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2012年4月

2012年4月30日 (月)

今日のぐり:「讃岐うどん むらさき 真備店」

先日思いがけないところで思いがけないネタバレが行われてしまったというニュースが世界を駆け巡りました。

あの"最も有名な"宇宙人写真の元ネタが特定された!! (2012年4月24日MysteryToday)

 超有名でマスメディアにもっとも人気があり、使用頻度が高い「小人宇宙人の捕獲写真」のネタ元がついに特定された。
 これまで、1950年代に、西ドイツのケルンの新聞に写真が掲載されたと、まことしやかに伝えられていた。いわく、メキシコに不時着した円盤の乗組員だとされ、宇宙人を連行しているのは、アメリカのFBIかCIA、あるいは旧ソ連のKGBのエージェントだと思われてきた。同時に、「サルの毛を剃ったもの」ともいわれ、フェイクではないかとの疑惑もまた執拗に流れていたが、決定的ではなかった。
 そして今回、これまでいくつもの疑惑画像を解析し、真相を突き止めてきたサイト「forgetomori」が快挙を成し遂げた。その“真相”がドイツの週刊誌「Neue Illustrierte」に、他の記事とともに「火星人!」として掲載されていたのである。ごらんのとおり、さすが本家本元はピントの利いた鮮明な写真である。
 この写真が最初に公表されたのは、同誌の1950年4月1日号。つまりエイプリルフールのジョークだったのだ。
 どうやら、4月1日のジョークがUFO伝説の一幕を生んだようだ。

これも昔からほぼネタであることは周知の事実だったのですが、ネタであるにしてもいったいこの生き物の正体は何なのかと話題であったわけですが、元写真を見るとどうも書き割りを合成しているだけのようにも見えます。
元記事を書いた人達はまさかこんなネタが半世紀以上も引っ張られるとは思ってもいなかったでしょうが、今日は世界各地から「これはもしかすると後世思わぬ誤解を受けるかも」と懸念されるニュースを拾い上げてみましょう。

歯医者にある『ドラえもん』があまりに恐すぎるネットで話題に/日(2012年4月17日秒刊サンデー)

子供から大人まで楽しめるアニメ『ドラえもん』のぬいぐるみがチョットした恐怖に陥っていることがネットで話題になっている。こちらのドラえもんはとある歯科に置いてあるドラえもんのようだが、どうも様子がおかしい。特に口の周りが、妙な構造をしており、子供が泣きだすレベルだと言う。ドラえもんのイメージが覆る衝撃の画像をみていただきたい。

(画像)

なんと、ドラえもんが口を開け、歯が見えているという恐ろしい状況に。アニメのドラえもんには歯があるようだが、めったに歯を見せることは無い。なぜならこのように歯が並んでいる様をみるとこどもがドン引きしてしまうからだ。隣のドラミちゃんもおぞましい形相になっており、体系がちょっとぽっちゃり過ぎるという点がきにならないぐらい恐ろしい。

Twitterではこの画像が拡散し、『夢に出そうだ』『子どもが泣く』『ギャアアアアァア』などと、悲鳴の声が多くみうけられた。つまり大人が見てもちょっと恐ろしいこのぬいぐるみは子どもならなおさらだ。

しかし場所が歯科医ということもあり、このドラえもんをみて、『治療しなければならないな』という気持ちにもなりそうだ。そういう意図でこのドラえもんを作ったのであれば、恐いというよりむしろ計算通りではないだろうか。逆にカワイク作ろうとしたのであれば、素直に市販のドラえもんの設置を勧めたい。

ま、歯列の具合もいかにもアニメ的なものであればともかく、こちら歯科医が妙にこだわりをもって作ったらしいものですからねえ…いずれにしても後世に「ドラえもん」の真実が歪んで伝わることのないよう祈るのみです。
世界的に「クールジャパン」なる売り込み合戦の真っ最中だというのに、これは果たして大丈夫なのかと思えるようなとんでもない映画が誕生してしまったようです。

寿司が人間を襲う映画「デッド寿司」、予告編が海外ユーザーに大受け?/日(2012年2月29日ねとらぼ)

 寿司が牙(?)をむいて人を襲う日本の映画「デッド寿司」の予告編が公開され、海外でも話題になっている。

 同作はが井口昇氏が監督し、武田梨奈さんと松崎しげるさんが出演する。公開時期など詳細は発表されておらず、YouTubeで予告編が公開されている。人間に襲いかかるキラー寿司に、主人公が立ち向かっていくというストーリーのようだ。

 予告編は2月21日に公開され、およそ10日間で18万回近く再生されている。海外のWebサイトでも取り上げられ、YouTubeのコメント欄は、日本語よりも英語など外国語のコメントがかなり多い。「何じゃこりゃ」「しばらくすしは食べない」といったコメントもあるが、「笑いが止まらない」「待ち遠しい」「爆笑」といった大受けコメントも多く投稿されている。

リンク先の画像の数々を見るだけでもどこから突っ込むべきか迷うような話なんですが、ちゃんとオフィシャルサイトまで用意されているというのですからマジネタ、なんでしょうねえ…
こちらも何かしら悪い夢でも見そうなものなのですけれども、後代に誤解が広がる前にその真意だけは伝えておかなければならないでしょう。

子どもたちの笑顔が見たかっただけなのに……あまりにつらい現実に直面した「紫パンダ」の動画/米(2012年4月12日ロケットニュース24)

世の中には、思い通りに行かないことがたくさんある。この現実のつらさを、改めて痛感させられる動画がここにある。

「Mr. McFeely’s Purple Panda Scares Bejesus Out of Kids」というタイトルの動画には、アメリカ子供向け番組『Mister Rogers’ Neighborhood』の配達人Mr. McFeelyに扮した男性と、「紫パンダ」が登場するのだが、彼らに待ち構えていた結末がつらすぎると現在ネットで話題になっている。

動画は、可愛い子どもたちが「紫パンダさーん!」と、聞きなれない名前のパンダを呼び込むところから始まる。すると部屋の向こうから、楽しそうに両手を広げながら、紫色のパンダが登場! Mr. McFeelyおじさんも「ほら、パンダだよ!」と子どもたちの笑顔を期待するが、なんだか様子がおかしい。

そう、子どもたちが泣き出しているのである。紫色したパンダがよほど怖かったのだろう。子どもたちは、みんな「エーン! エーン!」と泣いているのだ。しかし子どもたちが大泣きしている以上に、悲しい映像がそこには映し出されている。

Mr. McFeelyおじさん、特に紫パンダがものすごい勢いでションボリしているのだ。きっと前日、いや1週間前から、子どもたちの笑顔が見られると信じていたこの日を楽しみにしていたのだろう。かなりの悲しさと切なさが、体からあふれ出ている。

そして動画は、この状況を打開しようとしたMr. McFeelyおじさんが「ほら、見てごらん! これはね、中にひとが」と言いかけたところで終了する。つらい……つらすぎる! 現実はなんでこんなにつらいんだーー!

まずはリンク先の動画を参照していただくしかないのですが、これはいろいろな意味で関係者双方にトラウマとして残りそうですよねえ…
同じくアメリカからはこんな話題も出ていますけれども、どうも彼の国の方々は子供に対する配慮というものについて考え方が独特であるのでしょうか?

教育にだって効果アリ? 悲惨すぎる生き様のバービーがアメリカで話題/米(2012年4月16日Pouch)

女子なら誰だって、『バービー』で遊んだことがあるはずですよね。アメリカから来たちょっとゴージャスなこのドールに託すのは、小さな乙女の大きな夢。素敵な彼氏に素敵なお洋服、素敵なお部屋……いま、どんなに貧相なアパートに住んでたって、いつか人生ひっくり返してやるから。そんなほんのりダークな情熱さえ、ときにはこの1体のドールに込めたりするものです(実話)。

一方、最近ではそんな『バービー』で身も蓋もない悲惨な現実を表現する遊び、言ってみれば「夢こわし系」のバービーネタも、長引く世界的な不況を反映してか、アメリカを中心に最近増えてきています。以前Pouchで紹介した「バービーの汚部屋」もそうでした……。今回ちょっと話題になったのは、「まるでうれしくない日常を生きる」バービー!

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某ファストフード店の衣装を身につけ、フードを運ぶバービー……ですが。よく見ると、パッケージのタイトルは「Minimum Wage Barbie」……「最低賃金バービー」!! 法律で定められたギリギリ最低ラインのお給料で生きてるバービーなのね! アメリカ平均だと時給600円弱(2012年3月現在)、そりゃまたなんて夢のない!!

某ファストフードがどうこうというのでなく、いつまでたっても社員になれず賃金も最低のままということは、仕事が長く続かない子だっていうことなのでしょうね……。

ドルが飛び去る柄(芸が細かいね!)のパッケージには、ほかにこんなことが書いてあります。

【GIRLS! This will be you if you don’t study!】
ガールズ! おべんきょうしないとあなたもこうなっちゃうよ!

【Collect the Whole Set!/セットであつめよう!】
・Barbie’s Low-Rent Apartment
バービーの、やちんのやすいアパートのおへや

・Barbie’s Thrift-Store Wardrobe
バービーの、リサイクルふるぎばっかりのクローゼット

【Deadbeat Ken Sold Separately】
別売りの「はたらかないケン」もよろしくね!

小さいうちからなまけてばかりいると、こんなふうに生きてくことになっちまうぞ、っていうかなり衝撃的なメッセージ! 子供に勉強させるのにいいかもしれないけど、こんなもんが誕生日プレゼントのハコから出てきたらギャン泣きですよね。

もちろん、こんなアブナイものが売られているはずもなく、アメリカで作られたと思われるネタ画像です。ただし、なかのドール自体はM社とバービーのコラボから生まれた実在の製品。ううむ、こうしてみると「最賃バービー」は「夢の存在のバービーを、バイトで働かせてくれちゃってんの?」というファンからの抗議に見えなくもありません。

そしてこれが実際のマクドナルドバービー

外資系コンサルタントに勤めるジョナサン氏に、その背景をちょっと解説してもらいました。

「アメリカの非正規雇用者の悲惨さといったら、日本の比じゃない。日本のファストフードチェーン店は学生とか主婦とかが働いてて文字通りパートタイムジョブなんだけど、うちの国のは『それしか行き場がない』ってやつらが働くところでもあるのさ。特にカウンターで接客してるってのはまあ……ご想像のとおりだ」

この画像自体はどう思います?

「僕としては「はたらかない(deadbeat)ケン」ってのが最高だよ。アメリカでも、美人でおつむのちょいと足りない女子は、仕事しない暴力男にひっかかるのがお決まりなのさ。ホイットニー(=ヒューストン)なんかその代表だ。ほんと不思議だよね」

いやまあ、何しろ学校で進化論を教えるべきかどうかがしょっちゅう議論になるようなお国柄ですからこの程度は…とも思うのですが、しかしそこで個人名を出してどうするんだと…
同じく教育に関わることとしてこちら中国の教科書も相当なものですけれども、まずは記事を紹介してみましょう。

ガクガクブルブル!中国の教科書に驚愕のイラストがあると話題に/中国(2012年4月9日秒刊サンデー)

子供を持つ親であれば、幼児期に数字を覚えさせることは多い。1、2、3・・・10などなど、お風呂の中で覚え表を見ながら学習させるのも親の楽しみではありますが、こちらの中国の教科書はとんでもない問題が発生しております。1,2,3・・・を指で数えていくのですが『六』に注目。あれ、指が6本?何事も無かったかのように指が増えておりますが、この問題は更に続きます。

(画像)

7・8・9・・・10。

もう8ぐらいから指と言う概念を超えて何か別のオブジェクトに進化してしまっているかのような
とんでもない表記に我々はそこをスルーするわけにはいかない。

さすが中国、これが中国四千年の歴史(by:糸井重里)が成しえる業なのか。

もう10のオーラが凄い。ハンパない。色も凄い!紫。
もはや指ではなく触手か何か別の物体になっている。SFかRPGの世界。

マドハンドですら逃げ出すレベル。
子供はこれをどう理解するのか。

現実にありえない指をあたかも自然であるかのように表現するこの教科書が信じられないが、中国では一般的なのだろうか。何も不思議に感じないのであれば、文化の違いとか、そういうことなのだろう。

どうせ指でやるのであれば、六本目からは両手でやるなどの方法はあったはずだが、ある意味強烈なインパクトを与える絵だ。むしろそれを狙ってやったと言うのであれば、あながち間違っていない表現方法なのかもしれない。

大人からしてみれば、これはむしろ恐ろしく感じてしまうのは気のせいだろうか。
Twitterのコメントでも、『どうしてこうなったw』『これは手じゃなくてバナナ』『これは恐ろしい・・・』などというコメントが見受けられる。

さて、それはそうとこの教科書、11からはどうなるのか楽しみである。

後の世に中国ではこんな人間がいたなどと誤解されるようなことがあっても困りますが、しかし教育的効果の点でどうなんですかねこれは…
それにしても世界の教育の現状を見るにつけ、日本人とは教育の場においては案外常識的かつ保守的なんだなという気がしないでもありません。

今日のぐり:「讃岐うどん むらさき 真備店」

備前市の会社が運営しているうどんのチェーン店で、兵庫から広島に至る各地に店舗展開しているのがこちら「讃岐うどん むらさき」さんだそうですが、その中でもこちら真備店は新しい店舗になるのでしょうか。
この界隈でうどん屋と言いますと近隣のへんこつうどんも繁盛していますが、こちらもかなりの客の入りで潜在的に地域の需要はかなりあるのでしょうね。
いかにもうどん屋という店構えの「へんこつ」に比べるとこちらはマクドナルドよろしくキッズコーナーがある通り、明るく開放的な造りで子供連れの若い夫婦が多いようで、「へんこつ」とは客層がかなり違うなとも感じます。
立地としては本屋などが入ったちょっとしたモールになっている一角にあって、駐車場もわりあいに広く入りやすい場所ですし、セルフのうどん屋があればちょいと小腹を満たしていこうかと言う気にもなるのでしょう。

うどんのメニューは概ね一通りのものは用意されているようですが、今回は割合最近になって追加されたメニューだという「ぶっかけ」系の中から「とろたまぶっかけうどん」を冷で、ついでに「かまたまうどん」や「いなり寿司」も少しつまんでみました。
標準的かやや細打ち気味かなといううどんは表面のなめらかさ、色つやもよく、やや硬めの茹で加減にわりあいしっかりした腰もある悪くないうどんで、岡山のうどんと言うと比較的やわらかめのうどんが多い印象もあったのですけれども、こういうのも存在感が出てきていいということなんでしょうね。
汁の方はかなりはっきりとした甘口で好みは分かれそうなんですが、ぶっかけには少し弱いかなとは思うのですがうどんとのマッチングはまぁまぁといったところで、そもそも香川でぶっかけと言えばだいたいがこんな感じですからこのあたりも讃岐うどんの看板に偽りなしということなのでしょうか?
トッピングの卵は半熟と言えば半熟ではあるのですが、とろたまと言うには火が通り過ぎかなと思うところがあってうどんとの絡み具合は今ひとつなんですが、甘口のうどんつゆとよく絡めて卵として楽しむ分にはいい具合なのかなとも思います。
かまたまうどんの方は専用のダシ醤油がついて味は標準的なものなんですが、ここに限らずいつも思うことなんですが白身が固まってくるのが味的にも食感的にもちょっと邪魔と言いますか、釜玉というスタイルにこだわるなら黄身だけの方がいいんじゃないかなと思ってしまいます。
いなり寿司は特記するような味でもないですし、ちょっと揚げにしろ酢飯にしろ味が尖ってるかな?と思うところもあって、サイドメニューで追加するならおにぎりを選んだ方がよいかも知れませんね。

こちらの店舗は居抜きで入ったのでしょうか、トイレなどは広くてきれいで小さな子供連れが多い客層にはありがたいんだろうとは思うのですが、ただ店の内装の雰囲気と合わないくらいムーディーな造りのせいかかなり薄暗いというのはどうかですし、そもそもトイレだけ何故こんなに雰囲気が違うのかと思ってしまいますね。
面白いのはうどんのサーブの仕方で、窓口で注文しうどんを受け取ってからトッピング等を選んで会計へというのは普通の流れなんですが、この受け取りの際にネギなどのトッピングも載せて出すようになっているようなんですね。
しかし一方でセルフで入れるトッピングはちゃんと別に用意されているようで、正直これは余計な手間ではないか?という気がしないでもなかったのですが、このあたりはお店なりのこだわりもあるのでしょうか。
値段の方は地域の水準から考えると別に高いわけでもないにしても、香川のセルフと比べると安くはないかなという微妙な値付けなんですが、そこらのジャンクなファーストフードと大差ないような値段で真っ当なうどんが食べられるというのであれば食文化の面では意義があることなのでしょう。
全体を通してたまたま入って失敗したという味でもなければこれがと言う目立った欠点もないものの、またこの店に来たいと言う引きもちょっと弱いかなという気はするのですが、しかしチェーン店の味というのは万人向けに無難なものでいいんじゃないかなとも思います。

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2012年4月29日 (日)

今日のぐり:「どろ焼き 南風 大元店」

先日公になったところ、「確かにそれはそうだ」と賛同の声が少なからずあったとかなかったとか噂されるのがこちらの事件です。

さいたま市係長、頭突き…「手は出していない/埼玉(2012年4月27日読売新聞)

 埼玉県警岩槻署は25日、さいたま市岩槻区岩槻、さいたま市下水道維持管理課の係長銭場祥晃容疑者(45)を暴行容疑で現行犯逮捕した。

 発表によると、銭場容疑者は同日午後11時25分頃、自宅近くの市道脇で、同区、無職男性(26)に頭突きや肩をぶつける暴行を加えた疑い。

 男性が運転していた乗用車に、前方から自転車でふらつきながら近づき、「あぶねえじゃねえか」と因縁を付け、男性が降車したところを暴行に及んだという。男性が取り押さえた。銭場容疑者は酒に酔っていた。

 調べに対し、銭場容疑者は「手は出していない」と容疑を否認しているという。

 同市では17日にも職員が強制わいせつ容疑で県警に現行犯逮捕されている。小林敏副市長は26日、「すべての職員に対し、綱紀粛正を強く指導する」とのコメントを出した。

思わずとんちかよ!と言ってしまいそうですけれども、頭だけでなく念を入れて肩まで使っているというのですからこれは確信犯的に手を出さなかったということなんでしょうかね?
いずれにしても公務員の綱紀粛正の叫ばれる折に妥当な処分が下されることを願うしかありませんが、今日は世界各地からちょっとそれはどうよ?と思わず目を疑うようなびっくり事件の数々を紹介してみましょう。

「うどん食わせろ! 酒出せ」うどん店に強盗 タバコにつられ取り押さえられる 堺/大阪(2012年4月24日産経ニュース)

 24日午前1時ごろ、堺市北区中長尾町のうどん専門店「どん太郎」に男が押し入り、カウンター内にいた男性店長(36)に対して、持っていた包丁でカウンターを何度も突きながら「殺すぞ。うどん食わせろ。酒出せ」などと脅した。

 居合わせた客の男性が「まぁ、タバコでも吸えや」とタバコを差し出し、手にとろうとした男が、カウンターに置いた包丁から手を離したすきに男性は包丁を払いのけ、他の客数人とともに男を取り押さえ、110番で駆けつけた大阪府警北堺署員に引き渡した。店員数人と客約10人にけがはなかった。

 強盗未遂容疑で現行犯逮捕されたのは、同区内の無職男(35)。容疑を認めているものの、わけのわからないことを話しているという。

どんだけ間の抜けた強盗と言うべきなのか、男性客の機転を褒め称えるべきか微妙なところですが、いずれにしても強盗が犯行先で長居をするとろくな事がないということは言えそうですよね。
昨今ではなにかと物騒な世の中になっていましたが、そんな中でこんな何とも危険かつ奇妙とも言える事件があったようです。

路上で寝ていた男に女子高生制服切られる/福岡(2012年4月11日日刊スポーツ)

 11日午後5時ごろ、福岡県遠賀町の路上で、30~40歳ぐらいの男が持っていたはさみで同町の女子高生(17)の制服を切り付けたと、女子高生の母親から110番があった。

 福岡県警折尾署によると、女子高生は帰宅途中だった午後4時40分ごろ、路上で寝ていた男に「大丈夫ですか」と声を掛けたところ、男が立ち上がり、制服の上着やスカートなど4カ所を突然切り付けたという。

 女子高生が自分のかばんの中に入っていたはさみを突き付けると、男は逃走した。女子高生にけがはなかった。同署は暴行容疑で男の行方を追っている。
(略)

わざわざ心配して声をかけてくれた女子高生にいきなり切りつけるとは不届き千万な輩ですが、しかし鞄からハサミを出して暴漢と対峙する女子高生というのも想像してみると何ともシュールな光景ですよね。
相次ぐ発砲事件など荒れる学校を象徴してかアメリカではこのところ学生に対しても警察の介入等も辞さない厳しい態度を示すようになっていますが、その象徴とも言えるのがこちらの事件ということになるでしょうか。

米国の6歳児童を逮捕、校長に暴行加え殺害ほのめかす/米(2012年4月26日REUTERS)

[インディアナポリス 25日 ロイター] 米インディアナ州中部の都市シェルビービルで、6歳の男子小学生が校長を蹴るなどした疑いで逮捕されていたことが25日、分かった。

この児童は今月18日、同市のヘンドリックス小学校で逮捕。学校関係者の通報によれば、児童は校長に対して蹴る暴行を加えた上、校長と教頭を殺すと脅迫していた。警察が学校に到着した時、児童は教頭の部屋で叫び、床に寝転がっていたという。

米国では今月、ジョージア州の小学校でも6歳の女の子が泣き叫びながら校長に暴行を加える事件が起こっていた。

だだっこキック最強と称讚すべきかどうか微妙なところですが、これを呼び出された警察官もかなり微妙な表情をしていたのではないかという気がします。
アメリカと言えば近年諸事情から空港のセキュリティーチェックが厳しくなるばかりだと旅行客には評判がよろしくありませんが、そんな中で完全と立ち上がる勇者が現れたというのがこちらの話題です。

身体検査に全裸の抗議、米オレゴン州の空港で49歳男逮捕/米(2012年4月19日REUTERS)

[ポートランド(米オレゴン州) 18日 ロイター] 米オレゴン州の警察によると、同州のポートランド国際空港で17日、セキュリティーチェックに腹を立てた男(49)が全裸になり、公然わいせつなどの疑いで逮捕されるという騒ぎが起きた。

警察の発表によると、逮捕されたのはジョン・ブレナン容疑者。同空港からカリフォルニア州サンノゼ行きの便に搭乗する予定だった。全裸になった理由について、同容疑者はチェックを行う検査員から辱めを受けていると感じ、抗議の意味を込めて服を脱いだと供述したという。

当局が何度も服を着るように促したものの、拒否したため逮捕されるに至った。容疑者からアルコールと麻薬は検出されなかったという。

いやまあ…気持ちについてはまんざら判らないわけでもありませんけれども、これがうら若き美女であるとか言う話であればともかくねえ…
誤植かと思ったら本当のことだったということはしばしば経験しますが、こちら一見すると何かの間違えとしか思えない事件が起こったというニュースです。

警察犬が大けが、なんと人間に噛みつかれる/イスラエル(2012年3月28日らばQ)

何らかの事情によって、犬が人を噛んでしまうトラブルが時々あります。

犬が恐れたり挑発されたりすると起きてしまいますが、イスラエルで犬の噛みつき事件があり、ニュースとなっています。

これが普通と違うのは、犬のほうが人間に噛みつかれて大けがをしてしまったことです。

噛まれてしまった犬は、現在獣医の治療を受けています。

噛みついた男には配偶者の女性に対する接近禁止命令が出ていたと言い、通報を受けた警察が女性宅に駆けつけると、男は窓から飛び降りると脅しながらドライバーを凶器にして攻撃してきたそうです。

警察はすぐさま男を拘束し、警察署まで連行しましたが、そこで再び暴れ出しました。

そこで男をおとなしくさせるため警察犬を使うことにし、男を抑え込むことには成功したのですが、男はあきらめずに抵抗して犬に噛みつきました。

起訴状によると、接近禁止命令の違反と警察への侮辱罪のほか、警察犬への暴行という項目も追加されたようです。

現在のところ男は罪状を否認し、ほとんど記憶にないと供述しているとのことです。

匂いの追跡から犯人との格闘まで警察犬の役目は幅広いですが、まさか人間に噛まれてしまうとは気の毒な話です。

ストーカー被害というのは万国共通なんだなと改めて思いますけれども、犬の方も思わぬ反撃に驚いたの驚かないのというものでしょうか。
同じく冗談のような本当の話という点ではこちらも負けず劣らずなんですが、まずはニュースを紹介させていただきましょう。

「何かの冗談だろう?」オランダで起きたカーチェイスの結果がとんでもないことに/蘭(2012年3月31日らばQ)

逃げる容疑者を追いかけて、警察がカーチェイスを繰り広げることがありますが、とにかく逃げる方も追いかける方も必死なだけに、何かとトラブルにつながりやすいようです。

オランダで警察とのカーチェイスの末、ようやく犯人が捕ったのですが、これはひどいと思える結果になってしまいました。

写真をご覧ください。

何という有様でしょう。

農場主が激怒するに違いない、ぐちゃぐちゃぶり。

容疑者はコカインで陶酔状態だった35歳で、警察から逃げるためにトウモロコシ畑に突入したとのことです。

4台のパトカーがそのあとを追いかけ、容疑者が溝にぶつかったところであえなく逮捕。

その追跡劇が終わった直後の写真だそうですが、見るも無惨なトウモロコシ畑となってしまいました。

さすがに同情の声が集まっていた、海外サイトのコメントをご紹介します。

・この映画をドクターWHOで見なかったかい?

・農場主は、ぶち切れているに違いない。

・私ならぶち切れしてる。こういうのにも保険ってあるの?

・俺は農場主たちのために、特に農作物の上を通り過ぎる、狂った警察カーチェイス専門の保険を作ることにする。

・これは政府が秘匿している宇宙人からのメッセージなんだよ。

・よく見るとたったタイヤ1セット分の通り道だ。なので畑の中ではカーチェイスじゃないね。単なる酔っ払いの楽しい乗り回しだろ。

・アートとして見れば…それなりに。

・迷路の出来上がり。

他人事であればジョークのひとつも言いたくなりますが、農場主からしたらとても心穏やかではいられないでしょうね。

それにしても、この狭い中をよくこれだけ派手に乗りまわせるものです。

なんというミステリーサークル!と思わず叫んでしまいそうになるのですが、どのような航跡を辿ってこのようなアートが成立したのか考え始めると悩ましいところですよね。
昨今東洋の偉大なるネタ国家としての地位を固めつつあると噂の中国から、全世界の男性諸氏を震撼させるような大事件が発生したというニュースを紹介してみましょう。

【中国】駐車トラブルで……ブチギレた女性が相手の男性器を握りつぶす / 男性死亡/中国(2012年4月23日ロケットニュース24)

世界中の男性を震撼させる事件が起きた。先日、中国で男女が口論となり、次第にエスカレート、殴るけるの大喧嘩になってしまったそうだ。中国では女性が力で応戦すること自体は珍しくない。

女性は完全に頭に血がのぼっていたようだ。なんと相手の男性の性器を渾身の力で握り締め、その結果、死に至らしめてしまったのである。

事件が起きたのは「東洋のハワイ」とも名高い海南島にある海口市だ。現地時間4月19日11時30分頃、女性(41才)は電動バイクでこの地にやってきた。ある店の前に駐車し別の店で買い物をしようとしたところ、駐車した店から男性店主が出てきた。店で買い物もしないのに駐車場代わりにされては迷惑、商売の邪魔になるからどけろ、というのである。

だが女性は譲らなかった。口論は次第にエスカレート、ついには殴る蹴るの大喧嘩となってしまった。それだけならまだよかったのだが、そこに女性の夫と弟が参戦。弟と夫が店主を後ろから羽交い絞めにしたすきに、女性は店主の局部を数分間にわたり思いっきり握り締めたのだ。

男性は激痛に悶え苦しんだ後、意識を失った。通報によりすぐに病院に搬送されたが13時頃死亡が確認されたそうだ。

このニュースに対してネットユーザーは

「オーマイガー!!」
「これはひどい」
「マジ笑えねぇ」
「握られただけで死んじゃうの!?」
「男性とはかくも弱い生き物だったのか……」
「これから鉄のパンツをはくことにするわ」

とコメント。

なお、女性らはその場で確保され、現在警察により詳しい調査が行われているという。局部への攻撃は言葉では形容しがたい激痛に見舞われる。文字通り「急所」である。亡くなった店主のことを思うといたたまれない。駐車場所ひとつのためにここまでする必要があったのだろうか。背筋の凍る恐ろしい事件である。

そもそもの事件の発端からしてどう突っ込んだものかと思うような経緯なのですが、それにしても思わず想像しそうになる自分を押さえつけるのに苦労しているという方々も多いのではないでしょうか。
最後に取り上げますのはご存知ブリからのニュースですが、これはどのような態度で拝聴すべきなのかいささか迷うところ無しとしないケースですよね。

「おい! 警察を呼べ!」自分たちの麻薬が盗まれたと通報して逮捕されたおバカなカップル/英(2012年4月7日ロケットニュース24)

自宅で違法に大麻草を栽培していたとして、あるイギリス人カップルが逮捕された。大麻草が盗まれたと自ら通報したのが発覚のきっかけという間抜けぶりが、笑い草になっているようだ。

コリン・ロバート被告(47)、同居人のマンディ・コーガン被告は、1万ポンド(約131万円)相当の所持品が自宅から盗まれたと警察に通報した。被害の内容を尋ねられると、「大麻草です」と答えたという。

警察が駆けつけた時、ロバート被告らの自宅は大麻の匂いが充満していた。コーガン被告は、ガラスの破片を自分の喉元に当てて見せたり、突然激しく興奮してエアガンを持ち出し、警官らに突き付けたりしたため取り押さえられた。

2人は住居2階の寝室で大麻草を栽培しており、うち16鉢が何者かにより持ち去られていた。住居からは46.33グラムの乾燥大麻も見つかり、逮捕時に押収された大麻草と乾燥大麻はおよそ2000ポンド(約26万円)相当と見られる。

ロバート被告はクローン病という消化器官の炎症性疾患を抱えており、痛み止めとして自ら使用する目的で大麻草を栽培していたという。調べに対し販売もしていたと供述した。

2人には禁固1年、執行猶予2年の判決が下された。収監は免れたものの大麻栽培の前科を持ち、今回も主犯とされるロバート被告には240時間の奉仕活動が命じられた。

元々の性格なのか麻薬のせいなのかはわからないが、あまりにも間抜けすぎる。全ての犯罪者がこれぐらい間抜けなら摘発も楽なのだが……もちろん犯罪は初めからないにこしたことはない。

ま、ブリだからこのくらいは…と感じた方はそろそろ暗黒面への転落を懸念しなければならないところでしょうが、しかしブリと言えば皆保険制度も用意されているでしょうに、わざわざこんな手間暇をかけると言うこだわりがブリの真骨頂なんでしょうかね…

今日のぐり:「どろ焼き 南風 大元店」

こちらもともとは倉敷が本店という最近結構あちこちで見かけるようになったお好み焼きのチェーン店で、以前から一度来てみたいと思いつつ今回初めての訪店になったのですが、よく判らないのは同じく「どろ焼き 南風」を掲げる姫路発祥のチェーン店が関西圏を中心に展開していて、メニュー等を拝見した限りではかなり共通性がありそうに思えます。
こちらは「どろ焼き」「たこ焼き(いわゆるたこ焼きとは違い鉄板で焼いた独特のものです)」よりもまず「倉敷風流お好み焼き」がメニューの筆頭に掲載されていますのでのれん分けなどした別系統ということなのでしょうか、いずれにしてもどろ焼きが名物と言いながらお好み焼きもメインにして商売をされているようですね。
見た目も造りもいかにも昨今よくあるお好み焼きチェーン店という感じですし、ある程度深夜まで営業していて飲み放題や宴会メニューなど相応に飲み屋的な機能もありと言うことで、広島などで見かけるようなひたすらお好み焼きを焼きまくっているだけの(失礼)お好み焼き専門店とは客層からして違うところがありますが、この種の比較的安価に飲食ともに楽しめる店が伸びているのも世相なのでしょう。

今回は定番ということで倉敷風流お好み焼き豚玉を頼んで見ましたが、外で食べるお好み焼きと言えば広島風がデフォという人間にはちょっと風変わりすぎたかなという感じなのですよね。
加水率高めのゆるく形もまとまっていないような生地を半生程度に焼き上げたこのお好み焼きはとにかくトロトロと言うかどろどろと言うのか、生地が膨らむほど焼いてもいないのでさっくりといった感じでもなく、お好み焼きの名を冠していてもやはり名物のどろ焼きの流れを汲んでいるということなんでしょうか。
食べて見てもキャベツなどの具材もさほどに入っていなくてひたすら生地を味わう食べ物という感じなんですが、その生地の味も正直さほどに特記すべきほどには…というところですし、お好み焼きと言うならせめてもう少し表面を焼き上げてのカリカリ感が欲しいかなとも感じてしまいます(もっとも、これがいいという人も多いのでしょうけど)。
特に倉敷地方でこういうスタイルのお好み焼き屋が多い印象でもないのに、これに倉敷の名を冠すると言う根拠は何なのだろう?とも思ったのですのですが、いずれにしても別に食べて損したと思うようなものでもないですけれども、豚玉がこの値段でこの内容というのであればもっと他に行きたいお店はあるかなとも感じてしまうのは好みの違いというものなんでしょうか。

接遇はこの種のチェーン店としては標準的なもので特に特記すべきものではありませんが、この種のお好み焼きチェーン店に共通することなのでしょうが店の回転が早まってきた時にドタバタしがちですから、ドリンクバーなど顧客に勝手に取ってもらうメニューを用意してあるのは良い工夫だとは思いましたね。
お好み焼きと言えばそう好き嫌いもないですし、そもそも他のメニューも多いので大勢で集まるには悪くないのでしょうが、個人的にはお好み焼きを食べたくなった時につい来てしまうというお店でもないのかなとも思ってしまいます。

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2012年4月28日 (土)

いまさらですが、朝日がおかしい?

先日参院で閣僚の問責決議案が可決されましたが、それに関して朝日新聞がこんなことを書いています。

【社説】問責可決―自民は職場放棄するな(2012年4月21日朝日新聞)
より抜粋

(略)
 それにしても、である。

 国会で全面的な審議拒否に入った自民党の態度も、どう見てもおかしい
(略)
 私たちは、野党が閣僚の責任をとことん追及するのは当然だが、必要な法案の審議には応じるべきだと考える。

 閣僚にどれほどの問題があろうと、必要な政策遂行まで滞れば、国民生活に支障をきたす

 それは、まさに国会全体の自殺行為だ。自民党は、この点をどう考えるのか。
(略)
 そもそも東日本大震災の復興は、始まったばかりだ。

 原子力規制庁をつくる法案にいたっては、まだ審議すら始まっていない。

 いま国会が政争を繰り広げ、空転していいはずがない

いやまあ、確かにお説ごもっともと言うしかないのですが、少し前まで政府のどうでもいい話題をやたらに重箱つつきしてさっさと辞めろ、解散して信を問えと連呼するばかりで必要な政策遂行の邪魔をしてきたのが誰かということを考えれば、お前が言うなと言われても仕方がないことですよね。
朝日の言うことがおかしいのは今に始まったことではありませんが、幾ら何でもそれはちょっとどうなのよと思わず突っ込みたくなるようなトンデモな論調が最近どうも目立つような気がするのですが、例えば先日の北朝鮮ミサイル騒動を受けてのこんな記事があります。

北朝鮮ミサイル―騒動の本質を見失うな(2012年4月21日朝日新聞)より抜粋

 北朝鮮の事実上のミサイル発射失敗をめぐって、政府の対応が混乱した。野党に追及され、政府は検証を進めている。

 一方で、お粗末な事態の再発を防ぐため、発射を探知した米軍の早期警戒衛星を、日本も持つべきだとの声が政府内から出ている。

 一連の議論は、どうにも筋違いだと言わざるをえない。

 今回のミサイル騒動の本質は、日常的な外交の問題であると認識すべきだ。

 確かに、政府の初動はぶざまだった。韓国国防省が発表し、米韓両国のメディアが速報しているのに、首相官邸の第一報は「発射を確認していない」。緊張感に欠け、誤解も招いた。

 米軍から発射情報を伝えられたが、日本のレーダー網でとらえる前に落下したため、うまく対処できなかったという。

 何のことはない。システムの不備というより、情報を扱う人間の問題なのだ。経緯を検証するのは当然だ。

 だが、これをもって開発費を含めて数千億円規模とされる早期警戒衛星を持つべしと唱えるのは、どうみても論理の飛躍だ。北朝鮮への対応を口実にした、過剰な要求でしかない。

 むしろ、韓国との情報交換を円滑に進めるなど、できる対策から進めることこそ必要だし、効果的だ。

 日韓両国はいまだに、やりとりした軍事情報を保護する協定を結んでいない。今回、韓国から発射情報が提供されなかったのはこのためだ。昨年1月の日韓防衛相会談で、協定の必要性を確認しあったのに、慰安婦問題などで足踏みしてしまった

 つまり、ふだんの外交努力で日韓関係をもっと緊密にできていれば、今回の混乱は防げたかもしれなかった
(略)

いや、北朝鮮のミサイル発射を巡っての混乱が慰安婦問題に由来すると言う朝日の主張こそ筋違いであるとしか思えないのですが、そんな風が吹けば桶屋が儲かるレベルの「かもしれない」に国民の生命と財産を賭けるよりも、素直にハード・ソフト両面の整備を地道に進めていくことこそ必要だし、効果的なのではないですか。
朝日の場合まず自らのレゾンデートルに立脚した主張が先にありきで、全ての論理はその主張に沿う形でなされるからこそ牽強付会がまかり通ってしまうのだと言う声も少なからずありましたが、それでも二昔ほど前の朝日は歪んでいるなりによく言えば理想主義的と言うのでしょうか、浮世離れはしていてももう少し格調高い記事を出していたようなイメージがあったのですがね。
ところが昨今では世間の人々も朝日がちょっとおかしい、昔と違うと気付き始めたようで、あちらこちらから「まさかあの朝日が?!」という驚きの声が挙がることが少なからずあるようです。

国税調査に震え上がった!?朝日新聞「消費税増税前のめり」(2012年4月21日J-CASTテレビウォッチ)より抜粋

   「週刊現代」が「読売ならともかく 朝日『消費増税』礼賛と、国税調査」で、朝日新聞に怒っている。私も前々から、新聞はなぜ消費税増税に賛成の大合唱なのだろうと不思議に思っていた。それに、次々に発覚する新聞社の申告漏れ。朝日新聞が4800万円の所得隠し、2億円超の申告漏れがあったと3月30日(2012年)の読売新聞が報じたし、4月10日には日本経済新聞が3年間で約3億3000万円の申告漏れがあったと、自ら報じている。現代によれば、読売も09年に修正申告しているし、消費税増税に反対の立場をとっていた産経新聞にも昨年、東京新聞も最近2度の税務調査が入ったという。

   東京国税局=国税庁の母体はいわずと知れた増税の総本山、財務省である。何としてでも消費税アップをやり遂げたい財務省が、消費税反対などしないように新聞社に『圧力』をかけたと現代は推察する。

   たしかに新聞社だけではなく、メディアにとって税務調査は鬼門である。取材相手を明らかにできない取材費や謝礼など、当局が叩けばいくらでも埃が出てくるからだ。私がいた出版社でも税務署対策なのだろう、国税庁の大物OBを顧問のような形で入れていた。国税の人間から依頼された学生は優先的に採用せざるを得ないと、人事担当者が嘆いていたことを思い出す。

大新聞社説「横並びで同じフレーズ」の奇っ怪

   そうした圧力が功を奏したのかもしれない。中でも朝日新聞は社を挙げて消費税導入すべしと前のめりの論調が目立つ。3月31日付の社説「やはり消費税増税は必要だ」では、「増税から逃げ出さずに早く決断することが大切だ」。4月6日付社説「消費税増税と政治――言い訳やめて、本質論を」では、「有権者の審判は消費税増税を決めたあとに仰げばいい。民主党の公約違反の責任はそのときにとってもらおう」と、増税したら民主党などどうなろうと構わないと思える論調である。朝日の論説委員の一人は社内の空気についてこう語っている。

    「消費税増税については『国家財政が傾いているのだから、増税は当然』というのが大前提で、増税に反対だという意見は出たことがありません。(中略)消費税増税による庶民の痛みをどうするか、といったようなことは議論の対象にすらなりませんね」
(略)

ちなみに現代の元記事はこちらですけれども、併せてご参照いただければと思います。

【参考】読売ならともかく 朝日「消費増税」礼賛と、国税調査(2012年4月26日現代ビジネス)

いやしかし、「有権者の審判は消費税増税を決めたあとに仰げばいい。民主党の公約違反の責任はそのときにとってもらおう」は傑作ですが何しろ筋も何もあったものではないというしかない暴論ですが、元記事によれば各社の主張がこうまで似通ってしまうのも一つには上記のような圧力もありますが、そもそも独自の取材を元に記事に仕立てるだけの能力がないからだという指摘もあるようです。
もともと日本の大手マスコミは記者クラブ制度に安住して政府提供の資料をそのまま垂れ流すということでは定評がありましたが、この消費税問題に関しては財務次官を筆頭に有力官僚が自ら各社を回って直接「説得」をしているというのですから、それはお上の主張通りの記事が並ぶのも当然と言えば当然ですよね。
この実例として朝日の4月6日社説に出てきた「決められない政治からの脱却」というフレーズが取り上げられていますが、驚くことに日経や毎日の社説は元より、普段表面上は必ずしも友好的関係にばかりあるとは思えない産経の社説にまで同じフレーズが登場するというのですから、テンプレ通りというよりもはやコピペかよ!と思うような話です。

震災報道においても日本のマスコミ各社の大本営発表垂れ流しは世界的に有名になりましたが、あきれ果てた海外マスコミが政府発表の場からさっさと消えて独自取材に駆け回ったのに対して、日本の大手メディアはただじっと座って政府発表を待つばかりという状況が最後まで続いたのはご存知の通りです。
政府に懐柔されたとか圧力をかけられたというレベルではもはやなく、政府発表という下書きがなければ記事一つ書けないというのですから、これは政府公報とマスコミとは表裏一体、不可分の関係にあると考えざるを得ないでしょう。
政府と癒着しその公報塔としての機能しかなくなったマスメディアに一体どんな存在理由があるのか、それなら全局でNHKの電波だけを放送していても同じではないかと思うのですが、朝日は国民の素朴な疑問に対してどのような斜め上の答えを用意しているのでしょうか?

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2012年4月27日 (金)

一見何気ない終末期医療問題の背後にあるもの

現在ではおよそ40万人の患者に導入されているとも言われ、高齢者の栄養補給の手段としてすっかり一般化した「胃瘻」という処置ですが、今年は政府との共同作業の一貫として老年医学会から胃瘻等治療の差し控えもあり得るという指針が出るなど、果たして今まで通りの運用でよいのかという疑問の声は次第に強くなってきています。
そんな中で女性セブンが胃瘻に関する一連の記事を掲載していたので、本日まずはこちらを紹介してみましょう。

延命治療の胃ろう 病院経営の都合で行っているとの懸念あり(2012年4月24日NEWSポストセブン)

「延命治療」のひとつとして、近年、人工呼吸器とともに議論の俎上に上がっている「胃ろう」。自力でものを食べる、飲み下す(嚥下する)ことが困難な患者の腹部に1cm未満の“穴”=ろう孔を開け、そこに胃ろうカテーテルという器具を挿入して直接、栄養剤を注入する方法を指す。

 認知症患者の訪問診療を行っている、東京都大田区のたかせクリニックの高瀬義昌さんは、「胃ろう患者は病院で造られて、在宅にやってくる」と指摘する。

高度な治療を必要としない高齢の患者を入院させておくことは病院経営を圧迫するので、なるべく早く退院してもらうために胃ろうにして老人施設や在宅に戻している現実があります。なかには嚥下能力がまだあるのに胃ろうになっていた患者さんもいます」

 しかし、老人施設などで介護を断られる胃ろう患者のケースも多い。誤嚥性肺炎を繰り返すAさん(46才・派遣)の父親は、医師のすすめで胃ろうにした。しかし、当時入所していた老人施設から「胃ろうをしたら、この施設では看護師が少なく、トラブルがあっては困るので、受け入れられなくなります」といわれた。

 毎日仕事の合間に施設を探し回ったが、「胃ろう患者はこれ以上受け入れられない」と断られるばかり。Aさんは身寄りがなく、彼女が働くしか父親を支える手立てはない。

「やっと見つけたと思ったら、自宅から2時間半かかる施設でした。しかも見学すると、高齢者をただ寝かしている一軒家。廊下やリビングにも高齢者が寝かされていて、異様な光景でした」と、Aさんは語る。

 今井さんが見たのは、通称「胃ろうアパート」などと呼ばれるもので、数年前から問題になっている高齢者施設だ。こうした施設は、日本各地にいくつもある。在宅医療や胃ろう問題に詳しい医療ジャーナリスト・熊田梨恵さんはいう。

欧米では認知症などを発症した高齢者に胃ろうを行うことについて否定的です。日本では死生観などさまざまな事情はあると思いますが、医療者の都合や、受け入れ施設が足りないという構造的な問題が大きい。そんななか、介護に疲れた家族などの気持ちにつけこんだ“胃ろうアパート”のようなグレーゾーンの商売が生まれてきてしまったのです」

『「平穏死」のすすめ』(講談社)の著書がある、特別養護老人ホーム「芦花ホーム」の常勤医・石飛幸三さんは、ホームに初めて赴任したときに驚いたという。入所者100人のうち、胃ろうで寝たきりの高齢者が20人もいた。

「入所者をケアする介護士は一生懸命、ひと口でも多く食べさせようとする。しかし入所者は食べたくもないのに口に入れられるから、むせて誤嚥性肺炎になって病院に送られる。認知症の患者は何をされるのか理解できないので、パニックになる。そして、“嚥下能力がない”と判断されて胃ろうが造られるという流れです」

 介護施設や病院経営の都合で、簡単に胃ろうを造っていはしないか――かつて外科医だった石飛さんは考えた。

 老衰と病気は違う。老化によって嚥下機能が落ちて食べられなくなったら、それは生命が終わりに近づいているということ。食べられなくなることは、自然の摂理だと受け止めるべきではないか。

「人間は限界がきたら、自然と食べたくなくなる。それは飢えて苦しいということではないのです」(石飛さん)

 いまでは利用者本人と家族に「口から食べられなくなったらどうしますか」と意思の確認をして介護の方針を決めている。入所者の多くは単なる延命措置は望まず、8割が静かにホームで最期を迎える。

いわゆる延命的な処置というものも数ある中でとりわけ昨今この胃瘻というものが取り上げられやすいと言うのも、一つにはその原理や効果が素人目にも一目でわかりやすいということ、そしてもう一つは多くの場合胃瘻を入れることでよく言えば状況が非常に安定し、言い換えればどこまでも続く介護生活が待ち受けることにもなるという理由があるのではないでしょうか。
このところの世間やマスコミの論調では何でもかんでも胃瘻というのはよろしくない、特に医療や介護の都合で胃瘻を勧めるなど以ての外であるという傾向が主導的であるようですが、ご存知のように医療報酬、介護報酬とはその支払い額の設定によって医療や介護を望ましい方向に誘導するという目的がある以上、現場は単に国策に従っているだけであるとは言えると思います。
無論一部では胃瘻患者の弱みにつけ込んだ悪徳商法紛いのこともあるかも知れませんが、逆に経管栄養は断固拒否するという姿勢が必ずしも患者本人のためにならないというのも当然であって、ましてや胃瘻を造設したからといって食事を取れなくなるわけでもない、むしろ水分や栄養を確実に与えることで全身状態が改善し胃瘻無しでも暮らしていけるほど食べられるようになったというケースも多いわけです。
このように考えていくと他の多くの処置と同様に胃瘻も単なる取り得る手段の一つであって、各人なりの目的あるいはゴールをはっきりした上でそれに相応しい処置を行っていくことが大事だということですが、高齢者医療の場合はとりわけここに医療のみならず社会的側面というものが絡んでくるから話が面倒なのですね。

「延命措置」 10年間延命されて101才になる母親もいる(2012年12月6日NEWSポストセブン)より抜粋

(略)
宋:胃ろうの患者さんを取材されていて、どんなケースがあるんですか?

熊田:胃ろうを入れている101才の寝たきりの母親を、子供や孫たちが介護していました。彼女は10年ほど前に脳梗塞で入院。麻痺が残ってのみ込みにくく、意思疎通もできなくなってしまったので、医師から「このままだと口から食べられなくなる」と、胃ろうを勧められました。子供らはその場で胃ろう造設を決め、いまは在宅介護が続いています。母親とはコミュニケーションできないので、いまの状態をどう考えているかはわかりません。

宋:胃ろうによって、10年ほど生きておられるわけですな。

熊田:話を聞いているうちにわかってきたのは、子供らは母親の年金で生活していました。彼女が亡くなると、家族が路頭に迷ってしまう経済状態です。もちろんお金のためだけではないですけど、本人の意思というより、家族の生活のために生かされているような側面はありました。複雑で、いろいろ考えさせられました…。

宋:う~ん。難しいですが、死んでいくことは自然な人間の姿です。健康で職があるなら、子供は働いて糧を得ていくのが自然やと思うんですけど…。それに、日本はそうした家族を丸ごと公費で養っていけるほどの財政的余裕はないですよね。それでも家族の意思のみで胃ろうにするというなら、医療費を公費負担するのはどうかな、と。
(略)

もちろんどのような状況であっても親には一日でも長く生きていて欲しいというのも千代もと祈る人の子の心情というもので、人間が社会性の中で生きていく存在である以上必ずしも本人だけの意志によって人生の有り様を決められるわけでもないのは当然ですが、それでも年金目的が見え見えのご家族から「死なせたりしたら絶対訴えるぞゴラ!」と凄まれた経験を持つ先生方は少なくないのではとも思います。
こういう現象が発生するというのも一つには高齢者の社会保障が現役世代に比べて優遇されている、そして医療や介護にかかるコストを支払っても長生きするだけ年金との差額分の「逆ざや」で儲かるという構図があるのは言うまでもないことで、制度の不備ということでは月末になると生保受給者が「パチンコのやり過ぎで金がなくなったから入院させてくれ」などと言ってくるのとも似たような側面があります。
昨今では生保問題と同様に高齢者優遇もいい加減見直してはどうかという声がようやく高まっていますけれども、例えば在宅で面倒をみるよりも入院させる方が安上がりで手間もかからないという状況が残る限りは社会的入院なども解消されるはずもないように、これまた国による金銭的な誘導が国民の行動を決定しているとも言えそうです。

そう考えるとこのところマスコミも繰り返し終末期医療問題を取り上げるのみならず、国も高齢者の延命処置中止はありだという考えを公にしつつありますけれども、これまた寝たきり高齢者への医療費を少しでも削減したいという財政的な理由によるものだとすると納得はいくのですが、それでしたらもっと医療費削減効果が高いだろう高齢者への急性期対応の制限も検討課題になるんじゃないかとも思うのですけどね。
その意味で注目されるのがちょうど先日厚労省から「平成22年度の後期高齢者医療費は前年度から5.9%、診療費については実に6.2%も増えた!」という発表があったばかりですが、診療報酬がコンマ以下幾らプラス改定になったのを増えた増えたと大騒ぎしている医療全般の状況からするとまさに突出していると言えるのは確かでしょう。
となると、次の段階としてはこの急激に伸び続ける高齢者医療費をどう抑制するかという議論に結びついてくるのは自然な流れではないでしょうか。

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2012年4月26日 (木)

案外普通っぽい?医師の行動パターン

名古屋市立大産科婦人科教授の杉浦真弓先生が先日こんなことを書いていました。

コラム「紙つぶて」 「白い巨塔」の今(2012年4月16日中日新聞)

教授に関連病院の人事権なし

 医学部の権力闘争や教授を頂点とした大学、関連病院、開業医のヒエラルキーを描いた「白い巨塔」は、山崎豊子さんの小説、故田宮二郎さんのドラマとも熱中しました。

 実は平均年収はその逆で、大学は高い社会的地位によって均衡を保ってきました。かつて教授の権力は絶大で、私も教授命令に従って遠方の病院に赴任しましたが、今、私が命じても、地方勤務は敬遠されます。法律的なことを言えば、教授に関連病院の人事権はありません。

 ハイリスク分娩(ぶんべん)が集まる大学や公的病院は、医療事故のリスクも高く、勤務医の社会的地位も低下している感があり、診療所に医師が移動するのは資本主義社会の自然の摂理です。現に中堅医師の引き抜きによって分娩が困難になった公的病院もあります。教員の人事異動のような仕組みが医師の世界には存在しないので、医師の地域偏在は歯止めが利きません。「白い巨塔」には、世の中の役に立つこともあったのです。

 日本は国内総生産に占める医療費比率が先進国の中で低く、医療レベルは高いことが知られています。産科でいえば妊婦死亡率、新生児死亡率の低さは世界トップレベル。これは、勤務医が労働基準法に守られることなく働いてきたためです。が、法令を順守すれば、今の医療レベルを保つことは困難です。どうしたものか。山崎先生、「白い巨塔」の現代版を書いていただけないでしょうか?

ま、いつまでも時代遅れの古いフィクションで現代医療を語るというのもおかしな話だとは思いますけれども、このところの医療崩壊という現象に注目が集まってくる状況において、かつてあれほど世間から目の仇にされてきた白い巨塔(笑)が密かに見直されつつあるのは確かですよね。
都道府県などが医師を登録して派遣するなんて事業は今や珍しいものではなくなってきましたが、これなどまさに世間が長いこと反対を唱えてきた白い巨塔の現代版というもので、ただ医師の人事を行うにあたって同じ医師である教授や医局長がそれをなすのか、それとも医療の素人である役人がそれをなすのかというだけの違いです。
もちろん実際にこうしたシステムにさっぱり医師の応募がないということから現場の医師達にどのような評価をされているのかは明白ですが、今や末は大学教授などと夢を抱く若手も決して多くはない時代にあって別に教授に逆らうと怖いなどと思っているわけではなく、御恩と奉公よろしく苦労した分は応分の見返りがあることを期待していたからこそ長年にわたって支持が得られてきたシステムでもあったわけです。
すなわり妥当な恩(見返り)がないところに奉公(労働)もないわけで、「近ごろでは下手な病院に行ってくれなどと言い出せばすぐ医局を辞められてしまう」などという教授の嘆きは今や全国共通ですけれども、それでは現場の医師達はどういう基準で職場の良い悪いを選んでいるのかということを考える上で一つの目安となるデータが出てきました。

医師の転職、収入重視が約4割で最多- メドピア調査 (2012年4月25日CBニュース)

 転職する際、収入を重視する医師が最も多く、4割近くに上ることが、メドピア(東京都港区)の調査で分かった。家庭優先で働けるかどうかが2割程度、人間関係が1割程度などでこれに続いた。

 メドピアは3月19-25日、転職時に重視することについて、同社の運営する医師限定のコミュニティーサイト「MedPeer」の会員を対象に、インターネット調査を実施。2542件の有効回答を得た。

 それによると、「仕事に見合う収入(給与)」が37.4%で最も多く、以下は「家庭優先で働ける環境」(22.8%)、「人間関係」(12.7%)、「医師の人数が多い(過重労働にならない環境)」(11.0%)、「その他」(10.4%)、「最先端の医療や医学が学べる」(4.9%)などの順だった。

 自由回答では、収入を重視する医師から、「子どもにお金が掛かるので、経済的な条件を無視しての転職はあり得ない」「家族を持つとお金の重要性が高くなる」「収入がよければ仕事量・環境がある程度悪くても許せる」などの声があった。

 「その他」と答えた医師からは、自分の専門性を生かせる職場や、キャリアにプラスになる職場がいいとの意見が出た。

ちなみにこのメドピアという会社、現役医師らが中心になって設立された医師限定ソーシャル・ネットワークで「日本で唯一の医師による医療用医薬品のクチコミ評価サービス「薬剤評価掲示板」を中心に、日々日常診療に関する建設的な意見交換が行われて」いるということですが、予想通りと言うのでしょうか医師人材派遣などにも関わっているようですから、そうした関心を持つ先生方が対象ということになるのでしょうか。
転職を考えるようになる理由はいろいろとありますけれども、人間誰しも勤労に見合う待遇が得られないということは非常なストレスでしょうから「仕事に見合う収入」が1/3以上と最多を占めたというのは納得なのですが、実は世間一般の転職理由というものを調べたケースでは「会社の将来性が不安」だとか「他にやりたい仕事がある」といった理由が収入よりも上位に来るらしいのですね。
そう考えますと医師という職業は基本的に景気のいい、悪いにさほど左右されず安定はしているし、医師という仕事自体には皆さんそれなりに納得(満足)しているということなのでしょうが、そもそも世間一般で言う転職のように業種そのものを変えるという人はほとんどいないと言う点からしても少し特殊な職業であるとは言えそうです。

「医師はお金のことばかり考えている」とも受け取れる結果が出ますとまたどこかの新聞あたりには「だがちょっと待って欲しい」なんてことを書かれてしまいそうですが、しかし考えて見れば基本的に公定価格の保険診療を行っている医療の場において、待遇を良くしてスタッフを集められる施設というのは経営上手な施設であるとは言えそうですよね。
今や崩壊著しい全国田舎の中小公立病院などはどこも慢性的な赤字垂れ流し状態であることが知られていますが、こうした病院では医師の給与は冷遇する代わりに公務員である事務方の給与はあり得ないほど高いという不思議なことをやっているという共通点があり、一方で到底医師のやることには思えないような様々な雑用が何故か医師に押しつけられているということでも知られています。
考えて見れば夕方5時を過ぎれば高い残業手当を出さなければならない事務様を使うよりは、幾ら残業しようが院内で寝泊まりしようが一切支払いには響かない実質年俸制の医師らを限界まで酷使した方がお得なのは当然ですし、どうせ彼らからすれば医者など黙っていても毎年大学から勝手に送られてくるものという認識ですから、これはこれで合理的な理由があったとは言えるわけです。
無論今どきそんな病院に行きたがる医師などいるはずもなく「医師は地方勤務を嫌う」などと泣き言を言っていますが、田舎暮らしも嫌われるかも知れませんがそれ以上に自分たちの病院が嫌われているのだということを理解してもらう必要がありそうですよね。

いささか脱線しましたけれども、こう考えてみると給与と言うのはその施設がどれくらいスタッフを優遇しているかという一つの簡便な指標にもなり得るのは確かなようで、もちろん給料も高いが過労死しかねない奴隷労働という病院も中にはあるのかも知れませんが、幸いにしてと言うべきか不幸にしてと言うべきか日本の医療現場ではこうした奴隷病院はほぼ例外なく安月給という現実があります(苦笑)。
逆に言えば収入に見合わない労働環境を押しつけてくるような「ブラック病院」がこうした常識的な医師達の選択によって次第に淘汰されていくのだとすれば、医療環境のモラル(士気)向上と共にスタッフの過労から来るイライラやうっかりミスも減少し、結局は患者さんにとっても居心地の良い病院が実現していくということにもなりますね。
無論、単に「給料の多寡」ではなく「仕事に見合う収入」であるわけですから、仕事と収入とのバランスも重視されているのは当然でしょうが、白い巨塔が崩壊した時代にあって医師を呼びたいと考えている各施設の人事担当はこうした調査結果も一つの参考になるんじゃないでしょうか。
しかし選択式の回答ですからある程度答えにもバイアスがかかっているところはあるのでしょうが、医師のものの考え方もそれほど奇をてらったものではなく常識的な線に落ち着いてきているのだなと安心させられる結果ではありました。

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2012年4月25日 (水)

亀岡市事故雑感 祇園の事故なども絡めて

ご存知のように先日の祇園での事故に続いて、今度は同じ京都府内の亀岡市でまたしても悲惨な事故が発生してしまいました。
http://gurikenblog.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-1c1f.html
思いがけないことでお亡くなりになった方々の御冥福をお祈りするとともに、今なお治療に当たられている方々の御快復を祈るしかありませんが、本日まずはここまでの幾つかの報道を紹介してみましょう。

亀岡で児童登校列に車、2人死亡 無免許18歳逮捕(2012年4月23日京都新聞)より抜粋

 23日午前8時ごろ、京都府亀岡市篠町篠の府道で、近くの市立安詳小に徒歩で集団登校中だった小学1~5年生の児童ら10人の列に、軽乗用車が突っ込んだ。小学2年の小谷真緒さん(7)と、別の児童の保護者で妊娠中の松村幸姫さん(26)が死亡、児童2人が意識不明の重体、ほかに6人が重軽傷を負った。松村さんの7カ月の胎児も助からなかった。亀岡署は自動車運転過失傷害の疑いで、軽乗用車を運転していた亀岡市の無職少年(18)を現行犯逮捕した。容疑を自動車運転過失致死傷に切り替え、捜査する。

 府警の説明では、運転していた少年は無免許で「同級生と車で一晩中走っていた。事故を起こしたのは間違いない」と容疑を認めている。捜査関係者によると、少年は「居眠りしていた」とも話している。現場に突入前の路上にはブレーキ痕はなかった、という。

 府警は道交法違反(無免許運転)ほう助の疑いで、車に同乗していた南丹市の大学1年の男子学生(18)と亀岡市の男子専門学校生(18)も逮捕し、当時の状況を慎重に調べている。

 少年の父親によると、少年は2010年末ごろ、亀岡市でバイクを無免許で運転していて検挙されたという。

 府警などの説明では、重体となっているのは小学3年の横山奈緒さん(8)と小学1年の西田琉輝君(6)。

 府警によると、児童の列も車も同じ方向の西に進んでいた。現場は緩やかな左カーブで集団登校の最後尾を松村さんが歩き、北側の歩道を縦に並んで歩く児童たちを車が後ろからはね、植え込みに乗りあげて停止した。

 府警などの説明では、現場の府道は安詳小の南東200メートル辺り。現場は通学路になっているため午前7~9時は西側一方通行だった。ガードレールはなかった
(略)

<交通事故>言葉失う住民…「何とか助かって」 京都・亀岡(2012年4月23日毎日新聞)より抜粋

(略)
 近くの無職、岡田豊さん(77)は午前8時ごろ、救急車のサイレン音を聞いて現場に駆け付けた。「小学生5、6人が倒れていて意識がなかった。皆無言で、痛いとか助けてとかも言えない感じだった」と緊迫した様子で話した。「(現場の道路は)地元以外の人が、対向車が来ないからスピードを出して通っていく。何のためにわざわざ通学時間帯だけ一方通行にしているのか。保護者も交差点では見守っていたのに」と憤った。
(略)
 近所の人たちによると、現場の府道の制限速度は40キロで、通学路になる午前7~9時は一方通行になる。近くの主婦(46)は「近くの国道バイパスが有料になったため、(現場の道路を)抜け道にするドライバーも増えた。逆走する車もある。いつかこういう事故が起きるのではと思っていた」と声を詰まらせた。
(略)

まずは一点、一部で懸念されているところで無免許運転で保険が下りるのか?ということですが、車自体は人のものと言いますから保険は入っているでしょうし、万一保険が下りないということになっても最悪国による補償制度はあるということです。
一部では「事故にまきこまれた児童や妊婦が叫び声をあげるなかで、同乗していた少年2人は現場付近でたんたんと携帯電話を操作するなどしていた」といった報道もあり、これを受けて現場に居合わせた無関係な人々が当事者と誤解され晒されているという声もありますが、一般論としても思わぬ二次被害を呼ばないためにも個人情報の取り扱いには慎重を期するべきではないかと思いますね。
またすでにテレビ等で被害者家族のインタビューを見た方も多いと思いますが、被害者が運び込まれた病院の関係者が報道陣の傍若無人ぶりに憤っていたりと、今回の事件でもマスコミによる二次被害が続出している点は改めて関係者の猛省と改善を期待したいところです。

さて、ネット上では例によって少年法を改正せよだとかさっさと死刑にしろだとか過激な意見が噴出していますが、心情的な部分は抜きにあくまで同種の悲惨な事故を抑制するために何をすべきかということを考えて見ると、無謀無法な運転手への厳罰よりも先に急ぐべきことも多々ありそうです。
今回真っ先に報道でも取り上げられたのがこの種の生活道路で歩行者を押しのけて爆走する車が多いということの危険性で、すでに諸外国などでも取り入れられているように道路の蛇行や凹凸によって物理的に速度を抑制する手段もようやく日本でも取り入れられ始め、また通学路については時間帯によって車両通行止めにしている地域も出てきているようです。
ただ車を前提としていない道路も多く残る日本では細い路地も重要な生活道路になっているという現実もあってか、例えば路面の凹凸加工なども暴走車の出没する峠道から優先して施工されるなど街中での安全対策はどうしても使用者の意識頼りという側面が多かったように思いますね。
いくら規制をしたところで無謀運転をするような連中は無視するに決まっているという声もありますが、例えばこうした通学時間帯の生活道路に警察による取り締まりが不定期で行われるようになるだけでもかなり違ってくると思われますし、まずは各町内で身近な危険箇所をリストアップしていく作業から始めていく必要があるでしょう。

他には物理的な対策として自動車の始動に免許証がなければ出来ないようにしてはどうかという意見も出ていて、これに運転履歴を記録するシステムも併用すれば保険等のリスク評価や安全対策にいろいろと応用が利きそうなんですが、コスト面はさておいても個人情報の取り扱い等様々な要素も絡んでいてすぐに全面的な導入というのも難しそうではありますよね。
ただドライブレコーダーが法廷での争いにおいて有用であることが知られ始めていることから考えると、個人レベルでも盗難防止等の需要は出てくるかも知れず、また保険会社などが契約費用の割引要件などに組み込んでくるようになれば導入へ向けてのインセンティブになってくるんじゃないかと思います。
また多くの方々が気にしているように今回の運転が危険運転致死傷罪に該当するかどうかですが、実は三年程前に無免許、飲酒状態で暴走し7人を致死傷に至らしめた事件について危険運転と認められなかったというケースもあり、今回のケースではどのような判断が出るのかは注目していきたいですね。
今回の事故についてはそうした話を前置きとして、個人的にはやはり先日起こった祇園での事故と対比して考えてしまうのですが、考える材料としてこういう記事を紹介してみましょう。

上)患者の思い「車のない生活困る」(2012年4月20日朝日新聞)より抜粋

 宇都宮市に住むてんかん患者の男性(33)は、2度目の事故を起こした昨年12月以降、車の運転をしていない。インターネットの匿名掲示板には、鹿沼のクレーン車事故のあと、患者への中傷の言葉が飛び交う。男性は「病気の苦しみは、なった人にしかわからない」と漏らした。

 男性に初めて病気の症状が出たのは昨年6月。自宅で意識を失い、けいれんを起こしていたところを母親(57)が見つけ、病院に搬送された。医師の診断は「てんかんの疑い」だった。鹿沼市でのクレーン車事故が頭をよぎり、「大変なことになってしまった」と気持ちは静まらなかった。

 「運転は控えるように」と医師から告げられた。しかし、自家用車に代わる交通手段は考えられず、「せめて通勤だけでも」と車の運転を続けた。その1カ月後、男性は運転中に意識を失い、追突事故を起こして相手に軽傷を負わせてしまった

 契約社員として働いていた勤務先に病気を伝えたところ、通勤は友人や同僚の車に乗せてもらうことができた。しかし、9月の更新時には契約を打ち切られた

 「病気を申告しても得になることなんて一つも無い」。やっと見つけた次の職場では病気のことは隠した。「周りに迷惑を掛けたくない」との思いもあり、通勤時には再びハンドルを握った。そして12月、再び運転中に意識を失った。車は対向車線に飛び出し、複数の車が関係する大事故となった。男性自身も鎖骨が折れる大けがを負った。

 母親は運転に反対したが、「息子の収入が支えで強く言い切れなかった」と後悔する。
 男性が将来への不安でふさぎ込んでいた時、病気のことを知った社長から電話があった。「けがが治るまで待っている」と言われた。仕事を続けられること以上に病気を受け入れてくれたことがうれしく、電話口で涙がこぼれた。

 通勤で車を使わずに済むようにと、社長の紹介で勤務先近くの寮に引っ越した。同僚も「薬飲んだか?」と声をかけてくれるという。

 車のない生活は自身の通院はもちろん、母親を病院に連れて行くにも、だれかに運転を頼まなければならない。「これまであたり前と思っていた生活が今はすごく遠い」。男性は、いつかは再び運転できる日を願い、薬の服用と通院を続けている。
(略)

朝日としてはてんかん協会の言うように「てんかんが悪いのではありません。自分の都合で隠した藤崎容疑者とその状況に追いこんだ社会の無理解や制度に問題があるんです」といった文脈でこのケースを取り上げたのではないかと想像するのですが、個人史の詳細に立ち入ることなく客観的経過だけを見て多くの人々が何をどう思うかです。
てんかんという病名は抜きにしてもたびたび意識を失い、医師からも運転は控えるように言われている中でそれを隠してまでも運転を続け事故を繰り返している、そうした状況にあることを知っている家族もそれを受容しているというのは周囲から見るとやはり怖い話で、ほとんどの人が社会人としてもそれはちょっと無責任なんじゃないか?と感じるのではないでしょうか?
翻って今回の事故を振り返ってみますと、「趣味はドライブ」というほど無免許運転を繰り返している少年が夜通し走り回って事故を起こしている、そして繰り返される子供の違法行為を親も放置していたというのは、これまた周囲からするとちょっと無責任に見えるんじゃないかと思います。
てんかん協会が言うように病気が悪いわけではないのは当然ですし、ネットなどで盛んに言われる個人の厳罰化がしょせん本質的な対策にならないことも承知の上で言えば、別に何かしら病気があろうがなかろうが自らの行動によって社会に大きな不利益を与える可能性が高まる状況というものは必ずあるわけですし、何かが起こる前に当の本人も薄々そのリスクは感じている場合も多いわけですよね。
その状況にあたって「車が必要」だとか「車を乗り回したい」だとかいった自らの要求と社会に対する迷惑の度合いをどうバランスさせるか、最終的にはそれが社会人としての責任あるはモラルということになってくるのでしょう。

そう考えると重大な結果を招いた医療事故などでもきっかけは普通ならあり得ないような些細なミスから発することも多く、それらも個々に見れば「患者が集中していて寝る間もなく働きづめだった」といった事情が隠れていて大いに同情はするのですが、しかしより多くの患者の診療にあたるということが結果として患者への不利益を招くことにつながっているのだとすれば、敢えて踏みとどまるのも社会人としての責任ということになるのでしょうか。
先日取り上げた旭中央病院などのケースもそうですが、「どうしてもここで診てほしい、という人を拒めない」とどこででも対応出来る軽症患者も差別なく受け入れてきた結果、ここでしか診られないような重症患者を受け入れ出来なくなったのでは本末転倒というもので、特に専門職に従事する以上は目先のことだけでなく広く社会責任ということも考えながら仕事に当たる必要があるのかなと思ってしまいます。
無論、本来そうしたことは多忙な現場スタッフが考えることではなく、上層部がきちんと戦略を定めて現場はただ何も考えず手を動かせばいいという状況にしていくのが筋なのでしょうが、とりわけ公的病院などでは経営方針決定や事務方を担当する方々が(控えめな表現をすれば)なかなかにアレな場合が多いですから、次善として現場が自律的に対応するしかないのも現実なのでしょう。
しかしそうした個人個人の自律によるリスクマネージメントということを考えて見ると、昔から決まり文句のように言われている「飲んだら乗るな。乗るなら飲むな」という言葉もなかなかに味わい深いものがあるなと感じてしまうのは自分だけでしょうかね?

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2012年4月24日 (火)

千葉県救急ドミノ倒し ついに旭中央も危機的状況に

1000床クラスの基幹病院が救急制限をすればどうしたところで地域医療に支障を来さずにはいられませんが、とりわけその地域がどこかというのも問題になりそうなのがこちらのニュースです。

旭中央病院、救急を制限/内科医減が深刻 /千葉(2012年4月22日朝日新聞)

 県東部の中核病院、国保旭中央病院が4月から、救急の受け入れを制限している。内科医が大幅に減ったことが原因で、外来の診療にも影響を及ぼし始めている。同病院は受診者数を減らすため、「病状が安定したら近くの医院で受診を」と呼び掛けている。

 同病院によると、病院全体の常勤医師数(研修医を含む)は、昨年度の253人から239人に減った。深刻なのは、59人から50人になった内科。救急現場で働き盛りとなる免許取得6年目前後の医師が抜け、補充できなかった。
 救急にあてる医師が足りないため、脳卒中患者については、東金市や山武市、茨城県からの救急車の受け入れ制限を決め、4月から実施している。同病院で年間に受け入れる救急車(約6千台)のうち、両市の患者数は12%、茨城県からは11%になる。
 両市の患者は原則、千葉市内の病院に搬送されるという。同病院は「医師の補充を急いでいるが、短期的な解決はできない。このままでは圏域の医療を守れなくなるので制限せざるをえなかった」という。

 内科の中の一部の診療科では、入院や外来診療にも影響が出かねない状況だ。
 呼吸器内科は現在2人の専門医が外来診療をしているが、うち1人は今夏に退職を決めている。同病院の肺がん患者の新規患者数は県内で3番目に多く、医師1人あたりでは最多。すでに新規患者の一部は千葉市内の病院を紹介している。
 新人医師からは、定数を大幅に上回る臨床研修の希望がある。だが「指導役の中堅医師が少なくなれば、研修希望も減る。そうなると病院自体の魅力が下がり、さらに人が減る悪循環になる」(指導医の1人)という懸念も出ている。

 同病院は、生命に危険が及ぶような重篤な患者を扱う3次救急を担う。入院が必要なけがや病気への対応が本来の役割だが、軽症者の対応にも追われている
 1日の外来患者数はここ数年、3100~3250人に上る。患者数を減らすため、紹介状がない受診を後回しにしたり、薬だけの通院をなくそうと処方箋(・・せん)の日数を延ばしたりした
 だが、地域の高齢化率の上昇などもあり、効果は上がっていない。同病院広報部は「どうしてもここで診てほしい、という人を拒めない」と悩む。

 同病院に負担がかかる一因は、県東部の医療機関の縮小だ。
 隣接する銚子市の市立総合病院は2008年9月、医師不足や市の財政難などを理由に休止。10年5月に診療を再開したものの、手術や入院は大幅に制限されたままだ。
 本来、山武市や東金市の保健医療圏域は、旭市がある香取海匝圏域とは別。しかし、現在両市では救急機能がある基幹病院が弱体化しており、そちらからの患者流入も止まらない
 一方、基幹病院としての義務は高まる一方だ。09年からは県の委託で、救急車の搬送先が見つからない場合、必ず受け入れる役目を負った。当初の年間受け入れ件数は200台だったが昨年は600台になった。
 同病院の伊良部徳次副院長は「患者さんには申し訳ないが、安定した状態になった方は地域の医療機関への通院に切り替え、緊急性が高い方を優先させてもらいたい」と話す。(重政紀元)

もともとご存知のように千葉県というところは人口が多い割に医学部定員が千葉大一つだけで少ないと問題視されていた県ですが、特に2008年に銚子市立総合病院が休止に追い込まれて以来、近隣の大病院である旭中央に患者が殺到しパンク状態になっているということでした。
これに加えて以前に千葉でのシンポで亀田信介・亀田総合病院院がコメントしていたことですが、地域の病院が旭や亀田といった大病院に不採算な患者を「ヘリでどんどん送り込んで」来るといった状況にもあるようで、地域全体で大事な基幹病院である旭中央を支え維持するという様子では到底ないらしいですね。
ひと頃話題になった救急搬送受け入れ不能、俗に言う「たらい回し」の続出を受けて千葉県でも救急搬送のルール作りがなされていますが、旭中央はありとあらゆる疾患での受け入れ先に指定されている上に搬送先が決まらない時に受け入れも強いられますからただでさえ救急が幾らでも来る、それに加えて以前にもご紹介しましたように千葉県東部では病院の連鎖的崩壊が絶讚進行中という特殊事情があります。
地域内で東金病院→成東病院→銚子市立病院→成田赤十字病院と崩壊の連鎖が続いていて、すでに救急車の行く先は旭中央しか残っていないと言いますから、ここが救急制限をするということはいよいよ崩壊も最終段階に入ったかと思わされますよね。

もちろんこうした救急医療を担うべき大病院が普通の外来診療まで担わされているということが医師らスタッフの過重労働にも結びついているのは明らかで、「どうしてもここで診てほしい、という人を拒めない」などと甘いことを言っている場合ではないのは当然なのですが、拒めないという背景には亀田信介氏なども言及しているように同病院が自治体を母胎にしているという事情もあるようですね。
しかし同病院の院長も語っていることですが、旭中央の予算は旭市の予算よりも大きいというくらいですから一自治体だけで到底支えきれるものではない、ましてや周辺自治体からこれだけ患者を取っているというのに何らの財政的な支援も受けられないのもおかしな話で、こういう事態に至れば周辺自治体も金を出すか受診を遠慮するかくらいの選択を迫らないことには当の旭市民も納得しないのではないでしょうか?
またこれも多忙な現場の医師としてはやむを得ざるところだとは理解できますが、処方日数を長くしてしまうというやり方は余計に患者を呼び寄せる場合もあって、長期処方が可能な状態になっているのであればそもそも地域の医療機関に逆紹介していくというのが筋であるはずです。
いずれにしても何でも大病院に丸投げという姿勢ではいつか大病院の側もパンクするというのは当然で、旭市のみならず千葉県も協力して地域医療の連携を構築していかないことには遠からず完全な破綻に追いやられてしまいそうですし、旭中央自体も心を鬼にしてでも「完全破綻よりはマシ」な道を探っていかなければならないはずです。

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2012年4月23日 (月)

新司法試験導入は無理筋だったそうですが

先日総務省からこんな勧告が出されたことを御覧になりましたでしょうか。

司法試験の合格者数、年3千人は無理…総務省(2012年4月20日読売新聞)

 総務省は20日午前、司法試験合格者数を「年3000人程度」に引き上げるとの政府の目標に関し、「目標と実績の乖離(かいり)が大きく、近い将来の達成は困難」として、引き下げを含め見直しを検討するよう、法務、文部科学両省に勧告した。法科大学院については定員削減や統廃合の検討も求めた。

 司法制度改革の施策に関する総務省の勧告は初めて。同省は、法務、文科両省のほか、最高裁や法科大学院(38校)、全国22の弁護士会などを対象に調査した。政策目標自体の見直しを求めるのは異例だ。

 調査では、政府が2002年に閣議決定した司法制度改革推進計画で、司法試験の合格者数を「10年頃に年3000人程度」とした目標に関し、法曹人口が11年は3万5159人となり、01年(2万1864人)の約1・6倍に増加したことを挙げながら、「一定の効果があった」と分析した。

 そのうえで、司法試験合格者は10年は2074人、11年も2063人にとどまっていることを踏まえ、「現状でも国民への大きな支障はない」「弁護士の就職難が発生し、質の低下も懸念される」などと指摘。数値目標の見直しも含めた検討を勧告した。

弁護士、深刻さ増す就職難 日弁連は勧告歓迎 司法試験合格目標見直し(2012年4月20日日本経済新聞)

 年間3千人としてきた司法試験数の政府目標の見直しを求めた20日の総務省勧告は法曹関係者の間で波紋を広げている。弁護士の仕事が増えない中で法曹人口が急増したため、弁護士の就職難は深刻さを増すばかり。合格者数削減を求めてきた日本弁護士連合会は歓迎する一方、入学定員の削減を求められた法科大学院は反発を強めている

 「民間企業に就職した方が安全と判断した」。2008年に都内の法科大学院を修了した男性(31)は一度も新司法試験を受験せず、民間企業に就職した。新人弁護士の厳しい就職事情に加え、当初の触れ込みより低い合格率に尻込みした。

 「60以上の弁護士事務所に履歴書を送り、ようやく1つから内定をもらった」。都内で司法修習中の男性(27)は胸をなで下ろす。同期の修習生のうち内定を獲得できたのは半分に満たない。「弁護士事務所への就職をあきらめる修習生も出始めている」と話す。

 日弁連によると、11年に卒業試験に合格した司法修習生1991人のうち就職先が見つからず、弁護士会費などが払えないなどの理由で弁護士登録しなかった人数は約400人に達した。

 そのため一度も弁護士事務所で働かず、いきなり独立する「即独」や固定給なしで事務所のスペースだけを借りる「ノキ弁」と呼ばれる弁護士も増えている

 実務経験不足の弁護士が増えることを危惧して合格者数の目標を1500人まで減らすよう求める日弁連の海渡雄一事務総長は「弁護士が供給過剰で就職難に陥っており、政府目標だった3千人に達していない現状でも国民生活に大きな支障は起きていない。定数削減には賛成」と今回の勧告を評価する。

 企業や官公庁など弁護士の活躍の場を広げて「身近で利用しやすい司法の実現」を目指した司法制度改革。法曹人口はこの10年間で約2万1千人から約3万5千人に急拡大したものの、働き口は思ったように増えず、弁護士は慢性的な供給過剰に陥っている。

 一方、新司法試験の合格率が低迷する法科大学院に対し、今回の勧告は教育の質の向上と、志願者数の少ない学校にはさらなる入学定員の削減を求めた。都内の法科大学院で教員を務める男性弁護士は「行政や弁護士会が法曹に対するニーズを開拓する努力をせず、がんばっている学生の首を絞めるような合格者数削減は安易な発想で認められない」と反発する。

 今回の勧告を法務省幹部は「勧告で指摘された内容は私たちも十分に認識している」と冷静に受け止める。「今後、政府の法曹の養成に関するフォーラムで適正な合格者数について議論を深めたい」と話す。

この新司法試験導入後の弁護士急増問題はかねて当「ぐり研」でも取り上げてきたところですが、とにもかくにも数が限定されてきた高度専門職を一気に増やすとどのようなことになるのか、同様に歯学部量産で一気に崩壊してしまった歯科領域とも併せて非常に興味深い実例ではないかと思います。
もちろん文系エリートとして高給取りの代名詞の一つであった弁護士業界がこれだけ破綻してきていることで、一部には「メシウマw」だとか「これで幾らでも安く買い叩けるな」などと言う声もあるのは事実ですが、すでに一部では懸念されていた通りに質的低下が顕在化しているだとか、グレーゾーンに敢えて踏み込む弁護士も出てきているという話も耳にします。
もともと諸外国と違って司法関連業務が弁護士以外にも幾つかの資格専門職によって分担されている日本で、諸外国並みの数を目標に設定するのが妥当なのかという声もあったわけですが、面白いのはこの問題も大学などの偉い先生方はいやそんなことはない、弁護士はもっと増やすべきだとおっしゃっていることで、どこかの世界と同様に他人を使う側には使う側独自の論理があるのでしょう。

ともかくすでに先行する各業界でこのような急激な人員増加とそれに続く崩壊現象が起こっている、そして注目すべきはその結果利用者である国民にとって何かしら目立って良くなった点というのが全く聞こえてこないという共通点がある中で、それでもとにかく医師を増やせ、医学部も新設しろと熱心に主張する一派が健在であるのは周知の通りです。
すでに毎年の国試合格者は大幅に増えていて、しかも各大学とも「定員増はもう無理、質的にも量的にも限界」と悲鳴を挙げている状況の中でさすがにこれ以上の定員増は無理だと考えるしかないのでしょう、昨今では医学部新設ということがにわかに現実味を帯びて語られていますけれども、特に政治の立場にある方々がこれをおっしゃる場合には非常に注意が必要だと思います。
ご存知のように各都道府県の医学部定員と人口など医療需要とはかなり乖離している場合もあって、特に一部都道府県では人口が増え続けているのに医学部が一つしかないということで大変な苦労をされているのは判りますが、そのせいかどうも医学部を新たに設置するということがかつての田舎自治体首長が町立病院を誘致しましたなんて話と同様、お手軽に世論に訴えるポイントにもなってきている気配もあるようですね。
そんな中で先日は神奈川県知事がこの医学部新設を打ち出してきたと話題になっていますが、各方面から専門家を招いての有識者会議で議論している最中に知事が横やりを入れた形になったことがそもそもの紛糾を招いた原因の一つだったようですが、どうも知事の方ではかなり独特な構想をお持ちであったようなんですね。

黒岩知事:医学部新設構想 県医師会が反対「増員を」 /神奈川(2012年4月20日毎日新聞)

 黒岩祐治知事が医師不足対策として打ち出した医学部新設構想について、県医師会は19日、理事会を開き、「医師不足対策にならない。学部の増員で対応すべきだ」として反対していくことを合意した。ただ、抗議などはせず、今後の成り行きを見守るとしている。県医師会の大久保吉修会長が理事会後、毎日新聞の取材に答えた。

 県が17日に公表した構想では、医療分野の国際競争力を高める目的で昨年末に指定された「ライフイノベーション国際戦略総合特区」(横浜・川崎臨海部)に新たに医学部を設置し、国際的な医療人材を育成するとしている。

 医師不足対策を巡っては、有識者会議の協議中に黒岩知事が国に医学部新設を要望したことで、医師会が委員派遣を取りやめる騒動に発展。知事が謝罪して、最終報告で現行の医学部定員増との両論併記に収めた経緯がある。

 大久保会長は「国際的な人材を育成しても海外への流出で、県の医師不足は解消しない。将来の『医師余り』を考えると、調整がしやすい増員で対応すべきだ」としている。【北川仁士】

医師不足対策 「メーンでない」(2012年4月20日朝日新聞)

 医学部新設の構想について、黒岩祐治知事は19日、「医師不足対策が主な目的ではない。特区を利用し、日本の医療に風穴を開けることがメーンだ」と述べた。朝日新聞の取材にこたえた。

 医学部新設は、17日に発表した県の「医療のグランドデザイン案」では、医師不足対策の一つとして掲げていた。この点について黒岩知事は「切り分けた方がわかりやすかったかもしれない」と認めた。ただ、「特区の医師が将来、特区の外に出て行けば、医師不足が補われる」とも話した。

 県の構想によると、新設する医学部では英語で講義や実習をし、付属病院には外国人の医師や看護師を積極的に招く。黒岩知事は「日本の医師や医学部生らと交流することで、日本の医療を変える起爆剤にしたい」と述べた。特区として、日本の医師免許や看護師免許を英語で取得できる規制緩和も検討しているという。

 また、黒岩知事は「特区でやる目的は、(医療・科学分野で)日本の経済を回していくということだ」として産業政策としての側面も強調した。付属病院では、公的医療保険が適用されない自由診療を積極的に行い、アジアなど外国の富裕層が患者として医療を受けるために日本に来る「医療ツーリズム」の受け皿としても整備したいという。

 県医師会の大久保吉修会長は「どういう医学部や付属病院になるのか、イメージがわかないので、コメントしようがない」と話している。
(略)

いやまあ、黒岩知事と言えば元々医療系ジャーナリストをもって任じていた方ですから一家言あるのは理解出来ますが、さすがに新設など無謀、どうしてもというなら地域の受給バランスも見てごく少数地域だけを厳選してやるべきだとある程度コンセンサスが固まりつつある状況で、「いやうちは単に日本の医療に風穴を開けたいだけですけどね」といきなり国際的な医学部の新設を打ち出されても、ねえ…
個人的に特区内で全国均一の保険診療から外れた斬新な医療を行っていくことは大いに賛成であるし、むしろ神奈川に限らず東北被災地あたりでもそうした試みをどんどん広げていくべきだと思うのですが、それにしてもまず先に医学部新設ありきではなく、そうした医療の場を用意する方が先ではないのか?という気がします。
国際的な医学教育と言えばかねて米軍系の病院がある沖縄などもそうした面で研修医の人気を集めているわけですし、近年では学部学生レベルでも普通に海外短期留学等も行うようになってきているわけですから、まずはそうしたインターナショナルな教育を受けた人材にドメスティック標準に留まらない医療を行える場を提供する事の方がよほど優先順位が高いのではないでしょうか?
その結果やはりどうしても対応出来るスタッフが不足している、自前で養成しなければ足りないというのであれば改めて新設を検討すればよいのであって、全国どこかに新設するとすれば是非我が県に!と血眼になって誘致のチャンスをうかがっている医師不足の深刻な各地自治体を押しのけてまで手を挙げる理由として、ちょっとこれは煮詰めが甘すぎるのではないかなという気がしてしまいます。
わざわざこの時期にこういうセンシティブな問題で虎の尾を踏むようなことを言い出すのですから、せっかくならもう少しガツンと来るような画期的アイデアの一つも出していただければよかったのですけどね。

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2012年4月22日 (日)

今日のぐり:「一風堂 岡山店」

先日から一つのCMが密かに話題になっているということをご存知でしょうか。

今の日本に大きなエール! 熱いものがひしひしと伝わってくる自動車メーカー「ホンダ」の新CM(2012年4月7日ロケットニュース24)

世界に誇る日本の自動車メーカー「ホンダ」。これまで数多くの素晴らしい車で我々の生活を豊かにしてくれたホンダが、今度はCMで日本中の人々に元気を届けている。

そのCMの名は、「負けるもんか(プロダクト)篇」。このCMの制作経緯について、ホンダ公式サイトには、次のようなエピソードが紹介されている。

撮影対象はHondaの貴重な財産ともいうべき、歴代の名車たち。当然、それらが撮影当日まで一堂に集められる場は一度もなく、CRスタッフも、監督も、 カメラマンも、撮影当日の一発勝負。自然と緊張感がほとばしる撮影現場でしたが、全員が文字通り「負けるもんか」のコトバを胸に1つになった瞬間でもありました。60秒の渾身の長尺を、是非お楽しみ頂ければ幸いです。(以上、ホンダ公式サイトより引用)

このエピソードを読んでいるだけで、CMスタッフの熱意がひしひしと伝わってきて、自然と胸が熱くなってくる。そしてその制作者たちの想いは、CMを見た多くの人々にも伝わっており、動画には次のようなメッセージが寄せられている。

「最高ですね。もうがむしゃらに頑張る気になりますね。ホンダ、原点に戻る、最高ですね。応援します」
「やっぱりHONDAですね。気合いが入ります。今の日本人全員に­送る言葉だと思いますね。ありがとうございます!」
「まだまだこっからじゃ。負けてたまるか!日本企業が負けてたまる­か!!」
「『これがホンダだ』という車を作って欲しい。しばらくお目にかかれていないぞ」
「やはり今年は新生日本の幕開けですね!日本人の血が騒ぎます!」
「受験に向けてがんばるかぁ!!」
「遅いよホンダ!今まで何やってたんだよ!これからに期待!!」
「本田宗一郎(ホンダの創業者)の魂がこのCMには生き続けている」

今の日本にとって、大きなエールの言葉となる「負けるもんか」。これから更なる進化を遂げるであろうホンダに「負けるもんか」! そんな精神で我々も日々、一歩一歩成長していきたいものである。

その詳細はこちらを参照していただきたいと思いますが、故・本田宗一郎氏自身も技術立国日本の一つの象徴のような存在であっただけに、いろいろと重ね合わせてしまう人も多いのではないかと思います。
今日はすっかりやる気になっているホンダに経緯を評して、世界各国からこれぞ負けずに頑張った成果だと胸を張れる数々の技術的成果を紹介していきたいと思いますが、まずは日本の技術に世界が驚嘆したというこちらの話題を取り上げてみましょう。

ポスターの女性とキスできる日本の発明品が世界に衝撃を与える! 海外ユーザー「日本よ…なにやってんだ」/日(2012年4月3日ロケットニュース24)

以前日本の研究グループが開発した「一人ポッキーゲーム」が海外で話題になったが、今回また、新たな日本の発明品が世界に大きな衝撃を与えている。

その発明品の名前は、ズバリ「POCHUTER」! そう、ポスターのなかの人物とチューができる画期的なデバイスなのだ。

慶應義塾大学の研究グループが開発したこの「POCHUTER」は、モニターとユーザーの距離を感知し、それに合わせて、モニター内の人物の表情を変えるシステムを持っている。よって、画面に映った人物にキスしようとすると、相手もそれに応じて表情を変えてくれるというわけだ。

このなんともユニークな発明品に、日本だけではなく、海外の多くのネットユーザーも反応を示しており、次のようなコメントが動画に寄せられている。

【日本ユーザーの声】
「動画のタイトル見て『まさか』と思って見に来たけど、その『まさか』だったわ」
「こいつw才能の無駄使いだろww」
「恥ずかしいわ」
「だから日本は人口が少なくなっていくんですよ」
「もぉヤメテ…」
「まさに…フォーエバー・アロンなのであります…w」
「オタク用!? でもこれいいかもww」

【海外ユーザーの声】
「Forever Alone…(一生ひとりぼっち)」(英語圏ネットユーザーがよく使っている言葉)
「日本よ……これが日本のものだなんてショックすぎる」
「この男性、大金持ちになるだろうな」
「forever aloneすぎる」
「これが、日本で少子化が進んでいる理由」
「日本よ、マジで…なにやってんだ」
「Forever alone level 9001」
「日本へ。明らかに、あなたはハグを必要としています。心を込めて。世界より」
「これは……スゲー!」
「エイプリルフールだ! そうだろ、みんな? 頼むからそうだと言ってくれ…」
「ForeverAloneテクノロジーが、再び世界に衝撃を与える」
「くそったれ、日本! こんなくだらないものを作りやがって。しかし悲しいことに、俺たちforever aloneたちはこれを買っちまうんだ」

独特の発想で、我が道を行く日本の発明品。これからも日本の研究者の方には頑張って頂き、世界をあっと言わせるビックリデバイスを、どんどん世に送り出していってほしいものである。

その詳細はリンク先の動画を参照していただくとして、まさにこれぞ技術立国日本復興の狼煙!これからも世界をあっと言わせ続けなければ日本のよって立つ礎が崩れかねませんとも!
お次は日本の金属加工技術の高さを示す画期的な新製品の紹介ですが、まずは記事を見てみましょう。

厚さ4センチ、重さ2キロ!…最強の iPhone 4 用ケース/日(2012年4月18日読売新聞)

 マルダイは2012年4月16日、世界で最も重くて硬い iPhone 4 ケース「1インチ装甲ケース」を販売開始した、と発表した。

 白と黒の2色のカラ―バリエーションを提供。価格は5万2,500円。同社の直販サイトから購入できる。

 同製品は、背面に1インチ厚の鋼鉄製プレートが取り付けられた iPhone 4 用ケース。50口径の弾丸の直撃に耐えるように設計されており、さらに避弾径始を考慮して背面には緩い傾斜をつけるといった工夫ともあわせ、利用者の iPhone を銃撃から確実に保護できるケースとなっている。装甲プ レートは、単に iPhone 保護に役立つだけではなく、あまりの厚さに自立が可能。iPhone に保存された動画を鑑賞する際などに役に立つという。

 同製品は、生ぬるい仕上げを一切拒否した、男らしく豪快なデザインが特徴。とにかく強度を優先しており、レンズ穴という強度上の弱点となる個所の強化も怠っていない。

 ただし、強化しすぎたため、カメラによる撮影時には、カメラレンズの視界は狭まってしまったのだという。

 サイズは、幅138 x 高さ81.8 x 厚さ39.6mmで、重さは2.1kg。おそらく、分厚すぎ、重すぎてポケットに入れて持ち歩くのは困難だろう。iPhone ケースであるはずなのになぜか、組み立て用の六角レンチなどが付属する。

 なお、同社では、同ケースは重いので通話時には両手で持って利用してほしいとしている。足の上に落とすなどすると確実に大ケガをするので、取り扱いは慎重にして欲しいとのことだ。また、実用性はまったくないため、購入後の使いにくい等のクレームも受け付けないとしている。

そのすばらしい実態は同社サイトを参照していただくとして、素晴らしい強度や筋トレ等にも使えそうな多用途性はともかくとして、この構造ですと送受信の感度が低下してしまいそうな気もするのですが大丈夫でしょうか?
同じくiPhone用のアプリケーションですが、これまた画期的な技術的成果と言えそうなものを紹介してみましょう。

これで悪夢を解消!? 夢をコントロールする無料アプリ『Dream:On』登場!(2012年4月15日ロケットニュース24)

毎晩、うまく眠りにつくことができないという方に、役立ちそうなiPhoneアプリが登場した。その名も『Dream:On』。これはユーザーの睡眠状態を監視して、事前に選択した環境音楽を流してくれるというのだが、利用するに当たって「睡眠の妨げ」になるかもしれない要求を、アプリ提供元が提示している。それは一体何!?

心理学の権威として知られる、ハートフォードシャー大学のリチャード・ワイズマン博士は、アプリ開発メーカー『YUZU』と協力して、悪夢を解消するアプリを開発した。

使い方は「起床時間」と「アラーム音」、そして「サウンドスケープ」と呼ばれる音を設定するだけ。サウンドスケープとは、ユーザーが夢を見始めた段階で鳴る環境音楽であり、この音を眠りながら聞くことによって、悪夢を解消するとのこと。音で眠りから覚めないように、マイクでユーザーの寝息を監視するようである。

すでに2012年3月30日から開催されている、「サイエンス・フェスティバル」でモニタリングが開始されており、参加した人の21パーセントが不快な夢を見て、15パーセントが悪夢に苦しめられているということが判明した。またアプリの位置情報によると、ロンドンでは32パーセントの人が楽しい夢を見ていることがわかっている。

しかしながら、このアプリには快眠を妨げる可能性がある。というのも、夢を見終わった段階でアラームが鳴り、その内容を記録することを推奨しているのだ。夢を記録すると悪夢を見なくなると言われている。また、アプリで睡眠パターンを解析することも可能なのだが、夜中にたびたび起きなければいけないとなると、悪夢を見る以前の話である。

はたして、このアプリは快眠を得るのに役立つのだろうか? ちなみにアプリは無料でダウンロードできる。興味のある方は利用してみてはいかがだろうか。ただし、夜中にアラームがなるかもしれないということを、忘れないで欲しい。

しかし悪夢というものがこれほどメジャーな存在であるとは知りませんでしたけれども、そもそも動作状況を考えると悪夢解消以前に安眠を妨げられそうなのですが、もしや眠れなくなれば悪夢も解消出来るという究極の選択なのでしょうか?
日本では電子レンジと言えばチンするものと相場は決まっていますが、その提携を崩す画期的な新製品がアメリカから提案されています。

あたため待ってる間にYouTube動画見られる電子レンジ、米学生が発明/米(2012年1月9日ねとらば)

 電子レンジで食べ物を温めている間、手持ち無沙汰だと思ったことはありませんか? できあがりまでYouTubeを見て楽しめる電子レンジをアメリカの学生らが作りました。
ah_wave.jpg

 「μWave」(マイクロウェーブ)というこのレンジ、市販の電子レンジを改造してドアの部分にタブレット(HP Touchpad)を組み込んだもの。作るのにかかった時間は40時間足らずだそうです。レンジで調理している間、YouTubeの人気動画を再生し、完了するとテキストメッセージで知らせてくれます。調理時間を指定すると、同じ長さの動画を探してくれるという優れものです。利用者のTwitterアカウントを入力すると、誰がμWaveを使ったかをツイートすることもできます。

 このユニークな発明は昨年、ペンシルバニア大学のPennApps Data Hackathonコンテストで1位を獲得しました。実際に商品化されたらレンジの待ち時間が楽しくなりますね。

追記:初掲載時、記事のタイトルを「米学生が発明」としていましたが、2008年に日本で同様の電子レンジが考案されていたため、タイトルを変更しました。

これまた詳細はリンク先の動画などを参照していただくとして、しかしすでに数年前に日本で同様の製品が考案されていたというのはどうしたものなのか、これまたニッポンチャチャチャ!なんでしょうか。
ドイツ人と言えばかねてその技術的な優秀性でも知られていますが、いささかその方向性を違えがちであるという点は技術ヲタクの素養十分ということなのでしょうかね?

透明になって見えなくなる自動車をメルセデスベンツが開発、まるで光学迷彩/独(2012年3月4日GIGAZINE)

攻殻機動隊に出てきた透明になって不可視になる迷彩技術「光学迷彩」をそのまんま自動車に適用させたかのようなものをメルセデス・ベンツがキャンペーンの一環として制作、YouTubeにて実際に走行している様子などが公開されています。

Invisible Mercedes - YouTube
(略)
なお、これはゼロ・エミッション、人間の活動による環境への排出をゼロにするという考えを自動車でメルセデスベンツが体現したもの。環境にとって「不可視」、見ることができないぐらいの排出、ゼロ・エミッションという意味を込めているわけです。

その何とも不可思議な状況はリンク先の動画を参照していただくとして、しかしこの不思議な車を見送る街の人々の表情がまた傑作ですよね。
さて、お次はロシアからの話題ですけれども、そのあまりに先駆的な計画はどこかの映画を思い出してしまうようなものではないでしょうか。

ロボットに人間の脳を移植する計画/ロシア(2012年3月5日産経ニュース)

 米軍は兵士の代理(アバター)として行動できる2足歩行ロボットを開発しようとしているが、ロシアではロボットに「人間の脳」を移植するプロジェクトが進んでいる。最終目標は「永遠に人間の意識を保つホログラム・マシン」の開発だ。

 兵士の代理(アバター)として行動できる2足歩行ロボットを開発するという米国防総省の『Avatar』プロジェクトについてはすでに紹介した(日本語版記事)が、ロシアでいくつかのメディア企業を運営するドミトリー・イツコフ(31歳)によると、そのプロジェクトはまだまだ手ぬるいという。

 イツコフ氏はSFを彷彿とさせる独自の冒険的な一大プロジェクトに乗り出しており、それは米軍のプロジェクトを凌ぐものになると期待している。人間の脳を持ち、永遠に人間の意識を保つロボットを開発する、というのが同氏の計画だ。

 「このプロジェクトは永遠の命につながる。完璧なアバターを持った人は、社会の一部として存在し続けることができるのだ」と、イツコフ氏はWired.comに語った。同氏は露New Media Stars社の創設者であり、最近モスクワで開催されたカンファレンス『Global Future 2045』を組織した人物でもある。このカンファレンスは、未来学者レイ・カーツワイル(日本語版記事)らを招いて、2月17日から20日まで開催された。

 イツコフ氏の『Avatar』プロジェクト(米国防総省のプロジェクトと同名だ)は、約1年前から開始されたが、これまではほとんどロシアで行われてきた。同氏によると、自身の潤沢な資金によって30人の研究者を雇っているという。同氏は、今後は世界中の科学者と協力したいという。「これは未来のため、人類のための、新しい戦略だ」

 イツコフ氏の計画は、いくつかの段階に分けられている。まずは今後数年以内に、人間の脳によって操作できるロボットを開発する。これはある程度現実的な目標だ。米国防総省が支援する研究ではすでに、たとえばロボットアームを操作するサル(日本語版記事)のデモが行われている。またジョンズ・ホプキンズ大学は、人間の患者を使ってマイクロ・アレイを脳にインプラントすることで、義肢を操作する研究を行っている。

 しかし、次の段階でイツコフ氏の野心的な目標は、米国のマッド・サイエンティストたちを凌ぐことになる。

 同氏は10年以内に、人間の脳をロボットに「移植」できると見込んでいる。その後は物理的な移植はせず、かわりに「脳のコンテンツ」を他の新しいロボットの体に“アップロード”できるようにしたいと考えている。最終的にイツコフ氏は、有形のロボットではなく、人間の意識の「ホスト」になれるホログラム・タイプのボディを、30年以内に開発したいと考えている。

 「ホログラムは壁を通り抜け、光の速さで移動できる」とイツコフ氏は言う。たしかにすごいことだが、科学技術的に可能かといえば、現在の技術では無理だし、今後も無理かもしれない。しかし、「科学者にとって大きな挑戦であることは理解しているが、エネルギーを集中させれば現実になるというアメリカン・ドリームを私は信じている」と同氏は言う。

 イツコフ氏は、今年中に米国にふたつオフィスを開き、DARPAとも協力して研究を続けたいと考えている。「数十年前の人々は、インターネットが生まれるということも信じなかっただろう。私のプロジェクトも、新奇でラジカルに見えるだろうが、ずっとそうだとは限らない」

ま、物理的な移植はともかくいわば意識のコピーとも言えるものが実用化すれば様々な実際的応用が期待出来るわけですが、とりあえずあまりよろしからぬ目的で使われそうに思ってしまうのは気のせいでしょうか。
欧州諸国と言えば日本よりもよほど開放的なところがあると言いますが、最後に取り上げますこちらなどは実にケシカラン最新技術の応用であると言えそうですよね。

ドキドキすると透けるドレス、心拍数の上昇に合わせ特殊素材が透明に。/蘭(2012年4月7日ナリナリドットコム)

いま欧州を中心に、あるデザイナーが開発したハイテク素材使用の女性用ドレスが大きな注目を集めている。このドレスの特徴は、着用した女性が興奮すると上半身にあしらわれたハイテク素材部分が“透けてしまう”ことだ。

「Intimacy 2.0」と呼ばれる不思議なドレスを作ったのは、オランダ人デザイナーのダーン・ローゼガーデさん。彼は2010年から「INTIMACY」なるファッションプロジェクトを立ち上げ、「“親密さ”とテクノロジーの関係を探究する」(スタジオ・ローゼガーデより)デザインの作品製作に力を注いできた。その中で生まれたのが、評判となっているドレス「Intimacy 2.0」だ。

2011年には中国のファッションイベントで「デザイン賞」(英紙デイリー・メールより)も受賞し、そのタイミングでも一度話題になったこのドレス。パッと見は胸元が大胆に開いた艶やかなドレスなのだが、このドレスが本領を発揮するかどうかは利用者次第だ。ドレスの上半身部分には「e-foils」と呼ばれる特殊素材を使用。ドレスに搭載された機器が利用者の心拍数の変化を捉えると、それに応じて特殊素材が色を付けたり透明になったりと、変化するようになっている。

つまり、着用している女性がドキドキする状況に身を置くと、素材が透明になって露出度がアップする仕組み。無意識のうちにドキドキしていたら、服が透明になって裸がまる見えになっていた――なんてリスクを考えるとなかなか普通の場所では着られるようなドレスではないかもしれないが、男性に対して積極的になれる場所でいかに女性の魅力をアピールするか、彼はそこに狙いを絞って制作したようだ。女性が気になる男性と相対する状況になったとき、このドレスで感情をも利用して距離を縮めて欲しい――そんな彼の希望が込められている。

現在は関係各所と交渉を行っている段階で、生産に向けて努力を重ねているという。ただ、英国のある女性ファッション関係者はこのドレスを「ファッションと芸術の究極の融合」(英ニュースサイト・ハフィントンポストUKより)と評しながらも、「どんな状況で着て良いのかわからない」ともコメントしている。

これまたリンク先の画像を参照していただければ状況はおわかりかと思いますが、実用性を求める上で感度の設定が非常に重要となりそうなテクノロジーと言えそうですね。
しかし技術の進歩とはこのように素晴らしいものではありますが、これらが大衆の行動様式を変え社会に定着するまでにはまだまだ紆余曲折がありそうです。

今日のぐり:「一風堂 岡山店」

博多発祥の豚骨ラーメンのチェーン店がこちら「一風堂」ですが、海外展開なども行っていて遠く日本を離れても本格的なラーメンが食べられるとなかなか好評であるようですね。
今まで訪れる機会がなかったもので今回初訪店ということになりますが、しかしこちらもまた最近のラーメン屋の例に漏れずネーミングが何回と言いますか読みにくいと言いますか…
立地からもメニュー構成からもちょっとした飲み屋的な機能も持っているように思うのですが、酔っ払った親父さん達が締めのラーメンにと立ち寄った場合には「なんじゃこりゃあ?!」とならないのかと他人事ながら心配になってきます。

さて、肝心のラーメンですが初訪店と言うことで最もベーシックに白丸元味を麺は普通の硬さで頼んでみましたが、テーブルの上にはおなじみのニンニククラッシャーやらもやしナムルやらいろいろと取りそろえられていて、何と言いますかフル装備状態で賑やかです。
高菜食べてしまったんですか!?」と叩き出されないかとちょっとどきどきしながら高菜をつついて待っていますとやがて出てきましたラーメンですが、見た目からするとトッピングが心なしか乱雑な感じで、特にもやしはどこにどう入っているのか判らないような状況になっているのはイメージが悪くなりますよね。
味の方は豚臭もいい具合に抑えられたスープに麺との絡み具合もよく、これが典型的な博多ラーメンと言われるとどうかな?とも思うのですが、豚骨ラーメンとしては普通に良くできていてうまいのですけれども、この日は二次会からの流れでいい加減腹も膨らんだ状態での訪店と言うことで替え玉等は試すことなく終了とさせていただきました。

つまみになりそうなメニューも無難に揃っているせいか時間的にもやはりちょっと一杯飲み足しているお客さんも多いようなんですが、それに合わせて接遇もそれなりと言うのでしょうか、それなりにマニュアルは整えられているらしいにも関わらずどこかちょっと疲れた感じが見て取れるのが何かちょっと個人店っぽいでしょうか。
小綺麗と言えばこちらトイレの意匠がなかなかに凝っていて楽しいなと思ったのですが、しかしさんざん飲み食いした後でこのトイレに入るとちょっとくらくらしそうな気がしないでもないような…
この界隈でも最近はあちこちで本格的な豚骨ラーメンが食べられるようになってきていますが、こちらはそれに加えて深夜までもやっているということでそれなりの希少価値があるということなんでしょうね。

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2012年4月21日 (土)

石原都知事の尖閣買収計画 その反響

重大発表があるという予告通りに、石原慎太郎東京都知事が突然発表した尖閣諸島購入計画は大きな反響を呼んでいるようです。
何故東京都が?という根本的な疑問はさておくとしても、日本の国土でありながら上陸も許されないなどあまりな放置ぶりに苛立っていた人間は少なくなかったようで、発表以来都庁には「決断に感激した」「国が動かない中、よくぞ言った」と賛同と激励の電話が殺到していると言います。
もともとは地権者が先の尖閣事件などもあって現在の政権の国土保全の姿勢に不安を感じていて、石原氏ならばと信頼して託すことに決めたと言いますが、一説には中国から350億円という法外な高値での買い取り打診もあったと言いますから(今回の購入予定金額は10~15億円)危機感には相当なものがあったようです。
同様に国境の離島を数多く抱える長崎の知事も国に行動を要望するなど各地自治体の関心も高く、政府に対する問題提起としては意義があったと言えそうなんですが、問題は当の国側は相変わらず動きが鈍いということですね。

石原発言に政府困惑 日中関係へ影響懸念(2012年4月18日東京新聞)
より抜粋

 政府は東京都の石原慎太郎知事が都の予算で沖縄県・尖閣諸島を購入する方針を表明したことについて、日中関係に悪影響を与えかねないとして、困惑の色を隠せない。ただ、傍観した場合、「国は領土問題に不熱心」との批判も招きかねず、国有化の可能性に言及せざるを得なくなったようだ。藤村修官房長官は十七日の会見で、石原発言について「事実関係を承知していない」と述べたが、必要な場合は国が購入することもあり得るとの考えを示した。

 都が実際に購入するには都民への説明も必要。さらに今後、中国政府からの反発も予想される。政府には、今年は日中国交回復四十周年にあたり、尖閣諸島問題を両国間の火種にしたくないとの思いがある。

 玄葉光一郎外相もこの問題について、「尖閣諸島はわが国固有の領土だ。歴史的にも国際法上も疑いのない事実で、現にわが国は有効に支配している」と述べ、ことさら中国側を刺激するべきではないとの考えを示した。
(略)

尖閣購入「都議会通るとは思えない」外務省幹部(2012年4月17日読売新聞)より抜粋

 石原慎太郎都知事が表明した尖閣諸島の一部を都が買い取る構想について、政府は静観している

 藤村官房長官は17日午前の閣議後の記者会見で、「政府は所有者とは様々な機会を捉えて連絡は取っている。ただ、(都の構想に関して)事実関係を承知していない。相談(するか)は今後の展開だ」と語った。玄葉外相も「今の時点で答えは差し控えたい」と述べるにとどめた。

 政府内には、尖閣諸島の領有権を主張する中国の反発を警戒する声もある。外務省幹部は「都政の目的と相いれないのではないかという根本的な疑問がぬぐえない。都議会を通るとは思えない」と語った。
(略)

都の尖閣購入計画 仲介役の山東議員、「国有化」発言に冷ややか(2012年4月18日産経新聞)より抜粋

 東京都の石原慎太郎知事が沖縄・尖閣諸島の購入を表明したことを受け、石原知事と地権者の男性(69)の橋渡しをした自民党の山東昭子参院議員が18日、記者会見を開き、藤村修官房長官が国有化を示唆したことについて、「あわてて言われたことと思うが、党内の意見がまとまるのか」と述べ、政府の場当たり的な対応に不信感を示した。

 山東議員によると、地権者の男性はかつて尖閣諸島の売却について国に相談したことがあるが、「役所のいうことがバラバラで、国としてどう対処するのかまとまらなかった」と断念。また、民主党政権については「国を守る意識がない」「外交センスがない」などと不満もあったという。

 その上で山東議員は、藤村官房長官の「国有化」発言について「(民主党は)ほかの件でも党内の意見がまとまらないですから。また別の日には違った見解になる可能性も高いんじゃないでしょうか」と語った。
(略)

計画自体はいわばスポンサーとなる都民の判断もありますし賛否両論ありそうな話なのですが、とにもかくにも誰しも釈然としない思いを抱いてきただろう問題に対して「誰も動かないなら俺がやる」と言い出したことは評価に値すると思いますね。
この尖閣諸島の件に対しては歴代の政府が長年積極的な行動をとらないどころか国民の渡航や利用すら禁じてきたことが心情的にも実益上も大いに不満を呼んでおり、また南沙諸島や竹島問題なども含めて近隣の領土問題というものが注目を集める中で、先年の漁船衝突事件への民主党政権の対応ぶりもあって一気にその不満が表面化してきているということでしょうか。
領土問題に関しては誰しも感じるように非常にセンシティブな問題ですが、例えば中国であれば南沙諸島、あるいは韓国であれば竹島といったように、自ら領有権を主張している地域に関しては実効支配を固めるべく様々な手段を講じていくことが世界的に見ても当たり前であって、むしろ日本だけが国際常識に外れてそこに何も存在しないかのように振る舞っていることに違和感を感じるのは確かでしょう。
石原氏自身も魚礁により漁業資源を開発した沖ノ鳥島の例を挙げて「漁船がたくさん行くようになって、外国の船が来なくなったんだ」「島へ行けばいいじゃないか。東京都の船を出す」等々、まずは人が訪れることに意味があると主張していますが、結局は他国にばかり配慮した政府自身の事なかれ主義が思いがけない国民の反発を招いてしまい、かえって問題をややこしくしてしまったとも言えそうです。

尖閣事件で中国 日本人がここまで愛国心あることを読み違えた(2012年4月17日NEWSポストセブン)より抜粋

(略)
 9月7日の事件を振り返ってみよう。この日、中国は160隻の大漁船団を尖閣諸島沖に送りこみ、そのうち30隻が領海侵犯していた。領海侵犯した30隻のうちの1隻が、海上保安庁の巡視船に衝突、この船長を逮捕した。

 中国側は猛烈に抗議し、国連総会に出席していた温家宝首相が9月23日、ニューヨークでの演説で「国家主権や統一、領土保全といった核心的利益について中国は決して妥協しない」と発言。強い姿勢で挑むことを改めて強調した。

 その数日後、船長は処分保留のまま解放され、英雄の凱旋のように福建省の省都・福州へと帰って行った。だが、この船長がただの漁民ではないということは、逮捕前の船上からもうかがえる。船をぶつける時の堂々とした態度。また、身柄を拘束され、取り調べを受けてもまったく動揺した様子を見せなかったというから、最初から逮捕されることを想定していたとしか思えない。

 中国側は故意にこの騒ぎを起こしたのである。その目的は、国際社会から黙殺されている「尖閣は中国の領土」という考えを主張するために、日本の主張している尖閣諸島周辺の領海内で問題を起こすことによって、あえて領土問題をつくり上げることだった。

 尖閣諸島周辺が平穏なままだと、日本の実効支配は固まり、日本の主張する境界線が確定する。そこで中国は、まず「境界線は確定していない。日中間には国境問題が存在して、争っている最中だ」ということを国際社会に強くアピールする作戦を取った。

 事実、尖閣諸島周辺に「領土問題」が存在すると主張する中国の目論見は成功したといえるだろう。しかし、一方で中国は、この時のメディア戦略で失敗も犯した

 その最たるものが日本人の「愛国心」の読み間違えだった。

 中国はおそらく、政府さえ押さえつければ、日本人は尖閣諸島問題にそれほど関心を示さないだろうと高をくくっていた。だからこそ、船長の解放要求など強硬な態度に出て、日本政府に対して脅しをかけるような交渉を仕掛けてきたのである。

 ところが、尖閣事件は日本の世論に火をつけてしまった。中国政府にとって、日本人の中に反中国の感情が蔓延することは、経済的な面から見ても大きな問題だ。

 さらに国際社会からも冷たい視線で見られるようになった。気がつけば、アジア太平洋経済協力会議(APEC)メンバーのベトナム、フィリピン、インドネシア、そしてミャンマーまでもがアメリカとの協力体制を築き、中国から離れてしまった。尖閣事件以後、中国はかなり追いつめられた状況になったのである。

中国のメディア戦略というものが実際にどれほど強力に行われているのかは判りませんけれども、未だににらみ合いが続くフィリピンなどを始めアジア周辺諸国があの事件で中国への警戒心を一気に高めることになったことは間違いないようですから、このままひたすら強硬路線で押し続けるのかということについては彼らにも葛藤があるのではないかとも想像します。
常であれば核心的利益については強硬な態度を示さずにはいない中国政府当局が「一部の政治家がこうした言動を繰り返すことは、両国関係の大局だけでなく、日本の国際的イメージを損なう」などとひどく穏便な表現に留めたり、通常であれば即座に出撃準備を始めるはずの民間(苦笑)船団が一向に音沙汰がないなど、どこか今までとは違う反応を示しているのはその現れでしょうか。
それ以上に気になるのがこの件について日本の大手マスメディアが判で押したように一斉に石原構想批判を展開していることなのですが、これまた中国のメディア戦略の一環ということであれば理解は出来る反応ですよね。

【社説】尖閣買い上げ―石原発言は無責任だ(2012年4月18日朝日新聞)より抜粋

(略)
 確かに、知事の発言には本人をはじめ、中国の対応を不快に思ってきた人々の留飲を下げる効果はあるだろう。だが本来、政治家の仕事は複雑に絡み合った懸案を、一つひとつ丁寧に解決していくことだ。

 それに、そもそもこれは東京都の仕事ではないはずだ。

 知事は「島々を舞台にしてさまざまな施策を展開する」という。けれど、日本人が上陸しただけで反発してくる中国のことだ。問題はいっそうこじれるだろう。

 そうなった時、首都とはいえ自治体の長の石原氏に、領土が絡む問題を解決する手だてはない。政府の外交に悪影響を与えることを承知で大風呂敷を広げるのは、無責任としかいいようがない
(略)
 体制が変わったばかりの北朝鮮への対応でも、日本と中国との連携は欠かせない。国交正常化40年を迎える隣国同士でもある。こうした両国の関係を、石原氏はどう考えているのか。

 そもそも、都民の税金を使って島を買うことの説明がつくかも疑問だ。都議会に予算案を提出するというが、そう簡単に理解が得られるとは思えない

 石原氏には、新党構想が取りざたされている。その折から、税金を使って選挙向けのパフォーマンスをしているようにも見える。
(略)

【社説】「尖閣」石原発言 都税は暮らしのために(2012年4月18日東京新聞)より抜粋

 石原慎太郎東京都知事が尖閣諸島の一部を都が購入する考えを表明した。政府の対中外交姿勢に一石を投じる狙いだろうが、都が買う必然性はあるのか。都民の税金は暮らしのために使ってほしい
(略)
 都知事の第一の仕事は都民の暮らしを守ることだ。国益を守ることが都民の暮らしを守るという理屈は成り立たなくもないが、都の貴重な税金は子育て環境の充実など身の回りのことに使ってほしいと願う都民は多いのではないか。

 田中角栄、周恩来両首相は尖閣問題を棚上げして国交正常化を果たした。自民党政権時代には中国が日本の実効支配を黙認する代わりに日本も中国の体面を汚さない黙契があったとされる。

 中国の海洋進出から尖閣の実効支配を守るには、領土領海領空を守る毅然(きぜん)とした態度はもちろん欠かせないが、中国世論をいたずらに刺激することは逆効果ではないか。外交問題を複雑化させない知恵の歴史に学ぶことも必要だ。

【社説】石原氏の尖閣発言 都が出るのは筋違い(2012年04月19日毎日新聞)より抜粋

 沖縄県の尖閣諸島の多くは、埼玉県在住の民間人の所有だ。国がこの民間人と賃貸契約を結び、管理下に置いている。これを東京都が買い取ると、石原慎太郎知事が突然言い出した。領有権を主張する中国から尖閣諸島を守るため、という主張は威勢がいいが、領土の保全はすぐれて国の仕事である。都が出てくるのは筋違いというものだ。
(略)
 石原氏は米国での講演で「国が買い上げると(中国が)怒るから外務省がビクビクしている」「やることをやらないと政治は信頼を失う」と語った。国が買い上げないから都が買う、という理屈だ。
(略)
 ならば、石原氏は政府に対応を委ねるべきである。領土を守り、周辺国との対立をいかにコントロールするかは、国家の安全保障の根幹だ。石原氏には、政府は弱腰で国家の体をなさないとの不満があるのだろうが、これは国が責任を負うべき問題であり、都民が都政を委託した知事の仕事ではない。東京都が島を買って「独自外交」を進めることは、自治体ののりを越える。それこそ国家の体をなさなくなる
(略)

[尖閣購入計画]石原知事の狙いは何か(2012年4月18日沖縄タイムス)より抜粋

(略)
 ことしは日中国交正常化から40周年を迎える記念すべき年であるのに、ぎくしゃくが続いている。
(略)
 東シナ海でトラブルが起きた場合の危機管理を話し合う日中の「海洋協議」の初会合が5月に開かれ、解決の糸口を探ることになっていただけに、このタイミングでの石原氏の発言は残念だ。

 低迷から抜け出せない経済など日本を覆う閉塞(へいそく)感のはけ口として領土ナショナリズムに向かっていくことにならないか懸念する。
(略)

都民は尖閣購入発言に冷ややか「税金使うな」「庶民には意味ない」(2012年4月17日スポニチ)より抜粋

(略)
 町工場が多い大田区に住む嘱託社員阿部良助さん(75)は「石原さんがやることは庶民にとって意味がないことばかり」とばっさり。築地市場の移転やオリンピック誘致など、多額の税金がかかるプロジェクトを次々と打ち出す知事の姿勢に憤りを感じてきたといい、「今回も彼特有のパフォーマンスにすぎない」と突き放した。

 会社経営の男性(36)も「どういう意味があるのか。都民にとってメリットがなく、自分たちの税金が使われるのは許せない」と憤った。
(略)

石原知事「東京都が尖閣諸島買って守る!」地権者とはすでに合意(2012年4月17日J-CASTニュース)より抜粋

(略)
   番組がさっそく街(新橋)で聞くと、「ちょっと分からない」「ハア?」「どうかと思う。自分たちに還元してもらえることならいいですけど」「税金使うこともないのかと思いますけど」「石原知事ならやりそうなこと」などの声があった。

それぞれの意見にも一理はあって、特に「なぜ遠く離れた自治体である東京都が?」「都民の税金を投入するのはおかしいのでは?」と言う声に対しては知事陣営も地元自治体との共同所有や国民からの募金を募るなどの対応を検討していると言いますが、こうも一斉に各社が声をそろえて批判に回るというのも壮観と言えば壮観ですよね(唯一産経は「案の定、朝日新聞が社説で批判している」と賛意を示していますが)。
これまた偶然の一致なのでしょうが、この騒動を予期していたかのように4月16日付けで中国社会科学院日本研究所から「野田佳彦内閣の発足後、日本は尖閣諸島への実効支配を強め、中国に対する警戒感をあらわにしている」と言う記事が発表され、この流れに対抗するためにも日本のアジア派の政治家と連携すべしと新旧政治家を幾人も実名を挙げています。
当然ながら彼らの言うところの「アジア派」の人脈がこれだけとは思えないところで、実際に「外国で議会も知らないことを発言するとはどうか」とそれこそ筋違いの批判コメントをつけた某市長が某国から栄誉市民の称号を授与される予定であったことなども判明しているように、人脈をフル活用してのバッシングが行われているのは確かであるようです。
いずれにしても計画が本決まりになるか今後を見守らなければなりませんが、少なくとも公然たる批判に晒された形の国としては何らかの動きを見せなければ引っ込みもつかない状況なだけに、知事から投げられたボールをどの方向に打ち返すのかを注目していきたいですね。

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2012年4月20日 (金)

医事紛争のタネは尽きませんが

本題に入る前の蛇足として少し前の記事なんですが、これはこれでもっともな心境なんだろうなとも思わされたのがこちらの記事です。

リピーター医師に戒告処分、被害者「軽すぎる」(2012年3月6日読売新聞)

 厚生労働省が5日、医療ミスを繰り返す、いわゆる「リピーター医師」として初めて、三重県の塩井澄夫医師(71)の戒告処分を発表したが、被害者側からは「軽すぎる」と批判の声が上がった。

 塩井医師については、産婦人科医院で1998年から2001年に医療ミスを4件繰り返したとして、被害者らが免許取り消しを求めていた。厚労省は昨年9月、麻酔薬の投与ミスにより出産後の女性を死亡させたとして戒告処分にしている。今回は、残りの3件のうち、3時間にわたり妊婦を放置し死産となった事故と、必要な治療を怠り新生児が脳性まひになった事故を医療ミスとして認定。残りの1件は、「明らかな不正が確認できない」として処分の対象とはしなかった。

 医師の行政処分を巡って、厚労省は02年12月、刑事罰には問われない医療ミスでも明らかな過失があれば処分する方針を示した。今回の処分はこの方針に沿ったもので、同省は「医療ミスを繰り返したことを重く見て処分を決めた。今後も厳正に対応していく」とする。

本件自体は詳細を承知しておらず、処分が重いのか軽いのかといった話は本稿の目的とするところではありませんが、しかしいつも思うのですがこのリピーター医師というもの、言葉のイメージは何となく伝わってはくるのですが実際にどう定義し認定するかという作業を考えるとなかなか難しいものがありますよね。
例えばとある外科の大御所の先生は余所でとうてい手術は無理と言われた状態の悪い進行癌の患者もどんどん受け入れて手術してしまう、当然ながらほとんどの患者は手術侵襲や様々な術後合併症に苦しみベッドから離れることも出来ないまま早々に亡くなってしまうのですが、ごく稀にこの手術に耐えて生き残った患者さんとご家族からは神のごとく崇められていると言います。
この先生の場合別に手術が下手であるとか術後管理がいい加減だとか言うわけでもないし、とにかくどんな条件の悪い患者でも切ってくれるわけですから手術さえすれば治るような患者さんにとってはもの凄くありがたい先生なんですが、言ってみれば確信犯的に無茶な(?)手術を繰り返しているわけですからリピーターと呼ばれても仕方がないですし、同僚の医者仲間の間でも評価が真っ二つに分かれるのも当然でしょう。

癌の場合は5年生き延びればまあ治ったと考えていいだろうという意味で五年生存率というものをよく進行度の指標に用いますが、普通五年生存率1%なんて患者を手術しようと考える外科医はあまりいないでしょうが、一方でそうした患者に化学療法(抗癌剤治療)をしたところで最終的にはほぼ確実に癌死してしまうわけですね。
逆に言えばほとんどない可能性に賭けでもしなければ患者には生き残る可能性はないわけですから、冒頭の先生などは大多数の患者にとっては普通やらない手術を強行して余計な苦痛を与え、余命すら縮めた鬼のような医者ということになるけれども、100人に一人の患者にとっては逃れがたい癌死から救い出してくれた名医というのも間違いではないと言えそうです。
医学の常識から外れた治療を行っていて実際平均余命などの数字からすれば治療成績は悪いということになりますが、何となく非常識だ、あり得ないと断罪しにくいこうした先生もいることを思うと、報道等で表沙汰になってくる悪い結果だけを根拠にあの先生はリピーターだと断罪してしまうのは躊躇せざるを得ず、同僚の評判はどうなのかと気になります。

結局のところ臨床医は患者による医師の評価と医師による医師の評価がしばしば大きく食い違っていることを知っているので、患者が排除したいと考える悪い医師が果たして本当に悪い医師だったのか、本当は良い医師が結果責任だけ問われて排除されてしまうのではないかという危惧をぬぐい去ることが出来ないのが、今ひとつこうした厳罰論に同調しにくい理由の一つなのかも知れません。
特に近年では医療訴訟の頻発から危ないことには最初から手を出さない防衛医療が盛んになっていますけれども、やはり敢えてリスクを被ってでも行動してくれる先生は稀少になってきているが故になるべく守りたいと考えてしまうのも人情というものですよね。
ま、蛇足はそれくらいにしておくとして、これまた民事とは言え損害賠償が認められたくらいですから世間的には悪い医師なんでしょうけれども、本当にそこまで悪かったのか?と思ってしまう判決が出たことを紹介してみましょう。

非専門医にも診断義務 脳梗塞の前兆発作で福岡地裁判決(2012年4月17日日本経済新聞)

 脳梗塞の前兆の発作を医師が見逃し治療を怠った結果、脳梗塞で半身まひなどの後遺症を負ったとして福岡市の70代女性が、救急搬送先の同市の村上華林堂病院側に約8千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁は16日までに440万円の支払いを命じた。

 消化器などの担当医が対応したため、専門外でも脳梗塞を疑う発作と診断する義務があったかが争われ、増田隆久裁判長は「発作は一般的な医学文献に載っており、非専門医でも診断すべきだった」と判断した。判決は3月27日に言い渡され、確定した

 判決によると、女性は2009年3月、飲食店での支払時に硬貨を何度も落としたため、店主が脳梗塞を疑って119番通報し搬送されたが、同病院の医師は発作と診断せず、15日後に別の病院で脳梗塞と分かった

 判決は、発作だと診断していても脳梗塞を完全には防げないとしたが、重篤な後遺症の発生を免れた可能性はあったと認定した。

 病院側は「十分な診療をしたと考えているが、紛争の長期化を避けるため控訴しないことにした」とコメントしている。〔共同〕

損賠訴訟:70代女性の脳梗塞前兆見落とし、医療法人に440万円賠償命令--福岡地裁

 ◇当直・主治医、専門外でも「発症防げた」

 医師が前兆症状を適切に診断、治療しなかった結果、脳梗塞(こうそく)を発症して後遺症が残ったとして、福岡市の70代女性が同市西区で病院を開設する医療法人に8053万円の損害賠償を求めた訴訟で、福岡地裁(増田隆久裁判長)が医療法人に440万円の支払いを命じたことが分かった。医師は脳梗塞の専門医ではなかったが、判決は「前兆症状の診断基準を認識し、適切な治療を開始しておけば、発症を防げた可能性がある」と過失を一部認めた。

 原告側代理人の緒方枝里弁護士は「脳梗塞の前兆症状について、専門医でなくても、一般的な医学文献に記載された事項は認識して診断すべきだとした判断で、全国的にも珍しい」としている。

 判決は3月27日付。原告、被告双方が控訴せず確定した。

 判決によると、女性は09年3月、飲食店での支払時に左手で小銭をつかめず何度も落とすなどの異常が見られ、店員の通報でかかりつけの病院に救急搬送された。女性は脳梗塞の前兆とされる一過性脳虚血発作(TIA)が疑われる症状だったが、病院の当直医は脳卒中は専門外でTIAではないと判断。翌日、主治医も専門は循環器科で同様の判断をした。女性は2週間後に脳梗塞を発症し、手足のまひなどの後遺症が残った。判決は「医師の知識不足が原因で、詳細な問診などが行われず、診断を誤った」と判断し、慰謝料などの支払いを命じた。【遠藤孝康】

この少なからず見舞金的な賠償金額に裁判所の微妙な判断が現れているのかなという気がしますけれども、注目したいのは特に共同の報道を見ていますと、初診を担当した消化器科医がひどく悪者のように見えてしまうということです。
実際に脳梗塞発症は2週間後というくらいですから来院時ははっきりした麻痺等はなかったのでしょうし、当直帯での搬送であれば全身状態から緊急性がないと思えば当直医としては翌日主治医に相談してくれというのもあながち間違った対応でもなかったように思えます。
この場合はむしろ当直医の判断よりも引き継いだ主治医が事後の専門医受診を指示しなかったことの方が問題となりそうで、何が悪かったかと言えばアリバイ目的ででも専門医に送っておかなかったのが手抜かりということになりそうですけれども、そもそも可能性としても全く念頭にも置かなかったのか、考えていてもそれを患者に伝えていたのかどうかで、特に後者であれば患者が理解できたかどうかが問題です。
ちなみに同院のHPから見ますと神経内科なども結構盛んにされている様子ですが、その割に実際に脳梗塞を発症した際にはかかりつけであるにも関わらず患者が別な病院に行ってしまったというあたり、何かしら訴訟に至る以前に感情的な行き違いでもあったのかなとも邪推してしまいますが、もちろんそうした行き違いも訴訟にまでもつれた一因だったのでしょうか。
一方でJBM的にとりわけ気になるのが「専門医でなくても、一般的な医学文献に記載された事項は認識して診断すべきだとした判断」が通ってしまったということなんですが、例えば腹痛、発熱といった一般的な症状を前兆症状として記載される重大疾患など幾らでもありますけれども、こうしたケースを想定して対応しないことには今後は裁判にも負けるかも知れないということでは困ったものだなと思いますね。

こうした訴訟沙汰になるケースの場合事実関係とは別に多かれ少なかれ感情的なもつれが絡んでいると考えられるし、思いがけない不運に見舞われ頭に血が上っているだろう患者側からすれば仮に客観的には妥当な処分が下されたとしても冒頭の記事にあるように「これだけのことをしたいのに処分はこれだけなのか!」と受け止められてしまう可能性も高く、行政処分による対応にも限界があるのかなと感じざるを得ません。
とにかく被害者意識に伴う処罰感情を満たすためには裁判に訴えるしかないとなれば、患者側心理としては当然刑事訴訟で罰を受けてくれるのが一番望ましいはずですが、よほどのことがない限り立件されることもないでしょうし、また刑事訴訟で有罪まで至るというのももの凄いレアなケースですから、結局は民事訴訟に訴えるしか道はないというのが現実なんでしょうね。
ただ民事訴訟もしょせんは感情的しこりを治めるための賠償金額を決める場に過ぎないとは言え、何度も裁判沙汰になって新聞ネタにもたびたび登場するような施設には別に医療でなくとも顧客は寄りつかないですから、特に開業医などを相手にする分には事後の効果まで含めて考えると民事訴訟も決して馬鹿にしたものではないとは言えると思います。
中にはこれまた医療に限らない話ですが、そういう状況でも一部狂信的と言ってもいいような熱心な顧客を抱え込んでいるカルト紛いのところもありますが、そんな怪しげなところに引っかかるかどうかは顧客側の要因が大きいのでは?とも思われますから、結局のところより大きな医療不信を招かないためにも民事訴訟に訴える自由、訴えられる不自由は医療側も甘受しなければならないということなのでしょうか。

しかしひと頃医療訴訟の増加傾向が続く中で「このままでは医療は終わりだ!」「医療行為には免責を認めるべきだ!」という主張も根強くありましたが、結局のところどこかに不満のはけ口を用意しないことにはより大きな爆発を招きかねないということであれば、医療事故調等の訴訟回避が期待されている各種対策が出来上がってもやはりどこかに直接喧嘩をする場所は必要となるかも知れませんね
民事訴訟などしょせん保険からお金が出るのだから代理人に任せて放っておけばよい、さほど気に病むようなリスクでもないだろうという考え方もあるのでしょうが、実際に訴訟沙汰になった先生方が口をそろえてもう二度とごめんだと言うほど心身のダメージを受けてしまうというのも、仮に能力や経験が不十分だったとしても結局多くの先生方は真摯に医療に当たっていたのだということの傍証なのかなとも思います。
真面目に熱心に医療をやるほど馬鹿を見るリスクが跳ね上がるだけ、もう自分は心が折れたから後はひたすら安全運転に徹しようなんて考えが現場に蔓延してしまうと、それこそ患者にとっても何一ついい事はないんですけどね…

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2012年4月19日 (木)

また日医あたりが文句をつけそうですが(苦笑)

すでに以前から言われてきたことですが、やはりそうなったかというのがこちらのニュースです。

健保組合の保険料率8.3%に上昇 12年度、9割赤字(2012年4月16日日本経済新聞)

 健康保険組合連合会は16日、大企業の会社員などが加入する健康保険組合の2012年度予算をまとめた。健保全体の平均保険料率(労使合計)は11年度比0.4ポイント高い8.31%で、5年連続で上がる。高齢者医療制度に拠出する支援金が増えるためだ。ただ9割の健保は保険料収入で医療費や支援金などの支出を賄えずに赤字になる。

 健保連に予算を出した1346組合のデータを基に、全1435組合の収支を推計した。保険料率は02年度以来の高水準で、過去最高の584組合が引き上げた。収入から支出を引いた経常収支は5782億円のマイナスで、5年連続の赤字。高齢者支援金が11年度比9%増の3兆1355億円に膨らむためだ。

 赤字の健保は積立金を取り崩すが、健保連の試算では14~15年度に積立金が枯渇する。「現役社員への負担増は限界で、解散を選ぶ健保が出かねない」(白川修二専務理事)。健保連は社会保障と税の一体改革を実施した場合の見通しも公表した。赤字を出さないための実質保険料率は11年度の8.48%から16年度に10.24%に上がる

すでに2010年5月に成立した健康保険法の改正によって、大企業の健康保険組合(組合健保)への負担を増やし中小企業の健康保険協会(協会けんぽ)の保険料を肩代わりさせることになったことはお伝えした通りですが、こうした年々増すばかりの負担から保険料値上げを強いられ自前で健保組合を持つ意味がなくなったと組合を解散する企業が近年増えてきていると言います。
かつては社保庁が運営していた当時の政管健保の保険料率は2008年までは8.2%であったものが、同年から健康保険協会に移管され都道府県単位で保険料率が決められるようになった結果毎年のように大幅な引き上げが続いている、とは言ってもまだ高くても9%台半ばというところですから、組合健保の保険料が10%を越えるようなら当然割高な保険料を徴収してまで維持する必要もなくこちらの乗り換えれば済む話です。
しかし大企業が自ら赤字を被ってまで維持してきた組合健保組が大挙して流入してくれば健康保険協会の財政が一気に悪化するのは目に見えていますし、慢性的な赤字のため組合健保の百倍以上という巨額の国庫負担による支援を必要としている協会けんぽがこれ以上肥大化することは国としても避けたいのは当然ですよね。

こうした状況で保険料もこれ以上無闇に引き上げるわけにはいかない、もちろん財政的な支援も多くは望めないとなれば給付の削減ということに話が及ぶのは当然で、近ごろではどこの医療機関でも患者さんの方からジェネリックに変えてくれと言われるようになったケースが増えてきているのも、単純に安いからという以前に保険者側からの指導が厳しくなってきているという事情もあるわけですよね。
ただ日経のバイアスがかかった記事とは言え「現役社員への負担増は限界」だの「高齢者支援金が膨らむため」だのという文言が並んでいるというのは、要するに増え続ける高齢者医療費をどこまで現役世代が負担しなければならないのかということを言いたいのは見え見えでしょう。
とっくに決まっているはずの70歳~74歳の医療費自己負担を2割にするという話をいつまで引き延ばすのかと先日岡田氏も苦言を呈していましたが、さすがに団塊世代の高齢化が現実化してきている時代にいつまでも特例だ、暫定的措置だと言っていられないのは当然で、皮肉にも民主党政権時代にあって高齢者医療が問い直されるという時代になってきています。

医療費の高騰で財政はもたない。「病気」を定義し、高齢者も応分の負担を/大前研一(2012年4月16日日経BP)より抜粋

 70~74歳の医療費の窓口負担について、1割負担で据え置かれている現状を改め、2割負担にすべきとの議論が起きている。逼迫している財政事情を考えれば当然の話だ。しかも、何でもかんでも「病気」として扱うのではなく、「病気」の定義を明らかにして、膨張する医療費に歯止めをかける必要がある。
(略)
 そもそも70~74歳の医療費の窓口負担は、2008年度の後期高齢者医療制度スタートに合わせて、それまでの1割負担から2割負担に引き上げられるはずだった。ところが当時の自公政権は「激変緩和措置」として負担引き上げを凍結し、現在まで1割負担で据え置いたままだ。負担引き上げの凍結には、毎年2000億円超の予算が投じられている。
(略)
 ご覧の通り、日本の医療費は次第に上昇しているのがわかる。特に70歳以上の医療費の伸びが顕著だ。

 1997年度と2009年度を比較すると、65歳未満の全人口は約15兆4000億円から約16兆1000億円へと7000億円の増加であるのに対し、70~74歳は約3兆2000億円から約4兆3000億円へと1兆1000億円も増えている。わずか5歳分の人口で、である。

 75歳以上に至っては、約7兆2000億円から約11兆7000億円へと4兆5000億円の大幅増となっている。この部分に対して従来の自公政権は特に「優しかった」わけだが、そこが歯止めのきかない医療費の根源となっている。
(略)

ま、高齢者の医療費だけがどんどん伸びているというのは年代別人口比率の変化(現役世代は減少し高齢者が増えている)ことの反映でもあって、一人あたり医療費単価からすればむしろ現役世代の方が高くなってきているとも言える話なんですけれども、こうしたマクロの話をする上では個人個人がどうこうよりも集団としてどうこうとなってしまうのはやむを得ないところですかね。
ただいずれにしても高齢者比率が高まる一方で現役世代は少子化で減っていく、そして稼ぎも一向に上向かないとなれば現にお金を持っている高齢者にだけ特例を認めるというのもおかしな話で、高齢者切り捨てとは言わないまでも少なくとも現役世代と同等の負担はお願いするのが筋ではないかという意見は今後ますます力を得ていくでしょう。
その観点からも後段で大前氏も紹介している世界各国での実際的な保険給付抑制策というものが興味深いのではないかと思うのですが、単に高齢者を窓口負担を1割にするか2割にするかなんてレベルの議論に留まっている日本がこれら諸外国と比べると何とも幼稚な段階に留まっているとも言えそうです。

 北欧の国々では、高齢者の医療費負担はゼロである。高齢者にかぎらず、若者を含む全世代の医療費負担がゼロとなっている国もある。しかし、日本のような財政問題は発生していない。税金が高いことが一番の理由であるが、税負担を極端に嫌う日本人は同時に一度手に入れた公共サービスを手放さない、という集団習癖がある。

 しかし公的負担を減らす工夫において、日本と北欧諸国との大きな制度上の違いに関しては今まであまり話題にならなかった。具体的には、北欧の国々では「病気」の定義をしている。たとえば「風邪を引いた」と言っても、風邪は「病気」に含まれないので、公的負担で病院にかかることはできない

 北欧の国々では体調が悪くなった場合、まず病院に電話をかける。「私、お腹が痛いんです」と訴えると、最初に細かく症状について質問される。質問に答えると、病院側が「その場合にはこの薬を飲んでください」と、OTC薬をすすめてくる

 OTCとはOver The Counter(カウンター越しに販売する)の略で、OTC薬は医師の処方箋がなくても購入できる一般用医薬品のことを意味する。つまり、ドラッグストアなどで市販されている薬で我慢しなさいというわけだ。

 「病気」の定義に当てはまらない場合は、患者は診察の予約を取ることすらできない。医療費をすべて国庫で負担している国では、「病気」というものがちゃんと定義されている。

 一方、日本では、ただの腹痛でもすぐに診察して高い薬を出す。患者も風邪なのにインフルエンザのような顔をして病院に行き、血液検査をして薬をもらって……と、お金がかかることばかり要求する。その結果、日本の医療費は膨れ上がってしまった。

 「ちょっと日曜日に歩きすぎて、足がむくんで痛いんです」という理由でも、病院で診察が受けられて、ご丁寧に湿布薬までもらえる。しかも高齢者なら本人はたったの1割負担である。これが北欧ならそうはいかず、「勝手にしなさい」と言われてしまう

 日曜日にテニスをやり過ぎて、テニス肘になってしまったとしよう。アメリカでは、テニス肘の医療費は公的保険から出るだろうか。答えは「出ない」である

 もちろん骨が折れたとなれば話は別だ。しかし、テニス肘のような「病気やけが」かどうか決めかねるようなものについては、保険の対象外にするという議論がアメリカではクリントン政権の時にヒラリー夫人が中心となってまとめた医療改革で出てきているし、オバマ大統領の医療改革でもこうした議論が出てきている。日本みたいに、「病気」の定義をきちんとしないで医療費をばらまく国は実は珍しいと言える。

 同じような問題は救急車の手配においても見られる。諸外国では救急車の手配は有料化が進んでいるが、日本では無料だ。「タクシーよりも安い」ということで、119番する不心得者も後を絶たない。

 アメリカでは都市によって値段が違うがだいたい2万円から4万円くらいである。ドイツやフランスでも2万円を超えるところが多い。オーストラリアでは1万円程度である。これでタクシー代わりに呼ぶ人は減るだろうし、公的負担は大幅に削減される。もちろん重病であったり、医療費負担が苦しいといった事情のある人は治療代などの請求段階で調整することも可能であろう。

近年日本でも時折思い出したように出てくる救急搬送有料化の議論などでも決まって話題になり、大前氏自身も言及しているように「もしかしたら本当の重症患者が大変なことになるのでは」という懸念はもちろんあるわけですが、例えば近年相次ぐ大野病院事件、大淀病院事件などでJBM的にも示されたように、ひょっとしたら万一…という可能性の全てに万全の体制を求めると結局何も出来ないという現実があります。
お産をするのに全ての起こりえる状態に対処出来なければ扱えないとなればナショナルセンターレベルでしかお産は出来ないことになりますし、腹痛もひょっとしたらとんでもない病気かも知れないとなればこれまた立派な地域基幹病院で専門医に診てもらわなければ何も言えないということになってしまいます。
むろんそんなことをやるだけのスタッフもコストも医療現場にないのは言うまでもありませんが、例えばちょっと風邪を引いたから、腹具合が悪いからと近所の医院にかかったらその都度「万一のことがありますからあなたは100km先の大学病院に行ってください」と言われたのでは患者の方もやっていられませんよね。

医療に限らず飛行機の事故などでも万一に備え万全の上にも万全をと言うのは簡単ですが、あまりに過剰な安全性を求めていくと結局飛行機を飛ばすことは出来なくなる、あるいは現在日本中で話題になっている原発再稼働問題なども同様で、あまりに過剰な安全性の追求は何も出来ないということにつながり、結局社会全体としてはより大きなリスクを背負い込むということになってしまいます。
そもそも日本では医療と言えば医療崩壊と言われるほど需給バランスが崩壊し現場が悲鳴を上げている、そして財政上もこれ以上の負担はもう無理だと言われている中で、ひょっとしたら万に一つにも…という懸念ばかりをあげつらっているよりは目の前の現実的な問題に確実に対処することを選んだ方がリソース振り分けの最適化にもつながり、本当に必要とする人々への医療はむしろ手厚く出来る可能性すらあるわけですよね。
別にお年寄りだけを狙い撃ちしようと言うわけでもなく、そろそろ日本でも給付の制限というものを議論していく必要があるというのであれば、代案もなく単なる反対のための反対に終始したりつまらない数字あわせのやり方にするのではなく、本当に必要な人にとっては以前よりも速く良い医療を受けられるようになるような実効性あるやり方を考えていくべきでしょう。

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2012年4月18日 (水)

職場に新人が加入してくる時期ですが

春だ、新卒の季節だと言うことなんですが、どうもこのところの社会情勢から新卒にとっても必ずしも夢のある話ばかりというわけでもないようで、国なども雇用情勢を何とかしなければと考えてはいるようですね。
そんな中で去る3月19日に総理官邸で第七回雇用戦略対話が開催されたのですが、総理官邸からの広報によれば若年雇用戦略の策定などがテーマとなっており、とりわけ若年者の厳しい雇用環境が検討すべき課題であるということでした。
もちろん就職したくても出来ないということも大きな問題なのですが、同時に最近の若年者雇用環境については表向きの雇用情勢の厳しさとは別に、こういう問題もあるらしいということを週プレが記事にしています。

3分の1が3年以内に退職。早期退職者たちの言い分とは(2012年4月13日週プレニュース)

3月19日、政府は若者の雇用対策を考える「雇用戦略対話」で、2010年3月に大学・専門学校を卒業(中退を含む)した新社会人77.6万人の内、56.9万人が正規雇用に就いたものの、3分の1に当たる19.9万人は「3年以内に辞める」と推計した。

政府は雇用のミスマッチなどを原因に挙げているが、本当のところはどうなのか。実際に部下が早期退職者した会社員たちに話を聞いた。

「新入社員が急に『結婚のお祝いがあるから来週の月曜日は休みたい』と言いだしたんです。遠方の親戚の結婚式なのかと聞いたら、『親友の入籍祝いのパーティが日曜日にあるんです。僕は幹事だし、飲まされると思うから月曜日は休ませてください』だって! 頭にきて『それは無理。ちょっとまた別の日にゆっくり話そう』ということにしたのですが、それが不満だったらしく、その週のうちに辞めていきました」(外食)

「うちは小さな会社なので新入社員は女性ひとりだけ。その彼女が2日目から出勤しなくなりました。人事担当者が電話をして理由を聞いたら、『トイレが男女共用なのが耐えられません』だって。面接に来た時点でワンフロアの小さな会社というのはわかっていたはずなのに……」(デザイン)

なかには、早期退職に「親」が絡んでくるケースも少なくないという。

「新人が出勤せず連絡も取れなくなりました。結局18時頃に『寝坊しました』と電話が。『最近不眠症で、友達からもらった“睡眠薬みたいなもの”を飲んだら、16時までノンストップで寝てしまいました』。それから2時間、何やっていたのかと聞くと『怖くて電話できませんでした』。翌日、彼は辞めていきました。退職の連絡は母親からでした」(メーカー)

「体調不良だという新入社員に『しっかり休んで体調を整えたら?』と伝えたら、翌日、母親から『一生懸命働いていたのに、あなたみたいに他人の心がわからない人が上司だから、うちの子は体調を崩してしまったんですよ! もう辞めさせてください!』と電話がかかってきました。退職手続きに来たのも母親。息子のデスク回りの荷物を片づけて、最後に私をにらんで帰っていきました」(サービス)

これらの事例も、確かに企業と若年層の「ミスマッチ」かもしれない。ただ、いくら対策をしても答えは出てこないだろう。

ご存知のように今の新規就職世代と言えばまさに世に言うゆとり世代のど真ん中で、職場などでも旧世代に属する上司との意識の乖離は以前から指摘されているところですけれども、その意識のずれがそのまま早期離職という人生の一大転機へと直結するというのは穏やかではありませんよね。
多少大袈裟に取り上げているのだろうとは言え、一昔前であれば幾ら何でもその理由で辞めるのは恥ずかしいんじゃないかと思えるような理由が並んでいますが、これを見ると世の中には幾らでも理不尽が存在するのは当たり前で、それに耐える我慢の心もないというのがさすがゆとり…という意見も当然ながら出てくるでしょう。
ただ一方でこうした状況に親が出てくるというのが典型的ですが、彼らの親世代と言えば戦中戦後の苦労も知らず好景気の中を好き勝手やりながら生きてきた勝ち組世代だけに好き放題やるのが当然と思っていて、そんな親世代に甘やかされて育てられた子供がこうなってしまうのは当たり前だという声もあるのですね。
今彼ら新入社員を指導する中堅と言えば最も厳しかった受験戦争を何とか勝ち抜いたと思ったらバブルが崩壊、後は泥沼の不景気の中でやってきた世代でしょうから、こういう後輩を見て色々と言いたいこともあるのでしょうが、どうもそうした昔ながらの感覚一辺倒ではお互い不幸になるばかりではないかとも思わされるのがこちら週プレの続報です。

年功序列・終身雇用が崩壊した現在では、早く転職したほうが合理的(2012年4月16日週プレニュース)

“5月病”という言葉も今は昔。新卒で就職した学生のうち、3分の1が「3年以内に退職する」と推測されている現在では、もはや“4月病”が当たり前かもしれない。

専門学校で写真を学んだ後、ハローワークで見つけた印刷会社に就職したAクンは、わずか1週間で退職している。

試用期間中だったので、入社したとは言えないかもしれません(笑)。募集要項には“印刷会社での写真加工”の仕事だと書いてありました。でも実際に会社に行ってみると、やっているのは延々とリストにある画像をPCで探し、指定フォルダへ入れていくだけの作業。一日でうんざりしてしまいました。そこでスキルアップしたら別の仕事が与えられるなら我慢しますが、その会社にそんな仕事はないんです。会社の雰囲気も暗く、すぐ結論を出しました

一日でうんざりしたAクンには同情しかねる部分もあるが、事実こういった決断の早い若者は増えている。2006年に出版された『若者はなぜ3年で辞めるのか?』(光文社新書)が話題を呼んだ城繁幸氏は、「企業を取り巻く環境の悪化で、その後も早期退職の傾向は強まっている」と語る。

「若い人がすぐに辞めるのも理解できます。ブラック企業は論外として、一般の企業でも年々給料が上がっていく終身雇用が崩れて、長く勤めるメリットがなくなってきたからです。仕事が楽しくきちんと評価してくれる会社ならいいですが、ほかにやりたい仕事があったり、もっと条件のいい会社があれば、移ったほうがよほど合理的。『とにかく我慢して会社に居続けなさい』というアドバイスが有効だったのは1980年代までです。1990年代以降は、そのアドバイスに従ったことにより廃人のようになってしまった人が、僕の周囲にもたくさんいます」(城氏)

大学卒業後、希望の中堅広告会社に入社できたにもかかわらず8ヶ月で退職したBクンの言い分。

大した研修もなく、上司も全然仕事を教えてくれないなかで、月に500万円の営業のノルマを課されました。質問をしたら『少しは自分で考えて行動してみようか』と言われ、見よう見まねでやっていたら、今度は『勝手にやらないでちゃんと聞け』と言われて……。ある日、『体調が悪いので休みます』と会社に連絡したら、『じゃあすぐ会社に来て。ほんとに体調悪いかどうか見るから』と言われ、もうたくさんだと思いました」

仕事内容よりも、むしろ人間関係で辞めてしまったBクンだが、前出の城氏は、早期退職の理由についてこうアドバイスする。

『なんとなく嫌だから辞めた』では、今より状況が良くなることはないかもしれません。人間関係や仕事がきつい、残業が多いという問題もどこに行ってもあるので、それを理由に辞めることはしないほうがいい。いずれはこういう仕事がしたいから、そのためにこういう経歴が必要だから転職するというように、まず自分の目的地を定めた上で踏み出す。これは学生には難しく、いったん社会に出た人だからできることですから」

5年後、10年後のビジョンがなければどこで働いても不満は出る。だが、「目的地」さえ見えていれば早期退職はその第一歩にもなるということだ。

一見早期退職を勧めているように見えて出てくるのが悪い例ばかりというのも週プレやるなですが、しかし実際にはもう少し事情もあったのでしょうが、体調不良で休むと連絡したら「ほんとうに隊長悪いかどうか見る」ではブラック企業と言われてしまいそうですけどね…
まあもちろん単なる退職ではなく転職ということであればそれは前向きな一歩になるかも知れないわけですからいいのですが、うっかりすると一日で辞めてそのままニートに転落ということもままあるのが今の時代ですから、くれぐれも後先をしっかり考えてから行動に移してもらいたいものだとは思います。
医療関係ではもともと終身雇用という概念自体が希薄で、実際に職場を転々とすることで最終的には自分の思い通りの仕事場を見つけられたという方もいますが、同時にこんなことになるはずじゃなかったのに…と後悔している人も相応にいるわけですから、転職という行為自体を無闇に卑下するのも過剰に持ち上げるのもいずれも問題があるのでしょう。
ただ普通に考えて一日で仕事の全てが判るような職場がそうそうあるはずもないのに新卒のぺーぺーに「ここにいてもこの程度がせいぜい」と見切られてしまう(少なくともそう誤解させる)というのは、指導する立場にある上の人間の見せ方もちょっとよくないのかなと考えずにはいられませんよね。

例えば医療業界などでは最近は新臨床研修制度によってお客様研修なども増えてちょっと変わってきているのでしょうが、医師になって過酷な研修医生活で一日も休みなく早朝から深夜まで仕事に追われていると「こんなことが一生続くなんて到底耐えられない…」とドロップアウトしていく人々も多かったわけですが、冷静になって彼らの上司を見回してみればそうしたペースを「一生続」けている人もそう多くはないと気づいたはずなのです。
それが下っ端に仕事を押しつけているだけであれば困ったものですが、同じ仕事を要領よくこなせるようになることで時間にも余裕が生まれ新しい仕事に手を広げていく余力も出来てくれば、いつまでも「延々とリストにある画像をPCで探し、指定フォルダへ入れていくだけの作業」で終わらずとも済むようにもなるでしょう。
先輩方もただでさえ厳しい経営状況で安月給で酷使されていれば甘ったれた後輩に厳しく当たりたくもなるのでしょうが、人間関係がスムーズに回ることは良い職場の一つの条件でもあるわけですから、もう少しうまいこと新人を手懐けられるよう一工夫していただきたいですね。
しかしまあ、この調子ですと今の親世代が退場していった後に大きな社会不安が訪れるということになるかも知れず、ですかねえ…

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2012年4月17日 (火)

治療費未収金問題 まずは世間並みの努力から

先日は税金を(支払えるのに)支払わない人が増えているという話題を紹介しましたが、同じポストセブンから今度はこんなニュースが出ていました。

救急車呼んで治療受けた後、カネないと開き直るDQN患者急増(2012年4月14日NEWSポストセブン)

 近年、経営危機に追い込まれる病院が増えているが、そこにも「払わない人々」の問題が横たわる。北関東にある総合病院副院長が、彼らのやりたい放題ぶりを告発する。

「外来もたしかに問題ですが、額でいえば深刻なのは入院費や出産費です。3か月間入院して亡くなったおじいちゃんがいて、じゃあ入院費を払ってくださいとなると“おじいちゃんがすでに払っているはずだ”と言い張って、二重取りするのか、と文句をいう。その後はいくら催促してものらりくらりですよ。それも呆れてしまいますが、もっとひどいのは自分で救急車を呼んで担ぎ込まれて治療を受けた後、保険証もなければカネもないと開き直る人たち。ここ数年で非常に増えています」

 国民健康保険料を滞納していると、保険証が打ち切られ、資格証明書を交付され、病院の窓口では医療費を全額自己負担しなければならなくなる。先の四病院団体協議会によると、この自己負担入院患者の踏み倒しが増えているのだという。

 都内の2LDKの公営団地で、「内縁の夫」という立場で妻子と生活している田中佑司氏(仮名・47歳)はいう。

「前に九州の病院で胆石の手術をしてもらったことがあるけど、そのまま払わないでこっち(東京)に来ちゃったよ。一生懸命やってもらった先生には悪いことしたなとは思うけど、しょうがないよね。次なにか手術をしたら、さすがに保険証は借りられないから自己負担だろうけど、やっぱり払えないよ」

 この田中氏は決して貧しいわけではない。夫婦それぞれの収入もあるし、「母子家庭」ということで税金等の様々な優遇を受けており、それなりに蓄財もしているようだ。にもかかわらず、手術費や入院費を「できることなら払わない方向で」といってはばからない

 ちなみにDQNとは、「ドキュン」と読み、常識のない方々を称するネット用語である。

しかし北関東にある総合病院副院長って、まさかあのお方じゃないでしょうね…とも思ったのですが、そう言えばあのお方は最近副院長から院長補佐へご昇進されたのでしたね。
何しろこの医療費未払い問題というもの、今日日ネットでちょっと検索しただけでも「未払い医療費回収!完全成功報酬制!」などという売り文句であちこちの弁護士事務所などが飯の種にしているくらいメジャーな問題になっていますが、むしろ今までの医療機関がこうした債権回収にあまりにも不真面目であったということも非難されるべきなのかも知れません。
とりわけ一部公立病院などでは「あそこはタダでみてもらえる」と妙な定評がある施設にこの種のブラック顧客が集中する傾向がありますが、未払いであってもせいぜいが思い出したように督促状を出す程度であるとき払いでいいと言う態度では、それは払いたくなくなる人も増えてこようというものですよね。
もちろんこうした事例の背景にあるのは「払わなくていいものは払わない」という、一昔前であれば誰でも当たり前に持っていたはずのモラルの失墜なのでしょうが、ネタなのかどうなのかこういう質問を公開の場でしなければならない、あるいは質問出来てしまえる人が増えてきたというのはちょっとどうなのかなと思いますね。

医療費が未払いになった場合、支払わなくて良いですか?(歯のお悩み相談)

相談者     こばひろ様     年齢     28歳     性別     男性

通院中なのですが.歯医者代が未払いになるかもしれません。
すべて保険治療でやってもらっているのですが未払いになった場合はどうすればいいでしょうか?
最後に支払うといって支払わない場合は.無視しても大丈夫でしょうか?
クレジットカードとかそいうものは.持ってません。
僕一人が未払いになっても歯医者は.お金持ちのセレブの方が多いので.平気かとは思いますが.どうしたらよろしいでしょうか?

河原 雅朗先生からの回答

治療費は支払う義務があります。
無視すれば、結局は窃盗罪、もしくは詐欺罪として
最悪刑事告発されても仕方がない状況になると思います。
豪華そうな儲かっていそうなレストランだから無銭飲食してもいいですよね、と言われても、そんなはずはありません。

渡辺 英弥先生からの回答

基本的にそのまま未払いにするのはよくないと思います。
歯科医がセレブなのはごくごく一部で、お金儲けを主にしないできちんと治療されている先生がほとんどです。
最近未払いのままどこかへ消えてしまう患者さんが問題になっていますし、私にも経験があります。
確信犯的な方がほとんどですが、そうでなく諸問題で支払い能力が無くなりそうなのであれば、歯科医師にきちんとその旨話をして、将来的に何らかの形で支払う約束をしてくれた方が私たちも助かります。
我々は保険医ですので、どのような患者さんも断ることが許されていないのが現状です。それを逆手に取るのは許されないことだと思っています。金額も自分達が決めた物ではなく、決められて中で歯科診療報酬がいただけません。その辺をご理解ください。

ま、両先生とも大人の対応だなと思いますけれども、レストランで無銭飲食すれば黙っていても即座に警察に突き出されるのが当たり前なのに、医療機関の場合は「基本的にはよくない」ことであってもそうなるのは「最悪」の場合に限られるということが現状を招いているとも言えそうです。
そもそも応召義務によって医療費未払いは受信拒否できる正当な理由にならないという判断が示されている事が諸悪の根源であるとも言いますが、以前から未収金増加に対して医療機関側からそれは改善すべきなんじゃないか?という声が繰り返し出ていることに対して、厚労省の方では「それは今は、検討することもできないというのが我々の立場」などと議論すら拒否してきたわけです。
また保険診療の場合には本来窓口支払い分も含めて保険者(国保の場合は自治体)から医療機関に全額支払い、その上で保険者自身が自己負担分を回収する(保険者徴収)のが筋ではないかという議論もあり、実際未収金となった場合に病院側から保険者徴収を請求してもほとんどの場合が「回収努力が不十分」として突き返されてきたという現実もあります。
もちろん人間心理としても役人の習性としても面倒くさいことに自ら進んで手を出すということはまずあり得ないことなのでしょうが、こうした「あ?よく知らないがとりあえず病院がかぶっとけ?」という態度が地域医療機関の疲弊を招き、医療崩壊という現象の一つの理由となってきたことは想像に難くはありませんよね。

さすがに近ごろでは地域医療の維持も難しくなってきたことから各地の自治体でも医療機関の救済ということにようやく動き始めていますが、その一つにこうした未収金について病院側が十分に努力しても回収できなかった場合には自治体が一定額までを補填するという制度が、ほぼ確実に無保険になるだろう外国人医療費未払い対策として各地で始められています。
当然ながら最終的にはこうした制度を市民全体に広げていくことが理想的であるわけですが、先日のポストの記事にもあるように税金逃れ等の目的で住民票も移していない人々が増えてきているという中で、果たして彼らを市民として扱い公金投入による補填対象にすべきなのかという議論は起こってきそうですから、そうなると国に期待したくもなりますよね。
またすでに平成19年には厚労省から民間業者に未収金回収を委託して良いという通達が出ており、実際に公立病院でも委託を行っている施設が増えてきていますが、手間あるいは金銭的なメリットもさることながらこうしたプロフェッショナルに委託することは、前述のような噂が噂を呼んでのブラック顧客集中を回避する手段としても有効であるかも知れません。
いずれにしてもこうした記事が出てくるように社会全体として「DQN」に対する風当たりが強まっていることは未収金を抱えた医療機関には追い風なのですから、まずは少なくとも世間並みの対策くらいは講じておかなければ努力が不十分だと言われてしまうのも仕方がないというものですよね。

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2012年4月16日 (月)

京都事故続報 未だ解決策は示されず

先日てんかんの話題を取り上げたところ大いに反響を呼んだのですが、偶然にも相前後して京都は祇園でてんかん患者の関わる悲惨な事故が発生したことは記憶に新しいところです。
不幸にして亡くなられた方々におかれましては御冥福をお祈りするしかありませんが、事故から数日を経てようやく各種の情報が集まり始めたことをまず紹介していきましょう。
まずは多くの方々が注目しているのは事故自体がてんかん発作と関係があるのかどうかなのですが、当初の予測に反して(?)死傷者を出した暴走自体は発作とはあまり関係ないのではないかという見方も出てきているようですね。

決意の暴走か?祇園死傷事故、発作に疑い(2012年4月15日サンスポ)

 京都市東山区の繁華街・祇園で、軽ワゴン車が暴走し、歩行者7人が死亡、11人が重軽傷を負った事故で、死亡した運転手の呉服店社員、藤崎晋吾容疑者(30)が最初に追突したタクシーの時速が、衝突で8キロ上がっていたことが14日、タクシー車載装置の記録で分かった。さらに追突後、タクシーの横をすり抜け加速したとみられ、京都府警は当て逃げしようと暴走を始めた疑いもあるとみて、持病とされるてんかんとの関連も含め調べている。

 タクシーの車載装置に残った記録によると、12日午後1時7分、時速21キロで走行中のタクシーに藤崎容疑者の運転する軽ワゴン車が追突した。ブレーキを踏んでいたが、弾みでタクシーの時速が、プラス8キロの「29キロ」に跳ね上がった。

 タクシーの男性運転手(63)によると、追突後、藤崎容疑者は驚いたような表情をして、走り去ったという。いったんバックしたとの目撃情報もある。強い衝撃を受けていることなどから、藤崎容疑者は制限速度の30キロを超える速度で追突したとみられる。

 捜査関係者によると、藤崎容疑者は追突後、タクシーの横をすり抜けて、さらに加速したとみられ、とっさに逃げることを考え、とんでもない暴走を始めた疑いもあるとみて調べている。

 藤崎容疑者はその後、赤信号の交差点に突っ込み、次々と歩行者をはねた後、南北に走る通りを北上。数台の車に接触しながら約190メートルをなおも暴走し、電柱に激突してようやく停止した。

 交差点より先の道沿いの防犯カメラに、狭い道を走り抜ける藤崎容疑者のワゴン車が写っていた。捜査関係者は「ハンドルを操作しなければできない難しい走行」としており、電柱に激突して停止する直前まで、何らかのハンドル操作をしていた可能性がある。

 また、藤崎容疑者は交差点で最初に人をはねるまでの約150メートルも、他の歩行者らをかわして走っていたことや、交差点では西側から進入してきた市バスも巧みに避け、走り抜けていたことも捜査関係者への取材で分かった。

 家族によると、藤崎容疑者には約10年前のバイク事故の後遺症とみられるてんかんの持病があり、最近発作も起きていたと説明しているが、京都府警はてんかん発作の有無と同時に「故意に暴走させた結果、人をはねた可能性が捨てきれない」として殺人容疑での立件も視野に捜査を進めている。

 タクシーの男性運転手は14日、取材に「怒る気なんてなかった。あの場所で車を止めて謝ってくれたら、それで済んだ話だったのに…」とやり切れない様子だった。

容疑者の意識有無が焦点 祇園暴走事故(2012年4月14日京都新聞)より抜粋

 京都市東山区の祇園で軽ワゴン車が歩行者らを次々にはね、運転手を含む8人が死亡、11人が重軽傷を負った事故で、運転後に死亡した藤崎晋吾容疑者(30)に当時、意識があったのかどうかが焦点となっている。京都府警は、道幅が狭く、ハンドル操作が必要な大和大路通を約370メートルにわたって走り抜けた点を重視する一方、「(持病の)てんかんが影響した可能性はある」とする。府警は目撃者の証言や防犯カメラなどの客観資料を積み上げ、事実確認を続けている。

 大和大路通の道幅は、一番狭い地点で4・3メートル。おおむね5~8メートルの道幅が続く。府警幹部は「あの狭い道を壁などにぶつからずに走り抜けた事実をどうみるか」と話す。

 府警はほかに、意識的なハンドル操作をうかがわせる目撃情報を得ている。そのひとつが「タクシーに追突後、いったん軽ワゴン車をバックさせた」との住民の目撃情報だ。ほかに、交差点進入時にクラクションが鳴り、同交差点より北の大和大路通は左にカーブし、ハンドル操作をしないと走行が難しい点を、意識があった根拠として指摘する。

 一方、タクシー追突時に軽ワゴン車が前方車両を押し続け、バックしている様子はなかったとする複数の目撃証言がある。追突の間、ずっとエンジンをふかす高い音が続いたのを聞いた人もいる。

 また、軽ワゴン車が電柱に激突して止まった際、容疑者が泡を吹いていたとの目撃がある。

 府警は「てんかん症状が出ていたかもしれない」と説明する。タクシーとの追突事故でパニック状態に陥って暴走した可能性も指摘し、「意識の有無を判断するのは時期尚早」(府警幹部)という。
(略)

どうも相矛盾する複数の証言が錯綜して真相は藪の中状態とも言えるのですが、てんかん発作が影響したとしても栃木のクレーン車事故のように事故時に完全な意識朦朧という状態ではなかったようですし、あるいは衝突後の状況から見るに軽い発作による思いがけない事故に動転してパニック障害のようになっていたのかも知れません。
本人は2003年の交通事故後から意識障害が起こるようになり服薬を始めていたということで、薬の内服自体はきちんと行っていたという家族の証言もあるようですが、すでに京都府警も手持ちの残薬と処方日数との照らし合わせに寄る服薬状況の確認や、血液鑑定による薬剤検出などにかかっているということですから、いずれ客観的な治療状況が明らかになるものと期待しておくべきでしょう。
一方で医療機関や周囲の疾患に対する認識はどうであったのかということも気になるところですが、てんかん絡みの相次ぐ重大事故を意識しているということなのでしょうか、関係各所の証言からは十分に管理責任ということも意識しているかのようにも思えるのは自分だけでしょうか?

祇園の事故 てんかんの症状で通院(2012年4月13日NHKニュース)より抜粋

(略)
藤崎容疑者が通院していた京都・南区の京都九条病院は、12日夜に会見し、適切な治療をしてきたとしたうえで、本人と家族に対しては自動車の運転は禁止だと何度も伝えていたと話しました。
病院の山木垂水院長は、「事件を聞いて驚いている。病院としては適切な治療をしてきた」と話しました。
そして、守秘義務のため病名や治療の詳細については明らかにできないとしたうえで、自動車を運転するには危険な状態だったとして、本人と家族に対して運転は禁止だと、再三、伝えていたと説明しました。
また、容疑者が自動車を運転していたことは、病院としては把握していなかったと話しました。
(略)

祇園暴走死傷事故「てんかん」で食い違う姉と会社の話(2012年4月13日ワイドショー通信簿)より抜粋

(略)
   藤崎は3月に運転免許を更新したが、その時にはてんかんの持病については申告していなかった。藤崎の姉は「今年1月から自宅で2、3回てんかんの発作が起きていました。会社にはてんかんの持病があると告げ、今の会社を辞めて次の会社を探そうということになっていた矢先でした」と沈痛なお面持ちで語る。勤務先の経営者は「病気だということは知らなかった」と話している。通院していた病院の院長は「車の運転は本人や家族に再三にわたり禁止すると言ってきた」という。
(略)

てんかん患者の免許取得「自己申告」なら誰だって隠したい…(2012年4月13日ワイドショー通信簿)より抜粋

(略)
   車を運転していたのは近くの呉服雑貨店に勤める藤崎晋吾容疑者で、家族の話によると、藤崎は大学生だった10年前にバイクの自損事故で頭の骨を折る大ケガを負った。このケガが原因でてんかんの発作が起きるようになり、最近も月に1回程度の割で発作が出て通院していた。3日前には家族が「車に乗る仕事ならもう退職した方がいい」と忠告していたという。

   通院先の京都九条病院の山本垂水院長は「この患者さんに関しては適切な治療を行ってきた。自動車の運転に関しては本人、家族に再三にわたり禁止を申し上げてきた」という。

 会社はてんかんの発作通院していることを知らされておらず、藤崎はこの日、社有車で配達先へ商品を届ける途中だった。家族は「本人は『(てんかんであることを)言った』と言っていたが、それを言うと会社に居づらくなると思っていたようだ」と話している。
(略)
   作家の吉永みち子は「条件をクリアし免許を取得している人もたくさんいるだろうが、それが自己申告であれば、仕事を失い生活を失うことに結び付いて、(申告する)決断するのを迷う。条件を付けたならば、条件がクリアされているかチェックが必要ですよ。本人を守ることになるわけだから…」と話す。長嶋一茂(スポーツコメンテーター)は「運転免許制度も見直す必要がある」と指摘した。

   ただ、どこがチェックするのか通院している病院が警察と連携してチェックする仕組みが最適なのだろうが、個人情報保護との関連で難しい問題もありそうだ。

今のところてんかん発症後の過去の事故歴などについては特に情報が出ていないようなのですが、仮に事故がなかったとしても今年の初めから発作を繰り返していたにも関わらず3月になって無申告で免許の更新をしていたというのは意図的に隠したということなのか、それとも申告が必要であることを知らなかったのか、後者であるとすれば制度周知徹底の不足ですし、そもそも誰が徹底すべきだったのかということになりますね。
ちょうど一連のてんかん患者による事故が相次いで報道されている中で同僚が運転中にてんかん発作を起こして以来営業職から事務職に転向させられたという症例報告が出ていて、この場合も当の本人は「たいしたことはないのに」と不満を募らせて結局退職したというのですが、これまた重大事故を未然に防いだ英断と称讚すべきか、不当な強権発動だと批判するべきか意見の分かれるところだと思います。
ただこうして相次ぎ重大事故が報道されるようになるといつまでも自己申告だけでいいのか、何らかの強制力を発揮すべきなのではないかという意見は当然ながら台頭してきているのですが、その手段あるいは主体を誰がどう担うかという点で一向に議論がまとまりそうにないのが現状であるようですね。

【社説】京都8人死亡事故 偏見持たず原因究明を(2012年4月15日琉球新報)より抜粋

(略)
 てんかんの持病がある人の運転は制限されていたが、2002年の道交法改正で、2年間発作がなく、その後も数年間発作が起きないと医師が診断した場合など、条件付きで免許取得が可能になった。
 一方で取得・更新時は持病の申告が義務付けられているが、クレーン車の運転手も容疑者も免許更新時に持病を申告していなかった。自己申告に委ねられているためで、重大事故につながる懸念がかねて指摘されていた。
 祇園の事故の3日前には、鹿沼市のクレーン車事故の遺族が、てんかん患者が無申告で事故を起こした場合の厳罰化を求める約17万人分の署名を国に提出。事故の再発防止に向け、無申告のてんかん患者が免許を不正取得できない仕組みづくりなどを求めていた。その矢先の事故だけに関係者にとっては二重の衝撃だろう。
 容疑者は10年前にバイク事故を起こし頭部を負傷。家族によると1~2年前から発作が出るようになり通院し薬を飲んでいた。事故原因は捜査の推移を見守るほかないが、発作との関連が裏付けられれば、本人を含め家族や医師、勤務先などがどう病気と向き合っていたか論議を呼ぶだろう。
(略)

[京都暴走事故] 再発防止へ対策を急げ(2012年4月15日南日本新聞)より抜粋

(略)
 警察庁によると、交通死亡事故のうちてんかん発作によるものは過去5年で18件発生している。てんかんの持病を持つ人の運転をめぐっては、2002年まで制限されていたが、2年間発作がなく、その後も数年間発作が起きないと医師が診断した場合などは免許の取得や更新が可能になった。

 しかし、本人の自己申告に委ねられており、申告しないケースが後を絶たない。鹿沼市の事故も運転手が免許更新時に申告しておらず、重大事故につながった。運転手は自動車運転過失致死罪で懲役7年の判決が確定している。

 ただ、厳罰化だけではかえって持病を隠す人を増やすことになりかねない。日本てんかん学会によると、発作が抑制できている患者による事故発生率は一般の人と変わらない。一人でも多くの患者がきちんと治療を続けて、正常な状態で運転できる環境をつくることが重要だろう。

 病状に応じて免許を停止できる制度の導入も検討したい。家族や医療機関が連携を深めて患者本人の自覚を促すとともに、運転適正をこまめに見極めて助言する。必要なら、不正に免許を取得できないような方策も考えなければなるまい。患者団体や専門医、警察、法務省などが参加して、議論を始めるべきだ。
(略)

白昼の暴走 惨劇の原因を明らかに (2012年4月14日信濃毎日新聞)より抜粋

(略)
 てんかん発作が原因とみられる死亡事故は、ここ5年間で18件起きた。免許の取得に病気の申告が義務付けられているのを知らなかったり、取れないことを心配して隠したりする患者がいる

 社会的な偏見も見逃せない。正規の手続きで免許を取ったのに運転業務から外された、病気を告げると退職を迫られたといった事例が、隠す理由になっている。

 鹿沼市の事故の遺族が、同様の事故の厳罰化や、免許の不正取得を防ぐ制度づくりを国に要請した。道交法の改正で規制強化を求める動きも出ている。

 ただ、事故の原因になる病気はてんかんに限らない。3人が死亡した水戸市の玉突き事故では、糖尿病患者が起訴された。13人が死傷した京都市の多重衝突事故を引き起こしたとされるのは、認知症の患者だった。

 こうした事故の多くで共通するのは「運転しないように」という医師の助言に従わなかった点だ。道交法の規則や義務、医師の指導を守る意識を浸透させること、家庭や職場でしっかりサポートすることが、まず必要だろう。
(略)

てんかん申告への仕組み検討へ(2012年4月13日NHKニュース)

京都市で起きた事故を受けて、松原国家公安委員長は13日の記者会見で、死亡した運転手の男にてんかんの症状があったことに関連して、運転免許の申請などの際に病状を正確に申告するための仕組みを検討する必要があるという考えを示しました。

この事故を巡っては、軽自動車を運転して死亡した藤崎晋吾容疑者(30)が、てんかんの症状で通院していたにもかかわらず、先月、運転免許を更新した際に、てんかんの症状があることを申告していなかったことが警察の調べで分かっています。
これについて、松原国家公安委員長は記者会見で事故原因は調査中だとしたうえで、「障害者などの社会参加といった問題もあり、慎重な検討が必要だが、交通の安全との両立を図る観点から、どのような運転免許制度の見直しが必要か、早期に議論を進めていきたい」と述べました。
そのうえで、具体的には運転免許の申請や更新の際に病状を正確に申告するための仕組みを検討する必要があるという考えを示しました。
(略)

さすがにこの状況で公的になんらの対策も行わないというわけにはいかないでしょうが、少なくとも運転免許更新を行う警察側の立場からするとその場で自己申告がなければどうしようもないのは当然ですから、それだったら通院している医療機関側から情報提供でもさせる仕組みでも作れよと言いたくもなるでしょう。
一方ですでに医療系サイトでも「治療歴報告が義務化されたら大変」だの「俺は運転しても大丈夫なんて診断書書くつもりない」だのと様々な意見が錯綜していますが、以前から議論されているような「麻薬中毒など明らかに犯罪行為に関わっている者が来院した場合に通報すべきか否か?」という命題と比べても、約100万人とも言われるてんかん患者が相手となると規模も頻度も違ってきますよね。
まして免許の欠格条項に該当しているてんかん以外の疾患患者を含めて考えると話が際限なくなるのみならず、特定疾患患者だけを狙い撃ちにすることなくどう公平性を担保していくのかも含めて頭が痛いところで、あちらこちらを見て回っても今のところ現場の実情や社会的影響も考慮した現実的な妙案は未だ見つかっていないようです。
ただいずれにしても専門家である医師の助言にきちんと従わず疾患コントロールを怠るなどというケースは論外ですから、病識の欠如という点でしばしば話題になる糖尿病なども含めて患者の皆さんには「何かあれば自分だけでなく他人の命すら危険にさらす、家族の人生も破壊してしまう」という部分までもしっかりと認識していただくのが治療の第一歩であり、社会人としての義務でもあるということでしょうか。

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2012年4月15日 (日)

本日のぐり:「パルパスタ 倉敷店」

近ごろでは様々な局面で「何でもありか?!」と感じてしまう驚きのネタが満載なのが中国という巨大国家ですが、先日またこんなびっくりニュースが紹介されていました。

中国:事故で車横転 スイカ持ち去るも救助要請は無視(2012年04月10日毎日新聞)

 【上海・隅俊之】中国・雲南省大宝の高速道路で4日、大量のスイカを積んだトラックが横転事故を起こし、車内に男性1人が取り残されていたのに、集まった人々は散乱したスイカを持ち去るだけで助けようとせず、男性は死亡した。雲南テレビなどが伝えた。

 広東省仏山市では昨年10月、2歳の女児がひき逃げされたのに18人が見て見ぬふりをし、女児が死亡する事件が起き、冷漠社会(他人に無関心な社会)として問題になった。インターネット上では「『見死不救』(死にそうな人を助けない)がまた起きてしまった」などと、道徳心の喪失を嘆く声が広がっている。

 事故は4日午後4時20分ごろに発生。約35トンのスイカを積んで昆明に向かっていたトラックが、ブレーキが利かなくなり、コントロールを失って横転した。運転手は助け出されたが、後部座席に乗っていた男性が取り残された。運転手は集まった見物人らに「助けてください」と男性の救助を求めたが、ほとんどの人々がスイカを持ち去る一方、救助要請を無視したという。

しかし日本人的感覚からするとこれだけでも十分びっくりなんですが、本当に驚くべきは中国では事故を起こせば周辺住民が略奪のために群がってくるというのは日常茶飯事だと言うことで、ここ最近でも高速道路で事故をしたトラックから積み荷のコップを強奪したり、未明に事故を起こしたトラックからも積み荷の辛子味噌を強奪したりと、住民はいったいどこから情報を収集しているのかと思うような状況であるようです。
今日は近年世界的なネタソースとしてその国際的地位を高めつつある中国からの話題を紹介してみたいと思いますが、まずはこちらも思いがけないものを持ち去ってしまうという驚くべき話題を紹介してみましょう。

危険! 油田から天然ガスをビニール袋で持ち帰る村人たち―中国(2012年2月29日サーチナ)

 山東省浜州市にある油田で、付近の村人が大型のビニール袋で天然ガスを勝手に集めて持ちかえる姿が後を絶たないという。中国国際放送局などが伝えた。

  20日午前、同市黄河十二路にある油田に大きなビニール袋をもった中年女性がやってきた。女性は慣れた手つきで天然ガスのバルブを開けると、ビニール袋をその上にかぶせた。袋は急速に膨張し、だいたい4分ほどで、長さ6メートル、直径1メートルほどの「エアバッグ」ができあがった。

  可燃性の天然ガスを風船の如く持ち帰ろうとする村人について、油田付近のトイレ管理者は「もう何年もやっている。毎日朝か夕方に7-8人は来る」と語った。油田の作業員は「非常に危険なので何度もやめるよう説得したが、効果がなかった」と説明した。

  この危険な「お持ち帰り行為」は、浜州市のほかの油田でも行われているという。別の油田の作業員は「ある村では天然ガスパイプを勝手に引きこみ、各家庭で使っている」と紹介した。また、「以前、元の送ガス管が停電したのを知らなかった村民が家でガス管を開いていたため、復旧時に流れた大量のガスが火に触れて爆発したことがある」とも話した。(編集担当:柳川俊之)

彼の地の政治思想的には国家の財産はすなわり人民の財産ということで理想的なのではないか?とも思われる話なんですが、とにかくその画像の圧倒的なインパクトが印象的なニュースですよね。
中国と言えば近年結婚事情が非常に難しいことになってきているということもしばしば話題になりますが、その副産物?というべきなのかこんな妙な事件まであるようですね。

見合い相手の実物が「ブサイク」、女性が服脱ぎ暴れる=中国(2012年4月8日Searchine)

  中国・甘粛省で先日、インターネットで知り合った男性と「お見合い」すべく会いに行った女性が、実物を見てあまりにイメージと違うことに気が動転し裸で走りだす事件が発生した。環球網が7日伝えた。

  同省嘉峪関市で現地時間3月27日午後8時ごろ、河南省からやってきた女性が、インターネットで知り合った男性が働く会社を予告もなく尋ねた。仕事中だった男性はすすだらけの顔面にマスク姿で髪はボサボサだった。その姿を見た女性は「あまりにもイメージと違いすぎる」と深く失望して気が動転し、突然服を脱いで大声で叫び出した。

  突然職場を尋ねられた挙句、「イメージと違う」と奇行にまで出られてしまった男性は警察に通報。警察官によって説得された女性は平静を取り戻し衣服を身につけるとともに、男性に対して往復の交通費を要求、男性は直ちにこれを受け入れた。警察官に付き添われて駅までやってきた女性だったが、男性に対して追加の交通費を求めだした。男性が躊躇(ちゅうちょ)したところ女性は再び服を脱ぎ、全裸になって公道を走りだした。

  警察官や通行人によって女性が取り押さえられたのは、翌28日の午前1時ごろだった。再三の説得によりようやく河南省の家に帰る意思を示し、列車の切符を受けとった女性は突然警官に対して「病気で結婚生活が破たんした。家には6歳の娘がいる。今回のお見合い相手が想像していたより良くなかったので、大脳が刺激を受けて、してはいけないことをしてしまった」と語ったという。女性は午前2時過ぎ、列車に乗って帰宅の途についた。

  警察官の1人は女性について、「興奮時には想像を超える挙動を見せたが、落ち着くと思考や話し方がはっきりしている。精神疾患があるかどうかは判断しかねる」と不思議そうに語った。(編集担当:柳川俊之)

いやむしろこうした事情を知ってしまった後ではこれで縁が切れたなら良かったと言いたいところですが、しかしもしや新手の商売か?とも思ってしまうような手口でもありますよね。
このあたりですとまだしも双方合意の上で事が進むのですからよろしいのですが、あまりに婚活も先走り過ぎるとこういうことになってしまうようです。

最年少はなんと生後100日! 子ども専用婚活サイト「子どもお見合い」に物議(2012年3月22日ウーマンexcite)

晩婚化・非婚化が進んでいると言われて久しい。結婚どころか特定の恋人がいない若者も増えているとしばしば取り上げられている。

その一方で結婚願望を持つ若者も増え、婚活にいそしむ人も多い。そんな子ども世代を心配する親もいるだろう。

同じく結婚への不安が高まる中国で、なんと赤ちゃんから参加OKの子ども専用婚活サイトがあるそうだ。「自分の意思も言葉で伝えられない頃から婚活ってどうなの!?」と物議をかもしている。

子ども専用婚活サイト「子どもお見合い」を始めたのは中国の育児系ウェブサイトBaby Treeだ。お見合い子どもの写真とプロフィールを登録し相手を募るというものだ。カップルが成立すると、希望者にはサイト内で結婚式を挙げることもできる。相手に不満がある場合はサイト内で「離婚」も可能だ。告知をしたところ1週間で200家庭以上が参加、すでに40組あまりのカップルが成立しているそうだ。

参加者は、

「ママ友ができて嬉しい」
「本気で婚約させるわけではないけど、幼なじみと結婚って素敵。ちょっと期待」
「お見合いで知り合った男の子が本当に可愛い。うちは娘しかいないから息子ができたみたい」

と主に親が楽しんでいる様子。

また、両親が厳しく結婚まで男性と話したことさえほとんどなかったという女性は「娘には同じ思いをさせたくない。小さいうちから異性の友達を作ってほしい」と本気さを伺わせる。いずれにせよ親たちは意義を感じているようだ。

だが、ネットユーザーは

「幼稚園や小学校に行けば自然と友達ができる。無理に見合いをさせるなんてバカらしい」
「子どもの交友範囲をコントロールしたいだけなのでは」
「完全に親のエゴ」

と疑問視した意見が多い。

なお、心理カウンセラーは「『お見合い』で子どもに遊び相手を探してあげること自体は悪くありません。友達は子どもの成長を促すでしょう。しかし長期的にお見合いをさせることは好ましくありません。8才~10才頃に男女の性差に対する意識が生まれます。このような時期から思春期に親が『お見合い』をさせていたら、性に対して早熟になる可能性があります」と注意を促している。

このようなサービスが人気を集めるのは親たちの子どもに幸せになってほしいという願いと不安の表れだろう。日本で同様のサービスがあったら皆さんは利用してみたいだろうか。

ま、昔の日本にも親が決めた許嫁なんてものがあったわけですが、生物学的に言うと同居の肉親等幼少期に親しく交わった人とはそうした感情が発達しにくいという意見もあるようですから、果たして将来に結びつくかどうかは何とも言いがたいところでもありますかね。
ここまで苦労に苦労を重ねてゴールにたどり着けばバラ色の生活が待っている…というのであればよろしいのですが、これがその報いかと思われるような奇妙な風習があるというのですから中国の花婿も大変です。

【世界不思議習慣】中国では花婿は路上でズボンを下ろされる(2012年4月8日ロケットニュース24)

真昼間から暴行現場に発生か!? 中国のとある街で、白昼堂々1人の男性が数人の男に取り囲まれたッ! 顔には小麦粉を塗りたくられた挙句、羽交い絞めにされてズボンを下ろされているではないかッ!

だがよく見ると、やられている男性はなんだか楽しそう。実はこれ、中国の一部の地域で行われている結婚祝いの風習らしいのだ。世界中には様々な結婚式の催しがあるのだが、他国に例を見ないかなり珍しもののようである。

この風習は中国の山東省シ博(しはく)市で行われているものだ。シ博市は『封神演義』の太公望の故郷としても知られている。結婚を祝って路上で花婿のズボンを脱がせるという、独特な風習が現在も行われているのである。

その一部始終が動画で公開されているのだが、それを見るとこの日めでたく結婚式を迎えた男性は、親戚と友人に取り囲まれて、なぜかしゃがみこんでいる。突然数人が寄ってたかって彼を押さえつけ、あっという間に羽交い絞めにされズボンを下ろされてしまった。すると、真っ赤なモモ引きが激しく露出し一堂爆笑。大変楽しそうだ。

中国では、結婚式に花嫁にイタズラをしかける風習は有名なのだが、このように花婿にしかけるのは大変珍しい。思わず「何やってんねん!」と言いたくなるが、結婚式の前に親戚や友達とバカ騒ぎしたいという気持ちは万国で共通しているのかもしれない。

もしシ博市でズボンを脱がされている男性がいても、周りに赤い花をつけた車が止まっていれば、まず結婚式と見ていいだろう。「恭喜!(ゴンシー / おめでとう)」とお祝いするのも一興である。

その状況はリンク先の映像を参照していただきたいところですが、しかしそうあることを想定して完全武装で迎え撃つ花婿を見守る花嫁の心境もどうなんですかね…
中国と言えばもはや少々のものが爆発したところで驚きませんが、物理的に不可能でありそうなことを可能にしてしまうというのが四千年の歴史のなせる技ということなんでしょうか?

裂けて飛び散るコイン…依然として続く謎の現象=中国(2012年2月7日サーチナ)

 福建省の泉州晋江市内の商店で2日正午ごろ、3歳の男児が持っていた1元硬貨が裂けて、飛び散った。男児は手にやけどをした。中国では時おり、硬貨が炸裂する事故が発生している。中国新聞社が報じた。

  2日の事故で、3歳男児はコイン投入式の遊具の自動車で遊ぼうとしていたことが分かった。母親に連れられて来た商店の入り口に設置しているもので、男児は好んで乗っていたという。いつものように母親にせがんだ。

  男児は自分で硬貨を入れることに慣れていた。母親によると、2日も自分で硬貨を持って、店の入り口に行ったところで「バン」という大きな音がしたという。男児の叫び声に驚いた母親が駆けつけると、周囲に煙がたちこめており、渡したばかりの硬貨が床に落ちていた。

  2007年には、浙江省温州市永嘉県で6歳男児がおもちゃにしていた1元硬貨が裂け飛ぶ事故が発生したことがある。当初は「偽造硬貨で、内部に不安定な成分があった」、「硬貨に爆発性の化学物質が付着していた」、「こすれたために発生した静電気の影響では」など、原因について諸説があったが、事故を起こした硬貨の観察やコンピューターによるシミュレーションなどで、すべて否定された。

  改めて事故発生時の状況を調べた結果、男児が停車中の電動バイクのところで遊んでいたことが分かり、「電池の差込部分か、その他にあった漏電・ショートの発生部分に硬貨が触れた可能性が高い」という結論になった。

  2008年にも江西省内で、3歳の児童が持つ1元硬貨が炸裂する事故が発生した。やはり電動バイクのところで遊んでいたので、07年の事故と同様に「ショート」が原因だった可能性が高いという。

  2日の事故でも、店の入り口付近に電動自転車が停められており、男児が硬貨と電動バイクを接触させた可能性があるという。遊具の自動車と事故の関係は伝えられていない。(編集担当:如月隼人)

いや、それは電気が流れたりすることもあるかも知れませんけれども、だからといって硬貨が普通爆発するものでしょうかね??
こちらも爆発ネタですけれども、中国ではいったいどこに爆発のネタが仕込まれているのか判らないというびっくりなニュースです。

轟音とともに飛び散る変圧器…原因「ハトがとまった」=中国(2012年4月10日サーチナ)

  湖北省武漢市で8日、電柱上部に設置された変圧器が轟音(ごうおん)とともに飛び散った。駆けつけた修理員によるとハトがとまったことが直接の原因だったという。長江商報などが報じた。

  事故が発生したのは漢口一元路にある電柱に設置された、高圧電流を低圧に変換する変圧器。住民によると午後1時ごろ「ハトが変圧器に舞い降りたとたんだった。巨大爆竹が破裂したような轟音がした。ハトも吹き飛んだ」という。

  周辺の広い範囲が停電したという。駆けつけた修理員によると、取りつけていた安全用の部品のひとつが欠落していたとみられる。そのため、ハトがとまったとたんにショートが発生したという。

  修理は午後4時ごろまでに終了し、周辺地域への電力供給も回復した。(編集担当:如月隼人)

思いがけない被害に遭遇した鳩には迷惑千万だというものですが、変圧器に鳥がとまるたびに爆発しているようではおいそれと道も歩けませんよね。
最後に取り上げますのはこれまた中国名物と言ってもよさそうな食品関連の話題ですが、いつもながらこの珍妙な弁明が興味深いというしかありませんね。

買った卵の白身が真っ赤! 生産者「アレが来たんだろ」―中国(2012年3月6日サーチナ)

●真っ赤な白身の卵が発見……生産者は「生理」と謎回答

  中国・山東省青島市で先日、真っ赤な白身を持った鶏卵が見つかり、メーカーに問い合わせたところ担当者が「ニワトリに月経が来たのだ」と説明したことが明らかになった。中国国際放送局が5日伝えた。

  同市内に住む女性は、スーパーで販売されていた「昆虫鶏卵」を買って帰った。「昆虫鶏卵」の殻は赤みを帯びており、虫を食べさせて育てたニワトリが産んだ卵で、一般の卵より高かったという。いざ食べようと卵の1つをボウルに割り入れたところ、白身の部分が赤くなっていた。

  女性がスーパーの担当者に問い合わせたところ「正常だ。普通の卵と同じだったら『昆虫鶏卵』ではないから」との返答があった。「昆虫鶏卵」を生産した同市のメーカーに問い合わせると、担当者は「見つかったのが1、2個なら、特殊な状況だ。母鶏に月経が来たのだろう」と語った。

  中国農業大学の季海峰博士は「ニワトリに月経はない」とメーカーの言い分を否定したうえで、赤い白身の原因を「菌感染による輸卵管の重度炎症」あるいは「問題飼料の使用」の2点と推測した。季博士は「飼料の一部として配合することはあるが、鶏卵用のニワトリは昆虫をそのまま食べることはない。赤い白身の卵は食べないように」と呼びかけた。(編集担当:柳川俊之)

いや、「普通の卵と同じだったら昆虫鶏卵ではないから」というのも素晴らしければ、「母鶏に月経が来た」という生物学の常識を覆す新説開陳も感動的なのですが、それでも中国ならこれでもありか…と思ってしまうのは自分だけでしょうか。
その意味で一番意外だったのはおいしくいただきましたというわけでもなく、ごく普通に「これどうなってんの?」と問い合わせてしまった消費者の行動の当たり前さであったとも言えるかも知れません。

本日のぐり:「パルパスタ 倉敷店」

以前に知人から「ここのパスタがなかなかおいしい」と紹介されてから、いずれ訪問してみようと思っていたのがこちらのお店なんですが、いざ来てみますと店自体はごく普通の構えなんですが、ここはファミレスか何かと思うくらいに広い駐車場が用意されているのにまず驚きます。
岡山・倉敷に展開する生パスタ専門店で「パスタ・ピッツァ(ピザ)・パエリアなど、ランチもディナーも豊富」なことが売りなんだそうですが、昼の時間に用意されたランチセットは好きなパスタをメインにパンか大盛りを選択、これにドリンクバーとサラダがつくというものです。
今回はこのランチセットを選択してみましたが、メインのパスタの方は色々と季節メニューなどもあるものの、今回初めての訪問ということであえて定番のキャベツとベーコンのアーリオオーリオにしてみました。

ドリンクバーで飲み物を用意して帰ってくると待つほどもなくさっそくサラダが出てくるのですが、これがよくあるおまけのミニサラダというものではなくてなかなかきれいに仕上がっている本格派で、見た目にも楽しめますよね。
のんびりとサラダを食べて待っているつもりだったんですが待つほどもなくメインディッシュが登場してきまして、アーリオオーリオにこのぶっとい麺はちょっとミスマッチなんじゃないかなと思いつつ口に運んでみますと、しこしこと言うよりももちもちした生パスタらしさを保った食感ときれいに乳化したソースとの案配も思ったほど悪くなく、まあ普通に食べられるなという感じですよね。
大盛りと言っても昨今のメガ盛り系と比べると特にどうこういうことはなく、レストランの一人前から普通に家で食べる一人前くらいになったという感じなんですが、これでしたらパンで腹を膨らませるよりは素直に大盛りにしておいた方が楽しめるかも知れません。

しかし盛り付けや接遇の様子を見るとまともな料理などもやってそうなんですが、ピッツァたパエリアなども一応あるとは言えパスタ専門店というのもちょっと違和感を感じないでもないんですが、まあしかし地方都市の町外れという立地を考えると正解なんでしょうかね?
接遇の方はパスタ専門というわりにはまともな料理屋っぽく妙に丁寧なのはよいとして、一つには接遇マニュアルに実行が追いついてない感じはあって早口言葉かと思うくらいに聞き取りにくくなることがあるということと、その方面で格好良さを追求するのならスタッフ用語も英語じゃなくてイタリア語に統一してもよかったかも知れませんね。
しかし見ている間にもあっという間に満席になるくらいですから人気店なんだとは思うのですが、さほど大店というわけでもない店内のテーブルが結構予約席で埋まっていたりするらしいといったところも含めて、何かパスタ屋というものに対する個人的イメージをちょっと裏切られたような気になるお店ではありましたね。

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2012年4月14日 (土)

新聞なんて17世紀に生まれたメディアですし

アメリカで先日こういう調査結果が出ていたのをご存知でしょうか。

アパレル製造に新聞社、消えゆく業種トップ10入り=米調査(2012年4月11日ウォールストリートジャーナル)
 IBISワールドの調査によると、消えゆく業種ランキングのトップ10にアパレル製造、家電修理、ビデオレンタルなどが入った。

 いつもながらの理由が添えられている。多くの製造業の職が労働コストの安い海外に移り、さらにこうした傾向により家電価格が押し下げられ、消費者が修理に魅力を感じなくなった。

 また、オンラインでの動画ストリーミングの増加により、映画やビデオゲームのソフトウェアの必要性が低下した。

以下は、消えゆく業種トップ10

1  女性用アパレル製造

2  コスチューム&チーム・ユニフォーム製造

3  靴類製造

4  金物類製造

5  記録可能メディア製造

6  新聞発行

7  金融仲介

8  DVD・ゲーム・ビデオレンタル

9  家電修理

10 現像

もちろんアメリカでの話ということで直ちに日本と同様に考えるわけにはいきませんが、各種製造業に混じって新聞発行と金融仲介がランキング入りしていることが注目されますね。
一般論としてもビデオレンタルと同様にネットワーク経由で消費者と直接商品を取引する形態が一般化してくることで仲立ちする産業は廃れていくものと考えられますが、実際に日本においても新聞やテレビといった既存メディアの衰退ぶりは今に始まったことではないとは言え、昨今のようにマスコミの捏造報道ぶりが即座に検証の対象とされるようになるとますますお粗末さが際だって消費者離れが加速しがちです。
先日は朝日が「四国電力が法令に反して発電所の点検を怠っている!」と書いたものの実はそんな法令はなかったことを指摘され謝罪に追い込まれたり、毎日が「天然記念物の桜が今年も花見で賑わう!」と記事にしたところ実際には昨秋の台風で根本から折れていたりと、素人目にもお粗末すぎる捏造が目立つのは彼らが末期的状態にあることを示しているのでしょうか。
そうした状況にあって近ごろではマスコミウォッチ、既存マスコミ批判ということが一つの娯楽としてもネットメディアの主要コンテンツとしても成立しているようですが、最近のマスコミを語るキーワードはどうやら「ずれている」ということであるようです。

上司に小沢一郎叩き命じられた記者「上司の感覚ずれてる」(2012年4月13日NEWSポストセブン)

 小沢氏の「政治とカネ」問題には、検察と大マスコミが作り上げた虚構があまりにも多い。その最たるものは水谷建設元社長による5000万円受け渡し証言である。小沢氏の秘書である石川知裕氏に元社長が現金を渡す現場のやりとりを複数の関係者が証言したと朝日新聞やTBSが報じたが、その後、他メディアの後追いはおろか、続報も全くない

 明らかな誤報もあった。検察が押収した石川氏の手帳の記載内容について、5000万円授受が行なわれたとされる2004年10月15日の欄に、受け渡し場所のホテル名が記載されていると共同通信(2010年1月25日付)が報じ、読売と日経が追随した。が、実際にホテル名が記されていたのは2005年4月で、さすがに3社とも記事の訂正・削除をせざるを得なかった

 このように、検察リークによる「誤報」を連発した果てに定着したのが、「政治とカネ」という言葉である。過去30年にもわたる全国紙5紙の過去記事を検索したところ、「政治とカネ」が使われたのは約2万件。驚くことに、そのうち実に1万4000件がこの5年に集中し、うち約半数を小沢報道が占めている。その理由を、元読売新聞社会部のジャーナリスト・大谷昭宏氏はこう分析する。

「現状では小沢氏を罪に問える材料は何もなく、事件取材をしている現場記者たちは、無理筋だと分かっている。だから、これまでの犯罪報道なら『贈収賄』や『闇献金』という具体的な容疑で書くのが原則のところを、『政治とカネ』という漠然とした言葉にせざるを得ない

 とにかく小沢氏に疑惑をかぶせて批判したいというだけの恣意的な報道です。ある現場の記者は、『デスクなど上司からは小沢の悪い記事を書けと要求されるが、何も容疑がないのになぜ悪く書けというのか。上司の感覚のほうがずれている』と嘆いていた」
(略)

小沢氏云々の話は週ポスの持論でもありますから今後の裁判の進行を見ながら判断していくしかありませんが、実際に主要マスコミがそろって小沢バッシングに走っていた、それが特に斬新なネタがあるからと言うわけではなくマスコミ各社の方針としてあることないこと書き立てていたのだということは、特に事情通ではなくとも誰しも感じていたことだろうと思います。
近ごろではさすがに世間もうんざりしてきたことを感じているのか、その矛先が例えば橋下大阪市長など新たなターゲットに向かいつつあるようですけれども、これまたマスコミが「橋下の○○はケシカランじゃないか!」と言うことがことごとく市民の強力な支持を得ているわけですから、これまたずれているというしかありませんよね。

やりすぎだゾ! 橋下市長 たばこ1本の不始末で駅助役をクビ- ゲンダイネット(2012年4月9日日刊ゲンダイ)

  大阪市の橋下徹市長(42)が「たばこ1本」で職員にクビを宣告だ。大阪市営地下鉄の駅長室で助役(54)が喫煙、火災報知器が作動し電車に遅れが出た問題で5日、この助役の懲戒免職を検討するようトップダウンで指示した。

  市営地下鉄では今年2月、御堂筋線梅田駅で火災が発生。ホームの倉庫内で清掃業者が吸った、たばこの不始末が原因とみられ、橋下が各駅に構内の全面禁煙の徹底を呼びかけたばかり。

  橋下は「(助役は)ミスではなく故意犯。市長のメッセージを無視している」とカンカンだが、過去に喫煙を理由に免職となったケースはない。助役がクビになれば、不服申し立ても予想されるキワドイ処分だ。はたして、助役は「故意犯」と言い切れるのか。

  問題の助役は四つ橋線本町駅に勤務。橋下の全面禁煙指令まで駅長室内は分煙だった。

 「助役は当日、駅長室で軽い朝食後、室内の給湯室に向かった。そこはかつての喫煙スペースで、今は地上に上がって吸える場所を探さなければいけない。部屋には当時、助役以外に誰もおらず、つい魔が差したのでしょう。ポケット灰皿を手に“食後の一服”と、火を付けた途端に報知器が鳴り出したというのです」(市営地下鉄関係者)

  電車4本に影響が出たが、遅れは最大1分。助役をかばう気はサラサラないが、喫煙はあくまで「出来心」だろう。一方的に「市長に逆らう故意犯」と断罪し、クビにするのは乱暴すぎる。

 「あえて言えば“たかがたばこ”でクビなんて、ムチャクチャです」と言うのは、嫌煙家ながら過剰な禁煙運動に警鐘を鳴らしてきたジャーナリストの斎藤貴男氏だ。

 「橋下氏は自分の方針に従わない職員をクビにして、権力をみせつけたいだけなのでしょう。しかし、その本性を露骨に出せば反感を買う。今回は、相手が喫煙者なのをもっけの幸いに『たばこは絶対悪』『吸っているヤツが悪い』という最近の風潮に便乗して強権を発動したのです。“禁煙ファシズム”が恐怖政治に悪用されるとは、ヒドイ話。絶対に許してはいけません」

  小指を1本立てて、“コレで会社を辞めた”は今は昔。たばこ1本で首筋が寒くなる時代が来るとは、喫煙者受難も極まれりである。

ご存知のように今年初めに梅田駅で煙が充満する騒ぎがあり数千人が避難を強いられ一時パニック状態になりましたが、その時も禁煙を指示されている場所にも関わらず可燃物の山積するゴミ置き場で隠れてタバコを吸っていたのが原因であったというのですから、橋下市長が二度と再発しないよう禁煙厳守を指示している中でそれでも無視してタバコを吸うというのはうっかりや出来心では済まされない話です。
それを過剰な禁煙運動云々と言うのは全くの見当外れであって、別にこれが職員が隠れて花火をしてボヤ騒動が相次いだという状況でも全く同じことであるのは言うまでもないことなのですが、こうまで牽強付会な援護射撃をしてみせるというのも彼らの始めに市長バッシングありきという大方針が理由であることは間違いなさそうですね。
もちろんたとえ間違った方針でも最後まで貫徹するというのはそれなりに意志の強さを示すものではありますが、もともと橋本市長自身がマスコミによって見いだされマスコミとのやりとりを利用して現在の地位についたことにも象徴されるように、こういう話を聞いてしまうとどうも全ては売るための出来レースに過ぎないのではないかという疑念すら湧いてきます。

TPP推進政府広報 全国紙に税金1億4000万円 「電通」と業務契約(2012年4月3日しんぶん赤旗)

 「読売」「朝日」「日経」「毎日」「産経」の全国五大紙3月31日付に掲載された環太平洋連携協定(TPP)に関する政府広報に国民の血税1億4000万円が使われていることが分かりました。本紙の問い合わせに内閣府大臣官房政府広報室が答えました。

 政府広報室はこの広告を5紙合わせて2500万部に掲載。業務契約は大手広告代理店、電通と結んでいます。

 政府広報は、「日本はTPP協定交渉参加に向けて関係国と協議を行っています」として、協定参加への世論づくりを狙っています。

 この間、全国紙は「TPP国内調整のテンポが遅すぎる」(「日経」2月24日付)、「米韓FTA 日本はTPP参加で巻き返せ」(「読売」3月16日付)と題する社説を掲げ、TPP参加に向けて世論をあおってきました

 また、3月8日~31日にかけて東京新聞や北海道新聞などブロック紙、北國新聞や大分合同新聞など地方紙の計49紙にも半ページを使って、TPPに関する政府広報が掲載されました。この広告も電通との業務契約でつくられ、1億円がかかっています。

日頃からメディアは第三の権力だの政治の監視装置だのと高尚なタテマエで飯を食っているというのに、批判する当の相手からお金を受け取って宣伝に協力するというのはおかしいとは思わないのか?ですし、平素からのスポンサーに対する彼らの態度を見ていればこれでまともなジャーナリズムが成立するとは到底思えませんよね。
先日はマスコミ業界の中の人が「マスゴミと呼んで全否定するだけでは何も生まれない」などと言っていましたが、冒頭の調査にも現れているように国民は別にマスコミから有益な何かが生まれてくるなどということを期待しているわけではなく、すでに終わった業界、いわば歴史的遺物としてその終焉ぶりを生暖かく見守っているだけなのかも知れませんよね。
「こんなに沢山のマスコミ批判があるとは、国民の皆さんの我々に対する熱い期待を感じています!」などと前向きに生きていくのもよろしいのですが、これだけ社会の変革が速い時代に古いメディアが未来永劫変わらぬ存在意義を発揮出来ると考えているのであれば、それこそ「ずれている」ということではないでしょうか。

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2012年4月13日 (金)

プロ弱者と呼ばれないために

本題に入る前に恐縮ですが、何故かこのところスパムがもの凄いことになっていて、今までは一応手動でも確認するようにはしていたのですが実際上システムの自動振り分けに頼らざるを得ないという状況です。
基本的な方針として少々のことで無闇な削除はしたくないのですが、「明らかな商業目的の書き込み、トラックバックは削除の対象となり得る(特に連投の場合)」「システムからスパム認定された書き込み、トラックバックのうちで明らかにスレ違いと思われるものは救済しない」といった感じでやっています。
今後もなるべく手動での確認も併用していくつもりですが、気になる不具合等ありましたらご連絡いただければその都度判断して対応したいと思います。

さて、給食費未納を始めとして払える公的料金でも払わないというケースが増えていると、以前から社会的な問題になっていたのはご存知の通りですが、どうもこのところ少しばかり風向きが変わってきている気配です。
少し以前から年金や国保の未納率が上昇していて、ワープア化の影響がここまで深刻化している!とマスコミなどでも取り上げていましたけれども、最近ではむしろ払わない側に問題があるかのような論調も目立ってきていますね。

税金を払わない47歳男性 「税金ないと生活かなり助かる」(2012年4月9日NEWSポストセブン)

税金? 払うわけないじゃん。だって、そもそも俺ここに住んでないもん」

 平気な顔で笑うのは、都内の2LDKの公営団地で妻子と生活している田中佑司氏(仮名・47歳)だ。彼は3年前まで暮らしていた九州からいまだに住民票を移していない。住民登録もしていないので、都民税等の督促も来ない

 彼は、母娘家庭の「内縁の夫」という立場だ。シングルマザーだった今の妻と知り合ったのは7年前だが、現在にいたるまで籍を入れない理由は「いろいろ得だから」だという。

「カミさんは身体が弱くてあまり働けないということで生活保護を受けている。だから飲みに行く時なんかはそこから小遣いもらってるよ。うちは税金や保険料なんかは一切払ってない。こういうのがないと生活はかなり助かるよ」(田中氏)

 まるでうまく節約をしているかのように誇らしげに語るが、一家は決して貧しいわけではない。田中氏は友人の紹介でイベントの下請け業を営み、妻も生活保護の手前、「無職」ということになっているが、実際は知人のスナックで週2~3日バイトしている。ふたりとも報酬は現金日払いで受け取っている。唯一、今の生活で不便を感じるのは、田中氏名義の国民健康保険証がないことだが、

「風邪を引いた時は謝礼を払って知り合いの保険証を使わせてもらう」(田中氏)

 いま、公的な支払いを拒否する人々が急増している。定期的な収入もあるし、家賃を払い、時には嗜好品や娯楽にもカネを費やすが、税金や公共サービスに対する負担はしたくないと踏み倒す。

給食費未納率トップの沖縄 月5回、2人×5組で回収に回る(2012年4月10日NEWSポストセブン)

 生活に困窮し、税金や保険料を払えない人に紛れて、支払い能力があるのに「払わない人々」が増えている。そんな「払わない人々」の象徴が、数年前から社会問題となっている「給食費未納者」だ。

 2009年度の文科省調査によると、学校給食を実施している公立小中学校の55.4%で未納者がおり、未納額は26億円に上る(推計)。4年前の調査より4億円も増加している。

 未納の原因は、「保護者の責任感や規範意識の問題」が53.4%で、「保護者の経済的問題」43.7%を上回っている。経済的な困窮により「払えない」人が増えているのも事実だが、問題は保護者が意図的に「払わない」事例である。
(略)
 未納率全国トップの沖縄県で、さらに地区別1位の国頭郡では、8.1%の世帯が給食費を滞納している。国頭郡国頭村の給食センターでは、職員が月5回ほど、2人×5組で回収に回る。

 全国に未納が広がるなか、自治体や学校も対策を講じている。愛媛県新居浜市は2011年10月、給食費の催促に応じなかった11世帯に対し、子ども手当の支給口座を差し押さえる強制執行を行なった。だが、その結果は興味深いものだった。

「引き落としができた5世帯以外は、子ども手当が振り込まれた日に即、口座から引き出していたようで、差し押さえられなかった。最初から返す気がない悪質な手口です」

 新居浜市教育委員会の学校給食課課長はそう憤る。

しかし「働かない方が得」という認識が一般化してくると社会の危機だと以前から気になってはいましたが、こういう風潮が蔓延してくると消費税増税に対する追い風ということになるんでしょうかね(だからこそマスコミも取り上げ始めたのかも、ですが)。
給食費支払いを求めると「住民税はきちんと払っているのだから、足りないならムダな公共事業を減らして、そちらで賄うべき」などと主張したりするおかしな方々もいらっしゃるというのはいまさらですが、給食費回収に訪問すると逆ギレして怖いから放置しているなんてのは医療費未納問題と同じで、債権者側にも今までのやり方に不備があったのかなという印象も受けるところです。
昨今こうした「支払ったら負け」という姿勢がさらに悪化して「働いたら負け」という風潮が蔓延してきていることは非常に憂慮すべき事ですが、特に冒頭の記事などに見られるように生活保護絡みの問題行動は非常に昔から数多かったのは公然の秘密であって、ただそれを既存の大手マスコミなどが全く表立っては取り上げてこなかったという事情があったわけですよね。
ところがこのところ社会全般の貧困化が進んで生保受給者との逆転現象が問題視されるようになってきた中で、こうした問題行動山積する人々までも「弱者」であるとして手厚く保護するというのはおかしいんじゃないかという声が挙がるのは当然ですが、今の時代はその当たり前の庶民感情を取り上げるメディアの選択肢も増えてきたということがこうした記事の増加からも伺えます。

生活保護者“急増”の舞台ウラ…サラリーマンの“働き損”許すな(2012年4月9日zakzak)

 消費税増税の前に、政府の歳出削減を求める意見は多い。中でも、生活保護費予算が3・7兆円にまで膨れ上がった背景について、与野党が「年金や最低賃金より生活保護の受給額が高いため、生活保護に流れる」「医療費の自己負担がないため、医療費が激増している」などとモラルハザードを指摘している。病気や障害などでやむを得ない事情がある受給者も多い。だが、「働いたら負け」の社会になりつつあるとすれば、これを放置することは許されない。

 「東京都では、圧倒的に年金加入よりも生活保護の方が得。医療費無料など、さまざまな特典がある。年金保険料を払わずに好き放題やって、最後は生活保護に行くというのが一番安易な道だ。(年金保険料を)払った人の方が恵まれるようにならないといけない」

 民主党の桜井充参院議員は、4日の参院予算委員会で、こう政府に詰め寄った。桜井氏が示した「特典」とは、別表の通りだ。

 生活保護受給者は、月額6万6000円を切った国民年金受給者よりも手取りが多い。介護や医療費は原則無料で、NHK受信料、住民税なども免除されている。このほか、地域ごとに上限が定められている(最大5万3700円)家賃も受け取れるうえ、光熱水費の減額や母子家庭なら加算もある

 厚労省によれば、今年1月時点で、全国の生活保護受給者は、戦後混乱期の1951年度(月平均)の204万6646人を突破して、209万1902人で過去最高を記録した。

 2012年度予算の生活保護費予算は3兆7000億円で、同年度の税収見込みが42・3兆円だから、ほぼ約9%に上る。全国最多は、橋下徹市長の大阪市で、18人に1人が生活保護を受給している。

 世帯主が「働ける層」(15-64歳)の生活保護受給が急増しているのも大きな問題だ。リーマン・ショック前の08年8月には、この層の受給割合は9%だったが、11年3月には21%にまで急増している。

 1000万人いるという年収200万円以下の「ワーキングプア層」は、年収200万ならば月収は16万7000円ほどになる。家賃や税金、社会保険料を支払えば、生活保護受給者に比べて可処分所得が下回るケースもある。「生活保護の方が得」となってもおかしくはない。

 自民党生活保護プロジェクトチーム座長の世耕弘成参院議員は「自民党時代は若者が申請に来ても受けなかった。09年に民主党政権になって、これが一変した。年越し派遣村の村長・湯浅誠氏が内閣参与に入った。厚労省が通達で『窓口に来た人は、できるだけ早く認めよ』と出して、タガが外れた。09年度の生活保護費は2兆8000万円だったが、12年度は30%も増えた」と話した。

 同党の片山さつき参院議員は先月末の参院予算委員会で、生活保護受給者の中で、在日外国人への支給率や増加率が増えている実態を明らかにした。人口比で見ると、支給率は3倍以上になる。

 膨れ上がった生活保護費予算のほぼ半分、1兆8000億円超は医療費だ。1人当たり医療費(年額)は、09年度のデータで81・5万円。国民健康保険(国保)加入者は45万円だから、1・8倍となる。

 医師でもある民主党の桜井氏はこの点を問題視して、こう追及した。

 「医療費の自己負担がないので、好き放題とは言わないが、(本当に)必要な医療だけなのか。大阪市では生活保護の人以外は看ていない病院が34ある。新薬を処方してもらったうえで、ネットで販売する貧困ビジネスもあると聞く。ここにメスを入れていかないと、相当、不公平感がある」

 厚労省保護課は夕刊フジの取材に対し、11年7-9月の段階で、国保と後期高齢者を除く、外来または入院の患者がすべて生活保護受給者だった医療機関が、全国で何と104もあることを明らかにした。

 自民党の世耕氏は「生活保護の患者は、取りっぱぐれがないので病院にとっては最高のお客様だ。大きなモラルハザードが起きている」と指摘する。財務省の政務三役経験者も「4500億円は削れるはず」と話した。
(略)

ま、今どき生保受給者=最上の顧客扱いといっている施設はいずれにしてもかなりアレですから、淘汰が進んでいけば結果として地域医療の改善にも貢献するかも知れませんけれどもね…
かくして生保受給者への対策は一応各地で進んでいるようで、かつてであれば「社会保障最後の砦を切り捨てるなんて許せない!」と糾弾されればいや正直申し訳なかったと頭を下げて終わっていたものが、近ごろでは状況を見ながら相応に厳しく対応するようにもなったということでしょうか、場合によっては余りにも悪質なケースでは訴訟沙汰になったりもしているようですね。
もちろんこうした厳しい対応自体が新たなトラブルの元になっている部分もあり、各地では現在進行形で役場と受給者を支援する市民団体との間で争いが勃発していると言いますが、いずれにしても世論の変化と財政上の要請とが一致している以上は不公平な既得権益打破の象徴として生保改革を求める大きな流れは変わらないのではないかと思います。
すでに自民党では生保の現物支給化などを次回選挙の公約に掲げるといった話も出ているように、この方面ではきちんと厳しく対応しますと主張をする方が票に結びつくということも知れ渡ってきていますから選挙の大きな争点にもなりそうですが、国の方でも選挙を待たずに制度改革を始めたようですね。

生活保護からの自立支援=就労収入の一部積み立て-厚労省(2012年4月7日時事ドットコム)

 厚生労働省は7日、生活保護の受給者が働いて得た収入の一部を自治体が積み立て、将来、生活保護から抜け出したときに生活費として手渡す制度を創設する方針を固めた。政府が今秋をめどに策定する「生活支援戦略」に盛り込む。9日に開催する国家戦略会議で議論を開始する。
 小宮山洋子厚労相が7日、さいたま市内で開かれた政府主催の社会保障と税の一体改革に関する対話集会後、記者団に明らかにした。
 生活保護受給者は、厳しい経済環境や高齢化を背景に、昨年7月以降、過去最多を更新しており、今年1月に209万人を超えた。厚労省はこうした状況を受け、現役世代の受給者を対象とした自立支援策が必要と判断した。

就労の機会が確保されるのかなどやらない理由は幾らでもありますが、生保を受給し始めればずっとそのぬるま湯に浸かっているのが一番楽という現状を変えるためにも、まずは何かをやってみなければ何一つ変わらないのは確かですよね。
興味深いのはちょうどこの厚労省の方針表明と相前後して、全国でも特に生保受給者比率が高いことで有名な大阪市から全く同様の話が出てきているということなんですが、同市では西成区改革の一環として同区内でこの制度を導入してみようと意気込んでいるということで、当然ながら国政レベルよりもはるかに小回りが効くだけに動き出せば早いはずですよね。
西成区と言えば12万人の人口中実に3万人近くが生保受給者ということで市財政への圧迫も相当なものがありますが、国と厚労省にしてみればただでさえ前述のように自治体業務の中でかなりのストレス発生源となっている生保関連の仕事をさらに面倒にするお願いをする前段階として、まずは大阪で実地テストをやって有効性などを検証していただければ非常に都合がいいはずです。
本当に最後の命綱として生活保護を必要としている真面目な受給者の権利を守るためにも、「生保受給者=働かず食っていける究極の勝ち組」という世の中の目線を正しく改めていく必要があるわけですし、生保受給者本人はもちろん彼らを支援する市民団体の方々なども、本来そうした前向きな方向で二人三脚で努力を重ねてもらった方がよほど建設的というものですよね。
行政側の工夫や努力ももちろんですが、なにより当事者の方から「我々はこんなことも出来る!もっと我々の力を社会のために活用する道を探ってくれ!」というくらいの声が挙がるようになってくると、とかく日陰者扱いされがちな社会的地位の向上にも大いに益するのではないでしょうか。

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2012年4月12日 (木)

てんかん事故問題 署名提出される

先日紹介しました悪質なてんかん患者による事故の厳罰化を求める署名が、このたび国に提出されたということです。

悪質な事故厳罰化を 遺族が署名提出(2012年4月9日NHKニュース)

去年4月、栃木県鹿沼市で、小学生の列に持病のてんかんを申告せずに免許を取った男が運転するクレーン車が突っ込み、児童6人が死亡した事故で、遺族が9日、悪質な事故の厳罰化などを求める30万人分を超える署名を国に提出しました。

署名を提出したのは、死亡した児童の遺族11人です。
この事故でクレーン車を運転していた男は、持病のてんかんを申告せずに免許を取得し、医師の忠告に従わず運転を続けた結果、発作が原因で事故を起こしました
男は悪質な事故に適用される危険運転致死傷罪ではなく、自動車運転過失致死の罪で起訴され、法律の上限の懲役7年が確定しています。
裁判のあと、遺族は刑が軽すぎるとして署名活動を始めました。
これまでに、今回のような悪質なケースでは、上限が20年の危険運転致死傷罪を適用できるよう刑法の条文の改正を求める署名を17万人分余り、また、申告が義務づけられている病気を申告せずに免許を取得できないようチェックを強化するよう求める署名を16万7000人分余り、合わせておよそ34万人分の署名を集めました。
遺族たちは9日、それぞれの項目を担当する小川法務大臣と松原国家公安委員長に署名を提出しました。

このあと、遺族が記者会見を開き、遺族会の代表で、息子の卓馬くん(当時11)を亡くした大森利夫さんは「大臣は、お二人とも署名を正面から受け止めて取り組んでいくと発言して下さいました。てんかんの病気を問題にするのは、どうしても、まじめに病気と向き合っている人にも影響し、申し訳なく辛かったのですが、署名活動を続けてきてよかったです」と話していました。
また、今後の活動について、息子の大芽くん(当時9)を亡くした伊原高弘さんは「大臣のことばを信じ、署名活動は当分休止します。ただ、今後も悲惨な事故が繰り返されないよう、できることをしていきたい」と話していました。

鹿沼事故 17万人署名を提出(2012年4月10日朝日新聞)

 6人の幼い命を奪った鹿沼市での事故から間もなく1年となる9日。遺族は全国から寄せられた17万人分の署名を国に提出し、刑法と運転免許制度の改正を訴えた。遺族らによると法相らは前向きな考えを示したといい、「今後の動向を見守りたい」と語った。

 午前11時半。6家族11人の遺族は、法務省で小川敏夫法相と面会した。遺族代表の大森利夫さん(47)は、17万829人の署名と刑法改正を求めた請願書を提出。他の遺族は児童の遺影を持ちながら見守った。

 その後、遺族は小川法相と非公開で懇談。遺族によると、小川法相は「署名の提出はもう必要ありません。17万人の署名で十分です。正面から問題に取り組みたい」と答えたという。

 遺族は松原仁・国家公安委員長とも面会。16万7398人の署名と免許制度の改正を求める請願書を渡した。松原委員長も、亡くなった子どもたちと同じ年代の子どもがいることを明かしたうえで、「早期に再発防止策を取りたい」と語ったという。

 請願書では、不正に免許を取得したてんかん患者が死傷事故を起こした場合には危険運転致死傷罪を適用することと、病歴を隠したまま運転免許が取得できないような制度の改正を求めた。

「国が一歩踏み出したことを感謝したい」――。遺族は署名の提出後、都内で記者会見を開き、法相らの対応をこう評価した。

 署名活動は昨年12月末から県内各地で協力を呼びかけ、3カ月余りで約17万人分が集まった

 大森さんは「全国のみなさんのおかげです」と感謝の言葉を述べた。小川法相からの「署名はもう必要ない」との言葉を引き合いに出し、「前に進められたような気がした」と話した。

 署名活動は休止する考えだが「国が動かなければ、活動を再開する」とし、現在も寄せられ続けている署名は別の機会に提出するという。伊原高弘さん(40)は「今後は皆さんと一緒に動きを見守っていきたい」と語った。

 一方、日本てんかん協会(東京都)もこの日、法務省と国家公安委員会あてに、てんかん患者への差別防止を訴える要望書を提出した。その中では「運転に不適切なのは症状(状態)であり、病気そのものや病気のある人ではない」としている。(毛利光輝、浜田知宏)

当面は活動は休止するとは言え、「国が動かなければ、活動を再開する」というのは昨今の政治の状況を見ると早晩活動再開があり得るということなのだろうなとも思うのですが、いずれにしても運転免許取得という今や成人にとって当たり前のような行為にもこうした問題点が潜んでいたということを再認識させる上では非常に印象的な問題提起になったかと思います。
朝日ら主要メディアの論調を見ても非常にこの運動に支持的な機運が見え隠れしているのは確かで、逆にこの状況で「だがちょっと待って欲しい」とてんかん患者の人権が云々と言い出すことはなかなか難しそうな雰囲気でもあるのですが、そんな中でさりげなく同日に要望書を提出しているのがご存知てんかん協会です。
一応この中では署名の求める要望に関して「反対」のコメントが出ているようで、無論予想の範囲内ではあるもののどういうロジックで反対論を唱えてくるかが注目されていたわけですよね。

日本てんかん協会が法務大臣に「刑法および運転免許制度に関する要望書」を提出(2012年4月10日医療人材ネット)

日本てんかん協会(東京都新宿区)は9日、法務大臣・国家公安委員長に宛て「刑法および運転免許制度に関する要望書」を提出した。てんかん患者の運転免許取得を巡って、「病名による差別」が行われる事のないようにする事などを求める内容となっている。

昨年4月、栃木県鹿沼市で運転免許を不正取得した患者がてんかん発作によって起こした交通事故により複数の小学生が死亡した。この事故の被害者遺族らが、てんかん無申告の運転免許不正取得者の起こした死傷事故に対する厳罰化などを求める署名活動を行い、10日には法務大臣あてに署名を提出した。同協会はこれが、「対象をてんかん患者に限定した」要望となっているとして問題視しており、今回の要望書もこれを受けたもの。

具体的な要望は以下の通り。「1. 運転に不適切なのは病気の症状(状態)であり、病気そのものや病気のある人ではありません。病名による差別はしないでください。/2. 病気のある人に、症状(状態)によっては運転できないという社会的責任を適切に自覚するための方策を、関係機関と協力をして一層推進してください。3. 病気の症状(状態)のために運転免許証が取得できない場合には、その状態にある人の生活の不便を補填する施策を、関係省庁と協力をして推進してください。」

平成14年の法改正により、「発作が再発するおそれがないこと」を条件に可能になった、てんかん患者の自動車免許取得。てんかん患者の権利を守るためにも、患者支援策を含めた適切な制度運用が求められている。

協会の言うことのうちで2.、3.に関しては今後も当然ながら推進されるべき社会的課題であるわけですが、これ自体は今回の厳罰化云々とは直接関係のあることではありませんから、やはり協会自身も問題視していると言うように1.の部分が主張の最大の眼目であることは明らかですよね。
無論、先日も紹介しましたように例えば糖尿病で意識朦朧となって事故を起こすというケースも実際にあり、法律上の条文からもコントロール不良のてんかんと並んで無自覚性の低血糖や再発性の失神発作なども免許を与えない対象となっているわけですから、協会の主張するようにてんかんだけを狙い撃ちするのではなく、これらをも同時に規制しなければ片手落ちというしかありません。
病名による差別ではなく正常な運転に支障を来すかどうかという状態による区別をしっかり推進していくということは、猫も杓子も車くらい運転して当たり前という現代の風潮に対して一石を投じることになるでしょうし、これを機会に交通安全ということを改めて考えていくことも必要なのかなとも思いますね。

むしろ実際上そうしたチェックをどうやって行っていくかということが難しいところですが、無論免許取得者の数と検査の手間を考えれば全数スクリーニングなどという行為はコストの上でも手間の上でも現実的ではありませんし、実際問題としては最低限事後の処罰への適用と、可能であれば例えば人身事故を起こした人間に対してはある程度医学的なチェックをしていくといった運用になるかと思います。
ただ対象を限定したとは言っても多数に対して有無を言わさず医学的な診断を課した結果、てんかんに限らず糖尿病などと診断されてしまうとその後の保険加入などの面でも色々と不具合もあるでしょうし、もちろんてんかん協会の言うような社会の言われなき差別を受けるかも知れないからチェックなどとんでもない!という人もいるかも知れません。
ただ考えて見れば冒頭の記事にも「申告が義務づけられている病気を申告せずに免許を取得できないようチェックを強化する」という文言がありますが、例えば法律上は一定の視力がなければ免許は取れないと言うことになっていて、きちんと治療し視力が必要水準を上回っていることを免許取得時にも更新時にもチェックされているわけですよね。
そう考えると免許取得で利益を得る側の自己申告だけに頼っているという現状が仮にも国家資格の与え方としてどうなのかということで、例えば今後この辺りについて「本来資格が得られないはずなのに杜撰なチェックで免許を与えた」などと国の責任を問う訴訟沙汰にでも発展することになれば、国としても否応なしに対応を迫られることになるのかも知れません。

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2012年4月11日 (水)

福島からまた新たな火種が

ネット上での噂話をどの程度信用するかは非常に難しいところですが、公的な地位にある人が公的な場でソースの怪しい噂を信じてうかつな発言すると時として責任問題にもなりかねないのは当然のことですよね。

うわさ話を信じ「福島市長が避難」神戸大教授、誤った発言を謝罪/兵庫(2012年4月9日産経ニュース)

 神戸大の山内知也教授(放射線計測学)は9日、2月の講演会で「福島市長は山形市に避難した」などと発言し、福島市から謝罪を求められていたことを受け、福島市役所を訪れて瀬戸孝則市長に「放射能に苦しむ市民の皆さまと市長との信頼関係を損なったことを深くおわび申し上げます」と謝罪した。

 瀬戸市長は「今回の震災では流言飛語のたぐいが多く蔓延(まんえん)したが、市職員の業務への悪影響を考え、謝罪を求めた」と説明、山内教授の謝罪を受け入れた。

 市長との面会後、山内教授は「今から考えると非常にうかつで、うわさ話を信じ込んでしまい、本当に申し訳ない」と釈明した。

 市によると、山内教授は2月に大阪市内で行った講演会で「福島市の市長は山形市に住んで、毎日公用車で通っている」などと発言した。

思いがけず身に覚えのない言いがかりをつけられた形の瀬戸市長としては心身ともに多忙な中で背後から刺されたようなものですけれども、今回の震災においても信憑性の怪しい流言飛語の類は幾らでも散見されたのは阪神大震災と同様で、むしろ福島などにおいては事後においても現在進行形であらぬ噂が誕生しているという点でより深刻かも知れません。
先日も紹介しました福島のSAで大量の福島産食品が捨てられていたという週刊誌報道もマスコミによる捏造報道なのではないかという話もあって、もはやマスコミがソースだからと信頼できるものではないという困った時代なのですが、そんな中で最近世間で少しずつ広まってきているのが現地当事者の方々の証言という形での「被災地では保証金を手に毎日パチンコばかりやって遊び暮らしている」という噂です。
現金収入の乏しい地域の方々が一気に巨額の現金を手にした結果、毎日タクシーでパチンコ、居酒屋、カラオケ通いだなどと言う証言があったと言うのですが、今度は同じ福島県内から公式にその現状を認めるかのような市長発言が飛び出してきたというのですから信憑性も一気に高まりますよね。

「原発避難者、働かずパチンコ」 いわき市長が発言/福島(2012年4月10日河北新報)

 福島県いわき市の渡辺敬夫市長は9日、福島第1原発事故で同市に避難している福島県双葉郡の住民について、「東京電力から賠償金を受け、多くの人が働いていない。パチンコ店も全て満員だ」と述べた。復興協議で市役所を訪れた平野達男復興相との会談後、記者団に語った。
 同市には市民から「避難者は仕事もせずにパチンコばかりしている」という声が寄せられているといい、市長が感情的な行き違いなどを憂慮した形だ。
 渡辺市長はまた、「避難者は医療費が(窓口負担免除で)無料なので市内の医療機関は大変な患者数だ。1年後にどうなっているか心配だ」と指摘。避難者の流入に伴う診療増で市民の受診機会に支障が出ることに懸念を示した。
 いわき市は約2万5000人の避難者を受け入れ、市民との間で摩擦が起きている。双葉郡の自治体が集団移転する「仮の町」の候補地に同市が挙がっていることについて、渡辺市長は文化、歴史的背景から理解を示しながら「市の将来計画や地域コミュニティーに大きな影響がある」と指摘した。
 渡辺市長は3日の記者会見で「仮の町について国や県、同郡の自治体から説明がない」と不快感を示していた。

冒頭の記事にもありますように、何しろ福島と言えば震災以後数々の根拠無き噂や風評被害によって大きな影響を被り続けている地域であって、特に自治体首長ともなればその対策に連日頭が痛い思いをしているだろう中での発言ですから、どうもこれは「うわさ話を信じ込んで」しまったなどという類のものではなく、少なくとも一部においてそうした事実はあるのだろうなと思わされますよね。
実のところ福島の汚染地域では巨額の経費をかけて地域一帯を除染するくらいなら、そのお金を各世帯に分配して別な地域で生活を再建させてくれた方がよほどいいのでは…といった意見の相違が住民間にも発生しているという話もあるくらいで、ましてひとたび個人の懐に入ったお金を生活再建のために有効活用していくか、一時の歓楽に消費してしまうかは個人の自由というものではないかとは思います。
ただここで注目していただきたいのは市長発言が必ずしも「避難者は遊んでばかりでケシカランじゃないか!」といった倫理的見地から出てきているわけではなく、そうした避難者を受け入れた側の自治体のトップとして自分達市民の生活への悪影響を心配しているということで、それも単に「あいつらなんだ」といった感情的反発に留まらない実害があると言っている点ですよね。

特に渡辺市長の発言で注目されるのは避難者によって地域医療に深刻な影響が出てくるのではないかという懸念を表明していることで、何しろ大都会というわけでもない地方都市に市人口の1割近くになる大人数の避難者が一気に押し寄せてきた、そして場合によってはこのまま定住するかも知れないともなれば、元々医療過疎地域に挙げられていた福島であるだけに大変な影響があるはずですよね。
とりわけ市長自身も言及しているように警戒区域からの避難者は未だ医療費自己負担が全額免除されている、そして仕事もせずにパチンコばかりしているというくらいですから暇は十分にあるとなれば医療機関に通いたくもなろうと言うもので、しかもテレビでも新聞でも今後は避難者の健康被害が心配されるなんてことを連日報道してきたわけですから、何かあればすわ!ついに自分にも健康被害が来たか!と昼夜を問わず病院に駆け込みたくもなるでしょう。
例えば海外でも時折古い地域コミュニティーの中に海外移民が大量に流入して新たなコミュニティーを形成してしまい、元々の地元住民との間に深刻なトラブルに発展するというケースがままありますが、こうした新規流入者は多くの場合たいした資産もなく貧しい生活をしている人々が多く、地元住民から見れば物質的・心理的な面では多少なりとも優越感のようなものを持ってはいられるでしょう。
ところが今回のケースでは流入してきた避難者は地域住民の多くが生涯手にすることもないような大金を手にして日々遊び暮らしていられる、そんな避難者がようやく少ない人員で回してきた地元病院を占拠して「さっさと診察しろ。どうせ俺たちゃタダなんだろ」と毎日大きな顔をしている(ように見える)というのでは、これは感情的にも非常におもしろくないことにならざるを得ないですよね。

すでにこの避難者問題は各地で様々な問題を呼んでいて、一方では避難者が不当な差別にさらされているという話もあれば、他方では避難者自身が新たな差別を産んでいるというケースもあって難しいところですが、特にいわき市のように住民に対して無視出来ないほどの比率で避難者が流入してきたケースではより面倒な問題が出てくるということですね。
今後もし同市に「仮の町」が出来れば地元住民と避難者との感情的分断が行政的区分によって固定化されかねないだけに、「市の将来計画や地域コミュニティーに大きな影響がある」とは当然の判断でしょうし、現時点ですでにこうした問題点の所在に気づいているのであれば市長としてもすんなり仮の町にオーケーを出す訳にもいかないところでしょう。
自己負担免除に関しては警戒区域以外からの避難者についてはこの3月から縮小されてきていて、今後警戒区域からの避難者も段階的に終了していくとされていますが、定住が決まった場合の地域医療などインフラをどう整備するのかといった問題は後々まで残るだけに、まだまだ現地医療現場の混乱は続きそうですね。

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2012年4月10日 (火)

産科補償制度 改善ももちろん重要ですが

傘下無過失補償制度については先日14年始めからの制度改正を目指して議論をしていくという話が出ていましたが、制度が始まった09年から11年までの間に補償対象として認定されたのがわずかに252人と、当初の想定を大幅に下回る数字が続いています。
もともとこうした無過失補償のシステムでは広く浅く補償することで医療訴訟に至ることを阻止するという効果も期待されていたわけですが、当初から認定の範囲が狭すぎるのではないかと懸念されていた通りの状況ですから、これでは井上清成弁護士が言うところの「裏の皆保険」などとは程遠い状況と言うしかありません。
無論そうした問題が山積しているからこそ見直しの議論をしていきましょうという話になっているのですが、どうも微妙に話の方向性が違うんじゃないかという気がしないでもないのが先日開かれた運営委員会の様子です。

産科補償、「重症度で支払い額に差を」- 運営委で審査委員長(2012年4月6日CBニュース)

 分娩に関連して発生した重度脳性まひ児について、一定の条件下で補償金を支払う「産科医療補償制度」の見直しを検討している日本医療機能評価機構の運営委員会(委員長=小林廉毅・東大大学院教授)は6日、関連委員会の委員長などから意見を聞いた。この中で審査委員長の戸苅創氏(名古屋市立大理事長・学長)は、児の重症度などに応じて、補償額に差を付けるよう提案した。

 現行の制度では、児の重症度や生死にかかわらず、補償額は一律3000万円。まず、準備一時金として600万円を支給し、その後は、児が20歳になる年まで毎年120万円ずつ支払われている。

 戸苅氏は、児が入院しているか、施設に入所しているか、在宅療養かなどによって、保護者の負担が変わるため、補償額が一律だと「不公平感が否めない」と指摘。児の重症度や、介護負担に応じて補償額に差を設けるよう提案した。
 さらに、死亡した児に対する補償金の必要性についても検討を求めた。

 死亡児への補償金については、制度導入前に打ち切りが検討されたが、生存率に関するデータの不足などを理由に見送られた経緯があるが、近藤純五郎委員(弁護士)は「多少は実績が分かってきている。死んでいる方と生きている方の差は付けてしかるべきだ」と述べた。

■「周産期」に対象拡大を
 また戸苅氏は、補償対象の拡大にも言及。分娩に関連した例だけでなく、出生前や新生児期も含めた「周産期」に発生した例にも対象を拡大するよう提言した。

 現行制度では、「先天性の要因、または新生児期の要因による脳性まひ」は補償対象から除かれているが、戸苅氏は「『先天異常』を定義することが難しく、審査していて非常に迷う」と説明。「産科管理にかかる重度脳性まひ」などと幅広く定義することで、紛争の防止や早期解決が期待できるとの見解を示した。

もちろん皆保険制度によって運営される一般的な医療と、原則として自費診療になるお産とでは全く同じというわけにはいかないのは当然ですが、記事の書き方が悪いのか目標としているのは広く浅くというよりも深く狭くという方向への改訂なのか?という印象も受けますよね。
無論、脳性麻痺の生涯は一生残るものですからどうせ補償するなら一生行うべきだという話も判るし、現実問題として障害の程度も様々なのですから一律同額というのもおかしいという考えも判るのですけれども、脳性麻痺の中で分娩に関連して発生する例は決して多くないとも言われる中で、ごく限られたケースだけを取り上げて手厚く補償しましょうでは全体としての不公平感はますます強まりそうにも思えます。
そもそも脳性麻痺がいつどうやって発祥したのかの診断自体が難しいと言うのですから、思ったよりも補償対象が少なくお金も余ったと言うなら対象を広げて救済されない脳性麻痺児が出ないようにする方向へ進めばいいのにと思うのですが、どうも当初から対象の拡大については非常に及び腰ではないのかなという印象を受けますね。

医療訴訟防止という観点から援護射撃を試みてみますと、障害の程度に応じて補償額が変わるということになれば元々「なぜうちの子がこんな目に」とやり場のない根本的な不公平感を抱いているご両親にとっては、重症度に応じた補償と言うのはある程度状況を受け入れるためのインセンティブとして作用する可能性はありますよね。
また障害認定を正しく受けるためには担当医とも密に相談していかなければならないはずですから、こうした無過失補償の重要なメリットの一つである「被害を受けた患者と医療従事者とが一つの問題克服のために協力する」という関係を結ぶ契機にもなり得るとは思います。
しかし一方で脳性麻痺患児の多くが補償対象外であるという根本的な不公平は残されるということになれば、一部の方々にのみ手厚い補償を行うほど対象外になった人々からの不満が高まるのは必至であって、その不満がどこに向かうかと言えば補償対象を決めた国よりも現場医療従事者に向かいがちであるということを何より制度改定の大前提にしていただきたいものですよね。

ただ根本的な問題としてこれは以前から繰り返し取り上げていることですが、晩婚化と出産年齢の高齢化が進むほど分娩にまつわる様々なリスクが高まるのは医学的な常識であって、先日も静岡で分娩時に40代の妊婦が亡くなったことが裁判沙汰になった件でネット上に怪情報?が飛び交っていると話題になっていますけれども、やはり高齢出産はリスクが高いということを社会全般での常識にもしていく必要はありそうですよね。
近ごろではマスコミなどもかなり力を入れて高齢出産のリスクの広報活動を行うようになってきていますが、そもそも結婚し子供を育てる状況にないのに突然危ないからさっさと産めなんて言われても無理だろjkと当事者達が言うのも当然ですから、20代のうちに出産できるような環境を当事者と社会が手を携えて整えていくことももちろん必要です。
しかし生める状況にあるのに何となく生まない、そろそろ年齢も高くなってきているのに何ら危機感がないまま日々過ごしている人々のうちで、後になって「あのとき知っていれば別な道もあったのに」と後悔する人を少しでも減らすためには、お金や就労などにおけるデメリットと同等かそれ以上に高齢出産もまた人生におけるデメリットとなるのだと、根気強く周知していくしかないのでしょうか。

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2012年4月 9日 (月)

メディカルツーリズムが医療に変革を強いる?

以前からその推進が図られているメディカルツーリズムというものが、地方都市においても次第に滲透してきているというのがこちらの記事です。

中国の富裕層に「医療ツーリズム」 浜松の弘遠会/静岡(2012年3月28日静岡新聞)

 浜松、磐田市で「すずかけ病院」など五つの病院、高齢者医療施設を運営する医療法人弘遠会(浜松市中区、竹下力理事長)は27日までに、中国・貴州省の中医学院(孔徳明代表)と医療交流、連携の協定書を締結した。日本の西洋医学と中国の東洋医学の技術交流や、双方の人材交流を図る。
 中医学院は3千床の病床を有する付属病院と医大を抱える。弘遠会が今年11月、検診設備を備えた新病院を浜松市内に開設するにあたり、中国の富裕層を対象にした医療ツーリズムに着目したのが協定締結のきっかけで、「ツアー後の2次検診や治療を、現地(中国)でフォローする体制をつくれないか」と連携を決めた。
 高齢者医療を専門としてきた弘遠会にとっては、課題だった「加齢に伴う障害、難治性の痛み、不快」に有効な漢方の技術、知識が得られれば、日本での治療の選択肢も広がるとみている。
 一人っ子政策をとる中国も近い将来、少子高齢化に直面することが予想される。
 弘遠会は健康保持の意識高揚や介護のノウハウなどで貢献でき「ウインウインの関係が築けるのでは」と期待する。

亀田のような急性期の大病院ではなく高齢者相手の医療を行っている施設でこういう商売に手を伸ばすというのも少し意表を突かれたのも確かなんですが、当然ながら富裕層と言えば相対的に年配の顧客も多いでしょうし、そうなると高齢者相手の診療に慣れているということも一つのアドバンテージにはなり得るのでしょうか。
メディカルツーリズムに関してはそもそも商売になるのかという懸念はともかくとしても、以前から異常が発見された場合にフォローアップをどうするのかという問題が指摘されていましたが、今回の静岡の方式では現地の医療機関と連携して事後の診療に当たるという対策を打ち出してきたということですよね。
ただそれもあくまでも危急のものではないということが大前提であって、いざ何かが起こってしまうと一気に面倒なことになってしまうというのが国境をまたいだ医療の難しさということでしょう。

医療ツーリズム 治療費未納で帰国 中国人家族提訴へ…泉佐野の病院/大阪(2012年4月7日読売新聞)

 外国人向けの国際外来のある「りんくう総合医療センター」(大阪府泉佐野市)が、治療費約660万円を滞納した中国人男性(故人)の家族を相手取り、今月中にも支払いを求めて中国で訴訟を起こす方針であることがわかった。同センター一帯は今後、観光と最先端治療をセットにした「医療ツーリズム」の拠点として整備し、外国人患者を受け入れる予定で、こうした未収金問題への対応が課題となりそうだ。

 同センターでは外国人が治療費を払わないまま帰国するケースが相次いでおり、経営を圧迫しかねないと判断、異例の提訴に踏み切ることになった。

 センターによると、この中国人男性(当時72歳)は2010年9月、妻と観光目的で来日したが、関西空港近くのホテルに到着後、持病の心臓病が悪化。同センターで手術などを受けたが約2週間後に死亡した。

 男性は旅行者用の保険に加入していたが、持病は適用外で、治療費約674万円全額を支払う必要が生じ、男性の妻が約14万円を支払い、残金は分割払いをするとの誓約書を書いて帰国。だが、その後は支払い督促にも応じないため、中国での提訴を決めたという。

 同センターは、関空に近い立地を生かし、外国人観光客らにも対応できるように06年、医療通訳を常駐させる国際外来を開設。在日外国人も訪れるほか、急患で運び込まれる外国人観光客も多く、利用者が増加。しかし、観光などで来日した外国人患者の治療費の未収金は、今回の中国人を含めフランス人やトルコ人、韓国人など計11人約1270万円に上るという。

 日本政策投資銀行は医療ツーリズムで来日する外国人は、全国で20年に中国や欧米中心に43万人、市場規模は5500億円に上ると試算する。

 同センターの担当者は「観光医療では、診断の結果、ツアー料金以外の治療や急を要する手術を迫られることもある。外国人の未収金問題は、医療ツーリズムの拡大でより深刻になるだろう。帰国されて連絡すら困難になる場合も多いが、今後の経営を考えれば、放置できない」としている。

 医療ツーリズム 医療を目的とした長期滞在型海外旅行。日本ではアジアの富裕層に先端医療と観光を合わせて売り込むことが検討されている。大阪府は、関空対岸の「りんくうタウン」に、外国人患者にも対応できるメディカルセンターなど最先端の医療施設を2014年度にオープンさせ、医療ツーリズムの拠点とする予定。漢方や食事療法、健康診断などのサービスを提供できる事業者も誘致する。徳島県は徳島大病院などで糖尿病検診と観光をセットにした取り組みをスタート。神戸市などでも検討が進められている。

この関空で発作を起こしたという中国人男性の事例については以前にも紹介した通りなんですが、たまたま観光旅行で訪れた先で急な大病に襲われれば治療を受けざるを得ず、保険が治療費に対応しないとなるとあっという間に支払い困難になってしまうという怖さは日本人の海外渡航においても危惧されるケースではありますよね。
これ自体はメディカルツーリズムと直接には関係のないケースなのですが、外国人顧客相手の体制を整えている施設はこうした場合にも搬送先として選ばれる可能性が高くなるでしょうし、当然ながら同様のリスクは今後ますます高まっていくことが予想されます。
そして記事にもありますように、単なる健診のつもりでも思いがけない重病が見つかってしまうということはままあるわけですから、突然に巨額の支払いを迫られる可能性もあるというリスクを前提にツアーを組み立てていかないことにはトラブルが避けられませんよね。
前回取り上げた際にも紹介しましたが、むしろ国際相場に比較すれば日本でのコストはかなり割安についているというのも確かで、アメリカなどでは急病で入院したところ実際に一桁違う金額が請求されてきたというケースが少なからず報告されていますから、中国などと比べても決して割高ではないという説明は可能なのですが、それでも払ってもらえない場合にどうするかです。

日本ではそもそも未払い顧客に対する追求を厳しくしてこなかった現実もあり、特に一部公立病院などは現状でも踏み倒し放題だと未払い常習者、無保険者などに狙われている状況ですが、立ち上がりから同じ轍を踏まないためにも気の毒ながら提訴に至ったというのはやむなきところですが、今後はこうしたケースに備えてツアー料金に独自の保険を組み込むといった対策も必要でしょう。
そもそも論として考えると、もともとは南アジア諸国などで外貨獲得の手段として盛んなメディカルツーリズムですが、こうした国々では母国では到底受けられない高額医療を医療費の安価な国で受けたい海外顧客からの需要が非常に大きいだけにむしろ懐事情のシビアな方々が多いわけで、専ら富裕層向けの医療を提供するという日本のやり方はかなり異端かつ虫のいいものではあるわけですよね。
いくら国を挙げてメディカルツーリズムを推進すると言っても、安価で高質な医療を提供するメディカルツーリズム先進国に伍して日本が国際競争力を発揮出来るのは健診くらいしかないという声もあって、もちろん未払いリスク低減のためにも当たり障りのないことだけやっていればいいという意見も間違いではないのでしょうが、仮にも世界一の称号を手にしたことのある日本の医療がその程度に留まるとは寂しいのも確かですね。
医療主導の経済成長戦略ということの両輪として一つには国内需要を更に喚起していく、そしてもう一つはより多くの外貨を稼いでいくという二つの道が考えられますが、どちらの道を辿っても過去半世紀にわたってドメスティックな保険診療一本槍でやってきた日本の医療にとっては、相当に腹を据えてかからなければ越えられないハードルが待ち構えていそうです。

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2012年4月 8日 (日)

今日のぐり:「穀物學校」

先日4月1日はご存知の通りエイプリールフールであったわけですが、国内でもあちこちでネタが披露されるあたり定着してきているようですよね。

今年のエイプリルフール優秀賞発表! 皆がビックリしたあのジョークがダントツの1位/日本(2012年4月2日ガジェット通信)

今年のエイプリルフールは気合いの入った作品も多く各個人サイトや企業が、ユニークな嘘やジョークを公開。中には本当か嘘なのかわからず困惑してしまいそのネタの高度さがうかがえる。
そんなわけで今年のエイプリルフールの優秀賞を、アンケートにて1000人を対象に採ってみたぞ。

    1位:GoogleMap ドラクエ風に8ビット化 262 (26.2%)
    2位:Google 日本語入力 - モールスバージョン 55 (5.5%)
    3位:ニコニコ動画 タッチ対応ネタ 47 (4.7%)
    4位:地獄のミサワ 「青の祓魔師」公式サイト 34 (3.4%)
    5位:クレヨンしんちゃん『マサオカート~ひまわり姫を救出せよ! 29 (2.9%)
    6位:なし* 28 (2.8%)
    7位:auが大リーグボール養成スマートフォン 「MAKYU 01」を発表 23 (2.3%)
    8位:So-net 「モモ」が『どこでもいっしょ』のトロを中トロに 22 (2.2%)
    9位:中川翔子がドワンゴに入社! 22 (2.2%)
    10位:映画.comが日本語のサービスを終了し、中国語のサイトになる 22 (2.2%)

    ※上位10件 本件と関係無い余分な項目は削除しています。

1位はGoogleMap ドラクエ風に8ビット化

ダントツの1位は「GoogleMap ドラクエ風に8ビット化」だ。GoogleMapがドラゴンクエスト風なグラフィックになるという手の込んだエイプリルフールネタ。嘘というよりもジョークやネタと言った方が正しいだろう。またこのGoogleMapネタはYouTubeに動画も公開されており、GoogleMapsという『NES(ファミリーコンピュータ)』のソフトウェアもリリースされるジョークが展開。
スクウェア・エニックスの協力のもと、実現出来た気合いの入ったネタである。

Google Maps 8-bit for NES(YouTube)[リンク]
(略)

以下に続くネタもいずれもランキング入りに相応しいと言ってよさそうな気合いの入ったものですが、しかしこれはいずれ誰かがエミュレーターをいじって実装してしまいそうな気もしますね。
今日は国内外からこれらエイプリールフールに関する話題を取り上げてみたいと思いますが、あちらこちらのエイプリールフールネタをまとめたサイトまで登場しているくらいですからすっかり定着したものかと思いきや、まだまだ日本ではこういう声もあるんだなというのがこちらの記事です。

NHKと民放に驚愕ニュース ツイートのおぞましすぎる中身とは/日本(2012年4月1日J-CASTニュース)

  2012年4月1日のエイプリルフールを迎え、多くのネット関連企業やツイッター利用者が「ネタ合戦」に興じている。中には非常に手が込んだものもあるものの、一部には発言が過激過ぎて批判を浴び、謝罪・撤回に追い込まれるケースもあった。

グーグルの驚く仕掛け

   日付が変わった直後から話題を呼んでいるのが、グーグルマップだ。画面右上の衛星写真と地図とを選ぶボタンに「ぼうけん」という表示が追加され、地図が往年のテレビゲーム「ドラゴンクエスト」風になるというもの。また、ところどころにスライムやドラキーといった、おなじみのキャラクターが「生息」していることも確認されている。それ以外にもグーグルでは、モールス信号で仮名入力ができる仕組みを発表している。

   アニメにこだわったのが、レンタルサーバーなどを提供しているさくらインターネットだ。「2次元の採用、はじめました」と題する採用ページを開設し、アニメキャラクターなどの「2次元」から人材募集をしている。募集要項によると、「広報アイドル」などを募集しており、応募資格には

    「業務上発揮できる機会はあまりありませんが、魔法や超能力など、 特殊技能を使える方は優遇いたします。戦闘能力の高い方も同様。3次元に来られる方に限ります」

とうたっている。

   通信大手も負けてはいない。KDDI(au)は、ばねが入った手袋型のスマートフォン「MAKYU01」を発表。「大リーグボール養成スマートフォン」という触れ込みで、スペックの欄では

    「連続使用時間:10分の通話に対し3時間の休憩を推奨」
    「外部接続:気合い / 根性」

とうたっている。

スポーツ紙が大誤報!?

   ツイッターでも「ネタ」の披露が相次いだ。福岡ソフトバンクホークスの公式アカウントは、

    「本日、秋山監督の現役復帰に関する記者会見を行います。先日のバッティング練習でも2本の柵越えなど、その打撃は健在。守備は一切なしのDH、代打専門とはいえ、 49歳での現役復帰はもちろんNPB最年長です」

とツイート。これを日刊スポーツが「4・1 秋山監督現役復帰?!」と言う見出しで記事にし、公式アカウントも「ニッカンさん、なんてことを!(笑)」と苦笑していた。

   一方、NHK広報局のアカウントは、

    「本日、NHKと全ての民放が合併して国営放送になりました。今後は日本放送会社木履連盟(NHKPR)として、着物を着たアナウンサーが青い背景の前で、やや絶叫気味にニュースをお伝えする予定です」

と北朝鮮のアナウンサーを連想させるツイートをした。これが批判を浴び、

    「一部の方に非常に不快な思いをさせてしまいました。思慮不足でたいへん申しわけありませんでした」

と陳謝。ツイートを削除することになった。

ま、ネタにマジレスしてしまうというのもかなり恥ずかしいものがありますけれども、せっかく天下のNHKがこうまでプライドを捨ててボケているわけですから、その野暮なツッコミはちょっとどうなのよとも思ってしまうのは自分だけでしょうか。
一部では海外と絡めての大ネタも用意されているようなのですが、言葉が通じないだけにうっかりするとこれはマジパクリ?などと誤解を呼びかねないリスクもありますよねえ…

今年のエイプリルフールは? KDDIが台湾の『藍澤光』をコピー 『gooカレ』公開 超小型の芝刈り機などなど(2012年4月1日ガジェット通信)

今年も4月1日となり各企業や個人ウェブサイトがエイプリルフールを行っている。0時になると同時にエイプリルフールネタらしいものを公開し各地で賑わいを見せているぞ。そんなエイプリルフールネタを早速紹介していきたい。

KDDIが台湾マイクロソフトの『藍澤光』をコピー? 「許可を貰っている!」と言い張る

KDDIウェブコミュニケーションズ(以下、KDDI)は台湾マイクロソフトSilverlightのウェブサイトのマスコットキャラクター、『藍澤光(あいざわひかる)』にそっくりなウェブサイトを公開。似ていると言うよりほぼそのまま? キャラクターは新たに描き起こされた物で、こちらは『CloudCore VPS』のマスコットキャラクターとなっている。キャラクターデザインは『藍澤光』と同じShinia氏が手がけており、トレースしたのかと思うくらいポーズまでそっくり。
キャラクター名は『雲野コア』でこの日のために描き下ろしたとか。ウェブサイトはトップページだけでなく、壁紙やブログパーツまで揃っており1日だけの公開では勿体ないくらいだ。このまま『CloudCore VPS』として、そして『藍澤光』の親戚としてねじ込んで欲しいのだが。
ちなみにこちらは台湾マイクロソフトより許可を得てコピーしたとのことだ。
http://www.cloudcore.jp/vps/kumonocoa2012/[リンク]
(略)

しかし元ネタの方をよく知らないのですがわざわざパクったことがネタになるくらいですから、台湾MSのマスコットキャラはそうまでしてネタにするほどメジャーなキャラクターだということなのでしょうかね?
お隣韓国でもエイプリールフールの習慣は広まっているのでしょうが、多少ひねってあるのはいいとしてもひねり過ぎると怖いとも感じてしまうのがこちらでしょうか。

韓国のエイプリルフールってどんなの? 女子高生たちが見せたブラックジョーク/韓国(2012年4月1日ガジェット通信)

面白いジョークやいたずらが飛び合うエイプリルフールだが、韓国では以前、ちょっとブラックなこんなネタも登場した。

韓国のインターネット上で関心を集めたのは、女子高生たちが先生に対して行ったいたずら。3枚の写真を見てもらえればすぐに分かるが、女子高生たちが集団自殺のパフォーマンスをしたのだ。

1枚目の写真には、白いチョークで黒板に「先生…とても…辛かったです…ごめんなさい」といったメッセージが。2枚目には窓際に何足もの靴がそろえてあり、窓から下を撮影した3枚目の写真には、地面に25人くらいの女子高生たちが集団で倒れている。

先生が授業をしようと教室にやってきたら、その日がエイプリルフールだと分かっていてもきっとヒヤリするのではないだろうか。韓国では自殺者が日本を上回り、若者たちの自殺も社会問題となっている。だが一方では、そんな風潮をネタにしてしまう強者たちもいるようだ。

実際の様子はリンク先の写真を参照していただくとして、これも不謹慎と言えば不謹慎とも言えるんですけれども、嘘だと判ってほっとするという基本は押さえているということでしょうかね。
やはり最後にはこれを取り上げずにはいられないというのがブリの話題ですけれども、主要各紙とも競うようにしてネタを披露するのが彼の国の伝統ですよね。

女王が五輪のため007に密命? 英各紙が4・1恒例のうそ記事/英(2012年4月1日産経ニュース)

 「女王が007に五輪開会式演出の秘密指令」。エープリルフールの1日、英国の新聞各紙は恒例の「うその記事」を一般の記事に紛れ込ませて掲載、英国流ユーモアを競った。

 大衆紙サン・オン・サンデーは、人気スパイ映画「007」で主人公ジェームズ・ボンドを演じる俳優ダニエル・クレイグさんが最近、エリザベス女王に呼ばれ、ロンドン五輪の開会式で流す映像作品をつくるよう指令を受けたと報じた。

 野党、労働党寄りの高級紙オブザーバーは、スキャンダルや増税で批判されている与党、保守党のキャメロン首相が、芸能人らに首相の顔写真入りTシャツを着てもらうキャンペーンを始めるとして、写真入りで皮肉たっぷりに伝えた。(共同)

毎度の事ながら正直どこまでネタなのか判りにくいのがブリの扱いにくさなんですが、しかし俳優が五輪向け映像作品を作る云々というのはどこらが笑いどころであるのか、やはりブリ流のジョークは奥が深いということなんですかねえ…

今日のぐり:「穀物學校」

高知県でいくつもの店舗を展開しているグループがやっているレストランの一つがこちら「穀物學校」なんですが、駐車場のレトロな看板からして何とも昭和チックな雰囲気を醸し出していますけれども、こちらの建物は実際に学舎として用いられたこともあるそうですね。
メニューを見ても学校という名前通りに給食っぽさも少し感じさせるところがあるのですが、全般的には雑穀ご飯などに代表されるように健康的な食事の提供を一つの売りにしているということでしょうかね?
今回久しぶりに訪れたのですが、広く屋根も高い店内を一杯に活用したデコレーションもなかなか凝っているのはいいんですが、しかし学校をイメージさせることを狙っているなら配膳係が着用するのは白の割烹着だろう!と一点だけは突っ込ませていただきます。

さて、メニューは色々と揃っているのですけれども、昔からこちらに来ると何故か「うまかめしセット」を頼むことにしていたという経緯もあるものですから、今回も久しぶりにこれを頼んで見ました。
このうまかめしなるもの、要するにそぼろかけ雑穀ごはんなんですが、素朴な中にそれなりにコクもあって小ぶりな割に案外食べ応えもあるという味わいは相変わらずで、この日も懐かしく感じながらいただきました。
付け合わせになっているのがささみの唐揚げサラダで、唐揚げと言うよりもフリッター風の食感ですからクリスピーなタイプが好きな人には向かないかも知れませんが、同行者が唐揚げ定食をとっているのを見ましたところそちらの唐揚げとは全く別物で、このサラダ専用にアレンジされているということなんでしょうか。
ちなみにこのうまかめしに限らずどの定食も主食の量は小ぶりで、このあたりはカロリーに配慮しているということなのでしょうか、それでも見た目よりは腹持ちがするという印象はありますね。
また同行者が最高価格メニューである「おもてなし御膳」を頼んで見たのですが、こちらの方はいわゆる温泉旅館風の御馳走とでも言うのでしょうか、あまりオリジナリティーを感じない定番料理ばかりで見た目はおもしろそうにはありませんでした。

前述のように量は少なめで価格は周辺競合店よりもやや割高となると、今どきお客の入りはどうなのかと心配していたんですが、このご時世にも関わらず相変わらず繁盛してるというのは根強い人気があるのでしょうね。
まぁどの料理も外食的な毒は少ない味付けですから食べやすいものですし、客層も女性や年配の方々が多い様子であるのも安くガッツリいきたいという世の殿方とはちょっと違う人々をターゲットにしているということなのでしょう。
こうしたいくらか心理的にゆとりある客層を反映しているのかケーキなどの追加オーダーも結構ある様子で、客単価は表向きの価格分以上に高そうなんですが、お昼の混雑どきでもあまり急かされずに食べられるくらいのキャパシティーはありそうですよね。
ちなみに結構混み合っているにも関わらずオーダーしてから料理が出るまでは案外早いなと思ったのですが、店内が相当に広いだけに呼び出しボタンでもあればいいのかなという気もしました。

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2012年4月 7日 (土)

なんでも疑ってしまうのも悲しいですが

李下に冠を正さずという言葉がありますが、普段ですらやってはいけないこととは言え、この時期特に気になるのがこういう話題です。

JA兵庫六甲「こうべ育ちオリジナル米」8割岩手県産で販売中止/兵庫(2012年4月3日スポーツ報知)

 兵庫六甲農業協同組合(JA兵庫六甲、本店・神戸市北区)が3月中旬、岩手県産「ひとめぼれ」が8割混ざっている米を「こうべ育ちオリジナル米」の商品名で販売し、1 件購入者の苦情を受け中止していたことが2日、JA兵庫六甲への取材で分かった。当初は東日本大震災で被害の大きかった東北の農産物を販売することで支援する目的だったが、すでに販売した商品についても、返品対応を行っている。

 JA兵庫六甲の営農経済事業部によると、昨年6月から岩手県の花巻農業協同組合(JAいわて花巻)の「ひとめぼれ」を仕入れ、「復興支援米」として神戸市西区の直営店「六甲のめぐみ」で販売しており、その一部を混ぜてオリジナル米として販売していた。

 1995年の阪神・淡路大震災で被害を受けた際に、JAいわて花巻から支援を受けて以来、直売所を通じて交流を続けていた縁もあり、昨年3月の東日本大震災で被害の大きかった東北の農産物を販売することで支援を続けてきたという。

 問題になったオリジナル米は5キロ入りで1650円。1袋につき50円を東北地方への義援金としており、「売り上げを少しでも伸ばしたかった」と話している。3月15日から20日までの期間で586袋を直営店で販売。表のパッケージには「こうべ育ちオリジナル米」とあるのに、裏の産地表示欄に「国内産」と表示していることを不審に思った購入者が電話し、「神戸の米だと思っていたのに紛らわしい」と指摘した。

 これを受け直営店では21日に販売を中止。現在は店の内外十数か所に貼り紙を貼るなどして返品対応を行っている。営農経済事業部によると、販売の際にブレンド米であることを表示していたが、「すべてのお客さまが理解して買っていただくには至らなかった。その点においては説明不足で、ご迷惑をおかけしてしまった」と話している。

 JA兵庫六甲はこの日、ホームページ上でも組合員、利用者らに向けた謝罪文をアップした。

どうも記事だけでは話がよくわからないところがあって、東北の農産物を販売するのが目的であれば最初から「こうべ育ち」などと言わず岩手県産を前面に出して売ればよいところ、「売り上げを少しでも伸ばしたかった」からとブレンド米として産地偽装のようなことをして売るというのも、逆に言えば8割が岩手産の米であってもこうべ育ちと偽らなければ売り上げが伸びないと考えたということなんでしょうか。
表向き阪神大震災の折の支援のお返しだと美談のように書いてあっても、こういうことをしていると「過去のしがらみで売れない東北のお米を押しつけられたのか」などといらぬ疑惑を招くことにもなりかねませんし、いずれにしても一般論としても産地偽装紛いの行為は決してあってはならないことですよね。
ただこれも言ってみれば東北の中でも北部に位置する岩手産であったからこそ「説明不足でした(てへぺろ(・ω<) 」などと言って済ませられることですが、こういうことが起こる以上「もしや本来出荷してはならないはずのものも同様に産地偽装されて至上に出回っているのでは…」と考えてしまうのも無理からぬところではないでしょうか。
直接口に入る食品の問題であるだけに、あらぬ誤解を受けかねない行為に関しては普段以上に慎重に対応していただかなければ、下手をすれば数多くの焼き肉店が閉店に追い込まれたという狂牛病騒動のようなパニックが再発しかねないということを関係者は肝に銘じていただきたいと思います。

震災から1年以上が経過した今日においても、特に福島原発事故の影響は非常に色濃く日本社会全般に影を落としていて、例えば今現在も休止中の国内の原発を再稼働させるかどうかということが非常に大きな議論となっているのはご存知の通りですよね。
以前にもご紹介しましたように、特に東北から避難した一部の方々が関わる様々な騒動が避難先で発生しているということなのですが、市民不安に基づくそうした背景事情につけ込むかのように、本家東北は福島界隈ではまた別の妙な事態になってきているようなんですね。

過激派 福島大で暗躍、「反原発」で活動家養成 NPOで資金集め/福島(2012年4月5日産経ニュース)

 東日本大震災の被災地で、過激派「革命的共産主義者同盟全国委員会(中核派)」が、勢力拡大に躍起になっている。公安当局は「震災で吸引力を増した反原発やボランティアを隠れみのに勢力を拡大しようとしている」とみて警戒を強めている。

 4日、入学式が行われた福島大近くで、男が新入生に反原発集会への参加を呼びかけるビラをまいていた。

 この男は2月中旬、福島大の学生食堂で行われた学生有志による原発に関する勉強会で、「原発をなくすには行き過ぎた資本主義を改善しないと」と力説していた人物だ。机上のテキストは「共産党宣言」。プリントには「マルクス主義学生同盟中核派」と記載されていた。男は東北大の学生で、福島大の質問に「自分は中核派だ」と答えたという。

 公安関係者によると、勉強会の主催者はデモでの逮捕歴のある中核派全学連幹部で上智大の活動家だった。参加した学生は「原発事故で興味を持っていったが、団体名は伏せられていた」と話す。

 勉強会の開始当初、テキストは「全原発を廃炉に」だったが、出版元は中核派の拠点とされる前進社。公安関係者は「いわゆる『オルグ』。受け入れやすいテーマから徐々に引き込む典型的な手口」と指摘。「反原発機運を盛り上げる段階から活動家養成段階に入ったといえる」と分析する。福島大関係者によると、昨年末には別の福島大生が「中核派に入った」と周辺に漏らしている。

 過激派が福島大で活動を始めたのは震災後で、福島大では約20年ぶり。学生も大学側も蓄積が少なく、立ち入り禁止などの強硬手段に踏み込めずにいるという。

 「オルグ」だけではない。前進社はホームページで子供用診療所の福島県内での建設を主張。別の公安関係者によると、NPO関係者が呼びかけ人の建設推進団体の事務局には中核派活動家が入った。公安関係者は「すでに自治体が診療しているのに不自然だ」として、NPOを巻き込んだ資金集めとの見方を強めている。

もちろんある程度昔の事情を知っている中高年世代ほど「今どき中核派?昭和かよw」と思ってしまう方々が大部分だと思いますが、この過激派云々と言う主語を抜きにして彼らの勧誘活動の現象面を眺めてみますと、まさしくこれは社会不安につけ込むカルトの常套手段に他なりません。
かつてオウムを始めとするカルト全盛期にも五月病を患った寂しい大学生などが大勢ターゲットになったと言いますが、これまたオウム継承団体の問題と同様にすでに彼らの全盛期から世代が一回りも二回りもした結果、そもそもどんな組織だったのかということを知らない人々も増えているわけで、現に福島大の対応が遅れているのも知らないからという事情が大きいのでしょうね。
たまたま中核派ということでこうしてニュースにも取り上げられますが、今どき大学内部に限らずどこにでも反原発を掲げる市民団体はそれこそ雨後の筍のように乱立していて、人を集めては勉強会なりを開いているそうした団体の実態がどのようなものであるかはほとんどの場合はっきりしませんから、中には何かしら後ろ暗い組織の構成員集めが目的といったケースも当然隠れているでしょう。

もちろん反社会的な主義、思想に基づいた団体のみならず、単純に経済的利益を追求する詐欺紛いの集団にも注意が必要であるのは当然で、有名どころでは日本ホメオパシー医学協会一派が被災地の放射能を除去できると主張し、傘下の健康食品会社で福島の土を使った砂糖玉を売り出しているのはすでにお伝えしたところですよね。
一方で留意すべき事として、こうした秘密結社めいた団体が多数参入してくる背景には、一連の原発問題を通じて政府の公式発表などと言うものがすっかり信用を失ってしまっているという現実があることは議論の余地がないと思いますけれども、その理由としてネットと言うものが人々の猜疑心をかき立てているのだと主張する人々もいることです。
先日も香山リカ氏は社会活動に取り組む人々がともすれば批判的に受け取られ容易にバッシングを受けてしまうことについて「聖人君子でなければ、「何か裏がある」「どこかからお金が流れている」と見られてしまう風潮」があると主張していましたけれども、もちろん全ての市民団体が犯罪的組織の隠れ蓑であるかのような受け取り方は極端すぎるというものですよね。
そう考えていきますとまずは正しい知識を多方面から収集した上で物事を判断していくということはもちろんですが、多くの人々の関心を集めたいと考える真面目で真っ当な団体の方々にしても冒頭の記事にあるように、いらぬ誤解を招くような迂闊な行為はくれぐれも慎んでいただく必要があるということではないでしょうか。

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2012年4月 6日 (金)

てんかん事故 その後の顛末

風邪を引いてちょっとまだ体調不良なんですが、キリンチャレンジカップでのなでしこジャパンの冗談のような優勝ぶり(初戦引き分け後の第二戦でブラジルから4点以上取って3点差以上で勝利すると優勝の局面で4-1の勝利)に思わず笑ってしまいちょいと気分が良くなってきました。
さて世の中なんでも良い話ばかりであればうれしいのですがもちろんそういうこともないので、こちらは以前から予想されていたことですが、思いの外大きな運動になってきたとも感じられるのがこちらのニュースです。

“厳罰化”求める署名 30万人超す(2012年4月5日NHK)

栃木県鹿沼市で持病のてんかんを隠して免許を取った男が小学生6人をはねて死亡させた事故で、遺族らがこうしたケースの事故の厳罰化を求める30万人を超す署名を集め、近く国に提出することになりました。

去年4月、栃木県鹿沼市で持病のてんかんを隠して免許を取った男が運転するクレーン車が小学生の列に突っ込み児童6人が死亡しました。
男は医師の忠告に従わず運転を続けて事故を起こしましたが、飲酒運転など悪質な事故に適用される危険運転致死傷罪ではなく自動車運転過失致死の罪で起訴され、法律の上限の懲役7年の判決が確定しています。
この判決について、遺族は刑が軽すぎるとして去年12月から署名活動を始め、このほど署名の数が30万人を超しました
署名では、持病のてんかんを隠すなど悪質なケースは上限が懲役20年の危険運転致死傷罪を適用することや、申告が義務づけられている病気を隠して免許が取得できないようチェック機能を強化するよう求めています。
遺族らはこの署名を今月9日に法務大臣と国家公安委員長に手渡す予定で、引き続きこうした事故の再発防止に取り組んでいきたいとしています。

ちなみにこの署名に協力した人の話によりますと大変丁寧なお礼状が届いたそうですが、30万人にいちいちお礼状を送るというのも大変な手間とコストだったのではないかなと思います。
この栃木のクレーン車事故の経緯については当「ぐり研」でも取り上げてきたところですが、過去にも事故を繰り返し執行猶予中だったにも関わらず免許更新時に申告もせず、医師の指示も無視し服薬も怠った上に前日も深夜まで遊んで睡眠不足の状態のまま出勤して事故を起こしたという、ちょっとどこをどう弁護していいものか判らないような状況で、遺族が母親や勤務先も民事訴訟の対象にしたこともお伝えした通りです。
こうした背景事情が明らかになるにつれて当然ながら世論も沸騰してきたわけですが、てんかん患者に関しては元々運転免許取得が禁止されていたものを最近条件付けで取得可能になったという経緯があり、そうなると「なぜこんな危険な病気なのに車を運転していいなどと言い出したのか」と法改正自体の是非を問う声も挙がってきています。
こうした場合に色々と考え方があると思いますが、現実問題として無闇に全面禁止とすれば当然疾患を隠して免許を取得し事故を起こすというケースが増えるわけですから、きちんと疾患のあることを申告させた上で医学的に妥当だと判断された者には免許を与えるというやり方は、社会的にリスクを管理するやり方としては決して間違っているとは言えません。
ただ今回のケースもそうですが一連のてんかん患者による交通事故を通じて、多くのてんかん患者がそうであると申告しないまま免許を取得し、事故を起こしてもいねむりなど別な理由で処理されているという現実が浮かび上がってきている訳ですから何かしらの対策を、特に疾患自体を隠蔽するということに関して対策を求めたくなるというのもこれまた当然の反応ではあるでしょう。

ちなみに栃木でのクレーン車事故を受けててんかん協会が声明文を発表していましたが、それにはこのように運転手の社会的責任の欠如を指弾する文言があり、同協会としてもこうした事例に関しては批判的な態度を取っていることが判ります。

今回の加害者(運転手)の治療や免許取得状況などは分かりませんので、具体的にコメントをすることはできませんが、病気を申告せず運転免許を取得し、発作も抑制されていなかったとされています。それが事実なら、自動車の運転は認められないにも関わらず運転していたことになり、社会的責任が欠如していると言わざるを得ません。

多くのてんかんのある人たちが、治療や生活の自己管理に努力を払い、法律の下運転免許を取得したり、取り消しを受けたりしている中での今回の事故は極めて遺憾であります。

世の中の流れとして飲酒運転厳罰化に見られるように自分できちんと把握すべきリスクを無視して社会に損害を与えた場合、通常よりも重い責任を負うべきだという考えが主導的になってきているようで、市民感情に照らし合わせてみても隠蔽など故意が認められるケースについては相応の厳罰化をという主張には賛同する声も多いのではないでしょうか?
そうなると長年社会の偏見と闘い患者の免許取得を勝ち取るなどの活動を続けてきたてんかん協会など業界団体がどのような態度を取るかが気になりますが、前述のように大多数の真面目な患者の努力を無にするような社会的責任の欠如した行為は許されないと厳しく弾劾しているわけですから、少なくとも疾患を隠したり治療を怠ったりする事に対する処罰には表だって反論する筋合いではないと考えられそうですね。
もちろん現在の政治情勢下で直ちに法改正に向けて動き出すとも思えない状況ではあるのですが、実は意外に多くの交通事故がてんかんを始め何らかの防げる要因に起因しているのではないかと思える節もあり、社会の多くの人々が一定の対策を求めているだろうと想像されるわけですから、警察等関連各方面でもどのような規制が望ましいのかいずれ検討が行われることになりそうな気がします。
てんかんなんて危ない病気持ちに車を運転させるな!なんて過剰反応を招かないためにも、ルールを無視して好き勝手をし自らリスクを引き上げるようなことをするのは許さないという姿勢は必要ではないかと思いますね。

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2012年4月 5日 (木)

ロボットスーツ導入で高齢者の活動性は変化するか?

ロボットスーツと言えばひと頃から介護領域への応用が期待されていましたが、最近のトレンドは介護者が使うよりもむしろ要介護者自身の着用であるようですね。

「リハビリ意欲向上」ロボットスーツ効果でつくばシンポ(2012年3月20日茨城新聞)

ロボットスーツHALを開発・販売しているベンチャー企業のサイバーダイン(つくば市学園南)は19日、同市竹園のつくば国際会議で、「第2回HALシンポジウム」を開催。リハビリテーションを目的にHALを運用している医療関係者が講演やパネルディスカッションを行い、効果や課題などを発表、討議した。患者の意欲を高める点などが報告され、参加者約300人が熱心に耳を傾けた。

県立医療大学(阿見町)の居村茂幸教授が座長を務めた。シンポの冒頭、福岡大学医学部脳神経外科の井上亨教授が「ロボットスーツHALを用いた脳卒中急性期リハビリテーション」と題し講演した。

病気やけがの後遺症でまひした人の手足の動作を補助し、座ったり立ち上がるなどの動作を、比較的早期に行える機能があるHALについて、井上教授は、内視鏡手術などの進歩で患者の負担が少なくなり「早期のリハビリが可能になった」とし、HAL活用の有効性を指摘。手術後すぐに開始した実際のリハビリ効果を、動画映像を通して紹介した。

HAL運用のメリットとして、特に「患者さんのモチベーションが上がる」と意欲を高める点を評価。また、医療スタッフが筋電図などの科学的データを収集できるため、患者が他施設に移った後も情報を継承できる利点を挙げた。

参加した神奈川県厚木市の神奈川リハビリテーション病院の理学療法士、丸谷安保さん(48)は「(HAL)導入施設の医療職員の積極性や熱意を強く感じた」と印象を話した。

サイバーダインは2010年12月、HALの運用について現場から意見を集めるため、初めて同シンポを開催。今後、年1回程度開いていくという。同社によるとHALは現在、全国約130施設に導入され、約300台が稼働している。

実際にモチベーションが上がるかどうかはもちろん個々の患者次第なのでしょうが、術後など急性期リハビリのみならず、高齢者などで動きたいのに思うように動けないと言う不満を抱えてきた方々にとっては極めて有意義なことだろうなとは想像出来ますよね。
ただ実際のリハビリの様子なども含めた装置の解説はこちらの動画を参照いただきたいのですが、これを見るだけでも確かに画期的な効果も期待出来るものの、装着やセッティングなどはかなり大変そうだなということは判ります。
自治体が補助して各地でリハビリへのロボットスーツ応用の試みが成されていますけれども、実際にやってみますと機材自体が未だ高額で導入数が少ないのは仕方がないとしても、やはり利用者自身はこの装着の手間が一番気になっているようです。

ロボットスーツのリハビリ効果検証 岡山県、17施設に20台配備(2012年1月8日山陽新聞)

 岡山県は、手足などの動きを補助するロボットスーツ「HAL(ハル)」を病院や介護老人保健施設に無料で貸し出して患者や高齢者に装着してもらい、リハビリ効果を検証する事業を進めている。本年度は県内5市町の17施設に計20台を配備し、約60人分のデータを収集中。福祉現場の負担軽減、新産業の創出につなげる狙いで、2012、13年度も対象施設の募集を続ける。

 HALは山海嘉之筑波大大学院教授(岡山市出身)が開発し、大学ベンチャーのサイバーダイン社(茨城県つくば市)が製造。脳からの電気信号を読み取り、モーターを作動させて筋肉の働きを助ける。レンタル料は両脚タイプの5年契約が月額15万8千円。同社によると全国約120施設に約250台が導入されているという。

 5日には、山海教授と同社の社員2人が、県から1台を借りている浅口市寄島町の介護老人保健施設「いるかの家リハビリテーションセンター」を視察。導入効果や課題について職員らと意見交換した。

 職員からは歩行が円滑になるものの、装着に手間がかかるなどの問題点が指摘され、山海教授は「普及には利用のしやすさが重要。現場の声をフィードバックし、改善を図りたい」と話した。

 他施設でも脳卒中で体が不自由になった患者や歩行が困難な高齢者らが使っており、動作の改善データを分析する。

 県医療推進課は「HALはリハビリ効果が十分に検証されておらず、レンタル料も高額なために導入を手控える施設もある。事業を通じて効果を確かめ、普及につなげたい」としている。

HAL使用 3分の1が途中で中止 岡山県のリハビリ検証 装着に手間取り(2012年4月2日山陽新聞)

 岡山県がロボットスーツ「HAL(ハル)」を病院や介護老人保健施設に貸し出し、リハビリ効果を検証する事業で、2011年度に対象とした脳卒中患者や歩行困難な高齢者らの約3分の1が途中で使用を中止していたことが2日、分かった。装着に手間取ることなどが理由。県は12年度以降も支援を強化して事業を継続し、介助する職員のスキルアップなどを図る方針だ。

 HALは筑波大大学院の山海嘉之教授(岡山市出身)が開発。大学ベンチャーのサイバーダイン社(茨城県つくば市)が製造販売している。脳から出る電気信号を読み取り、モーターを作動させて手足の動きをサポートする。

 県は20台を施設に無償貸与し、11年度から3年間で歩行時間や歩行距離、日常生活の改善データを収集・分析する計画。初年度は岡山、倉敷市など5市町の17施設で計65人が使用を試みた。

 県医療推進課によると、このうち44人は計画通りに訓練を終えたが、21人は途中で断念した。主な理由は「装置が重い」「準備に時間がかかって疲れる」などで、1回目でやめたケースもあったという。

もちろん今後の改善すべき課題が多々見え隠れしているのも事実なんですが、ただこれはリハビリ目的ということを追求しすぎたのも悪かったのかという気もします。
高額なこともあって各施設に一台ずつばら撒いた形ですから当然使い回しになるケースも多いでしょうが、1時間やそこらのリハビリのために(施設によってはわずか20~30分ということもあるようです)面倒なスーツを毎日着たり脱いだりしなければならないと言うのでは、それは誰だって「もう結構」と面倒になりますよね。
むしろ軽度の下肢筋力低下はあるものの室内つかまり立ちや短距離のトイレ移動などは出来るくらいの、ある程度安定した慢性期の人がいい適応かなとも思うのですが、朝夕に一回ずつ多少の面倒を掛けるくらいで一日元気に歩き回れるようになるのであれば、動きたくても動けなかった人ほど喜ぶんじゃないかと思います。
こうした人達は外出用にマイ車椅子を持っている人もいるくらいですから、現状のちょっと個人導入には無理のあるレンタル料が今後こなれてくれば利用したいと考える人も増えてくるんじゃないかとも思うのですが、その場合今度は稼働時間の短さがネックになってくるのでしょうか。

現在の稼働時間はメーカーによると2時間40分、バッテリー交換をしながらこれ以上の連続使用も可能であるというのはノートPCなどと同様のスタイルですが、ちょっと一日ずっと装着しているには不足しているかなという数字ですよね。
ただこれは介護などで重い物を運ぶような作業もしての数字のようですから、例えば施設入所者が基本的には座っていて、時にちょっと立って歩くといった使い方をする分にはもう少し長持ちしそうですし、当然ながらバッテリー性能なども随時改良強化されていくことに加えて、昨今EVなどで期待されている非接触式の充電装置を装備した椅子なども考えられるのでしょうか。
また室内歩行が主体であればいっそ有線での給電設備などを整備しても良いのかも知れませんが、今後例えば富裕層向け介護付き老人ホームなどでこうしたサービスを売りにするところが出てくれば量産効果で価格も下がり、一般にも普及しやすくなってくるかも知れません。
今はまだこういうメカメカしい道具には抵抗感の強い保守的な高齢者が多いですけれども、遠からずロボットやゲームといったものに染まってきた世代が高齢化してくるようになってくるとむしろ楽しんで利用するようになるかも知れず、高齢者介護の現場も今とはずいぶんと違った様子になってくるのでしょうか。

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2012年4月 4日 (水)

国の老人虐めが深刻化?!

生活保護(生保)受給者が史上最多を更新し続ける中、久しく続くデフレの影響もあってか若年世代を中心とするワープア層との逆転現象が社会的にも注目を浴びるようになっています。
先日は野党・自民党が生保給付の引き下げなどの改革案を衆院選公約に掲げたというニュースも出ていましたが、それだけ選挙の争点にもなるほど社会的関心を集めるようになっているとも言える中で、ちょうどこんなニュースが出ていました。

老齢加算の原告勝訴見直しか 最高裁、審理差し戻し(2012年4月2日中国新聞)

 国の生活保護制度見直しで「老齢加算」を廃止したのは違憲、違法として、北九州市の男女39人が市の生活保護変更決定の取り消しを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(千葉勝美ちば・かつみ裁判長)は2日、全員の減額処分を取り消した二審判決を破棄、審理を福岡高裁に差し戻した。原告勝訴が見直される公算が大きい

 判決は「老齢加算の廃止は、支給の必要性の有無に関する判断や、廃止方法について国に技術的、専門的な見地からの裁量権がある」との枠組みを提示。裁判では、廃止の過程や手続きに誤りがあるかどうかを統計などの客観的数値や専門的知見との整合性から判断するべきだと指摘した。

 二審判決はこうした観点に基づく判断をしていないとして、審理をやり直すべきだとした。

 二審は原告勝訴の理由を「廃止決定は国の専門委員会の意見を踏まえた検討がされていない」としていた。しかし最高裁は「意見に法的拘束力はなく、考慮要素の一つにすぎない。内容も高齢者に老齢加算支給の特別な需要はないと廃止を妥当とし、激変緩和措置を講じることを求めたものだ」と逆の見解を示した。

 また死亡した原告4人については訴訟終結を宣言した。

 福岡高裁判決は、全国9カ所で起こされた同種訴訟で唯一の原告側勝訴だった。最高裁は2月、東京都内の原告らが起こした訴訟の判決で「廃止判断に誤りはなく、憲法にも反しない」とし、原告敗訴が確定している。

 北九州市の訴訟で一審福岡地裁は廃止決定を妥当としたが、高裁判決は「受給者の不利益を具体的に検討して減額幅が決められた形跡はなく、生活水準への配慮も見られない」と判断。

 廃止による減額幅が単身世帯では20%近くになり「明らかに合理性を欠く」とし、廃止に伴う減額は正当な理由のない不利益変更で生活保護法に反するとしていた。

しかしこういうニュースも一昔前であれば「なんという不当判決!」「弱者を虐める悪政だ!」などと新聞やテレビも盛り上がっていたんでしょうけれども、今や大手マスコミですら何か遠慮がちに報道しているくらいですからねえ…
記事にもあるように先日は東京都での訴訟の判決においても合憲判断が出るなど原告の訴えを退ける判決が相次いでいて、唯一残っていたこの北九州の訴訟も差し戻しが決まったということは老齢加算に関する司法判断が事実上確定したと見てよさそうですね。
世間の「相場」を越えて優遇するというのであればそれなりの根拠が必要ですが、報道を見ている限りでは原告側にも客観的データを添えてそれを示しているというわけではどうやらないようで、実際に彼ら受給者が切々と「健康で文化的な最低限度の生活を下回っている」と訴えても「ふ~ん、で、それが何か?」「俺よりよっぽどいい暮らししてんだなw」といった反応が返ってくるだけなのが現実と言うものです。
健康保険や医療費などの支払い免除も含めて、同程度の収入であれば生保受給者全般が若年低賃金労働者よりもずっといい待遇にあるというのはすでに世間でも周知の事実となっている、しかも実際には生保よりもはるかに低い収入に甘んじている人々が多数必死に歯を食いしばって働いているわけですから、さすがに自分は弱者であると声高に主張するだけでこれ以上の優遇を是認されるのは無理があったということでしょう。
生保に限らず特別に高齢者を虐めようとかいう話ではなく、ただ今まで特にこれといった根拠もなく優遇されてきた高齢者にも応分の負担を求めようという動きは生保以外にも広がっていますが、こちらは与党・民主党の岡田副総理の口からしびれを切らしたかのような言葉が出てきたというニュースがあります。

70~74歳の医療費負担「2割に」 岡田副総理(2012年3月31日朝日新聞)

 岡田克也副総理は31日、70~74歳の医療費の窓口負担について「暫定的に1割になっているが、2割に戻させていただきたい」と語り、2013年度以降に引き上げるべきだとの認識を示した。青森市で開かれた消費増税と社会保障の一体改革の対話集会で語った。

 70~74歳の医療費負担は、自公政権時代に1割から2割への引き上げを決めたものの、高齢者への配慮などから実施しないまま凍結。毎年2千億円を超す予算を投じ、1割負担で据え置いている。野田政権は12年度から2割に引き上げる方向で当初検討したが、民主党内の反発を受けて見送っていた。岡田氏は集会後、「政府としての議論はこれからだ。ただ、私(の考え)は早期に戻すべきだ」と記者団に述べた。

ご存知のようにこの話、とっくの昔に廃止になると決まった優遇政策を相変わらず是正しないまま凍結してきた政治の怠惰も問われる一件なんですが、さすがに消費税を値上げしなければもう国が保たないとまで公言しているくらいに財政も逼迫している中で、党内反対勢力がいつまで意地を張っていられるかが注目されるところですよね。
ネット上の声などを見ていますともう年齢に関係なく三割負担でいいじゃないかという意見も多いようですし、貧乏な若年世代からお金をむしり取って一番お金を持っている高齢者世代ばかり何故優遇を続けるのかと言う声は根強いものがありますから、所得格差是正という国の持つ基本的役割から考えても特に根拠がある訳でもない高齢者優遇政策はこれから順次廃止されていく流れになっていくのでしょうか。
ただ是正反対派がそうした主張を続けるのも彼ら自身が多くの場合優遇を受ける側であるのみならず、政治家として見てもその方がより多くの票に結びつくという現実があるからに他ならないでしょうから、結局のところは選挙などの場できちんと意志を示していかないことには何も変わらないというのは民主主義の基本だと言うことでしょうね。

ただ国と国民という二元論で見るとそれで済む話なのですが、これに対して第三局として位置してきたマスコミというもののスタンスがどうなのかということも気になりますよね。
先日も書きましたように、近年マスコミと言えばとかく「若者の○○離れ」などと貧困化する若者を追い撃つかのように過酷なバッシングを繰り返すことに熱心で、若者側も単に憤慨するのみならずこれを切り返してささやかな反撃に転じているという状況にありますが、前述のような「老人虐め」に対してかつてほどの感情的な(ま、客観的データがないので当然そうなるのですが)反発を並べ立てずに静観している印象があります。
朝日などこうした差し戻しの判断が出れば当然のように「だがちょっと待って欲しい」とばかりに超法規的な老人優遇の継続を主張しかねない印象にありましたが、見てみましても今のところ特に言及もないようで、彼らが世間に漂う空気を読んだというほとんどあり得ないような状況でなければ、どうも弱者の味方という以前からの彼らの表看板との整合性が取れていない印象は受けますよね。
以前にも消費税増税などトンデモナイと主張してきたマスコミ各社が一斉に手のひらを返して増税やむ無しと言い始めた背景を紹介したことがありますが、基本的に叩いて反撃がない、あるいはメリットがある対象を叩くという彼らのスタンスを逆に考えてみると、この場合は何かしら憚るべき裏の事情でもあったということなんでしょうか。

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2012年4月 3日 (火)

日医会長選は横倉氏が当選

すでにご存知の通り先日4月1日に日医会長選が行われましたが、下馬評の通り全副会長の横倉氏が当選したということです。

日医会長選、横倉氏が初当選 「親民主」の現職敗れる 自民党との関係修復へ(2012年4月1日産経ニュース)

 日本医師会(日医、会員約16万5千人)の会長選挙が1日行われ、決選投票の末、横倉義武副会長(67)が、現職で再選を目指した原中勝征会長(71)を破り初当選した。

 「親民主党」路線を主導した原中氏が敗れたことは次期衆院選をにらみ、業界団体の「民主離れ」が加速していることを裏付けた。古賀誠元自民党幹事長ら自民党幹部と太いパイプを持つ横倉氏の会長就任により、日医は自民党との関係修復に向け、路線転換する公算が大きい

 会長選は357人の代議員が投票。1回目の投票は横倉氏154票、原中氏137票、森洋一京都府医師会長(64)65票、無効1票でいずれも有効投票総数の過半数を獲得できなかった。決選投票の票数は、横倉氏192票、原中氏164票、無効1票だった。

 選挙戦は「政治との距離」が争点となった。横倉氏は原中氏を「民主党特定勢力への行き過ぎた傾斜」と批判、自民党などへの配慮を訴え、支持を集めた。

 原中氏は小沢一郎民主党元代表とのパイプを武器に政権交代直後の前回会長選を制した。今回は平成24年度診療報酬改定での報酬アップなどの実績を訴えたが、及ばなかった。森氏は「政治的中立」を訴えた。

 横倉氏は当選後の記者会見で、政策実現に向け野党にも働きかけを強める考えを表明。原中氏が見送りを表明した来夏の参院選での組織内候補擁立についても「そういう方向で考えてもらいたいとの意見は多い」と前向きな考えを示した。

日本医師会:会長に横倉氏 「親民主」への反発、追い風(2012年4月2日毎日新聞)

(略)
 争点は「政党との距離」。政権交代翌年の前回選は「親民主党」を掲げた原中氏が初当選した。だが、低迷する民主党政権への地方医師会の反発は強く、横倉氏は福岡など九州8県に加え、東京、大阪、愛知各都府県の支持を受けて143票の「基礎票」を固めた。原中氏は民主色の払拭(ふっしょく)に努めたものの、かなわなかった。ただ、横倉氏は原中執行部の副会長。反旗を翻し、都市部を固めて流れを作ったことへの批判も強く、九州のある代議員は想定外の「苦戦」だったことを認めた。

 横倉氏は久留米大医学部卒。福岡県医師会長などを経て10年4月から2年間、日医副会長を務めた。「温厚で敵が少ない」と評される半面、「人の意見を聞きすぎるところがある」(地方医師会長)と指導力を不安視されている。横倉氏は自民党の古賀誠元幹事長の地元後援会長を務めているが、当選後の記者会見では「政権与党は大事。衆参のねじれを考えると野党ともしっかり対応したい」と述べるにとどめた。【鈴木直、中島和哉】

医師会長選、横倉氏が当選 親民主の現職破る(2012年4月1日日本経済新聞)

 日本医師会(日医)は1日の会長選挙で、副会長だった横倉義武氏(67)を新会長に選出した。親民主党で2期目を目指した原中勝征氏(71)は決選投票で敗れ、日医の民主離れが今後加速する可能性がある。選挙後の記者会見で横倉氏は「政権与党は大事だが(ねじれ国会の状況を踏まえ)野党にもしっかり対応していく」と語った。
(略)
 政局の混迷が続くなか、民主党政権との距離感が選挙戦の争点となった。民主党政権に近い原中氏に対し、横倉氏は自民党にもパイプを持ち、与野党との等距離外交を強調。出身の九州のほか、東京や大阪などの大都市部を中心に支持を広げた。来年の参院選への対応については「地域の意見を踏まえ、方向性を固めていきたい」と述べるにとどめた。

 優先課題には「地域医療の立て直し」を挙げた。原中体制よりも「スピード感をもって政策を実行していく」という。ただ選挙戦では「政策論争が深まらなかった」(落選した森氏)との指摘があり、具体的な施策をどう提示していくのかが問われることになる。

「民主寄り」のイメージ裏目?日医会長選で敗北/茨城(2012年4月2日読売新聞)

 任期満了に伴い1日に行われた日本医師会(日医)の会長選で、茨城県医師会の原中勝征氏(71)は、現副会長で福岡県医師会の横倉義武氏(67)に敗れ、再選を逃した。

 都内のホテルで同日開かれた結果報告会で原中氏は、「一生懸命やったが評価されずに残念」と振り返った。

 県医師会は、2009年の衆院選で民主党躍進の原動力となった原中氏を支持し、診療報酬2回連続プラス改定などの実績を他県の医師会にもアピールしてきた。斎藤浩会長は「我々の主張が浸透していなかったのが残念。『民主党寄り』というイメージが強かったことが裏目に出たかもしれない」と、無念さをにじませた。

 一方、原中氏の落選の報は、県内の民主党関係者にも衝撃を与えた。前回衆院選で「医療対決」として注目を浴び、6区で元厚相の丹羽雄哉氏(自民)を破った大泉博子議員は、「(診療報酬の改定など)大きな成果を上げたのに本当に残念」と語った。

 民主党県連の長谷川修平幹事長も、「民主党がもっとしっかりやっていれば違った結果になったかもしれない」と話した。

前評判に反して意外に接戦になったなというのが正直な感想なのですが、実際に横倉氏陣営にしても苦戦したという印象を持っているようで、最終的には自身の求心力というよりも原中氏側の遠心力によって勝利を決めたというところでしょうか。
いずれにしても原中氏個人の手腕がどうこうと言うよりも過去史を精算する形で民主党支持を明確に打ち出したこの2年間が大きな逆風を呼んだのは間違いないところで、各紙がそろって次の選挙に対する影響など書き立てているように、妙な話ですが久しぶりに圧力団体としての日医の存在感を示したという形でしょうか。
無論実際に独自候補を立てて選挙に臨んだところでまた落選の憂き目を見るのが関の山でしょうし、そもそも一党時代から二大政党時代となって政権交代が今後も予想されるというのに特定政党に対する距離感がどうこうといった話が争点になるというのもおかしな話で、例えば次回選挙で民主党が野党に転落したとしても次回2年後の診療報酬改定は現民主党政権が選んだ人々を中心に議論される可能性が高いという矛盾があるわけです。
そう考えると政治ごっこをやるのが目的なのか手段なのかと考えてしまいますし、そもそも何十万人といてそれぞれ立場も利害も異なる全国の医師達に共通の目的を日医という一団体が決められるのか、業界団体としてのあり方について日医自身が抜本的に考え直す機会にした方がよさそうですよね。

日医自身のあり方はともかくとして、わざわざ副会長ポジションから「下克上」をしてまでトップの座に就いた横倉新会長としては結局何をやりたいのかということが一番重要なところですけれども、選挙公約としても掲げられた「地域医療の立て直し」を優先課題に挙げていると言いますけれども、この地域医療ということが何を意味するのかですよね。

地域医療の充実と支援(横倉氏選挙公約より抜粋)

地域医療は、それぞれの地域で必要とされる医療を適切に提供していく仕組みである。人口の大小にかかわらず、地域で作り上げ、地域で完結できる、その特性を生かした地域医療計画を尊重すべきである。国が制度として、画一的な提供体制を押し付けることの無いよう、地域医師会からの情報を収集し、それを反映できるしっかりとした支援策を講じる。

地域医療というと例えば地方や僻地での医療をどう守るかということがよく話題になりますが、大都市の真ん中でプライマリケアを担当しているビルクリニックの先生も立派な地域医療担当者であるわけですし、実際に横倉氏自身も今回の選挙では三大都市圏の票を固めて当選に結びつけたように別に地方に強いというわけでもなさそうです。
同氏の選挙公約の記載から氏にとっての地域医療の位置づけというものが何となく見えてきますが、特に注目したいのが「それぞれの地域で必要とされる医療を適切に提供」だとか「地域で作り上げ、地域で完結できる」といった文言で、あるいは昨今しばしば議論にあがる単なる自治体の境界による区分に留まらない医療圏の再設定といったことを考えているのでしょうか。
そう考えると2010年末の社保審医療部会で現在都道府県単位になっている二次医療圏の設定が実情に合わないのではないかという声が挙がった際、、「(医療圏は)地域の実情に応じているかどうかを加味して考えるべき」と主張したのが他ならぬ横倉委員(当時)であったことは注目されるところで、恐らく近いうちにこのあたりを切り口にした横倉氏なりの原案が出てくるんじゃないかという気がします。

いずれにしてもまずは政権との距離感云々という話だけでも日医内部での混乱も予想されるだけに、落ち着いて新執行部としての独自見解を発信出来るようになるまではもうしばらく時間がかかるんじゃないかと思いますけれども、今の調子ですとそれが次の総選挙に間に合うのかという疑問もありますよね(苦笑)。
そこで当座の課題として手頃なネタでも取り上げてまずは何かしら主張してみられてはどうかと思うのですが、公約にもあった医師法改正などと言った話になるとまた議論もまとまらないでしょうから、手始めに4月からの診療報酬改定でも残ってしまったと不満の声も多く、地域医療とも密接な関係があるこんなところから手をつけてみられてはどうでしょうね?

【参考】どう考えても継続不可能、「50円」で医師が24時間対応する制度(2012年4月2日JBpress)

今の時代のリーダーは「人の意見を聞き」「敵が少ない」旧来の調整役タイプよりも、ちょっと毒があるくらいガンガン主張していく独裁者タイプの方が受けがいいようですし、それくらいの勢いもないことには日医という旧態依然とした組織は変えようがないかなという気がします。
 

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2012年4月 2日 (月)

急速にリアル社会に波及し始めたネットの影響

巨大掲示板「2ちゃんねる」を巡る騒動はなおも捜査が進んでいるようですが、そんな中で先日気になるニュースが出ていました。

米グーグル:検索予測差し止め命令…東京地裁仮処分(2012年3月25日毎日新聞)

 大手検索サイト「グーグル」に実名などの文字を入力して検索する際、途中から予測文字や補足情報を表示する「サジェスト機能」を巡り、日本人男性がプライバシーを侵害されたとして、米国のグーグル本社に表示差し止めを求める仮処分を申請し、東京地裁(作田寛之裁判官)が申請を認める決定をしたことが分かった。だが、米グーグルは「日本の法律で規制されない」と拒否し、被害が救済されない事態となっている。決定は19日付。【中川聡子】

 ◇米グーグル拒否「日本の法律で規制されない」

 男性側によると、男性の実名を入力しようとすると、途中からフルネームとともに犯罪行為を連想させる単語が検索候補の一つとして表示され、それを選択すると男性を中傷する記事が並ぶという。

 男性は数年前、当時の勤務先で思い当たる節がないのに退職に追い込まれ、その後の就職活動でも採用を断られたり内定が取り消されたりする事態が相次いだという。このため調査会社に調査を依頼。その結果、あたかも犯罪に加担したかのような中傷記事がインターネット上に1万件以上掲載され、その中傷記事にサジェスト機能でたどり着くことが分かった。

 男性は弁護士に相談の上、グーグル側に記事を削除するよう求めたが応じてもらえず、昨年10月に「被害が重大で緊急に削除すべきだ」として、サジェスト機能の表示を差し止める仮処分を申請。地裁は男性側の主張を全面的に認め、差し止めを命じる決定をした

 男性側は当初、グーグルの日米両法人を相手取っていたが、日本法人は「削除権限は米法人にしかない」と主張し、訴えの対象から除外した。残る米グーグルは「単語を並べただけではプライバシー侵害に当たらない。単語は機械的に抽出されており恣意(しい)的に並べているわけではない」と主張。「社内のプライバシーポリシー(個人情報保護方針)に照らし削除しない」として、決定に従わないことを回答してきたという。

 グーグルの検索エンジンはヤフーにも採用され、国内検索サイトのシェアを事実上独占している。

 男性は代理人の富田寛之弁護士を通じ「グーグル側が決定に従わないことに憤りを感じる」と述べた。富田弁護士は「弱い立場の個人や中小の事業者は、こうした検索結果が表示されるだけで失職や倒産など取り返しのつかない被害が生じる。日本での被害なのに、決定は米法人に執行できない。被害救済を実現するには法整備が欠かせない」と訴えている。

 ▽グーグル日本法人広報部の話 この件については現在、対応を検討している。

いろいろと考えさせられる記事なんですが、とりあえず非常に多くの企業が採用に当たって「とりあえずググってみている」らしいということが判る話でもありますよね。
ご存知のようにグーグルと言えば各地でプライバシーを侵害していると「ストリートビュー」が提訴されたりだとか、著作物データベース化に関して著作権者と争いになっていたりといささか強引な手法も目立っているところですが、今回の事件にしても好意的に受け取れば検索サイトとしての利便性向上のための処置が思わぬ副作用を産んだという形でしょうか。
グーグルの検索に関してはかねて利用者に一定方向への誘導を行うことになると批判があり、自社を宣伝したい企業向けに検索順位を上げる裏技があるだとか色々と噂もありますが、特にこの検索予測という技術は使いようによっては非常に危ういことになるのではないかなと見ていたところです。
記事から見る限りではいささか対応が不誠実ではないかなとも思いますし、こうした不都合な個人情報も敢えて削除しないというのであればそれによる損害を負担する覚悟をしなければならないとも思うのですが、いずれにしても同社としては人類が使うすべての情報を集め整理するという社是を持っていると言いますから、情報集積度が高まるほどこうした対立は必発だと言えそうです。
そうした場合に個人対巨大組織という構図であれば普通個人の側に肩入れしたくなるのが人情というものなんですが、どんな個人でも巨大メディアと全く同じように情報発信の機会を持てるようになったネット時代にあってはいささか難しい状況になっても来ているようなのですね。

「口コミ」批判:投稿者の情報開示求め、富山の病院が提訴(2012年4月1日毎日新聞)

 インターネット上での匿名の投稿で名誉やプライバシーが侵害されたとして、投稿者に関する情報の開示を求める動きが広がりつつある。「口コミ」サイトに「患者を人間と思わない」などと投稿された富山県高岡市の産婦人科病院がこのほど、投稿者情報の開示を求める訴訟を富山地裁高岡支部に起こした。専門家は「根拠なしに悪意で相手をおとしめる誹謗(ひぼう)中傷は犯罪にあたる」と警鐘を鳴らす。

 訴状によると、昨年5月、病院の口コミ情報サイトに同病院について、具体的事実を示さず「患者を人間だと思っていない医者がいます。軽い気持ちで診療を受けると、一生心の傷を受けます」などと投稿があった。投稿者は匿名だが、NTTコミュニケーションズ提供のネット接続サービスの利用者であることが病院の調査で判明。病院は同社に投稿者情報の開示を求めたが、拒否されたという。

 病院側は「(投稿は)病院の社会的評価を低下させることに主眼がある」と指摘。投稿者が判明次第、損害賠償を求める方針だ。同社は取材に対し、「係争中でコメントできない」としている。【大森治幸】

 ネット犯罪に詳しい甲南大法科大学院の園田寿教授(刑事法)の話 公共性のある事実を公共目的で投稿した場合、それが真実であれば罪に問われないが、具体事例を示していない場合は、信用毀損(きそん)罪にあたる可能性もある。投稿が思わぬ被害を与えることもあり、情報を発信する時は、自覚が必要だ。

今回実際に病院の状況がどうであるのかということは実情を知らない以上何ともコメントしようがありませんけれども、別に病院と限ったことではなく何が対象であれこうしたケースは幾らでもあり得るだろうなとは感じられる記事ですよね。
当「ぐり研」ももちろんその一つですが、およそブログにしろSNSにしろ個人的見解というものから完全に離れていられるものではなく、たとえ単に公になった情報を転載、引用するだけのサイトだったとしてもその取り上げ方そのものに主観が含まれていることは、マスコミ各社が長年恣意的に行ってきた情報操作によっても証明されていることです。
感情的とも取れるような激しい書き込みほど「よほどひどい目にあったんだな」と一面で共感を呼びやすいところもあるようで、テレビを中心とするマスコミなどは敢えてそういう部分を切り出して使うことがお得意ですけれども、それでも本人にとってはそこに何らかの真実があるのだとすればたとえ客観的根拠のない書き込みであっても、まだしも理解出来る余地はあるでしょう。
ところがそこに商売上の利害関係などが絡んできますと、意図的なでっち上げや細事を針小棒大に誇張するようなやり方で情報操作を行い利益を得ることが出来ると言うことですし、何も大金を掛けずとも個人がちょっとした手間を掛ければ大きな効果が得られると判れば利用したくなる人も多いはずです。

年末年始にかけて話題になった「食べログ」のヤラセ投稿問題にしても、その後「ステマ」という言葉を一躍流行語に押し上げるほど知れ渡ることになりましたが、いずれにしても昨今何かと身辺忙しいだろう(苦笑)ひろゆき氏の言うところの「嘘を嘘と見抜けないと難しい」話じゃないかと言うのは簡単ですが、スマホの急激な普及もあってそんな話は何も知らなかったというネット利用者が急増しているのも確かですよね。
ネットを利用していく上で大多数の善意だが無知な利用者をどう教育していくかということは、そのまま一部の意図的な悪意をもって行動する人達を排除することにもつながっていくはずですし、ネット規制を主張する人達に対抗する手段として利用者一人一人に課せられた当然の義務でもあるはずです。
もともと会員制だった頃の初期のパソコン通信などでは自主規制のルールがかなり徹底されていたものですが、公的なネット利用の規制強化に向けた動きが進んでいく中で利用者自らが手助けして自分の首を絞めるようなことにならないためにも、ネット空間の利用においても実社会同様に当たり前の良識は持ち合わせておくべきではないかと思いますね。

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2012年4月 1日 (日)

今日のぐり:「らーめん 辰弥」

少し前に「これは非常に重要な意味のある話だ」と感じられるニュースが出ていたのですが、ご覧になりましたでしょうか。

レトロゲーム、後世に“セーブ” 「ソフトは文化財」愛好家が協会設立(2012年3月26日産経新聞)

 子供たちを熱中させた任天堂の家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」のソフトや、旧世代のパソコン用ゲームなど、懐かしいゲームソフトが次々と姿を消している。「夢中になったゲームをもう一度プレーしたいけど、今どこにあるのか分からない…」。ゲーム愛好家のこんな“寂しさ”を解消しようと、レトロゲームを保存、公開する動きが相次いでいる。そこには“文化財”としての地位確立をとの思いもある。(板東和正)

 劣化したフロッピーディスクやカセットテープなどのゲームソフトを収集・保管するNPO法人「ゲーム保存協会」(東京)が、昨年9月設立された。

 中心メンバーは約10人。医師や経営者、オペラ歌手ら、ゲーム会社とは何の縁もない人たちばかりで、「ゲーム自体には興味はないけれど、文化財としての保管に共感している」というメンバーも。

 集めた3万本超のソフトを無料で公開する博物館の設立構想もあり、「大人たちが子供のころを思い出しながら、ゲームを楽しめる場を提供したい」(関係者)と夢を広げている。

 30~40代の約15人のメンバーで構成する有志団体「アーケードゲーム博物館計画」は、レトロゲームを一般公開している。

 約5年前から活動を始め、廃棄される運命のアーケードゲームを買い取り、無料で公開。訪れた人は実際にゲームを楽しむことができる。

 これまで1980~90年代後半のゲームを埼玉県内で月に1回公開し、毎回60~70人が訪れた。現在は移転のため、同県内での公開を終了し、新たな公開施設を交渉中だ。

 「世界に誇る日本のゲームは、ゲームセンターのアーケードゲーム機が原点。廃棄されていくゲーム機を残すのは意義がある」と、代表を務める会社員の男性(42)は話す。

 「ゲームも大切な思い出。童話のように後世に残したい」との熱い思いは共通だ。

ひと頃は世の保護者の方々から目の仇にされてきた漫画やアニメも今や代表的な日本文化の一つとして世界的に通用している時代にあって、稀少なレトロゲームが物理的な限界から続々と消え去っていく現状は非常に心苦しいものがあり、その保存は後世に対する責任としても現代の我々に委ねられた責務だと思いますね。
今日は消えゆくレトロゲーム保存の機運を盛り上げるためにも、世界各地からゲームに関わる話題を紹介していきたいと思いますけれども、昨年末に久しぶりにドリキャス向けの新作ゲームが発売されたという話に驚いておりましたら、それどころではないびっくり新作のニュースがまた飛び込んできました。

マジかよ!? スーパーファミコン用の新作ソフトが2013年リリースに向けて開発中(2012年2月29日ニコニコニュース)

限定販売ですが。

今でもスーパーファミコンを愛して止まないゲーマーに朗報です。何とスーファミの新作ソフトが来年発売される予定なんですって。

タイトルは『Nightmare Busters』。スーファミの最後のソフトは2000年に日本でニンテンドウパワー向けに書き換え専用で販売された『メタルスレイダーグローリー ディレクターズカット』なので、新作リリースは約13年振りということになります。

このご時世にスーファミソフトをリリースするのは、2004年に設立されて以来、メガドライブやDOS等のクラシックゲーム機の新作ソフトを販売してきた「Super Fighter Team」。彼らのスーファミ用新作『Nightmare Busters』は、「力強い走りと銃撃戦が楽しめ、全ての互換機でプレイすることが可能」だそうです。

このスタジオはレトロ/クラシックゲームを真剣に愛しており、彼らの「使命」を以下のように説明しています。

「Super Fighter Teamは、ゲーム会社から見捨てられてしまうゲームやゲームシステム、コンピューターに新しい命を吹き込むことを夢見て創設されました。そのような夢があるからこそ、いつの日にかメガドライブやアタリ・リンクスのようなシステムの為に価値のある新作ソフトを提供する唯一の会社になってしまおうとも、誇りを持って作っています。」

『Nightmare Busters』の詳細は、2013年に発売予定であること、そして60ドル(約4800円+輸送費)で限定600枚の予約販売すること以外は明かされていません。

ちなみに同社のHPを見てみてみますと各種ハード向けに様々なスタイルのゲームを出しているようなんですが、残念ながらこのスーファミ用新作はまだ画像等は公表されていないというあたりに開発の難航ぶりが現れているのでしょうか。
一転していかにも日本風という話題がこちらですけれども、かつてファミコンにはまった世代もこういうものを楽しむような歳になってきたということなんでしょうか?

そうだ。ファミコンを食べよう。(2012年1月31日ギズモード・ジャパン)

「炊き合わせ販売」というタグが秀逸。

そんなファミコン風なお料理を作っちゃう動画です。ファミコンを忠実に再現するその調理技術、加工技術もさることながら、アイスクライマーからはじまる往年のファミコン名作による解説欄もまた素晴らしい完成度ですね!

僕も作ってみたくなったのですが、コントローラー作成の段階で無理そうな予感も。彫刻刀とデザインナイフがあればなんとかなるでしょうか?

なお、本料理を作成したsandraさんのマイリストには、あのスライム肉まんを自作する過程を収めた動画もあるので、ぜひそちらも合わせてご視聴ください。

詳細はリンク先の動画をご覧いただきたいところですけれども、確かに大変丁寧で細かな仕事ぶり(特に解説に味がありますね!)であるということは認めるものの、あのスライム肉まんにしてもそうなんですが必ずしも高い再現度が料理として食思をそそる方向に結びつく訳ではないのですね…
これまたかなりの旧型ハードですけれども、もはや古いの新しいのと言う次元ではないという仕事ぶりなのがこちらのニュースです。

つまようじ職人の朝は早い……。つまようじで作られた極小ゲームボーイがスゴい!(2012年1月31日ITmediaガジェット)

※1円玉が大きいわけではありません

 つまようじで初代ゲームボーイ1 件を彫ってしまった職人が「ニコニコ動画」に現れ、人気を集めています。動画は1月23日に公開されたもので、再生回数は1週間で13万回を突破。一時は「ニコニコ技術部」ジャンルのデイリー総合ランキング1位にも輝いたほど。

 制作者は、これまでにも様々なつまようじアートを披露してきた、「爪楊枝1 件P」こと「そーき」さん。じっと見ているとだんだん、1円玉の方が大きいんじゃないかと思えてくる制作過程は以下からどうぞ。
(略)

 小さいながらも、カセット差し込み口や右下のへこみをはじめ、初代ゲームボーイ1 件の特徴的な形状はちゃんと再現。説明によると、本体側面の「分割線」や、電池ボックス部分の出っ張りまで再現しているそうで、視聴者からも「1円でかいな」「凄すぎて笑いしか出てこない」「でっかい1円玉作ったんじゃないの?」「通貨偽造は良くないな」「すごすぎだろ」「1円玉でけえええええ!」といった驚きのコメントが寄せられています。みんな……1円玉じゃなくてつまようじを見てあげて!

 そーきさんのマイリストでは、ほかにも初音ミクや鏡音リンなど、様々なつまようじアートの制作過程が公開中。見ていると自分でも作ってみたくなるのですが、果たしてこの域に到達するまでは何年かかることか……。

とにもかくにもリンク先の恐るべき画像の数々を参照していただくしかありませんが、先のファミコンと比べるとこちらの方が永続性がある分いくらかお得、なんでしょうかねえ…?
海外にもゲームを愛する人々は数多くいるのでしょうが、ゲームを楽しむのではなく楽しめるようになるために努力した結果思いがけない成果を手にしたという女性の話題をご存知ブリから紹介してみましょう。

ダイエットのきっかけは、Wiiのキャラクターが爆発したから。/英(2012年1月16日MAASH)

150キロもあった体重から60キロの減量に成功。(訂正しました 過去記事→が60キロに。)
この33歳のイギリス人女性、どうしてこんなに痩せたかというと、やっぱりWiiでした。
しかし、たしかにWiiで痩せたという人の話は日本でもよく聞きますが、彼女の場合は違います。
彼女が痩せた理由は、「バランスWiiボードで遊べなかった」からです。

数年前、子どものクリスマスに買ったWiiのボードに彼女が乗ると、Wiiはその体重に「対処不能」だったようで、彼女の分身のキャラクターが画面上で爆発?したそうです(even making her computerised character explode on screen)。
本当にそんなことがあるのでしょうか。ニンテンドー…。

しかし、その冷たさが、彼女の心のスイッチをオンに。
Wiiに「重すぎる」と言われ、自分のキャラが爆発したのを目の当たりにした彼女は唖然として、悔しくてたまらなかったそうです。
子どもたちと一緒に遊ぼうと思ってたのに…。

そして2010年1月、彼女は食事を見直します。
ダイエットビスケット、シリアル、低脂肪カレー、フルーツなどの毎日。

以前は
朝食はトースト(バター、ジャム) おやつはビスケットとチップス
昼食は少量のチップス、チョコレートバー、チーズサンドウィッチ
午後のおやつ ケーキ
夕食 チップ、ライス、ナン、フル脂肪カレー

ダイエットを始めてからは
朝食 バナナとレーズンブラウンフレーク
軽食 フルーツ
昼食 低脂肪のチーズスプレッド サラダつきRyvita
午後のおやつ 低脂肪ヨーグルト ウェイトウォッチャーバー
夕食 ヘルシーカレー、ナン、サラダ

そして2年間で60キロの減量に成功。Wiiで遊べる137キロはもちろんクリアし、子どもたちとWiiを楽しんでいます。
「もうスキーのゲームもできるし、楽しいです。私のキャラクターが風船のように膨らんで爆発することもありません」

体重オーバーだとキャラクターが爆発するとは…。痩せすぎの場合はどうなるのでしょうか。

いや、本当にネタではなくキャラが爆発したのだとすればニンテンドー恐るべしと思うべきかさすがブリと感じるべきか微妙ですが、むしろ一向にブリ食らしからぬこの方の食事メニューの方に突っ込みたくなるのは自分だけでしょうか?
同じくブリからの話題が続きますけれども、やはりこうでなければと思える真っ当なニュースには正直ほっとしますよね。

イギリスの学生が革命的洗濯機を発明。ゲームをクリアしないと洗濯できません!/英(2011年12月11日ねとらば)

これなら毎日の洗濯も苦にならない?

 ゲーム機? いいえ、洗濯機です――。

 英キングストン大学の学生が発明した、ちょっと変わった洗濯機を紹介します。というか、これってどう見てもゲーム機ですよね……?

 その名も「amusement washing machine(アミューズメント洗濯機)」。最大の特徴は、上半分にモニタとハンドルが付いていて、専用のゲームで遊ぶことができる点です。

 1回のプレイ料金は3ポンド(=約360円)。どんなゲームが遊べるのかは不明ですが、ハンドルがあるということはやっぱりレースゲーム? キングストン大学の紹介ページによると、「プレイヤーは最初に3つのライフを与えられ、無事に特定のレベルをクリアすると、次の洗濯行程へと進むことができる」のだそう。途中でもしゲームオーバーになってしまった場合は、追加のコインを投入しないと洗濯を完了させることができない仕組みです。イギリスのコインランドリーの相場がどれくらいかは不明ですが、一発でクリアできればちょっと安く済む、くらいのバランスでしょうか。

 ゲーム内で修得した技術を現実に役立てることはできないだろうか――というのがこの洗濯機の隠れたテーマ。開発者であるLee Wei Chenさんはこう語ります。「普段ゲームに費やしている、“楽しいけれど無駄な時間”を使って、何か生産的なことができないかと私は考えました」。ある意味ではこれもゲーミフィケーションの一環と言えるのかもしれませんね。

 イギリスと言えばつい先日、トイレを使ったゲームが話題になったばかり。トイレ、コインランドリーと来て、次はいったい何がゲーム化されるのか……。

この斜め上ぶりはさすがにブリ!と言うしかありませんけれども、洗濯機として考えるとクリア出来なかった場合のリスクに対する対応策がきちんと用意されているのかどうかが気になって仕方ありませんが、そこはおそらくブリだけに…ねえ…
最後に取り上げますのはやはりブリからながら一転してボードゲームの話題ですが、こちら孫のために頑張ってみましたというすてきなお婆ちゃんの話題を紹介してみましょう。

小学生考案ゲームに祖母投資、かわいい孫娘2人のため奔走し商品化実現。/英(2011年12月2日ナリナリドットコム)

英国のあるおばあちゃんは孫が大好き。彼女は昨年、大雪で学校が休みになった孫娘2人が自作のボードゲームで楽しんでいるのを見てそこに加わると、そのゲームに大いなる魅力を感じ取ったという。そこで自ら資金を出して商品化することを決意。先日、ついにその目標を実現させたそうだ。

英紙デイリー・メールによると、商品化にこぎ着けたボードゲーム「Potty Ponies and Friends」を考案したのは、英南西部デボン州カロンプトンに住む小学生で、10歳のミーガン・ベイリーちゃんと8歳のアリスちゃん姉妹。大雪に見舞われた昨年12月のある日、学校に行けず1日を家で過ごすハメになった2人は、一緒に遊ぶすごろくゲーム作りを始めたという。

それはかなりの出来映えだったようで、「何回も繰り返し遊んでいた」という2人。そこへ79歳の母方のおばあちゃん、ドリーン・ジョーンズさんが現れると、楽しそうにしてる2人と一緒に楽しもうとゲームに加わった。するとおばあちゃんは「周りがキツネのフンだらけで臭いので、3マス戻る」といったマスがあるなど、彼女たちが経験した“田舎暮らし”をユーモアたっぷりに取り入れたゲームをとても楽しんだそうだ。

ゲームを終えると、「本当に面白いね」と2人を称賛したというドリーンおばあちゃん。2人の才能に感激した彼女は、せっかく生み出されたこのゲームを「成功させなくちゃ」と、大々的に売り出せないかと考えた。そのとき、手元には亡くなったおじいちゃんが遺した債券があり、ゲーム作りに費やしたほうが「いい運用になる」と判断。それを元手に地元のデザイナーにボードのデザインを頼むなど、市販化に向けて奔走した。

実はおばあちゃんのやる気は、孫娘の笑顔のためだけではなかったという。おじいちゃんを亡くして独り身になったこともあり、おばあちゃんは自分の生きがいになる何か“やるべきこと”を欲していた。そんなとき、2人が作ったボードを売り出すという目標が見つかり、社会に出て仕事をした経験もなかった彼女は、自分に刺激を与えてくれる仕事ができて嬉しかったそうだ。

孫への協力と社会参加という、2つの幸せを見出したおばあちゃんの気持ちは、次第に家族へと波及。クリスマス商戦を前に、先日ついに13.99ポンド(約1,700円)でゲームの発売を実現させると、姉妹の父エイドリアンさんやその両親もイベントに駆けつけ、販促活動を行った。そのおかげもあってゲームの売れ行きは好調で、現在も「問い合わせを受ける」状況とも。学校で安く販売を行ったという姉妹も、売り上げをチャリティーへ寄付して、社会貢献に一役買った。こうした孫2人とおばあちゃんの行動に、2人の母でドリーンさんの娘でもあるアリソンさんは「すべてがポジティブな結果になったわ」と、嬉しそうに話している。

見ていただきますと要するにすごろくとかそういった類のものであるようなんですが、きちんと専門のデザイナーが入ったというだけになかなか本格的に仕上がっているようですよね。
しかしおかしいですね、ブリであるというのに特にヤマもオチもなくいい話っぽく終わってしまっているようにも思えるのですが…

今日のぐり:「らーめん 辰弥」

昨今あちらこちらにラーメン屋が出来ては消えるというような状況ですが、久しぶりに通ってみますと見慣れない店が出来ているということで立ち寄ってみましたのがこちらのお店です。
ネットで検索してみますと同じ岡山市内に支店?もあるようなんですが、出来てからそう時間も経っていなさそうに思えるのに支店展開するくらいですから個人ではなく資本力のあるところがやっているのでしょうかね?
キャッチフレーズは「おいしさを求めたらこの味にたどりつきました」ということなんですが、とりあえず一番のおすすめっぽいごまみそラーメンのバリエーションでごまみそ野菜ラーメンを頼んでみました。

運ばれて来たところを拝見しますと一見味噌ラーメン風に見えて何やら唐辛子っぽい気配が見え隠れしているのが気になるのですが、確かにピリ辛ではあるものの激辛というわけでもなく辛さ自体は万人向けと言えそうですが、近ごろ胃腸が弱くなってしまっているのか予想以上のスープの濃さがちょっときつかったですね(無論、この濃さが売りなんだと思いますが)。
それ自体がかなり濃厚なこのごまみそスープに濃いめに味をつけた肉味噌までトッピングされているのですから混ぜて食べてみるとかなり濃く感じられて、味がついていない野菜がこの濃さを中和してくれるのが助かるなと正直感じました。
麺の方は今どきのラーメン屋にしては気持ち柔らかめに茹でられた中細麺も別に悪くはないんですが、これだけスープが濃いのであればいっそ極太麺にしてもいいかもという気もします。
スープが濃いせいか結構脂っぽそうに見えたチャーシューが妙にあっさり感じられたのもおもしろいものですが、個人的には肉味噌も載っていたことだし別にチャーシューまでは無くてもいいかも…とも思ってしまいました。
ともかくこのピリ辛スープは味にメリハリがあるだけに好みは別れそうではあるんですが、もっとじっくり味わうためにも今度来るなら同じスープをあっさり塩とかで食べてみたいですね。

ところで塩と言えばこちらのメニューを見ていますと塩もとんこつも九州とんこつもあるというんですが、この2種類のとんこつラーメンは値段も同じなんですがトッピングや麺が違うのでしょうか?
ちなみにテーブルにはニンニククラッシャーなども完備されていてきちんと九州とんこつを追求している様子ではあるんですが、一方でごまみそラーメン以外につけめんも結構売りになっているようでちょっとポイントをどこに置いているのか判りにくいですよね。
サイドメニューはチャーハンに餃子といった一般的なものが中心でそう代わり映えはしないですが、強いて言えば卵かけごはんが珍しいかなというくらいで、メニュー全体からうかがうところ良い鶏を仕入れるルートでもお持ちなんでしょうか、その割にはとんこつにこだわっているようにも見えるというのがこれまたよく判らないところもあります。
スタッフは昨今のこの種の店によくある若い男性を取りそろえているという状態で、それなりに元気もいいし接遇面が悪いわけでもないんですが仕事ぶり自体はそれほど機敏でもないのかな?とも思えるあたり、慣れていないスタッフでもとりあえず声かけだけでも徹底したということなんでしょうか。
ちなみにサービス券をくれるのですが、これが○枚集めると○○一品をサービスという方式で沢山ため込むのも結構面倒くさそうなものですから、一枚毎に何らかの割引に直結するスタイルの方が面倒がなくていいかなとも感じました。

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