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2013年8月24日 (土)

増え続ける馬鹿には社会的規制強化で対応すべきか?

最近はすっかり「馬鹿発見器」としての側面がクローズアップされているSNSですが、先日もお伝えしたように昨今自ら犯した反社会的行為を誇らしげに公開するという奇妙なブームが起きているようで、当然ながら退学処分損害賠償請求など様々なペナルティが下される事になりそうです。
こうした行為に走る連中は最初から目立ちたいだけなのだから、マスコミなどが大々的に取り上げるほど模倣犯は増える一方だという指摘もありますけれども、ともかくも昔なら子供の悪ふざけとして親や地域共同体の中で叱られ終わっていたものが、いい年になるまで矯正されないまま一気に全国に恥を晒すことになるというのも興味深い現象ですね。
そんな中でSNSに絡んでいわば逆方向のトラブルも発生し炎上していると言うこともしばしば話題になっていますが、まずは先日出たこちらの記事を紹介してみましょう。

食べ散らかしの子連れ客、カフェ経営者が写真掲載で炎上(2013年8月16日CNN)

(CNN) 店内で大声を上げる子ども連れの客を追い出し、食べかすが散乱する店内の写真を掲載したカフェ経営者のフェイスブックが、母親たちの反発で炎上し、店の対応をめぐって激論が交わされている。

CNN系列局KOMOによると、米ワシントン州レイクスティーブンズでレイニー・マクダフさんが経営するカフェに、女性2人が子ども連れで来店。しかし子どもの1人が泣き叫び続けたことから、マクダフさんはこの一行に店から出て行くよう頼んだ。

マクダフさんは客が去った後、パンくずが散乱した店内の写真をフェイスブックの自分のページに掲載し、「食べ散らかさない小さな子ども連れのお客様に感謝します」というキャプションを添えた。子連れ客が帰った後に掃除しなければならない店員のことを考えてほしいという思いだったという。

ところが女性の1人が友人にうわさを広め、謝罪を求めたことから騒ぎに火が付いた。マクダフさんのページには、ボイコットの呼びかけから危害を加えるという脅しまで、非難のコメントが殺到。「客に対する態度が高慢だ。子どもを差別している」「客の子どもを公然と笑いものにするのは大きな間違い。訴えてやれ」「あんたのようなむかつく人間は大損すればいい」などの投稿が並んだ。

一方で、マクダフさんを支持する立場から、「妻と私はうるさくて行儀の悪い子どものために食事を台無しにされたことが何度もある。これからはあなたのカフェの常連客になります」「自分の子どもが食べ散らかしても後片付けをさせないのは良くない。私たちが子どものころは、床にはいつくばって後片付けをさせられた」といったコメントも相次いでいる。

マクダフさんは自分の発言を謝罪し、特定時間内に寄せられたコメント1件につき、スコーン1個分の金額を慈善事業に寄付すると発表。220ドルを集めて地元の家族支援センターに寄付した。

店から追い出した女性客には、再度の来店を歓迎すると呼びかけ、ただし子どもは家に置いてきてほしいと付け加えている。

いわゆる問題顧客問題はどこの業界でも今や共通する重要課題で、今回はあえて踏み込みませんけれどもこうした行動に出た店側の気持ちは十二分に理解出来ると考える人も少なからずいるでしょうし、また賛否両論あるようにそうした部分も含めて全てを顧客から評価され客入りが決まってくるのが客商売というものなんだろうと思います。
しかし日本でも万引き犯の写真を店内に貼りだした店舗が過去にも何度か話題になり賛否両論ですけれども、顧客側店側を問わずネット媒体の発達はこうした本来発信者側にもリスクのあるはずの行為に踏み切る閾値を確実に押し下げているとは言えそうで、しかもそれがひとたび注目されれば一気に制御不能な炎上に結びつきやすいと言う点でかつてのようなローカルトラブルで終わっていた牧歌的な時代とは全く異なってきたとは言えるでしょうね。
既存マスコミ諸社はこうした現象を「ネットは偏りやすい」「容易にネット世論は先鋭化する」とその危険性を強調することと併せてネット抑制論に結びつけようとしていることは周知の通りですけれども、SNSなどを通じてこうしたトラブルが山積するようになればなるほど彼らの「ネット規制論」にも力が入ろうと言うものです。

ネットの暴言、どう処理する? -欧州では法律や市民運動で対処(2013年8月5日Yahoo!ニュース)

インターネットを使って、誰もが気軽に情報を発信できるようになったが、自由闊達な議論が発生すると同時に、嫌がらせ行為に相当する発言、暴力的な発言も、ネット界にそのまま流れる状況が生まれている。
報道の自由を維持しながら、いかに暴力的な、あるいは差別的な表現から市民を守るのかが、焦点となってきた
英国やフランスで発生したネット上の暴言の事例を紹介してみたい。

―英国の事例 ツイッターの場合

最も最近の例は古典学者で歴史物のテレビ番組のプレゼンターでもあるメアリー・ビアード教授のケースだ。
長い銀髪のヘアスタイルとメガネがトレードマークとなっている教授は、過去にBBCのパネル番組に出演した後で、容姿を批判したり、女性であることを蔑視するつぶやきを自分のツイッターのタイムラインに受けるようになった。
こうしたつぶやきを発する一部の利用者と「対話」をネット上で行うことで窮地を切り抜けてきた教授だが、今月3日、「爆弾をしかけたぞ」というつぶやきを受け、警察に通報した。
(略)
その後、一定の知名度を持つ女性への暴言ツイートは女性の新聞記者や雑誌記者にまで拡大した。
一連の事件がメディアで報道されると、より使いやすい「悪用を報告する」ボタンを採用するようにツイッター側に求めるオンラインの署名が、12万5000件集まった。野党・労働党の女性幹部もこの事件の重要さを取り上げるようになった。
3日、ツイッター英国社のゼネラル・マネージャー、トニー・ワン氏は、暴言ツイートを受け取った女性たちに対し謝罪した。また、ツイッター社のブログ上で、暴言を防ぐために方針を見直すことを明言し、アップル社が採用するIOSを使う機器ばかりではなく、すべてのプラットフォームで「悪用を報告する」というボタンを9月末までに付けると発表した。
4日、女性ジャーナリストのカイトリン・モーラン氏は、象徴的な行為として、この日一日、ツイッターを使わないと宣言した。

―既存の複数の法律で対応

英国のそのほかのネット上の暴言の多くが、既存の法律で処理されてきた。
昨年4月、あるサッカー選手が19歳の女性への性的暴行罪で有罪となった。性犯罪の事件では、報道機関は犠牲者の名前を報道することを禁じられている。これはソーシャルメディアにも適用される。しかし、数人がこの19歳の女性の個人情報の割り出しをはじめ、実名がツイートされてしまった。男性7人と女性2人が性犯罪改正法違反で有罪となり、罰金を科された。
秋には、ある上院議員が、5万人を超えるフォロワーを持つ人権運動家の女性から、児童性愛主義者であることを暗示するツイートを発信された。議員はこれが事実無根であるとして、女性を名誉毀損で訴えた。裁判で、女性は5万ポンド(約750万円)の損害賠償を支払うことを命じられた。
リアルの世界の法律がソーシャルメディアでも適用されるケースが増えている。ネット以外の世界でやってはいけないことは、ネット界でも許されないと考えると、分かりやすい。
(略)
ー市民レベルでの運動が発達

欧州各国では、ヘイトスピーチを行った人を罰する法律が存在する場合が多く、ほかには名誉毀損法、人種差別禁止法など関連する法律を適用して、ネット上の暴言を処理している。市民が反対運動、抗議運動を行って署名を集めたり、著名人が「ツイッター利用をボイコットする」と宣言したりなど、市民レベルでの運動が活発だ。
報道の自由の維持と暴力的な発言の削減との兼ね合いの間で、試行錯誤が続いている。

例えば「朝日がまたアサヒった」とつぶやいただけで名誉毀損だ!と言われるような社会になりたいとは当のマスコミ以外誰も思わないと思いますが、かつてであれば身近な人間に向かって叫んでしまえば終わっていたことが全世界に拡散され後々まで残るようになった、そういう状況変化に対応出来ていない人々はそれなりのペナルティを受けながら次第に淘汰されていっているのが現状なのだと思います。
だとすれば社会の側での自然発生的な対処が進んでいる現時点で外部から強権的に「これはやってはいけない。こうしなさい」と御指導いただくよりは、もう少し長い目で自然に状況が落ち着いていく先を見守ってもいいと思うのですが、どうも日本人の中でも「世の中かくあるべし」と言うことにある種脅迫観念的な考えを持って急進的対応をせずにはいられないという方々が少なくないようなのですね。
先日国内外で二つの出来事がニュースとして流れていたのですけれども、「あるべきではない行為に対する対処法」としてどちらがより大人の対応であるのか、最後に考える材料として紹介しておきたいと思います。

勉強しない子供のゲーム機は「踏んで壊していい」 朝日新聞の夏休み「親へのアドバイス」にネットで批判(2013年8月8日J-CASTニュース)

 夏休みが中盤に差し掛かかっているのにも関わらず、宿題も勉強もそっちのけで遊びに没頭する小中学生、そんな子供を持つ親御さんたちは頭が痛い毎日のようだ。
 朝日新聞はそうした子供にどう接すればいいかという特集を組んだが、ゲームばかりやっている子供への対処として、「偶然を装ってゲーム機を踏んづけて壊したっていい」と書いたため、「壊すって、正気じゃないだろ!」「いくらすると思っているんだ!」などといった大量の批判を浴びることになった。

■夜は両親と「憲法9条」といったニュースについて語ろう

 問題となったのは2013年8月8日付けの教育面「今からできる!夏休み勉強法」という特集記事。せっかくの夏休みだから遊びたい気持ちは分るが、両親の雷が落ちる前に自分で机に向かってみよう、と小中学生に呼びかける形で効率的な勉強法を塾講師、家庭教師2人の専門家が語っている。
 その中で、学習法に関する著書が多数ある塾講師の高濱正伸さん(54)が、夏休み前半を何となく過ごしてしまった小学生の君でも

    「今からでも十分、すばらしい夏にすることができる」

と説いた。早朝から昼までの数時間を勉強にあて、漢字、計算、英単語を集中して10分ずつ、計30分行うのを習慣にする。重要なのは算数の文章問題に挑戦すること。特に高学年は考える力が一番伸びる時期なので、頭をひねって考え抜く経験を積もうと呼びかけた。
 午後はカメラを持って身近な植物を撮影し、オリジナル図鑑を作れば自由研究にもなる。夜は両親と「憲法9条」や「消費税」といったニュースについて話してほしいし、ゲームをしたりテレビを見たりしてだらだらする余裕はない。ゲーム機は親に預けてみるという手もある、とし、

    「ご両親は、ゲームをしないよう説得しましょう。極端に言えば、偶然を装って踏んづけて壊したっていいんです」

と書いた。

■海外ではゲームデータを消され親に殺意を向ける子供も

 するとネットでは「物は大切に!」「毒親じゃねーか」など批判が上がり、

    「高いんだよ最近のゲーム機って・・・」
    「自分の思うとおりにさせるために、手段を選ばないという主張ですか?」
    「ゲーム業界への営業妨害にならないのか、これ」

などといった意見がネットの掲示板やブログに出ている。また、海外では親が子供が遊んでいたゲームデータを消去したことで殺人に発展したというニュースがいくつもあり、ゲーム機をわざと壊したとすればグレてしまうに違いない、とし、

    「子供の頃にこういうことされたら一生覚えてるよね。親はいつか自分に返ってくるよ」「壊された子供が親殺す事件がおこったら全て朝日の責任

といった書き込みもある。

「大麻売って」のつぶやきを警察がリツイート、カナダ(2013年8月16日AFP)

【8月16日 AFP】マイクロブログのツイッター(Twitter)に13日、仕事中の暇つぶしのためにマリフアナがほしいと投稿したカナダ・トロント(Toronto)周辺に住む機械工の男性に対し、意外な反応があった──ユーモアたっぷりの、警察によるリツイートだ。また、投稿の内容が上司に伝えられたため、この若い男性は職も失うことになった。同国のメディアが15日に報じた。

 投稿の内容は、「ヴォーン(Vaughan)の近くにマリフアナ2グラムを売りたいディーラーはいない?今日一日持ちこたえるために、マリフアナたばこが1~2本ほしいんだ ‎」というものだった。

 投稿に気付いた警察はすぐに、「最高!僕らも行っていい?」と反応。すると、インターネット上でこのやりとりを見つけた人たちがおもしろがり、リツイートされた回数は3000回以上に上った

 男性のツイートにコメントしたブレア・マッキラン(Blair McQuillan)巡査はAFPに対し、警察がインターネット上のやりとりを監視しており、ツイッター上でのコメントについて責任を問われる場合があることを人々に認識してもらいたかったと説明した。

 警察は今回の一件について、コメントにあった場所に警官を送り、誰かが現れる(そして犯行に及ぶ)のを待つのは最善の策ではないと考えた。そのため、犯罪防止につながる方法を取ることにしたという。

 マッキラン氏はまた、「違法薬物を使うなというメッセージを送っても、巨大なオンラインネットワークの中のどこかに埋もれてしまうだろう。そのため、何かおもしろい方法で人々とかかわり、われわれが単なる『バッジを付けた怠け者』ではないことを示したかった」と話している。

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コメント

>投稿に気付いた警察はすぐに、「最高!僕らも行っていい?」と反応。すると、インターネット上でこのやりとりを見つけた人たちがおもしろがり、リツイートされた回数は3000回以上に上った。

いいね!good

投稿: | 2013年8月24日 (土) 08時46分

言論の自由を声高に主張するわりにはネットの言論規制には積極的ですよねえ。>マスコミ
中の人がネット慣れしてない世代だから過剰に反応しやすいんでしょうか?

投稿: ぽん太 | 2013年8月24日 (土) 09時49分

自分たちの言論の自由は必要だけど、一般人に言論の自由は必要ないと思ってるんでしょう。
要するに「俺達は特権階級だから言論の自由があるんだ」と言いたいに違いない。

投稿: | 2013年8月24日 (土) 12時04分

社会的影響が大きいからネット規制が必要っていうなら
社会的影響が大きいからマスコミ規制も必要ってことだね

投稿: 円 | 2013年8月24日 (土) 14時37分

今回は「ついにやってしまったか」と言わざるを得ない行為である。若者が線路に飛び降り「人身事故なう」と
ツイートしているのである。
全くもって非常識なこのツイート。既に『Twitter』のアカウントは削除されているが、名前と学校名は特定されている。
学校は兵庫の某T高校。既に学校に対して通報がいっているようである。
http://getnews.jp/archives/404415

投稿: | 2013年8月25日 (日) 06時31分

石川県の「餃子の王将」で、男性客の集団が、全裸で席に座る迷惑行為を行っていたことがわかった。
全裸でカウンター席に座る数人の男性客。
この迷惑行為が行われたのは、金沢市の「餃子の王将 金沢片町店」。
餃子の王将の本社の担当者によると、2012年12月、来店した数人の男性客が、従業員の制止を振り切り、
全裸でカウンター席に座る迷惑行為をはたらいたという。

この男性客らは、別の飲食店の店員とみられ、当時の様子を写真に収め、インターネット上で公開していた。
今回の行為に参加した男性は「ちょっと動揺してますね。一応許可も取ってあったので、悪ふざけをしているとか、
そういう気持ちはなかったので、内輪で笑ってくれればいいなというのはあったんですけど。
お騒がせしたというのは、申し訳ないなと思いますけど」と話した。
店は2日から営業を停止している。
餃子の王将は、「店のイメージを著しく損なわせた」として、男性客らに損害賠償を請求する方針。

ソース FNN 「餃子の王将」に全裸の集団 店は営業停止に 金沢市
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00253156.html

投稿: | 2013年9月 4日 (水) 13時09分

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