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2012年12月15日 (土)

かねて問題視されてきたペニーオークション ようやく摘発を受ける

表題の件に絡んでタレントによる詐欺サイト宣伝問題はすでに格好のワイドショーネタになっているようですが、すでにネット上では「安値で競り落とした」と書き込んだタレントの名が列挙されるなどちょっとした祭り状態になっているようです。
いずれそれらの真贋が明らかになっていくにつれ社会的責任も云々されることになるのかなとは思いますが、こうして大騒ぎになったことでこの問題を社会的に周知徹底していく上では結果的によいきっかけになったんじゃないでしょうか。

ほしのあき「30万円」で詐欺サイト広告塔(2012年12月13日日刊スポーツ)

 タレントほしのあき(35)が、入札のたび手数料がかかり、問題視されていたペニーオークションのサイト「ワールドオークション」について、落札していない商品を落札したかのようにブログに書き込み、同サイトの宣伝に関与していたことが12日、分かった。所属事務所によると、友人のタレントに勧められ、アルバイトとして30万円受け取っていたという。同サイト運営者の男らが今月7日に詐欺容疑で京都、大阪両府警に逮捕されている。

 京都府警などによると、ペニーオークションは入札のたび少額の手数料がかかる。今回、運営者が逮捕された「ワールドオークション」のサイトは「最新家電を激安で落札できます」などとうたっておきながら実際は、会員の入札額を自動的に上回るシステム「ボット」やサクラによって、入札のたびに高値が更新され、ほとんど落札できない仕組みになっていた。ほしのは、10年12月27日付のブログに、「プラズマクラスターをオークションでゲット」というタイトルで記事を投稿。新品の空気清浄機を実際は落札していないのに、写真とともに「1080円で落札したの」「すごいよ-」などと書き込み、「ワールドオークション」を利用したと記していた

 同サイトを運営するネット関連会社役員らが7日に両府警に詐欺容疑で逮捕された。ほしのは同日、京都府警から事情を聴かれた。所属事務所によると、ほしのは、友人のタレント松金ようこ(30)から「30万円あげるから、こういうブログを書いてほしい」と「アルバイト」として書き込みを持ちかけられ、指示された文面をブログに掲載したと説明。サイト運営者とも面識がない状態だったため、松金に教えた口座を通じて現金30万円を受け取ったという。
(略)
 京都府警はほかのタレントもブログなどに書き込んでいた可能性もあるとみて調べている。

 ◆ペニーオークション 入札のたびに数十円の手数料が取られるインターネットオークション。開始価格が低く、格安で商品を落札できることを売りにしている。小銭という意味もある英国の通貨単位「ペニー」が由来。05年ごろドイツで考案され、国内では09年末から業者が増え始めた。独立行政法人国民生活センターなどによると、10年半ばから「何回入札しても落札できず、手数料だけとられてしまう」などの苦情や相談が急増している。景品表示法に抵触する恐れがある。

ほしの詐欺オク謝罪 熊田、小森も…(2012年12月14日日刊スポーツ)

 タレントほしのあき(35)が13日、約2年前に自分のブログにペニーオークションで落札していない商品を落札したとうその記述をした件についてブログで謝罪した。タレント熊田曜子(30)も同時期に、うその落札をブログに掲載していたことを認めた。2人ともタレント松金ようこ(30)から依頼されたと説明している。
(略)
 ほしのと同様に、ペニーオークションの「宣伝」をブログに記載したタレントがほかにもいた。熊田はこの日、所属事務所を通じて、10年12月23日にブログにペニーオークションのサイト「わくわくオークション」で、実際に落札していないにもかかわらず、オーブンを5220円で落札したと掲載したことを認めた。所属事務所によると、松金から依頼を受けた熊田は事務所スタッフに報告した上で掲載したという。当時のマネジャーが退社しており、謝礼金や商品を受け取ったかなど詳細は分からず、確認中という。関係者は「当時このようなサイトだとは思っておらず今思うとより注意をしなければいけなかった」と話した。

 さらに、やはり同時期にペニーオークションのサイトと思われる「ギャルオークション」でアロマ加湿器を225円で落札したとブログに掲載しているタレント小森純(27)がこの日、都内で行われたイベントに出席した。当初予定されていた囲み取材をキャンセルし、写真撮影時に取材陣からネットオークションについて聞かれたが、無言のまま会場を後にした。

ピース綾部も ペニーオークションでブログに書き込み「軽率でした」(2012年12月14日スポニチアネックス)

 入札のたびに手数料がかかるペニーオークションを利用して商品を落札したかのように、ブログに書き込んでいた「ピース」の綾部祐二(35)が13日、「知り合いに頼まれ断りきれなかったとはいえ、軽率でした」とコメントした。

 約2年前、ブログに「初めてペニーオークションで電化製品を買いました。超安く買えてラッキーです」などと掲載。所属の吉本興業によると、世話になっている知人に頼まれ書き込み「謝礼はいらない」と伝えたが、5万円を受け取った

 掲載直後に問題視されているオークションだと指摘され、約25時間で記事は自ら削除。商品はオークションで購入したものではないという。吉本興業は、綾部本人とオークションとの直接の関わりはないとしている。

このタレントの絡んだ騒動については記事にある「広告塔」という表現がまさに事件の本質なんだろうと思いますが、単純に金をもらって嘘の書き込みをしたのが悪いのかということになれば嘘にまみれたCM出演なども悪なのかということにもなりかねず、この場合世間がどれほどそれをフィクションだと感じていたかも問われることになるのでしょうね。
逆に言えば元々そうした胡散臭さを感じ取っていた人々にとっては今さら何を言っているのかと言う話で、特にこのペニーオークションに関してはすでに以前から国民生活センター等からも警告が出ているなど限りなく黒に近い灰色であることは知られていたわけですから、幾ら世間知らずとは言え客商売が今時そんなものの宣伝に関わっていたことは何とも間抜けな話だと言うしかなさそうです。
それよりも社会的害悪としてのこうした悪質サイトが今回ようやく初めて摘発されたというニュースの方に驚きを感じた人も多かったのでしょう、当然ながらネット上では摘発が遅すぎるという声も多いようですね。

「ペニーオークション」詐欺で初摘発 ネットでは「ようやくか・・・・・・」の声(2012年12月8日J-CASTニュース)

   「ペニーオークション」のサイトを開設して、参加者が商品を落札できないシステムを作り、手数料をだましとったとして京都・大阪両府警は2012年12月7日、運営会社の男ら4人を詐欺容疑で逮捕した。ペニーオークションサイト詐欺の摘発は全国で初となる。

「ボット」を仕組み、値段をどこまでも吊り上げ

   「ペニーオークション」は、通常のネットオークションと比べてスタート時の価格が低く設定され、入札単位も数円単位に固定されていることから、「格安で落札できる」ことを謳っている。しかし、入札するごとに手数料が必要となり、最終的に落札できなかった場合でも手数料が返金されない。サイト上には残り時間が表示されるが、終了間際に誰かが入札するたびに数十秒ずつ延長されていく仕組みで、入札が続く限りどこまでも延長され、手数料が商品自体の値段を上回ってしまう場合もある。国民生活センターには「こんなに手数料がかかるとは思わなかった」といった相談が以前から寄せられていた。

   また、多くの場合、オークションサイトの運営業者と商品の出品者が同一であるから、入札しているユーザーに「サクラ」がいるのではという指摘もあった。

   今回の事件では、運営会社がサイトに自動入札を行う「ボット」を仕組み、値段をどこまでも吊り上げ、利用者が入札をしても最終的に落札がほぼ不可能なシステムにしていたとみられている。

   この報道を受けてネットでは、

    「ようやく初逮捕。問題になっていたころが懐かしい
    「やっと立件って感じ… てか、まだ存在してたんだね

以前から問題とされていながらも、摘発されてこなかったことを指摘する書き込みが多かった。

   また、ペニーオークション詐欺をより強力に取り締まるため

    「ペニーオークションて言うシステム自体が詐欺を行いやすいシステムだし、法整備して取り締まった方がいいんじゃないかなぁ」

との、法整備を求める書き込みもあった。

以前にも紹介しましたようにペニーオークションを導入しようとした会社に違法性を訴えた社員が干された、なんて話もあるくらいですから、法の網をくぐるような形で儲かる商売だとしてそれだけ社会的認知度も上がっていたでしょうに、今回初めての逮捕と言うのですからやはり遅いなとは思いますよね。
もともとこの種のサイトに関しては「そもそも商品自体を用意していないのではないか?」と言う疑惑すらあって、実際には約款上どこまでの義務が求められているのかは検討してみないことには判りませんが、とにかくやろうと思えば幾らでも悪どく儲けられる巧妙なシステムであることは確かです。
サクラによる落札阻止を避けるために例えば簡単な規制法として落札終了期限を厳密に設定し再延長は認めないというルールを設ける、といった規制も考えられますが、システム的に一般入札を締め切った直後にそれを上回る空入札を入れるようにしておけば表からは容易に区別出来ず、疑って詳しく捜査してみないことには違法性がはっきりしないということなのでしょう。

ネット上でのオークションが一律に悪いということではなく、またオークションを利用して転売し儲ける行為も控えめに言っても「転売厨」などとあまりよい評判ではないとは言え、正常な商行為としての範疇であるならこの社会の中で決してやっていけないというものではなく、業者に儲けさせるのが気に入らないなら利用しないという自由もあるわけですしね。
その意味では一つにはペニーオークションというシステム自体が持つギャンブルとしての性質が許されるものなのかどうか、そしてもう一つには最終的に誰かの手に賞品が渡るという担保がないことが問題なんじゃないかと思います。
ただ今回初めてとは言えようやく摘発が行われたということで、今後は類似サイトには次々と同様な捜査の手が及んでくるだろうことは想像出来るだけに、逆に言えばそうした追求の中でも変わらず営業を続けているサイトは相対的に真面目なサイトとは言えるのかも知れませんね。

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コメント

これ民事で訴えたら金取れないかな?

投稿: とんとん | 2012年12月15日 (土) 08時29分

ペニーオークション初摘発!弁護士紀藤正樹のLINC/インターネットの歴史を更新
http://blogos.com/article/52218/
ペニーオークション事件で明らかになったネットメディアのタブー
http://blogos.com/article/52184/

投稿: | 2012年12月15日 (土) 11時40分

商品を仕入れた形跡なしだと
どう見ても詐欺です本当に略
http://www.asahi.com/national/update/1215/OSK201212150018.html

投稿: 池田屋 | 2012年12月18日 (火) 00時27分

ペニオク芸人にはテレビからの排除令が出たそうです。
それでも出演してる芸人には何か理由があるということですね。
http://www.news-postseven.com/archives/20121231_163942.html

投稿: | 2012年12月31日 (月) 11時52分

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