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2013年1月12日 (土)

世論調査にみるマスコミの思惑と現実世界との乖離

先日毎日新聞が掲載したこうした記事が、一部方面でちょっとした話題になっているようです。

記者の目:厳しくなる世論調査=三岡昭博(世論調査室)(2013年01月10日毎日新聞)より抜粋

 ◇存立は寛容な社会あってこそ

 名古屋市に住む年配の男性から猛烈な抗議を受けた。

 「寝ようとしたら電話がかかってきた。人の迷惑を考えないのか?」「どうして電話番号が分かったのか?

 先月8日から3日間、毎日新聞が実施した衆院選の中盤情勢を探る特別世論調査への抗議だった。「無作為に選んだ方にご協力いただいている」と説明したが、「無作為に電話をかけること自体、人権侵害だ」と収まらなかった。

 突然家に電話がかかり、「世論調査にご協力を」と言われ、「どの政党を支持しますか」と質問されれば誰でも警戒する。「おれおれ詐欺」もあるし、家族だんらんの時や忙しい時間帯ならなおさらだろう。不審を募らせ、怒りを覚えて当然かもしれない。間もなく新政権の支持率や経済政策に対する有権者の意識を探る調査を実施するが、世論調査が成り立つのは、寛容な社会と多くの人々の協力があってこそ、と改めて感じている。

 日本で暮らす私たちにとって世論調査のデータはありふれたものだ。新聞の全国紙だけでも各紙月に1回は実施・公表し、国政選挙になれば毎週のように世論のトレンドを追う新聞もある。過剰と感じる人も多いに違いない。新聞やテレビの調査の数字が政界を揺さぶり時に内閣退陣の引き金になってきたのも事実だ。
(略)
 日本でも、内閣の支持や不支持を聞く類いの調査が始まったのは1945年の終戦後だった。日本を占領した連合国軍総司令部(GHQ)が、統治上の必要から新聞社などに調査を奨励し、日本政府も国民が自由な意思を表明できることを示そうと力を入れ、世論調査が定着していった。新聞社の場合、主な調査手段は面接から固定電話へと移ったが、社会の輪郭=顔を描き出す公共財としての機能を果たしてきたと思う。

 ところが、冒頭で紹介したように、その世論調査が困難になりつつある。かつては7割、8割が当たり前だった回収率は低下し、最近は面接だと5割台、電話では6割台だ。都市部ではオートロックのマンションが増え、面接調査に行っても部屋の入り口にすらたどり着けなくなった。携帯電話が一般化し、固定電話に知らない番号や「非通知」が表示されると、「良くない電話かも」と身構えてしまう。調査のサンプル抽出に必要な住民基本台帳の閲覧に難色を示す自治体が増え、台帳閲覧料も高く設定されるようになった。

 これらは、プライバシーや安全に対する国民意識の高まりと無関係ではないだろう。個人情報への感度が高くなれば、世論調査のハードルも上がる。民主主義の進展が、民主主義のバロメーターとしての世論調査を難しくしているとすれば皮肉だが、そうした面は否定できない。だが、顔が見えない社会はつかみどころがないし、外から見れば不気味だ。調査への協力を得られるよう、一層の工夫と丁寧なアプローチに努めたい。

こうして見るとお説ごもっとも…と言いたくなるところですが、何しろ天下の毎日新聞による「調査」なるものがどのような形で世に出てくるか過去の様々な実例には事欠かないだけに、当然ながら調査を受ける側も慎重の上にも慎重を重ねて当然というものですよね。
この世論調査なるもの、かねてあまりに社会の実感とかけ離れた結果になることが世間でも問題視されてきましたがそれも当然、何しろ調査する側の恣意的な設問や事後の「調整」によって結果など幾らでも操作出来るというのですから、なんだ結局はマスコミが作り上げたい世論を捏造するために利用されてるだけじゃないか、と多くの人々が気付き始めているようです。
特に昨今ではネットというものが独自の世論を形成するようになってきていますが、どうも既存メディアにとっては自分達の仕事がやりにくくなってきたという自覚があるのでしょう、最近では「ネトウヨ」などと盛んにレッテル貼りをして「ネット世論=偏向し信憑性に欠けるもの」と言う世論を形成しようと努力しているようですね。

安倍首相支持の裏に「反日マスゴミと闘う悲劇のヒーロー」説(2013年1月11日NEWSポストセブン)

 安倍晋三氏が総選挙公示の直前まで頻繁に書き込みをしていたフェイスブック。しばしば過激な発言があり、それを称賛するユーザーの書き込みが多数あった。ネット上で何が起きているのか。ネットウォッチャーの中川淳一郎氏が解説する。

 * * *
 安倍氏のフェイスブックで頻繁に展開されているのがマスコミ批判だ。11月16日の『みのもんたの朝ズバッ!』(TBS系)がNHKアナウンサーの痴漢行為を伝える時に間違って安倍氏の映像を流したことについて、2日後のエントリーで、

〈その日はまさに解散の日。ネガティブキャンペーンがいよいよ始まったのでしょうか?〉〈かつてTBSは、私が前回の総裁選に出た際、「731細菌部隊」の報道のなかに私の顔写真を意図的に映り込ませる悪質なサブリミナル効果を使った世論操作を行いましたが「…またか。」との思いです。これから1ヶ月こうしたマスコミ報道との戦いです。私は皆さんと共に戦います〉

と、“宣戦布告”した。ここで注目すべきなのは、マスコミが安倍氏のような“愛国者”に対して「ネガティブキャンペーン」を張り、「世論操作」を行なう、という見方だ。こうした陰謀論的な世界観こそ、ネトウヨの特徴のひとつである。安倍氏がネトウヨに人気がある大きな理由のひとつは、ネトウヨが最大の敵と位置づける「反日マスゴミ」にかつては潰され、今、立ち上がってリベンジしようとしている「悲劇のヒーロー」だからだ。

 もっと驚くべきなのは、11月4日のエントリーだ。翌日に『朝ズバッ!』への出演を控えていたのだが、まず、以前出演した時、「安倍氏には期待しない」という街の声を多く取り上げられたことを批判。続いて

積極的に番組に意見を伝えることも、草の根の声を活かしていくことに繋がるのではないでしょうか。TBSもそのために視聴者センターを設けています〉

と呼び掛け、その電話番号まで書いた。これでは支持者に対してTBSへの「電凸」(電話による攻撃)を煽っているようなものだ。「電凸」はネトウヨが気に入らない相手に対してよく使う攻撃手段である。仮にも首相候補(当時)たる政治家が「電凸」を煽るというのは、史上初である(TBS広報部は、「内容、件数ともに公表できない」と回答を拒否したが、局の関係者の話では千件単位の抗議電話が殺到したという)。

 安倍氏のフェイスブックは異様な盛り上がりを見せているとはいえ、そこに参加している(安倍氏のエントリーを読んでいる)のは多く見ても数十万人であり、国民全体からすればごく一部にすぎない。しかも、かなり偏った政治的傾向を持つ人たちが中心だ。

 一国を率いる首相は、支持者が喜ぶことさえやればいいというわけにはいかない。自分に対する反対派も含めた国民全体の意見と利益を視野に入れた政治を行なう責任を負っている。安倍氏が今後もネトウヨ的発言を繰り返してフェイスブックという“ファンサイト”で悦に入ったままなのか、それとも冷静さと大局観を取り戻して真に国益を重視する政治を行なうのか。政権の命運はそこで決まるのかもしれない。

しかしこの安倍氏対マスコミという構図も先日以来お伝えしているようにすでにテンプレ化しているようなところがありますが、いよいよ本格的に対立軸を形成していくにおいてマスコミの皆さんはネット世論=敵側という構図を印象づけたいのでしょうが、果たして彼らが味方側だと想定している?非ネット市民も思惑通り踊ってくれるかどうか、でしょうかね。
冒頭の記事にあるようにマスコミ側は市民にいついかなる時でも好きに世論調査を行えるし、それに対しては国民も積極的に協力するべきだろうと主張している、一方で国民の側が草の根の声をマスコミに伝えようとすればそれはネトウヨの暴力(苦笑)だ、相手にする価値などないと言うのですから、これは世に言うダブスタというものでしょう。
マスコミ側に民意を求める欲求があるなら市民の側にも民意を伝えたい欲求があるのは当然であって、彼らが俺は俺の聞きたい意見だけを聞く、お前らの言いたいことなど知ったことじゃないなどと考えているなら、それは独善的な思想に偏向した人間の発想と言うしかないでしょうね。

それにしてもこういう記事を見ていますと既存マスコミの方々は先の大阪市長選でまんまと橋下氏の掌中で踊らされたことに全く無自覚なままなのか、今回も似たような構図が垣間見えるというのはネット経由でのマスコミ対策という一つのテンプレが政治家の間でも確立しつつあるということなんでしょうか?
マスコミの方々は闘牛並の高尚な知性をお持ちのせいでしょうか、ひとたび自らが敵と見定めたものに対してはひたすらバッシングするしかないらしいのですが、この結果相手からすればうまいことマスコミを操作して特定方向に追い込んでいくということも簡単に出来るのでしょう、結果としてマスコミが自ら望んで世論から遠く離れていくかに見えるケースも散見される気がします。
昨今では近隣諸外国との関係など政治とマスコミとで見解が対立する局面も多いせいでしょうか、マスコミ側が盛んに世論を誘導しようと頑張っているものの、しばしばあまりに浮世離れし過ぎて世間も「は?何言ってんだこいつら?」と冷めた目で見ているというケースも目立ってきたように感じますが、その一例として先日こんな話がありました。

【社説】朝鮮学校―無償化で改善の回路を(2013年1月9日朝日新聞)
より抜粋

 安倍政権が、朝鮮学校を高校無償化の対象から外す方針を決めた。
 家庭の経済力にかかわらず、安心して高校に進み、学べる社会にする。この無償化の趣旨を考えると、例外を設けるべきではない
 教育内容に朝鮮総連の影響が及んでいること、拉致問題の進展がないことなどから、現時点では国民の理解が得られない。下村博文文部科学相はそう説明している。

 たしかに拉致に加え、事実上のミサイル発射実験などから北朝鮮への国民の不信は強い
 朝鮮学校も教育のあり方が疑念を招いてきた。北朝鮮指導者の肖像画を教室に掲げ、独裁体制を肯定するような授業をしているとすれば受け入れがたい。
 ただ、制度の対象は生徒個人であって、学校ではない。卒業後は日本の大学に進学する生徒も多い。日本社会の一員となる子どもたちだ。
 生徒たちの学びを保障し、かつ日本や国際社会の価値観をきちんと学んでもらう。両立の手立てを探りつづけるべきだ。
(略)

いや、その日本や国際社会の価値観をきちんと学べない環境だから問題になっているんですがね…
日本を代表する良心的報道勢力とも目されている朝日新聞ですから、こうして得々と御高説をぶるのは予想通り過ぎるほど当然のことなのですが、彼らが安倍内閣シンパだと勝手に見なしているネトウヨ(苦笑)は元より、一般市民がどれほどその主張について行っているかでしょう。
ご存知のように世論調査というものはその実施する主体によって大きくバイアスがかかるもので、ましてや朝日が朝日の読者を対象に調査をするともなれば世間一般の平均的な世論とはかけ離れたものになりがちなのですが、この件に関して調査を行ったところ何と朝日の読者においてさえ過半数が朝鮮学校への無償化適用に反対だった(賛成はわずかに18%!)という、笛吹けど踊らずと言うしかない結果であったと言います。
もちろんこれをもって朝日の側がさらなる国民教化の熱意に駆られるのも当然予想されることですが、こうした調査を好んで行っている以上メディアの側も単にやりっぱなし、都合の悪い結果には華麗にスルーではなく、調査した側がそれを受けて何をどう行動に移すかということも問われるのは当たり前ではないでしょうか。
世に名高い朝日新聞独特の用語に従えばこういう場合、「皆さんにはもっと真剣に考えてほしい」「冷静になるべきだ」とでも言ってお茶を濁していればよいということなのでしょうが、そうやって子供じみたごまかしばかりを続けてきたからこそ冒頭の記事にもあるように世論調査なるものへの反感が日々高まり、ひいては世論を好き放題に誘導しようとするマスコミの信用も凋落してきたという現実にそろそろ目を向けるべきではありませんか。

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コメント

朝鮮学校無償化でも内偵活動、逮捕の北工作員が反対団体に
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130112/waf13011202010003-n1.htm

朝日は金もらったのか脅迫されたのか?それとも自発的に協力してる?

投稿: | 2013年1月12日 (土) 07時43分

>マスコミの方々は闘牛並の高尚な知性をお持ちのせいでしょうか

闘牛に謝れw

投稿: 10年前にドロッポしました。 | 2013年1月12日 (土) 09時11分

闘牛は赤を攻撃するけど連中は…と一瞬思ったけど、ほんとは牛って色盲らしいからいいのか。

投稿: 金田 | 2013年1月12日 (土) 09時27分

国民の朝日離れw

投稿: aaa | 2013年1月12日 (土) 11時47分

実家に電話がかかってきたことがあります。
ちょいとボケの入ったうちの爺ちゃんが答えてました。
あれちゃんとした調査になったのかな…

投稿: ぽん太 | 2013年1月12日 (土) 14時00分

山村明義氏:
NHKのディープスロートの方々が私のまわりにおりまして、何人かですね。
その人達が、NHKが安倍政権が発足100日目が4月4日らしいんですね。
その4月4日に安倍政権の総攻撃を始めると、そういうふうに私のところに情報をもたらしましてですね。
NHKの予算案を無事に通してから攻撃するというふうに言ってまして。
彼らとしては切羽詰まった攻撃であると、覚悟を決めてやってくるんでしょうけど。
これが中立公正なるNHKがやることかと思いますけどね。

http://www.youtube.com/watch?v=HRsRxwrUCCo&t=5m00s

投稿: | 2013年1月12日 (土) 18時28分

何かNHKと安倍政権との関係は話題になっているようですね。
いずれにしてもマスコミの意見と国民の意見とはまた別ですから。

投稿: 管理人nobu | 2013年1月15日 (火) 11時43分

沖縄は“反天皇”との印象をマスコミが国民に植え付けている
http://www.news-postseven.com/archives/20130113_165272.html

投稿: | 2013年1月17日 (木) 11時40分

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