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2012年6月 6日 (水)

練馬区光が丘病院問題 区長「やはり無理でした(・ω<) 」

当「ぐり研」でも何度か取り上げてきた練馬区の旧日大光が丘病院問題について、開院が迫っているにも関わらず一向に約束されたような旧病院と同等の水準に復旧出来そうにないとは言われていましたが、しぶしぶながら区長も以前と同等ではないということを認めたということです。

同等の医療規模は「最初からは無理」と練馬区長/東京(2012年6月3日産経ニュース)

 日大光が丘病院(東京都練馬区)を引き継いだ、地域医療振興協会による同病院の開院式が3日行われ、出席した練馬区の志村豊志郎区長が、報道陣の取材に応じた。同病院問題で区長が、取材に応じるのは初めて

 区によると現在の同病院の常勤医は67人で4月より2人増えたが、日大の常勤医122人より少ないことは変わらない。

 後継法人公募要項で、日大病院と同等の規模・機能を求めながら、実際はスタッフが少ないなどの指摘に、区長は「同等とは、数学のように厳密にはいえない」と回答。「最初から(同等にするのは)無理な話」「100%埋めるなんて言えない」と述べ、引き継ぎ前から、日大並みの医療が提供できないとの認識があったことを認めた。しかし、「区政が混乱するので、(同等と)言わざるを得なかった」と反論した。

 また、区は日大が平成3年の開院時に提供した50億円の保証金について、日大と協議に入ったことを明らかにした。

練馬光が丘病院運営問題 「日大と同等」無理と言えず/東京(2012年6月4日東京新聞)

 四月に日本大学から地域医療振興協会へ運営が変わった練馬区の練馬光が丘病院について三日、志村豊志郎区長は報道機関と懇談した。区長は、協会がオープン当初から日大と同等の医療を行うのは無理だと予想しながら、混乱を招くとして区民に言わなかったことを明らかにした。

 光が丘病院問題では、振興協会がどんな医療を提供できるかが住民の関心事だった。区は「日大と同等」と言い続けたが、四月のオープン時点で医師数は大幅に減り、出産の扱いも秋以降となった。

 志村区長は「日大も二十一年かけて成長した」と述べ、「協会もすぐに日大と同じ規模や数でできないことは分かっていたが、区民には言えなかった」と発言。「言えば区民が混乱する。新しい病院が信用されなくなる。医者だって、先行きどうなるか分からない病院には就きたくない」と説明した。

 振興協会は後継に選ばれた当初、日大から医師派遣があると見込み、区長も「少しぐらい残ってくれると思っていた」。しかし昨年十一月、派遣がないと分かった。十一月の住民説明会で、区は「(後継は)同等の医療」と繰り返しながら、実際は病院回りをして医師派遣を要請していたという。

 日大が運営の保証金として区に差し入れた五十億円の返還については、ことし四月に話し合いが始まったばかりという。

 区長が病院問題について公式に語ったのは、一月の新年度予算会見以来。本紙などは今年春に会見を要請したが、区長側が拒否した。今回は撮影のない懇談という形で応じた。   (柏崎智子)

記事を読む限りでも地元の人々にすれば説明責任がどうとか色々と言いたいことはあるんだろうなと想像出来るのですが、現地の方々も黙ってスルーするつもりもないでしょうから今回その辺りは割愛させていただきます。
しかし医療関係者にすれば誰でもいきなり100人単位で医師を呼ぶなど無理な話だと判りきっていたわけで、ああまで以前と変わりませんと言われれば最初から嘘をついているなと誰しも感じていたところでしょうが、さすがに隠しきれなくなってきたというところでしょうか。
「オープン当初から日大と同等の医療を行うのは無理だと予想しながら、混乱を招くとして区民に言わなかった」と語っているのですが、どこの自治体にあっても昨今病院問題は首長の得点にも失点にも直結する住民の関心事になってきているだけに、今後も医療提供水準の低迷が続くようなら議会においても責任追求の声が挙がってくることになるでしょうね。
ただし半減したとは言っても67人の医師を集めたというのは病院規模としては決して小さなものではありませんから、区民の方でもそれなりに努力してきたということは認めなければならないはずですし、むしろ長年続いたしがらみを一度整理して病院の運営を考え直すにはよいチャンスになったと前向きに捉えることも出来るかと思います。

むしろ今回の記事を見ていて気になったのが日大の保証金50億円に関して返還についての協議が4月から始まったばかりだということなんですが、とっくの昔に撤退が決まっていた話で4月と言えば新体制に移行してしまった後でようやく協議が始まったというのは、ずいぶんとのんびりした話だなと思います。
日大側としても50億円と言えば小さくない額ですからもちろん契約が白紙になった以上はさっさと返してくれよということになるはずですが、区側がこうまで引き延ばしたのは一つにはなんだかんだと言いつつも結局日大側も歩み寄るだろうという希望的観測があったのでしょうし、さらには契約違反の何のと難癖をつけてあわよくば50億円を反故にしようという狙いもあったのかも知れません。
この辺りのお金を巡るトラブルは当然ながら「新小児科医のつぶやき」さんを始め多くの方々の注目を集めているようなのですが、以前から光が丘問題を発信してきた練馬区議員の池尻成二氏によればどうもそもそも撤退問題が勃発した根本原因もこの50億円の扱いにあったような印象を受けます。

「50億円」の謎 ~裏側から見る光が丘病院問題~ その8(完)(2011年12月15日池尻成二氏ブログ)より抜粋

(略)
日大医学部の片山医学部長が、同窓会紙に光が丘病院を巡る区とのやり取りの経過を寄稿しています(「日大医学同窓新聞」2011.11.25)。そこでは、こう書かれています。

     本学は、少なくとも最初の契約期間である30年で、(50億円は)必ず返還されると考えてきた。ところが、練馬区は、それが過ぎても、契約が更新されれば返還されることはないと明言するようになった。それでは、本学の附属病院である限り、50億円は永遠に返ってこないことになる。
     区民は、本学による光が丘病院の運営が継続されることを強く求めている。それは、ひとえに、練馬区が「いずれ50億円は返還すべきものと認識している」と言えるかどうかにかかっている。なぜ、区民の医療を確保するために、それくらいのことを言えないのか。

(略)
 この二つの発言は、もちろんいずれも一方の当事者からのものでしかありません。練馬区には練馬区の言い分があるでしょう。しかし、本質的な点で、あるいは核心的な部分で、私がこのシリーズ記事で追体験してきた経過と符合しています。そして、「50億円は返還すべきもの」――私はそう言えますし、たいていの区民もそう言うでしょう。20年前、日大が差し入れた現金をそのまま使ってしまったために、今、即金で50億円を支払うというのはとても厳しいことですが、しかし例えば5億円ずつ10年で清算するということであれば練馬区自身が今は口にしていることです。
(略)

ここで20年前に「そのまま使ってしまった」云々の話が出ていることに留意いただきたいと思います。
無論外部からの断片的な情報から確実なことは言えませんが、厳しい経営が続いている中で50億はもう返しませんも同然のことを言われれば日大側もそれは切れるでしょうし、それじゃ撤退しますと言い出すと慌ててイヤえろうすみませんでした、分割払いででも返させていただきますでは、さすがに信義ある関係を構築するには不安が大きすぎると感じられたでしょうね。
この50億円の扱いについては以前から池尻氏が追求しているところなのですが、どうもこうした保証金というものは自治体会計上は歳計外現金と呼ばれる「雑部金」と言うもので、「地方自治体の歳入歳出に属さない現金であり、したがって通常の予算決算の中ではまったく姿を現さない」、別な言い方をすれば自治体が収入として使うことの出来ない性質のものとして扱われるということです。
土地や建物など担保物件のようなものを考えると判りやすいと思いますが、預かったものを勝手に使用したり処分したりして価値が変化してしまったのではそもそも担保として預かる意味がないわけですから、これはそっくりそのまま手をつけずに返す時まで大事に預かっておかなければならないものだというのは理解出来る話ですよね。
契約の上でも日大側の認識でも50億円は保証金として出されていたものであるらしいのですが、驚くことに1991年にこの50億円を受け取った区側ではこれを「雑部金」として計上することなく普通に一般財源に組み込んで使ってしまっていたというのですから、それは返そうにも返せない(そして、最近まで返す意志もなかった?)のは道理でしょう。

しかし2000億円余の予算規模に対しても小さくない額のお金が急にポンと予算に組み込まれたことに当時違和感がなかったものなのかどうか、保証金と寄付金?では税金等の扱いに違いはなかったのかと色々と疑問もあるのですが、とりあえず当初からマスコミ等で否定的に報じられていたように日大側が唐突に引き上げた、無責任でケシカランじゃないかというシンプルな話ではやはりなかったらしいということなのでしょう。
無論日大は日大で突っ込みどころは幾らでもあるのでしょうし、他方で練馬区側もこれだけのことをやってきたと言うのであればこれまた後ろ暗いところは少なからずあるでしょうから、今回こうして一度契約がご破算になって全てを精算するというのもあるいは本当によい機会だったのかも知れません。
日大に代わって運営を引き継いだ地域医療振興協会としてもこうして先行例がきちんとあるわけですから、十分に状況を検討した上で同じ轍を踏むことのないよう気をつけて運営に当たっていただければと願うしかありませんね。

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コメント

ていうかこの病院いるんですか?

投稿: | 2012年6月 6日 (水) 08時38分

マスコミから逃げ回ってるように書かれてしまうあたり人徳の無さが滲んでますねこの区長。
これは議会でも追及されそうだな…

投稿: ぽん太 | 2012年6月 6日 (水) 11時08分

報道の風向きは変わってきた感があります。
区長がうまく立ち回っていれば日大に全て責任を押しつけられたかも知れないのに。

投稿: 管理人nobu | 2012年6月 6日 (水) 13時14分

↓この顔文字ってどういう意味?ウインクしてる人?
(・ω<)

投稿: 関係ない話なんだけど | 2012年6月 6日 (水) 14時43分

すみません、判りにくかったですね。
こちらを参照いただければと思います。

http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%81%A6%E3%81%B8%E3%81%BA%E3%82%8D%E2%98%86

投稿: 管理人nobu | 2012年6月 7日 (木) 10時43分

50億円は、光が丘病院の前進だった医師会病院が作った90億円と言う赤字の穴埋めとして練馬区は日大に借用を申し入れたのが発端。その後、日大付属となる際に保証金と書き換え。(ここらへんの経緯は、東日本税理士法人の長隆氏が当事者として加わったのでお詳しい)

区長発言の問題は、区民だけにではなく、区議会でも「同等」発言を繰り返したことがさらに問題。
地域医療振興協会を後継医療機関に選定した際も、条件は「同等」。

追記すると、
今の光が丘病院に「本当の」常勤医師がどれだけいるのか、不明。

投稿: ママサン | 2012年6月22日 (金) 12時27分

助けてください。光が丘病院の実態を調査してください。
会員依頼看護職員は毎月平均7人くらい退職しています。
7:1の看護体制なんてとんでもない。10:1も危うい
危険です!病院の運営も看護体制も無茶苦茶です。練馬区民として危機感を感じています。
秋から開棟しなければならない産科病棟に配属される看護師は皆すでにほとんど退職してしまいました。常勤の助産師は一人しか残っていません。事実も調査と公表を早急に行うべきです。本当に毎日が危険すぎます。

投稿: | 2012年8月 6日 (月) 01時45分

まずは実態に即して規模を縮小するところから始めたらどう?

投稿: mannen | 2012年8月 6日 (月) 07時30分

冷静さをすでに失いつつある感じです。現状を理解できない?
のか。仕方ないからやれるところまで転げ落ちるのか・・・
巻き込まれている患者も職員も泣き寝入りでしょう。
良識的判断と決断ができる責任者は居ない病院ですね・

投稿: | 2012年8月 6日 (月) 08時46分

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閉院ですね。

投稿: 新規募集停止? | 2012年8月 6日 (月) 10時55分

現実問題なくてもいんじゃないの?
管理者の英断を望みたいw

投稿: aaa | 2012年8月 6日 (月) 11時13分

焼き肉朝鮮人
8マイクロ 9マイクロ
キングになり白人に助けてもういたい
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衛星からの写真できますよ馬鹿な 大根民   朝鮮 韓国は肉屋も大喜び

投稿: 焼き肉朝鮮人 | 2012年12月 3日 (月) 17時59分

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