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2012年5月12日 (土)

毎日放送記者、不勉強から大いに恥をさらす

先日は毎日新聞にこういう記事が掲載されていました。

憂楽帳:ルール考(2012年05月07日毎日新聞)

 ルールを守るのは社会常識である。とはいっても、中学や高校の事細かな校則にうんざりしていた人は多いのではないだろうか。「規則は規則だ。とにかく守れ」と説く教師たちと過ごした私の高校時代にも、嫌な思い出がある。

 校内で一緒にいた友人が、こわもての教師に服装の校則違反をとがめられた。態度が悪いとビンタされ、鼓膜が破れた。法で禁じられた体罰を加えて校則を守らせるという滑稽(こっけい)は、都合のよいルールは厳守させるが都合が悪ければ無視するという、強者の傲慢の裏返しだろう。

 後日、校内食堂に別の教師を見つけた私は、隣席で事の顛末(てんまつ)を声高にしゃべった。こわもてに直接言う度胸がなく、告げ口したわけである。しかし腰の引けた作戦に、何の効果もなかった。

 春から校則とぶつかっている中高生も多いだろう。昨今は教師たちも「公務員がルールを守るのは当然だ」と責められている。納得できぬルールにどう向き合うのか。刃向かうか、面従腹背か。議論を挑むのか。難しいけれど、「常識」で思考停止せず、本当に大事なルールを見極めてほしい。【麻生幸次郎】

成熟した民主主義社会においては誰しもルール策定の作業に参加できる権利がある一方で、皆で決めたルールには皆で従うという義務も存在していて、自分が気に入らないからルールなど無視するという態度は反社会的と見なされますよね。
毎日新聞のお膝元大阪で先日以来賑やかしいのが橋下市長によって導入された学校現場における新ルールの問題ですけれども、マスコミ各社はこういう話題が大好きなようで繰り返し手を変え品を変え報道されているのはご存知の通りです。
そんな中で毎日放送の記者と橋下市長とがこの件について大いにやり合ったというのですが、同じ毎日系列のスポニチと対照的とも言える他社による報道を並べて引用してみましょう。

「答えられないなら来るな」橋下市長 記者相手にヒートアップ(2012年5月8日スポニチ)

 大阪市の橋下徹市長は8日、記者団のぶら下がり取材で、大阪府が施行した君が代起立条例に関し起立斉唱の職務命令を出したのは誰かを問う“逆質問”を繰り返した。「ここは議会とは違う。(記者も)僕の質問に答えるべきだ。答えなければ質問には答えない」と迫り、応じなければ取材拒否する考えを示した。

 市長は、卒業式の君が代斉唱の際に教職員の口元を見て実際に歌っているかを確認していた校長に関する質問でヒートアップ。質問した記者に「答えられないならここに来るな。勉強してから来い」と、興奮を抑えられない様子で約30分間まくしたてた

 職務命令は府教委が出していた。

毎日放送女性記者に大バッシング 「しつこすぎる」「質問になっていない」(2012年5月9日J-CASTニュース)

  橋下徹大阪市長が2012年5月8日に行った囲み取材で、MBS(毎日放送、大阪市)の女性記者がしつこく質問し続けて、結局20分以上を費やすことになってしまった。

   その場面の動画が公開されると女性記者に対し「態度があまりに幼稚」「しつこすぎる」などとネットで大バッシングが起こった。

市長が問いかけると「質問しているのは私です」

   MBSが公立学校の校長に行ったアンケート結果の感想を女性記者が橋下市長に質問したことがきっかけ。教員が歌ったかどうかの口元チェックは過半数がやりすぎだと考えているため、「起立」と「斉唱」は分けて考えるべきではないか、などと質問した。

   橋下市長は、なぜ分けて考えるのか、学校の音楽の授業と同じように立っただけで歌わないとしたら成績は付けられない、と反論した。しかし、女性記者は「答えてください」と一方的に質問を続けた。橋下市長は記者に対し、「条例の命令主体と、命令対象者は誰なのか答えて欲しい。そういう原理原則がわかっていない質問には答えられない。答えられないならココに来るな」

などと逆襲。これに対し記者は、

    「質問しているのは私です

と返した。

   橋下市長は、この記者はトンチンカンな質問を繰り返しているし、本当にこの記者は市政担当記者なのか、と訊ねた。すると、MBSの同僚と思われる男性記者がこうフォローした。

    「よく取材をして回っている(記者)のですが、質問の仕方に問題があったのかもしれません」

   これで収まるのかと思われたが、女性記者はそれでも質問をやめず最後に、

    「あの、まあ、これぐらいにしときますけど

まるで勝利宣言のような発言をした。

「11日夕方放送のVOICEを見て欲しい」とMBS広報

   これには橋下市長もキレ、

    「国歌を歌いたくない人、トンチンカンな質問をする人も採用してくれるから、そんな人たちはみんな、MBSに行ったらいいですよ!」

などと批判した。

   ネットではこの記者に対するバッシングが異常に盛り上がっていて、掲示板「2ちゃんねる」でも数十もの関連スレッドが立つ「祭り」に発展している。

    「橋下に速攻で論破されたにも関わらず、偏った思想でそれでもひつこく食い下がるこの女が悪いんだろ」
    「こんなのがいい加減な記事出してるんだな。元弁護士の橋下と記者じゃ、おつむの差がありすぎて話がかみ合わないだろ」
    「女性記者よ、国歌を歌うのに突っかかるのは、 あなたの、個人的な、反日思想からだろ。しょーもない」

といった書き込みが出ている。

   MBSにもこの女性記者に対する賛否両論が数多く寄せられているという。MBS広報は、この女性記者はニュース番組VOICE(ヴォイス)の担当記者で、5月11日午後6時15分放送分で大阪市の国歌起立斉唱義務問題の特集をするために取材に入った、と説明した。その中で使用する橋下市長のコメントが必要で必死に食い下がったのだろう、ということだった。今回、視聴者から寄せられた意見は真摯に受け止める、としながらも、

    「あくまで私たちの勝負の場所は番組ですので、ぜひVOICEの特集を見てもらい、またそれから様々な意見をいただけると嬉しい」

と話している。

しかし当の毎日放送記者の言うところのアンケート結果ですが、学校現場においても職務命令によって起立斉唱を行ったことに賛成する声が多かったというのが意外なのか実際はそんなものなのか、あるいは今回は指示に従わせる側の校長が対象だということですが、どういう立場の人達かによってもずいぶんと結果が変わってくるんでしょうかね。
さて、スポニチの報道だけを見ていますとさすがに身内びいきということなのでしょうか、何やら橋下市長が一人で勝手に燃え上がって記者を責め立てているかのようにも見える記事ですけれども、そもそも数多くいただろう囲み記者の中で何故毎日の記者との間でだけヒートアップしてしまったのかは気になりますよね。
橋本市長も言っているように実際の状況は動画として公開されていて、これを有志が文字起こしまでしてくれていますので、果たして何がどうなっていたのかをご参照ください。

【参考】5月8日登庁時市長囲み取材(動画)

【参考】MBS斉加尚代記者「あの・・・えっへへへへ・・・ひゅっふぇへへへへ・・まぁあの、これで、あのこれくらいにしときますけれども」文字起こし

そもそもの質問内容自体が府教委が出した指示に対する見解を市長に問うというトンチンカンなものですから、橋下市長が誰が指示を出したかをしつこく確認しようとしているのも当たり前のことなんですが、どうもこの記者はそんな当たり前のことも理解出来ないのか、最初から最後まで明後日の方向に迷走して終わったというところでしょうか。
そうした当たり前のことも理解出来ない人間が一人で20分も時間を使ったところで実のあるものにはならないのは当たり前なのですが、前述のような当事者による一方的な報道だけでは世間からどう受け止められていただろうかと考えると怖いものがありますね。
しかしまあ、昨今マスコミ全般の取材能力が落ちているというのは業界内部からも指摘されているようで、そもそも基礎的な質問のテクニックが未熟であるというのはとりあえず画像さえ押さえておけば何とか格好がつけられるテレビ時代の悪癖なのかとも思うのですけれども、この斉加尚代記者にしても全く取材の体を成しておらず途中から同僚に助け船を出される始末です。
自分などは質問の様子からてっきりこの斉加尚代なる人物はド素人に毛の生えた程度の新人なのか?とも思っていたのですが、実際には毎日放送の労働組合で要職を務めているほどのベテランで、しかも過去にも怪しげなことをやってきた前歴まであるというのですから穏やかではありません。

橋下市長と激論のMBS記者、過去にも「偏向報道」か?(2012年5月10日探偵ファイル)より抜粋

毎日放送(MBS)の記者が、橋下徹・大阪市長と「激論」を展開して話題になった。

2012年5月8日の囲み取材で、記者は大阪市の君が代問題やアンケート問題について質問した。ところが、記者が勉強不足で質問内容を十分には理解していないと橋下氏は批判し、逆に質問。記者もこれに回答しないで自身の主張を繰り返したため、平行線をたどったままとなった。

その過程を記録した動画が話題になると、ネット上では賛否両論となったが、記者への非難の声が圧倒的に多かった。橋下氏が記者に氏名を尋ねる場面から、斉加尚代という人物であると判明し、その言動が注目された。

民放労連近畿地方連合会HPによると、斉加氏は毎日放送の労働組合で書記次長を務めている。「FEM-NEWS」というブログには、男女共同参画社会の実現を目的とした訴訟に関連するイベントで祝辞を述べる斉加氏が紹介されている。このブログでは、今回の橋下氏の態度への異論も提起されている。
(略)
「サポートユニオンwithYOU」という組織では、「どないなるねん!大阪の教育① アメリカの現状と重ね合わせて大阪の教育を考える」という会合の講師を斉加氏は務めた。会合のレジュメを見ると、自身が担当する「VOICE」での取材に基づき、大阪の現状を問題視している。大阪維新の会を厳しく批判し、「敗者をつくる教育にNO!」と述べる
(略)
番組HPには放送内容の概略があるが、やはり橋下氏と維新の会に批判的だ。ところが、その内容に対して、アメリカで教育政策に携わっているという人物がブログで「偏向報道」と批判していたことが発覚。番組の内容を詳細に検討した上で反論となる資料を提示し、「ちゃんと事実は事実として伝えてほしい!!!」と苦言を呈している。
(略)

まあ何と申し上げるべきなんでしょうか、どのような意味においても筋金入りの方ではあるのでしょうね…
このように一方の当事者であるマスコミによる報道と実際の状況とが食い違うということはよくあることなんですが、従来であれば一方的に広報の手段を握っているマスコミの側がどのようにでも「事実」を創り出せるという構図が一般的だったわけです。
ところが現代のように生動画が簡単に出てくる時代になってきますと第三者はどちらの主張に分があるかを客観的に判断しやすいというもので、おかげで今回のケースでの世間での反応も当のマスコミが意図したものとは真逆になってしまったようですね。
一方で橋下市長の場合元々がマスコミ関係に揉まれてきたせいか、マスコミを相手に非常に計算尽くの手法を使っているとは先の選挙の際にも言われたところですが、今回の一件に関してもこんな指摘があるようですね。

高橋洋一の民主党ウォッチ 「橋下市長VS女性記者」にみる 「動画で可視化」の重要性(2012年5月10日J-CASTニュース)より抜粋

(略)
   動画をみれば、女性記者の教育委員会制度への知識不足は明らかだ。基本的には、質問する相手を間違っている。橋下市長ではなく教育委員会に聞くべき内容だ。実は、国会審議でもお門違いの質問はたまにある。その場合、なんども「お答えできません」といい、答弁を逃げていると勘違いさせて、最後に「所掌でない」といったこともある。

   本件の場合、よくある話だが、放送内容が先にできていて、橋下市長のコメントをとってこいと言われた記者のようだ。それに対して、橋下市長でなければ「それは所掌外なのでコメントできない」と無難に言っていただろう。その場合、放送では「コメントできない」の部分を報道し、橋下市長が逃げているかのような印象にしたのではないか。

   ここが橋下市長の面白いところであるが、本人がいうように「しつこい」ので、囲み取材も徹底的に時間を使う。人との議論・やりとり自体が好きなのだろう。しかも筋書きなしのガチンコでもまったく動じないし、そうした実戦を通じて構想を構築していくタイプだ。弁護士ならではの持ち味だろう。

   さらに、興味深いのは公開性だ。記者会見をユーチューブですべて公開し、「可視化」を行っている。実際の行政でも関係部署の議論は「可視化」して公開している。こうなると、議論の結果はおのずと見えてくる。もし、今回の件でも、ユーチューブがなく、同席した記者からの情報発信だけであれば、記者仲間の配慮から、ここまで記者の質問内容が酷いことは書かれないだろう。

   橋下市長の「可視化」によって、MBS記者の不勉強ぶりが晒されてしまった。動画では、できれば、橋下市長の映像だけでなく、橋下市長の後ろ側からの映像もとって、誰が質問したかがわかるとなおいいだろう。

   MBSでは番組を見て欲しいと商売気を出しているが、記者会見自体が可視化されて面白い情報になっており、それよりつまらない番組だと、既存メディアとしての評判を下げてしまう可能性もある。
(略)

ここでもやはり「今やマスコミの報じる内容よりもマスコミそのものの方が面白い」の法則ですか。
別にシナリオがあったわけでもないでしょうに、不勉強な記者の馬鹿げた質問を逆手にとってそこまで計算して言葉を交わしていたのだとすればたいしたものですが、相手のちょっとしたうっかりにつけ込むスキルを磨いてきた弁護士ならではの切り返しであったということなのでしょうね。
しかしさすがにここまで徹底的に醜態をさらしてしまうと番組がつまらない云々以前の段階で評価はすっかり地に落ちていそうですけれども、それにしてもこういう事件が起こるたびに彼らマスコミ当事者も何とも仕事がやりにくい時代になったと痛感しているのでしょうかね?
ちなみに 「あくまで私たちの勝負の場所は番組ですので、ぜひVOICEの特集を見てもらい、またそれから様々な意見をいただけると嬉しい(キリッ」などと語っていたという11日の特集「君が代斉唱命令は守るべし!されど 大阪の学校長たちがつづった胸の内」ですが、すでに動画としても出ているようですので彼らの勝負の行方をご覧いただくのも一興でしょうか。

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コメント

放送されたものはごく無難な内容だったが、会見暴露がなければもっと過激だったんだろうか

投稿: kan | 2012年5月12日 (土) 10時06分

「今日はこれくらいにしといたるわっ!」って捨て台詞
ネタかと思ってたがほんとに大阪人の常套句なんだな

投稿: toppo | 2012年5月12日 (土) 12時22分

>>「今日はこれくらいにしといたるわっ!」って捨て台詞
>> ネタかと思ってたがほんとに大阪人の常套句なんだな

そこで、ずっこけて笑いを取ったら完璧でしたね。

投稿: 浪速の勤務医 | 2012年5月12日 (土) 12時26分

生まれついて以来染みついてるんでしょうかね?
残念ながら今回は受けは取れなかったようですが、引き続き芸の道を精進してもらいたいです。

投稿: 管理人nobu | 2012年5月14日 (月) 12時00分

政界引退後も頑張ってくださいハシシタ様。

投稿: | 2015年6月13日 (土) 08時40分

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