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2014年6月23日 (月)

伊勢市の議員が病院窓口で熱血指導

何故今頃?と言う気がしないでもないのですが、先日こんなニュースが報道されていました。

傷害容疑で伊勢市議を書類送検…病院窓口混雑に立腹し暴行(2014年6月21日スポーツ報知)

 病院で窓口が混んでいることに立腹し職員に暴行、軽傷を負わせたとして、三重県警伊勢署が今年3月に、傷害容疑で同県伊勢市の中山裕司市議(73)=同市小俣町明野=を書類送検したことが21日、同署への取材で分かった。

 書類送検容疑は、昨年11月15日、市立伊勢総合病院で男性職員の胸ぐらをつかんだり引っ張ったりして首に約1週間のけがをさせた疑い。職員からの被害届を受け、同署が捜査していた。

 中山市議は取材に対し「会計の際、言い合いになったが暴行はしていない」と話している。中山市議は2005年11月に初当選し、現在3期目。

病院職員殴った疑い 伊勢市議を傷害容疑で書類送検(2014年6月22日朝日新聞)

 三重県伊勢市の中山裕司市議(73)=同市小俣町明野=が病院の受付で職員に暴行しけがをさせたとして、三重県警伊勢署が傷害の疑いで3月に書類送検していたことがわかった。中山市議は朝日新聞の取材に「窓口がスムーズにいかないので職員と言葉のやりとりをしたけれど、手は出していない」と話している。

 署によると、中山市議は昨年11月15日、同市楠部町の市立伊勢総合病院で会計が混んでいたことに腹を立て、受付の男性職員の胸ぐらをつかむなどして首に約1週間のけがを負わせた疑いがある。この職員から同日に被害届が出ていた。
(略)

傷害容疑:73歳伊勢市議を書類送検 病院職員に暴行(2014年06月21日毎日新聞)

 病院職員に暴行しけがをさせたとして、三重県警伊勢署が中山裕司・伊勢市議(73)=同市小俣町明野=を、傷害の疑いで書類送検していたことが21日、分かった。

 伊勢署などによると、中山市議は昨年11月15日、同市楠部町の市立伊勢総合病院で、会計窓口が混雑していたことに腹を立て、窓口の男性職員の胸ぐらをつかむなどの暴行を加え、1週間の軽傷を負わせたとされる。同署が職員からの被害届を受理して捜査し、3月に書類送検した。

 中山市議は毎日新聞の取材に「客の待ち時間が長くなっていたので円滑に業務をするよう注意はしたが、暴行はしていない」と送検容疑を否定した。

 中山市議は同県の旧小俣町議を7期務め、合併に伴って2005年11月から伊勢市議となり、現在3期目。病院事業を所管する教育民生委員会の委員長を務めている。【谷口拓未】

状況の詳細は記事からは不明ですけれども、同市議に関しては長年旧郡部の小俣町で議員を務め地元では相応に敬意を払われてきた人物ではないかと思いますが、それが合併した後に市議に転じた後で伊勢市中心部にある病院で騒動を起こしたと言うことですから、地元でそうであったようにはいかなかった部分も多々あったと言うことなのでしょうか。
一応本人のコメントによれば自分だけではなく顧客一般の待ち時間が長かったことを注意しただけであると言っているようでもあって、何しろ病院部門にも関連する教育民生委員会のトップなのですから市立の病院に一言あってしかるべきと考えたと言う形ですけれども、仮に業務上思うところがあって指導しようと考えたのだとしたならばそれこそ混雑する窓口業務を妨害するようなやり方はしない方がよかったでしょうね。
ちなみに同市議についてはもともと行政書士なのだそうで、2010年にも農地取引を巡って訴えられ議員報酬を差し押さえられたと言う経歴があるようですが、地元での評判は必ずしもよろしくないとも言いながらこれだけ連続当選しているあたり、よほどに強固な支持層がいらっしゃると言うことなのでしょうか。

議員さんと病院との間で発生したトラブルと言えば、近いところではちょうど一年ほど前に岩手県議の小泉みつお氏が壮大な炎上騒動を起こした挙げ句に不可解な死を遂げたことは記憶に新しいところですが、もともと地方公立病院において議員さん患者と言えば様々な意味でスペシャルなものとして取り扱われる存在であるとも言います。
小泉氏にしろ今回の中山市議にしろ世間的にはすでにいい歳と言われて全くおかしくない年代ですが、実は今や団塊世代を筆頭格に年配層が問題顧客化していると大いに懸念されていて、その理由の一つとして長年職場などでそれなりの地位にあったことから社会においても何であれ上から目線で要求して当たり前であると考えているのではないか?と言う声もあります。
ただもちろん頭がそろそろ固くなってきた方々ばかりが悪者であると言うわけもないのであって、むしろ今の時代いつどこで誰がクレーマー、モンスターと言われる存在に転じるか判らない恐さがあることこそ問題なのですが、先日出ていたこちらの記事から引用してみましょう。

【OverView】膨らむ要求、急に怒り出す患者 クレーマー予備軍が増加中(2014年6月10日日経メディカル)より抜粋

(略)
誰が怒り出すか分からない
 「昔はクレーマーとそうでない人が明らかに区別できた。ところが今は、誰がいつ切れるか分からない。怒りの沸点が下がっているように感じる」─。クレーム対応コンサルタントで、『クレーム対応の教科書』(ダイヤモンド社)や『理不尽な人に克つ方法』(小学館)などの著書を持つ、エンゴシステム(広島県呉市)代表取締役の援川聡氏はこう話す。これまではトラブルを起こさなかった“ホワイト”な患者までもが、クレーマーの予備軍になっている実態がある。

 クレームや迷惑行為への対応に関する相談を受け付ける神奈川県保険医協会事務局主任の村上義光氏は、「これまでは、大声を上げて治療費の返還や土下座を求めるといった理不尽な要求は、暴力団構成員や犯罪歴のある人などに多かった。だが最近、サラリーマンや主婦の中にも、こうした行動を取る人が出てきた。いったん怒り出すと、どう豹変するか分からないのが特徴だ」と言う。
 患者やその家族によるクレームや迷惑行為に影響している要因を医師に尋ねたところ、「サービス・権利意識の高まり」「医療に対する過剰な期待」「マスコミによる医療報道の増加」などが上位に挙がった(Q3)。

 「権利意識は、消費者意識とも言い換えられる。払ったお金への対価を求めたり、少ないお金でよりよいサービスを受けたいという患者が増えてきた」と大阪府保険医協会事務局次長の尾内康彦氏は話す。今回の調査でも、「検査をして異常がなかったら、『検査費を返せ』と言われた」(40歳代男性、内分泌・代謝内科開業医)、「通院精神療法を『何もしてもらっていない』と言って、治療費を払わない患者が増えている」(50歳代男性、精神科勤務医)などの意見が寄せられた。
 消費者の立場で「金を払うのだから言う通りにしろ」と要求してくる患者もいる。「患者が希望する検査をしなかったことへのクレームに対し、医学的な理由を説明したところ、『金を払うのは患者だから言われた通りに検査しろ』と強要された」(50歳代男性、小児科勤務医)といったケースだ。
(略)
患者が“評価”する時代
 クレームや迷惑行為が増える要因には、患者の気質の変化もある。あらゆるサービス業が顧客満足を追求した結果、便利さに慣れ、待たされることが許せなかったり、我慢できない患者が出てきた
 「便利になればなるほど満足感が得られにくくなり、不満に感じることが増えているように見える」とエンゴシステムの援川氏は言う。

 また、クレームをつける患者の中には、“医療機関のため”という意識の患者もいる。「クレームをつけることが医療機関のためになると考えている患者は少なくない」と虎の門病院(東京都港区)事務部次長の北澤将氏は話す。
 患者の気質の変化の例として、北澤氏は「一般の人が商品やサービスを評価することが当たり前になってきている」ことを挙げる。最近は書籍や電化製品、レストラン、ホテルなど、商品やサービスが消費者によって評価され、そのレビューを参考に購入されることが一般的になってきた。このため、「自分の評価が誰かのためになる」という考え方が徐々に根付き、医療機関も評価の対象となってきている
 一方で、患者自身が医療機関を受診する際にも、口コミサイトなどのレビューを調べてから来院するケースが増えてきた。「患者が事前に調べて“この医療機関なら”と期待して来院する分、期待値が高くなっている。このため、思い通りの検査や治療を受けられなかった場合に怒り出したり、クレームに発展する可能性がある」と北澤氏は説明する。

 医療機関のためにとクレームをつけるだけでなく、不利益を被ったとしてその代償を求める患者もいる。「クレームのために来院し、そのための交通費と休業補償を要求された」(40歳代男性、精神科勤務医)、「予約外来で時間通りに診療できなかったときに、休業補償を要求された」(40歳代男性、総合診療・一般内科勤務医)などのケースだ。
 理不尽な要求をする患者が出てきた背景について、援川氏は「『こんなことを言ったら恥ずかしい』という意識が薄れてきているのと、『言わないと損だ』という風潮がある」と指摘する。
(略)

何やら実体験と照らし合わせて「ふむふむ、確かにそれは」と頷かざるを得ないようなエピソードが並んでいますけれども、世界的にはしばしば称讚の対象となってきた日本人のサービス精神と言うものが当たり前になった結果と言うのでしょうか、過剰要求を押し通すことで利益が得られるのだからやらなければ損だと言う変な感覚が社会的に広まっているようには感じますね。
まあしかし医療側もクレーマー対策は着実に進歩しているし、逆に言えばそれが出来ない医師なり施設は保たなくなっている時代ではあるかと思いますから、今回の冒頭に取り上げたような一件にしても一昔前であれば患者様はお体を悪くして気が立っていらっしゃるのだ、などと訳知り顔で不問に付そうとする幹部もいたかも知れませんけれども、当たり前のように被害届が出るようにはなってきたと言うことですよね。
個別のクレーム内容で目につくのがネットなどで下調べをして医者にどんどん突っ込みをいれるタイプが増えたと言う点なのですが、基本的には今の時代こうした方々はむしろ患者としてありがたい存在であって、きちんと自分で調べた上で自分なりの考え方の元にこうすべきだと考えているのであればなるべくご希望に添うべきだし、様々な理由からそれが出来ないのであれば黙って紹介状を用意すべきかと言う気がします。

やはり医療従事者は長年同種の患者を何人も診ていますから、「せっかく早期に見つかったんだからきちんと治した方が…」などと余計な予断を持って患者に当たりがちなんですが、どんな奇妙奇天烈なファッションであれ本人がそれを気に入っているのであればお店も売ってくれるのと同様に、医療も公的ルールの範疇から逸脱していないのであれば社会的通念や医学的妥当性より本人の判断が優先されるべき時代なのでしょうね。
ただそのルールから逸脱しないかどうかと言う点こそが実のところ最も紛争化しやすい部分でもあって、医師の側も保険診療のルールや検査治療の適応をきちんと承知した上で医療を行うのは保険診療に従事する以上最低限の必須条件であるし、患者がそのルールを無視して自分勝手な要求を行うようならこれははっきりと出来ませんと拒絶する義務もあるでしょう。

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コメント

即日届け出して受理されたんだから口で注意しただけってことはないでしょ。>議員さん
こういうバレバレの嘘つくと心証悪くするでしょうにね。

投稿: ぽん太 | 2014年6月23日 (月) 08時52分

>病院職員殴った疑い 伊勢市議を傷害容疑で書類送検(2014年6月22日朝日新聞)
>受付の男性職員の胸ぐらをつかむなどして首に約1週間のけがを負わせた疑いがある。

殴った疑いと言いながら殴ってない件

投稿: | 2014年6月23日 (月) 08時58分

2006年;尾鷲市議「三千万なら大学病院の助教授が来る。」
2012年;名張市議「市応急診療所で、治療を巡って30代の男性医師に大声を上げるなどの トラブルを起こしていた」
2014年;伊勢市議「病院の受付で職員に暴行しけがをさせたとして、傷害の疑いで書類送検」

投稿: JSJ | 2014年6月23日 (月) 09時35分

あいかわらず安定の三重クオリティーw

投稿: aaa | 2014年6月23日 (月) 09時44分

言われてみれば他の地域に比べて三重では議員絡みの事件が多いという印象がありますが、それが地域の意見を代弁していると言うことなのでしょうか。

投稿: 管理人nobu | 2014年6月23日 (月) 11時46分

>2006年;尾鷲市議「三千万なら大学病院の助教授が来る。」

ただし心が僻地の場合を除く、だな
患者である地域住民の民度はプライスレスだよ

投稿: | 2014年6月23日 (月) 13時48分

該当県では、地方公務員の親が議員から事あるごとにおまえの所の子供早く戻ってこさせろと上から発言されているとかいないとか。かなり深刻な医師不足でもその程度の態度です。

投稿: | 2014年6月24日 (火) 10時22分

息子の名前は中山淳
親がアホすぎて泣いてます
次は落選ですね
老人ホームへGO
おっと、刑務所へGOでした

投稿: | 2014年7月 1日 (火) 17時43分

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