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2012年4月13日 (金)

プロ弱者と呼ばれないために

本題に入る前に恐縮ですが、何故かこのところスパムがもの凄いことになっていて、今までは一応手動でも確認するようにはしていたのですが実際上システムの自動振り分けに頼らざるを得ないという状況です。
基本的な方針として少々のことで無闇な削除はしたくないのですが、「明らかな商業目的の書き込み、トラックバックは削除の対象となり得る(特に連投の場合)」「システムからスパム認定された書き込み、トラックバックのうちで明らかにスレ違いと思われるものは救済しない」といった感じでやっています。
今後もなるべく手動での確認も併用していくつもりですが、気になる不具合等ありましたらご連絡いただければその都度判断して対応したいと思います。

さて、給食費未納を始めとして払える公的料金でも払わないというケースが増えていると、以前から社会的な問題になっていたのはご存知の通りですが、どうもこのところ少しばかり風向きが変わってきている気配です。
少し以前から年金や国保の未納率が上昇していて、ワープア化の影響がここまで深刻化している!とマスコミなどでも取り上げていましたけれども、最近ではむしろ払わない側に問題があるかのような論調も目立ってきていますね。

税金を払わない47歳男性 「税金ないと生活かなり助かる」(2012年4月9日NEWSポストセブン)

税金? 払うわけないじゃん。だって、そもそも俺ここに住んでないもん」

 平気な顔で笑うのは、都内の2LDKの公営団地で妻子と生活している田中佑司氏(仮名・47歳)だ。彼は3年前まで暮らしていた九州からいまだに住民票を移していない。住民登録もしていないので、都民税等の督促も来ない

 彼は、母娘家庭の「内縁の夫」という立場だ。シングルマザーだった今の妻と知り合ったのは7年前だが、現在にいたるまで籍を入れない理由は「いろいろ得だから」だという。

「カミさんは身体が弱くてあまり働けないということで生活保護を受けている。だから飲みに行く時なんかはそこから小遣いもらってるよ。うちは税金や保険料なんかは一切払ってない。こういうのがないと生活はかなり助かるよ」(田中氏)

 まるでうまく節約をしているかのように誇らしげに語るが、一家は決して貧しいわけではない。田中氏は友人の紹介でイベントの下請け業を営み、妻も生活保護の手前、「無職」ということになっているが、実際は知人のスナックで週2~3日バイトしている。ふたりとも報酬は現金日払いで受け取っている。唯一、今の生活で不便を感じるのは、田中氏名義の国民健康保険証がないことだが、

「風邪を引いた時は謝礼を払って知り合いの保険証を使わせてもらう」(田中氏)

 いま、公的な支払いを拒否する人々が急増している。定期的な収入もあるし、家賃を払い、時には嗜好品や娯楽にもカネを費やすが、税金や公共サービスに対する負担はしたくないと踏み倒す。

給食費未納率トップの沖縄 月5回、2人×5組で回収に回る(2012年4月10日NEWSポストセブン)

 生活に困窮し、税金や保険料を払えない人に紛れて、支払い能力があるのに「払わない人々」が増えている。そんな「払わない人々」の象徴が、数年前から社会問題となっている「給食費未納者」だ。

 2009年度の文科省調査によると、学校給食を実施している公立小中学校の55.4%で未納者がおり、未納額は26億円に上る(推計)。4年前の調査より4億円も増加している。

 未納の原因は、「保護者の責任感や規範意識の問題」が53.4%で、「保護者の経済的問題」43.7%を上回っている。経済的な困窮により「払えない」人が増えているのも事実だが、問題は保護者が意図的に「払わない」事例である。
(略)
 未納率全国トップの沖縄県で、さらに地区別1位の国頭郡では、8.1%の世帯が給食費を滞納している。国頭郡国頭村の給食センターでは、職員が月5回ほど、2人×5組で回収に回る。

 全国に未納が広がるなか、自治体や学校も対策を講じている。愛媛県新居浜市は2011年10月、給食費の催促に応じなかった11世帯に対し、子ども手当の支給口座を差し押さえる強制執行を行なった。だが、その結果は興味深いものだった。

「引き落としができた5世帯以外は、子ども手当が振り込まれた日に即、口座から引き出していたようで、差し押さえられなかった。最初から返す気がない悪質な手口です」

 新居浜市教育委員会の学校給食課課長はそう憤る。

しかし「働かない方が得」という認識が一般化してくると社会の危機だと以前から気になってはいましたが、こういう風潮が蔓延してくると消費税増税に対する追い風ということになるんでしょうかね(だからこそマスコミも取り上げ始めたのかも、ですが)。
給食費支払いを求めると「住民税はきちんと払っているのだから、足りないならムダな公共事業を減らして、そちらで賄うべき」などと主張したりするおかしな方々もいらっしゃるというのはいまさらですが、給食費回収に訪問すると逆ギレして怖いから放置しているなんてのは医療費未納問題と同じで、債権者側にも今までのやり方に不備があったのかなという印象も受けるところです。
昨今こうした「支払ったら負け」という姿勢がさらに悪化して「働いたら負け」という風潮が蔓延してきていることは非常に憂慮すべき事ですが、特に冒頭の記事などに見られるように生活保護絡みの問題行動は非常に昔から数多かったのは公然の秘密であって、ただそれを既存の大手マスコミなどが全く表立っては取り上げてこなかったという事情があったわけですよね。
ところがこのところ社会全般の貧困化が進んで生保受給者との逆転現象が問題視されるようになってきた中で、こうした問題行動山積する人々までも「弱者」であるとして手厚く保護するというのはおかしいんじゃないかという声が挙がるのは当然ですが、今の時代はその当たり前の庶民感情を取り上げるメディアの選択肢も増えてきたということがこうした記事の増加からも伺えます。

生活保護者“急増”の舞台ウラ…サラリーマンの“働き損”許すな(2012年4月9日zakzak)

 消費税増税の前に、政府の歳出削減を求める意見は多い。中でも、生活保護費予算が3・7兆円にまで膨れ上がった背景について、与野党が「年金や最低賃金より生活保護の受給額が高いため、生活保護に流れる」「医療費の自己負担がないため、医療費が激増している」などとモラルハザードを指摘している。病気や障害などでやむを得ない事情がある受給者も多い。だが、「働いたら負け」の社会になりつつあるとすれば、これを放置することは許されない。

 「東京都では、圧倒的に年金加入よりも生活保護の方が得。医療費無料など、さまざまな特典がある。年金保険料を払わずに好き放題やって、最後は生活保護に行くというのが一番安易な道だ。(年金保険料を)払った人の方が恵まれるようにならないといけない」

 民主党の桜井充参院議員は、4日の参院予算委員会で、こう政府に詰め寄った。桜井氏が示した「特典」とは、別表の通りだ。

 生活保護受給者は、月額6万6000円を切った国民年金受給者よりも手取りが多い。介護や医療費は原則無料で、NHK受信料、住民税なども免除されている。このほか、地域ごとに上限が定められている(最大5万3700円)家賃も受け取れるうえ、光熱水費の減額や母子家庭なら加算もある

 厚労省によれば、今年1月時点で、全国の生活保護受給者は、戦後混乱期の1951年度(月平均)の204万6646人を突破して、209万1902人で過去最高を記録した。

 2012年度予算の生活保護費予算は3兆7000億円で、同年度の税収見込みが42・3兆円だから、ほぼ約9%に上る。全国最多は、橋下徹市長の大阪市で、18人に1人が生活保護を受給している。

 世帯主が「働ける層」(15-64歳)の生活保護受給が急増しているのも大きな問題だ。リーマン・ショック前の08年8月には、この層の受給割合は9%だったが、11年3月には21%にまで急増している。

 1000万人いるという年収200万円以下の「ワーキングプア層」は、年収200万ならば月収は16万7000円ほどになる。家賃や税金、社会保険料を支払えば、生活保護受給者に比べて可処分所得が下回るケースもある。「生活保護の方が得」となってもおかしくはない。

 自民党生活保護プロジェクトチーム座長の世耕弘成参院議員は「自民党時代は若者が申請に来ても受けなかった。09年に民主党政権になって、これが一変した。年越し派遣村の村長・湯浅誠氏が内閣参与に入った。厚労省が通達で『窓口に来た人は、できるだけ早く認めよ』と出して、タガが外れた。09年度の生活保護費は2兆8000万円だったが、12年度は30%も増えた」と話した。

 同党の片山さつき参院議員は先月末の参院予算委員会で、生活保護受給者の中で、在日外国人への支給率や増加率が増えている実態を明らかにした。人口比で見ると、支給率は3倍以上になる。

 膨れ上がった生活保護費予算のほぼ半分、1兆8000億円超は医療費だ。1人当たり医療費(年額)は、09年度のデータで81・5万円。国民健康保険(国保)加入者は45万円だから、1・8倍となる。

 医師でもある民主党の桜井氏はこの点を問題視して、こう追及した。

 「医療費の自己負担がないので、好き放題とは言わないが、(本当に)必要な医療だけなのか。大阪市では生活保護の人以外は看ていない病院が34ある。新薬を処方してもらったうえで、ネットで販売する貧困ビジネスもあると聞く。ここにメスを入れていかないと、相当、不公平感がある」

 厚労省保護課は夕刊フジの取材に対し、11年7-9月の段階で、国保と後期高齢者を除く、外来または入院の患者がすべて生活保護受給者だった医療機関が、全国で何と104もあることを明らかにした。

 自民党の世耕氏は「生活保護の患者は、取りっぱぐれがないので病院にとっては最高のお客様だ。大きなモラルハザードが起きている」と指摘する。財務省の政務三役経験者も「4500億円は削れるはず」と話した。
(略)

ま、今どき生保受給者=最上の顧客扱いといっている施設はいずれにしてもかなりアレですから、淘汰が進んでいけば結果として地域医療の改善にも貢献するかも知れませんけれどもね…
かくして生保受給者への対策は一応各地で進んでいるようで、かつてであれば「社会保障最後の砦を切り捨てるなんて許せない!」と糾弾されればいや正直申し訳なかったと頭を下げて終わっていたものが、近ごろでは状況を見ながら相応に厳しく対応するようにもなったということでしょうか、場合によっては余りにも悪質なケースでは訴訟沙汰になったりもしているようですね。
もちろんこうした厳しい対応自体が新たなトラブルの元になっている部分もあり、各地では現在進行形で役場と受給者を支援する市民団体との間で争いが勃発していると言いますが、いずれにしても世論の変化と財政上の要請とが一致している以上は不公平な既得権益打破の象徴として生保改革を求める大きな流れは変わらないのではないかと思います。
すでに自民党では生保の現物支給化などを次回選挙の公約に掲げるといった話も出ているように、この方面ではきちんと厳しく対応しますと主張をする方が票に結びつくということも知れ渡ってきていますから選挙の大きな争点にもなりそうですが、国の方でも選挙を待たずに制度改革を始めたようですね。

生活保護からの自立支援=就労収入の一部積み立て-厚労省(2012年4月7日時事ドットコム)

 厚生労働省は7日、生活保護の受給者が働いて得た収入の一部を自治体が積み立て、将来、生活保護から抜け出したときに生活費として手渡す制度を創設する方針を固めた。政府が今秋をめどに策定する「生活支援戦略」に盛り込む。9日に開催する国家戦略会議で議論を開始する。
 小宮山洋子厚労相が7日、さいたま市内で開かれた政府主催の社会保障と税の一体改革に関する対話集会後、記者団に明らかにした。
 生活保護受給者は、厳しい経済環境や高齢化を背景に、昨年7月以降、過去最多を更新しており、今年1月に209万人を超えた。厚労省はこうした状況を受け、現役世代の受給者を対象とした自立支援策が必要と判断した。

就労の機会が確保されるのかなどやらない理由は幾らでもありますが、生保を受給し始めればずっとそのぬるま湯に浸かっているのが一番楽という現状を変えるためにも、まずは何かをやってみなければ何一つ変わらないのは確かですよね。
興味深いのはちょうどこの厚労省の方針表明と相前後して、全国でも特に生保受給者比率が高いことで有名な大阪市から全く同様の話が出てきているということなんですが、同市では西成区改革の一環として同区内でこの制度を導入してみようと意気込んでいるということで、当然ながら国政レベルよりもはるかに小回りが効くだけに動き出せば早いはずですよね。
西成区と言えば12万人の人口中実に3万人近くが生保受給者ということで市財政への圧迫も相当なものがありますが、国と厚労省にしてみればただでさえ前述のように自治体業務の中でかなりのストレス発生源となっている生保関連の仕事をさらに面倒にするお願いをする前段階として、まずは大阪で実地テストをやって有効性などを検証していただければ非常に都合がいいはずです。
本当に最後の命綱として生活保護を必要としている真面目な受給者の権利を守るためにも、「生保受給者=働かず食っていける究極の勝ち組」という世の中の目線を正しく改めていく必要があるわけですし、生保受給者本人はもちろん彼らを支援する市民団体の方々なども、本来そうした前向きな方向で二人三脚で努力を重ねてもらった方がよほど建設的というものですよね。
行政側の工夫や努力ももちろんですが、なにより当事者の方から「我々はこんなことも出来る!もっと我々の力を社会のために活用する道を探ってくれ!」というくらいの声が挙がるようになってくると、とかく日陰者扱いされがちな社会的地位の向上にも大いに益するのではないでしょうか。

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コメント

これは病院事務方の対応に問題があるような


「払わない人々」の被害は広がる一方だ。都内大学病院の勤務医が語る。

「子供を連れてきて診察中は神妙な顔をして説明を聞いているお母さんが、精算窓口では“私は頼まれて連れてきた親戚です。
次回払うように母親にいっておきます”などと言い張って逃げてしまうケースが多いんです。
受診後にそのまま窓口に寄らず帰ってしまい、支払いを求めても無視する人もいます」

日本病院会など4つの病院団体で作る四病院団体協議会の発表によると、医療費の未収額は136億円(2008年度)に上っている。

多くのケースでは保険証を提示しているのだから、まず常識的に逃げられるはずはないのに、
その場だけ払わずに済めばそれでいいという、もはや完全な場当たり生活である。

「たしかに窓口を通らないというのは昔からちょくちょくありましたが、最近多いのは、『治らなかった』とか、
『なんでこんなに治療費が高いんだ』とかクレームをつけて、結局払わないという患者ですね。

私たちは飲食店などの商売じゃないので、その場で払わないといわれても警察を呼べません。
事務担当者も“後日話し合いましょう”とソフトな対応しかできないので、そのまま踏み倒されてしまうケースが多いですね」(前出・勤務医)

http://www.news-postseven.com/archives/20120413_101349.html

投稿: kan | 2012年4月13日 (金) 09時31分

母親が生活保護受給の人気芸人「タダでもらえるならもろとけ」
http://www.news-postseven.com/archives/20120413_101700.html

 レギュラー、準レギュラー合わせて約10本のテレビ、ラジオに出演するだけでなく、役者としてドラマや映画などにも出演する人気お笑いコンビのA。誰もが知ってる売れっ子芸人の母親が生活保護を受給していたことが明らかになった。

 テレビ局関係者の証言によると、Aクラスの芸人の推定収入は5000万円ほどだという。一般人からすれば、超高給取りといえるA。ならば、母親を援助することも決して難しくはないような気もする。

 だがAは、母親とのエピソードをネタとして番組で話すなど、絶縁している様子は一切うかがえない。それどころか、Aは飲み会の席で親しい後輩や友人にこんなことを語っていたという。

「いま、オカンが生活保護を受けていて、役所から“息子さんが力を貸してくれませんか?”って連絡があるんだけど、そんなん絶対聞いたらアカン! タダでもらえるんなら、もろうとけばいいんや!」

 意図的に母親への援助を拒み続けているのではないかとの疑いももたげてくる。

投稿: | 2012年4月13日 (金) 11時35分

今回の京都の事故の直後にてんかん協会から事故が患者差別を助長しないよう憂慮する旨の声明が出たことが世論の反発を招いています。
むろん協会の立場からすると憂慮するのも無理からぬことなのですが、暴走車を運転して大勢を死傷させた運転手はその瞬間には決して弱者ではなかったというのが大方の見方ですよね。
弱者と強者とはいつなんどき入れ替わるかも知れないという意識を常に持っていなければならないということでしょうか。

投稿: 管理人nobu | 2012年4月14日 (土) 07時29分

抗議の行動を!!お願いいたします。m(_ _)m

東京都日野市 ケースワーカー栗田と前課長星野は、生活保護費支給を盾にとり!受給者に対し『名誉毀損』『許可無くポストの郵便物を物色』『個人情報漏洩』『誹謗中傷』を、日常的に繰り返している

電話番号(TEL)・住所
電話番号 042-585-1111
〒191-0016
東京都日野市神明1丁目12-1

抗議の声を!皆さん方の力が必要です!!お願いいたします。m(_ _)m

投稿: か弱き者 | 2013年7月 8日 (月) 13時15分

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