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2014年3月22日 (土)

ネットリテラシーの低いマスコミがネットに接近せざるを得ない事情

ひと頃ネットとマスコミの対立的関係が話題になった頃によく言われていたこととして、「しょせんネットはマスコミの報道を元に騒いでいるだけ。一次情報を取材できないネットはいずれ限界に突き当たる」と言う意見は少なからずあって、それはそれで一応の妥当性ある見解なのかなとは感じられたものでした。
ところが近ごろではマスコミ全般に現場への直接的取材力が落ちているということでしょうか、先日から続いている一連のSTAP細胞騒動などはその典型ですけれども、いつの間にかネット上で元情報が出て騒ぎになったことを一般マスコミの方が後追いする、場合によってはネットで広まった情報をコピペレベルの編集で番組に仕上げお茶の間に流すと言うことが珍しくなくなってきているようです。
口コミレベルの噂の広まりから始まった一大ニュースなど歴史的に見ても幾らでもあるわけですから、これはこれで今の時代にあっていい方法論なのかとも思いますけれども、ネットリテラシーの低い方々が知ったような顔で引用をしていると時に思わぬ恥をかくこともあると言うニュースが先日出ていました。

ネタ動画を「ネットの病」と大真面目に紹介 騙されてしまったTBS、大いに失笑かう(2014年3月17日J-CASTニュース)

   若者の間で深刻化している「インターネット依存症」を特集した2014年3月15日の「情報7days ニュースキャスター」(TBS系)が、ネット上でネタとして有名な「キーボードクラッシャー」のYouTube動画を紹介したために、ネット上で失笑を買っている
   動画はオンラインゲームに熱中する青年が興奮のあまりPCキーボードをぶち壊してしまうという衝撃的な内容で、ネット上では以前から「ネタ動画」として広く知られているものだ。ところが番組では、これを「ネット社会が生んだ新たな病」の象徴として大真面目に取り上げてしまったのだ。

本人種明かし「僕は気が狂っているわけじゃない」

   「キーボードクラッシャー」の動画は2006年ごろ、ドイツに住む青年が「Slikk」のハンドルネームで投稿したものだ。汚い言葉を吐き、絶叫しながらオンラインゲームに没頭する姿を撮影したもので、頭に血がのぼるとキーボードを殴りつけ、最後にはキーボードを机に叩きつけ破壊してしまう。あまりの怒りぶりがネット上で話題になり、日本では「キーボードクラッシャー(KBC)」のあだ名が付けられた。
   ところが、こうした怒り任せの破壊行為はすべて演技によるものだったことが後に発覚した。Slikkはその後のブログ(現在はキャッシュでのみ閲覧可)や動画で、あの動画はユーモアを込めた「ネタ」として制作したものだと打ち明け、「僕は病気ではなく、気が狂っているわけでもない。単に演技の才能があるだけ」などと釈明している。ちなみにSlikkはキーボード破壊シリーズのほかにも、愛犬と戯れたり、ラップを披露したりといった動画も投稿していた。

「何年前の話だよ」「情弱すぎ」

   そんな懐かしのネタ投稿青年が、10年近く経ってから、日本の民放番組で勘違いされたままデビューしてしまった。15日放送の「情報7days」では、特集冒頭で和訳字幕付きのキーボードクラッシャーのYouTube動画を紹介し、
    「青年はインターネットのゲームを楽しんでいる。するとボルテージがだんだん上がり、もう自身をコントロールできない。いわゆるインターネット依存症だと思われる
とのナレーションを流した。画面左上のワイプには三雲孝江さんや齋藤孝さんら出演者の驚いた表情も映し出され、ネット依存の恐ろしさを伝えるのに効果的な役割を果たしていた。その後は女性に多いという「つながり依存」や、ネット依存が深刻化している韓国の状況、ネット依存に悩む子供のケアなどを解説していた。
   キーボードクラッシャー動画が取り上げられた時間は1分に満たないほどだったが、インターネット上ではすぐに話題になった。YouTube動画や2ちゃんねるでは番組に対する皮肉や批判的なコメントが数多く書き込まれ、

    「TBSがキーボードクラッシャーに釣られる」
    「KBCって何年前の話だよww」
    「なんという情弱
    「アホや、これ本人がやらせです、って告白してたじゃん」
    「メディアはバカだということを再認識した」

といった厳しい見方が出ている。

ネット依存症と言いますか、一昔前に職場でも本格的にIT化が進み始めた頃にこうした衝動に駆られた人は少なくないはずですし、そうした当時の時代背景を考えてもこれはそれなりに共感できるユーモア動画だったのかなと思いますけれども、いずれにしても10年前の無関係な動画を取り上げてまんまと釣られてしまったTBSの情弱ぶりが全国に晒されたと言うことになるのでしょうか。
ほんの数年ほど前にはネット上での言論が色々と盛り上がっている一方で、例えば選挙結果などを見てもネットの盛り上がりほど世論としては反映されていないじゃないかと言う意見もあり、「しょせん声が大きいだけでネット住民など圧倒的少数派に過ぎない」と言っていられた時代がありましたが、今やネットで支持を集めた無名の候補者が実際の選挙でも思いがけない大量得票をしてマスコミが解釈に追われると言う時代です。
テレビなどに対する見解の相違が実社会における不買運動などに結びつくケースを見ても、ネット上の世論が今や実社会にも相応に大きな影響を与えるようになってきたとは言えるかと思いますが、そんな中でかつては民意把握の大きな手段として用いられてきた旧世紀以来の伝統的手法にも改めて疑問の視線が投げかけられることが増えてきました。

テレビの視聴率っていつまで使うの?(2014年3月14日THE PAGE)

 最近はネットに押され、若者のテレビ離れが進んでいるともいわれていますが、テレビは依然として最大の広告媒体です。2013年のテレビ総広告費は1兆8000億円ほどありますが、ネットは増加しているとはいえまだ9000億円程度です。テレビの世界では視聴率が絶対的な影響力を持っているのですが、視聴率だけでは広告効果を計るための指標としては不十分という意見も聞かれます。そもそもテレビの視聴率とはどのようなものなのでしょうか?

 視聴率とは、テレビを所有している世帯のうち何%がその番組を見たのかを示す指標です。一般的に視聴率という言葉が使われるときには、世帯視聴率のことを指しています。これは個人視聴率ではないので、視聴率が10%という時には、国民の10人に1人が見ていると解釈することはできません。あくまで10世帯のうち1世帯が見ているという計算になります。
 視聴率の測定は、視聴率調査の専門会社が行っています。基本的には無作為に選ばれたモニター世帯に設置した機器によって、どの時間帯にどの番組を見ているかを自動的に集計します。モニターが設置される世帯は関東地区では約600世帯です。600という少ないサンプル数で正しい評価ができるのかという疑問を持つ人がいるかもしれませんが、統計学的には、算出された視聴率は95%の確率で±数%の範囲に収まっています。サンプル数を4倍にしても、精度は半分程度しか上昇しませんから、コストを考えて、この程度のサンプル数に抑えているわけです。
 もっとも数%とはいえ統計上の誤差があるのは事実です。例えば視聴率が10%だった場合には、95%の確率で7.6%から12.4%の範囲に収まっている計算になります。視聴率が10%を超えるかどうかは、テレビマンにとっては運命を左右するほどの問題ですが、実際には7.6%の場合もあれば12.4%の場合もあるわけです。広告を出すクライアントにとっても7%台と12%台ではその意味がまるで違ってきますから、統計的な誤差が持つ意味は軽視できません。さらに、従来の視聴率調査では視聴者の反応が分からない、録画の影響が考慮されない、といった問題も指摘されています。

 視聴率調査の専門会社が広告代理店やテレビ局の関係会社であることや、かつてテレビ局がモニター世帯に金品を渡す事件が発生したことなどから、視聴率調査はアテにならないと批判する人もいます。調査会社が1社しかないことや、不正を自律的に防ぐ仕組みが乏しいことなど不備はありますが、広告媒体として見た場合の問題は、やはり統計的誤差が大きい点と、視聴者の反応が分からないという部分が大きいでしょう。
 視聴率調査を行っているビデオリサーチ社は昨年、ツイッターと提携し、テレビ番組に対するツイッター上での反応を測定するサービスを開始しました。ネットとテレビは別といわれていますが、実際にネットで話題になっているテーマの多くがテレビ番組を情報源にしています。ネット上での反応を広範囲に解析するサービスが数多く登場してくれば、テレビの広告媒体としての価値が本当はどの程度あるのか、より明確になってくると考えられます。その時、非常に価格が高いといわれるテレビの広告料金は、上がっているのでしょうか?それとも下がっているのでしょうか?

以前からドラマなどでは本当に熱心な視聴者ほど録画をして後で観るため、視聴率が番組の人気度を反映していないとは言われていましたけれども、最近はネタとして、あるいは突っ込みどころを見つけるために敢えて嫌いな放送をチェックしていると言う人もいて、テレビと言う媒体が情報ソースとしても娯楽対象としても重要性が低下しているだけに様々な利用法のバリエーションが増えてきているとは言えるかと思います。
特に若い世代においてはスマホやタブレットで情報を検索しながら、あるいはSNS等でつぶやきつつテレビをながら視聴している人はもはや少数派ではなく、むしろ昔のようにテレビの前にじっと座って脇目もふらず視聴していると言う人の方が少ないんじゃないかと思いますけれども、未だにそうした昔ながらの視聴法を前提にした調査方法では実態を反映しているとは言えないのも当然ですよね。
最近では視聴率を気にする側もこうした問題点には気付いていて、例えば放送に関連したつぶやきがどれだけ流れているかを調べるだとかいったやり方で視聴率ならぬ視聴質を判断しようだとか、録画視聴やスマホ・タブレットでの視聴も調査対象にしようと言う試みもなされているようですが、こうしたことが試みられているのもテレビ局側の要望と言うよりスポンサー企業の要望と言う側面が大きいようです。
お金を出しているスポンサー企業からすれば、ながら視聴ばかりで真面目に観ている人が少ない番組に高視聴率だからと高い広告を出すのも馬鹿馬鹿しいものですし、むしろ昨今では炎上事件でスポンサー表示を取りやめなければならないと言ったケースさえあるのですから、やはり今の時代は視聴者側の生の声をきちんと聞いて好評、不評を判断しなければ仕方がない、そのためにもネットやSNSは有効活用できるということですね。

今のところは言ってみれば娯楽的な領域で用いられているわけですが、当然ながらこういうシステムが整備されるようになってくればネットでの書き込みやつぶやきを解析し世論調査的なことをやっていくと言うことも可能になる理屈で、以前からその問題点が多々指摘されてきた世論調査と言うこれまた古い古い民意把握の方法論にも一石を投じることになるのでしょうか。
そもそも世論調査などと言うものは大抵が名の知れたマスコミが主催してやっているものですから、今の時代そうしたマスコミ各社の色を知っている人々ほど調査の主体によって露骨に態度を変えているだろうとは容易に想像出来るもので、早い話が内閣支持率と言ったごくごく単純な質問だけでもそれを問いかける各社ごとに結果に大きな差が出てくると言うのはそういう事情を反映しているのだろうとも思います。
そうなると真実を追究したいジャーナリストであればいかに余計なバイアスを減らし、率直で実態に即した民意を拾い上げるための調査システム改善には大いに興味も関心もあるだろうと思うのですが、世論調査などと言うものを恣意的に運用し自説を補強するための道具として有効活用してきたマスコミの方々にとっては、自分達に都合のいいように操作がしにくくなる公明正大な方法論の導入など迷惑以外の何者でもないのかも知れませんけどね。

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コメント

むしろ確信犯的に無関係な画像を流用したのでは?
テレビの中の人にはどうせいつものことでしょ

投稿: 徹 | 2014年3月22日 (土) 09時02分

アンチが引き上げる逆視聴率に踊らされるとはww

投稿: aaa | 2014年3月22日 (土) 10時36分

小保方論文「コピペ疑惑」、ネットが暴いた 「11jigen」「世界変動展望」…謎のブロガーが次々告発
http://www.j-cast.com/2014/03/18199548.html

投稿: | 2014年3月22日 (土) 10時42分

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