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2014年5月15日 (木)

一部鉄ヲタの暴走がさらに加速か

世にマニアと呼ばれる人種は様々な亜種が存在していて、その中でも比較的歴史と伝統のある正統派だと見なされてきたのが鉄道ファンである…と言う認識を長年持っていたのですけれども、どうも昨今そのうちの一部、とりわけ写真撮影を本分とする「撮り鉄」と呼ばれる方々の暴走ぶりが社会的に問題視されるに至っていると言うのは以前にも紹介しました通りです。
無論周囲が見えなくなるほど対象だけに集中するのがマニアのマニアたる所以なのですが、そもそも鉄道と言えばその本分は公共交通機関であるだけに周囲には一般乗客も多数揃っていることが普通で、あまりに傍若無人な行為を繰り返すようですと社会的批判を受けることになるのは仕方がないですよね。
この点はまさしく鉄ヲタが数あるマニアの中でも不利であることの理由ともなっているのですが、年に数回ヲタクの祭典に出かけていれば後は引きこもっていても満足出来ると言う性質のものではなく、むしろ対象を求めて全国を飛び回ることを本分とするだけに、あちらこちらで社会一般との摩擦が絶讚拡大中であるようです。

暴徒化する「撮り鉄」の迷惑行為...一般乗客や運転士に罵声、電車内で脚立持ち込み撮影も(2014年2月1日東京ブレイキングニュース)

 電車の撮影のため無断で他人の敷地内に立ち入り、あろうことか撮影の障害となる桜の木を無許可で伐採した疑惑や、その後も電車撮影を妨害したとの理由から母親から子供を取り上げて土下座謝罪させるなど、鉄オタの一ジャンル「撮り鉄」による騒動が続いている。
 その結果、東横線渋谷駅の閉鎖をカメラに収めようとする撮り鉄たちの撮影を、ネット住民らで妨害しようという炎上イベントにまで発展。その後は騒動も沈静化となっていたかに思われたが、またも「撮り鉄」らによる騒動を巻き起こっているようだ。

 まず問題視された撮り鉄は、ある画像をTwitter投稿した中学生だ。「鉄専用車両」と記された脚立を電車内に持ち込み、窓から乗り出すなどして撮影。さらに注意を行った電車内の一般乗客に対して「偽善乙」などと悪びれない様子を記した
 この騒動では該当中学生の在籍中学校だけでなく、進学予定の高校なども判明してしまい、現在「推薦入学取り消し」を求める運動まで起きる事態となっている。さらに、寝台特急「ゆうづる」の撮影に挑む「撮り鉄」同士が「もっと頭下げて」「おい! どけつってんだろぉ!」「誰だフラッシュ炊いたヤツ!」「フラッシュ炊くなつってんだろうが!」と罵倒しあうトラブル動画が話題を集めている。
 問題の動画後半では罵倒もエスカレートし、運転手に向けて「運転手さ~ん。減光してくださ~い」「撮影のじゃますんなよお前!」「運転手さん電気を減光にしてくださ~い」「警笛のサービスとかいらないから!」「警笛で返さないでよ!」と無茶な注文が大声で投げかけられている。
 動画内には終始、だみ声で罵声を叫び続けているものがおり、彼に対してはネット上から「怒鳴ルド」とのニックネームまで与えられている。今回の騒動によって、改めて「撮り鉄問題」の議論が加速しそうだ。

人気鉄道撮影スポットで無断草刈り&カンパ強要?一部の悪質撮り鉄が問題に(2014年3月26日おくたま経済新聞)

一部のマナーの悪い鉄道ファンのおかげで、ルールを守っている鉄道ファンまでもが「鉄道ファンというだけで一般からの風当たりが強い」なんて声が最近よくきかれるが、そんな事態に追い打ちをかける写真がTwitter上で話題になっていた。

話題の写真は、JR武蔵野線の東川口~東浦和間で撮影されたもののよう。鉄道ファンの間では「ヒガウラ」と呼ばれる超有名な鉄道写真撮影スポットだ。
周辺に視界をさえぎるものがなく、また長い直線であることから編成全てを撮影することができるため休日には多くの撮り鉄(鉄道を撮影することをメインに楽しむファン)が訪れる。
「お布施のお願い」と題したこの紙には「軍団」と自称する集団が11両分の沿線の草刈りをおこなったので、300円のカンパをしてほしいと書かれている
さらに、払わない場合には「あなたの前に別人が構えたり」など撮影行為を邪魔するという脅しまで

ネットではこの集団の行為に対し、「そもそも不法侵入になるのでは?」「軍団の土地ではないだろ」「犯罪じゃないのか」など、ごもっともな意見が多数あがっている。
さらに一部では既に警察が介入したという話もあり、場合によっては逮捕者が出る可能性も見せている。
鉄道写真は編成が全部写っていて、車両の手前に障害物が一切無いものを完品とする風潮があるという。
そのため、あちこちで過激な鉄道ファンらによる無断草刈りが行われ問題になることが頻発しているが、所有地以外の無断立ち入り及び、無断草刈りは間違いなく違法。
趣味はできる範囲で普通に楽しむのが一番。まちがっても趣味の延長で罪を犯してしまうことがないよう楽しんでほしいものである。

しかしお布施が云々とはまた何の冗談だと言うことなんですが、基本的にこんなことを言われて影響を受けるのは同じく撮り鉄の方々ばかりであると考えると同類同士のつぶし合いと言いますか、あるいは同じ撮り鉄なりによる何かしらの自己規制であると言う風にも解釈出来るのでしょうか?
ともかく何であれマニアだ、ヲタクだと言われる方々は世の中のあらぬ偏見にさらされやすいものですが、放置しておけば実害はないと言うレベルに留まっているからキモいだの何だのと偏見にさらされるだけで済んでいるとも言え、これが社会の多数派に実害を及ぼすようになれば単に反社会的個人あるいは集団として駆逐される対象になっても何らおかしくはないですよね。
もちろんこうした記事はそもそも一定の目的があって編集されているもので、数ある事例の中から取り立てて印象的なものばかりを取り上げていると言う点で大いにバイアスがかかっているとも言えるかと思いますが、個人的に注目したいのは物理的な迷惑行為が目立っていると言う点で、中には単に不法占拠に及び大騒ぎするばかりではなく暴力を振るうケースもあると言うのですから困ったものです。

マンガ家、“鉄オタ”から暴行受け被害届……「突然暴力を振るわれました」(2014年5月12日楽天woman)

 『ゆりてつ』など鉄道をテーマとした作品で知られるマンガ家の松山せいじ氏が11日、鉄道ファンから暴行を受けたことをTwitterで告白した。

 自身も鉄道鉄道好きである松山氏は、同日廃線となる北海道南部を走るJR江差線のお別れ式に参加。湯ノ岱駅で鉄道を見送ろうとしたところ、ある鉄道ファンの撮影を妨げてしまい「邪魔だ!」と怒鳴りつけられ、叩かれたという。そのことで、松山氏のiPhoneが線路に落下して傷がついたそうだ。

 松山氏は、この一件を重く見て、「晒すのは良く無い事は分かりますが、江差線にいる皆様の安全の為にも、この黒い姿の男性にはご注意ください、突然暴力を振るわれました」と相手の写真を公開。黒い服の男性がカメラを構える姿が写っている。

 警察に被害届は提出済みで、すでに実況見分が行われたという。今回の一件は暴行として受理され、刑事事件として扱われることを報告している。

 なお、松山氏は今回の事件について、「江差線で事の顛末を見ていた人も居ますと思いますが、ご迷惑をおかけしました。心よりお詫び申し上げます」と、騒動を謝罪している。

事実関係が記事に記されている通りだとして、ここでは撮り鉄が暴力行為に及んだと言うことももちろんですがその後のフォローが何ら為されていないように見えることも気がかりで、それは何時間も待った挙げ句に一瞬のシャッターチャンスを妨害されては何かしら思わず反応してしまうと言うこともあるかと好意的解釈も可能ですが、冷静になってのその後の対応が出来ないのであれば単に痛い社会性喪失者にしか過ぎないでしょう。
冒頭に紹介した記事においても問題行動を起こした中学生の個人情報がさらされたと言う記載がありましたけれども、今の時代こうした事が起これば即座にネットでさらされ個人特定されると言うことは当たり前で、松山氏にしてもそうした事が起こりえると認識した上で写真を公開したはずですから、個人的制裁として被害の程度に対して妥当なのか?と言う議論はありだと思います。
やられたらやり返せ的な感情論は別として、こうした個人情報のさらし挙げによって撮り鉄の暴走行為がどれほど抑制されるものなのか?と言う実効性も気になるところですが、もちろん当事者は「だから何?」と言う感覚でいるのかも知れませんけれども、昨今の一連の馬鹿発見器騒動などを見ていますと炎上することによって進学が取り消しになったりだとか、勤め先から解雇されたりだとか言ったことは十分あり得ることだと思えますよね。

それはそれで誰にとっても不幸なことなのは言うまでもありませんが、むしろ問題はそんなことなど気にしない、世間から何を言われようが我が道を行くと言うタイプの最重症者に対しては社会的制裁もさしたる抑止力にもならないだろうと想像されることで、場合によっては松山氏の事件のように刑事事件として取り扱わなければどうしようもないと言うケースも今後出てくるのかも知れません。
純然たる社会防衛と言う観点から考えると、それで社会が平和になるのならいいじゃないかと言う声もあるでしょうが、しょせんこの程度の迷惑行為ではそもそも起訴すらされない可能性も高いでしょうから抑制効果も知れたものかも知れずで、むしろ多数の一般人が関与する公的交通機関での迷惑行為であれば集団民事訴訟等によって金銭的に締め上げた方が有効性が高いかなと言う気もします。
ただ郊外の田園地帯で何を撮影しようが一般人の知ったことではないのも事実で、基本的に迷惑行為として成立するのは駅構内やその近郊に限られるとも言えるのですから、鉄道会社がきちんとルールを作って構内の秩序を維持していただければ社会的にも妥当な範疇でしょうし、現実的対策として可能なものだと思うのですけれどもね。
ともかくも一般人目線で社会秩序を守ると言う観点からするとどうしても不毛な規制強化の議論になりがちで、大多数の健全かつ良識的な鉄ヲタの方々にとっても迷惑であるだろうし多くの一般人にとっても堅苦しい上に下手すると利便性が低下するだけと言うことにもなりかねないものですから、双方がハッピーにもなれて笑い話にでも落とし込めるような対策として何か考えられないものかと言う気はします。

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コメント

個人的にはこういうトラブルは鉄ヲタというよりもカメラを持っている人に共通した問題だと感じています。
最近は誰もがカメラを携帯している時代ですので、誰もが気をつけなければなりません。

投稿: クマ | 2014年5月15日 (木) 08時03分

実現可能性とか、費用対効果とか、それでもマナーの悪い人がゼロになることはあり得ない、といったことは脇においた話ですが、
カメラの所持あるいは写真撮影を免許制にして所定時間の座学と実技講習、試験を義務づけましょうか。
撮影マナーの話と一緒に撮影技法の話しもすれば、悪いことばかりでもないかと。

おそらく問題になっているのは、「マナーに気をつけましょう」「周囲に配慮を」といった抽象的な注意喚起で解決することではありません。
ぶっちゃけ、そういう抽象的な注意が通じる相手とは思えません。
撮影可の場所を設定し、それ以外の場所は撮影禁止。違反すれば減点。
人物を識別可能な解像度で撮影する場合(偶々写真に写り込んでしまうような場合も含め)、相手の許可を得なければ減点。
撮影場所の環境を所有者の許可を得ずに改変すれば減点。
撮影中の無理な割り込み、罵声は減点。
etc.etc.

自分を自分で律することのできる人にとっては、はなはだ息苦しい話ではありますが、
ここまでのコストを払う気にならない、ということであれば、
一部の不心得者の行為についてはあきらめて我慢するしかないでしょうね。

投稿: JSJ | 2014年5月15日 (木) 08時55分

いわれてみると食べ物屋の写真撮影もわりあいトラブルありますもんね。>カメラ全般のマナー違反
ただ撮り鉄って人達は集団で場所をおさえるから怖いとか邪魔だとかありそうですけど。
どっちにしろどうやったらいいかというとこれといって名案が浮かんできません。
駅のホームや線路脇だったら鉄道会社の土地だから撮影禁止に出来るのかな?

投稿: ぽん太 | 2014年5月15日 (木) 09時01分

ライトな鉄ヲタが延焼被害で涙目w

投稿: aaa | 2014年5月15日 (木) 09時07分

何でもかんでも国家権力に依存するのが良いこととも思えませんので、もうちょっと現実的なことを考えると、民間での啓蒙活動ということになりましょうか。
いずれにしても、私が最重要だと思い強調したかったのは、具体的であること。

「レストランでの写真撮影は周囲に配慮を」ではなく、
「料理を撮影する時はスタッフの了解を得る」「仲間内で撮影する時には、周囲の客に声をかけて了解を得る」「フラッシュは原則NG」といったように。
言われなくても分かっている人は、そもそも問題にならないわけです。
言われないと解らない人は、言われないと解らないです。

投稿: JSJ | 2014年5月15日 (木) 09時57分

>いずれにしても、私が最重要だと思い強調したかったのは、具体的であること。
もう一つ。
べからず集ではなく、望ましい行動を示すこと。

投稿: JSJ | 2014年5月15日 (木) 10時01分

大抵の人間は何かしらこだわりのジャンルの一つ二つくらいは持っているものですし、それに対して「いやそれは世間の迷惑だ」と難癖をつけようと思えば幾らでもつくのだと思います。
その意味では規制強化と言う方向性で対応するのはやはり誰にとっても不毛な解決策であり、本来的には自主的な行動様式改善が行われるのであれば一番なんでしょうね。
当面公的に何かを行うのであればホームや線路の近くでは明らかに危険性が高まる場合があるのですから、まずはこうしたケースに対する最低限の規制からスタートして意識改革を促すと言ったところが妥当なのでしょうか。
もちろん今回の記事にあるような明らかな反社会的行動が見られた場合には、刑事告発や民事賠償請求と言った既存の方法論によって個別の対応を行うことは当然あっていいとは思います。

投稿: 管理人nobu | 2014年5月15日 (木) 11時05分

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