« 「変わらなきゃ」から「いつやるか?今でしょ」へ | トップページ | 産科のある病院が22年間連続の減少 産科崩壊は深刻化する一方?! »

2013年9月12日 (木)

閑話休題:押し売りまがい商法にひっかからないためには?

今の日本でお金を持っていると言えばまずお年寄りが挙がるだけに、犯罪のターゲットとしても各方面で老人狙いが顕著になってきているようですが、先日こういう記事が珍しくメディアによって報じられていました。

老人を食い物にする新聞勧誘の悪質手口(2013年9月4日日刊ゲンダイ)

<どーしてメディアは報じない>

 オレオレ詐欺も真っ青だ。国民生活センターが8月下旬に新聞の訪問販売に関する苦情相談を公表したが、高齢者を狙った執拗で悪質な手口のオンパレードなのだ。

 国民生活センターの公表資料によると、新聞の訪問販売に関する苦情相談はここ10年間、毎年1万件前後と横ばい状態が続いており、今年度は4カ月間ですでに2540件に上る。相談内容はどれもエグイものばかりだ。

〈12年先までの契約をさせ、解約を希望すると高額な景品代を請求された〉(近畿・60代女性)

〈老人ホーム入居のため、9年間の契約の解約を申し出ると、景品を買って返せと言われた〉(近畿・80代男性)

〈購読期間1カ月のつもりで契約したが、購読契約書には3年と書かれていた〉(九州・80代女性)

 国民生活センターは、新聞業界の勧誘方法のうち、他紙の購読期間が終わる前に、契約終了後の長期契約を結ばせる「起こし」「先起こし」といった手口が、トラブルの原因になっていると指摘。中でも相談者の平均年齢が10年前(47.1歳)と比べて今年度は60.7歳と高齢化していることから、〈視力の変化や入院などの理由で新聞を読めなくなる可能性があるにもかかわらず、長期の契約を勧められている〉と問題視しているのだ。

 大新聞は日頃、高齢者を狙った悪質商法を問題視しているくせに、新聞勧誘の問題はまったく取り上げないのは、どういうわけだ。これじゃあ、お年寄りは食い物にされる一方だ。

ちなみに先日は新聞訪問販売によるトラブルが年間1万件にも上るのは問題だとして、国民生活センターが新聞協会などに改善を要望したそうですけれども、もちろんこうした話は当事者である新聞などはスルーしていたようですから改善の意志がどの程度あるのかは疑問ですよね。
それはともかく高齢者と言えば金満だとして持ち金を狙うというのは判りやすい構図なのですけれども、今時の若い世代にとってはうまい話などそうそうない、世の中とかくせちがらいという教訓が実体験として染みついている人も多いようですし、「俺はそう簡単には引っかからないぞ」と思い込んでいる人も少なくないのではないでしょうか。
ところが最近そういう損得勘定に精通しているはずの人々さえも引っかかってしまう新手の詐欺的商法が問題化していると言うのですから驚きますが、まずはこれらの記事から紹介してみましょう。

「ウォーターサーバー商法」に注意を(2013年9月5日NHK)

抽せんで当たったウォーターサーバーを導入したところ、水の代金の支払いを求められたというトラブルが増加しているとして、国民生活センターが注意を呼びかけています。

国民生活センターによりますと、タンクを設置して飲料水を供給するウォーターサーバーが抽せんで当たったが、水の代金の支払いを別に求められたという相談が増加しています。
こうした相談は、おととしごろから寄せられ始め、今年度の件数は先月20日までに341件と、前の年を上回るペースで増えているということです。
途中で解約しようとしてもサーバーの引き取り料金を求められるケースもあり、国民生活センターは、契約の内容が事前に十分、説明されていないことがトラブルの原因だとみています。
国民生活センター相談情報部の伊藤汐里さんは「『当選した』と言われて気分が舞い上がり、安易に申し込んでしまいがちだが、契約する際には、業者の説明を冷静に聞いてほしい」と注意を呼びかけています。

無料は無料にあらず。ウォーターサーバー商法にご注意(2013年9月5日THE PAGE)

 スーパーの抽選会で“無料レンタル”のウオーターサーバーが当たったので喜んでいたところ、後になってボトル入りの水の代金を請求された――。こんな相談が国民生活センター寄せられている。同センターでは「当選したからといって気軽に契約しないこと」と注意を呼びかけている。

 同センターによると、相談件数は、2010年には4件だったのが、2011年に206件、2012年には812件と急増している。「年会費やレンタル料金が無料」であっても、実際は水の定期購入が別途必要で、後で冷静になってからすべてが無料でなかったことや、不必要だったと気づくことが多い。解約を申し出ると、1年未満の解約にはサーバーの引取り料がかかるという説明が十分されていなかった例もあった。

 多くはスーパーやガソリンスタンドなどで行われていた抽選会でくじを引き、「2等です。サーバーは無料です。おめでとうございます」などと言われ、気分が高揚し幸運な気持ちになった状態で契約させられることが多いという。

 茨城県の20歳代の男性は、抽選会で2等のウォーターサーバーに当選。水の料金は別と説明を受けて迷っていたところ、「今契約しないと権利がなくなる」となかば強引にせかされた。静岡県の30歳代の女性は、同様に料金がかかると説明されたため、当選を辞退したものの「いらないという方はめずらしいです。おめでとうございます!」と乗せられて契約してしまった。

 同センターでは、「当選した」「無料だ」と言われても、実際は水の定期購入契約であると注意を呼びかける一方、特定商取引法に基づくクーリング・オフができる場合があるので、最寄りの消費生活センターに相談してほしいとしている。

考えて見ると非常にうまく出来ていると言うのでしょうか、この時代にあって誰しも「お得」というキーワードに敏感になっているという急所をうまく突いてきたなと思うのですが、この手の商売によくあるように必ずしも100%の詐欺という訳ではなく、一応それなりに使えなくもない商品を扱っているというところもポイントですよね。
ただネットで見てみますとこうした商売はサーバー代金や送料は無料で水代だけというのが当たり前のようですから、その当たり前の条件を景品だと称して売りつけるというのはさすがにタチが悪いと思いますけれども、恐らく「これはお得」と喜んで使っている人達は記事になったトラブル例の何倍もいらっしゃるのでしょう。
それでは実際にどの程度の料金がかかるのかと言うことですが、ざっと各社を比較してみたところ水1リットルあたり100円~150円以上と正直近所のスーパーなどでミネラルウォーターを買っていた方が安くつきそうな値段でもあり、しかも記事にあるように解約金の他にも必ず水を毎月買わなければならないといった制約も多いようですから何が「当たり」なのかさっぱりですよね。
かろうじて妥当性を見いだせるとすれば日常的に大量の水を消費している世帯で配送してくれるメリットをどう評価するかで、「うちは若い者がいないから助かる」という人も中にはもちろんいるのでしょうが、今時の配送料無料のネット通販で安いものを選んで買うことに慣れた人にとっては何のメリットもなさそうです。

こういった完全な詐欺と言い切れるほどひどくもないが、さりとて善良な商売と言えるほどの妥当性もないという商売をどう評価すべきかは微妙なところなんですが、当然ながら設備投資もかかっている上に一度商売を始めればきちんと回していかなければ即座に倒産してしまうでしょうから、あの手この手で固定客を掴もうとするのは新聞の押し売りと同じことなのでしょう。
全くお得ではないにしろ詐欺的だと言うほどでもない微妙な価格設定である点から悪質性はさほど高くないと考えるのであれば、彼らが商売として成り立つにはどうすればいいのかということを考えていくのも一つの抜本的解決策でしょうが、原発事故騒動も鎮静化しつつある今日さほどに大々的な水需要が国内で見込めるとも思えません。
一方でお隣中国などでは国内の水源汚染から日本の水資源に注目しているというくらいですから、国内の生産能力が過剰になっているのであれば輸出にでも回した方がお互い利益があると言うものだと思うのですが、おそらくこうした涙ぐましい営業活動を行っている中小業者ではとてもそんなところにまでは手が回らないということなのでしょうね。
国も「消費者は注意を」などと呼びかけて取りあえず仕事はしましたと言う顔をしているのではなく、医療で試みているようにその辺りの仲立ちなりとやっていれば貿易収支改善にも多少なりとも貢献したと胸を張れそうなものですが、国がやらないとなればどこかの民間でビジネスチャンスに結びつけようと言う動きはないものでしょうか。

|

« 「変わらなきゃ」から「いつやるか?今でしょ」へ | トップページ | 産科のある病院が22年間連続の減少 産科崩壊は深刻化する一方?! »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

コメント

>スーパーの抽選会で
ああ、これはやられるかも。すでに祝祭空間に自ら足を踏み入れてしまってますからね。
でもトラブルが増えればスーパーの評判も落ちそうだけど、いいのかしら?

それはそうと、税金対策とかのマンションの売り込みの電話
あいかわらず妙にテンション高くてチャラいキャラで胡散臭さ満開なのだけど
あれで騙せるんでしょうかね?

投稿: JSJ | 2013年9月12日 (木) 08時35分

「うちは税金対策するほどもらってません」で全部撃退しております(半泣き)。>マンション勧誘

投稿: ぽん太 | 2013年9月12日 (木) 08時47分

スーパーの抽選なんてゴミを押しつけられてるだけってのが判らない愚民が詐欺被害に遭うわけだw

投稿: aaa | 2013年9月12日 (木) 10時36分

某作家が当事者に電話インタビューしたところではマンション等の勧誘電話は新人トレーニングの一環なんだそうですが(世の中そんなに甘くないと思い知らせると言う)、あまり買いたくなる勧誘というのもないですよね。
くじについては景品がどうこうよりもくじを引くこと自体にひどく快楽性を覚える人も一定数いるようで、そうした方々にとってはむしろ景品がつまらないことも抽選意欲を湧かせる点があるのかも知れません。

投稿: 管理人nobu | 2013年9月12日 (木) 11時06分

スーパーの店員がやってたら二度と行かないよこれ
売れ残りでも景品にしたほうがまだよかったのにね

投稿: | 2013年9月12日 (木) 15時52分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/58165020

この記事へのトラックバック一覧です: 閑話休題:押し売りまがい商法にひっかからないためには?:

« 「変わらなきゃ」から「いつやるか?今でしょ」へ | トップページ | 産科のある病院が22年間連続の減少 産科崩壊は深刻化する一方?! »