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2014年1月 4日 (土)

新年早々天にも昇るようなニュースです

21世紀になってはや10年以上の年月が過ぎたわけですが、ここ20年ほどの経済的な停滞もあってかその昔に予想されたほどには「未来」らしくない現状に少しばかり失望している人も多いかも知れません。
そんな中で新年早々にようやく未来を感じさせるニュースだとちょっとした話題になっているのがこちらですが、何にしろようやく日本においてもこういうものが出来上がってきたというのは喜ばしい話だと思いますね。

「宇宙学校」、都内でも説明会 JAXA提携の全寮制(2014年1月2日朝日新聞)

 【橋田正城】鹿児島県肝付町に2015年4月に開校する県立楠隼(なんしゅん)中学・高校が、東京など全国から生徒を募集している。公立としては全国初の全寮制男子校で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と提携し、航空宇宙教育のモデル校を目指す。受験指導を徹底しながら「宇宙学」も学べる学校だ。2月に東京都内で説明会が開かれる。

 楠隼中高は、大隅半島にある県立高山(こうやま)高校の敷地内に開校する。高山高は16年3月末で閉校。同校の校舎を改築し、個室・空調完備の寮を新設する。総工費は48億円。初年度は中高各60人を募集。寮費は1カ月4万円台を見込んでいる。

 学校の約20キロ南西にはJAXAの内之浦宇宙空間観測所がある。2003年には小惑星探査機「はやぶさ」が打ち上げられ、昨年9月には新型固体燃料ロケット「イプシロン」も発射された。

先年の「はやぶさ」フィーバーは今更言うまでもないところで、宇宙というものが今や一つのコンテンツとしてもそれなりに社会的注目を集められるようになったということを考えると、こうした学問の場を待ち望んでいた人も決して少なくはないんじゃないかという気がします。
ご存知のように世界的に見ても近年各種の商業的な「宇宙旅行」が相次いで計画されるようになり、それらは未だにお金持ちを対象にしたものに留まらざるを得ない費用を要するとは言え申し込みが殺到しているということですから、ひとたび商業ベースに乗って単価が下がってくれば一般庶民がちょっとした贅沢気分で宇宙を味わえる時代もそう遠くはないんじゃないかという気にもなりますよね。
ただもちろんこれらは高度100km以上という宇宙のいわば入り口を一瞬かすめるというだけで(中には厳密には宇宙とは言い難い高度に留まる計画もあるようですが)、乗客にしても宇宙を観に行くというよりは宇宙から地球を見下ろすということに重点を置いていることは否めませんけれども、当然ながら本当に宇宙の深淵を旅してみたい、叶うことならそこで暮らしたいという需要も少なくはないはずです。
ただ現実的にそれを妨げているのが技術的制約であることは言うまでもありませんけれども、先日以来その制約をかなり大胆な前提条件の設定によってかなり緩和するという異例の計画が発表され参加者が募られたところ、思いがけないほど多数の手を挙げる人間がいたと言うことが話題になっています。

二度と戻らぬ火星移住、候補に日本人10人も(2014年1月1日読売新聞)

【ワシントン=中島達雄】2025年からの火星移住を目指すオランダの民間非営利団体「マーズワン財団」は12月30日、約20万人の移住希望者の中から1058人の候補者を選んだと発表した。

 この中には、男女5人ずつ計10人の日本人が含まれているという。

 今後、医学的な検査や訓練などを経て最終的に24人に絞り込む。25年には最初の4人が火星に住み始め、その後、2年ごとに4人ずつ増やしていく計画だ。移住者は二度と地球に戻らない。地上での訓練や火星に居住している様子をテレビ放映し、資金を集めていく考えだ。

 同財団は2013年4~8月に移住希望者を募集。技術力や安全性を疑問視する声もあったが、世界中から20万2586人が応募した。希望者が提出した1分間のビデオメッセージや書類などを審査し、107か国・地域から1058人を選んだ。

その発表時から大いに話題になったこのマーズワン計画ですが、しかし世の中20万人もの向こう見ずな(失礼)人間が本当にいるものなのですね。
かつてのアポロ計画を思い出していただければ誰しもイメージが湧きやすいかと思いますが、わずか3人の人間を乗せた最小限の容量しかない小さなカプセルをたかだか37万キロ先から地球に帰還させるだけの作業のために、歴史上最大の巨大なアポロロケットが必要であったと言うのは、何ら支援の得られる月面から帰還を行うための資材全てを送り出すためにさらに巨大なロケットが必要だと言う理由に他なりません。
古来このジレンマを解消するために数々のアイデアが用意されていて、例えば軌道上に常設の宇宙ステーションを用意してまずそこに機材を集積すれば発進も楽になるはずだとか、先年大手建設会社が意外なほど安く建設費を見積もったことでも話題になった軌道エレベーターのように今も技術的な挑戦が続けられているものもありますが、まずは地球という深い重力井戸の底から人や物資を運び出すだけでも一仕事です。
他方で逆説的にこの重力井戸は分厚い大気という鎧によって様々な有害放射線を防いでくれるものでもあるのですが、小さな宇宙船で長期間宇宙を旅するためにはこの放射線対策というものも非常に重要であって、当然ながらそれによって重い遮蔽を必要とすることになればますます宇宙船を送り出すための労力は巨大なものとならざるを得ませんよね。
ところが逆転の発想で再び帰ってくることを想定しなければどうなのか、宇宙線防御にしても短期的な放射線障害で直ちに命に関わるということでなければよしとするなら(最もこの点で影響を受けるのは生殖能力でしょう)より軽微なもので済むんじゃないか、等々、実のところ人間を送り出す以上当たり前と思われている各種の対策をあきらめればかなりハードルは引き下げられる可能性があるということですね。

先日はカナダの天文学者が「月に人間が住めるようになるのは30~40年後」と発表したというニュースがあり、確かに地球から恒常的な補給路を維持するにせよ現地での自活を目指すにせよそれくらいの年数はかかるだろうと言うことは想像できますから、常識的な安全対策等を積み重ねた上で火星に人間を送るとなれば今世紀中の実現も怪しいということになるかも知れません。
しかしその常識的な部分を取っ払って考えれば現在の技術水準でも現実的な方法論があると言うことになれば、後はその非常識な(あるいは、馬鹿げた)計画に乗る人間がどれだけいるかということが課題になってくるわけですけれども、こうして見ると世の中思いがけないほど無謀な計画に乗っかってみようと考える人間がいたということですよね。
このマーズワン計画については計画自体の技術的な実現性も危ぶまれているのはもちろんですが、結局その必要となる巨額の経費を捻出出来るはずがないと言うもっともな意見も根強くあって、何もかもが金集めのための詐欺まがいのホラ話なんじゃないかという声もあるようです。
ただ世界的に見ても例外的に平和で豊かな日本でも自殺者が毎年これだけいるほど今の生活を続けることに意味を見いだすことが難しくなっている人間が多い現状を考える時、ネタのような馬鹿話でも敢えて乗ってみたいと考える人がそれなりにいるというのは、それほど意外ではないことなのかも知れませんね。
今のところは半分ネタのような話で結局は金も集まらず技術的難題も解決出来ずに終わるのかも知れませんが、世界中がネットを介してこれだけ密接に結びつき合っている現在、案外こういう核になるプロジェクトを通じて異業種が知恵を寄せ合うことでとんでもないブレークスルーがあっさり達成されてしまうかも知れず、それらは計画そのものが仮に潰れたとしても人類社会に大きな利益をもたらす可能性は決して少なくないでしょう。

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コメント

20万人の応募っていってもほとんどは当選したら辞退するような人じゃないかな?

投稿: gon | 2014年1月 4日 (土) 08時29分

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