« 今度は医療特区だ、外国人医師導入だと医療改革のアイデアは盛りだくさん | トップページ | 今日のぐり:「露菴(ろあん) 岡山清輝橋店」 »

2013年6月 8日 (土)

テレビ新聞は永久に不滅?

本日の本題に入る前に、マスコミ業界的に優れた資質とはどのようなものなのかを改めて問いかけるこんな記事が出ていたことを紹介してみましょう。

英妃入院先に「なりすまし電話」の豪ラジオDJ、表彰される(2013年6月7日ロイター)

[シドニー 5日 ロイター] - 昨年に英キャサリン妃の体調を探るため、英王室メンバーを装い病院に電話をかけた豪ラジオ局のDJの1人が、同局を運営する親会社から「トップDJ」として表彰された

サザン・クロス・オーステレオから「トップDJ」に選ばれたのは、マイケル・クリスチャンさん。もう1人との共同表彰となり、ロサンゼルス旅行も授与された。

クリスチャンさんは昨年12月に同僚のメル・グレイグさんとともに、王室メンバーになりすましてキャサリン妃の入院先に電話をかけ、体調を聞き出していた。電話を取り次いだ看護師のジャシンサ・サルダナさんはその後、死亡しているのが見つかった

偽電話をかけた当時、クリスチャンさんはシドニーのラジオ局「2Day FM」での仕事を始めて1週間目だったという。同局でプレゼンターを務める男性は「(クリスチャンさんは)良いアナウンサーだ。1度犯した間違いを永遠に責めるべきではない」と述べた。

一方、スティーブン・コンロイ豪通信相は、クリスチャンさんの表彰について「悪趣味だ」として不快感を表明。シドニーの市民らからも、「多くの人に影響を及ぼし、看護師は自殺までした。これほど間違ったことをした人を表彰することは正しくない」などとの声も聞かれた。

自殺した看護師は同僚への謝罪と感謝の言葉と共に「この行為(自殺)はオーストラリア・ラジオ局のメル・グレイグとマイケル・クリスチャンのせいです。ローンは、あの人たちに支払わせて。ごめんなさい」との呪詛の言葉をも残していたそうですけれども、当時から様々な観点からこの事件の違法性が指摘される中で、それでも顕彰に値する業績の持ち主であると判断されたということは何ともやりきれない思いもいたします。
オーソンウェルズらが「宇宙戦争」のラジオドラマを放送したところ事実と信じ込んだ市民がパニックになったと言う有名な事件がありますが、先日もアメリカで例の「DHMOジョーク」を披露して市民を混乱させたDJが処分されるという事件があり、報道業界人の公人として社会人としての責任の取り方ということについて改めて考えずにはいられません。
ともかくもマスコミ業界と言えばかねてこうした嘘や捏造を職業的に行ってきたことで知られていて、近年ではその後始末に追われる機会も増えているともっぱらの噂ですけれども、日本でも最近とあるマスコミの「嘘」とその後始末の付け方が話題になっているようですね。

フジのドッキリ企画で具志堅が警察を呼ぶも「※事前に警察に相談済み」とテロップ ネットでは「絶対ウソだろ」の声(2013年6月3日ガジェット通信)

フジテレビの人気番組『爆笑 大日本アカン警察』。日曜日の19時58分から放送されている番組で、出演者にはダウンタウンやお笑い芸人、AKB48など豪華メンバーが勢ぞろい。そんな『爆笑 大日本アカン警察』の本日の企画「アツアツ本気ダービー」という物が放送された。この企画の中で女性ADを暴走族から救うのは誰かというドッキリ仕立ての演出を行い、スタジオの出演者が回答するという物である。

ドッキリに仕掛けられたのは山田親太郎さん、具志堅用高さん、サバンナ八木さんの3名。この中で誰が女性暴走族から女性ADを救い出すことができるのか予想するという企画。そんなVTR内の具志堅用高さんの際に珍事が起きたのである。それは女性ADが暴走族グループに絡まれ出したら車の中で携帯電話をいじりだし、なにやら電話をしているもよう。スタッフが慌てて具志堅用高さんに説明に行くと「110番に電話したんだよ、おれ」と説明。ドッキリだと知らない具志堅用高さんは警察に通報してしまったようだ。

この直後にVTR下に出たテロップが問題でネット上でもちょっとした騒ぎとなった。そのテロップとは「※事前に警察とは相談の上で撮影しています」との一文。このテロップが出るとネット上では次のような書き込みが相次いだ。

・警察に相談済みってウソだろ
事前にケーサツに相談してるんならスタッフはとめません。てことで、これは後づけ
・なんか理由付けて携帯奪っておいたほうがよかったなw
警察に迷惑かけてんじゃねぇよ、ウジテレビが
110番するから気にしないで下さいなんて警察に許可なんてとれないだろwwwww
・絶対事前に警察に連絡とかしてないだろ 誰か警察に通報しろ
・事前に警察と相談てどうやんだよ。110て管轄の警察に電話かかる訳じゃなきだろ
・警察とか救急とか無駄に電話まじやめろ、こういう企画最悪
・警察に怒られたやろなー。
・スタッフは110番されたから急いで出てきたんだろうな
事前に相談したら止められるだろ。
・事前に(アカン)警察に相談したんですね。

とテロップに対しての批判だけでなく企画そのものを批判しており、更に携帯電話を取り上げなかったことにツメの甘さがあると指摘している。事前に警察に相談していたとしても110番することにより公的機関に迷惑がかかっていることは確かである。

今回、具志堅用高さんはだまされた側なので罪はないが、このような事態を招いてしまったスタッフに完全な落ち度があるのではないだろうか。テロップはこうした批判を起こさないためにスタッフが用意したものと思われるが、不自然さがあまりにも目立つために、テロップがウソと言われてしまっている

真偽不明ながら当事者に電凸したという方のコメントによりますと、警察側は確かに当日その日現地で暴走族グループが集まって撮影をするといった内容の連絡は受けたと言っているようなのですが、もちろんスタッフが慌てて止めにかかったことからも判るようにどのような企画であったのかの詳細や、出演者以外に第三者からの通報の可能性などに関しては知らされてはいなかったということのようですね。
テレビなどはすでに嘘、虚構であることを前提に視聴するメディアになってきていて、相対的にもっとも信頼性が高いとされるテレビメディアであるNHKですら実に9割以上が今の体制に問題があると感じ、8割以上が解体すべきだと考えているという調査結果がありますけれども、それよりはやや信頼性が高いと自負していただろう新聞業界にしても必ずしも高い評価を得ているわけではないことは各社の部数減が物語っていますよね。
最近では消費税増税に反対していたはずの新聞各社が突然手のひらを返したように増税賛成と主張し始めたことが記憶に新しいところで、あれも当事者的にはやむにやまれぬ大人の事情があったとも言われていますけれども、その一方で「でも新聞だけは消費税免除してね」などと特権扱いを主張しているのですから、もはや客観的報道メディアとしてはその地位をすっかり喪失していると見なされてしまうのは当然と言えば当然でしょう。
各社ともそうした世論の変化は感じてはいるようで、漠然とした危機感と同時に妙な開き直りのようなものが見え隠れしているようです。

【デスク日記】動揺したのだろう(2013年6月5日西日本新聞)

 動揺したのだろう。カメラのファインダーがぶれていた。こんな発言を聞いたからだ。

 「えー、皆さんの中で新聞を取っている方は…。まあ、いないでしょうけど

 5月初めに福岡市で開かれた広告業界のセミナー。講師役のインターネット通販企業幹部が発した言葉だ。

 聴講者約50人は、ネット関連企業や広告・営業部門で働く優秀そうな人たちばかり。講師の言葉は会場に何の違和感もなく流れ、「常識」のように共有されていた。どぎまぎしているのは自分だけのようであった。

 ジャーナリズムを守るためにも、商品やサービスを世に広めるための媒体として、新聞という存在が広く認知されなければいけないと思っている。その存在感を守るためにも、質の高い記事を書こうとも思っている。

 でも、その日肌で知ったのは、経験したことがない「孤独感」だった。 (川合秀紀)

「時間潰しの道具」か、テレビは(2013年4月24日サンデー毎日)

 いつのまにか、テレビの悪口を言い合うのが家族間の癖になった。それなら見なければいいのだが、見てしまうのも癖になっている。
(略)
 ところで、先日、『テレビの未来と可能性――関西からの発言――』という新刊本をお送りいただいた。高橋信三記念放送文化振興基金が編者で、基金二十周年の事業として編まれたものだ。

 高橋信三さん(一九〇一―八〇年)は新聞人を経て六十年前、民間放送の立ち上げに奔走し、日本放送界の興隆期を背負ったリーダーだった。「毎日放送」の社長、会長をつとめ、豊かな識見と放送事業改革への情熱は高く評価されている。七五年一月、『毎日新聞』に寄せた一文では、

〈ラジオやテレビが情報メディアとしてさらに役立つためには、まず司会者やキャスターたちがもっともっと勉強しなければならない。現在はいたずらに大衆に迎合したり、雷同したりすることが民主的だと考えているような人がいないだろうか〉

 と苦言を書いている。いまに通じることではないだろうか。
(略)
 本書で発言しているのは、識者、メディア研究者、番組制作者ら総勢六十七人、三〇〇ページに及んでいる。悲観論が目立つが、テレビこそ、と復権をめざす声も少なくない。シンポジウムで関西テレビ宣伝部長の老邑敬子さんは、

「『いま、テレビは慌てています。けれども、わくわくしています』っていうのが、私が日々感じていることです」

 と現場の不安と息吹を語っている。だが、

単なる時間潰しの道具

 になりかけているという辻さんの現状認識は当たっていると思われる。この点をもっとも痛烈に突いているのが、社会学者、加藤秀俊さん(元学習院大教授)のアンケートに対する答えだ。

〈いまテレビは日本だけでなく世界的に「荒野」どころか「砂漠」になった。文明史的にいっても、まったく不毛な荒涼たる時空間をテレビはつくった。その不気味な砂漠を跳梁跋扈するのは「タレント」という名のえたいの知れない人間たち。かれらが空虚な音声と身ぶり手ぶりで飛んだり跳ねたり、食べたり飲んだり、なにがなんやらわからない。要するにナンセンスの世界である。虚そのものである。もう、ここまで堕ちたら、堕ちようがないところまでテレビは堕ちた

 しかし、テレビはなくならない、タダで流れてくるテレビは貧者にとっての文化的空気のようなもの、虚であっても、いや虚であるがゆえに、その存在は永遠なのである、と加藤さんは続ける。

 では、どうなるか。結局のところ、言語世界、とりわけ文字世界への回帰以外に、われわれの情報生活の未来はありえない、要するに、新聞、雑誌を〈読む〉こと、それ以外に世間の動きを知る手だてはない、というのが加藤さんの結論だ。

 私もそう思う。新聞はいずれ消える、という論が少なくないが、ネット社会になって部数は減っても新聞は残る、活字は残る。テレビの早朝情報番組でも、スタジオに新聞各紙を張り出し、情報源にしているではないか。
(略)

かつては映画が世の中のニュースを伝えていた時代もあった、なんてことを言われれば「え?何それ」「情報更新遅そう」と言われそうですけれども、新聞にしろ雑誌にしろとっくの昔にネットで知っている情報を翌日以降になって初めて紙面で見ることになるというのは、考えて見ると情報の時間軸の逆転とも言うべき奇妙な現象ですよね。
もちろん今も映画というメディアはしっかりと残っていて、むしろ最近では邦画人気も再燃していると言うことですから元気もいいのでしょうが、ではそれが大画面で多くの人々を前にニュースを伝えていた時代の映画と同じものであるかと言われると、ハードウェアとしての性質はそう大きな変化はないのかも知れませんが社会的位置づけという点では全く意味の異なったものになっていることは否定出来ませんよね。
テレビにしろ新聞にしろ今後何十年たって残るか残らないかと言えばたぶん残っている、しかし同時に過去そうであったのと同じ位置づけで残っているかと言われれば大きな疑問符がつくのも当然なのであって、特に中の人にとっては残る残らないの議論よりもどのような形で残っていくのかという議論を心がけた方がより有意義なものになるかも知れませんね。

|

« 今度は医療特区だ、外国人医師導入だと医療改革のアイデアは盛りだくさん | トップページ | 今日のぐり:「露菴(ろあん) 岡山清輝橋店」 »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

コメント

ところで完全電子媒体になってもnewspaperって呼ぶべきなんだろうか

投稿: カンタータ | 2013年6月 8日 (土) 09時50分

いくらいいDJでも日本じゃとうぶん自粛しそうですが…
でも何でも自粛自粛よりはこっちのほうがいいのかも。

投稿: ぽん太 | 2013年6月 8日 (土) 11時05分

米海兵隊が運用する垂直離着陸輸送機、MV22オスプレイ。橋下徹大阪市長と松井一郎大阪府知事が訓練の一部受け入れを提案したことで、
安全性などをめぐる議論が再び活発になっている。だが、ネットでは以前からその“一挙手一投足”を過熱報道するメディアに冷めた見方も出ていた。
「まるで天然記念物のあの鳥のことみたい」と…。

 オスプレイ問題がメディアで提起されたのは、ここ3年ほどのこと。米検索大手グーグルが提供するキーワードの検索推移が分かる
サービス「グーグルトレンド」によると、オスプレイの検索数が顕著に増え始めたのは、日本への配備計画が明らかになった平成22年。
2年後、日本に初陸揚げされた24年7月に検索推移グラフは突出したピークを迎えた。

 ◆違和感でツッコミ
 だが、配備反対の声などを伝えるメディアのオスプレイ過熱報道には、違和感を覚えたネットユーザーも多いようだ。
それを典型的に示した例が、昨年10月1日にNHKが公式サイトで報じたニュース「オスプレイ プロペラが回転」への反応。

 「そら、飛ばそうとしたら回るわな」(ツイッター)
 こんなツッコミが相次ぎ、NHKが全く予期しなかったであろう大きな反響を呼んだ。
「プロペラが回転しただけでニュースになるなら俺が就職したら1面に載ることになる」(はてなブックマークのコメント)

 この一挙手一投足を追う報道ぶりが、「雛(ひな)が飛び立つのを国民みんなで見守っている感がある」(同)と別のものを想起させた。トキだ。

 今年3月から、オスプレイは四国上空を通るルートで低空飛行訓練を始めた。その結果、
「オスプレイ? 内子で目撃」(愛媛新聞、5月3日)といった事件調の記事が量産された。こうした仰々しいスタイルは、
トキのレベルを超えて「もはや扱いがツチノコか何かのようだ」(はてなブックマーク)と、ちゃかす方が先に立った反応も少なくない。
飽和報道により、ニュースの送り手の意図とは、かなり違った受け止め方が始まっているのだ。

産経新聞 6月7日(金)10時26分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130607-00000521-san-soci

投稿: もうお腹一杯です | 2013年6月 8日 (土) 15時57分

>NHKですら実に9割以上が今の体制に問題があると感じ、8割以上が解体すべきだと考えているという調査結果があります

これがネットのSNSであるのは残念

TVを見ている層はネットもやらない
底辺の老害と専業主婦がメインですからね

この人たちがいなくならないと
まだまだTVは健在でしょう

投稿: | 2013年6月15日 (土) 09時59分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/57542294

この記事へのトラックバック一覧です: テレビ新聞は永久に不滅?:

« 今度は医療特区だ、外国人医師導入だと医療改革のアイデアは盛りだくさん | トップページ | 今日のぐり:「露菴(ろあん) 岡山清輝橋店」 »