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2014年6月21日 (土)

差別と区別の境界線とは

本日の本題に入る前に、和歌山県太地町と言えば捕鯨の町として知られていますけれども、その太地町に絡んで先日こういう提訴があったと言う報道があったことをご存知でしょうか?

くじらの博物館入館拒否で、イルカ漁反対の豪女性ら提訴 和歌山・太地町(2014年5月15日産経新聞)

 捕鯨の町として知られる和歌山県太地町の「町立くじらの博物館」で、捕鯨に反対する外国人であることを理由に入館を断られたとして、オーストラリア人の女性ジャーナリストらが同町に対し、約670万円の慰謝料などを求めて和歌山地裁に提訴していたことが15日、分かった。

 訴状などによると、女性は今年2月9日に入館しようとしたところ、職員から「捕鯨反対の方は入館できません」と英語で記された紙を見せられ、入館を断念したという。女性は、イルカ漁に反対する団体の代表といい、憲法14条が禁じる人種差別に当たり、思想信条の自由を侵害するとしている。

 同町では毎年、鯨やイルカの追い込み漁が始まる9月から反捕鯨団体「シー・シェパード」のメンバーらが姿をみせる。同館では昨年秋から、館内での混乱を避けるなどのため、漁期にあたる今年2月ごろまで捕鯨反対の外国人の入館を拒否する措置をとった。林克紀館長は「英語で対応できる職員が少ないため紙で示した。人種差別のつもりは全くなく、漁期以外は入館できる」と説明した。

ちなみにこの問題については例によってテキサス親父が詳しく取り上げていますので、参考までにこちらにリンクを貼っておきます。

【参考】字幕【テキサス親父】日本を貶める西洋人にテキサス親父が反撃(youtube動画)

【参考】【痛快!テキサス親父】「くじらの博物館」の提訴問題 本当の狙いはイルカ漁阻止か (2014年6月13日zakzak)

今回の一件に関して伝えられている情報から判断する限りでは、方法論としてどうもやり方が下手打ったなと言う印象も受けるところなんですが、捕鯨派、反捕鯨派によって入館規制を行うのであれば自分なら入り口を「捕鯨賛成派」「捕鯨反対派」の二つに分け、後者に関しては適当なパネルなりと貼った通路を歩かせて外に誘導するような対応を考えたいですね。
ちなみに外国人差別であるとか人種差別であるとか言うことは全く無いとはテキサス親父自身も「外国人」と大書きした車で現地を走り回って何の問題も無かったと証言していることですし、実際に外国人多数来訪でぴりぴりしているだろう現地の警察官とも非常に友好的な雰囲気であったとこれまた動画をあげていますが、まあ司法判断がどうなるかと言う点に関しては弁護士次第と言う気もします。
ただ当の原告に関してはそもそも外国人であることが入館拒否の理由ではなかったことを示唆する話として、こんな情報があるようですね。

「くじら博物館の入館拒否は人種差別」と訴えた反捕鯨団体の豪人女性が実は入館していた?(2014年5月16日ガジェット通信)
より抜粋

反捕鯨団体のオーストラリア人女性らが、和歌山県太地町の『町立くじらの博物館』に入館を断られたのは人種差別だとして、670万円の慰謝料を求める訴訟を起こした問題。
だが、この女性、実は今年の2月に同博物館に入館していたらしいのだ。

原告サラ・ルーカスとその父アラステア・ルーカスは、今年の2月9日に同博物館を訪れた際、「捕鯨反対の方は入館できません」と英語と日本語で書いた紙を示され、入場を断られたという。
しかし、オーストラリア版MSNの報道番組『60 Minutes』が今年2月21日に放送した回の映像中で、ルーカス父子は博物館のイルカが泳ぐ水槽の前で、番組レポーターと共にしっかり映像に収まっているのだ。これは一体どういうことだろう。外国特派員協会で行われた原告の記者会見で、この点について突っ込んで質問する大マスコミの記者様はいなかったのだろうか。

『Twitter』で検索すると、この番組収録時の模様を以下のように証言する人も見つかった。

    私、この時くじら博にいたから経緯を目撃しているけど、観光だと言って入館したのにカメラクルーが無断で撮影を始めたから退館させられてただけだし。嘘の申告してたのは彼女ら。
https://twitter.com/orca_39/status/466716000604278784 [リンク]

(略)
ちなみに、ルーカス父子が2月に同博物館を訪れた際には、ひと目で反捕鯨団体だとわかる衣装を着ていたそうだ。
『YouTube』には、太地町民が無遠慮に振る舞う反捕鯨団体へのカウンターとしてアップしている動画もある。それらの中には、反捕鯨団体の外国人たちが侮辱的な言葉で太地町民を罵り、出歯亀に等しい破廉恥な盗撮行為をしている場面がいくつも見られる
(略)

元記事に多数のリンクが貼られていますので参照いただきたいところですが、これらを見るだけでも原告側の言い分に関しては明らかに嘘です本当に(rと言う感じでしょうか?
さて、大地町にまつわる長々と書きましたけれども、こうした差別か差別でないか?と言うことに関しては各人各様の捉え方があるのは事実であって、「差別された側が差別だと感じればそれは差別だ!」と声高に主張する方々もいらっしゃるようですから、この定義に従えばこの世界でのあらゆる現象は差別たり得る可能性があるとも言えるかと思います。
一方で社会においては公共の利益に叶うように様々な規制やルールが存在していることもまた明白な事実であって、これら区別と差別とはどう違うのか?と言うこともたびたび議論になるところであることは今回の太地町の一件を見るまでもなく明らかなのですが、先日一つの問題提起が反響を呼んでいると言う話題が出ていました。

「タトゥーお断り」の公衆浴場は不当差別か否かで議論(2014年6月17日アメーバニュース)

 脳科学者の茂木健一郎氏がとある貼り紙を制作し、これが多数RT(引用)され、各所に貼られている。それは、タトゥー・刺青を入れた人の入浴を認めない温泉施設や入浴施設があることを「不当な差別」と評したもの。茂木氏はサッカーW杯に出場する選手にもタトゥーを入れた選手が普通にいるとし、差別の理由にすべきではないと考えている。

 貼り紙の文面はこうだ。

「当浴場では、他のお客様のご迷惑になりますので、タトゥー、刺青のお客様は入浴すべきではない、不快だ、断られても当然、自己責任だ、とお考えの差別主義者のお客様のご入浴はお断りしております。みなさまのご理解、ご協力をお願いいたします。」

 この貼り紙を茂木氏は全国の温泉、公衆浴場関係者に「ぜひ、ご活用ください!!!!」と呼びかけたが、これはいわば差別主義者への皮肉であり、コメディ。茂木氏はサッカーW杯に出場する選手にもタトゥーを入れた選手が普通にいるとし、差別の理由にすべきではないと考えている。

 茂木氏の指摘に対し、「タトゥーの人と入浴したくないという人が一定以上いるのでその点はご理解いただきたいです」という声も出たが、この意見に茂木氏は不同意している。現在ツイッター上では「刺青・タトゥー容認派VS否定派」で熱い議論が展開中だ。

この茂木氏に関しては残念ながら御本業の方での盛名ぶりはあまり存じ上げないのですが、最近ではマスコミのみならずSNS等ではずいぶんと盛んに活躍されているようですね。
同氏の発言から特に興味深いなと思ったのが先日「「ネトウヨ」の定義は何かというご質問を複数の方から受けていますが、私が「ネトウヨ」を批判するツイートをした時に、怒って私に反論したり私を罵倒したりされる方々が、まさに「ネトウヨ」だと思います」と発言していらっしゃる点で、ものごとの定義と言うことに関して氏の考え方を端的に示すものだと思われます。
さて、いわゆる入れ墨、タトゥーに関しては様々な見解があって当然だと思いますが、もともと日本においてもかつては犯罪者には目立つ場所に入れ墨をする「黥刑」と言う刑罰が存在していたこと、そして現在に至ってもいわゆる暴力的団体所属者において入れ墨と言うものが活用されている点をもって、やはり反社会的な意味づけと言うことを語らないわけにはいかないと思います。
一方で海外においては戦士の身分を示す入れ墨など様々な文化的背景から日本とはまた違った位置づけが為されているのもこれまた事実で、国内にも外国人が多数入って来ている今の時代にプールや公衆浴場での一律禁止は馴染まないのではないか?と言う声もあり、実際に一律解禁を解除する施設も徐々に増えてきているようです。
ただ現実問題として会員制の私的施設などでは別な手段での身元確認も行えるのかも知れませんが、誰でも入場できる公営プール等では入れ墨解禁を行えば子供を連れて行けないと苦情が殺到し客足も遠のくと言う現実もあるようで、経営的に見ると現状では入れ墨解禁によるメリットをデメリットの方が上回ると見ていいと言うことでしょうか。

入れ墨問題などは文化的背景もあって日本では未だ積極的な撤廃に動いていると言う状況にはありませんが、類似のものでもう少し複雑な問題として公共プールにおけるスイミングキャップ規制と言うものがあって、おおむね日本人などは黙って従っているようですけれども、時折スキンヘッドの外国人の方などが「何故帽子がなければ泳げないんだ!」とクレームをつけている場合もあるようです。
このように一般的には頭髪の落下防止と言う意味づけで行われていると捉えられているのですが、歴史的に見るともう少し複雑な理由があったものでもあるようで、むしろスキンヘッドの方の方が頭部保護のため必要だと言う意見もあり、逆に水質浄化装置の進歩で頭髪落下に関してはほぼ気にする必要がないと言う意見もありと、実は現代での位置づけとしてはよほど面倒な話ではあるようです。
ただ入れ墨問題と同様に毛髪が漂うプールで泳ぎたくないと言う方が社会的多数派であるなら当面禁煙指定と同様の公共マナー的意味合いからも規制の意味づけは残っていることでもあり、さらにはイモ洗い状態の夏のプールで頭髪何ミリからキャップの必要がないか?長さではなく本数が少ない人はどうなのか?などと言うことをいちいちチェックするのも無理だとなれば、実に日本的に一律規制になるのもやむなきところではありそうです。
この辺りは何かしらの理屈に基づいた区別と言うよりも現実的な運用の便宜を考えてのものであると考えられますから、意味論からそれは有りか無しかを考えるよりは利用者の中で多数派の意見がどうなっているのかと言うことからルール作りを考えていくべきなのだろうし、その意味で「差別だ!許せない!」と騒ぎ立ててみたところでむしろ多数派の共感を得る道から遠ざかりかねないかも知れませんね。

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コメント

入れ墨ってよりタトゥーの人が増えてる感じですね。
こういうものは家族的な雰囲気から縁遠くなるのは仕方ないです。
人は見た目が九割ってほんとだろうなって思いますよ。

投稿: ぽん太 | 2014年6月21日 (土) 09時20分

語れば語るほどバカがあらわになる人間っているよね

投稿: | 2014年6月21日 (土) 10時47分

トラブルメーカーを入館お断りしたら差別w

投稿: aaa | 2014年6月21日 (土) 12時03分

「刺青をいれている日本人」を危険な方と判断するのは、「太ってて浴衣を着ててちょんまげの日本人」を力士と判断するのと同レベルじゃないかなあと、個人的には思います。

投稿: クマ | 2014年6月21日 (土) 14時35分

力士とは判断しないまでも普通じゃない人とは判断されるかと>太ってて浴衣を着ててちょんまげの日本人
日本人に限らず振る舞いが他の人と違うというのはそれなりに危険シグナルではあります
まあこういうのはドレスコードは差別かっつう話にもなりかねんので取り扱いに慎重を要するネタですが

投稿: 元僻地勤務医 | 2014年6月21日 (土) 16時00分

【読売新聞】集団的自衛権、行使容認71%…読売世論調査
http://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000302/20140512-OYT1T50017.html
【産経+FNN】集団的自衛権行使 世論調査で6割超が支持
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20140701/plt1407011209003-n1.htm

 ↓

【朝日新聞】集団的自衛権、行動容認反対63%
http://treasonnews.doorblog.jp/archives/39660356.html
続きを読む
__________
(ここからは登録した者しか閲覧不可能)
(そして登録して見てみると・・・最後にこんな一文が)
 
調査は日本と中国で2~3月、韓国で2月に行い、中国調査は主要5都市で実施した。
有効回答は日本2045件、中国1千人、韓国1009人。


(回答の半分が中国と韓国での物です)
(しかし目次にも、未登録で見られるページにも、その事は一切書かれていません)

投稿: そこまでやるか! | 2014年7月 4日 (金) 13時47分

アカヒのいつものピョンヤン運転

投稿: | 2014年7月 4日 (金) 15時46分

日本の政策なのになんで外国の世論きいてんだろう?
朝日ってどこの国の新聞なのかなって不思議に思う

投稿: | 2014年7月 5日 (土) 10時16分

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