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2012年7月26日 (木)

結婚難時代 独身でいることはカラダにも悪い?!

二昔前ほどにポケベル(この言葉も死語ですね)で語呂合わせのメッセージを送るのが流行った時代がありましたが、その後携帯全盛期になりますと顔文字などはすっかり一般化しましたし、現在はBBSからSNSに至るまでそれぞれの媒体に応じたローカルスラングが使われる時代になっています。
無論、そうした仲間内での言葉をリアル生活においても使いまくるのでは痛いというものですが、こうしたスラングを全く知らないというのも時に意思疎通に困難を覚える時代になってきたのは確かで、先日はこんな記事が出ていました。

これを知らなければ『リア充』。ふぁぼ・メシウマ・※いくつ知っているか(2012年7月17日秒刊サンデー)

喪女、キョロ充、CV、コミケ、ふぁぼ・・・どこかで聞いたことがある、そんな気がしたらもしかしたらあなたはリア充ではないのかもしれない。こちらの単語はオタクとしての充実度つまり『ヲタ充』を図るバロメータとなるキーワード群のようだ。リア充がよいかヲタ充が良いかは別として、何故このキーワードがチョイスされたのかは謎だ。せっかくなのでこれらキーワードを調べていきたい。

画像:Twitpic

こちらのキ―ワードは、人気ファッション雑誌「セブンティーン」に掲載されているものだと言う。ついにティーン雑誌にまで、2ちゃんねるや、その他ネット界隈で使われる用語が取り扱われるようになったのかと思うと、いかにネット社会が、リアルに侵攻しているかということが良く判る。そのうちネットの言葉が、全く恥じらいもなくつかわれる時代が来るのではないかと危惧したくもなる。

さて、今回掲載されていたキーワードは以下である。もし知っていたとするのであればそれはリア充ではなく「ヲタ充」なのかもしれない。

・喪女(もてない女性)
・キョロ充(なんちゃってリア充)
・CV:(声優)
・コミケ(コミックマーケット)
・ふぁぼ(Twitterでお気に入りに追加すること)
・クラスタ(集合体)
・※(コメントの事)
・メシウマ(人の不幸は飯がうまい!)
・PPPH(ヲタ芸)
・黒歴史(触れられたくない恥ずかしい過去)

逆に言うと、ツイッター!リツイート!いいね!スマホ!そんなメジャーキーワードはもはや、オタクと言うカテゴリではなくメジャーシーンで使われる言葉であり、何の躊躇もなく利用しても良い言葉であろう。そんな専門用語使われても判んないよ!というパソコンを使わない世代にも自信を持って「一般語です」と言う事ができるのかもしれない。

だが、上記キーワードは残念なことに、ネットと言うサブカルの世界では有名ではあるが決してメジャーではない。知っていたとしても決して一般世間では使わないようにしたほうが無難だ。

もちろん上記キーワードのチョイスに異論は認める。

そもそもリア充って何?というレベルの人はまずググっていただくとして…
ま、どこまで知っていればいい、悪いということでもないですけれども、こうした言葉を一度として目にしたことがないという人はまずもって社会の少数派に留まるだろうという時代にあって、いつまでも自分には関係ないではなくその都度ちょいちょいと意味を確認しておくくらいの努力は惜しむべきではないのかなと言う気はします。
昔はいろいろと知識を沢山持っていると言えばそれだけで頭が良いと評価されたものですが、無限に拡大を続けるネットを外部記憶装置として活用出来る時代になってきますと単純な記憶力というのはあまり意味が無くて、むしろ数多の情報の中から随時必要なものを取り出して要約して活用する能力の方が賢いという評価に結びつくんじゃないかと思いますね。
先日は格安レンタルサーバーが大規模なデータ消失を起こして「貧乏人はクラウド時代も損をするのか!」と騒がれたり、欧州委員会がネット上での個人情報保護に関して「忘れられる権利」なるものを組み込んだ法案を出してきたりと、今や社会はPCを手にネットにつながっていて当然であるという前提で動いています。
例の100ドルPC計画などにも現れているように、PCは世界中津々浦々まで誰でも使えて当然の権利であるという情報機会均等の時代だからこそ、その使い方によって結果には大きな個人差が出てくるということで、プレPC世代の方々にとってもまずは判らない言葉をググってみるという姿勢はボケ防止にもよろしいんじゃないでしょうか?

余談が長くなって少し話がそれましたが、こうしてネットを介して他人と常時触れあっていられるという環境にひとたび慣れきってしまうと、いわゆるヒッキーなどに代表されるようにむしろリアルでの触れ合いには億劫になったり、場合によっては忌避したりということもあるようですね。
昨今では若年者の既婚率低下や晩婚化、それに続く少子化や出産年齢高齢化が社会問題にもなってきているということは広く知られてきたところで、特に日本ではこのまま行けば永続的な社会保障制度を維持するにも事欠くのではないかと早急な対策が求められていますが、これなども「結婚する必要を感じない」という人々も結構多くいるのは問題です。
ただもちろん結婚する意思はあるのに出来ないというのは本人以前に社会の問題でもあって、例えば二昔ほど前には成人ならまずもって(その気さえあれば)誰でも結婚出来るというのはほぼ当たり前の時代があった以上、当時と現在の社会状況を比べれば結婚することにメリットがなくなったのが一番の根本的理由であると判るはずなのですが、既婚者や子持ちには最低賃金を割り増しさせようなんてことは誰も言い出さないですよね。
結婚すべきである、結婚し子供を作ることが社会に対する義務であると幾ら大所高所から叫んだところで、厳しい懐具合の中で今日を生きることに四苦八苦している人達にすれば「知ったことか」というもので、やはり結婚することによるメリットというものが用意されないことにはモチベーションには結びつきようもありません。
昔と違って今は日本中どこでも終日営業の安価な飲食店や食料品店も揃っていることから、家事負担の軽減なんてことはあまり大きなメリットには感じられないのかも知れませんが、他方で独身でいることにはどうも健康上のデメリットがあるんじゃないか?という話は出てきているようです。

心臓病患者に独身男性が多い? 目立つ未婚高齢男性の健康リスク(2012年8月3日号週刊朝日)

 男性の生涯未婚率(50歳で一度も結婚していない人の割合)はどんどん高くなっている。2010年時点で男性の「2割以上」が結婚歴なしで、その数は30年間で約8倍になった。

 大阪大学では、40~79歳の男女90064人について、10年間にわたり婚姻状況とその後の死亡との関係を追跡調査し、2007年に発表している。それによると、独身男性は既婚男性に比べて循環器疾患で3.1倍、呼吸器疾患で2.4倍、外因死(事故や自殺)で2.2倍、全死亡では1.9倍の死亡リスクの上昇がみられたというのだ。

 長年、数多くの心臓手術を手掛けてきた大崎病院東京ハートセンター南淵明宏センター長も、同じような傾向を感じているという。

*  *  *
 現場の感覚としては、とにかく「独身男性」というのが心臓病になりやすいという印象が強い。未婚者や、やもめ暮らしの方の救急搬送がとにかく目立つ。狭心症や心筋梗塞を発症する平均年齢は60歳ですが、30代という若さでも重症な人がいて、聞けば必ず独身男性なのです。

 そういう方は一様に、好きなものばかり食べたり、外食ばかり、とにかく食生活が偏っている。外食では鮮度や添加物など確かめようがありませんし、「出されたものを食う」という男性の本能で何でも口にしてしまいます。

 独身だと往々にして時間にもルーズ。毎晩飲んで寝るのが遅いという生活では、腸内細菌や自律神経の日内変動のバランスも狂います。さらに掃除がおろそかだと、部屋はダニやカビなどばい菌だらけ......。口内、爪、耳、足先などの汚れも、心臓病をはじめとする現代病を招くといわれています。

 一方、女性は食を見る目が鋭いし、清潔好きな存在です。そんな女性の「管理下」に置かれる既婚者のほうが病気にはなりにくいのです。

御高名なる南淵先生の独創性あふれるspeculationはともかくとして(苦笑)、ネット上などでは「別に長生きする理由もないからな…」なんて醒めた声が多いという現実を聞くと、健康に対するモチベーションという点では家族のあるなしも大いに関係しそうには思いますよね。
元々の調査の方を承知しないので外食比率や単身赴任等単なる独居との差など他の因子などをどの程度排除してあるのかは判らないのですが、特に男性ということからして食生活が非常に大きな要因を占めるだろうとは想像出来ますし、料理好きで自炊派という男性でも独居ならよほど意識していないと料理の品数なども少なく単調なものになってしまうでしょうから、循環器疾患のリスクが高いのは納得出来ますよね。
そういう点で死亡リスクが高まるだろうなとは誰しも予想出来そうな話ではあるのですが、実際に数字として出してみると思ったよりも高いんだなと言う驚きはあって、特に外因死のリスクも2倍以上だと聞くと誰にも知られないまま死んでいった人も多いんだろうなあ…とついつい考えてしまうのは自分だけでしょうか。

そうした感傷面を抜きにしても、実際ここまで高いリスクがあるとなれば何しろこれだけ独身者も増えている時代なのですから、何かと削減要求厳しい医療財政上もその対策は大概の疾病対策よりも重視されるべきではないか?という考え方も当然にあっていいことですよね。
別に独身では長生き出来ないからさっさと結婚しろと言われて結婚する気になる人も多くはないでしょうが、独身よりも既婚者の方が医療支出を削減できるとなれば当然その分のお金は独身者の結婚対策に回されてしかるべきでしょうし、特に昨今お金がないから結婚出来ないという人が多いという点からするとやはり金銭的な支援が最大の対策ともなり得るかも知れません。
何しろ国の将来にも関わるという重大事なのですから、独身者対策によってどれくらい医療経済上のメリットがあるのかという点も含めて今後検証を進めるとともに、各省庁が協力して単に念仏を唱えるのみではなくちゃんとお金を投じた独身者対策を講じていくべきだと言う気がします。

ところで草食系、肉食系なんて言葉がありますが、結婚出来ない男が増えているなんて話になりますと決まって「近ごろの男は草食系だから…」なんて声が出るくらいで、やはりガツガツ行く方が成功率が高いんだろうなという漠然としたイメージがありますよね。
ところが一方でエヴィデンスレベルは低いもののこういう声もあって、「押しに弱く人がいい男性」や「自分の主義、主張がハッキリ言えない男性」ほど女性が放っておかず何度でも結婚出来るなんて話を聞くと、本当にそうなのか?と思ってしまいます。

【参考】女が放っておかない!何度も結婚できる男性の特徴12つ(2012年7月23日ピーチィ)

ただ個人的に思ったところでは「学習能力が低い男性」という特徴も挙げられているのですが、そう言えば何度も怪しげなお見合いサイトに引っかかって失敗を繰り返している人間は確かに周囲にもいますから、ねえ…

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コメント

好きで独身してるわけじゃないやい・・・・

投稿: 独り身の孤独 | 2012年7月26日 (木) 08時19分

今の世代の女性は昔と違って社会進出経験が豊富ですから、昔と違って男性を見る目も厳しい。
一度結婚できたとしても男性の欠点が顕在化して耐久困難になれば、女性のほうから三行半ですぐ離婚。
特に仕事のできる女性は男性と我慢してずっと一緒にいるメリットは全くない。
今後は男女とも独身は増えるでしょうね。それが時代の流れ。

投稿: 元神経内科 | 2012年7月26日 (木) 11時16分

結婚してもアラフォー婚じゃ出生率改善には結びつかんわな

投稿: aaa | 2012年7月26日 (木) 11時23分

おっしゃる通り結婚そのものの難しさに加えて少子化問題については晩婚化も非常に重要な要素ですよね。
出生率改善に成功したフランスなどではシングルマザーが多いと言いますが、現状の日本では広く受け入れられないでしょうか。
仮に家族というものが崩壊して個人単位で生きていくことが基本になると、施設から自宅へといった介護政策も大きく変更を迫られるのですが…

投稿: 管理人nobu | 2012年7月26日 (木) 11時44分

南淵先生って実は恐妻家?

投稿: 元僻地勤務医 | 2012年7月26日 (木) 12時16分

「※」って、ネットスラングでは別の意味だったような。

投稿: クマ | 2012年7月26日 (木) 14時59分

結婚するメリットがマジでわからんのだけど
嫁の価値なんて結婚してから下落してくだけじゃね?

投稿: 独身貴族 | 2012年7月26日 (木) 16時50分

一説によると生別、死別を問わず奥さんと別れた男性の平均余命は「3年」だそうです。
ちなみに私は九州の男なので1年もたない自信がありますw

投稿: 10年前にドロッポしました。 | 2012年7月27日 (金) 14時39分

そういやうちの爺ちゃんも三年もたずに逝ったなあ

投稿: | 2012年7月27日 (金) 14時49分

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