテレビ局の「仕込み」か……。正体を巡って謎が広がっている。

ASKA保釈でコメントした女性は押尾学やのりピー裁判でも

    「いつもの人だな」
    「芸能事務所の人なのかな」
    「どんだけこういう場に行ってるんだよ」

   このようにインターネット掲示板で話題になっているのは、ある女性だ。
   2014年7月5日放送の「新・情報7daysニュースキャスター」(TBS系)は、覚醒剤取締法違反(所持、使用)などの罪で起訴された、歌手のASKA(本名・宮崎重明)被告が3日、勾留先の警視庁東京湾岸署から保釈された様子を伝えた。このとき、ファンと称してひとりの女性が登場し、「更生していい曲を届けてね」とASKA被告に対するメッセージを送っていた。実はこの人物、別の芸能人の類似の報道でもメディアの取材を受け、放送されていたようだ。
   2009年に覚醒剤取締法違反、保護責任者遺棄で逮捕、起訴された歌手の押尾学受刑者。判決が出される日に、「情報ライブミヤネ屋」(TBS系)の中継は、裁判所前で「ASKA保釈」のときに聞いた女性にコメントをもらっていた。「ミヤネ屋」では、覚醒剤取締法違反で有罪判決を受けた歌手、酒井法子さんの裁判の後でも、この女性にインタビューしている
   芸能人だけではない。首都圏連続不審死事件で逮捕、起訴された木嶋佳苗被告の裁判を、この女性は傍聴。終了後にはマスコミに囲まれながら、死刑判決が出たときの木嶋被告の様子を語っていた
   ネット上では、女性がインタビューに答えるそれぞれの画面を見比べて、「なぜいつも同じ人が答えているんだ」と不思議がる声があがっている。出回っている画像がTBSの番組のものが多いため、テレビ局が「コメント要員」として事前に準備したのではないかと疑う声も出たほどだ。
   女性はいったい誰なのか。

逮捕歴のある有名人との「ツーショット写真」も趣味

   この女性を直撃インタビューした記事が、すでにミリオン出版の2013年4月発売の雑誌に掲載されていた。押尾、酒井、木嶋の各裁判でコメントしていたのはやはりこの女性だったようだ。
   記事では、自分の名前も明らかにしている。芸能人の裁判傍聴だけでなく、逮捕歴のある有名人との「ツーショット写真」を撮る趣味も紹介されていた。掲載されていた写真は酒井さんのほか、複数回の逮捕で服役中の田代まさし受刑者、かつてオウム真理教に所属し、現在は宗教団体代表を務める上祐史浩氏と一緒のもの。酒井さんとは「ファンの者ですが昔から好きでした」と頼むと、サングラスを外して一緒に写真を撮らせてくれたというエピソードを披露。また上祐氏の場合はトークライブに足を運び、以前聞いたオモシロ話を雑談に交えながら撮影を頼んだそうだ。
   ほかにも、トム・クルーズやマイケル・ジャクソン、レディー・ガガといった大物セレブが来日した際にもツーショットをゲットしている。国内海外問わず、有名人好きなのは間違いない。
   よく似た女性が、2010年のサッカーワールドカップ・南アフリカ大会にも姿を見せている。
   時事通信は2010年6月29日、現地ルポとして、決勝トーナメントの日本―パラグアイの試合が行われるスタジアムの「決戦前」の様子を伝えた。ここで登場したのが、「サムライブルー」のユニホームを身にまとい、ブブゼラを吹く眼鏡姿の女性。ルックスは同一人物と言えそうだが、名乗っている名前は、雑誌に登場した時とは名字が異なる。しかし、下の名前の読み方は同じだ。ネットでは、同一人物とみる向きが多い。
   裁判所や警察署はじめ、「お騒がせ有名人」が現れる場所に頻繁にやってくるこの女性。メディア側もいつしか顔を覚えているに違いない。バタつく現場でも「この人ならすぐコメントをくれる」とわかっているので、ついマイクを向けるということなのだろう。

TV番組の街頭インタビューでのサクラ疑惑が指摘された女性とよく似た人物 ASKA被告の保釈時にも登場(2014年7月7日トピックニュース)

テレビ番組の街頭インタビューに登場した女性「秋本志保」さんがTwitterで話題だ。
彼女の名前がテレビに紹介されたのは2009年の酒井法子の裁判傍聴に並ぶ姿の一度だけで、その際に「元親衛隊の一般女性『秋本志保』」さんと報じられ、「彼女のそばにいたいので、裁判所の外にいます」と、インタビューを受ける映像が放送された。
その翌年には、秋本さんにとてもよく似た女性が、押尾学の裁判傍聴にも並んでいる姿をワイドショーにインタビューされ、「マナブの十年来のファンで」などと発言した。
2012年には木嶋佳苗死刑囚の裁判傍聴で、そして2014年の7月3日、ASKA被告の保釈が行われた直後の東京湾岸署前では、ASKA保釈を出待ちするファンとして秋本さんそっくりの女性がテレビ番組のインタビューを受けている
ASKA被告保釈時には、テレビカメラに向かって「更生していい曲を届けてね」と発言している。

この秋本志保さんによく似た女性は、ドラマ「相棒」のファンイベントや、「踊るさんま御殿」の再現VTRにも出演している。
一連の流れからネットユーザーの間では、秋本さんはたまたま街頭インタビューを受けたのではなく、やらせ街頭インタビューへのサクラ出演を仕事にする業界関係者なのではという疑念が高まっているようだ。
また、2010年のW杯では中村俊輔選手の大ファンとして南アフリカに出没して取材を受ける「広島県から来た小比賀志帆さん 31歳」が、秋本さんにとてもよく似ていることが指摘されている。
「小比賀志帆」という名前の女性は、かつて、長野県の田中前知事を追っかけるガングロギャルとしてもメディアに登場したこともあるようだ。

記事から見るだけでも非常に多彩な出演歴を誇る方ではあるようなのですが、特定一社の番組だけでなく他局にもそれなりに登場していると言うことに留意いただきたいと思いますが、しかし毎回同じ人間を使い回すにしてもいささか度が過ぎるのではないか?と言う素朴な疑問も抱くところですよね。
いずれにしてもこれだけ多種多様な番組に映り込んでいる、しかも番組構成に組み込まれて出演も果たしていると言う点で全くの素人第三者ではないことが明らかですし、毎回これだけ登場すると言うことで取材スタッフとも顔なじみであることは間違いないのですから、何らかの意図に沿って狙って出演をしてもらっていると言うことは言えるかと思います。
その意味ですでに一般人とは言えない人間を一般人と称してコメントさせているだけでもすでに問題ですが、そうした仕込みの元で行われている発言が誰の意志を反映して行われているのかと言うことを考えた場合に、こういうことを当たり前にやってしまうテレビ局側の番組作りの姿勢がよく判る事例ではあります。
最近では顔認証も自動で行えるようになってきていると言いますから、こういう時代にはテレビに登場した自称一般人については全員チェックをしていかないといけないのかなとも思うのですが、本来こういう恣意的な印象操作じみた行為は真っ当な中の人からこそ問題視されてもおかしくないと思うのですけれどもね。

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コメント

仕込んだっていいじゃない
だってそのほうが楽なんだもの
               みつを

投稿: | 2014年7月10日 (木) 09時03分

芸能スッキャンダルの街頭インタビューやらせなんて、
素の素人で撮らなければいけない理由がわかりませんよ
素の素人で撮ったところで、演出意図に合ったものを採用するだけなのにさ

投稿: | 2014年7月10日 (木) 09時38分

うぶな素人かわいこちゃんが脱いだ!と言われて出てきたのがベテランAV嬢だったときのがっかり感ときたらもう

投稿: | 2014年7月10日 (木) 09時42分

いささか話がずれますけれども、演劇の一般論として本当のずぶの素人さんよりもベテラン俳優の方がよりうまく素人っぽい演技をしてくれそうな気がしますがどうなんでしょう?

投稿: 管理人nobu | 2014年7月10日 (木) 10時39分

 「個人情報保護法」が要因って、井上氏は法律ちゃんと読んでないですよね。
 法律の名前だけ見て、勘違いしてる人が多すぎますけど、この法律は、今回のベネッセの一件みたいに、企業、団体に名簿とかのリスト、データベースの利用方法、範囲の明示、管理の厳格化を求めるものですから。

投稿: ?? | 2014年7月11日 (金) 09時55分

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