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2013年2月 2日 (土)

テレビ業界 最近のニュース二題

本日はまずはじめに、以前からやるやると言いながら一向に実現する気配のなかったものがまたも撤回されたらしいというこちらのニュースを紹介してみましょう。

電波オークション撤回の“本音” 年700億超の利用料、手放せぬ総務省(2013年1月29日産経新聞)

 総務省が今国会に提出する電波法改正案から電波オークション(入札)導入を撤回する背景には、数千億円ともいわれる落札収入の一般財源化の負担で、年700億円超の電波利用料の維持が難しくなるという事情がある。

 電波オークション制度は、落札業者が一定期間(最長20年間)の周波数利用の見返りとして支払う“一括利用料”を、一般財源に組み込んで多様な支出に活用する仕組み。「国民の財産」の電波関連収入を幅広い使途に回そうという考えだ。

 一方、周波数を割り当てられた事業者が毎年総務省に支払っている電波利用料は約716億円(平成24年度見通し)に上り、技術開発や電波管理などに利用されている。事業者からは「オークションでの落札費と電波利用料を支払うことは二重払いに当たる」として、批判が出ていた。

 これに対し、総務省は落札額が高騰すれば事業者負担が増し、経営悪化や利用者料金値上げを招くとの懸念を指摘した。電波利用料の維持ができないことを強調することで、「電波行政の要」(同省幹部)である、事業者を選定する従来の許認可権を守った格好だ。

 ただ、米国や英国、ドイツなどでは、1990年代に相次いでオークションを導入している。世界の趨勢(すうせい)はオークション活用に前向きで、今後も是非をめぐる議論は冷めることはなさそうだ。

元々民主党が推進し自民党が反対してきた話であるだけに、政権交代に伴う予定調和という見方も出来ますが、どうも長年言われている割に本気で推進される気配が見えない理由として主体である総務省のモチベーションを上げる声は多いようです。
現行のシステムであれば毎年少ないとは言え必ず一定額の使用量が総務省に入るものが、オークションの場合は巨額とは言え一般財源に組み込まれることになると見込まれていますから、国庫全体で収入が増えるにしても総務省にすれば固定収入が消えてしまう可能性があるわけですね。
おかげで国際比較で割安な電波使用料で済んでいる日本のテレビ局が大きな利益を上げていると批判もされてきたわけですが、無論国としても一方的にテレビ局にアメばかりしゃぶらせているつもりはないようで、これまた長年問題になってきたこちらの話に意外なところから横やりが入っているようです。

総選挙後初の総会で宿泊団体と協議 自民党観光議員連盟(2013年1月30日サーチナ)

  自民党観光産業振興議員連盟(細田博之会長=衆議院議員、髙階恵美子事務局長=参議院議員)は1月17日、自民党本部で総会を開いた。総選挙後初めての総会で、加盟議員数も1月16日現在で選挙前の76人から新人議員49人を含む117人に拡大。加盟議員はまだまだ増える勢いだ。約3年の民主党政権下では民主党観光振興議員連盟が2015年度の旅館ホテルの建物についての固定資産税評価の見直しを閣議決定するなどの成果をあげてきた。今度は政権与党に返り咲いた自民党観議連の手腕と行動に業界の期待は高まる。

  NHK受信料や税制改正総会には議員30人のほか、宿泊団体から全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の佐藤信幸会長や日本ホテル協会の大橋寛治会長、観光庁や厚生労働省をはじめとする関係省庁とNHKの担当者が出席。約1時間の会合では宿泊団体から税制改正などの要望がヒアリングされたほか、それらについて、議員が関係省庁やNHKに対応を質していた。

  短時間のヒアリングのなかで、佐藤・全旅連会長は主に税制改正とNHK受信料契約の改善を要望した。すでに決定しているホテル・旅館の建物に関わる固定資産税評価の2015年度の評価替えの中身についての一層の支援や、旅館業界として税制改正要望にあげている消費税が見直される場合の総額表示から外税表示への変更、交際費の非課税化などを求めた。

  また、NHK受信料についてはテレビ15台までを1契約、その後5台ごとに1契約を追加する英国BBC方式導入への支援を改めて求めた。

  出席議員からは「交際費については他の業種からも同様の要望がある。経済の低迷期に課税はおかしい。資本金1億円以上の大企業も含め、しっかり対応したい」「観光は相対(あいたい)事業。交際費は必要であり、非課税でもいい」といった好意的な意見があがった。

  NHKの担当者は、2契約目から料金が半額になる事業所割引制度を2009年に新設していることなど改善に努めているとし、「今後も宿泊団体と丁寧に話し合いを続けていきたい」との姿勢を示した。

  NHKの担当者によると年間の受信料収入は総額で約6000億円。このうち旅館ホテルからの収入は約100億円にのぼる。

  議員からは「事業者にとって大きな負担だ。国が観光立国推進を掲げ、観光を伸ばそうとしているときに、NHKがそれに協力できないのはおかしい」。細田・自民党観議連会長からも「多くの旅行者は自宅で受信料を払っているし、テレビを見るために旅行しているわけではない。旅館ホテルという受信料の取りやすいところから取っているという印象を持っている」とNHKや総務省に改善の努力を促した。(情報提供:トラベルニュース)

以前にも取り上げましたようにちょうどNHKがホテル業界に対して受信料徴収に絡めて損害賠償請求を仕掛けているところですが、もともとホテル一室毎に受信料を取るという考え方が妥当なのかどうかは大いに議論のあったところですし、自宅で支払っている受信料を二重取りされることに釈然としないという利用者も多いでしょう。
実は医療の世界でもこの受信料問題というのは取り上げられていて、最近多少変わってきましたが従来多くの病院では外部のレンタル業者に丸投げする形で病室にテレビを設置してきたわけですが、過去にはNHK側から「病院は患者から代理で受診料を徴収しNHKに納めるべきだ」として巨額の損害賠償請求を仕掛けられたこともあったようです。
こうした妙な裁判が相次ぐのも実は受診料というものは視聴者が支払うものではなくテレビ受像器を設置した者が支払うと定められているためですが、ホテルにしろ病院にしろ不特定多数が不定期に利用する施設で一律に受信料を取られるのは釈然としないでしょうし、最終的に利用者料金に転嫁されているケースも多いことから「料金が高すぎる」といった批判も高まっているようですね。

ご存知のように昨年は史上初めて受信料値下げが行われたのもこうした相次ぐ批判を受けてのものだと言いますが、一方で増え続ける未払い世帯に対しては公共放送であるためとしてスクランブル等の導入は考えていないとも言い、これまた支払い世帯との間に不公平感が広がってきていると危惧されています。
昨今ではテレビやラジオにも緊急警報放送対応のものがあるのだから、普段はスクランブル化しておいて非常時だけ見られるようにすればいいと言う考え方もありますが、自動起動するタイプの受像器は待機電力が馬鹿にならないこともあってせっかく地デジ導入で買い換え需要があれだけ高まっていたにも関わらず全く普及せず、手動でとなれば人間普段から受信出来ないチャンネルにわざわざ切り替えようとは思わないものでしょうね。
いずれにしても唯一視聴者から直接料金を取っているだけに社会的義務も負うのは当然ですが、一視聴者としてはやはりスポンサー頼りの民間には出来ない高質の番組提供を期待したいところで、とりあえずはこういうご時世だからこそプロ○ェクトXの復活を希望しておくことにしましょうか。

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コメント

>受信料というものは視聴者が支払うものではなくテレビ受像器を設置した者が支払うと

家電量販店に展示されているテレビについてはどういう扱いなんでしょうね?
オリンピックの頃大型テレビの前がパブリックビューイング状態だったのですが…

投稿: 七実 | 2013年2月 2日 (土) 07時56分

放送を受信しても番組を享受する目的ではないので払わなくていいそうですよ。>電器屋

電器店のテレビは、受信料を払っている?
http://blog.livedoor.jp/oobaka1/archives/51882249.html
 結論からいうと、電器店はNHKの受信料を払っていない。NHKが受信料を集める根拠法である放送法には、「受信して、番組を享受する」場合は、受信料を払うことになっている。
 しかし、電器店は放送内容を「享受」しているわけではなく、あくまで商品のデモンストレーションとして放送を受信しているにすぎない。
 そのため、店頭に何十台ものテレビを並べていたとしても、受信料を支払う義務は発生しないのだ。

投稿: てんてん | 2013年2月 2日 (土) 10時23分

なるほど、しかしその理屈ですと設置主体と利用主体とが異なる場合はいずれも支払い義務がないということになりそうな気がしますがどうなんでしょう?

投稿: 管理人nobu | 2013年2月 2日 (土) 11時44分

そうか、長期入院したら、自宅のNHKの受信料はその間の分は返還してくれるんですね。病院のテレビで金をとる以上。二重取りは法律違反ですもんね。

投稿: | 2013年2月 2日 (土) 11時56分

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