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2012年1月

2012年1月31日 (火)

老年医学会から高齢者終末期医療の指針出る

こちらは先日から突然のように出てきた話ですけれども、具体化に向けて地道に話が進んでいるようですね。

終末期胃ろう「治療差し控えも」…老年医学会(2012年1月29日読売新聞)

 日本老年医学会(理事長・大内尉義(やすよし)東大教授)は28日、高齢者の終末期における胃ろうなどの人工的水分・栄養補給について、「治療の差し控えや撤退も選択肢」との見解を示した。

 終末期医療に対する同学会の基本的な考え方を示す「立場表明」の改訂版に盛り込まれ、同日の理事会で承認された。

 「立場表明」は2001年に策定されたが、その後の実態に即したものにするため、10年ぶりに改訂された。近年、口から食べられない高齢者に胃に管をつないで栄養を送る胃ろうが普及。病後の体力回復などに効果を上げる反面、欧米では一般的でない、認知症末期の寝たきり患者などにも広く装着され、その是非が議論になっている

 改訂版では、胃ろうなどの経管栄養や人工呼吸器の装着に対する見解が初めて盛り込まれた。高齢者に最善の医療を保障する観点からも、「患者本人の尊厳を損なったり、苦痛を増大させたりする可能性があるときには、治療の差し控えや撤退も選択肢」とし、「患者の意思をより明確にするために、事前指示書などの導入も検討すべき」とした。

胃ろう中止も選択肢に 終末期医療の原則、学会が改定(2012年1月29日朝日新聞)

 高齢者の終末期医療とケアについて、日本老年医学会は28日、胃に管で栄養を送る胃ろうなどの人工栄養や人工呼吸器の装着は慎重に検討し、差し控えや中止も選択肢として考慮するとの「立場表明」をまとめた。最新、高度な医療をすべて注ぎこむことは必ずしも最善の選択ではないと判断した。表明の改定は11年ぶり。

 終末期医療の手続きなどを定めた法的ルールはない。この立場表明にも拘束力はないが、高齢者医療に携わる医師が治療方針を考える際の基本原則とするもの。具体的な手順などを定めたガイドライン(指針)を作る際のもとになる

 まず、高齢者の終末期における「最善の医療およびケア」を「必ずしも最新もしくは高度の医療やケアの技術すべてを注ぎこむことを意味するものではない」と明記。高齢者の心身の特性に配慮し「残された期間の生活の質(QOL)を大切にするものだ」との考えを示した。

 その上で、高齢者が最善の医療およびケアを受ける権利の一環として「(おなかに穴を開け、管を通して水分や栄養剤を胃に送る)胃ろう造設を含む経管栄養や気管切開、人工呼吸器装着などの適用は慎重に検討されるべきだ」と指摘した。具体的には「本人の尊厳を損ねたり、苦痛が増えたりする可能性があるときは、差し控えや撤退を考慮する必要がある」と記した。

高齢者への胃ろう、問題点は(2012年1月26日読売新聞)

 高齢者への胃ろうの使い方が論議を呼んでいますね。何が問題なんですか。

「苦痛では」疑問の声も

 胃ろうは、口から食べられなくなった患者に対し、おなかに開けた穴から胃に管をつなぎ、人工的に栄養や水分を流し込む方法。内視鏡を用いた手術で短時間で作れる。米国で1979年に開発され、日本では90年代から普及、着ける人が増えている。

 人工栄養補給には他に、鼻から通した管で胃に栄養剤を送る方法や点滴もあるが、鼻から管を入れるより患者の苦痛が少ない上、点滴に比べ、腸を活動させるので免疫機能の維持につながるといった利点があると言われる。

 一定期間の栄養補給に用い、回復したら再び口から食べるのが理想的な使い方だ。ところが、手術や管理が簡単なこともあり、日本では回復が見込めない高齢者にも用いられるようになった。急増した背景には、
〈1〉肺炎などの治療後、食べられないままより、栄養が取れる方が退院させやすい
〈2〉口から食べさせるより介護の手間がかからない
――など、医療・介護施設などの事情も指摘される。

 口から食事を再開できなくても、一定期間、本人の意識が保たれ、ある程度満足できる生活が送れるなら、有意義とされる。だが、衰弱し意識のない高齢者が延命される例も目立ち始めた。このため、介護現場などから、「本人は苦痛なのでは」といった疑問の声が上がるようになった。

 終末期医療に関しては、厚生労働省が、医師の独断でなく、医療・ケアチームが患者や家族と話し合って判断すべき、との指針を作っている。だが、「延命手段を中止したら、罪に問われないか」などと心配する関係者も多い。

 これを踏まえ、日本老年医学会の作業部会は昨年末、新たな指針案を発表した。関係者が十分話し合った結果なら、胃ろうなどを着けるのを控えたり、中止したりできるとし、「適切な意思決定過程を経れば、法的にも責任は問われない」との考え方を示した。

 より長く生きるのか、生活の質を重視するのか。早い時期から、身近な人と話し合っておきたい。(高橋圭史)

同学会の立場表明がまだ書き換えられていないので元の文章には当たれていないのですが、寝たきりの超高齢者への経管栄養については医師や家族、そして恐らく当の本人も含めた関係者の多くが積極的に望んでいないだろうという背景があるにも関わらずやらざるを得ない、始めれば止められないという状況が続いてきたことが根本的な問題点としてあげられるのではないかと思います。
かつてはマスコミなどが主導して過剰医療だ、スパゲッティシンドロームだとさんざんにバッシングしていましたが、何故医療現場ではそうしたことになるのか、それを望まないのであれば法整備も含めてどのような社会的体制が必要なのかという議論を抜きにして単に批判のための批判だけに終始してきたため、今や急性期よりもはるかに長期化しやすい慢性期終末医療において同様の問題が顕在化しているわけです。
そうした目で見ると読売などはわざわざ解説記事まで用意していて、しかも経管栄養を中止する=人の死ということに対しても何ら批判的な論調が見られないという「積極推進派」であるように見えますし、朝日にしてもお得意の「だがちょっと待って欲しい」のフレーズすら差し挟んでいないあたり、彼らにしてもこの件については全く異論なく推進すべきだという立場なのでしょうね。

今回の指針では経管栄養のみならず人工呼吸器等についても一定の言及をしているようですが、本人はすでに苦痛を感じる状況にない場合がほとんどですし、尊厳を損ねる云々という抽象的な表現では現場にとっては何も言っていないことと同じです。
そして結局のところ止めた結果当然ながら患者がなくなった、その結果何かしら法的、社会的責任を問われるという事態になることが現場では一番困るわけですから、誰もが積極的に望んでいないからというだけではなくこの辺りの実際的な担保なり保障なりがなければ絵に描いた餅で終わってしまいますよね。
今回も医療側の側から指針策定の動きが出てようやく具体的に話が進み出したという状況ですが、失礼ながら医療の世界の中でも決して影響力の強い団体とは言い難い(失礼)老年医学会あたりの指針にどの程度の意味があるのかが問題で、前回も話が出たようにさらに国の指針としてある程度法的拘束力に準じたものを備えた段階で始めて実効性あるものになっていくのでしょう。
例えば法改正とまでは言わないまでも、少なくとも厚労省通達などの形で公のルールとして発信され、世間もそれを周知した段階でようやく現場も後顧の憂いなく動けるということになるでしょうが、そもそも内外の課題山積であるにも関わらず先送りを続けているような国政の状況にあって、こうした当面急ぐことでもない上に一部から根強い反発も出そうな話がすんなり進むものなのかと心配になってきます。

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2012年1月30日 (月)

産科医がいても出産取り扱い中止 県立八重山病院の場合

ある意味で究極の僻地とも言える離島医療に関しては、かねて隠岐の産科医不在問題なども世間を賑わせてきましたけれども、こちら沖縄でも今回出産対応不能になったというニュースが出てるのですが、どうも今回は少しばかり状況が違っているようなのですね。

八重山でお産困難に 4月以降産科医が不足/沖縄(2012年1月25日沖縄タイムス)

 【八重山】八重山地域で唯一、出産に対応する県立八重山病院(石垣市、松本廣嗣院長)は24日、産婦人科の医師が2人不足する見込みのため、4月以降の出産に対応できない恐れがあると発表した。同院は医師確保の努力を続けるとした一方、3月中旬~9月に出産予定の妊婦に対し、同地域以外で出産する準備を整えておくよう呼び掛けた。同院ではほかの医療機関からの紹介を含め、月に50~60人の分娩(ぶんべん)があるという。

 同院によると、産婦人科に勤務中の医師4人は3月末で全員転勤し、4月から新たに医師4人の勤務が決まっていた。しかし、中核を担う医師1人は個人の事情で、7月まで赴任が困難になった。連動して、指導医クラスの医師がいることが条件だった医師1人も赴任できなくなる可能性があるという。

 松本院長は「医師2人の態勢ではお産の安全性の確保が難しい。分娩中に容体が急変し、帝王切開となった場合などに対応できない」と説明。「全国的な産科医不足で、この時期に新たな医師確保を行うことは極めて困難」とした。

 同院は妊婦の「自衛策」として(1)「里帰り分娩」で石垣島から出る(2)石垣島で「里帰り分娩」をしない(3)宮古島や本島の産婦人科に紹介させておく―を挙げ、協力を呼び掛けた。

3月中旬以降の出産、石垣島外で 産婦人科医が不足/沖縄(2012年1月25日琉球新報)

 【八重山】県立八重山病院の松本廣嗣院長は24日、同病院で会見し、4月から着任予定だった産婦人科医4人のうち、2人の赴任が7月ごろまで延期になったと発表した。2人態勢では帝王切開など危険な状況に対応できないため、代わりの医師が見つからない場合、基本的に出産は扱わないという。松本院長は「新たに医師を確保するのは困難」として、3月中旬以降の出産を予定している妊婦に島外出産を呼び掛ける。八重山で出産できるのは同病院だけで、住民や関係者に不安が広がった。
 現在勤務する産婦人科医4人は3月末で転勤することが決まっていた。同病院は後任の医師4人を確保していたが、そのうち中核となる指導医1人が個人の都合で7月まで赴任できないことが今月に入って分かった。指導医がいることを条件に八重山病院に派遣されることになっていた1人も連動して着任が延期された。
 同病院は妊婦に対し、(1)島外出身者は里帰り出産で島外に出ること(2)八重山出身者は里帰り出産で八重山に戻らないこと(3)島外の産婦人科を紹介してもらい、飛行機に乗れる妊娠36週までに出産できる地域に移動すること-を呼び掛ける。
 松本院長は「安全性を考えると問題が生じないような対応を取らざるを得ない」と、島外出産を呼び掛ける理由を説明。「産婦人科医は全国的に不足している。4月以降に新たに産婦人科医を確保するのは極めて困難だ」と述べ、窮状を訴えた。
 産婦人科医不足による診療制限への対応について県病院事業局は「できる限り早く県立病院全体の中で(支援の)態勢を検討していきたい」としている。

4月は4医師維持 八重山病院出産制限/沖縄(2012年1月26日琉球新報)

 産婦人科医の一時的な定員割れで県立八重山病院(松本廣嗣院長)が3月中旬以降の島外出産を呼び掛けた件で、県病院事業局は25日、4月いっぱいは定員の4人体制が維持できる見通しとなったと明らかにした。3月末で転勤する予定の医師4人のうち2人が、転勤先との調整などにより4月いっぱいは同院での勤務が可能となった。
 4月からは新たに2人の医師が赴任。残り2医師の赴任は7月ごろを予定しており、同局では引き続き5~6月に医師の定員割れが生じないよう対策を急いでいる。
 同局は「ハイリスクの出産には対応可能となるが、万全の態勢が整ったわけではない。引き続き人事異動も含め、5月以降の医師の手当てを検討していく。八重山の産婦人科医定員4人は死守するという強い意気込みで取り組む」としている。妊婦への島外出産の呼び掛けは当面続けていく方針だという。
(略)

まだ二人の産科医が残るというのに早々に出産取り扱いの中止を決めたというこの一件、同じ産科医の中でも人によっていろいろと見方はあるのでしょうが、個人的に真っ先に考えたのは「こんな田舎の産科でもいよいよリスクマネージメントが徹底してきたな」ということです。
県立八重山病院のHPによれば同院産婦人科で扱った2009年の分娩件数は620件、手術数は256件で、このうち帝王切開が153例ということなんですが、分娩制限等を行えば医師二人で必ずしも全くお産に対応出来ないというものでもないのでしょうが、今回の判断では四人体制が整うまでお産そのものを完全に受け入れないということになったわけですよね。
言うまでもなく福島県の大野病院事件などでは不十分な対応しか取れないのが判りきっているのに難しい症例を扱ったと、無罪になったとは言え担当医は検察からも世間からも散々に責め立てられたことは記憶に新しいところですが、数々のJBMに基づいていい加減な診療しか行えないなら最初から診療契約を結ぶべきでないという考え方が広がってきているという一つの証明でしょう。
無論、県立病院である以上は現場の産科医が幾らJBMに精通していてもどこか上の方から鶴の一声が出てくる可能性もあるわけですが、現地マスコミなどはすでに行政の責任を問う論調を強めてきているようですから、これに対して行政側がどのように対応するかですよね。

金口木舌(2012年1月28日琉球新報)

たった4人。八重山で暮らす妊婦が出産できる唯一の医療機関、県立八重山病院で勤務する産婦人科医師の人数だ。しかも4月以降、定員割れが生じるため、病院側は島外での出産を呼び掛けている
▼ようやく1人。産婦人科の休止が1年間続いた県立北部病院に防衛医官が派遣された。普天間飛行場返還・移設問題で国と県の関係がぎくしゃくしていた2006年春のことだ
▼「自衛隊だって産婦人科医師は簡単には出せない。それを出したのだから」。居丈高な態度で政府高官が言い放ったのを覚えている。医師を送ったのだから、沖縄は辺野古移設を受け入れよとでも言いたかったのか
620人。厚生労働省の統計によると、1996年から2010年の間、これだけの産婦人科医師が全国で減った。同時期、全医師数は約5万人増えている。過酷な勤務環境や医療ミスに絡む訴訟問題が産婦人科医師減少の背景にある
40年近く全国一の1・87。沖縄の高い出生率は地域活力の源として誇りたい。しかし、それを支える医療現場の体制は万全とは言い難い。この難題に挑まずして住みよい沖縄は実現しない
▼3400グラムだった。3年前に生まれた娘を初めて抱いた時の感触を今も忘れない。出産を支えてくれた医師、助産師への感謝も。沖縄で子を産み育てるために必要なこととは何か。13キロに増えた娘を抱きつつ考える。

【社説】島外出産呼び掛け なぜ八重山で子を産めない(2012年1月26日琉球新報)

 八重山地区で子どもの誕生を一手に担う県立八重山病院(石垣市)で、産婦人科医を確保するめどが立たないとして、3月中旬以降に出産を予定する妊婦に石垣島以外での出産を呼び掛ける事態になった。4月に着任予定だった産婦人科医4人のうち2人の赴任が7月ごろまで延びたためだ。
 4~6月に八重山病院で出産予定の妊婦は87人に上る。島外で子どもを産むのは経済的にも精神的にも大きな負担だ。2医師が赴任するまでの間、別の産科医を招請できないのか。県は、八重山での医療水準を維持するため、あらゆる手だてを講じてほしい
 この間、県は本土在住の医師の招待視察といった事業に取り組み、離島や北部地域の医師確保に一定の成果を挙げてきた。だが、今回のように、個人の都合で赴任が遅れるだけで診療態勢は立ちゆかなくなる。医師が1人でも欠ければ途端に支障を来すのが離島医療の実情だ。
 産婦人科医の不足は沖縄に限ったことではない。昼夜を問わない過酷な勤務環境を敬遠し、比較的楽な診療科を志望する医師が増えているという。医療ミスで訴訟を起こされるリスクが高いことも背景にある。国は、産科、小児科、脳神経外科など、繁忙な診療科の勤務医を手厚く処遇する仕組みを整えるべきだ。
 民間の医療機関が多い都市部と違い、離島の公立病院は住民にとって生命線といっていい。安心して子を産み育てる上で、その充実は欠かせない。
 とりわけ県立八重山病院は、石垣市だけでなく、竹富町や与那国町の妊婦も受け入れている。竹富町は石垣市での出産を前提として石垣島への船賃半額と宿泊費2千円を補助している。与那国町も妊婦に航空運賃を助成しているが、竹富町同様、対象は与那国―石垣間だけだ。
 どうして八重山の人たちはふるさとで子を産めないのか。たとえ一時的であっても、地域外での出産を強いるのは理不尽としか言いようがない
 まして八重山は国境に面した地域だ。そこで医療体制が崩壊すれば人口流出を招き、コミュニティーの維持、国土保全にも支障を来しかねない国も前面に立って医師の確保に努めるべきではないのか。政府と県が緊密に連携して代替要員の産科医を確保してほしい。

3市町で医師確保要請へ 「ゆゆしき問題」早急に対応(2012年1月27日八重山毎日新聞)

出産支援視野に検討
八重山病院産婦人科

 八重山病院産婦人科が3月中旬から出産の受付を取りやめることについて、3市町長は25日、八重山毎日新聞の取材に答え、早急に要請行動などを行う考えを示した。郡外でお産をする場合に必要な交通費や宿泊費の補助についても一部で検討が始まった。産婦人科医が全国的に不足している状況を踏まえ、「国がしっかりとした仕組みを作ることが求められており、この点が解決しない限り(八重山病院の問題も)解決できない」(川満栄長竹富町長)との指摘もあった。

 中山義隆市長は「ゆゆしき問題。市も医師探しをするが、一義的には県が対応すべきだ」として、3市町で県に医師確保を要請したい考え。
 財政的な援助については「視野に入れている」としたうえで、「相当の人数を援助しなければならず、相当な負担。県にも強く要求する」との考えを示した。
 川満町長は「3市町でスクラムを組み、最重要課題と位置付けて対応したい」とコメント。

 町妊婦支援補助金交付要綱では、町内の妊婦が石垣島で出産する場合には運賃や宿泊費の一部を補助することになっているが、郡外での出産に対する補助については定められていない。
 このため、川満町長は郡外で出産する妊婦への支援について「現時点では非常に難しいとしか言えない。現状を把握する必要がある」と述べ、どのような事態が予測されるか把握するよう担当の健康づくり課に指示した。

 外間守吉町長は「3市町の緊急な課題として早急に対応したい」と述べた。
 町は現在、検診や出産のために与那国石垣間の往復航空運賃3回分を補助しており、これを5回に増やせないか検討していたところ。
 石垣での出産が困難になってきたことを受け、外間町長は「本島で出産する場合に与那国那覇間の運賃を町が持てる(補助できる)のか、新年度予算に向けて検討したい」と述べた。

しかし沖縄のローカル紙に国土保全がどうこうと言われると、何かもの凄い違和感に襲われるのは自分だけでしょうか(苦笑)。
地元でも県が、いや国がと責任を押しつけ合っている気配もありますが、本質的にこうした問題は医師と病院との間の契約問題であって、社会の多くでこうしたトラブルに対応可能なようにきちんと契約条項が整理されてきている中で、医療の世界では未だに昔ながらの口約束で全てが済まされてきた弊害と言えなくもありません。
報道によるとやたらと医師の赴任が個人の都合で遅れたと強調しているのが妙に目につくのですが、風の噂に聞くところではこうした一連の現地の騒動は新任医師達には全く伝えられていないらしいという声もあって、事実だとすれば赴任に至るまでの数ヶ月の間に様々な現地報道に接した結果、また急転直下の展開に至るかも知れませんよね。

そして本質的には「たとえ一時的であっても、地域外での出産を強いるのは理不尽としか言いようがない」という発想こそが貴重な産科医を薄く広く配置する原因になってきたわけで、単に島だけを見ても日本に400以上ある有人島の1/3が100人未満、さらに1/3が500人未満の人口しかない中で、さらに僻地なども含めておよそ「地域外での出産を強い」ないで済むような体制を整えろという方が理不尽ではないでしょうか?
アメリカなどでは医療の未整備な田舎に住むのも本人の自由、その代わりに都会にはない良い環境にも恵まれているんでしょ?という自己責任の考え方が医療の面でも徹底されていますし、ドイツなどでは僻地であっても直ちにヘリコプター等で基幹病院へ搬送する体制を整備して対応しています。
そうした諸外国の状況に比べると日本の医療は長年の慣習で何となく出来上がってきた部分が大きいようで、国全体のプランとしてどんな方向に医療の環境整備を進めていくべきかという議論もろくにされていないわけですから、このまま医師強制配置などという暴論が実現しても本質的な問題の解消になど至らず、単にあちらこちらにつぎはぎを当てるだけに終わってしまう気配が濃厚ですよね。

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2012年1月29日 (日)

今日のぐり:「料理旅館 冨久美味(ふくみみ)」

当「ぐり研」でもたびたびお世話になっているのがご存知大分合同新聞ですけれども、かのイラストがあまりに有名になりすぎたせいかこんな試みまで行われているようです。

安心のクオリティ、大分合同新聞のあらゆるイラストにネコを追加する試み(2012年1月27日やじうまwatch)

 「コボちゃんコラ」など、ネット上ではよくコラージュ画像が話題になることがある。その多くは著作権的にNGと思われるのでここで紹介するのはためらわれるが、指摘されないと気づかないほど、オリジナルと絵柄を合わせた改変コラも少なくない。さて、今回話題になっていたのが、ほのぼの系のニュースで知られる大分合同新聞の「ミニ事件簿」コーナーに掲載されているイラストの改変。画面内にたまに登場しているネコを、あらゆるイラストに登場させてしまおうという試みだ。片隅にただ立っている場合もあれば、登場人物の頭の上に乗っていたり、あるいは持ち物にイラストとして書かれていたりと内容はさまざまだが、そのあまりの馴染みっぷりとほのぼのっぷりに、ネットでは「和んだ」「ぬこ職人さんいつもありがとう」「大分+ネコ=最強」などと声が上がっていた。コラ画像が面白いと思った人は、ぜひ元ネタを確かめに大分合同新聞のサイトを訪れてあげてほしい。

その恐るべき詳細に関してはこちらのまとめをご覧いただきたいと思いますけれども、しかしこうしてみると元が元だけに全く違和感のない仕上がりに驚きますよね。
今回は「大分+ネコ=最強」という大分合同新聞に敬意と日頃の感謝の思いを込めて、世界各国から本物と一見似ているようで微妙に異なる何かになってしまっているものを紹介してみたいと思いますが、まずは昨今世界的な人気というこちらボーカロイドの話題からいってみましょう。

植木等を蘇らせたボカロ、「ウエキロイド」が開発されたらしい/日本(2012年1月4日GIZMODE)

おなじみ、YAMAHAの音声合成ソフトVOCALOIDですが、このたび故人である植木等さんの声からバーチャルシンガーをつくることに成功したそうです。去年の話ですが、最近知りました。凄いなー。

通常、ボカロは初音ミクとか巡音ルカとか、キャラ毎にそれぞれの歌い手が音節を録音し音声ライブラリをつくる必要があります。今回は、歌い手が新たに声を録音しなくても、既存曲の音声トラックから歌声ライブラリを構築することに成功したそうです。

つまり、この研究が進めば今は亡き歌手をバーチャルシンガーとして蘇らせることができるわけです。マイケルジャクソンのボカロとかできないかな。好きなCDとかから、自分で音声ライブラリをつくれちゃったりしたら面白そう。

これはこれで大変に素晴らしい技術なんだろうと思うのですが、何故よりにもよって植木等を選んだのか、ああした癖のある歌い手をボーカロイドのモデルにすることが妥当なのかと、様々な疑問が浮かんでくるのも確かですよね。
原作と似て異なると言えばこのシリーズ自体がそうなのですが、いくら何でもそれはあまりに改変の方向性が違うのではないかというのがこちらの新作です。

AKB48前田敦子、「実写版ドラえもんCM」でジャイ子役に抜擢/日本(2012年1月26日モデルプレス)

人気アイドルグループAKB48の前田敦子が出演するトヨタ自動車株式会社「FUN TO DRIVE, AGAIN.」キャンペーンの新CM「のび太のもしもな世界篇」が、27日より全国一斉オンエアされる。

国民的まんが「ドラえもん」の20年後を舞台に、ドラえもんやのび太といったお馴染みの登場人物を、ジャン・レノや妻夫木聡ら豪華キャストで実写化した人気CM「ドラえもん」シリーズ。

27日よりオンエアされる最新作の第4話「のび太のもしもな世界篇」では、新キャラクターとして、ジャイアンの妹・ジャイ子が登場。

28歳の大人に成長したジャイ子役には、「日本中に元気を届け続けている彼女の明るい笑顔と前向きなキャラクターが、夢いっぱいのカーライフを訴求する「実写版ドラえもん」シリーズのキャストとしてぴったり」とAKB48の前田敦子が起用された。

◆のび太にドライブデートをおねだり

新CMは、車の免許取得を断念したことをしずかちゃんに咎められたのび太が、想像を現実にしてくれるドラえもんのひみつ道具「もしもボックス」を使って、自分が免許を取った世界を疑似体験するというストーリー。

前田敦子は、突然のび太のクルマの助手席に乗り込んで「ドライブに行きたい!」とおねだりする謎の美女役。最後に自分がジャイ子だと告白し、ドラえもんとのび太を驚かせるシーンがCM最大の見どころとなっている。

◆あっちゃんが運転する車にはあまり乗りたくない

前田敦子は、ジャイ子役のオファーが来た時の感想を「とても嬉しかったですね。たしかに、ジャイ子ちゃんって聞いた時はビックリしたんですけど、CMの一視聴者として、このドラえもんシリーズの大ファンでしたし、私自身、まさかドラえもんファミリーの一員になれるとは夢にも思っていなかったので、すごく光栄です」とコメント。

また、今シリーズを「どこかクスッと笑えて、温かい内容になっている」と語り、「私もみんなに笑ってもらえるかなとか思いながら、できるだけジャイ子ちゃんぽいって言われるように頑張りました」と自信をのぞかせた。

更に車の運転に関しては、「周りのメンバーには、あっちゃんが運転するクルマにはあまり乗りたくないって言われちゃうことがあるので、そこはぜひとも教習所に通って完璧にして、みんなを楽しいところに連れていけるようになりたいですね」と新たな目標を宣言している。
(略)

ま、ドラえもんがあの調子ですからこれくらいはやりそうだとも思うのですが、しかしリンク先の写真を見てもこれはジャイ子か?という疑問は拭えませんよねえ…
日本の伝統文化である折り紙というものも昨今では世界的に広まりつつあるそうですが、こうしたものの例に漏れずどうも微妙に違ったものになっているようにも感じられるのがこちらのニュースです。

ゼリーで作った折り紙『JELLOGAMI』の食べられる折りヅルが衝撃的なできばえ!(2012年1月26日Pouch)

今や折り紙は、海外でも『ORIGAMI』と称され大人気。そんな『ORIGAMI』をただ愛でるだけでは飽き足らず、なんとゼリーにしちゃった人がいるのです!

今回は海外サイト『vimeo.com』より、ゼリーでできた折り紙『JELLOGAMI』で作る折りヅルをご紹介いたしましょう。作り方は単純なので、折り紙でツルさえ作ることができれば、あなたも簡単に日本的なオリジナルお菓子が作れちゃうはず。

まずお湯で溶かしたゼラチンに好きな色の着色料を投入します。混ぜ混ぜしたら、ゼラチンが固まらないうちに、それを素早くシートの上に刷毛で塗っていくのです。このとき、ムラのないようまんべんなく塗るように心がけてください。

ゼラチンを塗り終わったシートは、すぐ冷蔵庫へ。このまま丸一日、完全に固まるまで寝かせておくこと。決して触ったりしてはダメですよ!

さあ、いよいよここからが本番です。でき上がった『JELLOGAMI』シートをツルのパーツごとに細かくハサミで切り分けて、折りヅルのかたちになるように慎重に組み合わせていきます。見本となるツルをあらかじめ折り紙で作っておくことを忘れずに。形がうまくキマれば、『JELLOGAMI』折りヅルのできあがりです。

ちなみに動画にある緑色の『JELLOGAMI』は無味とのことですが、自分で作るなら色ごとに味を変えてみるのもおススメ。例えば、ピンクの折りヅルの味付けにはローズシロップを使うと、目からも鼻からも舌からも楽しめるお菓子ができちゃいます。一風変わったお菓子作りに挑戦したいあなたは、ぜひ一度お試しを。

その仕事ぶりは元記事の写真の数々をご覧いただくとして、しかし確かにこれはこれで大変な仕事なのは確かですよねえ…
そこに飛ばされてしまうと誰しもちょっとばかりブルーになってしまうのがご存知404ページですが、こちらロシアではちょっとばかり愉快な404ページがあるということです。

今までで1番浮かれている404エラーページ/露(2012年1月24日ギズモード・ジャパン)

このページはもうエラーページじゃない! たどり着いたらラッキーだよ。

ロシアのとある建設会社のウェブサイトで見られる404エラーページがとにかく賑やかでかわゆい。Facebookのいいね! が8000回を超えてる404ページなんて、全くエラーじゃないです。ちょっと楽しい404ページはいろいろありますが、これが1番かも。

404ページへはこちらからどうぞ。ちなみに音がでますので注意。

ま、ラッキーかどうかはともかくとして思わず見入ってしまうというものですけれども、そんなところに凝るくらいであれば最初から404エラーが出ないようにしろよという気もするのですが。
世の中に似ているものは数あれど、思いがけないところに相似形が見つかるというのはちょっと不思議な気がするものですよね。

とりあえず、うちの猫はサッカー場では寝ないほうがいいと思うんだ(2012年12月20日らばQ)

毛の長い猫、足の短い猫、太った猫……。世の中にはいろんな猫がいるものです。

ある飼い主が「うちの猫はサッカー場では寝ないほうがいい」と紹介していた写真が人気を集めていました。

納得の1枚をご覧ください。

完全にサッカーボール。

丸さといい、黒いまだら模様と言い、確かにこの物体がサッカー場にあったら思わず蹴りたくなるかもしれませんが、駄目です。これは猫です。
(略)

その詳細は元記事の写真の方をご覧いただくとして、仮にこれをうっかりボールと勘違いして蹴ってしまった日には…フィールドに落ちたフクロウを蹴り飛ばして処分されたコロンビアの選手どころではない大騒ぎになりそうですよね。
近頃時に緊張が高まっていると言われるのがご存知イラン情勢ですけれども、先日はこの緊張関係のただ中で米軍の無人偵察機が墜落しイラン側に捕獲されるという事件があり、その意外な結末がこれだということです。

イランが米ステルス偵察機の「模型」を米に返還へ/イラン(2012年1月18日サーチナ)

 AP通信(AP)によると、イランは近頃ステルス無人偵察機RQ―170を米側に返還する予定だが、本物のRQ―170ではなくRQ―170の模型を返すという。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 イラン国営テレビは17日の報道で、「無人機返還」を求める米国の要求に応じ、この「おもちゃ模型」を米ホワイトハウスに送致する予定だと明かした。また、この模型は実物の1:8比で作られ、イランで4ドルで発売されることになったという。

 イランのメディアは12月4日、イラン東部国境近くの空域で米国のステルス無人機RQ―1701機を撃墜したことを発表した。その後、アメリカはイランに無人機を返すよう求め続けている。(編集担当:米原裕子)

ちなみにイラン国内ではこの無人偵察機の模型を量産し市販することになったということですから、アメリカからは最新技術のみならず思わぬ飯の種までプレゼントされてしまったという形でしょうか。
この種の話題と言えばやはり世界のパクリ大国とも言われるご存知中国の話題を取り上げずにはいられませんが、こちらは見たところかなりのそっくりさん具合ではあるようですね。

iPhone4Sが発売された中国でiPhone5よりiPhone6よりも先にiPncne7が発売中/中国(2012年1月26日ロケットニュース24)

つい先日、「iPhone4Sが発売された中国でiPhone5よりも先にiPnoho6が発売中」という記事をお伝えした。なぜ中国でiPhone6が……と思われたが、いざ画像を見ると、それはiPhone6ではなく「iPnoho6」であった。なんて読むのかは不明だが、とにかく「iPnoho6」であったのだ。

ところが、それよりも上をいく、「7」の実機写真が中国版TwitterことWeiboにアップされ、一部のアップルファンを震撼させている。

画像を確認すると、なるほど確かに「7」である。本体には大きなアップルマークが描かれており、デジタル時計のようなものが見える。箱にはアップルマークも描かれており……と思いきや、「リンゴのかじり」が逆である!

さらに冷静によく見てみると、これはiPhone7ではなく、「iPncne7」のようである。なんて読むのかは分からないが、これは確かにiPncne7である。しかし、絶対に間違えてならないのは、iPhone7ではないということだ。中国に行った際には、間違えて買わないように注意しよう。

その素晴らしさについてはリンク先の写真を参考いただきたいと思いますが、こういうのは雑誌が先の日付をつけて発行されるような感覚なんでしょうかね?
同じく中国からこちらは天然自然のそっくりさんという、少しばかりびっくりするようなニュースを紹介してみましょう。

朝起きたら木にシロクマがいたよ!/中国(2012年1月7日ロケットニュース24)

冬本番である。しんしんと雪が降っている地域も多いのではないだろうか。雪の積もった翌朝、天気がいいと、凛とした空気に朝日にキラキラ光る雪はとっても気持ちいい。

雪景色は美しいものだが、なんともカワイイ雪景色が激写されたぞ。木に降り積もった雪がまるでシロクマのようなのである。

この画像がアップされたのは中国の画像掲示板tt.mopだ。「冬がきたよ! 雪だってこんなに萌え萌えに積もっちゃうのだ」というタイトルで掲載されている。

タイトルどおり、確かにこんなに萌えキュンな雪は見たことない! 雪のシロクマは木の枝に必死につかまっている。気を抜くとそのまま頭からズルっと滑り落ちちゃいそう。ネットユーザーからも「カワイイ!!」「偶然って本当にスゴイ」とコメントが寄せられている。

よく見ると目や鼻も、後からつけたものではなく、もとから木についていた葉や枝のようだ。なんともベストな配置。まさに冬の素敵な偶然である。

だが、じきに溶けちゃうと思うとちょっと寂しい。鑑賞できるのも少しの間かもしれないが、せめてその間だけでも、しっかりつかまっててねシロクマさん!

本当に木にシロクマがいた日には驚くどころでは済まないと思いますけれども、しかしリンク先の写真を見れば見るほどそっくりさんですよねえ。
最後に取り上げますのはご存知ブリ…ではなくて、珍しくドイツ発の話題ですけれども、まずは記事をご覧いただきましょう。

Tバックのウエディングドレスですって!? 「そもそもドレスと言えるのか疑問」との声も/独(2012年1月26日Pouch)

近年教会で挙げる結婚式の中で、ストラップレスのウエディングドレスが多過ぎるといった文句がよく聞かれます。

1940年代のイギリスに低俗なテレビ番組を指摘して攻撃する、メアリー・ホワイトハウスという女性運動家がいましたが、彼女が現代のウエディングドレスを見ると、きっと激しく叩くことでしょう。

先日ベルリンでのファッションウィークで、ファッションブランド『Kaviar Gauche』が、ドレスとは言い難い衣装を発表しました。なんとブラにTバックといった、セクシー過ぎるウエディングドレスなのです。

あまりにも際どいので、新婚初夜用かとも考えられるほど。メアリー・ホワイトハウスがこれを見たとしたら、バッシング以上のことに発展するに違いない。

見ていてクラクラする刺激的なこのドレスは、身体中央を通る紐と局部を隠す面積の少ない布からできています。ビキニタイプの水着のようでもあります。身体全体がベールで覆われているのが、唯一の救いかも知れません。そうでなければ、エロくなり過ぎてしまいます。

ドイツの女性デザイナーであるアレクサンドラ氏とジョアンナ氏が、こちらのドレスを手がけています。ふたりは2003年にKaviar Gaucheを立ち上げたタイミングで、一大ニュースとなるようなショーを行い、大きな話題となりました。

保守的で伝統的なブライダル業界において、革新的なふたりは目立っていて、珍しい存在だと認識されています。そのためKaviar Gaucheのファンはさして驚きはしないでしょう。ただ世間的には、衝撃的な衣装だと受け取られているようです。

ドレスの外観は現代のブライダル業界で、人気になりそうな気もします。まずスターの結婚式で使われそうですね。レディー・ガガ、パメラ・アンダーソン、リアーナあたりがイメージしやすいかも。その次はあなたかも?

詳細はとりあえず元記事の画像の数々を参照していただくとして、これを報じるのがブリのタブロイド紙であるデイリーメールであるというのが何とも言い難いですかねえ。
しかしこのドレス(?)、確かに一部方面からは熱狂的な支持を受けるかも知れませんけれども、横に立つことになる新郎の気持ちからするとこういうものをいきなりお披露目してしまうというのもどうなんでしょうね…

今日のぐり:「料理旅館 冨久美味(ふくみみ)」

高知市内の観光名所である桂浜の駐車場すぐ目の前という立地で、名物の伊勢エビ料理をいただけるというのがこちら「冨久美味」さんですけれども、大々的に垂れ幕を掲げている通り泊まり客でなくとも昼食にちょいと利用することも出来るようになっています。
以前にも立ち寄らせていただいた時から久しぶりの再訪ということで、今回は海の見える昼食用らしい客室でテーブル席に案内してもらいましたが、こちらは元は大広間なんでしょうか、隣室とはふすまで仕切られただけということもあって密閉性は今ひとつでしょうかね。
今回もアラカルト代わりに定食各種を同行者とシェアすることにしましたが、ごはんがおひつでやってくるというのが久しく利用しませんが旅館っぽさとはこういうことかと思い出させてくれますよね。

それぞれの定食を取り合わせれば代表的なメニューは一通り試すことが出来そうですが、まずは季節外れながら高知名物のカツオのたたき、焼き自体はまずまずですが味の方はさすがにあまり期待出来ないというのもさることながら、皿によって鮮度等の状態がかなり異なっているのが気になりましたね。
ちなみにこちらでは塩とポン酢を両方出してくれるのですが、カツオがこれくらいの状態になってきますとポン酢の方がごまかしがきくからいいのかなという気がしました。
伊勢海老の鎧煮が一番の名物らしいということで少しだけ試してみましたけれども、ダシの味はいいんですがやはり日本の料理人が扱っても、こういう大きなサイズの甲殻類全体をぴったりの火の通し加減にするのは難しいんだろうなと改めて思いますね。
それに比べるとやはり車エビであれば天ぷらはさっくりした衣の中にぷりぷりの身がぷっつり噛み切れるというちょうど頃合いの火の通り具合ですし、味からするとこちらの方が伊勢エビよりも楽しめるようにも思うのですが、まあ名物というにはちょっとインパクトに欠けるのも確かなんでしょうね。
刺身の方は食感よりもうまみ重視という感じで、ごく無難なネタが並んでいる中でクジラの赤身が添えられているというのが良い意味で意表を突かれたのですが、食べて見ますとこれがまったく薬味もいらないほど癖がない味で、この肉を大きめに切っておいて焼いて食べたらうまいんだろうなあ…と思ってしまいます。
メインディッシュ以外にも付け合わせに出てくるカニなどの炊き合わせや酢の物もちゃんとうまいんですが、しかしこれだけ豪華なおかずが取りそろえられているというのに何故土佐二郎の生卵が卵かけご飯用についてくるんでしょうか(苦笑)。
デザートもやはり卵を使った自家製のアイスなんですが、こちらはアイスクリームではなくアイスクリンというべきもので濃厚と言うよりは意外にさっぱりした後口なんですが、何かしらちょっと独特な風味が感じられますね。

ランチとして見れば席料込みでちょいと高めの値付けとは言えさすがに食材にはしっかりお金を使っていると思いますし、この内容からするとそう割高にも感じないのですが、海側のお部屋であれば眺めもいいですし、込んだ時期を外せばなかなかいい感じの食事が楽しめるんじゃないかと思います。
ちなみに伊勢エビなどを飼っている裏手の生け簀の中に海亀が一緒に泳いでいたものですから、よもやメニューにはなかったが裏メニューなのか?とも思ったのですが、実際には単なる観賞用なんだそうですね(もちろんこのサイズですとおいそれと気軽にさばくわけにもいきませんし)
旅館らしく接遇は全般に丁寧なんですが、強いて言えばフロントが旅館であるということを割引いても古くさい感じで、興味があっても若い人には少し入りにくいかな…とも感じました。

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2012年1月28日 (土)

過ちては則ち改めるに憚ること勿れとは言いますが

新聞各紙と言えば日頃からそれぞれ一定の論調を持っていて、保守、革新といった傾向によって日頃から政策等で対立している場合が多いのですが、最近こうした対立を超えて主要紙が足並みをそろえて主張しているのが消費税増税問題です。
ひと頃は政治家が消費税増税などと言えばマスコミの大バッシングで政権が吹っ飛ぶような騒ぎだったものですが、今や主要マスコミが声をそろえて「さっさと消費税を増税しろ!」「野党は党利党略のために増税に反対するな!」と叫び立てるというのですから、本当に時代は変わったものだと思いますよね。

【社説】自民党大会 政権復帰の準備は不十分だ(2012年1月23日読売社説)

 日本の将来を決定する重要課題に、本気で取り組む意欲が欠けていないか。自民党が政策論議を避けるようでは、政権復帰の道は遠い。
 自民党が定期党大会を開いた。運動方針は、「日本の存亡を懸けた政治決戦の年である」として、民主党政権を早期の衆院解散・総選挙に追い込み、政権を奪還する決意を示した。
 谷垣総裁も「取り返しのつかない国家危機に陥る。へたをすれば国家破綻も覚悟しなければならない」と強調した。
 だが、そう言うなら、社会保障と税の一体改革に、政府・与党とともに取り組むべきだろう。

 谷垣氏は、与党との協議に応じない理由として、民主党の政権公約(マニフェスト)に「消費税率を上げることはどこにも書いてない」と、改めて指摘した。
 自民党は、民主党が破綻した公約に執着することを批判してきた。民主党が歩み寄り、政策を転換したにもかかわらず、話し合おうともしないのは、あまりに大人げないではないか。
 谷垣氏は昨年、当時の菅首相に消費税率引き上げの具体案取りまとめを促し、「我が党の議論までぜひ追いついていただきたい」と挑発した。その後、民主党は党内論議を経て2015年10月には10%に引き上げる案を決めた。
 今や自民党の方が周回遅れだと言える。一昨年の参院選の公約で掲げた「消費税10%」について、引き上げ時期や、低所得者対策などの対案を示すべきだ。
(略)

【社説】谷垣総裁へ―自民こそ、増税法案を(2012年1月27日朝日新聞)

 国会が始まった。税と社会保障の一体改革、とりわけ消費税の増税をめぐり、衆院の解散・総選挙もありうる150日間の論戦に注目だ。
 まっ先に代表質問に立った自民党の谷垣禎一総裁は、改めて早期の衆院解散を求めた。
 マニフェストに消費増税を書かなかった民主党が、増税に突き進むのは許せない。
 マニフェストという偽りに満ちた国民との契約で多数の議席を得た民主党政権は、消費税率を引き上げる権限を、主権者から与えられていない――。

 なるほど、一理ある。
 さらに、こうも言った。
 「現在の財政赤字に責任を感じるがゆえに、わが党は、選挙公約においても、消費税を含む税制抜本改革を断行することを堂々と掲げ、国民と直接向き合ってきた
 ということは、自民党には法案提出の「権限」があるということではないか。

 だから私たちは提案する。
 自民党は独自の消費税率の引き上げ法案を、速やかに国会に出すべきだ。それでこそ、責任政党だ。
 もともと消費税10%を先に言い出したのは自民党だ。長年の政権運営の経験もあり、法案づくりはお手のものだろう。
(略)
 国会で審議すれば、議事録がきっちりと残る。テレビやネットでも中継される。それに、増税に反対する政党も加われる。
 これ以上の正々堂々たる議論の場はない。
(略)

最近では海外から誰それが日本の消費税率は低すぎる云々とコメントしたといった報道も盛んで、さすがに外圧に弱い日本人という特性を知り尽くしている彼らマスコミのお得意の手法だなとは思うのですが、それにしてもいったい何が各社をしてこうまで横並びの増税論者に歴史的転換をさせてしまったのかと気になりますよね。
元々民主党政権と言えば反自民を掲げるマスコミに担がれて政権交代を果たしたようなところが多分にありましたが、最近ではその政策に対して必ずしも全面的なマスコミの支持を得られているとも言い切れなくなってきていた中で消費税増税だけは完全なマスコミの賛同を得ているように見える、一方で各種世論調査では国民の多くが「先に歳出削減だろうJK」と現時点での増税先行論議には反対しているのは好対照ですね
ハーバードのアレシナ教授なども「各国政府の財政再建策とその結果を見ても、歳出削減を行わないまま増税を先に行った場合は必ず失敗する」とかねて増税先行に警鐘を鳴らしていますが、普通に考えて各方面の抵抗が厳しく財政危機下にあっても一向に支出削減が進まないのに、先に増税で一息ついてしまえばますます支出削減が進まなくなるのは当たり前ではないかという気がします。
そうした状況であるのに野田総理がひたすら増税を政権の主要課題に据えているという背景に財務省のシナリオがあるという観測も広まっていますが、マスコミ各社が一斉に増税支持に走ったことについても財務省の思惑が秘められていたという話があるようです。

財務省 反増税論説委員の懇談会からの排除は「事務的ミス」(2012年1月18日NEWSポストセブン)

野田佳彦・首相が年頭会見で消費税増税を「ネバー・ネバー・ネバー・ネバー・ギブアップ」と語るなど、露骨な増税路線が打ち出されている。財務省による大新聞、テレビを巻き込んだ世論工作も活発化している。

財務省は毎年、年末に予算の政府原案がまとまると各紙の論説委員と経済部長を集めて「論説委員経済部長懇談会」(論説懇)を開く。5センチもある分厚い資料が配られ、財務省の会議室で論説委員たちに予算の内容を刷り込むのだ。

財務省側は「自由なご意見を」というが、そもそも彼らの多くはそれを読み解く能力も、インチキを見破る気概もなく、役人の解説のままに社説を書くのが通例だ。昨年は12月23日夜に開かれた。

東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏は、突然、その論説懇から排除された。財務省広報室は長谷川氏の事前の問い合わせに「開催日が決まれば連絡します」と約束していたが、すっぽかされたのである。長谷川氏は新聞記者では数少ない政府税制調査会委員を務めた税制の専門家で、今回の消費増税に批判的な記事を書いてきた人物である。

私が呼ばれなかったのは増税に反対だからか

長谷川氏が抗議すると、広報室長は「事務的ミス」と言い張った

消費増税をひかえた今回の論説懇は、財務省が大メディアの幹部に増税は必要だと刷り込む場でもあっただけに、反対派で論客の長谷川氏が加わって議論になることを嫌ったのだろう。

財務省が相手にするのは御用マスコミと御用記者だけ。官房長がテレビ局に圧力をかけるくらいだから、私を懇談会に出席させないのは当然という感覚なのでしょう。以前は財務省の幹部が自らメディアで議論し、国民に増税の必要を説く姿勢があったが、今ではこの程度の役所に成り下がってしまった」(長谷川氏)

増税批判する産経新聞に財務省有力OB「おたくはひどいな」(2012年1月22日NEWSポストセブン)

野田佳彦・首相が年頭会見で消費税増税を「ネバー・ネバー・ネバー・ネバー・ギブアップ」と語るなど、露骨な増税路線が打ち出されている。財務省も大新聞、テレビに対して反増税言論人をださないよう圧力をかけている。その結果、大メディアでは増税やむなしの大合唱が生まれつつある。

では、財務省の言いなりにならなければどうなるか

全国紙では唯一、増税批判の姿勢を取っていた産経新聞に、昨夏、国税の税務調査が入った。財務省にとって税務調査は言論統制の最強の武器で、2009年には朝日、読売が申告漏れを指摘され、それを機に朝日は増税礼賛へと傾斜し、読売は財務省幹部の天下りを受け入れた経緯がある。

産経新聞で増税批判の先頭に立つ田村秀男・編集委員兼論説委員が語る。

「漏れ伝わってきた話では、ある会合で社の上層部の者が、財務省の有力OBから『おたくの田村はひどいな』といわれたようです。私自身は財務省から直接、何かいわれたことはないが、組織の上には一言あったということです」

田村氏は持論を変えていないが、産経も税務調査後は「増税やむなし」論が目立つ。大メディアの増税翼賛会はこうして完成された。

実際にどの程度の圧力がかかっているのかは判りませんが、以前から各方面による圧力のもとで自主規制という名の言葉狩りを推進してきたとも言われるマスコミですから、こうした圧力に対しての恭順行動は半ば条件反射的に出てくるものなのかも知れません。
先日はみんなの党の江田幹事長が増税議論に加わらない野党に対するマスコミ各社のバッシングに対して苦言を呈するという場面もありましたが、おそらくは次の選挙では負けるだろうと言われている半ば死に体の民主党政権に媚びを売っていると考えるよりは、その背後にある財務省に媚びを売っているのだと考えた方がマスコミの行動を納得しやすいのは確かでしょう。
しかしこうまで国を挙げて増税増税と大合唱というのはいざというときの日本人の団結心の強さを示す一例ではあるのかも知れませんが、そこに健全なジャーナリズムというものの存在は影も形も見えないのも事実ですよね。

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2012年1月27日 (金)

学ぶということの意味

ある年代以上の方々にとってはなかなかに感慨深いのではないかと思われる記事が先日出ていましたが、ご覧になりましたでしょうか。

二宮金次郎像:勤勉精神いまは昔、各地で撤去相次ぐ(2012年1月25日毎日新聞)

 まきを背負って本を読むおなじみの二宮金次郎(尊徳)像。戦前に全国の小学校に建立されたが、老朽化などに伴い各地で撤去が進む。大津市の小学校でも3カ所で破損が見つかったが、「児童の教育方針にそぐわない」との意見もあり、市教委は補修に難色を示す。受難の時代を迎えた金次郎像だが、質素倹約や勤勉の精神を伝えると再評価する動きも一方である。

 大津市立下阪本小では昨夏、玄関前の像が倒れ、撤去した。地元自治連合会が復元を申し出たが、学校側と協議して復元するものの校長室への“隠居”が決まった。教諭の一人は「努力を尊ぶ姿勢は受け継ぎたいが、子どもが働く姿を勧めることはできない」と話す。昨年12月の復元像の除幕式では、卒業生のお年寄りから「子どもたちの前から消えるのは寂しい」と惜しむ声が漏れた。また、長等小では職員室前の戸棚に頭部だけが置かれている。壊れた理由は不明で、補修の予定はないという。

 市教委の調べでは、かつて多くの市立小にあったはずの像も、37校のうち現在残るのは9校。銅像は戦時に供出され、残った石像も70年代のベビーブームに伴う校舎の建て替えで大半が撤去されたらしい。担当者は「戦時教育の名残という指摘や『歩いて本を読むのは危険』という保護者の声もあり、補修に公費を充てるのは難しい」と話す。

 金次郎の生家に隣接する尊徳記念館(神奈川県小田原市)によると、全国的にも同様の傾向は進んでいる。一方で、同市や東京都の小学校では像を再興する動きもある。神奈川県土地家屋調査士会は10年、同県内の公立小約860校を調べ、残存する金次郎像145体を冊子にまとめて紹介。また、小田原市教委は05年、金次郎の遺徳を伝える物語を作り、児童らに配った。

 金次郎の教えが名称の由来となった報徳学園中学・高校(兵庫県西宮市)には7体の石像や銅像がある。今も教えは生徒の教育指針として伝わっており、同学園の城戸直和・報徳教育部長は「理屈より実践を尊ぶ姿勢はいつの時代にも通じる理念だ」と語る。

 尊徳記念館の小林輝夫解説員(76)は「金次郎は賢人の名言集から学び、自分にできることに全力を尽くした。少子高齢化で厳しい社会を背負うことになる今の子どもたちこそ、彼の姿勢に学ぶべきだ」と話している。【安部拓輝】

管理人の通った学校には残念ながらこの二宮金次郎像はなかったので各種資料から見聞してその遺徳を知るのみですが、しかし老朽化したからと撤去するにしてもその理由が「子供が働く姿を勧めることはできない」だの「歩いて本を読むのは危険」というのはさすがにどうなのかと思いますね。
この像は別に薪を背負って歩きながら本を読めと言うことではなく、日々辛うじて口を糊するような厳しい生活を続ける中にも明日のために更に一歩の努力を行えという勤勉の精神を象徴的に示したものであって、教師にも親にも物事を文字通りに読んで字の如しという解釈しか出来ない人間が増えてきたという世相を象徴する現象なのかも知れません。
学問の大切さということをどう教えるかは親が思春期を迎えた子に教え諭すにあたって最大の難関の一つでもあるようで、しかも今の学生はゆとり教育世代真っ盛りですから「数学?物理?そんなもの人生に一度でも役に立つことあるの?」なんてことも言われそうですが、それに対する答えの一つとして外国ではこういう話もあるようですね。

セントルイスにあるワシントン大学の医学生として、私は難しい物理の授業を受けた。
ある日、我々の教授が、中でも複雑な物理の概念について講義を行った。
その時、ある学生が無礼にも教授の話をさえぎり質問した。
「なんでこんな難しいことを学ばないといけないんですか?」
「命を救うためだ」と教授はすぐに答え、講義を続行した。

数分後、同じ生徒が、しつこくまた質問した。
「だったら、どうやって物理が人間の命を救えるんですか?」

すると教授はこう答えた。

「物理は君のような出来の悪い生徒を医学部から追い出せるからだ。」

ま、物理の適正の高い人間が必ずしも医学への適正も高いかどうかということは言えないでしょうけれども、このジョークに対してどう感じるかということもまた学ぶと言うことに関する認識を推し量る一つの目安になるのではないかという気もします。
今一方では某本田先生のようにとにかく医者を増やせ、医学部新設でもメディカルスクール創設でもいいから目一杯増やせという主張をする一派に対して、他方ではいや、さすがにそんな性急なことをやっては大変なことになるぞと懸念する声は根強くあるのですが、反対の理由として医学生のレベル低下を挙げる人が多いですよね。
鳴り物入りで登場した法科大学院のように卒業はしたが全く司法試験に通らず学費詐欺と言われるだとか、弁護士資格は取ったが働く口もなくワープア化するだとかいった先行する失敗事例数多であるということもさることながら、結局のところは医学部新設を予定している大学というのがそろいもそろっていわゆる底辺(除く早稲田)と言われる大学であるということも大いに関係があるかと思います。
元々理系の高偏差値層のかなりの部分が医学部に進学していたと言いますが、その状況でさらに入学枠を広げてもさらに優秀な人材が増えることはなく、単に下の方に広がるしかないというのは当たり前のことで、先日はネット調査によって医師の64%が医学部新設に反対という結果が出ていましたが、つまりは生涯にわたって勉強を必要とする医師という仕事に入試レベルの勉強もサクサクこなせない人間は向かないと言う感覚があるのでしょう。
そうした懸念が現実のものであったとちょっとした話題になったのが先日ネット上に晒されたこちら某私立大学歯学部一年生のカリキュラムなる怪?文書ですが、歯学部と言えばかつては医学部に並んで理系最難関学部の一つと言われながら、近年あまりに学部が増えすぎた結果今では定員確保にすら苦労しているという話ですから、このレベルにまで立ち戻っての教育もやむなしと言うことなんでしょうか。

某大学歯学部一年のカリキュラムより抜粋

一般目標 歯科医学の学習のために必要な基礎的な日本語、数学の知識を習得する。
(略)

分数計算

 基礎力確認
 異分母の分数の計算
 単位換算

  ①基礎力を把握確認する。
  ②異分母の分数の四則計算をする。
  ③単位の換算方法を説明する。

(略)

1 次方程式

 1 次方程式とその解
 1 次方程式の解き方
 1 次方程式の応用

  ① 1 次方程式と解の関係を説明する。
  ② 1 次方程式の意味と解法を説明する。
  ③ 1 次方程式の立て方と利用法を説明する。

(略)

根号の計算

 根号を含む式の計算
 分母の有理化

  ①根号を含む式の四則計算を説明する。
  ②分母に根号を含む式の 有理化の方法を説明する。

(略)
教 科 書:(略)

数 学:

「ドラゴン桜式数学力ドリル中学レベル篇」 牛滝文宏 著  講談社  ¥824( 税込)
    ISNB:978- 4 -06-154286- 0 ( 4 -06-154286- 9 )
「ドラゴン桜式数学力ドリル数学1・A」   牛滝文宏 著  講談社  ¥630( 税込)
    ISNB:978- 4 -06-154287- 7 ( 4 -06-154287- 7 )
「ドラゴン桜式数学力ドリル数学2・B」   牛滝文宏 著  講談社  ¥630( 税込)
    ISNB:978- 4 -06-154288- 4 ( 4 -06-154288- 5 )

(略)

突っ込みどころが多すぎてどこから突っ込んだらいいのか迷うようなカリキュラムの中から敢えて数学だけに的を絞って一部を抜き出してみましたが、いやこれどこかの小中学生向けの塾の学習内容とかではなくて、一応は正規の大学教育として行っていること、なんですよね…?
ちなみにこの大学の歯学部入試は英語、数学、物理、化学および生物の五科目から二科目選択だと言いますから、いわゆる理転なども含めて文系畑出身の人間であっても例えば英語と生物できっちり点を取れば入学出来る計算なのですが、某先生の言うように医師乱造の実現した結果こういうレベルの先生方がどんどん増えていくということになると、医師不足も解消だと無邪気に喜んでばかりもいられないという気がしてきます。
学問の適正を評価するということはなかなか難しいことですが、日本では理系文系を問わず英数国など基礎的な科目に関しては誰でも一通りは学ぶ機会はあるわけですし、そのレベルの基本くらいはきっちりおさえておかない人間ではどんな分野に進んでも技術職としてまともな高等教育を受けていくのは難しいのではないでしょうか。
もちろん、大学に入ってから自らの勉強不足を実感し改めて畑違いの領域にも精励した結果思いがけず大成する人もいるかも知れませんし、一方で学識ということに関してはこういう話もあるということを忘れてはなりませんけれども、患者にしても素朴な感情として場合によっては命を預ける相手が大学生にもなって一生懸命通分の勉強をしてましたなんてのは、ちょっと勘弁願いたいのも正直なところでしょうからね。

世界的に有名な学者を集めた大規模な学会が行われた。
学会に参加した、数人の「天才」と呼ばれる学者らがちいさなレストランに行くと、
Pと書いてある入れ物に塩が、Sと書いてある入れ物にコショウが入っていた。
そこで学者たちは、ペーパーナプキンを一枚だけ使って
中身だけを入れ替える方法を考え始めた。

何時間もの間試行錯誤し、学者たちはとうとうその方法を見つけ出した。
一人の学者がウェイトレスを呼び、意気揚々と
「これを見てごらん、塩とコショウが逆に入っているだろう?」

それを聞いたウェイトレスは、「すいません」と言って塩と胡椒のふたを取り換えた。

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2012年1月26日 (木)

被災地から届いた二つのレポート

被災地での健康状態ということに関して、先日岩手医大からこんな話が出ていました。

被災者の血圧、LDL-cは時間が経っても高いまま(2012年1月23日日経メディカル)

 東日本大震災の発生以降、被災者の健康状態が危ぶまれているが、血圧やLDLコレステロールなどの心血管リスクは震災直後から高いままで、6カ月を過ぎても低下傾向はみられなかった。岩手医科大学神経内科・老年科分野教授の寺山靖夫氏は、岩手県沿岸の避難所を巡回して得た被災者1400人以上の健康データの結果を示し、心血管リスクの上昇が長期的に続いている状況に警鐘を鳴らした。第46回日本成人病(生活習慣病)学会(1月14~15日)の特別企画で報告した。

 岩手医大神経内科・老年科は准教授の高橋智氏が中心となり、震災発生の12日後となる3月23日から、岩手県沿岸の避難所5カ所などを巡回し、血圧や体温の測定、血液検査などを行ってきた。対象となったのは40歳以上の被災地住民1435人で、避難所入所者1040人(男性304人)と自宅居住者395人(男性132人)。平均年齢は65歳だった。

 震災および避難所生活などによる大きなストレスに伴う生理的変化として、震災直後の時点の脈拍の平均は76.7回/分と少し高い状況。また、寒く乾燥した環境も影響してか、ヘマトクリット値も高い傾向を示し、深部静脈血栓症(DVT)を警戒する指標となるD-ダイマーも高い傾向にあった。しかし、これらの指標は時間とともに減少し、DVTの全体的なリスクも下がった

 出血傾向など、これら“急性期”の生理的反応については、「直後は上昇したものの、リハビリなどの介入も功を奏して、時間とともに減少した。この傾向は阪神淡路大震災や新潟県中越地震でみられたものと同様で、推移はある程度予想通りだった」と寺山氏。しかし、被災者の血圧については「驚くべき」(寺山氏)結果が示された。

 まず、震災直後の血圧は、被災者の60%以上が収縮期血圧(以下同)140mmHgを超えていた。降圧薬服用の有無で分けると、服用していない、つまり震災前には血圧が高いとはされていなかった人の47%(392人)が140mmHgを超えていた。降圧薬服用者については、74%(403人)が140mmHg超。「ストレスに対する血圧(調節)の脆弱性が改めて浮き彫りになった」(寺山氏)

 さらに問題なのは、震災によって上昇した血圧がその後も下がっていないこと。6カ月後のフォローの結果、収縮期・拡張期ともに血圧の減少は確認されておらず、現在集計中の9カ月後のデータについても、「どうやら血圧高値の傾向は続いているようだ」と寺山氏は語る。

 LDLコレステロールについても、震災直後は全体の24%が140mg/dL以上。血圧と同様にやはり時間が経っても減少傾向はみられていないという。検査キット不足で震災直後には測定できなかったHbA1cについても、5.8%以上の高値を示す住民の多さが確認されつつあるという。

 これらの心血管リスク上昇の要因の1つとして、寺山氏は避難所など被災地で配られた食事を指摘する。「多方面からの支援で温かい食事が1日3回配られたことは、本当にありがたいことだったと思う。しかし、避難所で暮らす高齢者にとっては高カロリー、高塩分であったのではないかという可能性も検証しなければならない」と寺山氏は語る。

 避難所で暮らしていた被災者のほとんどは既に仮設住宅などに入居しているが、この傾向は今なお続いていると懸念され、心疾患や脳卒中の発症率の増加が今後危ぶまれるという。一方で、県外に移った被災者などについては、健康データのフォローが難しくなっており、「トレーサビリティ(追跡性)の確保が早急の課題だ」と寺山氏。「生活習慣病を診る全国の臨床医から被災者の健康データを集約する体制を考えないと、今後の大災害への教訓が得られなくなる」と訴えた。

これ自体はごくごく真面目なレポートであって、心身のストレスもかかれば食生活や服薬も思うに任せない部分があるでしょうから当然予想された状態であるとは言え、9ヶ月が過ぎてもまだ落ち着かないままでいるらしいというのは困ったことですよね。
とりわけ寒さの厳しい土地柄だけに仮設住宅での防寒対策がひと頃から問題視されていましたが、当然ながらただでさえ多くなるこの時期の高齢者の脳卒中などのリスクもこうした基礎疾患のコントロール悪化に伴いますます増大するでしょうから、放射線障害以外にも長期的な健康障害の危険性を考えておかなければならないということでしょうか。
高橋先生らはこのほかにも避難所での食事がどうもよろしくなかったのではないかという可能性を指摘されていて、それはそれでもっともな話だとも思うのですが、一方で震災から久しく時間が経過した後もこうまで影響が残っているというのは自ら「驚くべき結果」と指摘しており、ここが阪神大震災など類似災害との相違点ということになるのでしょうか。
もちろん寒冷地で塩分摂取も多いのではないかと思われる土地柄の影響などもあるのかも知れませんが、どうもそれだけで済むことなのかと疑問を感じさせる話が表沙汰になってきたとこのところ話題になっています。

復興バブル・震災バブル(2012年1月23日東日本大震災建築復興支援活動対策本部)

被災者の心が変わってきているのは事実です。」と、話してくれたのは岩手県の仮設住宅に住むI様です。

岩手県の海沿いの片田舎の町で3~40代のサラリーマンの平均年収は約300万円とIさんは話してくれます。
震災前は、月々20万円もあれば、家族全員で普通に生活できる暮らしをしていたそうです。
しかし、この東日本大震災にて家は流され全壊。親も行方不明のまま。
役所に申請するだけで、通帳には「◯◯支援金」と、毎月のように
震災直後の6月頃から気が付けば何も報告も無く数百万円が振り込まれているそうです。

震災後、国?県?から受け取った(振り込まれた)金額は1千万円近くにもなるそうです。
Iさんはパチンコはしないそうですし、家族の為に、仮設住宅を出るときの為に頂いたお金は大事に残しているそうです。
しかし、被災者の3割~6割の人は無駄遣いをしているだろう。と語る。
毎日、仮設住宅からタクシーでパチンコ。居酒屋、カラオケ。使いたい放題。復興バブル・震災バブルです。
Iさんの所に「お金が無いので1万円貸してくれないか。」と、来る人もいたそうです。

年収が300万円の人が年収の3倍のお金を一気に手に入れると、心が変わってしまう人も多いでしょう。
もしかしたら自分だってそうなるかも知れません。
おまけに、注意してくれる家族がいなくなると自由でやりたい放題になってしまうのでしょう。
嫌な思い出。忘れたい震災の記憶。現実逃避の為に遊ぶ。お金を使い発散する

Iさんは言います。
こんな恥ずかしい東北の人の現実をテレビやニュースでは報道しません
 テレビやニュースはキレイ事しか流さない。この現実を日本中に知ってもらい、
 東北の復興バブル・震災バブルになっている人の目を覚ませてほしい。改善してほしい。」

「東北の人は復興バブル・震災バブルで遊んでいる事を世間に知られると恥ずかしいはずだ。
 震災直後は、水が欲しい。食べ物が欲しい。雨風しのげれば良い。と言っていたのに、
 今は都合の良い時だけ被災者になり、支援してもらい、ボランティアさんに頼る。」

「最近ではボランティアさんの数が減っている。ピーク時の1割程度しか来ていないでしょう。
 それは、復興バブル・震災バブルとムダ使いし、自分たちだけ楽しみ、ボランティアさんに頼る
 ボランティアさんは、その現状を見てあきれて帰っていったのでしょう。本当に恥ずかしい。」と、語ります。
 仙台、盛岡など東北の大都市の高級料亭が異常に繁盛している。パチンコ店は超満員

Iさんの話は続きます。
「恥ずかしい話だけれど、今でも町に支援物資が届くと長蛇の列が出来て取り合いになります。
 液晶テレビが届けば必死の取り合いです。洗濯機、掃除機も同じです。
 でも、みんなテレビも洗濯機も掃除機も持っているのです。仮設住宅には最初から新品は備わっているのです。
 DVD機器まで最初から与えていただいているのです。」

「さらに恥ずかしい話ですが、リサイクルショップに行けば液晶テレビ、洗濯機、掃除機が沢山売っています。 
 支援物資で頂いたものを売りに来ている人が多いそうです。」

自分たちはタクシーでパチンコに行き、高級料理を食べて、高級な液晶テレビを見る。
 支援物資で頂いた最新の電化製品が来れば、古い電化製品をその辺にポイポイ捨てる
 それをボランティアさんが片付けてくれるのです。
 そりゃ、ボランティアさんもいくら何でも嫌になりますよ。帰って当然ですよ。やってられないですよ。

Iさんからの伝言です。
人間、大金を手にすると人間が変わってしまう気持ちも理解出来ますが、
つい最近の震災直後の気持ちを思い出して、冷静に考えましょう。復興バブル・震災バブルと言ってる場合では無い
失業保険をもらっている人も多くいます。しかし、震災から1年で切れてしまいます。
今年の3月以降は失業保険も出ません。被災地には働くところもありません。困るのは目に見えています。

この現状を多くの人に知ってもらい、
東北の人の復興バブル・震災バブルの人が恥ずかしめて、目を覚まして欲しい。

このような事を話してくださいました。
今後、被災者の方で貧乏、生活保護の申請者が続出するかも知れません

この内容を拡散、紹介、多くの人に知っていただく事も、今、自分で出来る支援活動の1つではないでしょうか?

こういう「内部告発」をどう考えるかはまた難しいところで、ネット上ではこの話が一気に拡大していく中で単に生活が乱れているだけでは?弱者の立場に甘えすぎていると批判的な論調が主導的だとは言え、こういう常軌を逸した(とも思える)行動に走るというのもPTSDの一症状とも十分に考えられることですよね。
かつての阪神大震災などでは被害を受けたのが都市部主体であったことに対して今回は東北地方の寒村が多く、Iさんの言うようにまとまった現金を持ち慣れていない人々がやるべき仕事もない状況でお金だけを持たされれば、「俺たちはもうさんざん不幸な目にあったんだ!せめて一時の享楽にひたって何が悪い!」と考えてしまう心情は理解出来ます。
ただし、いつまでそうした自堕落な状態を続けるのか、いずれ支援も先細りとなっていくにつれて再び自らの足で立ち上がろうとするのか、それともこのままプロ弱者化していくのは彼ら自身の選択であって、ましてや今の時代はようやく政治も社会もプロ弱者は甘やかせていてはならないと言う方向に傾きつつあるわけですからね。
もちろん被災地支援や復興計画もあまりうまくいってはいない部分はあるだろうし、無駄遣いもせず真面目に人生の再建を志している人々にとっても不具合も多々あるでしょうが、どんな道を進むにしてもこれだけの支援と関心が寄せられている被災地にはそれだけ世間の目線も集まっているということは忘れずにいるべきでしょう。

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2012年1月25日 (水)

永続可能な地域医療とは

先日は夕張診療所で地域診療に当たる森田洋之先生がこんな記事を書いていましたが、ご覧になりましたでしょうか。

「脱赤ひげ」 へき地医療の新しい形(2012年1月22日日本経済新聞)

 先日とてもショッキングな報道がありました。北海道にある人口約380人の島でただ一人の医師ががんと診断され、治療のため島を離れるというのです。

 へき地医療を志し都会からやってきて約10年、地域からほとんど出ずに一人で住民の健康を守られた素晴らしい先生です。私も代診に赴いたことがありますが、患者の言葉の端々からその先生への絶大な信頼を感じました。24時間365日、常に自分たちの健康を守ってくれる医師が何十年と継続して近くにいてくれる、これは本当に素晴らしいことで、住民にとってこんなに心強いことはないのだと思います。

 しかし、その医師が去った後に新たな医師はやってくるでしょうか? 残念ながらへき地に医師を招くことは非常に困難なのが現実です。技術の習得や子供の教育を考えた時、どうしても赴任に二の足を踏んでしまい、医師だけでなく他職種でもへき地勤務は敬遠されがちです。では、どうしたらいいのでしょうか?

 私は九州の宮崎県から北海道の夕張へ赴任しました。夕張では今までの地域医療とは一味違う、新しい地域医療の形を実践していると聞いての志願でした。その一つが「脱赤ひげ」という大きな理念です。

 もちろん「赤ひげ先生」は依然として素晴らしい医師像ではありますが、みなさんが思い浮かべるような「地域に何十年も根を張って、24時間365日、住民の健康を守る」という赤ひげ像は、今の若い医師が理想とする医師像ともはや大きく乖離(かいり)してしまっているのが現実です。それであれば、地域ならではの「豊かな自然」や「柔軟な勤務体制」を売りにして医師に来てもらおうというのが「脱赤ひげ」の趣旨です。

 理念に賛同した若い医師たちが徐々に集まるようになり、現在、私を含め家族で夕張に定住し勤務している医師が2人。さらに2人の医師が近く夕張に引っ越して来る予定です。総合診療、在宅医療などの経験ができるという点も大きな理由ですが、1~数年の勤務、週1日からの勤務でも認めるという柔軟な勤務条件も若い医師から支持されています。

 北海道の豊かな自然の中では子供と一緒に釣りや畑作り、雪遊びもできますし、地域の人たちとも交流できます。都会ではできない様々な経験は子供たちの人生も豊かにしてくれるはずです。

 もちろん、フルタイム勤務に比べれば給与はその分下がります。勤務時間が少ないので当然です。これもワークシェアリングの一つの形でもあると考えています。子育てなどを理由に働きたいのに働けない誰かがいるのなら、夜中まで働いている誰かは、少し収入が減ったとしても職と経験と富を分かち合う。夕張市立診療所では医師だけでなく看護・介護職・事務など多職種でシェアリングが進んでいます。ワークシェアリングの一つのスタイルとしても「脱赤ひげ」は価値があるのかもしれません。

 全体のパイが大きくなりにくいこれからの時代、みんなが少し我慢して「分け合う」ことも必要なのではないでしょうか。特に医療・介護分野は、雇用が急増している数少ない分野です。この分野でワークシェアリングを考えることは、日本の将来につながる試みになるかもしれません。

 「モア」よりも「シェア」。医師は給与を少し我慢、職員も残業を少し我慢、住民は「医師が1~数年で変わる」という不満を少し我慢。みんなが少しずつ我慢することで医療がうまく回るのであれば、それはすてきなことかもしれません。

 森田洋之(もりた・ひろゆき)1971年生まれ。97年一橋大経済学部を卒業後、2003年宮崎医科大医学部を卒業。宮崎県内の総合病院で初期・後期研修を終え、09年4月から夕張希望の杜夕張市立診療所に医師として勤務。10年には宮崎県延岡市の健康長寿アドバイザーも務め、コンビニ受診に関する調査などを実施。夕張では在宅医療を中心とした地域包括ケアを実践。内科医。

マスコミなどは赤ひげなどという幻想を盛んに語りますが、赤ひげの都合の悪い部分は華麗にスルーして都合のいいところだけを絶讚しているのですから得手勝手というもので、おかげで妙な具合に洗脳された地域や自治体の無理解によって現場の医師達がいらぬ苦労をするだけならまだしも、結局は地域医療の破綻にまで結びついているのですから困ったものですよね。
経済学部のご出身だけに、医療の永続性についてこうした観点から注目することはよい指摘であったと思うのですが、北海道という地理的制約の厳しい土地でこうした勤務形態が成立するという立証がなされるのであれば全国各地におけるモデルケースにもなり得るんじゃないでしょうか。
地域にいかにして医師を根付かせるかということは各地で工夫がなされている真っ最中ですが、本当にそこに根付かせる必要があるのかどうかという根本的な部分からの再検証と同時に、医師側に対してどんなインセンティブを提供出来るかも考えておかなければ絵に描いた餅にしかなりませんよね。

地域の総合医「十分水まけば育つ」/島根(2012年01月21日朝日新聞)

◆米国での育成手法を紹介/大田で島根大シンポ◆

 日米地域医療教育シンポジウムが19日、大田市の県立男女共同参画センターあすてらすであった。アメリカの医療過疎州で地域医療に携わる総合医を育てる手法を米シアトルにあるワシントン大医学部のダグラス・パオ教授が紹介した。

 手法はWWAMIプログラムと呼ばれ、医学部を持たない近隣州から受け入れた学生をワシントン大が総合医に育てる。島根大は、県内の医師偏在を解消するのに役立てようと、プログラムに短期研修者を送っている。

 シンポジウムは、内科も外科も実習する学外キャンパス・大田総合医育成センターを大田市立病院に設けた記念に島根大が企画。約250人が参加した。

 小林祥泰・島根大付属病院長らは、プログラムを参考に総合医療学講座と育成センターを設けたいきさつを説明。パオ教授は、地域病院で長い研修を受けるこのプログラムで医療過疎州へ医師がUターンしていると報告し「水を十分にまくことで竹のように勢いよく総合医が育つ」とアドバイスした。

 地域枠推薦で島根大へ入学した医学生は「赴任希望の少ない地域では補助金を出してはどうか。地域医療実習を必修化すべきだ」などと提言した。(中村正夫)

しかし世の中を知らない学生というのは本当に扱いやすいというか…将来自分が何を言ったかを思い出してみる日も訪れるんでしょうけれどもねえ…
ま、この場合はサクラというよりも地域枠学生が死なば諸共の考えで出したコメントだったのかも知れませんが(苦笑)、本気で人材を求めるなら地域の医師として働くためのきちんとした研修制度を用意すること、そしてそれら地域の医師に対して終身教育システムも含めたきちんとしたキャリアパスを設定しておくことが最低限必要なんじゃないかと思います。
その上で求職のない地域に敢えて専門職を呼び込もうというのですから、それに見合った待遇を用意しておかなければならないのは社会常識でしょうけれども、それは冒頭の森田先生の記事などにも示されているように、単に僻地手当で給料に色をつけましたなどという話で終わってしまっては仕方がないはずですよね。
子供の教育環境なども含めて僻地勤務の問題点というのは様々なところで指摘されていますけれども、先日はこんなニュースまで出てきたことの意味を実際に僻地病院を運営する地方の自治体は噛みしめていただきたいものだと思います。

市町村病院、半数に労基勧告(2012年1月22日中国新聞)

 全国の200床以上の市町村立病院(政令指定都市を除く)255施設の少なくとも半数が、昨年3月末までの9年間に労働基準監督署から労働基準法違反の是正勧告を受けていたことが、広島国際大の江原朗教授(48)=医療政策=の調査で分かった。自治体による医師らの労務管理が十分に行き届いていない実態が浮かんだ。

 調査対象は、基幹的な市町村立病院で、事務組合立を含む。期間は、厚生労働省が医師の休日・夜間の救急外来を宿日直に当たらないと各自治体に通知した2002年3月から11年3月末まで。江原教授が各自治体に情報公開請求し、128施設(50%)の是正勧告書を入手した。勧告回数は延べ189回に上った

 勧告された違反の内訳は、最多が「労働時間の超過」150回、「時間外や深夜の割増賃金の未払い」74回と続いた。同時に二つ以上の違反もあった。

 江原教授によると、多くの市町村では病院の管理運営を担う職員が、専門外の他部局から異動してくる事例がある。このため、医療現場での適切な労務管理ができていない可能性があるという。

 例えば、医師の休日・夜間の救急外来を宿日直として慣例的に扱い、夜勤とするより人件費を抑えていたケースがあるという。

 現場の深刻な人手不足もある。県内のある公立病院長は「自治体の経営難などで、医師を増やせない。現場はぎりぎりの人数で、精いっぱいやっている」と窮状を訴える。

 江原教授は「医師の疲弊は医療ミスを誘発する恐れがある。患者の安全を確保するためにも、適切な労務管理が不可欠だ」としている。

しかし多くの医師達が「馬鹿公務員使えねえ…」と辟易とした経験があると思いますが、他業界の方などと話をしていると役人はやはり頭はいいなどと言う評価もあったりして、実際に人材格差が存在するのであればかねて漏れ聞こえる役所勤めこそ公務員のエリートコース、病院はしょせん使えない連中の掃きだめなんて噂も真実みを帯びそうですよね。
そうした話はともかくとして、かなり多くの病院がその設立母体によって特定患者層(例えば企業立病院ならそこの従業員)に対しては特別な対応を求められるという(明文化されてはいないにしても)ローカルルールを持っているんじゃないかと思いますが、公立病院の場合は言ってみれば地域住民全てが「スペ患」扱いであることも自治体病院勤務が嫌がられる理由の一つですよね。
自治体トップとすれば俺が医者を連れてきた、町立病院に24時間365日救急をやらせていると吹聴できれば次の選挙に向けた大きな得点にもなるのでしょうが、今どき「どうせ医者なんて黙っていても幾らでも送られてくるもの。とことん使い潰して当然」という認識の自治体病院からは医師の逃散が相次ぎ、後に残された病識のない連中が必死で「国は医師の強制配置を!」と叫び立てている状況でもあるわけです。
さて、素朴な疑問としてこの場合悪いのは逃げだした医者なのか、逃げ出さざるを得ないような状況を強いる連中なのかと思うのですが、供給側がこれ以上は無理だと言うのであれば需要の側をどうやって抑制するかを必死に考えていくのが当たり前のことではないかと思う一方、その当たり前の判断がつかないからこそ…なんでしょうねえ。

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2012年1月24日 (火)

TPP交渉で新情報 これで日医も一安心?

かねて話題になっているTPPの医療への影響ということに関連して、アメリカ側からこうした伝達があったというニュースがありました。

混合診療はTPPで対象外 米政府、日本に非公式伝達(2012年1月23日47ニュース)

 米通商代表部(USTR)が環太平洋連携協定(TPP)への参加交渉や事前協議で、保険適用の診療と適用外の自由診療を併用する「混合診療」の全面解禁を対象外とする方針を日本政府に非公式に伝えていたことが22日、分かった。全面解禁が国民皆保険制度の崩壊につながるとの日本国内の懸念に配慮して譲歩した格好。日米関係筋が明らかにした。

 政府は月内にも米国との事前協議を開始するが、米側から明確な言質を取ったことで交渉入りに弾みをつけたい考えだ。

 ただ、米側は医薬品規制の見直し、自動車の対日輸出拡大や日本郵政グループが手掛ける保険事業の優遇措置撤廃などは譲歩しない構え。

米、TPPで「皆保険不介入」の意向 事前協議前に駆け引き 焦点は自動車(2012年1月20日産経Biz)

 日本の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加をめぐり、米通商代表部(USTR)が、国民皆保険など日本の公的保険制度の変更を求めない意向を示していることが19日、明らかになった。一方、自動車や民間保険分野をめぐっては、米側の業界団体などが日本に市場開放を強く求めている。TPP交渉参加に向け、政府は月内にも米政府との事前協議に入る考えだが、協議を前に個別分野の駆け引きが活発化してきた。

 訪米中の西村康稔衆院議員(自民党)によると、USTR日本担当のカトラー代表補が現地時間18日、西村氏に対し「日本の皆保険制度について米国が何かを言うことはない」と明言。公的保険に“介入”しない意向を示したという。
(略)

ご存知のようにTPP反対派の急先鋒として今や共闘関係を組むのが農業と医療の二業界ですが、日本の政府筋にもこの辺りに関連して懸念が多いということに対して米国側から一定のメッセージを発信したという形でしょうか。
もっとも大統領選挙も近づくこの時期の非公式な通達に将来的なことを含めてどの程度の意味があるのかははっきりしませんし、アメリカとしてもここでは譲っても他方では農業分野などではこちらの譲歩を引き出すための交渉材料という意図かも知れず、現時点では何とも言いがたいところではないでしょうか。
一方では公的医療制度などは内外投資家に対して不公平な待遇をもたらすようなものではなく、これを是正することを目的とした投資家対国家の紛争解決 (Investor State Dispute Settlement、ISDS) 条項の対象にはならないという声もあって、事実混合診療が解禁されていない現状であっても外資系保険会社がシェアを伸ばすなど必ずしも公正な競争が阻害されている状況とは言えないようです。
いずれにしてもアメリカとしては当面この領域は主要なターゲットではないというくらいの意味には受け取れるのですが、このTPPや混合診療に関連してTPP反対派の急先鋒である日本医師会(日医)の会長が年頭挨拶で言及している部分も引用してみましょう。

原中会長 地域医療の原点に立つ会員一人一人の力が重要(2012年1月20日日医ニュース)より抜粋

 更に,TPPに関連する問題についてですが,国民皆保険制度を堅持するためにも,医療への市場原理の導入と混合診療の全面解禁への動きを注視していかなければなりません
 アメリカは,小泉政権時代の二〇〇一年十月の「年次改革要望書」で,市場競争原理の導入と,民間の役割の拡大等を含む構造改革の推進を求めて以降,アメリカ型の医療システムとして,混合診療の全面解禁や医療への株式会社の参入,薬価の自由化などを要求してきているわけです.これをはねのけるには大変な努力が必要となります.
 昨年十二月九日には,日本の医療を守るための総決起大会(主催:国民医療推進協議会,協力:東京都医師会)を日医会館で開催しましたが,医師会と国民が一つになって日本の医療を守るための体制をつくり,国民運動として展開していきたいと考えています.

TPPに対する警戒感の根拠として混合診療反対を必ず未来永劫固守すべき金科玉条として据えることの妥当性は置くとして、元々アメリカ側の動きとしては医療に民間参入ということを絡めての規制緩和を求めてきた、あるいは別な言い方をすれば医療に関わる諸分野で営利的活動をもっと自由に行えるよう動いてきたと言えそうですよね。
となると今後この方面で予想されることとして、例えば公的保険による安くて給付の良い国民皆保険制度の強要が民間保険の参入を阻害しているといった訴えもあり得るかも知れませんが、当のアメリカの保険業界の方がまさしくこの国民皆保険制度絡みで大騒ぎになっている真っ最中なのですから、現状でただちに日本にまで喧嘩を吹っかけてくるというのも考えがたいように思います。
ただ現場での運用上の観点から考えた場合、TPP問題は抜きにしても混合診療導入となれば必ず応召義務の廃止ないしは緩和とセットでなければ現場が立ちゆかなくなる可能性が高いにも関わらず、こちらの方は全く議論にも登っていないということには違和感と危機感を感じますね。

人間誰しも食べなければ生きていけない、すなわち食事とは生存に不可欠の要素であるということは事実ですが、先進国での社会保障の最低線として誰に対してもパンと水とは安価で保障するにしても、超豪華なディナーを食わせろだとか味や好みまでうるさいことを言うならお上にも金は無尽蔵にあるわけでもなし、各自の支払い能力の範囲内で勝手にやってくれよと言いたくなるのは当然だと思います。
逆に言えば日本では誰にでも超豪華なフルコースを安価に保障してしまっていることが過剰医療などとも言われる一因だとも言え、それならば必要なカロリーや栄養素は入っているランチセットまでは公的保険で認めるが好みで追加オーダーをしたいなら自費でやってくれ、ただしその場合でもランチセット分の料金まではこちらで負担しましょうというのも混合診療導入の一つの論拠ですよね。
しかしその場合豪華料理を頼んでおいて金がないから支払い不能というケースが増えるのは当然なのですが、現状では金がないからとお客を断ることは認めないというルールになっているのですから、もし混合診療解禁となれば患者側の支払い能力をどう担保するか、支払えない場合にどう対応すべきかという問題も同時に顕在化してくるはずなのです。
そうしたリスク分散の意味では例えば医療機関側もカード支払い化などの対策が求められるところでしょうが、そもそも大きな検査や入院ともなれば少なくない金額の支払いとなるのに、未だに現金での支払いしか認めない施設も少なからずあるというのもおかしな話で、TPPとはまた別問題としても医療側にも早急に改善すべき後進性は多々あるんじゃないかとも思いますね。

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2012年1月23日 (月)

冷静なリスク評価がようやく公言できる状況に?

放射線は怖いという記事が踊ることが多かったマスコミから、先日珍しくこういう記事が出ていました。

時代の風:放射能トラウマとリスク=精神科医・斎藤環(2012年1月22日毎日新聞)

 ◇分断招く隣組的な心性

 福島県南相馬市で診療と内部被ばくの検査、健診、除染などにかかわっている東大医科研の坪倉正治医師によれば、現時点で慢性被ばくによる大きな実被害の報告は、ほとんどないとのことである(小松秀樹「放射能トラウマ」医療ガバナンス学会メールマガジンvol・303)。

 むしろ深刻なのは、外部からの批判や報道などによる社会的な影響のほうである。原発事故による最大の被害は、子どもの“放射能トラウマ”だ。しかもその多くは、大人の“放射能トラウマ”による“2次的放射能トラウマ”であり、年齢が低いほどトラウマの程度が強い印象があるという。

 風評被害の影響もあって、うつ状態になる人が増えたり、家族が崩壊したりという事態は耳にしていた。現地で子どもの電話相談窓口を担当している人からは、このところ虐待相談も急増しているという話も聞いた。

 被災地での虐待件数についてはまだ正確な統計データが得られていないが、屋外で遊ぶ機会の減った子どもたちが、精神的に不安定な大人と過ごす時間が増えたとすれば、まったくありえない話ではない。

 問題は「風評」ばかりではない。福島の地で生活を続けている人々を批判する声が、いまだにある。とにかく「放射能というだけで危険」とする立場からは、汚染された地域に住んで子育てをするなど考えられない、というわけだ。

 しかしこの考え方は、自らが住む場所の安全性が相対的なものでしかない事実を十分に認識しておらず、いわば「福島産の放射能が危険」といった「ケガレ」の発想に近い立場という意味で“放射能幻想”と呼ばれても仕方がない。

 放射能はさしあたり人の身体は破壊していないが、“放射能幻想”は人の心を確実に破壊しているということ。

 その背景には、低線量被ばくの危険性がはっきりしないという問題がある。放射性物質の放出が及ぼす長期的影響については、不確実な点が多いのだ。生活環境に数世代にわたって残留するごく低レベルの放射能が、住民集団の健康に、長期的にどのような影響を及ぼすのか。「これ以下は安全」という「しきい値」はあるのか。被ばく線量と発がん率の上昇には直線的な関係があるのか。確実なことは何も分かっていない

 この状況下で立場は二つに分断される。「危険であるという根拠がないのでさしあたり安全」とする立場と、「安全であるという根拠がないので危険」とする立場。事故直後には後者に傾いた私自身も、最近では前者に近い立場だ。不確実な未来予測に基づいて当事者を批判する権利は私にはないと気づいたからだ。

 社会学者のウルリッヒ・ベックは、福島の原発事故に関する論考で「非知のパラドクス」について述べている(「リスク化する日本社会」岩波書店)。

 先にも述べたとおり、低線量被ばくによる影響については、確実なことはほとんど分かっていない。こうした「非知」に耐えられない人々の中には都市伝説や代替医療に向かうものも出てくるだろう。さらにここに政治的な問題が加味されることで、知識はさらに硬直化する。

 例えばチェルノブイリの犠牲者数については、数十人から百万人以上とする説まで、報告によってまちまちであるという。事故の範囲をどう定義するかによって、データの解釈がまったく異なってくるのだ。汚染地域の区分にしても、しばしば曖昧で時に矛盾することすらあった。

 この状況下では「危険が増すほどに非知も増し、決断は不可避となるとともに不可能となる」。それどころか現時点では、情報が増えれば増えるほど混乱が深まるようにすら思われる。分かれば分かるほど分からなくなる、という状況下で、もはや「絶対の安全」は誰の手にも入らない

 まさにこれこそが、ベックが「リスク社会」という言葉を通じて述べた状況ではなかったか。リスク社会においては、われわれの生活を快適にするはずの技術が同時にリスクも生産してしまうため、ひとたび事故が起こればリスクは万人に等しくふりかかることになる。原発事故がそうであったように。

 ベックは「リスクによる連帯」を提唱するが、いま起きつつあることはむしろ「リスクによる分断」ではないだろうか。この分断の要因としては、リスクそのものを生産している政府や東京電力以上に、リスクへの態度が異なる人々への攻撃性のほうが先鋭化してしまうという、いわば「隣組」的な心性があるように思われる。しかし、その「分断」が誰を利することになるかは言うまでもないだろう。

 さらに付け加えるなら「連帯」の手前で問われるのは、私たちの「死生観」そのものなのではないか。私たちの生が常に多様な、時として定量することもできないリスク--それは「放射能」に限らない--を抱えていること。つまり生の内側では常に死が育まれている事実を理解すること。被ばくについて考えることは、この事実を深く認識するまたとない機会となるだろう。

先日はJBpressでも「マスコミによる原発危険神話」に批判的な記事が掲載されていたところでご一読いただければと思いますが、こちらも風評被害をもたらしてきたのは誰かということを考えるとなお一層意味深くなりそうな記事で、結局のところは核アレルギーを持つとも言われる日本人であるとは言え、実像以上に大騒ぎするのは別のリスクが大きくなるばかりだということですよね(まさにそれがアレルギーというものですが)。
福島の原発事故について最大公約数的に表現すれば、現状では放射線の影響を検証中という言い方になると思うのですが、専門家の多くは最終的に各種疾患が激増するといったレベルにまでは至らないと予想しているようですし、例えば喫煙など身近に存在する多種多様なリスク因子と比較してどの程度の危険性かと考えれば、きちんとした対応策をとっていれば際だって危険と言うものでもなさそうです。
喫煙は自ら望んでリスク因子を摂取するのだから、否応なしに汚染物質を摂取させられることになる放射線被害とは比較にならない大問題だと言う人もいるでしょうが、少なくともリスクとしてどの程度のものであるかを適切に評価した上で対応せよということであって、とにかく被爆は穢れだから一切まかりならんという態度もまた間違っているだろうということですよね。

チェルノブイリでは子供の甲状腺癌が問題視されましたが、元々海藻などの摂取が多い日本ではさほどの問題とならないのでは?という予想通りに甲状腺被爆量もはるかに低いというデータが出ていますし、チェルノブイリにも関わったロシアの専門家も日本では甲状腺癌は増えないだろうとコメントしており、これらを反映してか今のところ外資系癌保険などでも被災地に対して特別の扱いは行っていないと言います。
もちろん実際のところどんな影響があるかということは長期的に見ていかなければ判らないし、記事中でもチェルノブイリの犠牲者数について触れられているように、被害補償などとの絡みも考えると今後どこまでを原発事故関連疾患に含めるべきかは極めて微妙な扱いを要する問題だと思いますが、リスク回避最優先だととにかく福島は危ない、一切関わるなという態度が許される時期でもなくなってきたとも言えるでしょう。
となるとリスクに過剰反応し、例えばわずかでも汚染が認められた地域は全て公費で除染すべきだといった発想は間違いであって、使うべきでない部分に巨額なお金を使うことによる他への悪影響を考えるとむしろ害が大きいと言えそうですが、こちらでは同じく害が大きいのではないかと言う声もあった「鶴の一声」が何とかご破算になった様子です。

福島の子の医療費無料化を断念 首相、財源困難と判断(2012年1月22日朝日新聞)

 野田佳彦首相は、福島県内の18歳以下の医療費無料化を断念する方針を固めた。福島県からの要請を受けて検討する考えを表明していたが、財源確保が難しいと判断した。近く県側に伝える。

 東京電力福島第一原発事故の影響で子どもの放射線被曝(ひばく)への懸念が強まっており、福島県の佐藤雄平知事が無料化を求めていた県外への人口流出を防ぐねらいもある。首相は今月8日に福島県を訪れた際、「政府内でしっかり検討したい」と表明していた。

 野田政権は必要な経費を年間100億円弱と試算したが、医療費が膨らむ可能性も指摘されていた。政権内で検討した結果、無料化で増える受診に対応する医師の確保が新たな問題点として浮上。福島県外の住民との公平性からも難しいと判断した。復興対策本部の幹部は「額はそれほど大きくないが、風邪などの医療費も含めて福島だけ無料にする説明がつきにくい」と話す。

この一件に関しては先日もその経緯などを取り上げたところですが、(比較的)ローコストで選挙民受けしそうな話だけにまさか本気でやるのではないかと危惧しておりましたところ、幸いにもきちんと当たり前のリスクを総理に説明できる人間がいたようですね。
被災地復興の名目であれば何でもありなのだと、記事中にも触れられているような「逆差別」的な状況にまでなってくるというのもおかしな話ですし、何より当の被災地にしても今や更に貴重な存在となった現地医師に更なる加重負担を強いて潰してしまうようでは人口流出阻止どころではないでしょう(18歳以下無料なら影響は小児科にとどまらず、内科外科や産科婦人科などあらゆる診療科に及びます)。
被災地からはこの他にも元々が医師不足で知られる地域でもあっただけに、今回の被災を契機に一気に医師強制配置を実現してしまおうと言う動きもたびたび漏れ聞こえてきますが、医療の世界も狭いだけにひとたび同情から感情のベクトルが反転した時にはどうなるか、そちらのリスクもよく検討してから話を進められるべきではないかと思いますね。

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2012年1月22日 (日)

今日のぐり:「しーじゃっく  白楽町店」

今や「うどん県」として絶讚売り出し中という香川県から、先日はこんな驚くようなニュースが出ていました。

うどん循環作戦/香川(2012年1月17日朝日新聞)

 店であまったうどんでバイオエタノールをつくり、これを燃料にうどんをゆでる――。「うどん県」のネーミングで知名度上昇中の香川県で、うどんの循環型社会をモデル化する「うどんまるごと循環プロジェクト」が始まった。
 高松市の機械メーカー「ちよだ製作所」の池津英二社長(72)は2年前、県内のうどん工場から年1千トン規模の廃棄うどんが焼却されていると聞き、産業技術総合研究所四国センターなどと一緒に、うどんからエタノールを取り出す研究に着手した。
 1年前、裁断したうどんに酵母を加えて発酵させ、エタノールを蒸留することに成功。うどん200キロを一度に処理し、1週間でエタノール60リットルを抽出する大型プラントも建てた。
 この話を、割りばしを回収して再生紙にする「NPOグリーンコンシューマー高松」代表理事の勝浦敬子さん(64)が聞きつけた。「うどんを回収して循環型社会に」と池津社長に持ちかけ、県内大手の「さぬき麺業」の協力も得た。県のモデル事業に採択され、廃棄うどんの回収費用など約580万円を引き出した。
 店の食べ残しや売れ残りの廃棄うどんを、委託を受けた福祉施設が集め、協力する運送業者がプラントにトラックで運ぶ。できたエタノールはうどん店でうどんをゆでる燃料にし、蒸留後の残りかすから作ったメタンガスはプラントの運転燃料に、肥料は薬味のネギなどの畑で使う計画だ。
 13日午前、関係者が集まって高松市内で初会合を開いた。4月から本格的に始め、年10~15トンの処理をめざす。
 池津社長は「うどんは原料が小麦だけでエタノールをとりやすい。循環型社会を進めるきっかけにしたい」。勝浦さんは「うどんはおいしいだけでなく、環境にも優しいとPRしたい」と話した。

いや、確かにそれはものすごく画期的な技術なのかも知れないけれども!どこまでうどんと共に突っ走りますかうどん県は!
今日はうどん県の新たなチャレンジに敬意を表して、世界各地から確かにすごいことなのかも知れないけれども、いくら何でもそれはちょっとどうなのよと言う何とも微妙な試みの数々を紹介してみようと思います。

豚に「おすわり」教えたの誰? 山口の島/山口(2012年1月18日朝日新聞)

 山口県上関町祝島で放牧されている豚のうち数頭が、おすわりを習得した。農園主の氏本長一(うじもと・ちょういち)さん(61)や島民が食べ物を見せると、ペタンと座る。

 耕作放棄地約3ヘクタールに30頭前後が、のびのび暮らす。氏本さんが毎朝、各家庭から出た野菜くずを回収して与えるほか、島民がみかんなどを食べさせる。

 放牧を始めて5年だが気付いたのは昨秋。集落に近い場所にいる豚ほど「おすわり率」は高い。氏本さんは「誰かが教えたんでしょ。豚って賢いから」。

どこの誰がやっていることなのか、リンク先の元記事には確かに妙に楽しそうな顔でおすわりをするブタの様子が示されていますけれども、こんなことを教え込まれてしまってはドナドナどころではなく別れがもの悲しいものになってしまうではないですか。
イタリアでは客船が座礁した際に自ら真っ先に逃げだしたという船長が大いに話題になっていますけれども、その船長の試みた弁解がこちらだと言うことです。

座礁船の船長「偶然ボートに落ちた」と供述/伊(2012年1月19日読売新聞)

 【ローマ支局】イタリア中部ジリオ島沖で起きた大型クルーズ船「コスタ・コンコルディア号」の座礁事故で、英BBC放送は18日、伊主要メディアの報道として、過失致死などの疑いで取り調べを受けているフランチェスコ・スケッティーノ船長(52)の捜査当局に対する供述調書の内容を伝えた。

 それによると、船長は、乗客を船上に置き去りにして先に船を離れたことを認めたうえで、自らの意思に反して岸へ運ばれてしまったと供述。座礁した船の上で転び、偶然、救命ボートの中に落ちたと主張しているという。

 船長はまた、船を島に接近させすぎたことが事故の原因と認めたうえで、以前にも3、4回、同じルートを通ったことがあるとし、「今回は転進を指示するのが遅れた」と語ったという。

これが本当であれば天文学的な確率をどうこうと言うよりも、いったいどんなドリフだよと突っ込みたくなるところですが、しかしこうまで言ってしまうと後日実際の状況が明らかになった際にどうなってしまうのでしょうね。
若者が世に出るということには幾多の困難があるものですが、それにしてもこのチャレンジは少しばかり無茶だったのではないかというのがこちらの行動です。

3日間勝手に博物館で作品展示、「何年も待てない」美大生が“犯行”。/ポーランド(2012年1月9日ナリナリドットコム)

美術館に飾られる芸術作品の多くは言うまでもなく一流の作品ばかりだが、昨年末、ポーランドの美大生は自分の作品を国立博物館に勝手に設置。職員に気付かれないまま、3日間もほかの作品に紛れて展示していたそうだ。この美大生、今回の行動の理由を、自分の作品が飾られるまで「30年も40年も待てない」(英放送局BBCより)と語ったという。

英放送局BBCやポーランドのポータルサイト「Gazeta.pl」などによると、自分の作品を展示したのは、ヴロツワフ美術大学4年生のアンドリュー・ソビエパンさん。彼は昨年12月10日、ヴロツワフ国立博物館に自分の小さな絵を服の中に隠して入館すると、絵画作品が並ぶフロアの白い柱に、誰の許可も得ずに絵を展示してしまった。しかも、彼はほかの作品と同じように絵の説明を書いた紙もしっかり持参したため、作品は何の違和感もなくフロアの中に溶け込んでおり、そのためか博物館の職員も勝手に展示されていることに気が付くまで3日かかったそうだ。

YouTubeには、彼が12月10日に行った“犯行”の一部始終を収めた動画(http://www.youtube.com/watch?v=kkD5mnunn2I)も公開。小さな絵を服の下に隠し、国立博物館へ入って行くソビエパンさんの様子が映された後には、館内にある絵の展示スペースが撮影されている。よくよく見ると、ほかの大きな絵や彫像はフロアの壁や隅にしっかり飾られていることに比べれば、柱に飾った彼の作品は何となく場所がおかしな雰囲気。しかし、曲がりなりにも美大生が仕上げた絵は、柱にフィットしたサイズも功を奏し、ちゃんと配置を知っている人でなければ気が付かないほど、自然な感じで展示されている。

年明けにポーランド放送局TVN24が「なぜ作品を持ちこんだのか」について本人に理由をたずねると、ソビエパンさんは「30年も40年も待てないと思った」と説明。自分が仕上げた作品を今すぐに見てもらいたいと考え、「一番安全な場所」と思った国立博物館への展示を試みたという。さらに、博物館に損害を与える目的はなかったとして、「博物館側は私を非難すべきではない」とも主張すると、自分の行動が「博物館に若い芸術家の展示スペースを増やすきっかけとなれば」(BBCより)と期待を語った。

一方、3日間も勝手な展示を許してしまった国立博物館側は、セキュリティ対策について問題視しているものの、彼の行動は「面白い芸術的なハプニング」と評価しているそうで、意外にも好意的に受け取っているようだ。その思いを表すかのように、フロアから外されたソビエパンさんの絵は、博物館内のカフェに移動して展示が続けられている。また、彼の絵は博物館が行うチャリティー事業にも活用され、出品されたポーランドの競売サイト「allegro」では1月9日現在1,210ズウォティ(約2万6,500円)の値が付けられており、18日に落札者が決まる予定だ。

自らの勝手な欲望がきっかけとはいえ、懐の深い博物館のおかげで、結果的には少しはほかの芸術家たちにもやる気を出させる結果を生んだかもしれないソビエパンさん。今回は作品よりも行動のほうで注目されたが、いつかきちんとした評価を受ける作品を完成させ、再び世界で名前が聞かれるように頑張って欲しいところだ。

仮にも高額展示品も数多いだろう国立博物館でこれがあっていいことなのかどうかですが、よもやこれに味を占めて後に続く者が続出するなどということにはならないかと各国美術館の警備担当者も頭が痛いところでしょう。
一方で犯罪的行為に対応する側にも言い分はあるのでしょうが、さすがにここまでやってしまうとどうなのよと言う方法論をインドネシアからお伝えしましょう。

対無賃乗車の最終兵器? コンクリート製のボールを設置/インドネシア(2012年1月19日産経ニュース)

 インドネシア鉄道会社は、乗客が列車の屋根に乗るのを防ぐため、線路の上にコンクリート製ボールを設置する取り組みを始めた。列車がボールの下約10センチを通るように設計されているという。17日、英BBCが伝えた。

 インドネシアでは列車の屋根に乗る人が後を絶たず、昨年は感電や転落により11人が死亡している。鉄道会社ではこれまで、車両の外側に油を塗るなどさまざまな対策を行ってきたが、効果はなかったという。

それがどのようなものなのかはリンク先の写真を参照いただきたいと思いますが、しかしこれは万一にも激突すれば怪我をするどころではすまないですよね…
何かあったら大変という局面で必ずと言っていいほど何かがあるというのが近頃の中国のお国柄という印象すらあるのですが、まさしくフラグ立ちまくりというこんな試みがあったと言います。

恐怖! たったの15日間で完成された中国のホテル/ ネットの声「絶対泊まりたくない」と話題に/中国(2012年1月11日Pouch)

中国といえば今やGDP世界第二位の経済大国。急激な経済成長の片隅で様々な問題も上がっていますが、その勢いは留まることを知りません。

今回はそんな中国に建設され、今世界中で話題沸騰となっているホテルをご紹介します。なんとこのホテル、たった15日間で建設されたそうです。

海外サイト『Dailymail』によると、アークホテルという名前のこのホテルは中国の湖南省に建設されたもので、30階建てで、施設面積17平方キロメートルを誇る巨大な施設です。

15日間の建設作業の間、幸い作業員の中に誰一人けが人が出ることがなく、また徹夜作業も行われなかったそうです。それなのに、なぜこんなに高速でホテルが完成したかというと、ひとつは建築資材としてプレハブを選択したこと。ふたつめはそれぞれ別の場所で、ある程度組み立てたものを現地に運び、パズルのように組み合わせていったためなのだそう。

中国の建築学会の調査によると、このホテルは防音性、断熱性、空気清浄機能に加え、従来のビルより5倍も揺れに強く、マグニチュード9クラスの地震にも耐えられるスーパー耐震構造となっているそうです。

ホテルが作られていく過程を撮影した動画をみると、柔らかそうな赤い土の上に土台をぽんっと置き、薄い壁をささっと組み立てているだけに見えて、にわかに不安になるのですが……。

ツイッター上で、このニュースを見たユーザーの反応は「土地の基礎作るだけで15日以上かかるだろ」、「15日で完成したホテルなんて怖くて泊まりたくない」といった意見が大半を占めていましたが、「日本も建設関連の事件があった。他国を笑えた義理じゃないよ。」と言った辛口のコメントも見られました。

さて、皆さんはこのホテルに泊まる勇気はありますか?

リンク先の画像を見ると一見して野暮ったいという印象なのですが、何しろ鉄の代わりに竹を使い、ビルを建てるにも設計者もなしに作業員が独自裁量で組み立てていくというお国柄ですからねえ…
同じく中国からこんな話題もありますけれども、いくらなんでもこちらもやり過ぎというものではないでしょうか。

息子の気をひきたくて…超ド級の自転車を作っちゃったお父さん/中国(2012年1月14日らばQ)

北朝鮮国境と接する中国・吉林省に住む49歳の男性が、とてつもなく巨大な自転車を作ったそうです。

その理由は、アニメーターになるため遥か遠い都市部へ行ってしまった息子に、家に戻ってきて欲しかったというもの。

いったいどんなものが出来たのか、規格外のモンスター自転車をご覧ください。

で、でかいな…。

勘違いしそうですが、これはオートバイではなく、あくまで自転車です。

もともと自転車の整備をしていたと言うチャン・ヤリさん(49歳)。この自転車には2万元(約24万円)と3カ月を費やし、全長5.5メートル、高さ3メートルほどあるとのことです。

重さは実に1トンほどあるとのことですから……。

走るどころか、びくともしないよね。

この巨大なタイヤはショベルカーのものを使用し、ソファは2列で8人も座れる仕様。緑色の先行者みたいなロボットにこだわりを感じます。

問題は、これを作ったからと言って深セン市に住むアニメーターの息子が帰ってきてくれたわけではないようで、プレゼントとして送るためのボランティアを募集してるとのことです。

ちなみに、チャンさんの奥さんは、こんなゴミを集めるために一家の貯金を使うなんてと憤慨していたそうですが、愛する息子へのプレゼントだと聞かされてるうちに、同意してくれたとのことです。

深セン市のある広東省までは、日本列島を縦断する以上の距離がありますが、果たして1トンものゴ…プレゼントを運んでくれる人は現われるのでしょうか。

何しろいかにも中国風というロボットに目線が行って仕方がないのですが、正直これをプレゼントされる側もどういうリアクションを示せばいいのか迷うところ大ではないでしょうか。
いつもながら独創的なアイデアと言えばブリの独壇場ですけれども、こちらはどうやら原作付きであったのか?とも思えるようなどこかで聞いたような話ですよね。

【非効率】窃盗団が6カ月15万円かけて地下道を掘ってATMから70万円を盗む / ネットの声「まじめに働けよ」/英(2012年1月17日ロケットニュース24)

年末年始は一年で最も盛り上がる時期でもあるが、実は窃盗も多い時期でもある。イギリスの報道によると、窃盗団がATMから現金を盗み出すという事件が起きていたそうだ。

彼らは密かに地下に38メートルものトンネルを掘り、ATMを下から破壊しお金を盗んだらしい。だが、大掛かりな割に被害額は6000ポンド(約70万円)。だが地下道を掘るのに少なくとも6カ月、1300ポンド(約15万円)かかっていると見られており、ネットユーザーからは「まじめに働けよ……」とツッコまれているそうだ。

事件が起きたのは現地時間2012年1月2日の深夜だ。被害を受けたのはイギリスのマンチェスター市郊外の店に設置されたATMだ。銀行側がATMに現金を補充しに来た際、機械が地下から壊されていることを発見したのだという。

調査によると、地下道は全長38メートル、高さ1.2メートル、トンネル内には照明まで設置されており、入口とは別に出口まで完備されていたそうだ。警察の試算によると地下道を掘るのに少なくとも6カ月、1300ポンド(約15万円)はかかっていると見られている。

だが、不幸中の幸いだったのは年始早々ということもあり、多くの人がすでにお金を引き出しており、ATM内には普段の3分の1以下の現金しかなかったそうだ。6カ月、15万円以上かけて70万円を盗む。複数犯なら一人あたりの取り分はもっと少なくなる。

ネットユーザーは

「アホか」
「映画の見すぎ」
「まじめに働けよ……」

と力なくツッコんでいる。

確かにそれだけのお金と労力を払う気があるなら、犯罪というリスクも考慮するとまじめに働いた方がよっぽどましだ。

なお、このATMは以前にも未遂ではあったが地下道を掘られているらしい。地元警察では恐らく同一犯だと見ているという。ネットユーザーからは「あまりにも非効率だ」とツッコまれまくっているが、窃盗に金額の大小は関係ない。早く捕まってほしいものだ。

ブリだけに思わず赤毛連盟かよ!と突っ込んでしまいたくなるのですが、本家と同様にこちらもどうやら元は取れずに終わったというあたりがブリ流ということなのでしょうか。
最後に同じくブリからこちらの話題を取り上げてみますが、小さいとは言っても決して小さくはないというのがこの種の生き物ですから、ねえ…

ポニーの部屋飼いに周囲困惑、購入後の準備不足で厩舎預けられず。/英(2012年1月18日ナリナリドットコム)

ペットを家族のようにかわいがり、家の中で飼っている人は多いことだろう。その際には周辺住民との間にトラブルを抱えないよう、騒音や衛生面などに充分に配慮することも大切だが、英国に住むある女性は、大型のポニーを昨年末から自宅内で飼育し始め、近隣とトラブルになっているという。

英紙スコティッシュ・デイリーレコードやスカイニュースなどによると、この女性はスコットランド・ルイス島で暮らす、65歳のステファニー・ノーブルさん。長年乗馬インストラクターとして働くなど、馬が大好きだったノーブルさんには、昔からの夢があった。それは、アイルランド原産のコネマラポニーと飼うこと。一般的に思い浮かべるポニーと比べ、一際大きい馬体が特徴のコネマラポニーに魅せられていた彼女は、昨年9月に1,850ポンド(約22万円)で、13歳のときに世話していたポニーによく似た3歳のメス1頭を手に入れた。

これで夢を実現させたノーブルさんだったが、購入後の世話はお世辞にも計画的とは言えなかった。ポニー購入が決まってから、飼育や放牧が行える厩舎へ入厩させようとするも、残念ながら手続きは頓挫。そこで、近所にあった空き家で世話しようと試みるも、建物の所有者に無断使用を通報された結果、ノーブルさんは逮捕され一時拘留される憂き目にもあったという。やがて周辺住民の相談を受けた動物保護団体が「ポニーの世話を申し出た」(英放送局BBCより)こともあったが、ノーブルさんは「この子は私の財産なの」と拒否。しかし昨年末、彼女は決断を迫られる。

最後の望みと考えていた厩舎が、「金銭的な問題」(スコティッシュ・デイリーレコード紙より)により、ここも入厩に失敗。もはやポニーの飼育場所が見つからない状況で、「寒い外には置けない」と判断したノーブルさんは、結局、自宅内で飼育しようと決めた。近所からは「誰が隣に馬が住んでいるのを望むというんだ」と、自分に対して冷たい視線が注がれているのは百も承知。それでもポニーはもちろん、餌や必要な器材などもすべて家の中に置き、現在、彼女自身は「2階の小さな寝室」で生活しながら、リビングにポニー、そのほかの部屋はすべてポニーの器材で埋まっているという状況だ。

ゆくゆくは「家の隣に厩舎を作りたい」とのプランもあるようだが、「少なくとも1,000ポンド(約12万円)必要」という資金はすぐには集められず、今は藁を敷くためのマットを買ったり、家具を移動させたりして、着々とポニー中心の家作りを続けている。

そんな彼女に対し、近所からはやはり不安の声が絶えない。住民たちの中には「ポニーはとてもいい子だと思うけど、彼女は違う」と話す人がいるなど、衛生面の問題に加え、ノーブルさんの理解できない行動に、不安を覚える人が少なくないようだ。

ポニーにとって好ましい環境なのかという点からも、住民たちは地元自治体にもこの一件を相談。ところが自治体も「馬を家の中で飼うことは奨励しない」というものの、「治安や衛生などの問題が起きない限り、彼女自身の資産をどう扱うかは自由」と不介入の判断を下している。

「多くの人から奇妙に見られようとも、ほかに選択肢がなかった」と、あくまでも苦渋の決断であったことを訴えるノーブルさん。住民たちとの溝は深いが、平穏なコミュニティを取り戻せるよう、一日も早い解決が望まれるところだ。

出来る出来ない以前にやっていいかどうかを判断出来るのが大人の分別というものだと思いますが、結局は出来るわけでもなかったというのですから無分別もここに極まるというところでしょうか。
しかしリンク先の写真を見ても通常よりも大きいというだけあって立派な馬体なのですが、どうせなら通常よりも小さめのサイズにしておけば座敷馬で通用したかも知れなかったですけどね…

今日のぐり:「しーじゃっく  白楽町店」

中国地方を中心に様々なチェーン名での回転寿司チェーンを展開する「マリンポリス」グループの中でも、こちら「しーじゃっく」は105円均一で寿司を提供するチェーンとして知られています。
倉敷市中心部に位置するこちら「白楽町店」も近隣競合店数多ある中で頑張っていらっしゃるようですが、ちなみにこちらではタッチパネルでオーダーすると新幹線型のトレイで配送されてくるというスタイルになっているようですね。
この日は同行者とシェアしながら色々とつまんでみましたが、しかし回転もこうネタが増えてきますとオーダーをどう簡便にしていくかも特に年長者相手にはポイントになっていくのかも知れませんね。

生のネタでは季節のおすすめネタらしい寒ブリがまず目を引くのですが、さほどに…と言いますか、せっかくの寒ブリと言ってもあまりありがたみのない味ですね。
紋甲いかはねっとりした食感はまあよいとして、柔らかめの身とは言っても飾り包丁なしというのは勿体ないですし、例によって本マグロなどもマグロらしい味がない形ばかりのマグロです。
ちょっと物珍しそうなので頼んで見た生タコの握りはあっさり好きにはいいのかなとも言えますが、噛んでみても水っぽさが目立つばかりで刺身で食べた方がまだ良かったかも知れません。
季節外れを承知で取ってみたカツオは味の方は仕方ないにしても、やはりカツオ独特の食感も風味も消えてしまっているのが残念ですよね。

手を加えたネタではまずたいの湯引きですが、食感はまずまず鯛らしいのですが鯛の味はしないのは何の鯛なのかですし、ウナギもウナギの味以前に妙に生臭いのにはまいりました。
あげなすの握りは味噌タレとの組み合わせはいいんですが、なすの油キレが悪すぎてシャリまでべとべとなのは勘弁願いたいですし、炙りびんとろはマグロの味は消えてタレとマヨネーズの味しかしません。
回転の定番ネタとして炙りサーモンですがこれまたタレの味がネタに比べて強すぎで、結局何とかネタらしい味がしたのはバッテラだけでした。
通常の卵の他に卵炙りというのがあって取ってみたのですが、これはこれでアイデアは面白いんですがやはり卵だろうとなんだろうと食べるとどれもタレの味だけなのは困りますよね。

巻物では鉄火巻きはまあ値段相応の内容ですが、カッパ巻が乾きすぎなのに加えて何故かワサビ抜きがデフォなのはどうなのよですし、ネギトロ軍艦は一見マグロたっぷりなのに海苔にすら負けるマグロというのも困ったものです。
カリフォルニアロールは見た目ですでに残念な気配が漂っていますが、ほぼマヨネーズの味だけしかしないのは予想通りと言っても、同じくマヨネーズリッチなエビマヨ軍艦の方がまだ潔い分普通に食べられそうです。
海鮮色彩和えはゴマ油であえるのはいい工夫なんですが見本と別物なのはどうなのかで、とにかく割合原価の安い巻物の作りがちょっとサボりすぎだろうと感じてしまうのは印象が悪いですね。

ネタにネタらしい味がないところへソースがどれも強すぎることもあって、色々とメニューがあるように見えても結局違いが分からないというのが残念なのですが、同じ100円系回転でももう少し頑張っているところもあると思うのですけどね。
ネタの方にコストがかけられないなら一手間かけておいしく食べられるように工夫してみるというのもありだと思うのですが、こちらの場合その料理の部分がかなりお粗末なせいか、どのメニューも単に安いネタを適当に載せただけという印象がついてまわってしまいます。
接遇面では例によってコストは徹底的に削減してあるのでさほど印象にも残らないのですが、しかしこちらの場合は接遇よりも何よりもまず商品の魅力向上に努めた方が直接結果に結びつきそうな気もしますね。

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2012年1月21日 (土)

ステマは歯磨きのことじゃありません

先日も食べログなどでステルスマーケティング(ステマ)が問題視されているという話を紹介しましたが、一連の問題の発端とも言うべきまとめブログで責任を取って管理人が交代するといった事態が発生したのみならず、今や食べログ掲載店のステマ度合いを見破るサイトまで登場するなど思いがけない反響を呼んでいるようです。
そもそもこうした口コミが本当の情報だけを伝えていると無邪気に思い込む時点でちょっとそれはどうなのよ…とも思うのですが、スマホなどの普及によって誰でも気軽にネット上の情報を検索し利用できるようになった結果、かつてならコアなネット利用者からは情弱wなどと馬鹿にされていたライト層の人たちこそが今やネット利用の中心になっていたということなのでしょうか。
逆に言えば利用者各位にネット利用のマナーが身につくにつれて自然と収束していく程度の問題ではないかと思っているのですが、大手サイトの食べログから問題が一気に炎上し騒動になってしまった結果どうも過剰反応とも言える意見も出てきているようですね。

“ステマ”が壊す日本の未来(2012年1月16日ガジェット通信)

2012年が始まって早々、今年のネット流行語大賞候補が登場した。それが“ステマ”だ。
直近では『食べログ』で金銭を受け取った業者による飲食店への意図的な高評価付けが発覚し、“ステマ”といわれ炎上騒動になったことは記憶に新しい。
ただ、これは2012年になって生まれた言葉ではなく、数年前から存在する広告用語“ステルスマーケティング”の略である。“ステルスマーケティング”とは、広告主が消費者に対し、それが宣伝だと認識されないよう自ら広告活動を行うことで、しばしば有名人や著名人のブログ、時としてテレビ番組内に露出する商品もその対象として認識される。

“ステルスマーケティング”についての賛否や問題点については既に様々な議論が尽くされ、昨今ではコンプライアンスやマーケティング倫理の名のもとにルール化されようとしているので、ここでの説明はあえて避けようと思う。
今回はこの“ステマ”という言葉が、世に氾濫することによるデメリットについて述べたい。

まず上記でも述べたように“ステルスマーケティング”とは、それが消費者に宣伝だと気付かれないように行うものであって、気付かれてしまえばそれは“ステルス”ではなくなり、なんとも間抜けなお芝居となってしまう。
この“ステマ”がインターネット上流行語となりつつあることから、多くのネットユーザーがこの“流行語”を使いたがっており、目に付いたものを何でもかんでも「ステマだ!」「ステマだ!」と発言してしまう現象が起こっているのだ。
こういった傾向が加速した場合、普通の情報発信をうがった形で認識してしまう。つまり“ひねくれた受信者”を生み出すケースさえあるのではないだろうか。

極論だが最近のニュースで上げると、

・澤選手のFIFA女子年間最優秀選手→SHIDAXのステマ
・田村淳、矢野未希子と正月ハワイ旅行→ゼクシィのステマ
・兵庫知事 大河ドラマ『清盛』を批判→兵庫県のステマ
と認識してしまう恐れがある。

もちろん、これらのニュースは一切ステマではない。しかし、このように茶化すユーザーがいることで、あたかもそれが真実であると認識してしまう人が出てくる=“ひねくれた受信者”を生み出す可能性もある
本来は消費者にとって有益な情報でさえも誤認されたうえに、理解されない事態が発生するのだ。

インターネットは情報を能動的に仕入れるところなのだから、自己責任のもとに情報を取捨選択のうえ判断すればいいと言われればそれまでかもしれない。
たださらなる問題は、この“ステマ”という言葉がリアル社会にも波及してきた場合だ。例えば、ネット言語が急速に広まりやすい中高生がこの言葉を覚えて、自分の意図そのままに使い始めたとしよう。
「休日どこ行ったー?」「ディズニーランド! 超楽しかったよ!」という何気ない会話でも、「それディズニーのステマじゃね?」と言われてしまったら……。

この言葉が浸透すればするほど、冷やかされることを極端に嫌う若者たちは、何かを他人に伝えるときは常に“肯定でなく批判を前提に”と考えてしまうようになり、その結果、身の回りの好きなものを正直に好きと言えなくなるのではないだろうか。少しでも興味を持った“これから好きになるであろうもの”も、そういった考え方が邪魔をして好きになれなくなるのではないだろうか。
“ステマ”という言葉が悪いと言っているのではない。問題はこの言葉が、他人の意見や推薦を茶化す言葉として非常に便利なところにあるのだ。

“ステマ”。この言葉が世に広まっている時点で“ステルスマーケティングのステマ”は失敗に終わった。もうこれ以上、面白いように使われることなく、できることならその名前のようにそっと姿を消すことを切に願う。

食べログ問題で表面化したステルスマーケティングの脅威(2012年1月16日MdNデザインインタラクティブ)

グルメ情報のレビューサイトである「食べログ」(運営:カカクコム)上で、特定の飲食店に対する好意的な評価を書き入れるかわりに、その飲食店から金銭を授受するというクチコミ代行業者が存在することがわかり、問題になっている。要はヤラセである。

こうした、実際には広告によってクチコミを増幅させるための手法であるのに、あたかも自然発生しているかのように見せることを、マーケティング用語としては「ステルスマーケティング」(ステマと略されることもある)という。ちなみにステルスとは、もともと軍用機や戦闘車両などがレーダーに探知されることを妨げるために考案された軍事技術の総称だ。目に見えないわけではなくて、あくまでレーダーなどのセンサーに引っかからないようにボディの形状を電波かく乱用に湾曲させるとか、吸収してしまうような塗料を使ったりしている。第二次世界大戦中にレーダーが実用化されたことを受けて、そのカウンターテクノロジーとして開発されたものだ。

広告業界ではびこるステマには、この軍事技術のような高度なテクノロジーなどない。単に消費者をだます悪意しかなく、サクラを雇って店に並ばせる的屋と変わらない。ブランディング上有効な場としてソーシャルメディアが認知され、さらにステマ自体に(上述のように)たいした技術も必要ないことから、有象無象に悪徳業者が巧言を弄して広告主を誘惑し、消費者をサクラとしてヤラセの片棒を担がせている

数年前にはブロガーにお金を払って商品告知を行うようなサービスを表立って提供している企業も多くみられ、芸能人ブログもそうしたヤラセメディアとして活用されたが、いまでは食べログや@cosmeのようなCGMサイトを舞台に、分散したアノニマス(匿名)によるクチコミ投稿を請負う形になってきた。

広告と広報の違いは、前者がメディアにお金を払って好意的な記事を書いてもらう、もしくは自身で制作した広告クリエイティブを掲載してもらうことであり、後者はメディアと企業の間に金銭の授受は無く、掲載するかどうか、もしくはどのような評価を載せるかはメディア側の自由であるということだ。広告と広報は、明確に分けられなくてはならない。さもなければ、メディア自体が信用性を失う。テレビや新聞などのマスメディアは、長い歴史の中で、こうした公明性を担保することの重要性を認識し、自主規制的なルールやマナーを育ててきたが、それでもヤラセが入り込むリスクはつねに存在する。ステマとは広報の顔をした広告であり、これを放置すれば、メディアは存在意義をみずからドブに捨てることになる

ま、受け取り方は人それぞれなんだなと言うことがよく判る話ですけれども、本質的には例えば地域の飲食店を掲載したグルメ本などでも昔から行われてきた程度のことですし、昔から新聞や雑誌の「読者の声」なるものにどれほどのヤラセが入り込んでいるかを知っている人間には今更な話ではないかと思いますけどね。
その観点からするとバラエティー番組で特定店ばかりを取り上げるなどステマの先輩格とも言えるマスメディアに公明性が担保されているなどと考える人もいないんじゃないかとも思うのですが、実際にメディアに露出すれば一時的にせよ売り上げが増えるという現象はあるようですから、メディアと店舗側は持ちつ持たれつの関係を今後も続けていくだろうことは誰しも予想できます。
ただ現代社会において昔と違うのはかつての消費者はメディアの側から一方的にステマを仕掛けられるだけの立場であったものが、今では食べログのようなネット口コミサイトにしても自ら情報を発信出来るようになった結果、実像を超えて取り上げられてしまったお店ではその何倍もの反動が後から押し寄せる場合もあるということでしょう。
ちょうど一年前にグルーポンのおせちがひどい!と大騒ぎになったことがありますが、ネット上でさらされ一気に大勢の顧客が押しかければ当然それだけ多くの批評がつくわけですから、実力のある店ならともかく(もっともこの場合でも、キャパシティーオーバーから普段よりも評価が下がるリスクは伴うわけです)分不相応なことをやってしまうとかえって後が怖いことになるのだと、軽い宣伝のつもりでステマを打ったお店側も今後徐々に学習していくことになるのでしょうね。

ただステマの問題とは消費者の立場からして釈然としないものは残るものの、例えば悪口を書き込む等の誹謗中傷を行ったわけでもなく単にヨイショしているだけですから行為自体の違法性を問うことが難しい、そしておそらくはこれを取り締まるべく新規立法を行ったり法解釈を広げたりすれば、既存のマスメディアのやってきた事も多くがその網に引っかかってくることになるんじゃないかと思います。
そして例えば消費者側からステマによる誤情報を是正しようと「こんな評価は嘘っぱちだ。この店はダメだぞ。騙されるなよ」なんてことを書き込めばむしろそちらの方が営業妨害で訴えられかねないというもので、実際に大手口コミサイトでは以前から書き込みの内容をチェックして「不適当」な評価は公開していないなどとも言われていますよね。
書き込んだ本人は元よりその書き込みを放置したサイト側も訴えられるリスクがあるということから来る当然の判断だとも言えそうですが、そうした自衛的対応が当たり前になり少しでも揉めそうな書き込みは公開保留という処置が一般化するほど、長期的に見るとサイトの信頼性が失われていくということになっていきます。
中には一見すると手放しで絶讚しているように見えて実は批判しているという高度なレトリックを使っていたり、文面から受ける印象と採点が乖離しているといった「対策」を講じているレビューワーの方もいらっしゃるようですが、そうした管理者と利用者との虚虚実実の駆け引きを生暖かく見守るのもこの種のサイトの別な楽しみ方になっていくのでしょうかね(苦笑)。

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2012年1月20日 (金)

本格化する診療報酬改定作業 結論自体は予定調和となりそうですが

昨年末にお伝えしました通り、財務省と厚労省の綱引きの結果12年度の診療報酬改定は総額ベースで実質プラスマイナスゼロ、とりあえず減らさなかったという結論になったということですが、その中身の議論が次第に明らかになってきています。

2012年度診療報酬改定、現時点の骨子を公表(2012年1月14日日経メディカル)

 厚生労働省は1月13日、中央社会保険医療協議会総会を開催し、2012年度診療報酬改定に向けた「これまでの議論の整理」(案)を示した。

 この整理案は、昨年末までの中医協での議論の内容を、社会保障審議会医療保険部会・医療部会が定めた「平成24年度診療報酬改定の基本方針」の項目に沿ってまとめたもの。中医協では議論の俎上に載らなかったものの、学会や病院団体から強い要望があった事項も追記されている。

 同日の中医協では、この整理案を基に議論。診療側と支払い側委員との間では、主に、前回2010年度改定で引き下げられた診療所の再診料に関する項目について意見が対立した。

 今回公表された整理案には、これまでの中医協で議論されなかったこともあり、「診療所の再診料」については言及されていない。だが、診療側委員の安達秀樹氏(京都府医師会副会長)は、「日本の医療において診療所の貢献度は高いにも関わらず、前回は改定財源が不足しているという理由だけで再診料が引き下げられた」と批判した上で、診療所の再診料引き上げに関する今後の議論を求めた。診療側委員の鈴木邦彦氏(日本医師会常任理事)もこれに同意する形で、「診療所の役割を評価する上でも、再診料の点数をせめて2008年度改定まで戻すことが不可欠」と訴えた。

 一方、こうした意見に対し、支払い側委員は「医療経済実態調査の結果から診療所の経営状態は改善傾向にあるため、全体的な底上げの必要はないはず」(健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏)などと真っ向から反発。今後、診療所再診料を改定論議の俎上に載せるかどうかの判断は、厚労省に委ねられることになった。

 再診料を巡っては、病院の複数科受診時の取り扱いについても、診療側と支払い側委員の間で意見の隔たりが大きい。現在、同一医療機関で複数診療科を同一日に受診した場合は、再診料は最初の1科目しか算定できない。だが、厚労省は今回の議論の整理案に、「同一日の2科目に限り再診料が算定できるよう見直す」旨を記した。これは診療側の要望に沿ったものだが、支払い側は、「患者の負担増につながる上、院内の診療科をどう分けるかは病院側の都合である部分も大きい。このあたりの整理がつかないまま、複数科受診時の再診料を算定できるようにするという議論には乗れない」(白川氏)と反対した。

 このほか、再診料の地域医療貢献加算についても議論された。同加算は、診療時間外にも患者からの電話に対応し、必要に応じて診察したり専門医を紹介する体制を敷く診療所を評価する点数だが、算定率が低く、加算の名称と内容が見合っていないことなどが問題視されてきた。そのため、今回の整理案では「再編成について検討する」と、見直す旨が明記された。ただし、曖昧な表現にとどまったことから、診療側・支払い側の双方から、厚労省に対して具体的な見直し内容を提示する要望が相次いだ。これを受け、次回の18日の会合では具体案が示される見込みだ。

 厚労省はこの「議論の整理案」に今回と次回(1月18日開催予定)の中医協で出された意見を反映し、「現時点の骨子」として取りまとめた上で、パブリックコメントを募集する。国民の声を直に聞くため、1月20日には愛知県で公聴会も開催する予定だ。その後、中医協では「骨子」をベースにさらなる議論・検討を重ね、2月中旬にも個々の診療行為ごとの報酬を決定する。

診療報酬改定案:勤務医、負担軽減へ 中医協骨子まとめる(2012年1月18日毎日新聞)

 診療報酬改定を議論する厚生労働相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)は18日、勤務医の負担軽減や医療・介護の連携強化などを図るための12年度改定案の骨子をまとめた。これに基づき、今後診療報酬の項目ごとの配分を決める。厚労省は同日から25日まで骨子に関する国民の意見を募る。

 12年度改定では、前回の10年度改定に引き続き、救急、産科、小児科、外科など医師不足が指摘される診療科の勤務医の負担軽減策に重点配分する。6年に1度の医療・介護同時改定となる点を踏まえ、医療と介護の役割分担や連携強化、在宅医療の充実なども推進する。手術料など本体部分のプラス改定で得られる約5500億円を充てる。

 勤務医の負担軽減策としては、開業医などの紹介状を持たない患者の受け入れ率が高い大規模病院の初診料(2700円)を一部保険適用外とする。

 紹介状のない患者がこうした大病院を訪れると自己負担が増えるようにすることで、軽症患者を中小医療機関に向かわせ、大病院の勤務医の負担を減らす。現在も200床以上の病院は紹介状のない患者から特別費用を徴収できるが、紹介率の低い大病院に行くとさらに自己負担が重くなるようにする。

 医療・介護の連携強化では、在宅復帰に重要な訪問看護の充実を目指す。スムーズな退院を促すため、退院日の訪問看護に加算する。また保険適用外の時間外の訪問看護を保険適用対象とし、患者の自己負担を軽くして利用増を図る。

 医療と介護で重複するリハビリテーションは、身体機能維持を目的としたリハビリを減算し、介護保険のリハビリに切り替えるよう促す。【山田夢留】

救急・在宅医療に重点 勤務医の負担軽減(2012年1月19日日本経済新聞)

 中央社会保険医療協議会(中医協)が18日まとめた2012年度の診療報酬改定の骨子は、救急や在宅医療に重点配分し、病院勤務医の負担軽減と医療の機能分化を進める方針を打ち出した。設備の整った大病院は救急など重症者の治療に集中し、症状の比較的安定した患者は診療所などが受け持つ考え方だ。ただ、医療機関側は基本料金である再診料の引き上げを引き続き要望している。2月半ばに確定する12年度の診療報酬はメリハリのきいた配分にならない可能性もなお残る。

 骨子は、救急や出産前後の周産期の医療を強化しつつ、病院勤務医の負担を軽減するための措置を盛り込んだ。子どもに特化した集中治療室を持つ病院を対象に「特定入院料」を新設するほか、症状の落ち着いた患者の転院を報酬面で支援し、満床で救急患者を受け入れられない事態を避ける。

 一方、紹介状なしに大病院を受診する患者の負担を重くし、病院勤務医が外来患者の対応に忙殺されないよう配慮した。夜間・休日対応の診療所への加算(地域医療貢献加算)を拡充し、病院への時間外受診を抑える

 在宅医療の充実では、拠点となる病院や診療所からの往診料を増やす方向だ。退院日の訪問看護も評価し、入院から在宅に患者が安心して移れるようにする。自宅で最期を迎える人への診療についても加算を手厚くし、体制を強化する。

 機能分化の方向を強く打ち出したのは、高齢化で医療費が膨張するなか、効率的な医療サービスを提供する体制が求められているためだ。骨子は、手術などを伴わない土日の入院基本料の削減や後発医薬品の利用促進などの効率化策も盛り込んだ。

 ただ、このままメリハリのきいた配分にできるかは不透明な面もある。医療機関側が強く求めている再診料の引き上げの扱いが決まっていないためだ。骨子には盛り込まれなかったが、骨子の参考資料に、再診料の引き上げが賛否両論の形で記された。厚労省は引き上げに消極的だが、結論は先送りした格好だ。

 再診料が10円上がると医療費は120億円膨らみ、その分だけ重点分野に回せる財源が少なくなる。再診料は診療の基本料金であるため、医療の機能分化への貢献にかかわらず、すべての診療所が潤うという事情がある。健康保険など報酬の支払い側は「24時間対応などに貢献した医療機関に厚く配分すべきだ」などと主張し、引き上げに強く反対している。

中医協に提出された厚労省まとめるところの「これまでの議論の整理」が日経メディカルに掲載されていますが、「急性期医療の適切な提供に向けた病院勤務医等の負担の大きな医療従事者の負担軽減」と「医療と介護の役割分担の明確化と地域における連携体制の強化の推進及び地域生活を支える在宅医療等の充実」の二点が特に重点課題として取り上げられています。
このうち前者に関してその詳細を見ると、救急医療が切迫している現状を指摘した上で急性期医療のスタッフを手厚くするだとか急性期を過ぎた患者を早急に転院させる等の地域内連携を推進する、あるいはセンターに患者が集中しないよう二次救急レベルでのトリアージを評価する等々といった話が並んでいます。
一方でこうした対策はほとんどが医療の供給側の充実、再編(要するに、さらに働けということ)に関することばかりであって、増え続ける医療の需要側への対策としては記事にもあるような初診料問題くらいしか採り上げられていない、むしろ支払い側委員などが何かと言えば「それでは患者負担(本当は保険者負担ですが)が増すじゃないか!」と反対に回っているという構図らしく、かなり片務的な内容という印象が拭えません。
以前から日本の患者は他国よりもずっと頻回に医療機関にかかっていることが知られ、また昨今ではなんでもかんでも救急車を足代わりに呼ぶなど増大する一方の需要側への対策がなければもはや医療は回らないと現場に少なからず危機感があるにも関わらず、中医協の場で全くそうした話が出てこないというのは奇異な印象を受けるのですが、そうした議論をしたくない人々ばかりを委員に任命していることの意図もあるのでしょうね。

一方で後者に関しては色々とアイデアは列挙されていますけれども、基本的な考え方としては頑張って人よりも余計にやった仕事には報酬をつけましょうというものであって、裏を返せば人並みにこなしているだけの方々に対する報酬を削って余分な仕事をした方々への報酬に回そうという話ですから、常識的に考えてもそれで過重労働改善になるのかどうかは疑問符ですよね。
この点で日医ら開業医側の主張を代弁する委員の間から診療所収入の基本となる再診料引き上げの要望が繰り返し出されているのは彼らの立場を考えれば当然なのですが、昨年の仕分けで素人さんの仕分け人が「同じ医師なのに勤務医と開業医でどうして収入が違うんですか!」と叫び、厚労省が「へい!全くおっしゃるとおりで!」と揉み手で迎合した経緯を思い出さなければなりませんよね。
要するに厚労省としては今後労働という応分の負担をしない医師には今以上に報いる意志はない、ましてや久しく以前から開業医は儲けすぎ、診療所の収支も改善していると盛んにマスコミに情報を流すといった仕込みを丹念にしてきたわけですから、間違っても今回の改定で診療所の開業医に代価も無しにいい話をということにはならないでしょう。
もちろん勤務医=激務薄給、開業医=楽で大儲けというのはケシカランという国民世論の後押しも受けての話ですから当然の流れでしょうが、問題はかねてこうした場で純然たる勤務医代表と言える存在をろくに議論に加えず、開業医の代弁者である日医や勤務医をこき使ってきた立場である病院経営者サイドばかりを委員として登用してきたこととの整合性はどうなのかでしょうね。

そもそも前述の医療需要側抑制策の欠如しかり、高齢者医療費の二割負担などもとっくに決まっているにも関わらず、相変わらず一割負担で当面継続しますと実施が延び延びになったままであることなどからも見られるように、いわば医療現場を切迫させた当事者である国民に対しては未だに積極的な対策一つ打ち出されず、散発的な「医療は適正に利用しましょう」キャンペーンが行われている程度ですよね。
民主党政権としては形骸化して久しいとは言え、一応医療を再建しますということを政策上の一つの目玉として公言してきたわけですから医療利用の利便性低下など受け入れ難い、一方で支払い側委員のみならず国や国民側としても医療供給体制が改善することは望んでも、そのために更なる追加の財政負担などは望んでいないのも確かでしょう。
となると、中医協など表向きの議論の場においても誰かを論破されるための物わかりの悪い馬鹿役ということにしてしまった方が国民向けにも言い訳がしやすいという面もあるのかな…とも想像するのですが、その点で十年一日のごとく医療費をひたすら増やせ、財政負担ももっと引き上げろと時代に沿わない事ばかりを口走っている方々こそ、まさに最適な配役であると言うことなのでしょうか。

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2012年1月19日 (木)

ようやく貧困の実態調査が始まったそうです

最近は貧困対策ということが真剣に取り上げられるようになり、実際に社会的にも喫緊の課題だと言われていますが、その中でも言ってみれば最底辺に位置する方々の実態把握がようやく始まったという話が出ていました。

ホームレス把握へ 今月 全国で実態調査(2012年1月12日サーチナ)

 厚生労働省はホームレスの実態把握と自立支援に向けたデータを得るため、今月、ホームレスの実態に関する全国調査を実施する。調査結果は4月に公表する予定。

  調査では性別・年齢・生年月日、調査場所、路上生活で寝ている場所が一定の場所で決まっているかどうか、その具体的場所(公園・道路・河川・駅舎など)、寝場所をどのようにしてつくっているか(廃材・ダンボール・寝袋・毛布など)、路上生活をしてどの程度になるか(期間について)、収入の入る仕事をしているか、している場合はどのようなものか(建設日雇い、廃品回収、運搬作業・その他の雑業など)、収入がある場合の最近3か月の平均月収、仕事以外での収入の有無(ある場合は年金・家族からの仕送り、友人などからの支援など)。路上生活で特に困っていること(食べ物・寝る場所・雨や寒さ・入浴や洗濯ができす清潔に保てない・ホームレス同士のいざこざ・孤独や不安など)、路上生活に至ったいきさつ、路上生活に入るまでに住んでいた地域。現在の健康状態、福祉制度の利用状況、利用したい支援、就職支援を含め自立についてのアンケートなど細部にわたり回答を得たい考え。同省ホームレス自立支援係は調査結果を分析のうえ、施策に反映させたいとしている。

  同省によるとホームレスは昨年1月現在で1万890人いることが確認されており、現在も景況の悪さから1万人を超えていると予測されている。(編集担当:福角忠夫)

もちろん調査をしないよりはした方がいいのは確かなのでしょうが、この記事を見ていて感じたことはホームレスという対象の定義がどうなっているのかということで、記事から見る限りでは文字通りの路上生活者というものを対象にしているように見えるのですが、こうした人々は最近どうこうと言うものではなく長年それで暮らしている人々の比率も多いわけですよね。
それよりも今社会的に急増していて問題視されているのがネットカフェや漫画喫茶の類を簡易宿泊所代わりにして、持ち物と言えば唯一のコミュニケーションツールとしての携帯一つで何とか生きていっている若年ワープア無宿者の増加ではないかと思うのですが、社会復帰する意欲も能力もあるだろうこうした層に対する調査はきちんとなされているのでしょうか。
屋根の下に寝ることも出来、携帯も持っているのであれば本当の貧困者ではないという考え方もあるかも知れませんが、社会復帰に要するコストという面から同じお金をかけてより効果の大きい対策を行うには何を優先すべきかということを考えると、完全に落ちてしまう以前の滑り落ちつつある人々にほんの僅かな手助けをすることが最も効率的かつ急がれるべきであると言えないでしょうか?
路上生活者が増えてくれば確かに見た目の貧困度は高そうに思えますが、見た目は最低限の社会性を保ったまま貧困化していく人々がひとたびその水準をクリア出来なくなると再浮上が極めて困難であるわけですから、急ぐべき対象への対策を最優先で行って欲しいものだと思います。

いずれにしても政府もようやく貧困対策に本腰を入れ始めたかと思われるニュースが連日続いているのですが、こちらでも携帯電話ということが一つのキーワードになっているのでしょうか。

携帯買える?「貧困の指標」見直しへ(2012年1月18日読売新聞)

 生活保護受給者の急増やワーキングプア問題などに対応するために、厚生労働省は貧困を測る新たな指標を定めることを決めた。

 国際的な指標は実態を反映しにくく、分かりにくいとされるため、日本独自の指標を作り、健康状態や衣食住の状況も含めた貧困の実態を明らかにする。同省では来年度中に策定し、継続的に貧困率を測って政策に反映させる方針で、貧困かどうかを決める目印を何にするかで注目を集めそうだ

 貧困を把握する代表的な物差しには、経済協力開発機構(OECD)の調査などで使われる「相対的貧困率」がある。2010年調査(09年時点)で日本の「相対的貧困率」は16・0%で、おおよそ6人に1人が貧困とされた。07年調査より約0・3ポイント悪化し、過去最悪。OECDによる00年代後半の調査の国際比較では、日本は加盟34か国中下から6番目だった。

 ただしこの指標の算定基準は収入だけで、資産や医療や介護のサービス受益などは考慮されない。貯金や持ち家があっても所得がなければ「貧困」と判断されてしまうこともあり、「実態を見るには不適当」との指摘が上がっていた。また国際的にも別の指標を加える動きが広がっており、欧州連合(EU)では、貧困の継続状況や、寿命など14項目からなる指標を独自に導入。イギリスも複数の指標を取り入れた。

 こうした動向も踏まえて厚労省では専門家による検討会を発足させ、来年度中に成案をまとめることにした。新しい指標には失業率や医療をどのくらい受けているかなどの項目に加え、「食事に困っていないか」「携帯電話などの必需品が買えるか」など、生活に密着した項目を入れることも検討する。指標は、生活保護の基準や年金制度の見直しなどの政策立案に役立てていくという。

生活保護を受給しながら高級外車を乗り回しているような連中は論外ですが、ワープア問題ということを考える上で貧困度を判定するのはいいとして、何を生活に欠くべからざる最低限のものとするかが実は世代によってかなり認識が異なるのではないかと感じます。
古い世代ですと結構裕福な方でも携帯はあまり必要性を感じていないという人も未だにいるようですが、若い世代にとっては仕事の情報を得るためにも臨時仕事の連絡を受けるためにもまず家よりも何よりも携帯がなければ話にならないわけですから、言ってみれば生きていく上で最後の頼みの綱であるわけですよね。
となると、月々一定の固定費が必要なこうした必需品の所持を例えば公的に補助してやるといった対策だけでも随分と話が変わってくると思うのですが、どうも自治体などの貧困対策というものを見ていても実際にどうやったら仕事にありつけるかという方法論に踏み込んで考えているような気配があまり見えないのが気になります。

どんな仕事であれ一定期間離れてしまうと再教育が必要になりコストがかかる、それならば最優先すべきはまだ自力復帰できる状態にある貧困層ニューカマーをどう下支えすべきかであるはずで、そのためにも支援すべき対象をきちんと分析、分類し世代や背景毎に最も有効な対策を検討していくということは面倒ではありますが、結局は安くつくやり方でもあるんだろうと思います。
この点で国にしろ自治体にしろ何かをやるにあたって決定権を持っているのはいい年をした人々でしょうが、はっきり言って一定レベル以上の年代になると再教育を行い現代社会に適応出来るレベルにまで持って行くコストだけでも膨大ですから、そうした年代の感覚で何をどう支援していくかを一律決定されてしまうと最も容易に社会復帰可能な若年世代への対策としては的外れなものになりかねないということですよね。
日本ではホームレスレベルに完全に落ち込んでしまう以前のセーフティネットが十分機能していないと言われる理由の一端に、お金を出す側の旧態依然とも言える認識不足があるのだとすれば勿体ない話だと思うのですが、統計的な数字のみならず現場で何が求められているのかということも地道に調べ尽くした上での政策であって欲しいと思います。

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2012年1月18日 (水)

意外なところにも存在する高齢者の看取り問題

本日の本題に入る前に、森鴎外の短編に「高瀬舟」という作品がありますけれども、何やらそうした肉親の葛藤を感じさせるような不幸な事件が起きてしまったというニュースがありました。

重度障害の62歳長女を絞殺容疑 85歳母「介護に疲れ…」/奈良(2012年1月11日産経ニュース)

重度の障害のためほぼ寝たきりの長女(62)の首を絞めて殺害したとして、奈良県警は11日、殺人容疑で同県生駒市鹿ノ台北の無職、西井とし子容疑者(85)を逮捕した。捜査1課によると、とし子容疑者は「娘の介護に疲れ首を絞めた」と容疑を認めているという。

 逮捕容疑は11日未明、自宅寝室で、長女の三恵さんの首を絞めて殺害したとしている。同課によると、三恵さんは幼いころから脳性まひとみられる重度の身体障害のためほぼ寝たきりの状態だった。とし子容疑者は長女と2人暮らしで介護を続けており、とし子容疑者も外出時には車いすを使用していたという。

 同日午前9時20分ごろにデイサービスの職員が自宅を訪問した際、ベッドの上で死亡している三恵さんを発見。そばにいたとし子容疑者が首を絞めたことを認めたという。

首を絞めた親にしろ亡くなった長女にしろ、62年間共に様々な苦労も乗り越え辛抱した果てにこんな結末を迎えることになろうとは思わなかったでしょうね。
重度身体障害者であったということですからその気になれば社会的にはそれなりの支援も得られたのだと思いますが、恐らくは親として以前から子供のことは自分で介護するということで行ってきていたのでしょう、自らも老いを自覚するようになってからの葛藤というものは想像に余るものがあります。
産科無過失補償制度が急ぎ整えられた一つの理由に脳性麻痺のこうした社会的予後の悲惨さもあるのでしょうが、コスト的な制約もあって要介護者はなるべく自宅でという国の方針もある中で、脳性麻痺に限らず老親が先立った場合の要介護者の行く末は今後ますます大きな社会的課題になってきそうですよね。
そんな中で、先日は法相交代に伴って久しく執行が止まっている死刑制度絡みの話題が取り上げられていましたが、新任の小川法相は死刑廃止論者とも言われながら法相の職務遂行は行うという姿勢であるようです。

「職責、つらくても果たす」 小川法相、死刑執行に前向き姿勢(2012年1月14日J-CASTニュース)

   野田改造内閣で初入閣を果たした小川敏夫法相は2012年1月13日夜の就任会見で、死刑執行について「その職責を果たしていくのが責任」と、異例の前向きな姿勢を示した。小川氏は死刑廃止論者とされているが、死刑執行はやむを得ないと判断しているともみられている。

 民主党への政権交代以降、死刑執行には慎重な法相が続いており、最後の執行されたのは千葉景子法相時代の10年7月。11年は、19年ぶりに1件も執行されておらず、未執行死刑囚は現時点で戦後最多の130人にのぼる。

オウムの死刑確定囚の執行は先送り?

   小川氏は質問に答える形で、

    「死刑という刑罰は、人の命を絶つという大変重い厳粛な刑罰。そのことについて慎重に考えないと行けないと思う。しかしその一方で、それは法律で定められた法務大臣の職責でもある。大変つらい職務ではあるが、私はその職責を果たしていくのが責任

と述べた。また、平岡秀夫前法相らが制度存廃について国民的議論を呼びかけたことについても、

    「死刑制度については、廃止という声も内外にはある。しかし、世論調査では、8割前後の人が死刑制度を支持しているという現実もある。そうした中で国民の間で議論していただくことは重要なことだし、期待している。だが、『議論が必要だから、あるいは議論しているから職責を果たさない』ということではなくて、やはり職責そのものは、つらいとは思うが、果たすと考えている

 と、死刑存廃についての議論が行われている中でも、死刑執行に踏み切る可能性を示唆した。
(略)

終身刑創設に慎重=小川法相(2012年1月15日朝日新聞)

 小川敏夫法相は15日午前のNHK番組で、死刑制度をめぐる議論の中で、死刑に代えて仮釈放のない終身刑の創設を求める意見があることについて、「何の目的もないまま、死ぬまで拘束するのは苦痛ではないかという見方もある」と述べ、創設に慎重な考えを示した。死刑執行については、「法相の裁量ではなく、責務であり義務だ。職責は果たす」との考えを改めて示した。 

前任者を始めとして近年法相としての職務を蔑ろにする方々も多いようで、今や未執行死刑囚は130人にも上るということですが、法相の思想信条と職務遂行義務との関係や死刑に代わる終身刑創設の是非はともかくとして、これら死刑囚も刑が執行されないままどんどん高齢化が進んできているという現実があります。
さらに昨今では全般的な厳罰化の影響もあってか有期刑の長期化(刑法改正により最長30年に変更)に加えて無期刑なども収容期間も延びてきているようで、かつては16年程度と言われていた無期懲役刑の仮釈放までの平均在所年数が1990年代末には20年を超え、2010年には何と35年にも達したと言いますから実質的には終身刑化してきているとも言えそうです。
この結果何が起こっているのかと言うと、各地の刑務所があふれ当然ながら維持管理のコストもかさむことに加えて、とりわけ長期収監者においては高齢化に伴い実質刑務所内で介護をしているだけということもままあるようで、しかも昨今の社会保障抑制政策に伴い将来の生活に不安を感じる高齢の常習的犯罪者が人生最後は慣れ親しんだ刑務所でとわざわざ犯罪を犯す、などという笑えない事態にもなっているようです。
生まれついての重い障害を抱えた我が子とであっても何十年にもわたる介護と言えば最後は不幸な結末をも招きかねないというのに、日々寝たきり高齢受刑者の介護に精出す羽目になった刑務官の方々にしてみれば「なんだかなあ…」と言いたくもなるような状況だと言えそうですよね。

こうして高齢の受刑者が増え続けている中で、特に刑務所がある土地などの公立病院ではこの種の受刑者が受診にやってくるということがままありますが、特にいよいよ末期状態ということになるとしばしば問題になるのがどこまでの医療を行うべきかということでしょう。
多くの高齢長期受刑者はすでに肉親もこの世にいない場合が多い、あるいは仮に遠い肉親があったとしてもほとんどは縁を切られ連絡もつかないという状況にあって、ただでさえ激務に追われ寝不足の先生方がふと「いったいこの患者を必死に治療することにどんな意味があるんだろう…」と感じてしまうのもやむを得ないところですよね。
日本では患者は等しく平等であって資産や社会的地位によってその扱いを変えてはならないというタテマエが長年言われていますが、実際には汗水垂らして日々の糧を稼いでいる人々がお金や時間の関係で治療を断念することはあっても、生保受給者や刑務所の収監者といった方々は常に最善最良の医療を受けられることが保障されています。
しかしそうした理不尽には目をつぶったとしても、国民感情を考えた上でも(おそらく当の本人も含めて)誰が喜ぶわけでもないだろうにこうした長期受刑者を可能な限り長生きさせるというのもどうなのかと、医療現場の当事者ならず素朴な疑問を覚えてしまうのではないでしょうか。

一般論としての末期医療のあり方ということからは一歩離れて刑務所というものの立ち位置ということから考えると興味深いことに、諸外国では刑務所と言えばあくまでも犯罪者に懲罰を与える場所と位置づけられているのに対して、日本の刑務所というのは法律の条文上はあくまでも受刑者の更正をうながし社会適応の訓練を行う場所であるということになっているようです。
その観点からすると受刑者に関しては普通以上に熱心に医療を行い、最後の最後まで更正と社会復帰の機会を与えなければならないということになってしまいそうですし、ましてや「どうせ実質終身刑なんだから、ほどほどにしたって同じことだろ…」などと意図的に手抜き診療を行うなどとんでもないということにもなりますよね。
先日もお伝えしたように今年はとりわけ高齢者の末期医療に関して治療の差し控えや中止も含めた新たなガイドラインが出てくる予定となっていますが、普段あまり目立たない場所にも同様の問題が存在していて抜き差しならぬ状況になってきているということも考慮に入れておかなければならないのでしょうね。

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2012年1月17日 (火)

弱者とプロ弱者の境界線

先日はローカル紙でこういう報道があったようです。

島根県内の医師274人不足/島根(2012年1月14日中国新聞)

 島根県内の病院と公立診療所の2011年10月1日時点の医師充足率が76・9%となり、必要数1186人に対し、274人不足しているとの調査結果を県と島根大医学部がまとめた。前年から1・8ポイント悪化。勤務医師不足の実態をあらためて浮き彫りにした。

 県内の全54病院と公立の39診療所が回答した。勤務実態を踏まえて医療機関が必要とする医師数は、計1186人と前年比20人増。一方、実際に勤務している医師は5人減の912人で、必要数との差(274人)は26人広がった

 地域別の充足率は、大田地区が62・8%(3・9ポイント増)で最低。雲南地区66・2%(2・0ポイント増)浜田地区67・8%(4・7ポイント減)も低い。松江地区は81・1%(1・1ポイント減)。出雲地区は82・9%(5・3ポイント減)だった。中山間地域や県西部で医師不足が際立つ

 診療科別では、救急が54・7%(15・3ポイント減)と最低。リハビリテーション科61・9%(5・8ポイント減)放射線科66・1%(9・4ポイント減)泌尿器科67・4%(9・6ポイント減)も7割に届かない。県内医師数の合計が30人未満の小規模な診療科で、充足率が低い傾向がある。

島根県内の医師不足の現状について県独自の調査ということで、当然ながら当県では医師は十分に足りていますという話であればこんな調査に予算もつかないわけですから、まずは県内の医師不足が深刻であるという結論ありきの調査とも言えるかも知れません。
とは言え島根で医師余りという話も聞かないのは確かで、当「ぐり研」でも県西部の石見地方中部の大田市で公立病院が崩壊の危機にさらされている!これは医師強制配置を推進しなければ!という声を取り上げてきましたが、問題はこうした地域にいったいどれだけの人口がいるのかということです。
島根県と言えば全国でももっとも人口の少ない県ですけれども、その割に広大な田舎地域が広がっていることからも判る通り、県全体の医師不足のみならず県内の地域格差ということもかねて問題になっていていますが、医療圏人口四万人足らずの田舎町にまで高度医療まで対応可能な立派な病院をそろえるべきなのかと言えば、さすがに今の時代の空気を読んでもらいたいという気はしますね。
そんな島根から翌日にもう一つ関連するニュースが出ているのですが、まずは記事から紹介してみましょう。

人口比で産科医最多…に異論/島根(2012年1月15日中国新聞)

 島根県内の女性10万人当たりの産婦人科の医師数を54・8人と全国1位とした厚生労働省の調査に対し、県内の医師が「診療現場を退いた医師をカウントしており、医師不足が深刻な実情を反映してない」と反論している。

 厚労省が2年に1度実施している医師調査で、昨年12月に結果を公表した。県の15~49歳の女性10万人当たりの産婦人科医師数は、鳥取県と徳島県の54・2人、長崎県の50・5人などを抑え、全国最多となった。

 厚労省は、県内の医師数を69人、女性人口は12万5956人で算出。これに対し、県が診療現場を対象に集計したところ、県内の産婦人科で実働する医師は55人で、厚労省の調査とは14人の差が出た。

 県は「分娩(ぶんべん)など施術に当たっている医師をきちんとカウントした」とし、厚労省の「医師法に基づいて医師に提出してもらう調査票に基づいた人数」との食い違いが出た形だ。

 県が集計した医師数55人で算定すれば、10万人当たりの医師数は43・7人と、厚労省の調査結果から約10人減る

 県産婦人科医会の小村明弘会長は「県内の産科医不足は切実。支援策を検討するべき立場の国には、もっと踏み込んだ調査をして現場の実態と向き合ってほしい」と訴えている。

この厚労省の言うところの医師数なるものがどれだけいい加減なものであるかは、死にかけた老人医師どころか下手すると死んだ医師までカウントされる(医師の死亡時には医籍末梢届けというものが必要ですが、当然ながらほとんどの遺族はそんな届け出が必要であると知らないため)などと悪評高いもので、あまり資料的価値もないんじゃないかと言われています。
アメリカなどでは実際に現場で働いている常勤医だけを集計しているそうですが、日本の厚労省の場合は基本的に医師免許を持っている人間をカウントするだけ、せいぜいが病院に登録されている医師数を数えるだけですから、例えば大学の研究者や厚労省医系技官などが集まる東京などでは臨床医の実数をはるかに超える「医師」が集まっていることになってしまいます。
冒頭の記事にあるように島根県が独自の医師数調査を行ったのも、厚労省の統計では到底医師数の実態を把握することは出来ないという当たり前の判断からであったと思われるのですが、ただ相対比較ということで考えると全国の都道府県も同じ方法で統計を取っているわけですから、やはり島根県が相対的に産科医が多いことになるのではないかという考え方もありますよね。

おそらく鳥取や徳島など他県も島根方式でカウントすれば同様に数字が多少動いてくるはずですから、結局のところ島根県でどの程度の産科医が存在すべきなのか、その県内分布はどうあるべきなのかというビジョンがまずあるべきですし、同時に公平の観点から見れば島根に限らず我々独自の集計によれば医師不足だからと各都道府県が分不相応な医師の囲い込みをすることもご遠慮いただかなければならないでしょう。
島根と言えばかねて隠岐で産科医がいなくなったのとたびたび産科不足問題が新聞ネタになっていますが、以前にも紹介しましたように島根では市中病院の産科医が県立中央病院で応援診療の傍ら再教育を受けるといったことも行われていて、小所帯の県ならではの連携も試みられているように見えます。
病院なども規模や受診者数といったデータと仕事のしやすさ、診療の善し悪しは全く別であるのはよくあることですが、全県で55人と言えばお互い顔見知りといっていいはずですし、単純に統計に表れる数字の大小で語るのではなく現場の生の声をきちんと取り上げて小回りのきいた対策を工夫していくことが出来れば、医療の提供側も利用する側も数字以上の満足度を得られるかも知れませんね。

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2012年1月16日 (月)

橋下新市長、ついに禁断の領域に切り込む?!

大阪市の橋下新知事の存在は未だにマスコミにとってはおいしいネタであるようで、同氏もそれを十二分に意識した矢継ぎ早の政策を打ち出していますけれども、本人も志向し周囲も期待している最大のポイントはとにもかくにも現状を変革していくということなんだろうと思います。
同氏とその一派にとってはとにもかくにも周囲の注目が集まっている間にどれだけの手数を稼げるかが今後の国政進出もにらんで最大の選挙対策になるのでしょうが、そんな中で以前から問題が多いと主張していたこちらの件に関しても早くも具体的なアイデアを出してきたようですね。

生活保護受給者の受診機関を独自認証、大阪市が検討/大阪(2012年1月13日読売新聞)

過剰診療の排除図る

 大阪市の橋下徹市長が、過剰診療などの不正請求対策として、受給者が診療できる医療機関を、市が独自に認証する制度を検討していることがわかった。不正請求を繰り返す悪質な医療機関を排除するのが狙い。過剰診療が疑われる場合は、別の医療機関で診療させる「検診命令」を発令し、従わない場合は保護停止も辞さない構えだ。

 医療扶助は、受給者が自己負担なしで診療や投薬を受けられ、費用は全額公費で支払われる。医療機関側が不正請求を重ねても発覚しにくく、意図的に過剰診療を繰り返す例があるなど、モラルハザード(倫理の欠如)を招きやすいとの指摘がある。

 生活保護受給者が約15万人(昨年12月)と全国最多の大阪市では、2010年度の医療扶助費が、生活保護費全体の約45%にあたる約1292億円に上り、財政を圧迫している。

 新制度では、国が指定する保険医療機関や生活保護法に基づく指定医療機関とは別に、市が独自に医療扶助の利用に適切な病院、診療所などを認証することを想定。認証された医療機関のみに医療扶助を支払う仕組みを目指すという。

 また、受給者の通院日数や1件あたりの診療報酬が突出している際には、別の医療機関での診療を命じ、過剰診療や不適切診療を防ぎたいとしている。市内最多の西成区では、ほぼ4人に1人が受給者で、橋下市長は同区での先行実施も視野に入れている

 ただ、認証する医療機関や過剰診療の基準設定が難しく、関係法との整合性などから制度設計が難航する可能性もある。

橋下市長:生活保護で医療機関指定に市独自基準を検討/大阪(2012年1月13日毎日新聞)

 大阪市の橋下徹市長は13日、生活保護受給者が受診できる医療機関の指定について、市独自の基準の設定が可能か検討していることを明らかにした。受給者の医療費は全額公費負担で、過剰診療や不正請求の問題が指摘されており、検討の背景には悪質な医療機関を排除し、増大する保護費を圧縮する狙いがある。

 生活保護法では、受給者が受診できる医療機関の指定を都道府県や政令市が行うと規定。しかし、指定にあたって明確な基準はなく、医療機関が申請すれば事実上全て指定されるのが現状だ。

 橋下市長は「国に要望しても基準を作ってくれない。課題は多いが検討している」と述べた。また、過剰診療が疑われる受給者に公的医療機関などで受診させる「検診命令」を出し、従わない場合は受給を停止することも検討する。

 大阪市の受給者は全国の自治体で最多の約15万1100人(昨年7月現在)。09年度の生活保護費は2714億円に達し、うち約45%を医療扶助費が占めている。【茶谷亮】

先日も厚労省から「生保受給者はあり得ないほどの頻度で病院に通っている!」というデータが発表されたり、読売からは西成区で生保患者を上顧客にして儲ける医療機関の記事が出ていたりと国レベルでもこの問題に注目が集まっているところですが、大阪と言えばかねて生活保護受給者最多の都市として知られ、その中でも西成区などは飛び抜けて受給者比率が高い街として知られています。
先日橋下市長からは「西成を変えることが大阪を変える第一歩」という発言があり、自ら西成区長を兼任して直轄区として改革を進めていく意志を示したというくらいですから、市政における最重要課題の一つとしてこの生保関連の諸問題を炙り出し、改革を推し進めていくつもりであるようですね。
国政レベルで見てもこの生活保護受給者の医療費問題は長年の懸案となっていて、「生保受給者はジェネリックを使うべきだ」なんて話がたびたび厚労省などからも飛び出しては世の進歩的な方々から「ジンケンシンガイだ!」などと反対論が出るということを繰り返していますけれども、そもそも自己負担なしで幾らでも医療費使い放題なのですから受診を手控える理由などないですよね。
さらには入院すれば衣食住無料になるのに相変わらず保護費は支給されるとなれば、ちょっと今月はパチンコで懐が厳しいからそろそろ入院させてくれなんて言ってくる生保受給者も出るのは当然であるし、一方でそんな生保受給者を親方日の丸で取りっぱぐれる心配のない上顧客として扱ってきた一部医療機関の存在が生保関連の医療を歪めてきたとも言えそうです。

そうした背景事情からすれば生保受給者の過剰診療を排除していくことは医療現場の適正化を図る上でも重要課題ですが、問題はどうやったら実効性のある対策となり得るかであって、今回の橋下案に基づいて考えていくとすればそもそもどこの、あるいはどんな医療機関を指定するべきなのかということですよね。
生保患者と言えば病院顧客としてはかなり濃いめの方々も多いですから、経営者視点でもない限り現場スタッフはわざわざ好んで引き受けたがるとも思えませんし、公立病院などではただでさえ安月給でこき使われているのに今更他院からさらに大勢の生保患者が押しかけてくると聞かされれば、「いやうちはもう認定していただかなくて結構ですから」と言いたい現場医師も多いことでしょう。
一方で基本的にリソース不足が続いている医療現場の状況を見ると最初から一部施設に限定するというよりも、原則ほとんどの施設を指定しておいて問題のある施設は認定を外していくという形になるのではないかとも思うのですが、先行するモデルケースとしてまず西成区で試行してみるという場合には先日報道されたような生保相手のクリニックはバタバタと廃業せざるを得なくなるのでしょうか。
実際にやってみると実効性が乏しかったということもあるでしょうし、いずれもう少し別なアイデアも出てくるかも知れませんが、橋下氏を選んだ市民の感情としては巧遅よりも拙速を求めるところ大であったと思われますから、まずは何であれ今は動き始めてみるということも必要な時期なんじゃないかという気がします。

ただ、一人あたりの診療額が多い場合には指導をというスタイルは実のところ保険診療上の査定などと同じような形ですが、当然ながら透析施設や高度医療機関などは生保に限らず顧客単価は高くなるわけですし、このあたりの見極めのノウハウを持っているプロフェッショナルを抱え込まないと判定自体も難しいとなると、この事業がどこの組織と組んで話を進めていくのかも気になりますよね。
橋下氏についている医療系のブレインが誰なのか存じ上げないのですが、こういった細々とした実務的部分をうまいことクリアしていかないと実効性がないだけで終わるのみならず、下手するとどこぞの人々に余計なコンサル料だけ払って現場は何も変わらなかった、なんてことにもなりかねません。

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2012年1月15日 (日)

今日のぐり:「ぼてじゅう 岡山店」

年の瀬も迫った昨年12月、こういう悲しいニュースが流れていたのをご存知でしょうか?

ポイントに猫挟まり故障か JR藤沢駅、東海道線遅れ/神奈川(2011年12月5日産経ニュース)

 5日午前7時25分ごろ、神奈川県藤沢市のJR東海道線藤沢駅でポイントが切り替わらなくなるトラブルが発生し、猫とみられる小動物が挟まって死んでいるのが点検で見つかった。

 JR東日本によると、東海道線は復旧作業と安全確認のため運転を約30分間見合わせ、上下線10本に遅れが出て通勤客ら約1万5千人に影響した。

 藤沢駅止まりの回送電車が同駅発東京行きの上り普通電車として発車するため、折り返し用の線路に入ろうとした際、ポイントが切り替わらないのに運転士が気付いた。

 JR東日本横浜支社広報室は「小動物がポイントに挟まることはめったにない」と話している。

めったにないと言う中でも特に猫が挟まる確率がどの程度あるのかは分かりませんが、「猫とみられる小動物」などという何とも曖昧な表現が現場の状況を想像させますよね。
今日はまさかこんなところで…と無念だったろう猫に哀悼の意を示して、世界中から思いがけない運命に遭遇することになった動物たちの記録を紹介してみましょう。

サメののどにエイのとげがぐさり ケンカか? エイもヒレかまれ全治1カ月 神戸の水族館/兵庫(2012年1月8日産経ニュース)

 神戸市須磨区の須磨海浜水族園で、サメの一種「シロワニ」がのど元にとげを刺したまま悠々と泳いでいる。同水族園によると、飼育担当者が5日に発見したが、3日たった8日も抜けておらず、気をもんでいる。

 水族園によると“容疑者”は体幅約90センチ、大きな翼状のひれが特徴の「マダラトビエイ」。4日夜、同じ大水槽で暮らすシロワニとけんかし、しっぽの付け根にあるとげを刺したとみられる。

 シロワニはアジやサバを食べて暮らす大型のサメ。エイのとげは護身用で、毒もあるが、効いたかどうかは不明だ。引き抜くと傷が広がる恐れがあり、同園は自然に抜けるのを待っている。

 エイの右ひれにもかまれたような傷があり、全治約1カ月。抜けたとげは再び生えるという。広報担当の中山寛美さんは「自然界では通常、両者は出会わない。めったにないことで、元気があり余っていたのではないか」と話している。

「お前誰よ?」「お前こそ誰だよ?」のガンの飛ばし合いからついに一線を越えてしまった…のかどうかは判りませんが、両者共にまさかこんなところでこんな相手と雌雄を決することになるとは思わなかったでしょうね。
先日複数の死傷者が出たと言うことで大きく報道されたこちらの事件ですが、その実態はどうも思いがけない経緯でもあったようですね。

ヒョウに襲われ重傷の男性、ヒョウを守ろうとしていた/インド(2012年1月10日AFP)

【1月9日 AFP】(一部更新)インド北東部アッサム(Assam)州グワハティ(Guwahati)の住宅街でヒョウに襲われ、頭皮がめくれる重傷を負った男性が9日、意識を回復しAFPに恐怖の体験を語った。男性はヒョウを守ろうとして、逆に襲われたという。

 この男性は40代のピントゥ・デイ(Pintu Dey)さんで、病院のベッドで取材に応じた。デイさんは自宅前でヒョウに襲われ、その一部始終をとらえた写真に衝撃が広がっている。

 デイさんは、2人の子どもたちを助けに家に戻ろうとしたとき、警察官がヒョウを射殺しようとしているのが見えた。デイさんは警官にヒョウを殺さないよう嘆願し、銃口を向ける警官とヒョウとの間に立ちはだかった。その瞬間、デイさんはヒョウに飛びかかられた。デイさんは、全身が血だらけになるのが分かったという。

 ヒョウに飛びかかられたデイさんの手の骨は折れ、手足はかみ傷だらけになった。

 担当医によると、デイさんは大量出血したうえ頭皮のけがもひどく、極めて深刻な状態だという。

 ヒョウは、デイさんの他にも3人を襲い、このうち元ジャーナリストの男性1人が死亡した。残る2人の容体は安定しているという。

 デイさんらを襲ったヒョウは、鎮静剤を打たれアッサム州立動物園(Assam State Zoo)に移送された後、同州西部マナス(Manas)のトラ保護地区に放されたという。

自分が血だらけになっていくのが分かるというのもあまり分かりたくはない感覚ですけれども、野生の猛獣を相手に一体何をどう考えてこんな無謀な振る舞いに及んだのか、むしろヒョウの方がびっくり仰天したのではないでしょうか。
猿も木から落ちるということわざがありますけれども、それを地でいってしまったというこちらのニュースも取り上げてみましょう。

類人猿も木から落ちる…40歳のオランウータン木から落ちて骨折/インドネシア(2012年1月5日らばQ)

木の上で暮らすオランウータンは腕の長さが脚の2倍もあり、木登りや木からぶら下がるといったことが得意です。

ところがインドネシア・スマトラ島の40歳になるオランウータンが、木から落ちてしまい骨折してしまったそうです。

まさにサルも木から落ちるといったところですが、しばらくは動きまわることが出来ないようです。

地面にたたきつけられたときに足を骨折してしまったオランウータンですが、手術の際には体内にあったライフルの銃弾も摘出されたそうです。

インドネシアでは過去50年の間に熱帯雨林の半分ほども失っており、そのため6万頭もいたオランウータンが生息地から離れたり、人間と衝突するようになっているそうです。

そのことから、他のオランウータンにもケガの報告が少なくないとのことです。

過去にご紹介した中には、肥満や木に登れないなどの悩みを抱えるオランウータンもいました。

あまりに肥満になってしまったオランウータン、ついにダイエットを敢行
オランウータンが木登りしてくれないので、オリンピックの鉄棒選手が手本を示すことに

オランウータンの寿命は野生で30年、飼育下では最大50年とのことなので、高齢ではあったようですが、さすがに包帯を巻かれたオランウータンの姿は痛々しいですね。

ま、厳密に言えば猿と類人猿は違うとは言え、落ちたオランウータンも思わず頭をかいたとかかかなかったとか。
こちらも決して笑い話をやろうとしているのではないのでしょうが、どこからどう見てもそれは定番ネタだろうという猫さん達の話題を取り上げてみましょう。

完全にコント ネコが「押すなよ? 絶対に押すなよ?」(2011年12月26日ねとらば)

 なんでこうなった? 生後6カ月のベラがロフトのはしご下を覗き、恐る恐る降りて行こうとしたところ、それを手助けしてあげようと思ったのか、眺めていた年上のキンバがおもむろに後ろからタッチ。驚いたベラがすごい勢いで落ちていく……。まるで往年のコントを見ているようです。

 動画では、ただごとではない音をあげて落ちていきますが、ともにケガはなく太っている以外は健康そのものだそうです(太っているのはキンバの方ですが)。それにしても「押すなよ? 絶対に押すなよ?」からのフリは、ネコながら見事としか言いようがありません。

Kitten gets thrown down a loft ladder!

思わず押してみましたというのでしょうか、どう見ても偶然手が当たったとか言う感じではない故意犯ですけれども、一体何をどう考えてこんなお節介を焼くのでしょうねえ?
こちらはちょっと普通見られないコラボレーションと言うのでしょうか、組み合わせといいやってしまった行為といい思いがけない連係プレーというのはこういうものを言うのでしょうね。

サルとヤギが「共犯」で野菜泥棒!=絶妙のコンビネーションをみせる―広東省東莞市/中国(2012年1月3日レコードチャイナ)

2012年1月2日、広州日報は動物ショーから抜けだしたサルとヤギが協力して野菜泥棒をした事件を報じた。

「サルを背中に乗せたヤギが毎日畑にやってきて、野菜を食べているんだ!」広東省東莞市常平の麗城で農業を営む葉(イエ)さんによると、ここ2週間ほど、近所で動物ショーに出演しているヤギとサルが毎日のように野菜泥棒にやってくるという。サルがヤギの背中で立ち上がり、人がいないことを確認して合図を送る。誰もいないことがわかると2匹は堂々と畑に入り込み、思う存分ごちそうを楽しむのだ。

苦情を受けて駆けつけた調教師の劉(リウ)氏によると、ヤギとサルはショーの相棒で、毎日決まった時間に出演しており、出演後、調教師の目が他の動物に向いた隙をみて野菜泥棒に繰り出していた。ヤギとサルの「共犯」について、動物ショーの武軍(ウー・ジュン)団長は「葉さんへの弁償は済ませました。野菜泥棒が起こらないように、もう一人調教師を募集するつもりです」と語った。(翻訳・編集/岡本悠馬)

リンク先の写真を参照いただければと思いますが、しかしヤギの背中からでは野菜に手が届かないような気もするのですが、これは実は猿がヤギに使われているということなのでしょうか?
ちょっとした身体的特徴が思わぬ人助けになるというのがこちらのニュースですが、何しろその特徴というのが猫を猫たらしめているあの部分ですから当然でしょうか。

肉球の多いネコ 保護施設の窮地を救う/米(2011年12月13日産経ニュース)

 米ミルウォーキー州の動物保護施設で飼われている通常より肉球の多いネコ「ダニエル」が施設の運営資金集めに貢献し、話題となっている。12日までに、AP通信が伝えた。

 普通のネコの足の裏には計18個の肉球が付いているが、ダニエルは計26個。施設の運営者がこれにちなみ、1口26ドル(約2000円)の寄付を呼びかけたところ、申し込みが殺到。家賃の値上げで困っていた施設は引っ越し費用ができ、喜んでいるという。

どれくらい肉球が多いかはリンク先の写真を参照いただきたいところですが、何しろいつもよりも余計に肉球がついているだけにさぞや触り応えもあろうというものですよね。
一方でこちらはあり得ないような奇蹟の積み重ねがこの結果を生んだのでしょうが、それにしても世の中何が起こるか判らないというものですよね。

5年間不明の愛犬がバスにいた、“どこか”から家に帰る途中だった?/英(2011年12月7日ナリナリドットコム)

英国で先日、5年前に行方不明になった愛犬が見つかり、喜んでいる女性がいる。失踪当時いくら探しても見つからなかったこの犬、今回発見されたのは自宅近くを走る路線バスの中だったそうだ。  

5年ぶりの帰宅を果たしたのは、英中部ソリハルで暮らす女性パット・オーツさん(48歳)の愛犬Tボーン(12歳/オス/スタッフォードシャー・ブル・テリア)。生後8週目でオーツさん宅にやってきたTボーンは、オーツ家の3人の子どもと一緒に大切に育てられていたが、そんな幸せな時間は5年前に突然消え去った。

英紙バーミンガム・メールやテレグラフなどによると、2006年9月3日、家が停電になったときにTボーンは忽然と姿を消した。当時オーツさんは、すぐにポスターや新聞で情報提供を呼び掛けたものの、残念ながら発見には至らず。家族全員がショックを受け、彼女自身も泣き崩れて眠れない夜を繰り返すも、一向に吉報は来ぬまま時間だけが過ぎる日々。英国では人気犬種が盗まれる犯罪が少なくないそうで、彼女はTボーンもその被害に遭ったと思い、「もう2度と会えない」(英紙デイリー・メールより)と覚悟していた。

しかしそれから5年経った先日、無事に生きていたTボーンは思わぬところで見つかった。ソリハルと近くの都市バーミンガムを結ぶ路線バスの運転手が、車内に乗っていたTボーンを発見。そのときTボーンには嚢胞(のうほう)があり、体調を心配した運転手が獣医のもとへ連れていった。そこでマイクロチップの有無もチェックされ、飼い主であるオーツさんに“発見”の吉報がもたらされたという。

連絡を受けたオーツさんは、思いもよらぬ知らせに当初は信じられず、喜びのあまり「泣き叫んだ」そう。そしてすぐに再会を果たした彼女は「バスの中で見つかった」と聞き、妙に納得したとも。実はTボーンが家で暮らしていたとき、オーツさんはよく彼を車に乗せて出かけていたそうで、彼はその習慣を覚えていたのかもしれない。

今回、乗っていたバスが自宅近くを走る路線だったのは偶然だったのか、はたまた家に帰ろうとしていたのか、真実は分からないままだが、とにもかくにも運転手の好判断により無事に5年ぶりの再会を果たしたオーツさんとTボーン。嚢胞の手術には300ポンド(約3万6,000円)ほどかかるが、オーツさんは「クリスマスまでに彼を回復させられるなら問題なし」(英紙メトロより)と話しており、久々にTボーンと過ごすクリスマスが楽しみで仕方がないようだ。

しかしおかしいですよね、ブリ発のニュースであるというのにこれではまるで美談そのものではないですか。
口直しとして最後に取り上げますのはこちらブリから、いかにもブリらしい斜め上な話題を紹介してみましょう。

【EU発!Breaking News】あまりにも残酷で悪趣味。子猫をわざとニシキヘビの犠牲にする動画がインターネットに。/英(2011年12月6日livedoorニュース)

何者かが生後間もない子猫をわざとニシキヘビに与え、その犠牲になる様子を撮影した動画がインターネット上にアップされた。あまりに残酷なこの所業に、イギリスのマスコミや動物愛護団体関係者らがこの動画作成者を探し出そうと動き出している。

その動画に最初に映し出されているのは、サンタクロースの衣装と帽子を着けた何者かが(性別は不明)、生後4ヶ月ほどの子猫を撫でたりキスをしたりする姿だ。この様子は7分間以上も続いており、これだけ見るとペット好きな人の微笑ましい動画のようである。

だがその後、その何者かは子猫をベッドの上にある箱の中に下ろすのだが、それは全長2メートルほどのニシキヘビが潜んでいるものであった。箱の中で対峙した2匹は少しの間お互いの様子をうかがっていたものの、次の瞬間ニシキヘビは子猫に噛みついた。その後子猫は抵抗できないまま、徐々にニシキヘビに飲み込まれていってしまった。

この様子は逐一撮影されており、動画としてインターネット上にアップされた。この所業だけでも信じ難いことだが、更に動画の背景にはクリスマスソング『リトル・ドラマー・ボーイ』が流され、タイトルは『ニシキヘビのクリスマス』と名付けられるという、非常に残酷で悪趣味なものとなっている。

この動画作成者のアカウント名はFlixという名で登録されていたのだが、これはロンドン北部のイズリントンからのものであることが既に判明している。作成者は更なる『作品』を提供することをほのめかしていることもあり、動物愛護団体関係者は一刻も早くこの動画の作成者を探し出そうと動き出しており、またこのニュースを報じたイギリスのタブロイド紙『Daily Mail』や『Sun』も読者に対し同様に呼びかけている。

もしこの作成者が発見され、裁判で有罪となった場合、イギリスの動物保護法に基づき懲役6ヶ月の刑、あるいは最高2万ポンド(約240万円)の罰金刑が科せられることとなる。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)

しかし猫の眷属から見れば不倶戴天の仇敵ですが、一方ではニシキヘビ一派から見ればクリスマスの御馳走にあずかったというもので、こういう話を見ると動物愛護とは一体何なのだろうと思わずにはいられません。
きっと動画をアップした人間もそうした問題提起をしようという意識で行った…などということだけは、何しろブリであるだけに間違ってもありそうにはないですよね。

今日のぐり:「ぼてじゅう 岡山店」

岡山駅地下と言えばかつて西日本一の地下街であるなどという声もあったそうですが、改装によってすっかり小綺麗になり駅ビルと一体化した商業施設として再生しているようですよね。
当然ながらショッピングに訪れる人通りも増えて賑やかになっているのですが、そうなると駅地下に定番の食べ物屋も繁盛するというもので、こちら「ぼてじゅう」さんも大変な行列になっているようです。
道頓堀が云々と言うくらいで基本的には関西風のお好み焼きがメインであるようなんですが、広島風もあれば地元岡山のカキオコや蒜山焼きそばもありと、やや無節操な品揃えという感じでしょうかね?

今回は同行者とシェアしながら幾つか中心的なメニューを試してみたのですが、まずは一番ベーシックなものではないかと思われる「おおさかモダン」、食べて見ると大阪らしい生地のふくらみが感じられないというのが第一印象で、食べすすめていくと突然強烈なマスタードが来るというのがちょっと油断大敵という感じですよね。
同じく関西風の「ミックスモダン」の方も一応関西なんだろうなとは感じさせるのですが、このオムソバ的とも言うべきあまり焼いてない高加水の麺の具合が何とも微妙で、個人的にはこういうのはちょっと…と思ってしまいます。
口直しにと思って広島焼きをつついてみたのですが、これは何なんでしょうかねえ…広島風と言えば何よりもキャベツの甘みがどれだけ引き出されているかが勝負ですが、これはキャベツというよりネギの味が強烈ですし、妙に関西入っているようなもったりした野暮ったい生地の具合がどうも広島では受けなさそうな気がします。
全てのメニューは厨房でほぼ一人で調理しているようなのですが、見ていますと広島とも関西とも言い切れない不思議な焼き方をしているようで、よく言えばオリジナリティーが感じられるとも言えるのかも知れませんが、そういうものを期待して頼んで見ると肩すかしを食らったと感じる人も多いのではないでしょうか。

これだけ行列が出来ているのですから、並んでいる間に外でオーダーとっておけばいいのにとも思うのですが、お店に入ったお客がしばらく考えてオーダーを出し、そこからようやく焼き始めるのですから狭い店内で回転が上がるはずもありませんよね。
鉄板の使い方を見ても一面にお好み焼きが整列している広島系の店と比べると何とものんびりしたもので、確かにこのペースで仕事をしているのであればあまり効率的にお客に回られても困るのかも知れませんが、それなら待たせるだけの味がもう少し楽しめれば良いのになあ…とも思ってしまいます。
周囲の飲食店と比べて見てもこちらは比較的繁盛している方だと思うのですが、周囲のお店の方がこれよりももっとアレであると言うことなのか、それとも無難にお好み焼きということでお客が一番入りやすいということなのか、いずれにしても昔懐かしのデパートの食堂街などと同じで、見た目は変わっても妙なところで駅地下の味は健在なんだなと感じてしまいますね。

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2012年1月14日 (土)

おかしいと自覚があるなら改めるべきでは?

朝日新聞の発行するメディア専門誌「Journalism」に先日こういう記事が出たと言うことで、その冒頭部分を朝日から転載させてもらいましょう。

なぜ「政治報道」は批判されるのか~大震災・原発事故下の政治報道メディアは何を誤ったのか?/『Journalism』最新号より(2012年1月6日朝日新聞)より抜粋

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で浮き彫りになった政治の混迷。その政治状況を報ずるメディアへの視線も厳しさを増し、いっそう政治不信を深化させているように見える。果たしてこの間の政治報道のあり方に問題はなかったか。被災地・福島県の県紙・福島民報の佐藤光俊氏、全国紙で政治報道に携わる与良正男氏(毎日新聞)、根本清樹氏(朝日新聞)に、司会・藤田博司氏を交えて議論していただいた。 (朝日新聞『Journalism』編集部)

藤田博司(司会) 政治報道については、かねてからいろいろと批判や議論があるわけですけれども、東日本大震災および東京電力福島第一原発事故以降、改めて政治報道が問題にされる場面がいく度か見られたように思います。政治報道に対して、これまでになく批判的な見方が強まっている、政治不信と同時にメディアに対する不信も高まってきているような印象があります。
(略)

佐藤光俊(福島民報)
(略)
 大震災以来、それまでは解散・総選挙を視野に入れる「政局」中心の政治報道を続けていた全国紙でも、被災地の復興や原発事故の収束にかかわる政治報道が確かに増えました。ただ、それがすぐ「菅首相おろし報道」に変わってしまったという印象が否めない。我々福島県民からすると、大震災・原発事故という国難を利用して解散・総選挙をあおるようなムードを感じました。政局を伝えることは、日本の今後のあり方を問う意味で、確かに重要な報道でしょう。しかし、政治報道が政局報道になって、解散・総選挙へと関心が移り、いつの間にか被災地が取り残されてしまった。報道が政治空白を助長して、復興の遅れを招いているのではないかというのが、被災地からの見方です。

■「菅おろし報道」は政治報道の歴史に汚点

藤田 佐藤さんは、特に「菅おろし報道」に代表される政局中心の報道が、被災地の人たちの生活をないがしろにしている、被災地に寄り添った報道になっていないことをご指摘になったと私は理解したんですが、この点はどうでしょうか。根本さん、中央のメディアとしてはそういう印象をお持ちでしょうか。

根本清樹(朝日新聞) 福島県をはじめ被災地の方々からすると、不安をあおられ、取り残されている感があるというお話には、全くそのとおりだな、そうだろうなと思わざるを得ません。しかし、他方で、では、あのときの「菅おろし」の報道をどうすればよかったのかというと、なかなか答えを見つけにくいなというのが率直な感想です。やっぱり、永田町で政争が行われているということ自体を報じないわけにはいかないし、避けて通れなかったと思います。そうした政治のあり方に対しては、社説などで「何をやっているんだ」と批判しましたが、それが読者の皆さんあるいは被災地の皆さんに十分に伝えられなかったという感想を持ちます。

藤田 なるほど。与良さんは、その点、いかがでしょうか。

与良正男(毎日新聞) 僕はもう少し厳しくとらえていて、あの「菅おろし報道」というのは、政治報道の歴史の中でひどい汚点を残したと思っているんです。やっぱりもう少し自制すべきだったと思います。政治家も政治記者も、原発は収束しないし、復旧・復興も遅々として進まないしということで、うまくいかないことを「すべて菅が悪い」と、一種、不満のはけ口みたいにしてしまった

 毎日毎日、とにかく「今日も居座った」、「今日もおろそうとした」、「また今日も菅さんは延命しようとした」と繰り返した。6月に不信任決議案が否決されたときに、もう少しけじめをつければよかったんだけれども、それからまた2カ月余り、同じような堂々めぐりを続けた

 菅さん自身、やることなすことすべて自分の延命に利用しようとしていた節があったのは事実ですけれども、報じる我々政治記者側も、何をやっても進退問題に結びつけた。例えば浜岡原発停止の判断についても、その政策的な是非ではなくて、菅さんの延命策であるとか、あるいは経産相の海江田万里さんが手柄を取られて怒っているとか。話としては面白いんですけれども、そういう書き方をしてしまったことについて、僕は本当に汚点を残したと思います。
(略)

与良 今はこういう立場ですけれども、僕も現場にいたら、何を期待されているかということを錯覚するかもしれません。菅さんが何か進退について言及することがニュースになるんだと。とりわけ若い記者はだんだん錯覚してくるんですよ。根本さん、どうですか。

根本 若い記者に限らず、首相の進退ともなれば、政治記者にとって最大の正念場だと、どうしても過熱してしまいますからねえ……。

藤田 だけど、どこかでそういう流れをせき止める力は働かないんでしょうか

与良 社内でももちろん、僕ら社説の世界では「馬鹿馬鹿しいからおよしなさい。今、この時期に野党が不信任決議案を出して政局をやっている場合ですか」と、連日のように訴えてきました。僕も実名のコラム(紙面2)で書いたし、テレビコメンテーターもやっていますから、テレビでも叫び続けてきた。だけど、新聞の1面に載る記事は、「今日も居座った。また延命策」という記事になるんですよ。
(略)

政治家のいわゆる失言問題をああまで煽り立てるマスコミ心理などなかなか興味深い内容で、いささか長い記事なのですが是非ともご一読いただきたいところなんですが、結局のところマスコミが世間の批判の目線もスルーしてひたすら内なる論理にのみ従い暴走するということに関しては、「判っちゃいるけどやめられない」という事情であるようです。
一昔前であれば何よりマスコミの報道内容こそが唯一の情報源ですから、国民の側からそれに対してクレームがつくということなど滅多になかったし、新聞の投書欄などには「マスコミ様は何とすばらしい!我々愚民が世の中を知ることが出来るのも全てマスコミ様のおかげです!ありがたやありがたや」と拝み奉るかのような読者の声ばかりが並んでいたものでした(今考えると相当にキモチワルイ光景ですが)。
それがネット上でマスコミそれぞれの報道内容が簡単に比較できるようになり、それに対してリアルタイムで批評や批判が出来るようになってくると、あちらからもこちらからも「マスコミってなんていい加減なんだ」という声ばかりが聞こえてきているようにも感じられますが、今の時代になって堕落したというよりも元々がそうしたものであったものが誰の目にも明らかになってきただけなのかも知れません。
その一つの理由として過去何十年間もマスコミ自体を評価する外部の目線が存在しなかったということも挙げられると思いますが、業界内部で内輪の論理だけを優先してきた排他的集団となっている彼らの現状が客観的に見てどんな馬鹿げたことになっているか、一目瞭然となってしまったのが先日ニュースになった台湾人留学生殺害事件に関わるこんな一幕です。

台湾メディア、台湾留学生殺人事件の警視庁会見締め出され憤慨(2012年1月9日サーチナ)

  台湾メディア・中国時報は9日、日本の警視庁が台湾人留学生殺害事件の記者会見への台湾メディア出席を拒否したことに対して「荒唐無稽だ」と不満を示す記事を掲載した。

  警視庁は8日東京で記者会見を開き、台湾人女性留学生殺人事件にかんして台湾人男性の指名手配を発表した。台湾メディアも会見用に足を運んだが「記者クラブ会員」ではないことを理由に追い出されてしまった、と記事は伝えた。

  記事は、日本の各省庁がそれぞれ大手国内メディアで構成される「記者クラブ」を持っていて、会員でないスポーツ紙や週刊誌はもちろん、外国メディアでさえ各省庁の記者会見に出席できないことを紹介。台湾メディアの記者は「国会記者証」や「外務省記者証」を持っていて国会や首相官邸に出入りできるにも関わらず、警視庁の記者会見に参加できないとした。

  そして、批判すべきは「日本の大手メディアが排他的な『記者クラブ』で情報を独占しようとする体制」「警視庁が(台湾人関連の殺人事件という)特殊な状況下で緊急措置を取らず、台湾メディアによる報道の自由を無視したこと」であると断じた。

  記事はさらに、台北駐日経済文化代表処の陳調和代表は台湾メディアに「記者クラブ」の存在について説明したこと、同処が警視庁に連絡してようやく警視庁側が説明係を1名派遣してきたことを明かした。(編集担当:柳川俊之)

日本の記者クラブ制度なるものの弊害については今更言うまでもないことですが、例えば日本のマスコミが海外においてこうした扱いを受けた場合に日本人がどう感じるか、そもそも独裁国家でもない民主主義を標榜する先進国でそんなことをやっている国があるのかということです。
台湾と言えば先の震災においては世界一の支援金を送り届けてくれたありがたい友邦ですけれども、今回の殺人事件によってただでさえ日本は何をやっているんだと批判の声が上がっているところでこの扱いですから、先方からしてみればまさに恩を仇で返されたような気分でしょうね。
同様に恩を仇で返したと言えば、先日新婚早々にわざわざ日本を訪問していただいたブータン国王夫妻に対する侮辱があまりにひどすぎると話題になっていますが、まずは記事から紹介してみましょう。

フジテレビ「笑っていいとも」ブータン国王夫妻の物まねに、非難殺到(2011年12月29日サーチナ)

  フジテレビで28日に放映された、「笑っていいとも! 年忘れ特大号2011」で、劇団ひとりさんがAKB48の秋元才加さんとともに、ブータン国王夫妻の物まねを披露した。しかし、これが国王夫妻を侮辱したとして、インターネットを中心に波紋が広がっている。

  2ちゃんねるでは、「これ、ブータンの人が見たらどう思うだろう」「超えちゃいけないライン完全に超えてる」「ブータンに申し訳ない」「局がどうかしている」などと非難の声が上がっている。

  また、ツイッター上では劇団ひとりさんのアカウントにもコメントが相次いでおり、「ブータン国王のものまねは最低だ。本当にTVは終わってる」「フジテレビをはじめ、マスコミは許せない」「これは酷い。大人のする事じゃない」といった抗議の声も見られた。

  一方、YouTubeやニコニコ動画にも、同番組の動画がアップされていたが、現在はフジテレビの申し立てによって、多くは削除されているようだ。

  ブータン国王は親日家として知られ、東日本大震災発生直後の12日には日本の被災者のための式典を行い、復興支援として義援金100万ドル(約8000万円)を日本に寄付した。また11月には国賓として日本を訪れ、福島の被災地の小学校を訪問し、子どもたちを激励するなどした。(編集担当:李信恵・山口幸治)

実際の様子を交えた報道はこちらに取り上げられていますが、「さすがフジテレビ」「ありえない」「呆れてものが言えん」といった反応も当然ですが、それ以上に何より全く笑えないというのが芸人として致命的に痛すぎるというものですよね。
近頃ではテレビ業界も視聴率低下がとどまるところを知らず「若者のテレビ離れが危惧される」などと言っているようですが(苦笑)、こういう馬鹿げた番組を拒否するという当たり前の健全な判断力を持つことは批判されるようなことなのか、それとも今の日本ではマスコミ並みの倫理観欠乏症に罹患しなければ一人前だと認められないとでも言うのでしょうか。
ネット上では「フジは親日国を貶めることはあっても、チマチョゴリを来たイミョンバク大統領夫妻をおちょくったりは絶対にしないだろうに」などという穿った(?)意見まであるようですが、これが天下のNHKともなれば親日国どころか自らの国そのものを貶めることに熱心だと定評があるようです。

NHK「平清盛」、初回視聴率が歴代ワースト3 「惨敗」は昨夏から決まっていた!(2012年1月10日J-CASTニュース)

   NHK大河ドラマ「平清盛」の初回視聴率が、大河ドラマ歴代ワースト3の17.3%だったことがビデオリサーチの調べで分かった。前作の、評判が芳しくなかった「江」の初回よりも4.4%下回った。

   ネットでこの原因について検証が行われていて、「低視聴率は始めから分かっていた」という意見が多く出ている。

「王家」連呼はNHKがやってはならないこと

   初回(2012年1月8日放送)が放送されると、ネット上には「やっぱり『王家』が連呼されている!」などと騒ぎになった。

   実は11年8月にNHKホームページに掲載されたドラマ「平清盛」の紹介が間違っている、などと騒ぎになり、NHKに抗議が殺到した。

   ドラマに登場する鳥羽天皇、上皇、後白河天皇などの「天皇家」を「王家」と表示し、「この国最強の王になった」などと解説していたからだ。皇室は王家ではないし、皇帝は王よりも位が上。日本の天皇を「王」と呼ぶ韓国などの国も存在するが、それは権威を貶めたいためであり、NHKがやってはいけないことだ、という批判だった。

   NHKはこうした批判を受け、「王家」の表示を「朝廷」に変更したが、実際のドラマではそのまま「王家」が使われていた。ネットでは、

    「日本の皇室を王家と辱めた番組なんて誰が見るんだよwww

などと批判が続いた。

   NHKは、最近の「平清盛」の番組宣伝でも再び「王家」の表現を使っており、番組開始前から、そのことに対してネットで批判の声が再燃していた。

主役が登場してから論じようという意見も

   初回視聴率が歴代ワースト3だったことがわかると、「王家」使用が大きな失点となり、日本の歴史ドラマファンを敵に回していたのだから当然、といった意見が多く出た。

   また、「江」が独自の歴史観や、登場人物の奔放な振る舞いが仇となって人気が低迷したことを反省せず、「平清盛」でも「王家」騒動によって似たような展開になると感じた視聴者が観るのを避けたし、大河ドラマ離れをした人が増えたはず、と発言している人もいる。
(略)

ま、そもそも昨今の大河ドラマはあまりに脚本がひどすぎるという声も多いようですけれども、その一つに歴史的事実を全く無視して独自解釈(笑)に走りすぎるというところがありますよね。
今更フィクションのドラマに向かって歴史のことをどうこう言っても仕方がないのかも知れませんが、日本においては王という呼び方は皇族に連なる親王より下位の男子に対する称号であって、王家と言うのはその方の一族という意味ですから、天皇家とは全く異なる意味になってしまいますよね。
記事中にもありますように断固として天皇などと呼ぶべきではない!あれはあくまでも日王である!と独自表記で統一している近隣国家も存在するのは事実ですが、日本の国民からお金を集めて運営している放送局が他国に向けたドラマを作るというのはおかしなことではないでしょうか?
NHKでは昨年末にも「日本の若者の間には日本語にハングルを混ぜることが流行っている!」などと大々的に報道して「聞いたことねえよw」と大炎上、結局は韓国人アイドルのファンクラブ会員に取材しただけだったと言うことが明らかにされていますが、捏造を交えてでもご機嫌を取らなければならない事情でもあるのでしょうかね?
いずれにしても特権的地位にあぐらをかいておかしなことをやっているばかりの人々がいるということであれば、それに対してちょっとおかしいよとNOを突きつけることも不毛な政治批判以上に健全な民主主義社会の成熟に必要なことではないかなと思います、

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2012年1月13日 (金)

医師は全てgeneralistたるべし!は確かに正論なのですが

最初に全くの余談なのですが、日経メディカルオンラインが昨年出した記事のアクセスランキングを出しているのですが、その中でもトップ10に入ったのはこちらの記事だったということです。

1位 2度の退局を経て、やっと理想の職場に(1/19)
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_138221_9985_4

2位 「よくそれで医者になれましたね?」(8/10)
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_138221_9985_5

3位 あなたの出身大学の国試合格率は?(3/23)
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_138221_9985_6

4位 今年の私立医学部入試に二つの特徴(4/25)
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_138221_9985_7

5位 一度は失敗するも、用心を重ねてベストな病院に転職(1/26)
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_138221_9985_8

6位 医局を離れる不安を断ち切って得た充実の日々(1/4)
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_138221_9985_9

7位 「助けるに値しない」病院含め、3病院で院長務める(8/15)
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_138221_9985_10

8位 女医嫌いの女医(8/3)
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_138221_9985_11

9位 米国の医学生として帰国し、母国の医療に驚き(4/21)
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_138221_9985_12

10位 医者夫婦が離婚の危機を乗り越えるには(2/25)
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_138221_9985_13

年間何百かある記事の中でこういうのが上位に来るのかとなかなか興味深いですけれども、とりわけランキングを見ていただいても判る通り、医局人事から離れて(職場、あるいは職種をそのものを)転職するということに関わる記事が非常に大きな注目を集めていることが判りますよね。
ひと頃話題になった激務に疲れ果てての逃散であるとか古典的なドロップアウトばかりではなくて、自己実現の手段として医局人事などという他人任せのやり方では手ぬるいという前向きな考え方での転職も数多いようですが、いずれにしても共通するのは不満の多い医局人事に「我慢」を続けてもいいことはなかった、自分で自分の道を探して大満足という成功体験ばかりです。
もちろんこうした記事は取材を受けた結果記事になるわけですから、転職で失敗して人知れず消えていったという方々は表に出る機会が少ないというバイアスもあるのでしょうが、医師あるいは医療関係者が多く含まれる読者層にとってこうした記事が大きな関心を集めているというのも一つの現実だということでしょうか。

一昔前でも「黙って医局人事に従ってドサ回りを続けていれば、いずれどこかで輝く日もあるさ」的な純朴な方はさすがに少数派だったでしょうが、それでも我慢出来ないような不満でもなければまあこれも仕事だからと割り切って黙々と言われた職場で言われた仕事をこなすという先生方は相応にいたからこそ、僻地公立病院やらいわゆる地雷病院の数々も何とか生き残っていたわけですよね。
それが学生自体の進路として内科、外科といったメジャー系医局から眼科、皮膚科といったマイナー系へと主流が移っていったころからどこの医局も人事をやりくりするのに四苦八苦するようになってきた、売り手市場になったことに加えて医師自体の権利意識も高まり、医局人事で無理強いをしようものなら即医局辞めます!で組織自体が成立しないということになってしまうわけです。
とどめを刺したのが自分で各施設を比較検討し就職先を選ぶという新臨床研修制度の登場だったと思いますが、世の中のほとんどの職業で当たり前に行われてきた就職活動というものが医師の世界にも導入された影響は極めて大きく、一昔前のようにとりあえず医局に入っておけば職場探しで面倒がないからなどといったものぐさな人間は激減してしまいました。

現代の医局というところは特定の分野を極めたいだとか、大学で特別なことをやりたいといった目的意識が前提にあってはじめて積極的に選ばれるものになってきていて、そうでなければ生涯大学医局とは無縁に病院を渡り歩いて臨床に携わっていく人々が増えていくのだろうと思います。
それはそれでいいのですが、かつての大学病院に数年御礼奉公していれば黙っていても専門医受験資格が手に入る(大学病院はほとんどの領域で専門医の認定施設になっています)ということがなくなってくると、次第にあれやこれやと受験資格が面倒くさくなってきた専門医取得ということにも今まで以上に細々とした計算が必要になってくるのでしょうね。
以前から当「ぐり研」でも何度か取り上げてきた通り、認定のあり方や診療報酬における位置づけなども含めて専門医制度というものがそろそろ曲がり角を迎えているとはしばしば言われるところですが、そんな中でまた議論を呼びそうな話が出ていましたので紹介しておきましょう。

厚労省、「総合診療医」育成を検討 在宅医療の柱に(2012年1月10日日本経済新聞)

 厚生労働省は多様な病気に対応できる「総合診療医(仮称)」を育成する制度の検討に着手した。国家試験合格後、2年間の臨床研修を終えた医師を対象に、3年程度の特別な研修を課したうえで総合診療医と認める案が有力だ。
 2018年度をメドに現場に投入することを目指す。医師の専門志向が強まるなか、地域医療の現場で不足している幅広い診療能力を持つ医師の養成を進める。

専門医制度に「総合医」の位置付けを- 厚労省検討会(2012年1月11日CBニュース)

 専門医認定の見直しを検討する厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」(座長=高久史麿・自治医科大学長)は11日、臓器・疾患を問わず幅広く患者に対応できる「総合医」をめぐり関係団体などからヒアリングを行った。この中で福井次矢委員(聖路加国際病院長)は、新たな専門医制度に総合医を組み込み、普及を図るよう提言した。

 福井委員は、総合医のメリットとして、臓器・疾病ごとの専門医に比べ、複数の臓器に疾病がある患者を効率的に診療できると強調。患者に最初から専門医が対応するのではなく、まず総合医が患者を診療し、重症患者を適切なタイミングで専門医に紹介する医療体制が望ましいとの認識を示した。
 一方で、総合医をめぐる問題として、教育体制の不備や、総合医を低く評価する医療界・患者の価値観などを指摘。総合医を普及させるには、医療体制に関する国のビジョンの中で総合医を位置付けるなど、制度面での裏付けが必要だと訴えた。

 このほか、参考人として出席した日本プライマリ・ケア連合学会の前沢政次理事長も、総合医の必要性を訴えた。背景には、▽高齢者の心身を総合的に診る医師の不足▽単科では対応が難しい症例の増加―などがあるとした。

 その後の議論では、専門医制度に総合医を位置付けることに強い反対はなく、制度上で具体的にどう位置付けるかが論点になった。内科や外科など基本領域の専門医資格を取得した上で、神経内科や心臓血管外科などサブスペシャリティ領域の資格を取得する「二階建て制」の制度を提案している池田康夫委員(日本専門医制評価・認定機構理事長)が、「基本領域として位置付けるのがよいのではないか。総合医から、循環器(内科)や血液(内科)など自分が強いサブスペシャリティに進むことができる」と述べるなど、基本領域の一つにすべきだとの意見が多勢を占めた

この総合医というもの、以前からその必要性は誰しも認めるところながら実際になかなか定着してこないというのは、一つには偉い先生=何かの専門家として名の知れた人物という患者側の思い込みが「あの有名な先生に是非診てもらいたい」という専門医志向をもたらしているのだという指摘はしばしばされるところですが、基本的には医療受診に関する習慣の問題ではないかと思います。
イギリスなどを筆頭に諸外国でよく行われている制度として患者はまず家庭医としてかかりつけの総合医を受診する、その結果必要が認められた場合に限って専門医に紹介されるという二階建て構造がよく取り上げられますが、日本では医師会などの強い働きかけもあってのことでしょうか(苦笑)、いつでもどこでも患者は好きに受診していいという仕組みになっています。
逆に言えば数多の学会で指導的立場にある大先生だろうが、専門医受験資格もないぺーぺーだろうが保険診療上は同じ一人の医者として扱われるということで、一部の医師に患者が集中して疲弊する原因にもなっているとか専門医取得によって診療報酬上も差別化するべきだとか色々と言われていたものでした。
いずれにしても今中堅以上で働いている先生方のほとんどは旧来の専門分野を極め特化していくという形で育ってきた方々ですから、本来であれば何の病気か判らない初診などにかり出され不特定多数を相手に仕事をするには不適であるはずなんですが、患者からみればそういう適性を評価する物差しがなかったわけですから畑違いの専門医などの指標で代用するしかなかったということですよね。

専門医を始めspecialistとしての格付けに対するgeneralistとしての格付けに適当なものがないなら作ればいいじゃないかとは誰でも考えるところですが、今回の議論にもあるようにそれではそのキャリアをどのように形成していくべきかという段階ですでに話が割れているというのは、総合医とは専門医よりもはるかに広い領域を対象にすることになるという当たり前の大前提があります。
そもそもspecialistというのはどういうものかと言えば、例えば研究者という人間は基本的に今まで誰も知らなかった事実を明らかにするために仕事をしているということになっていますから、極端なことを言えばたかだかキャリア2~3年の大学院生であってもその領域に関しては世界最高の権威であるという言い方も出来るわけです(実際はもちろん、多くの研究は近接する関連領域にまたがって存在するものですが)。
一方でgeneralistと言うと全身あらゆる疾患を鑑別し、少なくとも一定レベルでの診療を行えなければならない理屈ですから、一つにはそうした能力は一定レベルであらゆる医師が所持しておくべきものであるという考え方があり、他方では一分野のみに特化した専門医よりも他分野に精通した総合医の方が上位概念であってしかるべきだという考え方があるということです。
もちろん概念上のかくあるべし論は十分議論すべきだとして、個人的に考えることは実際の臨床上にこの総合医という身分をどう有益に位置づけて活用していくべきかということを考えて見た場合に、今までのように総合医=何の専門性もないレベルの低い医者的なとらえ方をされてしまうのが一番よろしくないんじゃないかと思うのですよね。

今現在求められている総合医というのは単なる専門馬鹿ではない証明としての総合医という一資格に過ぎないのか、それとも旧来の専門医制度内の縦関係で成立してきた医療業界に専門医と総合医というもう一つ別な座標軸を形成するようなものであるのか、恐らく総合医を標榜してきた先生方や総合医賛成と言っている国民のイメージしているのは後者の方なのではないかという気がしますよね。
そうなるともちろん総合医的能力は全医師必須のものであり、理想的には研修医の段階である程度のレベルに達しているのが望ましいとは言え、それではまず総合医資格を基礎領域として取得させ、その上で各領域の専門医に進ませるというやり方にしてしまうと、なんだ結局総合医というのは専門医にもなれなかったダメ医者じゃないかという世間の誤解を制度的にも確定づけてしまうだけになってしまいそうです。
その点からまず最初に総合医をという意見が主導的であるというのですから少し困ったことになるんじゃないかなと危惧しているのですが、議論に加わっている人達は単なる専門医資格の一つとしてある程度generalに診られる人も資格認定しようと言うだけなのか、それとも現在の医療制度を再編していく上でも活用可能な新概念としての総合医制度創出までも視野に入れているのかですよね。
もの凄く深読みをして考えるのであれば、いつでもどこでも自由に受診できるという日本の制度は素晴らしいんだと絶讚してきた方々が、その制度を突き崩しかねない総合医という対立概念を敢えて有名無実化するために話を進めようとしている…なんてこともあり得るのでしょうか。

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2012年1月12日 (木)

南極海捕鯨船団 またも不法侵入を許す

大山鳴動して…と言うほどではありませんけれども、結局南極海での騒動は当面ネズミ三匹で終わったという落ちがついたようです。

<調査捕鯨>シー・シェパード支持の3人 監視船に乗り込む(2012年1月8日毎日新聞)

 水産庁は8日、南極海の調査捕鯨船団に警備のため同行している同庁の監視船「第2昭南丸」(712トン)に、豪州人の男3人が無許可で乗り込んできたと発表した。同庁や反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)のホームページによると、3人はSSを支持する豪州の団体「フォレスト・レスキュー」のメンバー。SSによる妨害活動の一環とみて、同乗中の海上保安庁の保安官が船内で事情を聴いている

 3人は日本時間の8日午前5時40分ごろ、豪州南西部のバンベリー港約40キロ沖にいた監視船にゴムボートで接近し、乗り込んだ。乗組員や3人にけがはなく、船体にも被害はなかった。

 海上保安庁によると、3人は船員法に基づく「保護」の措置として船内にとどまっており、保安官の聴取に「我々はSSのメンバーではない」と話しているという。同庁は艦船侵入容疑での立件の可否などを検討する。

 監視船は、SS対策のため初めて現地派遣された。捕鯨船などへの乗り込み行為は過去に2度あり、今年度は初。SSは今年度も1月4日以降、捕鯨船に発煙筒を投げつけるなどの妨害行為を行っている。【曽田拓、川上晃弘】

反捕鯨団体の3人 引き渡しへ(2012年1月9日NHK)

日本の調査捕鯨に同行してオーストラリア沖を航行していた水産庁の船に、反捕鯨団体のメンバー3人が無断で乗り込んだ問題で、日本政府は、乗組員がけがをするような妨害活動がなかったことなどから、3人を逮捕せずにオーストラリア政府に引き渡すことを決めました

この問題は、8日、オーストラリア南西部の沖合で調査捕鯨に同行している水産庁の監視船「第二昭南丸」に、反捕鯨団体「シー・シェパード」の関連団体のメンバー3人が無断で乗り込んできたものです。監視船には海上保安官も同乗していて、3人の身柄を拘束せずに任意で事情を聞いていました。その後、関係省庁で検討した結果、おととし、「シー・シェパード」の元船長が乗り込んできたときとは違い、乗組員にけがや船体に損傷が生じるような妨害活動がなかったことや、このあとも調査捕鯨を続けることなどから、3人を逮捕せず、オーストラリア政府に引き渡すことを決めました。政府は、今後、外交ルートを通じてこの方針をオーストラリア政府に伝え、調整を進めることにしています。

日本政府の協力に謝意=監視船侵入3人の引き渡しで-豪首相報道官(2012年1月10日時事ドットコム)

 【シドニー時事】オーストラリアのギラード首相の報道官は10日、声明を発表し、日本の調査捕鯨監視船「第2昭南丸」に反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」の手助けを受けて豪州人活動家3人が侵入した問題で、日本政府が豪側の要請に応じ、3人を立件せず豪政府に引き渡す方針を固めたことについて「日本政府の協力に感謝する」と表明した。
 同報道官は、現在公海上を航行中の第2昭南丸から引き渡しを受けるため、豪政府の船を派遣したことを明らかにした。一方で3人の侵入行為に関しては「容認できない」と批判し、今後同様の行為をした場合には訴追される可能性があるとくぎを刺した

不法侵入の動機としては彼ら豪州のマイナー団体にはSSの活動に乗っかることで一気に国際的知名度を引き上げる好機でもあり、使い捨てても何ら惜しくない鉄砲玉が手に入るSS側との間に思惑が一致したということでしょうが、以前にも活動家の不法侵入を許したのに何故また同じような侵入を許したのか?とも思われる事件でもありますよね。
例によって産経の佐々木記者が一連の経緯を詳しく伝えているので参照いただければと思いますが、監視船の役割からして彼らをさっさとお引き取りいただくのはやむない判断だとしても、狙い通りの展開を許してしまった点は大いに反省し対策を再検討すべきではないかなという気がします。

【参考】シー・シェパード支援団体が乗り込み作戦を決行、第2昭南丸はなぜ乗り込みを許したのか (2012年1月9日佐々木記者ブログ)

同団体メンバーの引き渡しを求めていた豪政府も一見すると日本側に謝意を示して平和的に解決したかのような報道がなされていますが、実際のところはギラード首相曰く「捕鯨をやめさせるには法的措置が最適な方法」であり、すでに政府が国際司法裁判所に提訴している以上は勝手に危険なことをやるなよと言っているだけのようですね。
ただ豪政府としても日本との法的対決を目指す以上あまり無原則な支援を表立って続けるわけにもいかないという判断はあるのでしょうか、先日も税法上の規定に従ってSSに給油等にかかる税金20万ドルを払えと言っているのがケシカランとワトソン代表から筋違いの批判を受けていましたけれども、日本としては豪政府が陰に日向に行ってきたテロ支援行為を指摘していくだけでもそれなりに有効とも言えそうです。
いずれにしてもこの件に関してはSS側は日本によってメンバーが「拘束された」と主張し、日本側は拘束は行わず任意で事情を聞いていると言いとお互いの主張が食い違っていますけれども、SS側とすればこうした外部から呼び寄せた鉄砲玉を幾らでも補給すれば自ら手を汚さずに幾らでも牽制のジャブを放てると示した形ですよね。
今シーズンは三隻の船を用意していたSSですが、せっかく新規に導入した高速船が先日の大波を受けて船体が破損し同僚船に付き添われ撤退した結果、南極海で活動を続けるのは一隻だけになっているということですから、彼らの立場に立ってみれば今年の活動の「成果」を得るためにも一発逆転を狙って今後思いがけない派手なパフォーマンスに走る可能性も出てきたとも思われます。

南極海の外に目を転じてみると、先日は日鯨研が米連邦裁判所にSSを提訴したということをお伝えしましたが、これに続いて和歌山では地元住民に暴行を働いた活動家が逮捕され、彼らグループの滞在先が一斉に家宅捜査を受けるといった形で国内でも締め付けが厳しくなってきています、
SS側が「犯罪などしていない。目撃者もいないじゃないか。日本の警察による計画的な陰謀だ」などと例によって非難声明を出しているのはもはや様式美というものですが、連中は連中で諸外国において「日本は震災への募金を捕鯨に転用している!」などとデタラメを垂れ流して回り日本政府からも抗議を受けたくらいですから、仮に国を挙げての反SS活動が本格化している現れだとしても自業自得で何ら不思議はないわけです。
その捕鯨の町の一つとして彼らSSの活動が続く和歌山県は太地町からですが、先日はSPA!によっておもしろい潜入ルポが行われていたということで一部を引用してみましょう。

シー・シェパードに入団した(2012年1月8日日刊SPA!)より抜粋

日本の捕鯨活動に対し、手段を選ばぬ過激な妨害行為を行い賛否両論を巻き起こしている反捕鯨団体、シー・シェパード(以下、SS)。アメリカに本部を置き、反捕鯨派の有名人や大手企業に支持される一方、一部では“エコテロリスト”とも呼ばれている。

2010年からはついに捕鯨の名所・和歌山県太地町に常駐を開始、さらに最近では捕鯨妨害に際しドローン(無人機)を2機導入したと報じられその手口は年々過激化している。

そんななか、編集部はSSが日本人の団員を公募しており、むしろ歓迎しているという情報を入手した。
(略)
応募方法はホームページからPDFを印刷し、ボランティア経験や無線知識の有無などを詳細に記入するだけ。さらに志望動機を英語でプレゼンし、YouTube上にアップするというもの(※年度によって変更あり)。案外、簡単に一員になれてしまうことに驚かされる。本来の応募方法だと合否が決まるまで時間がかかりすぎるため、和歌山県太地町まで出向き、飛び込みで入団を申し込むことにした。
(略)
SSについて語る地元住民の口は一様に重い。最近でこそ網をナイフで切るなどの直接行動は控えているようだが、ニヤニヤしながら至近距離まで近づきカメラを回したり、漁民に罵声を浴びせてきたりすることはままあるという。そこでキレたりしたらSSの思うツボ。すぐさま動画に撮られ、「野蛮な捕鯨関係者」という演出を施されてしまうのだ。こうしたことから、太地町の住民はSSの存在を無視するようになった。むしろ今は町の外から来た右翼とSS間でトラブルが絶えず、地元の漁業関係者不在のまま太地町の捕鯨問題は進行している。

さて、そのSSのメンバーだが、隣町・勝浦のビジネスホテルを定宿にしているという。彼らは食料を大量に買い込み、ホテルの部屋で自炊をしている。移動もすべてレンタカーによるもので、普段はホテルにひきこもり、ほとんど街に出ることがないらしい。長期間に渡り勝浦町に滞在しているにもかかわらず、素性はほとんど知られていないのだ。

とはいうものの地道な聞き込み調査を続けているうち、彼らがよく足を運ぶ飲み屋があることが判明した。『R』というそのスナックは、なんと店長自身が太地町くじら博物館の関係者。店内のいたるところに鯨の写真やポスターが貼ってある。つまりSSの連中は、むざむざ敵陣営のスナックまで足を運び酒を飲んだくれているというのだ。『R』の店長に話を聞くと、あっさり「あぁ、よく来ますよ」と認めてくれた。

しかし店で聞いたSSの実態は、こちらの予想とはだいぶ違うものだった。まずSSには、過激な活動に眉をひそめる穏健派の一派がいるという。ベジタリアンの彼らは、あくまでも気のいい自然主義者地元住民の声にも一定の理解を示している。過去には直接行動派が店内に入ってこようとするところを、ベジタリアン一派が追い出すという一幕もあったらしい。SSは決して一枚岩ではないのだ。
(略)

この後に続く実際の潜入調査?そのものは正直食い足りないというのでしょうか、一緒に町内を出歩いてみましたレベルで終わっているのは残念ですけれども、記事中にもありました通りSS内部(そして恐らくは、周辺関連団体も含めて)においてもかなりの温度差があり、逆に言えばワトソン代表らがこうしたお気楽な自然主義者をうまく取り込み手頃で安上がりな手駒として利用しているとも言えそうですよね。
そうしたワトソンに利用され使い捨てられて終わった人間の一典型例とも言えそうなのが、かつて日本の捕鯨船団に不法侵入を果たし裁判にまでなったピート・ベスーン元船長ですが、祖国ニュージーランドに帰国したベスーン船長がいつ頃からかワトソン代表を口を極めて非難するようになったのもそうした欺瞞に気付かざるを得なかったからだとも考えられています。
この両者の非難合戦とも言える文書のやりとりは世間に対しても公開されていますけれども、おもしろいのは我々の視点からすると(極めて控えめに表現しても)決してSSにとって評価が好転する内容とも思えないこのやりとりをわざわざ公開するワトソン氏らの考え方で、もちろんベスーン元船長側が先に公開したという事情はあるにせよやはり本質的な感覚の部分で少しばかり違うところがあるんだろうなと感じざるを得ません。
逆に言えばSPA!の記事にも示唆されているように、こうしたワトソン代表ら過激なコアメンバーの感覚に支持者も含めて全員がついていけているとも思えず、広報合戦の様相も呈しつつある対SS戦略においてその辺りも今後付け入るべき隙の一つということになるのでしょうか。

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2012年1月11日 (水)

被災地の医療再建に関わる、なんとも微妙な話題

まずは沢穂希選手のFIFA世界最優秀選手受賞という偉業達成、おめでとうございます。
今後日本人選手がおいそれと追いつけないような金字塔を打ち立ててしまったということですが、厳しい話題ばかりであった昨年一年にあって国民を鼓舞する喜ばしいニュースとなったのではないかと思いますね。
さて、その厳しい世情の中心ともなったのがご存知震災関連のニュースですけれども、現地医療機関にとってはいよいよもってこれは厳しいという話題がまた新たに出てきたようです。

民間医療復旧に支障 補助金が建物に限定、機器対象外/宮城(2012年1月8日河北新報)

 東日本大震災で被災した民間医療機関に対する国と宮城県の復旧支援をめぐり、「現場の実情に合っていない」との強い批判の声が上がっている。認定される被害額が大きく絞り込まれるケースが続出、休日当番医などを務めてきた診療所は医療機器が補助の対象外となるなど、適用制度の違いで支援に格差も生じている。被害の査定作業がほぼ終了する中、地域医療の復興が遅れかねない事態に医療関係者は不安を募らせている。(藤田和彦)

 大津波で1階が水没し、大規模半壊の被害を受けた宮城県気仙沼市の有床診療所、森田医院。12月に県庁で受けた国の査定は、森田潔院長(52)にとって失望の連続だった。

<憤り隠せず>
 森田院長によると、被害総額は約8000万円に上る。補助が見込める建物部分(約2000万円)を申請したが、火災報知機やナースコール設備などが次々と「不可」とされ、認定された被害額は約1200万円分だけだった。補助率は2分の1で、交付額は約600万円にとどまる見通しだ。
 電子内視鏡やエックス線装置など約6000万円に上る医療機器の被害は、国の基準でもともと対象外。森田院長は「津波被害の深刻さが全く考慮されていない。これでは地域医療はもたない」と憤りを隠さない。
 森田医院が申請したのは、公的医療機関と、休日当番医などの政策医療を担う民間医療機関を対象に、国が設ける「医療施設等災害復旧費補助金」。補助額に一律の上限はないが、支援対象が被災した建物だけに限定される制約がある。
 宮城県医師会の佐藤和宏常任理事は「医療機器は診療再開に不可欠である上、1台1000万円を超えるケースもある。被災した診療所には重荷だ」と指摘し、補助対象の拡大を訴える。

<逆転現象も>
 医療現場をさらに困惑させているのが、国の「地域医療再生基金」を原資とした別の補助制度とのバランスだ。
 再生基金の補助対象は、政策医療を行わず、復旧費補助金の枠外となった民間医療機関。制度を運用する宮城県は「全壊した医科診療所の補助上限額1000万円」などと決めた以外は使途に制約を加えず、医療機器への充当も可能となる。
 使い勝手はいいが予算枠に限りがある。森田医院のような政策医療を行う医療機関は原則対象外とされる見込みだ。
 宮城県沿岸部の医療機関関係者は「当番医を務める診療所は検査機器を多めに備えて協力してきた。そうした所が割を食う状況になりかねない」と憂慮する。
 宮城県医療整備課は「政策医療に協力しながら損をするという逆転現象が起きないように、きめ細かく調整していきたい」と話している。

国にしても宮城県にしても何かと物入りの時期で大盤振る舞いも出来ないという事情もあるのでしょうが、しかし東北地方の医療機関が大いに儲かっていたという噂も聞かないだけに、8000万の被害に対して出るお金が600万では同等規模の診療体制再建どころか、間違いなく大幅な縮小を強いられる施設が続出しそうですよね。
こうした現地医療機関は震災後も被災地の医療を地道に支えてきたいわば功労者揃いであるだけに、今になってこういう仕打ちをされたのでは裏切られたという感情的反発も強そうですが、「きめ細かく調整」などという微調整レベルで済む話でもなさそうな乖離があるだけに、ハードウェアの再建が難しいだけでなく下手をすると他地域から好条件でスタッフを引き抜かれる施設が続出するようになるかも知れません。
もともと医療過疎が言われてきた東北地方においては、例えば岩手県において久しく公立病院再編問題が紛糾していたように医療の再編の必要性がかねて認識されながら一向に進んでこなかった側面もあって、福島や沿岸部のみならず地域全体を巻き込んでの医療再編がこうした外圧によって強いられるということにもなるのでしょうか。
ただ見ていますとお金がないから使い道をよく考えなければならないのは当然ですが、どうも話の順序が違っているのではないかという気配もあって、例えば先日は唐突にトップダウンでこんな話が出てきたというのはどういうことなのかですよね。

福島の18歳以下医療費無料化、首相が検討の意向/福島(2012年1月8日朝日新聞)

 野田佳彦首相は8日、東京電力福島第一原発事故の「収束宣言」をしてから初めて福島県を訪れた。首相は、県内の18歳以下の医療費無料化について「大変重要な課題と受け止めさせていただいた」と、検討する考えを記者団に表明。政権内で調整していく方針だ。

 18歳以下の医療費無料化は、福島県が求めている。放射線被曝(ひばく)への懸念から子どもが県外に避難しているため、人口の流出を防ぐねらいがある。この日、野田首相と会談した佐藤雄平県知事が改めて要請した。

 経費は年間100億円弱と試算。だが、政府の復興対策本部は「線引きが難しく、風邪なども含めれば財政負担も多額になる」(幹部)と否定的だ。8日の福島復興再生協議会で、首相は「政府内にもいろいろな意見がある。難しい問題だ」とも述べたという。

もともとこの話、元をたどれば昨年11月に官邸を訪れた佐藤知事の側から提出された緊急要望書の中にあった主要課題の一つであったようなのですが、これに対して総理も二つ返事で検討を指示することにしたと言いますから、言ってみれば福島県に対する現政権の大きなお土産として浮上してきた話だとも言えそうです。
しかしながらかねて各地の自治体でも小児医療無料化をうたえば移住者が増える!などと人気取り政策としては非常に有効だとされていて、それに味を占めたか小児どころかさらに広範囲に対象を拡大する地域も増えてきているようですが、その結果全国各地の小児科ではコンビニ受診が激増して悲鳴が上がっているのも事実ですよね。
もともと小児科や産科といった領域は平時であっても常に人手不足で回らない職場として知られていて、特に震災以前から医師流出の著しい「聖地」福島あたりですと不足感も半端ないはずなんですが、前述の記事のような物理的な医療再建の阻害要因に加えて、医療供給体制も崩壊したままなのに需要だけをますます増やそうと言うのですから、現場がそれについていけるかどうかでしょう。

もちろんそれだけの予算をどこを削って引き出すのかということも実施に当たっての大きすぎる課題で、下手すると現地医療機関再建への補助金を減らして財源捻出しますなんてことにでもなればダブルパンチで被災地医療機関の負担だけが増していく天下の悪政ということにもなりかねませんよね。
政治主導で政策を考えるならば、使った予算額あたりで支持率向上への貢献度が高い政策ほど良い政策であるということになるのかも知れませんが、医療も含めて崩壊したインフラの再整備についてどこを優先して行っていくべきかという判断を、目先の歓心を買うというだけの観点から行っていっていいものなのか?という気はします。

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2012年1月10日 (火)

地域医療絡みのゴシップ二題

最近立て続けに地域医療に関わる話題が出ていたのですが、いずれもあまりおもしろい話でもなさそうです。
まずは日本でも有数の病院が関わる地域医療が、思わぬところで危機を迎えることになったというニュースから紹介してみましょう。

減免措置問題で太陽会が館山市長に申し入れ- 亀田理事長「公開の場で協議を」/千葉(2012年1月5日CBニュース)

 千葉県館山市が2012年度以降、市内にある安房地域医療センター(水谷正彦院長、149床)に対する固定資産税と都市計画税の減免措置を行わない方針を示している問題で、同センターを運営する社会福祉法人太陽会の亀田信介理事長は5日、同市の金丸謙一市長に対し、公開の場での協議などを求める申し入れを書面で行った。減免額は年間で約3000万円に上り、亀田理事長は、「地域医療、及び24時間365日の救急医療を安定的に提供し続ける使命を果たせなくなることを危惧する」としている。

 この問題をめぐっては、館山市が昨年10月、太陽会に対し、08年度から行っている固定資産税などの減免措置を今年度で打ち切る内容の通知を送付。その後、昨年12月の定例市議会で、市側が条例の改正案を提出したが、継続審議となった経緯がある。

 減免措置の打ち切りについて市側は、総務省が昨年6月に出した地方税の減免措置の見直しに関する通達などを根拠としているが、太陽会側は申し入れで、▽広く不特定かつ多数の公衆に医療を提供する施設であり、過去の判例(朝鮮総連関連施設に対する固定資産税の減免措置)に該当しない▽これまでも同様の通達が出ているが、市側が減免措置を行ってきた―ことなどから、「減免措置を停止する根拠にはなり得ない」と主張し、市側に改めて説明するよう要請した。
 また、「補助金で対応する」とする市側の対応については、補助金は単年度で交付されることや、仮に減免から給付に切り替えるとしても、民事上の契約などを結んだ上で、確実に給付ができる段階になってから措置を停止するよう求めた

 安房地域医療センターは08年4月、経営難に陥っていた旧安房医師会病院の経営を引き継ぐ形で開設。救急医療の提供と約10億円に上る負債を引き受ける代わりに、同病院に対する財政措置を継続することが条件だった。日本有数の病院として知られる亀田総合病院(千葉県鴨川市)を経営する系列の医療法人鉄蕉会の支援もあり、同センターは現在、年間1500-1700件の救急搬送を受け入れている
 救急医療のさらなる充実を目指し、太陽会は昨年5月、新たな救急棟の着工に踏み切ったが、今年春のオープンを間近に控え、同センターの経営に影響が出る可能性もある。

固定資産税の減免継続へ 館山市が条例案撤回 安房地域医療センター/千葉(2012年1月7日千葉日報)

 社会福祉法人太陽会(亀田信介理事長)が運営する安房地域医療センター(館山市山本、水谷正彦院長)の固定資産税減免をめぐる問題で、同市の金丸謙一市長は6日、12月定例議会で継続審査となっていた、同センターが課税対象となる市税条例改正案の撤回を発表した。2月3日予定の臨時議会で撤回する。同市で条例案の撤回は2006年3月以来で、金丸市政では初めて

 撤回理由について金丸市長は「太陽会をはじめ議会、市民への説明が十分でなかった」と説明。寄付金への税控除など地方税法の改正に合わせた別の市税条例案を提案する。

 同センターへの減免措置はこれまで通り継続するとしつつ、委譲の前提に社会福祉法人の太陽会が、原則非課税の社会医療法人化を目指すという条件を指摘。課税と支援については今後、太陽会と協議する考えを示し、「ボタンの掛け違いで、言葉が足らず反省している。市民にも不安を与えてしまった」と弁明した。

 一方で、「医療の充実は最重要課題」として、同センターへの年間約3800万円の救急医療運営の助成金、年間1100万円の敷地無償貸与、救急棟建設へ8300万円の補助など、固定資産税減免以外の支援を挙げ、「税の免除よりも補助金のほうがより市民にも見える」と課税化の意義も訴えた

安房地域医療センター:税減免打ち切り案 館山市、条例改正案取り下げ /千葉(2012年1月7日毎日新聞)

 ◇地方税減免継続へ

 館山市が、安房地域医療センター(同市山本)に対する固定資産税と都市計画税の減免措置を、来年度から取りやめる条例改正案を市議会に提出している問題で、同市の金丸謙一市長は6日、記者会見し、同改正案を取り下げたと発表した。同センターに対する減免措置は継続することになった。

 会見で、金丸氏は同センターを運営する社会福祉法人「太陽会」(亀田信介理事長)や市民への事前説明の不十分さを謝罪。「地域医療について市民に不安を与えた」などと述べ、同センターへの支援のあり方について関係者と協議を進める方針を明らかにした。

 同センターが減免されている固定資産税など地方税は年約3000万円とされる。昨年12月市議会に同改正案が提出されて以降、太陽会側は「唐突な減免中止はセンターの経営環境の悪化をもたらし、安定した地域医療の提供を危うくする」と猛反発。市議会も「結論を急ぐべきではない」として、同改正案を継続審議としていた。【中島章隆】

記事中にもありますように元々千葉県南部の基幹病院とは言いながら元々大きな赤字運営を続けていた施設を、財政支援を条件に亀田が運営を引き受けたということですから今更支援を打ち切りますでは経営が立ちゆくはずがないのですが、説明が十分でなかったという市長の発言の真意がどこにあるのかが問題ですよね。
もちろん市側にも税の免除以外にも多大な補助を行っているという意識はあるのでしょうが、赤字施設を数多の補助によってようやく維持しているものを代案としての別の支援を先に示すこともなく、いきなり実質3000万円の支援減らしも同様の税免除廃止を言い出すというのではあまりに一方的というものでしょう。
その背後に天下の亀田ならこの程度の支出増ははした金だろう…などという考えがあったのだとしたら信頼関係を裏切る行為というものですし、この条件で経営が成り立つように亀田が体制を縮小しますなどと言い出していた日には市民にどう説明をするつもりだったのでしょうか?

無論病院経営が厳しくなっている今の時代にあっては、地方公立病院などは身の丈にあった経営に移行していくことを求められているわけですから、市長が最終的にそういう思惑でことを進めるつもりであったのであればその是非はまた別の話となりますが、その実行の手順においてまさしく「説明が十分でなかった」としか言いようがない稚拙さではなかったかということです。
まずは市長の口から財政負担が自治体の身の丈を超えたものとなっていて、それ故地域医療も抜本的に再編せざるを得ないということをきちんと説明を行い周囲の理解を得、また不良物件を引き受けスタッフも出している亀田側にも十分に筋を通してから話を進めていくべきところを、事前協議もなしにいきなり亀田側に打ち切りの通知を送るところから始まるというのは常識的にもおかしいですよね。
しかし口ではさらに医療は充実させますと言っている割にあまりに矛盾した話ですが、仮に財政的に締め付けることで亀田に自主的な撤退を行うよう圧力をかけ、亀田を悪者にする形でセンターへの財政支出を削減したかったと言うのであれば虫が良すぎる話ですし、市側が実はそうした考えで行動しているのであれば今回の件は形を変えてまた後日再燃しそうにも思いますね。

すでにこれだけでも十分お腹いっぱいという感じなのですが本日はもう一件、和歌山県からいかにも地方の医大でありそうな話題を取り上げてみましょう。

和歌山県立医大:医師派遣先から290万円 前教授、私的流用否定/和歌山2012年1月5日毎日新聞)

 和歌山県立医大(和歌山市)の腎臓内科・血液浄化センター(医局)の教授(64)=当時=が02~05年、和歌山市や堺市の二つの民間病院から計290万円の現金を受け取っていたことが分かった。2病院は正規の寄付金とは別に、病院幹部が盆暮れのあいさつで教授に直接、現金を渡していた。教授をトップとする医局は、関連病院への医師派遣などで強い権限を持っており、金銭が絡む不透明な関係が問題になりそうだ。【藤田剛、酒井祥宏、近藤希実】

 教授は99~05年まで同医大教授を務め、現在は東京都内の私立大教授で日本透析医学会理事長。取材に対し、事実関係を認め「(現金を)持って帰らせるわけにはいかなかったので、医局への寄付金として処理した」と釈明。私的流用については否定した。

 医大や病院関係者によると、2病院は透析施設を運営。和歌山市の病院は医局から非常勤で医師派遣を受けている。堺市の病院は、透析施設の開設時に医局の協力を得るなどした。

 内部資料によると、和歌山市の病院は02~05年、夏と冬の年2回、1回10万円を前教授に持参。堺市の病院は1回30万~40万円を渡していた。教授はこれを医局費会計に「寄付金」として繰り入れていた。

 医局費会計は、所属する医師が月1万円支払う医局費が主な収入源で、懇親会費やお茶代などに充てる互助会的なもの。医大の公式な会計とは異なる。

 一方、医大の寄付金処理簿によると、2病院はこの時期、290万円とは別に正規の寄付金も医局に納めていた。和歌山市の病院は03、04年度に計40万円、堺市の病院は02~05年度に計80万円を納めた。

 和歌山市の病院の理事長は取材に「医師を派遣してもらっているので、協力金を支払うという関係が以前はあった。今は正規の寄付金しか払っていない」と話した。一方、堺市の病院幹部は「医局費として出したと思う」と答え、詳しい説明を拒んだ。
(略)

和歌山医大:年20万円の寄付要請 透析関連病院に一律で/和歌山(2012年1月6日毎日新聞)

 和歌山県立医大(和歌山市)の腎臓内科・血液浄化センター(医局)を巡る問題で、同センターが透析関連病院に対し、毎年20万円の寄付を一律に要請していたことが分かった。医大の内部資料によると、同センターは二十数カ所の医療機関から、年間で計約500万~700万円を集金していた。

 毎日新聞の情報公開請求に、医大が医局ごとの寄付金処理簿(02~10年度)を開示した。それによると、同センターは10年度、医療機関27施設から計570万円の寄付を受けた。26施設が20万円、1施設が50万円を寄付。複数の透析施設を持つ医療法人は施設ごとに寄付していた。医療機関以外では、製薬会社などが計1360万円を寄付。02~10年度は、医療機関から計4970万円を集めた。

 県北部の病院事務長は「かつては医局から金額の書かれた振込用紙と寄付金の要請文が来たが、今は『お願い』という形で来る」と証言する。別の病院理事長は「医局との関係を作り、医師派遣を受けるために出すのが寄付金だ」と言い切る。

 寄付金は05年度まで、医大内にある財団法人「和歌山県医学振興会」を通じ各医局に配分される仕組みだった。独立行政法人になった06年度以降は医大の企画研究課が受付窓口に。同課が管理し、医局の研究費などに使われているという。

 血液浄化センターの准教授は取材に対し、医局が寄付額を決めている事実を認め「一律にしておいたほうが、同じ関連病院として同じように扱える」と理由を説明。現教授は「話すことは何もない」と取材に応じていない。【藤田剛、酒井祥宏、近藤希実】

和歌山医大医局に民間病院が事務員派遣 給与肩代わり/和歌山(2012年1月7日読売新聞)

 和歌山県立医大(和歌山市)の医局「腎臓内科・血液浄化センター」の前教授(64)が民間の2病院から現金を受け取っていた問題で、同医大から医師派遣を受けている別の民間病院の女性職員が十数年間にわたり、医局で事務作業をしていたことがわかった。事務員の給与を病院側が肩代わりしていた形で、同医大は、現金授受の問題とあわせ、6日に設置した調査委員会で経緯を調べる。

 女性職員は1998年頃、同県有田川町内の民間病院に採用され、2010年に退職するまで、原則として医局で仕事をしていた。この病院の事務局長は「医大にお願いして、病院事務を勉強させてもらっていた」と説明。給与は病院が支払っていたという。

 労働者派遣法に抵触する可能性もあるが、同医大の板倉徹理事長は「調査委による調査結果を待ちたい」と述べるにとどまった。

 この日、初めて開かれた調査委では、全24医局を対象に、教授らからの聞き取りや帳簿の確認などを行うことを決めた。

医局に不透明資金 カネと人の互酬 病院、盆暮れ慣習/和歌山(2012年1月5日毎日新聞)

 ◇患者1人年500万円 透析にうまみ

 透析医療の現場に常態化する金品の付け届け--。関連病院からの不透明な資金提供が明らかになった和歌山県立医大。医局は医師を派遣し、病院はカネなどを提供する。関係者はこうした実態を「長年の慣習だった」と指摘する。医師派遣などに大きな権限を持つ医大の医局と、医師不足に悩む地方病院のゆがんだ関係が浮かび上がった。【藤田剛、酒井祥宏、近藤希実】

 「医局が派遣してくれる医師の実力や人数で、提供する金額が決まる」。盆暮れの年2回、前教授(64)に現金を持参していた和歌山市内の病院幹部はこう話し、「民間の紹介業者に頼むと、入ってくる医師の技術が保証されない。透析をやる以上、中心になる先生が必要なんです」とも打ち明ける。

 市内の別の病院幹部は「十数年前まで、医局の医師派遣への謝礼は桁が違った」と証言する。医師1人に対して100万円の謝礼が必要だったという。寄付金は年間200万円、学会があれば臨時の協賛金……。「医局に貢献すれば、医師を派遣してもらえる可能性が高くなる」と別の病院理事長も明かす。

 透析医療が医大で始まったのは68年ごろ。その後、医局の協力で民間病院に透析施設が次々に開設された。透析患者1人の年間医療費は約500万円といわれ、県北部の病院事務長は「利益率がよく、売り上げが上がる」という。診療報酬は時代とともに抑制されてきたが、医大関係者は「医局は病院に対し、稼がせてやってるんやから協力しろ、という雰囲気があった」と話す。実際、患者を紹介した病院から50万円が謝礼として医局に届いたことがあった。元医局員は、ある透析病院の開院説明会に招待された際、手土産の袋に5万円の商品券が入っていたという。96年、関連病院や企業からの寄付金の窓口を一本化するため、医大内に財団法人「和歌山県医学振興会」が設立された。不正防止目的だったが、この財団を通さず、教授に直接現金を渡したり、盆暮れに付け届けをしたりする病院が後を絶たなかった。医大関係者は「慣習がずるずると残っていたのかもしれない」と話す。

 「ブラック・ジャックはどこにいる?」などの著書がある医師、南淵明宏さんは「人手の欲しい民間病院と、使えるお金の欲しい医局が利害の一致で結びついた『医局ビジネス』だ。医大や病院は公器であることを認識してほしい」と批判する。

しかしまあ、今どきここまでベタなことをやっている医局もまだあるんだなあ…という気もするところですが、逆に言えばこういう一律に金を集めるやり方で未だに通用しているというのは、和歌山県立医大の医師派遣システムとしての権限は未だに相当強いということなのでしょうか?
ぶっちゃけの話ですが、そこらの民間病院が医師を欲しいと考えた場合に例えば業者などを通すということであればとても20万などという額で収まるはずもありませんし、むしろ半ば強制的にその程度の金額を徴収する代わりに必ず医者を送りますという話がついていたのであれば、関連病院からすると大変にありがたいシステムだったのではないかという気がします(実際、以前はずっと高額だったようですし)。
一方でそうしたシステムが機能するためには大学医局が命じれば確実に医師がそこに行くという大前提が必要なはずですが、研究費として大学に20万円が入っていたとしても実際に派遣される医師からすれば一文の得にもならない金ですし、仮にその全額と言わずとも大部分が派遣される医師にも手渡されていたとしてもインセンティブたり得たものでしょうか。

どこの大学医局でも労働環境が悪いだとか待遇がよろしくないだとか、様々な理由で医局員から嫌われている関連病院をいくつも抱えていたものですが、医局も人手不足が顕著な今の時代ではそうした病院に行けと言われても「あ、そうですか。それじゃ医局辞めさせてもらいますから」でスタッフが逃げ出しますから、今どきは大学医局側もそうした病院は遠慮なく縁を切るようになっていますよね。
もちろんある程度はセレクションを経て生き残っている関連病院だけに寄付を依頼していたということなのかも知れませんが、こういうシステムですとお金は出すから医者を頼むと言う病院からの寄付を断るのも無理ではないかと思いますし、普通に考えるとお金だけを受け取って医者は送らないというケースが多発していそうに思えます。
これでやっていけるほど和歌山医大の体質が古いままであったということであれば今どき貴重なことですが、やはりどこの施設も同じ金額を支払っていたのであれば施設間に格差をつけるのにも筋が通らないでしょうし、冒頭の記事にもあるように表向きに出ている以外にも未だに多額の裏金が動いていたのかも知れませんね。

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2012年1月 9日 (月)

今日のぐり:「餃子の王将 岡山下中野店」

新年と言えば年賀状は日本の正月の風物詩ですが、その年賀状に関してこんな話題がありました。

斬新過ぎる年賀状がネット界隈で話題に(2012年1月5日秒刊SUNDAY)

2012年も始まったことで、続々と年賀状が届いている家庭もあることだろう。どの家庭も凝っている作品から、何処かのテンプレートを使ったものまでさまざまだろうが、そんな中ひときわ目立つ年賀状を送ってきたというユーザがネットで話題となっている。またその他にも『この発想はなかった』と言えるような作品が多く登場しているようだ。

家族にきた年賀状、これは酷い。

年賀状にも使えるが、通常のあいさつ文にも使える。非常に汎用的ではあるが、どこか心がなさそうな年賀状。斬新さは伝わるが、肝心の『御挨拶』としてはチョット相手の気分を悪くするのかもしれない。相手がネタと理解してくれればよいが、ここまで徹底的な作り込みをされると逆に『ガチで送っている』と思われてしまいそうな作品だ。

年賀状でこの発想は無かったwww on Twitpic
友人から届いた年賀状がやばい on Twitpic

漫画MMRの名シーンを、裏面ではなく表面の住所表記に当てるという新発想。郵便局の配達員も『あ、これは裏だ・・・いや表だ!しかも住所が書いてある!』『な、なんだってー!』
と一人突っ込みを入れてしまいそうな作品でもある。ハンコウが押されている点をみると、しっかりとどけることが出来ているようだ。

さて、今後も遅れて届く年賀状があると思うが、是非時間を使って力作を送ってみてはいかがだろうか、もしくは来年に案を暖めておくのも良いかもしれない。

まあしかし漫画そのまんまの年賀状、私信ですから版権云々の問題はどうとでもなるとしても、絵的にも台詞的にももうちょっとひねりを入れるとなお完成度が高まったかも知れませんよね。
何事においても過ぎたるは及ばざるがごとしと言うことが言われますが、今日はあまりに独創的なのは認めるがそれが果たしてよかったことなのかどうか?と疑問の余地無しとしないニュースを紹介してみましょう。

オフィス作りの参考にどうぞ! 個性的すぎるオフィス色々(2012年1月4日Pouch)

あけましておめでとうございます。今日から仕事始めの方も多いことでしょう。

本日は、あー久々の会社かったるいわあ! なんて微塵も思わなくなる、オフィスへ行くのが楽しくなっちゃうような個性派過ぎるオフィスを海外サイト『oddee.com』よりご紹介します。今年のオフィス作りの参考になるかもしれませんよ!

まずはじめは、建築家David Ajasa-Adekunleによって設計されたテント小屋のような空間。来年初頭から販売予定のTetra Shedと呼ばれるこのオフィスセットは、三角形のドアと窓がつき、プライバシーが完全に守れる仕組みになっています。多面体で出来た小屋の壁はパズルのようにぴったり繋いで、巨大なユニットを作ることも可能です。

お次はアメリカのDavisonという商品開発会社のオフィスです。大海原を航海する海賊船をモチーフとしたセットの上にデスクが並び、見張り台の上では船長の人形が社員たちの働きっぷりを監視しています。一見遊園地のようなこの場所ならば、ユニークなアイデアが次々と生まれそう。

また、クリスマスの時期に休暇をとった社員のデスクは、同僚によってかわいらしくデコレーションされています。真っ赤な包装紙で四角く覆われたデスクの内側は、さらにパソコンや椅子など全てのものが包装紙で丁寧にくるまれています。サプライズというよりちょっとしたいたずらにも見えてしまうデコレーションですが、休暇から戻った社員は何を思ったのでしょうか。

そのほかの画像も一見落ち着かないような個性的過ぎるオフィスばかりですが、仕事をする本人が快適な空間であればそれで良いのですよね。では、数々の奇抜なオフィスをどうぞご覧ください。皆さんが参考にしたいオフィスは見つかるでしょうか?
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どのように個性的で奇抜でさえあるかと言うことはリンク先のすてき過ぎる画像の数々をご覧いただくとして、しかしこれは働きやすいとは必ずしも言えないものばかりのような気も…
昨今では世界的にも実用的なコンパクトカーに対する需要が高まっていますけれども、実用一辺倒ではおもしろくないと考える人々が少し暴走気味にモディファイするとこんな具合になるようです。

その道のプロが車を改造するとこうなった/仏(2012年1月2日ロケットニュース24)

ルノーの小型車、トゥインゴ(TWINGO)といえば、1993年に欧州で発売されて以来、「普通すぎる」という批評を受けることがしばしばあった。しかし、今回ばかりはその心配はなさそうだ。むしろ「普通」な部分が見当たらないくらいである。

現在パリのシャンゼリゼ通りには、一風変わったスタイルに改造されたトゥインゴたちが展示されているという。手掛けたのは、イタリア人シェフにフランス人ファッションデザイナー、イギリス人歌手、ドイツ人インテリアデザイナーなど、国も専門分野も違うプロフェッショナルたち。

それぞれの感性をもとに、内装も外装も好きなように改造してもらい、トゥインゴが持つ用途の多様性などの魅力を引き出してもらおうというのがこの展示会の目的とのこと。

そして狙い通りに、プロフェッショナルたちの手によってトゥインゴが生まれかわった。普通すぎて特徴がないと言われてきたあの小型車が、特徴だらけの贅沢仕様へと姿を変えたのだ。その変貌ぶりはもはや車の内装とは思えない域にまで達しているではないか!

シャンゼリゼ通りでの展示会は、2012年1月21日まで続くとのこと。年末年始にパリを訪れる機会のある方は、ぜひ大改造されたトゥインゴを見物に行ってみてはいかがだろうか。
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リンク先の素晴らしいデコレーションの数々を見ていただければむしろ頭痛を呼びそうなその奇抜ぶりがよくおわかりいただけると思いますが、しかしこれは痛車なんてレベルじゃないですよね…
海外では時折一般住宅が怪物に襲われるという事故もあったりなかったりという噂ですが、そんな場合にも安心というとんでもない防災住宅が売りに出されたようです。

ゾンビ襲来も怖くない、元基地に作った最も安全な家 お値段1億3700万円/米(2011年12月13日ねとらぼ)

 たとえゾンビが攻めてきても大丈夫! 米ニューヨークにある地下シェルター付きの家「Silohome」が売りに出されています。お値段は176万ドル(1億3700万円)、しかも現金払いのみ。

 元ミサイル基地に作られたこの家は、アディロンダック国立公園の森の中に位置しています。地上にはログハウス風邸宅、地下に核シェルターにもなる居住スペースがあり、オプションの飛行機の格納庫・滑走路、土地なども含めると全部でおよそ200エーカー(約81万平方メートル)もの広さです。

 地下の居住スペースは防爆扉に守られ、キーパッドに暗証番号を入力しなければ入れません。コントロールセンターを豪華に改装し、キッチンやダイニング、ベッドルーム、ジャグジー付きの大理石バスタブを備え、地上に出られる脱出ハッチも。居住スペースの隣には、地下185フィート(約56メートル)の深さのミサイル格納庫もついています。

 元基地ということでどこかの国に攻撃されないか心配ですが、FAQによると、ロシアはこの場所がもう基地として使われていないことを知っているので大丈夫だそうです。

リンク先の画像を見ればこれだけの広さと設備のものがこの値段で?と日本人的には驚くような豪華さなんですが、敢えて?そのままの状態で保持されているミサイル格納庫の部分が気になって仕方がないのですがね…
災害ということでは現代アメリカのトラウマともなっているあの事件がありますが、その記念碑とも言うべき建造物が何故か遠い韓国で作られそうだということです。

ソウルのツインタワー、9・11想起させるデザインが波紋/韓国(2011年12月13日WSJ)

 韓国の首都ソウルに建設予定の高層ビルのデザインが、米同時多発テロ発生時の世界貿易センタービル(WTC)を連想させるとして物議を醸している。渦中の開発業者は、デザインは数ある案の中の1つにすぎず、決定したものではないとしている。

ドリームハブプロジェクトでMVRDVが提示したツインタワーのデザイン案

 この議論は週末にかけて米国で巻き起こり、韓国の報道機関が12日、一斉に報じた。問題のツインタワーは、「ドリームハブ」と呼ばれる大規模な都市開発プロジェクトの一環として建設が予定されているものだが、同プロジェクトは資金繰りが難航している。

 韓国の建設シーンの中心を占めているのが、こうした複数のビルの建設を伴う大規模プロジェクトだ。韓国政府省庁の半分を1カ所に集約し、新たな都市を作り上げる200億ドル(約1兆6000億円)のプロジェクトも進行中だ。

 そのため、オランダの設計会社MVRDVが7日にツインタワーのデザイン案を発表したときも、ソウルではほとんど注目を集めていなかった。

 だが数日すると米国のブロガーや新聞が、下から見上げたときのビルのデザインが、2001年9月11日の米同時多発テロ発生時の、爆破で炎上しビルの破片が舞い上がるニューヨークのWTCに酷使していることを指摘し始めた。

 2つのビルは、中層階の部分が複数の立方体を組み合わせた連絡通路でつながれており、立方体は両ビルの間だけでなく、ビルのあらゆる側面から突き出ている。

 設計は、ドリームハブのマスタープランに提示されていた構想を基にしたものだ。マスタープランを作成したのは建築家のダニエル・リベスキンド氏。同氏はWTC跡地の再開発計画にも携わっている。

 ドリームハブは150階建ての超高層ビル1棟とその他の高層ビル10数棟を中心に構成されており、リベスキンド氏が思い描いた構想には、一部のビル間を50階前後のあたりで連結させることも含まれている。

 MVRDVのデザインは、その連絡通路のアイデアをさらに進化させ、ビルの周囲を雲が取り巻いているかのようにみせている。同社が提案したツインタワーの名称も「クラウド(雲)」だ。

 MVRDVは週末に同社ウェブサイトに掲載したリリース文で、デザインに9・11を想起させる部分があったことを「深くおわびする」とし、さらに次のように述べている。

 「これはMVRDVが実験を行っている数ある高層ビル設計プロジェクトのうちの1つで、往々にして個々の建物が孤立している摩天楼のイメージを新たに作り替えようと試みたもの。テロを連想させることを意図したものではなく、設計プロセスにおいてもテロを連想させるとは思いもよらなかった。われわれのデザインによって傷ついた方々に心よりおわびする」

 ソウルや釜山、仁川などの韓国の大都市では近年、10数の大規模商業ビルや住宅建設プロジェクトがさまざまな建築家や開発業者によって提案されている。

 だが、韓国は経済成長が減速しているうえ、人口は頭打ちで、向こう20年で減少に転じる公算が大きいことから、すべてのプロジェクトが実現される見込みは極めて低い。

 ドリームハブプロジェクトの資金調達を担当する開発業者の広報担当者は12日、MVRDVのデザイン案は、現在検討中の19案のうちの1つにすぎず、今後数週間中にさらに新たな案が公表される予定だと述べた。最終案の決定は資金が確保されるまで行われない予定で、早くても来年になる見通しだ。

英紙デイリーメールがさらに詳細な情報を提供していますけれども、何と言いますか9.11の件が仮になかったとしても到底真っ当なアイデアから出たデザインとも思われないのですが…て言うか、キモいですよね?
これまた別な意味で真っ当そうには見えないという中国の麺作りロボの話題は以前にも取り上げたことがありますが、さらに高みを目指して日夜改良が続けられているようです。

麺づくりロボットに改良タイプ登場…目から「強力光線」も/中国(2011年12月22日サーチナ)

  中国人発明家が独自に開発した、「麺(めん)づくりロボット」に、“改良タイプ”が登場していたことが分かった。目から「強力光線」も出る。中国新聞社が報じた。

■「中国のロボット事情」写真特集

  設置されているのは山西省太原市内の飲食店。小麦をこねた塊(かたまり)を持ち、右手の刃物で次々に削る「刀削麺」を作る機能は従来タイプと同じ。ただし、デザインはまったく異なる“改良タイプ”で、目から「強い光線」を出す能力も追加された。

  飲食店経営者は「効率は人間の3倍。給料も必要ない。待遇に不満で辞めてしまうこともない」と、大満足している。

  なお、改良型ロボットは日本でなじみの薄いデザインだが、中国人にとっては有名なアニメーションのキャラクター「喜羊羊(シー・ヤン・ヤン)」と一目で分かる。記事も「アニメに登場する喜羊羊」と紹介した。著作権問題を気にした形跡はない。(編集担当:如月隼人)

まあよく言えば独創的というのでしょうか、麺を削るロボットに強力光線が必要なのかどうかは微妙なところではないかと思いますが、このパチモノ臭さがまさに中国テイストという感じでこれはこれで味があると見るべきなのでしょうか?
オリジナルという格好の指標があるとある程度相対的な評価も行いやすいのでしょうが、あまりにも独創的すぎるところにまで突き進んでしまうと時として世間の無理解に直面するのだなと感じさせるのがこちらのニュースです。

模様を汚れと間違えて掃除、芸術作品が台無しに 独美術館/独(2011年11月7日AFP)

【11月7日 AFP】ドイツ西部ドルトムント(Dortmund)のオストバル美術館(Ostwall Museum)で、貴重な芸術作品の模様を清掃員が汚れと間違えて拭き取ってしまい、作品を台無しにしてしまうという出来事があった。

 美術館を管理する同市の広報が3日、明らかにしたところによると、被害を受けた作品は同館に展示されている前衛芸術家マルティン・キッペンベルガー(Martin Kippenberger)氏のインスタレーション『When It Starts Dripping From the Ceiling(天井から、それが滴り始めた時)』で、評価額は80万ユーロ(約8600万円)。

 1997年に早世したキッペンベルガーの同作品は、細長い木の板を組み合わせた塔の下にゴムの容器が置かれたもの。容器には乾いた雨を象徴する薄茶色の模様が書かれていた。

 ところが清掃員は、これを汚れと勘違いして模様を拭き取り、容器をピカピカに磨き上げてしまった。 

 美術館がこの事実に気づいたのは前月のことで、元の状態への修復は不可能だという。作品は同館が個人収集家から有償で借り受けていたものだった。

 同広報によると、清掃員には展示作品からは20センチ以上、近づかないよう指示していたという。だが、模様を拭き取った清掃員が派遣元の清掃会社から、こうした指示を受けていたかどうかは不明だ。

クラウツ共がまた退廃芸術狩りにいそしんでいるのか?という話でもないようなのですが、しかし問題の作品というのがまたどうにも…芸術とはやはり難解なものなのでしょうかね…
日本でも次期主力戦闘機に米国製ステルス機を導入するということが決まったばかりですが、北朝鮮では世界最先端とも言われるこのステルス機をあまりにも独創的な技術によって開発しつつあるようですね。

朝鮮 ポリスチレンで雲をかたどりステルス機外殻を製造/北朝鮮(2012年1月5日チャイナネット)

敵国の領空進入に備え、朝鮮空軍が研究・開発した独特な偵察機N-78「飛雲」は、史上最も非伝統的な偵察機と言える。

このジェット式偵察機には4台のエンジンが装着され、外殻はポリスチレンを使用し、雲のような形で、ステルス効果もある。N-78は空中の不審な「雲」を監視する任務に当たる予定だが、このプロジェクトはうまく進んでいないようだ。海外に移住したある朝鮮の気象学者によると、「飛雲」は3回目の飛行で本物の雲の中に消え、二度と姿を見せなかったという。

読んでいるだけでも本気なのかネタなのかよく判らない記事なんですが、元記事の写真を見ていただくとますます信憑性が…いやまあ、これがそのまま実用化された日にはまさしく世界航空機開発史上に燦然と輝く黒歴史として記憶されることになるのでしょうけれどもね。
あまりに突き抜けていると言えばこちらもそうなのですが、こういうものになってきますと遊び心として評価されることにもなるようです。

あなたならどんな棺桶がいい? カラフルな「ユニーク棺桶」が注目を集める/ガーナ(2012年1月4日ロケットニュース24)

日本の葬式というと、「遺族や友人が故人の死を嘆き悲しむ場」というイメージが強い。しかし、海外では死者が肉体から解放されたことを祝う風習を持つ国があるようだ。

ガーナ共和国で大工をしているパー・ジョーさん(66歳)は、故人が好きだった物や、ゆかりのあるものを型どった「ユニークな棺桶」を多数制作してきた。彼の棺がイギリスのアート展で展示され、世界中から注文が殺到しているという。

出品された棺はビールやコーラのボトル、フルーツ、動物、ケータイや乗り物など。棺というよりは「祭りの山車」のようなカラフルな作品が並ぶ。すでに英国内からはバナナやロボット、機関車などの形をした棺桶の注文が相次いでいる。

ジョーさんの働くガーナの木工所では、1950年代に創設者ケイン・クウェイ氏が自らの祖母のために飛行機型の棺を制作。その後、もともと葬儀で故人が肉体から解放されたことを祝う風習のあった地元ガ族の間で、故人の趣味や個性を象徴するカスタム棺桶を注文する、もしくは本人が生前に注文することが流行したという。

パイナップルの棺桶を見てしまうと、嘆き悲しむ気持ちも少しはやわらぐかもしれない。故人のユーモアを思い、つい笑みがこぼれるだろう。愛する人たちに泣かないで欲しい――ユニークな棺桶には、旅立つ人のそんな優しさがあるように思えてくる。あなただったら、どんなものを注文するだろうか。

どれほどカラフルでユニークかはリンク先の画像を参照していただくとして、しかしさすがに更にその斜め上を行くオーダーが殺到するなどというあたりがブリ魂なんでしょうかねえ…
そのブリからはパンジャンドラムに続く独創的な新兵器の開発が伝えられているのですが、まずは記事の方を読んでいただきましょう。

破壊力抜群な水と空気の大砲、安全に人質救出するためのテロ対策兵器。/英(2012年1月6日ナリナリドットコム)

英国のある企業が昨年販売を開始した、人命救助用途向けの大砲が注目を集めている。この大砲、使用するのは水と圧縮空気だけにも関わらず、かなりの破壊力を持っているそうだ。

英放送局BBCや英紙デイリー・メールなどによると、この大砲を開発したのは、ウェールズ地方カーディフにある軍事製品メーカー・BCBインターナショナル。同社は主に「軍向けに、救命や保護などに使われる緊急時用の機材」(BBCより)を開発しており、過去には武器の破片から下半身を守るパンツを96か国に輸出した実績もあるという。

そんな同社が、昨年新たに開発・販売開始したのが「Wall Breaker」なる大砲。開発のきっかけは、テロなどで火器が使用されるシーンを想定した際に、「爆薬がよく使われるが、人質救出の観点から言えば相当危険」(デイリー・メール紙より)と考えたことだった。そこで生み出されたのが、水を入れたプラスチック製ボトルを弾にして、圧縮空気により弾を発射する「Wall Breaker」だ。

発射実験の様子はYouTubeに投稿された動画「BCB Wall Breaker」(http://www.youtube.com/watch?v=aw_du1GIHaw)で見ることができるが、「Wall Breaker」はリヤカーのようなタイヤ付きフレームに備え付けられた移動式の大砲。弾丸に使用するのは、水が「22キロ」入るという専用の容器だ。これを圧縮空気によって「秒速300メートル」の勢いで発射するので、当然その威力も凄まじい。ブロックが積まれた壁はいとも簡単に崩れ、車に向ければ車体に穴を開けている。

万が一にでも人に当たれば相当危険な武器になるが、正確に建物に命中すれば、弾は衝突と同時に容器が粉々になり、周りに水が飛び散るとのこと。これにより「治安部隊はすぐに侵入できる」として、爆薬を使った武器より遥かに安全性が高いと同社は話している。また、水は火薬などよりも比較的現場での調達がしやすく、さらに「携帯できて飲み水にも」(デイリー・メール紙より)なると、武器以外としての利点にも期待できるわけだ。

ちなみに、昨年から販売がスタートした「Wall Breaker」は、すでに米国やタイなど数か国の軍や治安部隊に納入。多くの国からも注目されているそうだ。

リンク先の画像などを見ている限りでは、まさに南極海あたりでテロリスト対策に使うべきものだなと思わされるような素晴らしき斜め上方向への独走ぶりなんですが、「武器以外としての利点にも期待」などとすでにこの段階でフラグ立てまくりという感じですよね。
見る限りでは技術的にさほど難しいことをやっているようにも見えないのですが、何しろ名だたるブリ製の新兵器だけに、運用にあたっては今後様々な思いがけない困難に直面することになるのでしょうか。

今日のぐり:「餃子の王将 岡山下中野店」

全国各地に多数ある「餃子の王将」の中でも、岡山市内の幹線道路である県道沿いの良い場所に立地するのがこちら下中野店で、もともと黙っていてもお客が来る場所であるだけに近年リニューアルもされてファミレス風というのでしょうか、顧客を選ばない店構えになっているようです。
王将と言えば基本メニューさえ用意しておけば他は店長の裁量で何でもやってよしという比較的縛りの緩いチェーン店としても知られていますが、それだけに店舗毎のオリジナルメニューはその店のやる気や能力などが垣間見えるものですよね。
そういう意味で日替わりランチなどは格好の試金石と言えそうですが、この日のランチはミニ麻婆焼飯に醤油豚骨ラーメン、鶏唐揚げにサラダといささか高カロリー過ぎる気がしたものですから回避して(苦笑)、ニラ玉炒めにライスセット中というごく無難な取り合わせにしてみました。

おかずとなるニラ玉炒めはごくありふれたメニューであるだけに家庭で作ってもそうそう外れはないのですが、こうしたお店の例に漏れず(?)相変わらずニラ炒めというよりはほぼもやし炒め状態になっていて、こういうのを見ると見た目はどう変わってもやはり王将は王将だなと安心?しますよね。
しかしひと昔前の食べるとやたらと口が渇く化調てんこ盛りの味に比べると、王将の味付けもずいぶん普通っぽい方向に振ったものだなと思いながら食べたのですが、逆にあのチープでジャンキーな味を求めてやってくるコアなマニアにとっては釈然としないところもあるんじゃないでしょうか。
まさしくこれぞ業務用という感じのスープと漬物は相変わらずですが、飯の方は味や扱いは目をつぶるとしても焼き飯などもあるのですから、もう少し硬めに炊けばいいんじゃないかなとも思うのですが、そういえば王将の焼き飯というのは調理済みのものを軽く鍋で煽るだけというスタイルでしたでしょうか?

見る限りでは独自メニューもそこそこ充実している感じですし、全般に階層以前よりも活気があるらしいことに加えて客層も確かにまんべんなく全階層に広がってきている感じなんですが、せっかくこれだけお客が来るのですからチープな味は承知で来る店とはいえ、もう少しスープにこだわれば味の軸もしっかりしてくるでしょうにちょっと勿体ない感じではありますよね。
接遇面ではこの種のお店では標準的というところで可もなく不可もなくですが、繁忙期には当然ながらフロアも人手不足で放置状態になりやすいですから、特に大人数で来る場合オーダーなどはきちんと一度で通すようにした方がよさそうです。
ところでこのライスセットというもの、単品のおかずと組み合わせて手軽に定食風になるのは便利なんですが、野菜中心のこの一番シンプルな組み合わせにしても軽く700カロリーは越えてしまうというのは、やはりこの種のバリュー系外食店のカロリーパフォーマンスは高くないなと思わされるものではありました。

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2012年1月 8日 (日)

今日のぐり:「百万両 本店」

本日は最初に知人のやっているブログの宣伝をさせていただきます。

ジャンボフェニックス

基本的には鉄ヲタ属性のサイトですが、とにかく怪しいものであれば何でも扱っているのではないかという気配すらあるという、かなり濃いめのサイトですので読み手を選ぶかと思いますが(苦笑)。
本日はそのヲタク属性に敬意を表して、世界中に熱烈なファンを持つというあの有名な映画に関して、これぞマニアの極みという話題を取り上げてみましょう。

誰でもレイア姫になれるヘッドフォンカバー(2012年1月4日GIZMODE)

いつでもどこでも、音楽を聞くときにさり気なくレイア姫コスが可能に!

手持ちのヘッドフォンや耳あてにかぶせるだけでレイア姫になれてしまうカバーがあるそうです。髪色も指定できて24ドル。こんな気軽にレイア姫になれるなんて! かわいい! もちろんこれをつけてるからにはスター・ウォーズのサントラ集を聴いて白のロングワンピースを着ていただきたいですね。

スター・ウォーズファンのそこのあなた! おひとついかがですか? 購入はこちらからできます。

レイヤ姫ヘッドフォン @JacquieLongLegs [DDN JAPAN]

いやしかし、かわいいかどうかはともかくとして、記号的なレイア姫属性というのはこうもシンプルに表現されてしまうようなものだったのかと今更ながらに驚きですよね。
スターウォーズと言えばある意味ヒーローヒロインよりも有名とも言えるのがあのお方…ということで、こちらあのお姿を再現したという芸術的作品が登場したという話題を紹介しましょう。

アンティークの洋食器で作られたダースベイダーがカッコいい/仏(2012年1月5日ロケットニュース24)

ダースベイダーといえば、『スター・ウォーズ』シリーズの「真の主人公」といわれるほど人気が高いキャラクターだ。欧米での人気はもちろん、日本にも多数の熱烈なファンがいる。『スター・ウォーズ』が3D化されて映画上映されるという噂もあるので、まだまだこの人気は続きそうだ。

フランスのアーティストとして活躍しているアラン・ベリーノさんが、アンティークの洋食器を使い、見事なダースベイダーのマスクを作って話題となっている。食器でダースベイダーのマスク!? どういうことッ!?

彼のホームページを見てみると、スプーンや金属製の皿を使い、見事なダースベイダーが組み立てられていくようすが写真として掲載されている。確かにこれはスゴイ。これはファンならば欲しいと思ってしまう!

最終的にすべて黒く着色され、非常に荘厳な雰囲気が漂うベイダーマスクが完成した。もしダースベイダーが中世にいたら、こんな感じになっていたのかもしれない。とにかく素晴らしいデキである。こういうキャラクターグッズが売られたら、けっこう売れるかも!?

参照元:behance.net

その驚くべき作品の詳細はリンク先の画像の数々を見ていただくとして、しかしこれは本当に食器か?と思うような仕上がり具合ですよね。
ところで原作においては基本的に悪役というベイダー卿ですが、実は意外にフレンドリーな側面もあるらしいというのがこちらの記事です。

その正体は…えっまさか?おじいちゃんと仲良しのダースベイダー(2011年11月6日らばQ)

コスプレで2ショットを決める、おじいちゃんとダースベイダー。

おじいちゃんもスーパーヒーローの格好のようですが、ダースベイダーの正体がちょっと意外だったりするんです。

仲の良いふたりの写真をご覧ください。

挨拶?フォース?

隣で読書。

腕立て伏せするダースベイダー。

ひげを剃る……って、生えてないでしょ。

人形で対決。

iPhoneのライトセイバーアプリでちゃんばらごっこ。

おじいちゃんのライトセイバー、折れてます。

なぜか隣の部屋から電話。どんだけ仲いいんだか。

トイレでもフォース。

さて、そろそろダースベイダーの正体を明かしましょう。

ヘルメットを脱ぐと……。
(略)

このお茶目なダースベイダーの意外な正体はリンク先を参照していただくとして、この二人の乗る自動車がまたなかなかにいい味を出していますよね。
悪役としての側面もあれば、実は意外に正義の心も篤いのではないかと感じさせるのがこちらの記事なんですが、やはりフォースの暗黒面に転落する前は普通に正義の味方だったということでしょうか?

市庁舎にダース・ベイダー現る、宇宙船停泊地を要求/ウクライナ(2011年11月21日AFP)

【11月21日 AFP】映画「スター・ウォーズ(Star Wars)」シリーズの悪役「ダース・ベイダー(Darth Vader)」が突如、市庁舎に現れ、宇宙船を停泊させておくための土地を市当局に要求した。こんな「事件」がこのほど、ウクライナ南部オデッサ(Odessa)であった。

 動画サイトのユーチューブ(YouTube)に投稿された動画には、ダースベイダーのコスプレをした男性が長い黒マントを翻し、プラスチック製の「ライトセーバー」を手に、白い柱が並んだオデッサ市庁舎に向かって進んでゆく様子が映っている。

「私はダース・ベイダーだ」と、ボイスチェンジャーで変えた声色で守衛に告げた男性は、次のように主張している。「オデッサ市の土地を分割していると聞いた。大勢の議員や市当局者、そして市長までもがダークサイド(暗黒面)に墜ちたそうではないか。私も、わが宇宙船のための土地をいただこうか」

 地元ウェブサイト「Dumskaya.net」によると同市では、人気の高い黒海沿岸の土地を市当局がたった5人に、しかも無償で譲渡したことに対して批判が高まっていた。市長は譲渡の判断が間違っていたと認めたものの、決定の撤回は拒否している。

 こうしたなか登場したダース・ベイダーは、正式な申請書を市当局者に手渡そうとした。だが、市当局者は不機嫌な表情を浮かべ、男性がダース・ベイダーのマスクを脱ぐまで申請書を受け取らなかった。マスクの下の素顔は、若者だった。

「オデッサの丘を宇宙船の停泊地としていただけるのか、30日以内に回答をもらう。市長や議員の多くがダークサイドに墜ちているのだから、事は順調に進むだろう」と、ダース・ベイダーは語った。

 18日、AFPの取材に応じたオデッサ市庁舎の広報担当者は、「私たちは暗黒面に墜ちてなどいない。ここには(ヒロインの)レイア姫しかいないわ」と述べた。

一連の騒動に関してはこちらの参考動画を見ていただくとして、ウクライナと言えば昔から不正の噂は絶えなかった土地柄だけに、ダークサイドに転落していないというのもいささか説得力に欠ける気がしますよね。
世界中でこれほどまでに神出鬼没の活動を見せるスターウォーズヲタですが、どうやらその広がり具合は我々の想像を超えていると知れるのがこちらの驚くべき調査結果です。

宗教は「ジェダイ」=国勢調査で1万5000人/チェコ(2011年12月11日時事ドットコム)

 【ベルリン時事】チェコ統計局は15日、今年3月に実施した国勢調査で、1万5070人が宗教欄に米国の大ヒット映画シリーズ「スター・ウォーズ」に登場する「ジェダイの騎士」と記入したと発表した。

 調査は約1060万人を対象に実施。地域別で「ジェダイ」と記入した人が最も多かったのは首都プラハで0.31%だった。

 「ジェダイの騎士」は銀河系の正義の守護者。統計局によると、英国やオーストラリアなどにも「信徒」が多いという。

ちなみに記事中にもありますようにチェコの総人口は約1000万人と言いますから、単純計算で世界中にどれだけの信徒が広がっているかと思うと…何やら我々の身近なところにもいそうな気がしてきませんか?

今日のぐり:「百万両 本店」

倉敷市南部に広がる水島地区と言えばコンビナートで有名な土地柄ですが、住民層を反映してか昔から安くてボリュームたっぷりな店が数多く立地していることでも知られているようですね。
水島の街中から外れて旧道沿いに近いあたりにある老舗がこちら「百万両」ですが、かつては倉敷でラーメンと言えばまず名前が挙がるという超人気店だったということです。
しかしかつては一日千食を売り上げたとも言う人気店でしたが、週末の昼という時間帯であるのに行列らしい行列も出来ていないというのは時代なんですかねぇ?
ちなみにこちらは基本的にメニューと言えばラーメン一種類しかない(近年は餃子も出すようですが)ということで、昔から黙って席に座ればラーメンが出てくるというスタイルをとっていることでも知られていますが、テーブルの上にお金を置いて自分でおつりも取っていくという独特のお勘定の仕方に戸惑う新規顧客もいるようです。

鶏ガラと煮干しがベースのあっさり醤油スープにかなり細め、低加水の自家製麺が入り、一見するとチャーシュー麺かと思うようなどんぶり表面を覆う多めのチャーシュー(ただし、かなり薄切り)にシナチク、ネギのトッピングというスタイルはいかにも昔風の中華そばなんですが、今の時代のスープ濃度に慣れてしまうとこういう老舗はどうしてもスープの味よりも醤油ダレの味で食べるという感じになってしまいますよね。
恐らくスープの味や材料は昔とそう変わってないんじゃないかと思うのですが、昔ならこくがあってうまいスープで通用していただろうものがだんだん薄くなってきたように感じてしまうというのも時代の移り変わりというものでしょうか、それでもスープだけならあっさり系醤油ラーメンとしてまだまだやってはいける水準だと思いますし、個人的には味の方向性も好きなタイプです。
それよりも問題なのはやはり麺の方で、相変わらず大量の麺を大釜に投入して平ザルで一人分ずつ引き上げるやり方なのはこの店の伝統あるスタイルなのでしょうが、この細麺をこういうやり方で扱う以上茹で加減がぴったりにはならない、というよりもほとんどの場合は伸びたものばかりになってしまうという欠点は多くの方々が感じている通りです。
トッピングなども昔であれば「うわっ!この値段で肉がこんなに!」と喜ぶ顧客も多かったのかも知れませんが、今どき昭和風のチャーシューなどそう喜ばれるものでもないでしょうし、繰り返しの値上げで一杯500円になってしまった現状ではかつてのような割安感もないですよね。

老舗として一定の顧客が今もついているとはいえ、かつての行列店がなぜこうまで凋落してしまったのかと考えると、もちろん近隣に競合飲食店が増えてきたという事もあるとしても結局は純粋な味よりもバリューフォーマネーで客が入っていた店であった、しかしそのマネーも決して安くはなくなった上に味もボリュームも今では物足りないということでしょうか。
黙って座れば中華そばが出てくる、そしてサイドメニューもバリエーションもなしに中華そば一品しかないというスタイルが原因なのかなとも思うのですが、大盛りも替え玉もないという中でこれ一杯で満足出来る味かと言うと、安くてがっつり食べられるのが当然という外食になれた人間には物足りないんじゃないかという気がします。
一応店の側でも餃子を入れたというのは問題意識の現れなのでしょうが、もともと最短時間でラーメンを提供することに特化した調理スタイルで餃子を頼むとラーメンを食べ終わってからかなり待たされることも多い、そして客単価は上げているかも知れませんが回転は顕著に悪化することになりますから、時間あたり売り上げという点ではほとんど貢献していないのかも知れません。
幸いにも(?)もはや回転率低下が支障にはならないくらいに客足は鈍っているのですから、ここらでまずは味が第一という飲食店の本道に立ち返って振りザルで個別調理にでもしてみれば、大盛りや茹で加減のオーダーにも対応できると思うのですけれどもね。

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2012年1月 7日 (土)

嘘つきが他人を嘘つき呼ばわりしても…

昨年話題になった芸能人の黒い交際疑惑などを始めとして、時折「なぜそれが今になって出てくる?」と感じるようなニュースが報道されますけれども、一社だけならともかく各社横並びで一斉に出てくるとなると何やら妙な感じですよね。
先日から急に話題になっているニュースの一つに食べログのやらせ問題がありますが、まずは各社の報道から取り上げてみましょう。

食べログ やらせ「月10万円」で人気店に見せかける投稿、39のやらせ業者を特定(2012年1月5日食ベタインジャー)

食べログに やらせ?! 飲食店の人気口コミ情報サイトの食べログを使って、人気のない店に高評価を付けることを条件に報酬10万円(月額)を受け取っていた やらせ業者がいたことが発覚しました。

食べログ は、一般の利用客が実際に店舗に行った感想を採点システムを使って評価しランキング化しているサイトで「料理・味」「サービス」「雰囲気」「CP(コストパフォーマンス)」「酒・ドリンク」の5つのポイントを5段階評価で採点。
生の口コミで成り立つランキングが人気のサイトですが、今回発覚したのは共同通信によると、以下のようなもの。

やらせ業者が都内の店舗に直接出向き、「食べログの点数を上げる裏技のご提案です。食べログからは非公認のサービスとなります」と切り出し、毎月5件ずつの高評価を付けていくことで「確実に店舗の点数を上げる」と約束し、報酬として月額10万円を店舗から受け取り、運営者に分からないように依頼を受けた店舗を人気店であるかのように巧妙に見せ掛けるというやらせ行為で商売をしていた、というもの。

ランキングは やらせ業者に操作されていた…!食べログは法的措置へ

食べログは無料で誰でも登録できるため、このシステムを業者に悪用されてしまったもので、食べログを運営するカカクコムは現時点でやらせ業者39社を特定しているとのことで、

「不正業者が存在することを確認しております」
「今後は不正業者の業務停止を求めて、提訴するなど断固とした措置をとりたい

とコメントしています。

食べログ に登録されている飲食店は約67万店あり、利用者は3200万人を超える超人気サイト。
そのため、ランキング上位になれば影響も大きく知名度のなかった店舗でも、口コミ評判が高く数が多ければ食べログの評価やランキングの結果などによって集客率が大きくUPできる事も予測され、そこを悪用されたようです。
カカクコムはこれらのやらせ業者に対し法的措置を取ることを検討しているとのこと。

「食べログ」問題 突然長蛇の列「もんじゃ」の聖地、揺らぐ信頼(2012年1月5日産経ニュース)

 観光地の飲食店を「食べログ」で調べるユーザーは多い。「もんじゃ焼き」を目当てに全国各地から客が訪れる東京都中央区の月島もそうした地域の一つだ。一部の店で昨年秋以降、突然、客の行列ができるなどの“異変”が続いている。約60店が加盟する月島もんじゃ振興会協同組合が調査した結果、2軒がやらせ業者へのランキング操作の依頼を認めたが、他数店でも疑惑が浮上している

 「『食べログ』さんの内容はお金をかければ評価をよくできます。月10万円で5件、12万円で10件の口コミを書き込みます

 昨年11月、東京・月島のもんじゃ焼き店を訪れた自称「飲食店コンサルティング会社」の男性社員は店主に対し、こう持ちかけた。

 男性社員は名刺も出さず、資料もパソコンの画面で示しただけ。店主は不信感を募らせ、ランキング操作を依頼することはなかったが、「ネットで人気店を検索する観光客も多い。一時的には売り上げを伸ばせるかもしれない」との思いが頭をよぎったという。

 店主や組合の話によると食べログの評価を高める手法は2つあるという。

 やらせ業者が「料理の量や質、店の雰囲気」について具体的に「好印象」を書き込む方法のほか、食べログ上の店舗紹介ページへのアクセス数を増やし、注目順を上位に押し上げる方法だ。報酬は月額固定や成果に応じて支払うという。

 組合の調査では、どれがやらせの書き込みかは特定できなかったが、ある店舗の1週間の閲覧数は約1千件だったが、急に4万件を超えるようになっていた

 食べログに食の専門家として評価の書き込みを続けている飲食店コンサルタント、田川耕(こう)さん(49)は「匿名で投稿できる気軽さを逆手に取っており、サイトの信頼性が保たれない」と指摘。「確認を強化すると書き込み自体が減ってしまう。急激な閲覧数増加などを運営側が調査し、個別に対応するしかない」と話す。ネット情報の信頼性を揺るがす事態に発展する可能性を指摘する専門家もおり、徹底した対応を求める声もあがっている。

もんじゃの街でも「食べログ」不正操作持ちかけ(2012年1月5日テレビ朝日)

 「もんじゃ焼き」で有名な東京・月島では、ネット関連業者が店を訪れ、不正な評価の操作などを持ちかけていたことが分かりました。

 もんじゃ焼き店の店員:「2回くらい(電話が)かかってきたことがある。『月々いくら払えば、急にアクセスが伸びてお客さんも呼べますよ』と
 一方、月島のもんじゃ焼き店で作る組合の幹部も「不正な情報でランク付けされるのは遺憾だ」と話しています。
 月島もんじゃ振興会理事:「独自の調査をしたうえで、数件のもんじゃ焼き店が『すみませんでした。実は口車に乗ってやってしまった』と申し出てくれた

こういうネット上の情報利用については俗に「嘘を嘘と見抜けないと(利用は)難しい」などと言いますけれども、食べログに限らずこの種のサイトにサクラが大勢潜んでいるなど今どき常識で、サクラのコメントをかいくぐってお店の実態を知るための様々なノウハウも出回っていますよね。
今回は外部の業者が問題視されていますが、実はこうしたサイトが自前で用意した客寄せのサクラも大勢暗躍しているとも言われていますし、あるいはコメント内容によって掲載されたり削除されたりという恣意的なセレクションを行っているのも実態を無視したヤラセ同然の行為ですよね。
また人気はないけど実はうまいという店ならともかく、味やサービスが伴わないのに高評価がついてしまった店の末路は悲惨なもので、一時に顧客が集中してサービスが追いつかずクレームが来る、それを乗り切ろうとスタッフを増員した頃にはやはり不味かったと客が去っていった後と、大きな反動をもたらす場合も多いようですね。
それだからこそサクラで客寄せをするならあくまで低コスト低リスクでやるべきであって、この不景気の時代にそんな作業に10万も金を出す店があるというのが信じがたいのですが、サクラの活用にとどまらず今の時代なりの営業活動が大々的に行われているのはケシカランと、にわかにマスコミなどによっても取り上げられているようです。

「ステマ」騒動で、検索急上昇ワード1位(2012年1月4日ゆかしメディア)

「ステマ」なる言葉が、この大晦日、正月でしきりにインターネット上を飛び交っていた。1月4日のグーグルの検索急上昇ワードでも1位になったほどだ。では、ステマとはいったい何か?

 「ステルス・マーケティング」の略で、マーケティング用語の一つである。自身の正体を隠したり偽ったりして、隠れて宣伝をすることを指す。元々は米国などで、広告代理店が利用するなどしていたという。

 今回、日本国内で起きたのは、昨年大晦日の午前3時から、今年1月1日の午前8時までの間、DVD「魔法少女まどか☆マギカKEY ANIMATION NOTE VOL.1」の販売について。制作会社シャフトの発表によると、アマゾンドットコム内のページリンクが、特定のアフィリエイトアカウントのページにつながってしまう事態が発生したという(現在は修正済み)。

 これは、インターネット巨大掲示板の2ちゃんねるの某まとめサイトが持つアマゾンアフィリエイトのURLが、そのままアマゾンに掲載されていたことから、インターネット上ではこのミスも「ステマ」だと言う声が挙がっているのだ。

 制作会社シャフトは、担当者のミスだと説明。しかし、それだけで説明が付きにくいために、「ステマ疑惑」が持ち上がっている。

 このステマ騒動だが、今年のインターネット上の一つの大きなテーマになるかもしれない。

しかしステルスマーケティングという用語の普及はまた別の話としても、そうしたマーケティング戦略がずっと以前から行われており批判されていたのは今更な話題であって、特に上の記事にもあるようなアフィサイト絡みの話など今や蛇蝎のごとく嫌われバッシングされてしまうのが通例ですよね。
すでに食べログの件に関しては消費者庁も動き出すなどあっという間に社会問題化して(されて)いるようですが、前述のように今更という話題なのに何故?と言う疑問が先立つところで、年明け早々にマスコミ各社から一斉に報道され始めたというあたりに既存マスコミの意図が見え隠れする気もします。
彼らマスコミとすれば「よし!ネットは信用出来ないという良いネタをつかんだぞ!」と大喜びで飛びついたのでしょうが、しかしこれが景品表示法違反でアウトということになってしまうと、実態のないヤラセでお店や人を持ち上げて商売してきたテレビ始めマスコミ業界の方こそ困ったことになるんじゃないですかね?(笑)
とりあえず食べログ問題の有害性と、こういうマスコミお得意のヤラセの有害性とどちらが上だと判断するのか、それこそ消費者庁にでもお伺いを立てておかなければならないでしょうねぇ…

「ファン800人が羽田で歓迎」のチャン・グンソク 実際は「謝礼2,000円」の応募者が100人......(2011年6月30日日刊サイゾー)

 27日、韓国ドラマで人気の"韓流スター"チャン・グンソクが来日。早朝6時ごろから100名ほどの女性ファンが羽田空港に集まっていた。

 一見して、熱狂的なファンが来日に合わせて駆けつけたというテレビでよく見る光景。しかし、現地で実際に見てみるとどこか不自然だ。

 はたから見て気付くのは集まったファンが、ガイドのような人間の指示によって集団で誘導されていること。一部は確かに熱狂的ファンに見えるが、他は楽しそうにはしているものの、熱狂的な雰囲気はない。一様にスターのグッズを手にしているのだが、各々がそれを眺めていたりして、自主的に持ってきたというより、誰かに手渡されたかのような印象を受ける。

 集まった報道陣は、現れたチャンに熱狂するファンを背景に撮影をしていたが、前に乗り出すほどでもない女性ファンもいる。そのひとりに話を聞くと、なんと「アルバイトも兼ねて遊びに来た」というのだ。

 都内在住の40代主婦、彼女は一枚の紙を見せてくれたのだが、そこには「韓流スター来日イベント参加者募集!」とあった。

 東京駅に集合し、バスで羽田空港へ移動。イベント後、軽食をとった後に再び東京駅で解散というようなことが書いてあり、「参加資格 高校生~49歳女性のみ 複数参加歓迎 謝礼2,000円」とある。差出人はイベント企画会社のようだ。

「前に他の韓流スターの出るテレビ番組の観覧をしたんだけど、その時に住所と名前を書いてから、こういうのが定期的に封筒で届くようになったの。参加したのはこれが初めてだけど......」と主婦。

 チャン・グンソクのファンではないが「韓国の有名人が見られて軽食付きで2,000円もらえるなら楽しいでしょ」と、友人を誘って2名で参加。彼女が持っていた紙の募集人数は「先着40名」だが、バス2台で「1台40人ぐらい乗れたから計80人ぐらいかしら」と主婦。バスの中でタレントについての説明を受け、持っていたグッズもここで"お土産"として受け取ったという。

『韓国の人気スターがせっかく日本に来るから声を出して応援してあげてください!』と言われた」(主婦)

 これは、動員力に自信がないための演出なのだろうか。すぐ先では民放テレビ局と思われる若い女性アナウンサーが「800人のファンが集まり......」とリポートしていた。

 群がった女性ファンはどう数えても100人ほどで、首を傾げていると、報道陣に「主催者発表800人です」と言い回っている男性スタッフを発見。何とも妙な光景だったのだ。
(文=鈴木雅久)

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2012年1月 6日 (金)

これも新年の望まれざる風物詩でしょうか?

お正月と言えば毎年恒例とも言えることですが、あの食品の事故が今年も相次いでいるというニュースが各地で出ていますよね。

高齢者 餅詰まらせ搬送相次ぐ/東京(2012年1月1日NHK)

東京都内では去年の暮れから1日の元日までに餅をのどに詰まらせて13人のお年寄りが病院に運ばれ、このうち2人が死亡しました。東京消防庁は特に高齢者が餅を食べる際は小さく切るなど、十分注意するよう呼びかけています。

東京消防庁によりますと、都内では、去年暮れの先月26日から1日の元日までの1週間に餅をのどに詰まらせて、いずれも70代以上のお年寄り13人が病院に運ばれました。このうち、先月28日には練馬区の82歳の男性が自宅で草餅をのどに詰まらせて死亡したほか、30日には日野市の101歳の男性が自宅で餅をのどに詰まらせて死亡したということです。東京消防庁は、特に高齢者が餅を食べる際は、小さく切って食べることや飲み込む前に水分を取りのどを湿らせること、それにゆっくりとかむようにするなど十分注意するよう呼びかけています。

餅という食品はこれだけ長い歴史があって誰しも若年の頃から食べ慣れているだけに、いまさら高齢者に食べ方を変えろと言っても習慣が変わるものでもないように思うのですが、そうなると今後も一定の割合でこうした事故が発生することは避けられないということになりますよね。
しかし毎年おもしろいなと思うのは昨今では日本もすっかり訴訟社会で、特に医療や介護の施設入所者が食事を喉に詰めたなどと言えば割合に裁判沙汰になることもままあるのですが、こうした施設入所者の餅による窒息死も今年も含めて毎年のように発生しているにも関わらず、ざっと調べた範囲で一件も裁判になったと引っかかってこないというくらいに訴訟沙汰になるのが稀であるらしいのですね。
この時期になると毎年話題になるところですが、高齢化を反映してか食べ物による窒息死は年間4000人を超える水準にまで増加しその増加の大部分が高齢者であることが知られ、中でも餅という食品は一口食べるごとに窒息事故が起こる確率で見れば他の食品と比べて群を抜いて高いというありがたくない評価をされており、実際の死亡事故件数で見ても首位を独走していることが明らかになっています。
となると、そんな危険な食品を野放しにしておいていいの?という疑問も出るでしょうし、一番危険なものはスルーして他の食品ばかり目の敵にするのはおかしいんじゃない?という声が出るのも当たり前のことですよね。

【きょうの名言】今年も猛威をふるう「餅容疑者」(2012年1月3日ゆかしメディア)

 正月になると毎年のことのように、餅をノドに詰まらせて窒息死する人が後を絶たない。また、死亡しなくとも、病院送りとなる人も多数出る。ここで、懐かしいが「蒟蒻ゼリー」の存在がまた気になる

 @sabu_mikawayaさんがツイートする。

 「本日現在までに二人ほど殺し10名以上病院送りにしている餅容疑者 蒟蒻ゼリーよりはるかに悪質なのに規制されない まるでオリンパスとライブドアの処遇の違いのようだ

 蒟蒻ゼリーはご存じのように、消費者庁が該当する7社に今年を期限に改善を求めてきた

 ただし、「食品による窒息の現状把握と原因分析研究」という調査が平成20年に昭和大学で行われた。それでは、食べ物による窒息など傷病の432例について調査。その結果、穀類が211例で最多。そのうち餅は77例、米は61例、あとはパン、粥となった。カップ入りゼリーは8例だった。

 基準はすべて、「お上」が決めるのだ。

こんにゃくゼリー問題に関しては死亡事故発生当時に当「ぐり研」でも取り上げたことがありますが、遺族が製造会社に対して訴訟を起こしたり国に対して強硬に規制を主張するなどした結果社会的注目を浴びるようにもなり、またそうした声に押され国の指導も強化されメーカー側も積極的に事故防止対策を行うといった、目に見える形での動きもあるわけですね。
一方で毎年多大な犠牲者を出している餅に関しては味や食感の改善は日夜研究されているのでしょうが、死亡事故防止のための研究や工夫と言う話も聞かないですし、こんにゃくゼリー事故を受けた咽頭モデルでの研究によっても「食品の弾力性が大きく破断されにくいほど砕けにくく、喉頭閉塞を起こす傾向がある」等々、まさに言うところの「よい餅」ほど本質的に危険なのだと示唆する結果が出ているわけです。
これほど危険な餅とこんにゃくゼリーとの扱いに何故こんな大きな差が出たのかについては、餅は古来食されてきてすっかり食文化として定着しているという背景事情の違いもあるでしょうし、市場規模や関連企業数、自家生産分も多いという事情からして規制による影響が全く異なるということもあるのだろうと、すでに各方面でさんざんに言われていますよね。
そうした前提の違いも踏まえた上で注目すべきなのは、全国に餅訴訟が頻発したり餅会社に製造販売禁止を求める声が上がらないのは結局のところ、社会的にも「餅を喉に詰めて死ぬのは自己責任」という認識が定着していて、言ってみれば「餅が詰まったからと他人を訴える人間なんて普通じゃない」という周囲の認識こそが最大の抑止力になっているという点ではないかと思いますね。

一般に国が重い腰を上げて規制に動くと言えば世論に押されてと言う場合がほとんどですが、それではその世論なる無形のものが何によって作られ認知されるかと言えば一つにはマスコミというものが作り上げる、そしてもう一つは直接の当事者など声が大きい人が作り上げるといってよさそうです。
要するに世論と呼ばれていても別に世間の多数派がそう考えているという保障は全く無いわけですから、場合によっては一部の方々が大騒ぎすることによって国民大多数の求めているものとは全く逆方向の「世論」が存在することにされてしまい、それに基づいて社会が動くということもあり得るということですよね。
こんにゃくゼリー問題と言えばかねて「ゼロリスク症候群」に絡めて議論されることが多かった話ですが、こんにゃくゼリーに限らず賛否両論ある問題で少数派意見の方に沿ってどんどん話が進んでいってしまうケースを思い出す時、昨今話題になるクレーマーやモンスター顧客などと同様の事情が背景にありそうだなとも言えそうですよね。
一部の声が大きい人々の不当な要求に黙って従ってきたことがモンスターを増殖させ社会問題化するまでに至らせたという歴史的経緯を思い出す時、「いやそれは言わなくても常識レベルだろう?」と思えることであってもきちんと声を出していかないと、社会全体に思わぬ歪みが飛び火し延焼することにもなりかねないということでしょうか。

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2012年1月 5日 (木)

病気持ちには生きづらい世の中が求められている?

メタボというものが社会の目の敵にされるようになったこの時代、医療費抑制のためにも企業など保険者へのペナルティーを伴う特定健診というものが厳しく推進されているのは周知の通りです。
そんな中で先日こういう記事が出ていましたが、一見するとよく言われるような生活水準の高い人ほど一般に健康水準も高いという話を思い起こさせる結果ですよね。

糖尿病:患者の割合高い中小企業、検査・指導も少なく(2011年12月31日毎日新聞)

従業員300人未満の中小企業に勤める人ほど、糖尿病患者の割合が高く、企業側から従業員に対する検査や指導などの働きかけも少ないことが、独立行政法人労働者健康福祉機構の研究班(班長=佐野隆久・中部労災病院副院長)の調査で分かった。企業の規模や取り組みによって、有病率に差があることが判明したのは初めて。研究班は「勤務と治療の両立を後押しする仕組みが必要」と話す。

 調査は、昨年から今年にかけて愛知県内の企業323社に実施した。従業員が50人未満の小企業、50~299人の中企業、300人以上の大企業に分けて解析した結果、1000人あたりの糖尿病の従業員の割合は、大企業39.4人、中企業47.0人、小企業63.0人と企業規模が小さいほど高かった。また、大企業の約6割は、定期健診で経過観察が必要になった従業員に定期的な検査や指導をすると答えたものの、中小企業の約7割は「何もしない」との回答だった。

 労働安全衛生法に基づき、大企業の多くは産業医が常勤する一方、中小企業の大半は、非常勤か不在だ。中小企業では、平日は受診しにくいなど治療継続が難しく、勤務と治療の両立に苦労する人が多いとみられる。【永山悦子】

無論スタート時点での条件が同じということであればともかく、従業員のバックグラウンドが規模の異なる企業間で共通しているわけではありませんから、ただちに「中小企業勤務は体に悪い」なんて結論にいたるデータではないとしても、「企業側から従業員に対する検査や指導などの働きかけも少ない」というのは問題で、これを見ると中小企業ケシカランとも言いたくなるデータです。
一方でご存知のように特定健診では受診率、保健指導実施率、目標到達度が基準を下回った場合に保険者(企業や自治体)にペナルティが課されますけれども、この結果特に大企業においてはメタボのハイリスクあるいはその予備軍に対して雇用時に非常に厳しいチェックが(実質的な雇用の拒否も含めて)入るようになってきています。
要するに病気持ちの人、将来病気になりそうな人はまともな会社に入れなくなる時代が来ているということですが、そうは言っても人手は必要だという場合には下請けの中小企業に引き受けさせるという形で人材を確保しておけば、大企業側はペナルティーを回避できる上に従業員に何かあって労災かどうか?などと頭を悩ませるリスクも低減できるわけです。
特定健診の制度の是非はここでは大きく踏み込みませんけれども、国にしてもこうした背景事情も承知した上で対策をやっていかなければ中小企業より大企業、従業員より雇用者と、ますます強い者だけが得をするといういびつな構造に拍車がかかってしまう危険性もあるということですね。

さて、基礎疾患持ちは雇用の面で苦労するというだけではないらしいというのがこちらの話なのですが、まずは記事をご覧いただきましょう。

合併症のがん患者 受け入れ制限(2012年1月3日NHK)

卵巣がんや子宮けいがんなどの治療で中心的な役割を果たす病院の40%以上で、患者に糖尿病や統合失調症といったほかの病気がある場合、受け入れを制限していることが、分かりました。

日本産科婦人科学会は、卵巣がんや子宮けいがんなどの治療で中心的な役割を果たす全国の大学病院やがん専門病院などに診療態勢について尋ね、65%に当たる483施設から回答を得ました。その結果、がん患者に糖尿病や統合失調症といったほかの病気がある場合、44%に当たる209施設が「受け入れを制限している」と答えました。特に各地のがんセンターを中心としたがん専門病院では、13施設のうち11施設が「制限している」としていました。受け入れを制限する病気について複数回答で尋ねたところ、透析が必要な患者で56%に上ったのをはじめ、薬を服用している統合失調症の患者で52%、インスリン治療をしている糖尿病の患者で14%となっていました。

調査を担当した東京慈恵会医科大学の高倉聡講師は「合併症のある患者はより体調が悪いにも関わらず、手術可能な病院を求めて遠くに行かざるをえない実態があると考えられる。婦人科に限らず、ほかのがんでも同じような問題が生じているおそれがあるので、患者に合併症がある場合の診療態勢を整備していく必要がある」と指摘しています。

漠然と記事を読んでいるのでは少し判りにくい話で、また医者がいい加減なことをやって!と言う人も出てきそうですけれども、こうした話が出てくるということの背景に近年医療に対して国民から求められているものは何かということが密接に関係しています。
例えば俗にDPCなどと言われる疾患毎の定額払い制度が普及したのは、出来高払いでは医者が無駄な検査や治療を行うほど儲かることになる、ケシカラン!という国民の声に押された結果ですけれども、その結果各施設ともいかに患者の治療期間を短縮するかが収入を左右する最重要因子になってきています。
よく「元通りに治っていないのに転院を迫られた」などという話がありますが、国が医療政策上そうすることを求めているのですから当然の結果であって、特に糖尿病などのようにあらゆる疾患の治療において悪影響を及ぼすような基礎疾患を持つ患者というのはあからさまに余計な手がかかる患者であり、そうした余計な支出ばかり増えて収益に結びつかない患者は引き受けると経営が難しくなりますよというのが国の政策誘導であるえわけですよね。
またそうした経営上の話は別としても、手のかからない患者より手のかからない患者の診療を優先した方が、現在の限りある医療リソースでより多くの患者の診療をこなせるのは当たり前の理屈ですから、医療崩壊だ、患者のたらい回しだなどと言われる時代にあって一人でも多くの患者を引き受けるためには当然の判断と言えるでしょう。

また近年ではマスコミなどを始めとして治療成績を公表しろ、成績の悪い医者や施設は淘汰しろという声がどんどん高まった結果、全国あちこちの施設でこうした数字を公表するようになってきていますけれども、実際の患者や近隣の医療関係者の目から見た実感と異なる数字が独り歩きしている局面も多いですよね。
かねてから癌センターなどでは治療成績を落とす可能性のある合併症持ちの患者は嫌がられる、元気が良くて体力もある患者ばかり相手にしているから成績がよいんだなんて声がありましたが、これまた数字のいい施設ほどよい施設であり、そうした施設を増やすことこそ正義という国民の声が高まってきた以上はあたりまえに起こってくる結果ですよね。
「患者に合併症がある場合の診療態勢を整備していく必要がある」などと簡単に言いますけれども、医療に限らずどこの業界でも余計に手がかかることが明らかで収入上も損になる、しかも何かあって後日トラブルになる確率も高い顧客を優先的に引き受けるなんてことはよほどのブラック企業でもなければあり得ないことで、どうやってそのインセンティブを用意するかを示さない限りは机上の空論と言われて終わりでしょう。

これが医療費は実質的に使い放題、高い志に基づいて非効率な医療をやっていても経営が成り立っていた時代であれば「いや、うちはそういう患者さんこそ来ていただきたい」なんて奇特な医者もいたかも知れませんが、今や国と国民の求めるところに従って医療は儲けてはならない、お上の求めるやり方でやっていかなければ一切経営は立ちゆかせないという状況を強いられて久しいわけです。
どんなに腕のある料理人であっても材料が特定のレシピに従って作るのに最低限のものしか用意されていなければそれ以上のものは作れないわけで、ネタも合わせ酢の用意もなく米一合にカップ一杯の水、小さじ一杯の塩しかないのに特上握り寿司一人前をつくって見せろと言うのは無茶というもので、そこは握り飯の二つ、三つで勘弁してもらうしかないのは当たり前のことでしょう。
医療に限らず不景気とデフレの時代でどこの業界でも効率化だ、無駄の排除だということを最優先に話を進める傾向がありますが、その結果何がどうなっていくのかということも合わせて知っておかないと、あれれ?こんなはずではなかったのに…と感じてしまう方も増えていきそうですね。

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2012年1月 4日 (水)

厚労省の生保対策はさらに勢いを増しているようです

昨年11月2日に厚労省から「開業医は儲けすぎだ!」と言う発表があった後で診療報酬改定作業が始まり、結局総額は据え置いた上で開業医の分を勤務医へと回すという配分の工夫(?)で決着したことは記憶に新しいところですが、そうしますと昨年暮れに厚労省から発表されたこちらのニュースもその背後に大いなる意図が秘められているということでしょうか。

生活保護者、公費負担で高頻度通院…厚労省調査(2011年12月31日読売新聞)

 医療費が全額公費負担される生活保護受給者について、2009年度の受診状況を厚生労働省が調査したところ、2日に1回以上の高頻度で3か月以上続けて通院した「頻回通院者」が全国で1万8217人に上ることがわかった。

 うち3874人については、自治体が必要以上の受診にあたる「過剰受診」と判断。通院頻度を抑えるよう受給者を指導したが、改善はその約3割の1279人にとどまっているという。

 同省によると、全国の一般外来患者の月平均通院日数は約1日で、65歳以上の高齢者でも3日程度にとどまっている。

 しかし、同省が同じ傷病名で同一診療科(歯科を除く)を月15日以上、3か月以上連続で受診した人について、09年度分の診療報酬明細書(レセプト)の分析を各自治体に依頼、データを集計したところ、生活保護受給者の多くに整形外科や内科の診療所に頻回通院したケースがあったことが判明。自治体はさらに該当受給者の診療内容などを点検し、全体の約2割の3874人を「過剰」と判定した。都道府県別では、大阪府が6025人(過剰受診者856人)と最多で、以下、東京都が1920人(同478人)、福岡県が1374人(同469人)など。

しかし厚労省に限らず中央官庁からの重大発表は金曜日など必ず休み前に入るのは突っ込まれないためであるという説がありますが、そうなりますと年末年始の休みを目前に控えたこの時期に発表されたこちらはよほどに重大な発表であったと言うことですよね。
内容自体はまあそんなものだろうなと言う程度のもので、むしろ生保受給者診療の実態を考えれば今頃になって何を言っているの?とでも言うべき話なんですが、先日も取り上げましたような生保受給者へのジェネリック使用促進などとも絡めて今後指導を強化していくという方針は確定であるとして、ではそうした指導を行って是正すべき対象とは何だと同省が考えているのかが問題ですよね。
世間の方の見方がどうであるかということを考える上では、同日に同じく読売新聞から出されましたこちらの解説記事を見ていただくとよく判るのではないかと思いますが、仮に同省のスタンスも同様であるのだとすれば「それなら最初から応召義務なんて馬鹿げたことを押しつけるんじゃないよ」とぼやきたくなる医師も少なくないのではないでしょうか。

生活保護受給者囲い込みの病院「彼らは上客」(2011年12月31日読売新聞)

 全額が公費から支出される生活保護受給者の医療費を巡り、日課のように受診を繰り返す「頻回通院者」の存在が明らかになった。

「暇だから」「親切にしてもらえる」。病院通いを続ける理由を、彼らはそんな風に漏らす。そして医療機関側も、車での送迎など手厚いサービスで、取りはぐれのない“上客”の囲い込みに懸命だ。

 ◆5年前から毎日

 12月中旬の朝、大阪市西成区の診療所。玄関のシャッターが開くと同時に、中年男性たちが次々と吸い込まれていった。診察を終えた十数人に聞くと、全員が受給者半数以上は週4日以上通っているという。

 「5年前から毎日、点滴とマッサージに来ている」という男性の病名は、「腰痛」。「足の関節が痛む」と連日、電気マッサージに通う別の60歳代の男性は「先生が優しいし、マッサージも気持ちいい。どうせタダやし」と満足そうに言う。

 厚生労働省の調査で判明した同市の頻回通院者は、全国最多の4179人で、全体の2割以上を占める。

 診療所の患者は高齢者が多いが、一見健康そうな働き盛り世代の姿も目立つ

 40歳代の男性は腰の持病のため連日、「簡単なリハビリ」に通っているという。本来はケースワーカーから働き口を探すよう求められる年齢だが、「医者が書類に『就労不能』と書いてくれるから何も言われない」。男性はそう話し、「元気そうに見えるやろけど病人やで」と付け加えると、自転車で勢いよく走り去った。

 ◆「はやってナンボ」

同区内の別の診療所前では、男性受給者たちが次々とワゴン車から降りてきた。診療所側が早朝から自宅を回り、診察後は送ってくれるサービス。ロビーからはニシキゴイが泳ぐ庭園が望め、院内にはリクライニングシートが並ぶ点滴ルームや多数の運動器具を備えたリハビリルームがそろう

 その近くに最近開院した診療所は年中無休の触れ込み。開院当初、「生活保護取扱」と書いたのぼりを立て、芸能人の名を使ったビラやカイロを通行人に配る客引きを展開し、市保健所から注意を受けたという。

 「受給者をターゲットにした診療所が、ここ数年増えている」。同区の医療関係者はそう話す。

 「彼らは主要顧客」。ある診療所を経営する男性医師は、こう言い切った。数年前の開院当初は患者が集まらず、知人のブローカーに受給者の紹介を依頼。以後、頻回通院者が増え、赤字経営を脱却したという。

 「治療より経営優先。はやってナンボ」。医師はそう言う一方、こんな表現で過剰診療を否定した。「患者が自主的に来るから診ているだけ。『毎日来い』とは言っていない

よく記事を見ていただければ判るように、非常に特殊な地域における極めて例外的な診療所内での出来事であると判断すべき面も多々あるのですけれども、そうした激レアな事例を事情を知らない一般国民に向かって特に注釈も無しに取り上げる読売新聞の意図だけは明瞭ということですよね。
むろんのこと、昔から生保受給者などを上顧客に不適切診療を行いお上のご厄介になるケシカラン医療機関は絶えることがありませんけれども、医療関係者の間でも「ブラック病院」と認識されているその種の施設がどれだけの比率として存在するのかを考えると、逆に言えばわざわざこんな極端な特殊例を一般的事例のように取り上げざるを得ないという事情もあるのでしょう。
そして当然ながらマスコミにこうした情報を出した厚労省にしてもこうやってマスコミの手で世論を盛り上げてもらうことを期待していたのでしょうが、恐らく全国多くの医師達が「なんじゃそりゃ」と感じるだろうこの記事、考えようによってはかねて撤廃しろと言われている応召義務問題の抜本的解決を厚労省とマスコミが是認しているとも言えそうですよね。
まさかここまでの記事を書いていながら「どうせタダやし」と「自主的に来ている」患者を医療の側で拒否することも認めないとは彼らも言い出しにくいんじゃないかと思うのですが、そう考えると全国の善良な医療関係者とマスコミ、厚労省とでこの問題に関しては良き共闘関係を結べるということでしょうか(笑)。

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2012年1月 3日 (火)

今日のぐり:「香徳園」

昔から複数の見方が出来るという「だまし絵」と言うものがありますけれども、こちら見方によってはなかなか微妙なものとなるだまし絵の話題を紹介してみましょう。

あなたの心が汚れているか判断できる不思議な画像(2011年11月26日秒刊サンデー)

皆様はこの画像がどのように見えるでしょうか、イルカが沢山泳いでいると答えた人はまだ心が汚れていないピュアな子どもです。でも多くのユーザはそう見ないでしょうね。それはオトナになった証。オトナになるにつれこの画像が男女の愛しあう画像に見えるのです。それはそのような経験やシーンを一度でも見たことがあるから、男女だと理解できるからだと言われています。

(参考画像)

さて、イルカの画像を踏まえるとこちらの写真も同様に、汚れている方には一瞬だけですが本来とは違う者に見えるはずです。もちろんこれはただの『木』の壁なのですが、そう見えないのは恐らく頭の奥底に別の絵が焼きついていて、脳が勝手に脳内補完しているからだと言われています。

(参考画像2)

同様にこちらのライトも、頭の奥底に眠る『本能』がそのように連想させてしまう様にできてしまっているようです。それは男性だけなのかもしれませんが、どんな状況下においても「それ」を連想させてしまうという「本能」というやつは、なんて不思議なものなのでしょう。

ちなみに、(∵)このような記号も「顔」に見えてしまうのは脳による補完能力が影響していると言われていますが、生まれた赤ちゃんが、人間の顔を認識させるためだと言われております。

ま、汚れているのかどうかはともかくとしても、人の心というものは時に性に関してこれほど多様な妄想をたぎらせ人を駆り立てることがあるということではないでしょうか。
本日は世界各地から時に犯罪的とも言っていいような性にまつわる話題を取り上げてみますが、まずは比較的おとなしやかなニュースからいってみましょう。

ロシアの携帯ショップがまるでキャバクラみたいでヒドイ。/露(2011年12月13日秒刊サンデー)

携帯ショップと言えば、制服を着た清楚なお姉さんが、まじめで丁寧な対応でお客様をお迎えするという印象が強いが、ロシアの携帯ショップはちょっと違う。正確に言えばだいぶ違う。こちらの携帯ショップは、とんでもない制服をきており、とんでもないおもてなしをする純粋な携帯ショップだが、あまりにひどく、キャバクラのようだ。

いらっしゃいませ!こんなポーズで迎えられたら『すいません、お店間違えました・・・』と、急いで店を出たくなるようなそんな雰囲気の携帯ショップ『CCCP』。ロシアには日本と同じように3キャリアの携帯電話があるようですが、この店ではそれらを取り扱っている模様。

入りたいのか、入りにくいのか良く判らない携帯ショップだがどちらかと言えば、風俗に近いサービスにしか見えないが、ロシアならではのサービスなのかもしれない。国が違うとここまで接客対応が違うのかと驚いてしまう。

さて、メインの顧客は若い男性向けなのかと思いきや、意外や意外、老夫婦も利用されているようだ。もはやロシアでは、携帯ショップで、セクシーなお姉さんがつきものというのが定説になっているのであろうか。それ以上に問題なのが、しっかり説明してくれるのかということだ。

自分で調べな!なんて厳しい対応だとしたらロシアで携帯は使いこなせないな。

【記事参照】
http://englishrussia.com/2011/12/09/pioneers-selling-mobile-phones/

いやもう何がどうケシカランと言うのかリンク先の画像の数々を見ていただければと思いますけれども、思わずロシア万歳!と叫んだ殿方も多かったとか多くなかったとか。
こちらもケシカランと言うのか公序良俗に反するというのか、とにかくここまで言ってしまうと駄目だと言う一つの基準というものは存在するということを示すのがこちらの記事です。

地下鉄ホームでおばかSEX/カナダ(2011年12月14日日刊スポーツ)

 カナダのトロント市営地下鉄で11日午後、若い男女が車内と駅のホームで性行為をする騒動があり、地元警察は公然わいせつの疑いで2人を逮捕した。

 カナダ各紙によると、男女はヤング・ユニバーシティ線の車内で性行為を開始。発見した乗客が車掌に通報した。電車がスパディナ駅に止まった後、男女はホームに降り性行為を再開したという。

 泥酔している様子だったため、2人は逮捕後に病院に搬送された。

いやまあ、立ち小便一つにしても軽犯罪に該当するくらいですから、これは確かにアウトだろうとは思うのですけれども、二人とも酔いが覚めた時に何をどう感じるかですよねえ…
表向きはお叱りを受けて当然という行為でこちらも犯罪沙汰になったということなのですが、さてこれを見た一同の胸の内はどうだったのか…と思わず考えさせられる事件が起きたそうですね。

中国で結婚式にストリッパー呼んだ父親逮捕、数百人がショーに殺到/中国(2011年12月14日ロイター)

[北京 14日 ロイター] 中国の警察は、江蘇省徐州で息子の結婚式のためにストリッパー2人を雇った父親を逮捕した。同国の新聞「環球時報」が14日報じた。

環球時報によると、Zhang Cheng容疑者は当初、結婚式にバンドを呼ぼうと考えていたが、「特別な趣向」が楽しめるパフォーマンスに変えるよう勧められた。これを受け、同容疑者はストリッパーのショーを下見。息子の結婚式に相応しいと考え、ストリッパー2人を雇うことを決めたという。

当日はショーが始まって5分も経たないうちに、式場にはストリッパーをひと目見ようと数百人の村人が詰めかけたという。

同容疑者は結婚式の翌日に逮捕されたが、容疑は明らかになっていない。

新郎側と新婦側でいささか受け取り方が異なりそうな自体ではあったのでしょうが、しかしこういうお茶目なことをやってしまう父親というのも実は結構愛される人柄であったのかも知れませんね。
同様にサービス精神旺盛なのはよろしいのですが、あまりに公然とやってしまうと後々困ったことになるというのがこちらのニュースでしょうか。

韓国「ヌードニュース」が1カ月で放送禁止に、責任者が次々と失踪/韓国(2011年12月10日サーチナ)

 韓国で「女性アナウンサーのヌード映像」が大論争となっている。「ヌードニュース」という番組が放映を開始したものの、わずか1カ月後に論争を巻き起こし、結局は放送禁止となった。ニュース制作会社の責任者たちは失踪し、すでに海外へ逃亡したという疑いもある。中国メディアの国際在線が9日付で報じた。

 記事によると、韓国の女性アナウンサーが「はだか」で司会を務める「ヌードニュース」はソウルで放送開始セレモニーを行ない、アナウンサーを務める9名の韓国美女たちが披露され、それぞれの履歴と露出度、サービス内容などが公表された。ニュースは成人版と青少年版の2部に分けて放送されていた。

 しかし、放送から1カ月後には「青少年の健康を害する」という疑いをかけられ、青少年版が放送禁止となった。その後、「ヌードニュース」は各方面からの圧力を受け、放送開始後わずが1カ月で全面放送休止となった。

 記事によると、放送休止後に「ヌードニュース」の責任者は次々と失踪(しっそう)し、女性アナウンサーたちが本社を訪ねた時には事務所は「もぬけの殻」となり、誰もいない状態だったという。責任者はすでに海外へ逃亡したという情報もある。

 責任者が失踪した現在、ヌードを披露した女性アナウンサーたちはまったく収入を得られないまま、罪をなすりつけられた状態にある。記事は「彼女たちは騙されたことを後悔し、ただ泣くばかりであった」と伝えた。(編集担当:及川源十郎)

いや、体を張ってくれたお姉さん方を放置して逃げるなよという話なんですが、しかしこれでは一肌脱いだ彼女たちも全くの一方的な持ち出しというものですよね。
同じく韓国からはこんなニュースも飛び出していますけれども、いったいかの国の性道徳はどうなっているのかと心配せずにはいられません。

「韓国ミスコンで性接待要求された」 英国人女性の告発で波紋広がる/韓国(2011年10月24日J-CASTニュース)

   韓国で開催されたミスコンテストで出場者の英国人女性がセクハラを受けたと訴え、韓国2 件で「国際的な恥さらし」と波紋が広がっている。

   2011年10月初旬から中旬にかけて韓国、ソウルなどで「ミスアジアパシフィックワールド」が開催され、世界各国から約50人が出場した。
「勝つためには何をすべきか分かっているだろう」

   そのうちの一人、ウェールズ代表として出場した英国人女性が大会途中に帰国。その後、英BBCやテレグラフ紙などに対し、韓国2 件の主催者から上着を脱がせられそうになったり、写真撮影のときに体を触られたりするなどのセクハラを受けたと話した。

   さらに、大会中「勝つためには何をすべきか分かっているだろう」と、あからさまに性接待を持ちかけられたほか、ベッドのない宿舎に入れられ、食事も一日一回しか与えられなかった。こうした事態について地元警察に訴えたが、主催者側が目の前で警察に賄賂を渡して買収したという。

   韓国の芸能界では、「性上納」が以前から存在すると言われている。2009年に人気女優チャン・ジャヨンさんが自殺した際も、性接待を強要されたのが原因だと言われているが、外国人が被害を訴えるのは異例だ。

   英国での報道を受け、韓国メディアも大きく報じていて、それによると、主催者側のチェ代表は宿舎の問題については、「各地方組織委員会のホテル予約などで至らない点があった」と認め、謝罪した。
主催者「韓国的なあいさつが誤解された」と説明

   一方セクハラについては「参加者を案内した組織委関係者の中には英語をうまく話せる人がいなかった。通訳を通して対話が行われたのに、そういうことが起こる状況ではない」と否定。

   しかし、「外国人が韓国的なあいさつなどを敏感に受け止めた部分もある」と、文化の違いが誤解を生んだ可能性があると説明した。賄賂については、警察当局は賄賂ではなく、名刺を受けとったとしているという。

   中央日報は、2011年10月23日に、「国に恥をかかせたセクハラ美人コンテスト」という見出しで社説を掲載した。女性の主張が真実なら「明白な犯罪であるうえ、国際的な恥さらしだ」とし、主催者側の説明についても「韓国では外国人女性が不快に思うセクハラが容認されているように弁解する点も納得しがたい」と糾弾。この女性だけでなく、カナダ人の出場者も体を触られたと訴えているという。

   韓国のネットには「恥ずかしくてたまらない」「映画の中でなく実際にこんなことがあるのか」「だから韓国はダメなんだ」といった書き込みが寄せられた。

   韓国警察も動き出し、大会関係者や賄賂を受け取った疑惑のある警察官に調査を行っているほか、英国にいる女性にはメールで調査することを検討しているという。ただ、大会主催者側は女性に対し、大会に最後まで参加するという契約を違反したとして、損害賠償を求める訴訟を行う方針だとしている。

この件に関してはギアナ代表などからも声が上がっているというくらいですから国際問題にもなりかねませんが、かの国ではかねて「性上納」で女優が自殺するなどこの種の行為は業界内の慣習化しているとも言いますから困ったものですよね。
一方で喫煙の制限など時として社会規制が行き過ぎるのではないか?という声もあるのがアメリカ社会ですが、今度はこんなニュースも出ているようです。

「先生かわいい」で9歳が停学に、学校側の“セクハラ”判断に母は激怒。/米(2011年12月8日ナリナリドットコム)

米国に住む男の子は先日、学校の先生を「かわいい」と話しているのを聞かれ、それがセクシャルハラスメントに当たるとして停学処分を受けた。この学校側の対応に母親は激怒。米国のネットからも疑問の声が上がっている。

米放送局ABC系列WSOC-TVなどによると、この男の子はノースカロライナ州ガストンの小学校に通う9歳のロケットくん。11月30日、彼が友人との会話の中で「テイラー先生はかわいいよね」(米紙ニューヨーク・デイリーニュースより)と口にしたのを、ほかの先生が耳にして校長に報告した。これを受けて学校側は、彼の発言が「先生を性的に悩ます」(WSOC-TVより)セクハラだと認定。ロケットくんを2日間の停学処分とすることを母親に文書で伝えた。

学校側の主張では、以前からロケットくんは友だちに対してよろしくない言葉遣いをしており、注意したこともあるそう。今回の問題のセリフについても、「Cute(かわいい)」ではなく「Fine(いい)」という言葉を使い、「挑発的なトーン」で話していたため問題視したという。そこで学校は過去の経緯も含め、今回の発言が「生徒の行動規範に違反する」とし、停学という厳しい処分を下した。

WSOC-TVの取材を受けたロケットくんは「先生はかわいい」と言った事実は認めているものの、「言ったのはそれだけ」(ニューヨーク・デイリーニュース紙より)とも話し、何が問題なのかは認識していない様子。一方、9歳の我が子が「セクハラをした」と言われた母親は黙っていられないようだ。

今回の停学処分には「女性に近付いて掴んだり、性的な意味で触ろうとしたのとは違う」と主張し、「なんで停学にされなくちゃいけないのか」と語気を強めている。また、過去に言葉遣いを注意されていた事実を初めて知ったことについても、学校側が「全く話さない」(WSOC-TVより)ので動揺しているという。

この話題は米メディアを中心に大きく報じられ、ネットでも話題を呼んでいるが、子どもに対して厳しい処分を下しながらしっかりとした説明を行わない学校側の姿勢も騒動拡大の一因となっているようだ。

ちなみに、学校を管轄している地元教育委員会のスポークスマンもこれまでのところコメントは拒否している。ただ、校長に対しては聴取を行う意向で、現在調査を進めている段階とされ、学校側の対応が適切だったのかどうか、その判断が待たれるところだ。

ま、実際に子供だからと放置していたら大変なことになってしまうということもないと言い切れないのが困ったところなんですが、そう考えるとセクハラに限らずこういう小児の不適切言動に対する指導は教育上非常にセンシティブな問題だなあと思わずにはいられません。
人間の性癖というものは人それぞれで他人に迷惑をかけない範囲でどうぞと言うしかありませんが、こちらは単なるぶっ飛んだ言い訳なのかお楽しみのはずが思いがけない事態になって狼狽しているのか、微妙に判断が難しいというニュースです。

「売春婦が一夜でロバに」、恋に落ちたと語る男 ジンバブエ/ジンバブエ(2011年10月26日AFP)

10月26日 AFP】ジンバブエの裁判で被告となっている男が、雇った売春婦が翌朝、ロバに変わっていたと供述し、さらに今ではこのロバと「真剣に恋に落ちている」と語った。

 26日の現地紙ヘラルド(Herald)によると、サンデー・モヨ(Sunday Moyo)被告(28)は法廷で「(今では)自分も同じくロバだと思っている。あの晩、バーを出てから何が起きたのか分からないが、本気でそのロバに恋してるんだ」と語った。

 モヨ被告は23日の日曜日に、首都ハラレ(Harare)から南方に300キロ離れた町ズビシャバネ(Zvishavane)で、獣姦のかどで逮捕された。

 売春婦に25ドルを払ったが、日曜の朝、自分がロバとセックスをしたと近所の住民が非難する声が聞こえてきて驚き、目が覚めたと主張している。裁判所はモヨ被告に精神鑑定を受けるよう命じた。

日本であればちょっといくら何でもそれはどうよと言われる弁解となるのでしょうが、しかし昔からラクダなどもジョークの定番にされてきたくらいですから、法律違反で禁止にしなければならない程度にはメジャーであるということなんでしょうか、ねえ…
最後に取り上げますのはご存知ブリからのニュースですが、全くのところブリ的に考えれば「信じられない」ことなど何一つないのではないかと思ってしまうような話題を紹介しましょう。

信じられないことにイギリスで「男同士のキス」が大流行/英(2011年10月8日niftyニュース)

男同士の友情といえば、熱いイメージがありますよね。では、友情の証としての『キス』は、あり? なし?
イギリスの新聞『ガーディアン』の公式サイトに、男同士のキスに関する驚きの調査結果が紹介されています。

あるとき英国バース大学の社会学講師であるエリック・アンダーソン氏は、『ゲイ・チキン』というゲームを知っているかどうか、ふたりの学生から尋ねられたそうです。
「私は何のことか全く分かりませんでした。すると彼らは目の前でやってみせたのです」
と、アンダーソン氏。なんとふたりの学生(両方とも男性)は、その場でキスし始めたのです。
「このゲームでは、さきに唇を離したほうが負けです。でも、今では誰もキスを恐れなくなったので、ゲームはなくなりました」
この『男同士のキス』という現象に、アンダーソン氏は興味をひかれて調査を開始しました。

『ゲイ・チキン』について調査したところ、イギリスでは“敗者がいないくなった”ことから、ここ数年でゲームは廃れてしまったとのこと。
そこで、アンダーソン氏は、異性愛者の大学生が男同士のキスをどう見ているのかについて調査することにしました。
「私は学生の許可を得たうえで、学生のフェイスブックのプロフィールを調べました。すると、男同士のキス写真が何百枚も見つかったのです」
アンダーソン氏は、さらに145名の学生にインタビューを実施。その結果、89%の学生から男同士で友情のキスをするのは嬉しいという回答が得られたのです。
また、およそ40%は、『長いキス』を最初のうちは驚かせてやろうという思いから、今では『笑い』のためにやっていると答えています。
「私はこのことを周りの人に伝えましたが、学者は信じてくれません。ある教授は“バース大学の水に何かおかしなものでも入っていた”と言います。調査は3つの大学について行ったのですがね。他の人は全く信じてくれません。彼らの“大人”の感覚では、理解不能なのでしょう。彼らは若い頃、男同士のキスは許されないものだとして育ちました。また、20年以上、学生のクラブやパブに行っていないので、今もそういうものだと思っているのです」

一方、43歳のアンダーソン氏は、同性愛に対する偏見が大学内では今なくなりつつあると考えています。
「性的マイノリティーが一大文化を築き上げ、平等に向けて法整備が進められるなか、ホモセクシャルはほぼノーマル化されつつあります。若い人の間では特にそうです。もちろん、若い人がみな、ゲイに好意的というわけではありませんが、よりソフトに何でも受け入れるようになってきています」
アンダーソン氏は、男性はお互いに親愛の情を示すためであって、ホモセクシャルとしてキスしているわけではないと述べています。
「キスは性的な意味をあらわにするものですが、男性同士のキスのパーセンテージを見ると、ホモセクシャルの秘められた欲望を示しているわけではないようです」

この傾向は、いくつかのイギリスの大学に限られたわけではなく、さらにはイギリス限定でもないとのこと。
「私は他大学の学生にもインタビューしましたし、ブリストルやバーミンガム、エディンバラの学生用クラブやパブにも行ってみました。パーセンテージは都市、社会階層や民族的背景によって異なりますが、こうしたキスは国中で行われていました。
私はまた、アメリカで60の大学のサッカー選手にインタビューしましたが、そのうちの20%でも同じ現象が起こっていることが分かりました。さらに、私の友人がオーストラリアでも男性同士のキスについて調査を開始しています」

アンダーソン氏によると、男同士のキスの人口が多いのは、プロスポーツ選手、特にトップレベルのフットボール選手の影響であると考えています。
「得点したり試合に勝ったりしたときにキスし合うのを、アマチュアのフットボール選手が真似するのです。彼らがパブでこれをやるので、他の男性にとってもOKということになりました」
アンダーソン氏は、この発見は、イギリスで同性愛に対する偏見が終焉を迎える日は近いことを示すと考えています。
そして、今度は抱擁についての調査に乗り出しています。
「先週、私は2年生の生徒に男同士が抱き合うことについてどう思うか尋ねてみたのです。そしたら、“そんなの大したことない”って笑われました。聞けば、15人中14人が他の男性とベッドで一夜をともにしたことがあるというのです。一緒に寝るくらいなら床で寝るというのはもう過去のこと。一緒に寝て抱き合うだけでは、ホモセクシャルではありません」

もし、あなたの彼氏が男同士でキスしていたとしても、それは友情であって、浮気ではありません。どうか温かく見守ってあげましょう。
ともあれ、アンダーソン氏の研究で、今後『男の友情』の実態がさらに明らかにされることが待ち遠しいですね!

無論この場合はあくまでも同性愛とは無縁の親愛の感情を示す行為であるはずなんですが、何しろ同性愛ということがああまでたびたび話題になるお国柄であるだけに、ねえ…
一応こういう流行と言うことにしておけば何も問題ないのだと、一部で密かにほくそ笑んでいる人間もいるということなのでしょうか?

今日のぐり:「香徳園」

岡山市内の一角に位置するこちらのお店、気楽な町の中華料理屋として以前から人気を博しているということで、久しぶりにお邪魔してみました。
相変わらず大勢のお客で繁盛しているようなんですが、今回は豚肉とレタスの炒め定食(豚野菜、というのだそうです)を中心に焼きビーフンなどもつまんでみました。

豚野菜はこちらのお店のなかでも結構気に入っているメニューなんですが、相変わらずオイスターソースの利いた味加減は絶妙、難しいレタスの炒め加減も頃合いで何よりおかずとしてご飯に絶妙に合いますし、とにかくもうこの胡麻油の香りを嗅がされちゃたまりませんわと言う感じですよね。
ちなみにそのご飯の方は米の味自体はコストの関係もありますから仕方ないとしても、こうまで米粒が崩れてしまっては食感も何もないというもので、洗いから炊きあがりまで丁寧に扱った上でもう少し硬めに炊いてくれたらチャーハンなどに使っても案配がよくなるんじゃないかと思うんですけどね。
こちらのお店はスープの味がしっかりしているのが料理全般に効いていると思うのですが、なぜか付け合わせに出てくるスープの味付けは味がまとまらないほど極端に薄い具合になっていて、以前はここまでではなかったと思うのですが何かしら意図でもあってのことなのでしょうか?
しかしこのインチキ臭い御新香と安っぽい緑茶は中華料理屋で出すには何か違うだろうと思うのですが、そのあたりの微妙にB級っぽい感じが町の飯屋として愛される所以なんでしょうか(苦笑)。

焼きビーフンの方は期間限定メニューと言うことなんですが、一見してごく当たり前な焼きビーフンに何故か小皿でビーフンのタレなるものがついてくるのが少しばかり独創的ですかね。
野菜と海鮮で相応に具だくさんになっていることもあって、一般的には低カロリー系のメニューとして取り上げられることの多いビーフンも十分お腹がふくれるものに仕上がっていると思うのですが、味は普通に付いているんですが無難な味とも言えるし、やや無個性とも言えるしで、個人的にはもう少しオイスターソースを効かせて欲しいかなと言う気がします。
そのせいか激辛ラー油を使うようにすすめられたんですが、使用感の方は悪くないというかお好みでというか微妙なところで、ラー油がおすすめということであればデフォルトでわざわざついてくるタレのつかいどころはますますもって謎ですよね。

以前からフロアの方はあまり感心した感じではないお店なんですが、今回行ってみてもそれなりに大勢いるわりには非効率というのでしょうか、どうもフロアの状況を見ずにただ突っ立っているだけという気配が気になりますよね。
ところであまり高い料理もない大衆店だけに微妙に値段が違うというメニューが非常に多いのですが、日替わり定食ではこれらも同じ値段で出しているわけですから、いっそ統一してしまってもいいのではないのかな…とも思わないでもありませんでした。

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2012年1月 2日 (月)

今日のぐり:「かつ将」

今年は辰年ということで、古来龍と言えば聖獣とも言われるほど尊く賢い存在と言われてきたものですが、何ともせこい手段で龍をも出し抜き干支のトップバッターとなったとも伝えられるネズミですら驚くほどの賢さを秘めているらしいという調査結果が先日出てきました。

ネズミは仲間見捨てない…米大学チーム確認/米(2011年12月9日12時30分 読売新聞)

 自分は得するわけでもないのに、困っている仲間を助ける。他人の感情を共有するそんな「共感」の能力をラットも備えていることが、米シカゴ大学チームの実験でわかった。人以外では、これまでサルでしか確認されていなかったという。9日付の米科学誌サイエンスで発表した。

 この実験では、まず、わなの扉を外から頭で押して開けられるようにラットを訓練。そして1匹のラットをわなに閉じこめると、訓練を受けたラットは扉を開けて仲間を救出した。わなの外にチョコレートがあるときも、自分が独り占めできなくなるのを承知でラットは扉を開けてやった。出てきたラットと接触できないようにしても行動は変わらず、仲間と一緒にいたいという自分の一方的な望みが動機でもないらしい。雌の方が仲間を助ける傾向が強かった。

つまりはネズミの世界でもワンピースは成立し得る(かも知れない)ということかと考えるとその恐ろしさが判るかも知れませんが、何にしろ動物=ものの判らない馬鹿と考えてかかるのはやめた方が良いだろうということです。
今日は世界各地からそんな怒らせると怖い、なめると危ないという動物絡みの話題を紹介してみますが、まずはこちらのニュースからいってみましょう。

野生化した牛に車が衝突、全焼/福島(2011年12月7日産経ニュース)

 6日午後5時ごろ、原発事故で警戒区域に指定されている福島県富岡町本岡の国道6号で、南相馬市の男性会社員(33)の乗用車が牛と衝突し、エンジンから出火、全焼した。男性は逃げてけがはなかったが、牛は死んだ。避難した農家が放置し野生化した牛とみられ、体長約2メートル、体重約500キロあった。

 県警双葉署などによると、男性は東京電力福島第2原発(同県富岡町など)内の会社に勤務しており、職場から自宅に帰宅途中だった。男性は「近くにいたもう1頭の牛に気を取られた」と話している。

彼の地では牛どころかダチョウなど様々な生物が野生化しているとも噂されますが、うっかりそのテリトリーに踏み込んだ日にはどんな目に遭うのか判らないということですよね。
カラスと言えば知識を仲間内で共有するなどその知性は驚くばかりということが知られるようになっていますが、ついに電気を利用することすら学んだというのですから恐るべきですよね。

ウナギ停電!電線で丸焼けに…犯人はカラスか/徳島(2011年12月4日読売新聞)

 徳島市中心部で2日、約1000戸が停電した。約1分後に復旧したが、四国電力が調べたところ、カラスが運んできたウナギが電線に接触し、ショートしたことが原因とわかった。

 四電によると、2日午後4時20分頃、徳島支店の制御室で同市南前川町の電線に異常を感知。作業員が現場の地面を確認すると、焼けて死んでいるウナギ(長さ約30センチ)と、ふらついているカラスを見つけた。

 ウナギが約20センチ間隔の2本の電線に同時に触れたことで、電圧の高い電線から低い電線に電気が流れ、ショートを起こしたらしい。設備に大きな損傷はなかった。同支店は「カラスが巣作りで運ぶハンガーで同様の事故はあるが、こうした例は聞いたことがない」という。

 大阪市立自然史博物館は「カラスは何でも食べるが、生きた魚は捕らないので、川岸などから、死んだウナギをくわえて運ぶ途中、電線にとまったのだろう」としている。

この調子ですと焼き加減のみならずタレの具合がどうの山椒の加減がこうのと騒ぎ出す日も遠くないと思われますが、まさに鬼才ヒッチコック監督ですら想像も出来なかったような未来絵図が目前に迫っているということでしょうか。
昨日も犯罪行為の恐ろしさというものを取り上げたばかりで恐縮ですが、動物界においても恐ろしい犯罪行為が蔓延しているらしいというのがこちらのニュースです。

車泥棒! 犯人はなんと犬だった/豪(2011年11月26日ロケットニュース24)

先日、オーストラリア北部で2階建てバスが盗まれそうになるという事件が起きた。バスがなくなったことにすぐ気づいた持ち主が慌てて追いかけ、通行人と協力してバスをとめたところ、なんと乗っていた犯人は犬だった。

事件が起きたのはオーストラリア・ノーザンテリトリー準州の州都ダーヴィンだ。20トンの2階建てバスで同地を訪れていたのはリチャード・マコーマックさん(62才)。ダーヴィンには愛犬のウッドリーくんを連れて付近に遊びに来ていた。

喉が渇いたリチャードさんは飲み物を買いにちょっとバスを離れたそうだ。すると買い物をしていたわずか1~2分の間にバスが丸ごと消えてしまった! 「盗まれた!」と焦ったところ、目をやるとフラフラとゆっくり前進する愛車を発見。とりあえず追いかけたそうだ。

そこにたまたま通りかかったフィル・ニュートンさん。バスの運転席に何やら人じゃない何かが見えたらしい。とりあえずダッシュして窓から身を乗り入れサイドブレーキをひいてバスを停車。犯人を取り押さえようとしたところ運転席にいたのはリチャードさんの飼い犬のウッドリーくんだった。

リチャードさんによるとウッドリーくんは普段から助手席に座り、リチャードさんの運転を見ていたそうだ。ちょっと目を離すと運転席でハンドルを握り運転の真似をしていたという。サイドブレーキも前足で解除してしまったようだ。

フィルさんによると「ウッドリーくんが運転している様子はまるでプロのドライバーみたいだった」とのこと。犬には3才児ほどの知能があるというが、車まで運転してしまうとは、人間が思っている以上に賢いに違いない。

リンク先にあるウッドリー君と思われる写真が恐ろし過ぎるという声も聞こえてくるのですが、しかし愛犬を連れて20トンのバスで遊びに行くというのが何とも大陸国家的なスケール感ですよね。
犬がバスの運転もこなすというくらいですから、猫にしてもこの程度のことは朝飯前であろうと思われるのがこちら中国からのニュースです。

これは集中できない!中国の大学に最強の試験監督登場!/中国(2011年12月4日秒刊サンデー)

中国の大学であまりにも集中できないと、話題になっている試験監督がいることが判明。とすると監督の方が一発芸やらオヤジギャグやらを披露すると言うのだろうか、それとも最近良くある「美し過ぎる美人監督」とかかね?いえいえそんなたぐいではございません。老若男女誰でも集中できなくなってしまうとんでもない試験監督なのです。気になる監督はこちら

なんと試験監督はニャンコ先生だったのです。これは大学側の作戦なのか、それともただの人件費削減なのか、様々な妄想が頭をよぎるが、ただ一つ言えることは、生徒が十分頭を悩ませ、試験に没頭しているという事。つまりです、実は気が散ると思われていたニャンコ先生も、逆に生徒の集中力を高めているのではないかと推測されます。これが本当に大学側の思惑通りであったとするのであれば、実にコスパに優れた試験監督です。

さて、なぜネコが試験監督だとここまで集中できるのでしょうか。会場をウロウロ歩き回らないから?気配を殺すことが出来るから?色々想像できますが、やはりネコの癒し効果で気分がリラックスされるからではないでしょうか。(生徒はあまりリラックスしているようにも見えませんが)

逆に我々が考え過ぎで、ただ単に日本のネット風に言うと『試験監督を猫にしてみた』などというノリなのかもしれません。

でも、これじゃカンニングし放題ですよね。ただこのアングルから写真が撮られているという事は、ネコの目線の先に真の監督がいるのかもしれませんけれど。

さすがに中国四千年の歴史ともなればこのような高みに到達した猫も当然出てきてもおかしくはないのですが、しかしこの猫監督殿は試験中ずっと教卓の上に鎮座いただけるものなのでしょうか?
人間社会においてもしばしば騒音公害から刃傷沙汰にまで及ぶ事もあると言われるほどですから、人間よりもはるかに鋭い感覚器官を持っていると言われる生き物たちにとってはその怒りも如何ほどかと想像されるのがこちらのニュースです。

「芝刈り機がやかましい!」怒ったワニが水の中に引きずり込む/豪(2011年12月29日らばQ)

睡眠の妨害をされると腹が立ちます。

「特に音のうるさいものは許せない…」と、ワニが思ったかどうかは定かではないのですが、やかましい芝刈り機を水の中に引きずり込んでしまった、というハプニングがオーストラリアで起こりました。

オーストラリアの爬虫類園"Australian Reptile Park"にいるワニのエルビス君は、自分の生活圏に入り込んできた轟音に腹を立てたのか、稼働中の草刈り機にいきなり向かっていきました。

そして口にくわえて水の中まで引きずり込み、機械を完全に溺れさせてしまったのです。この大きな獲物に満足したエルビス君は、縄張り意識の強いオスらしく捕獲した草刈り機の横にじっと1時間以上も居座っていたそうです。

肉が大好きということでカンガルーの肉でおびきよせながら、別の職員が水の中に入り、だいぶ噛まれてしまった草刈り機とエルビス君の折れた歯2本を救出する作戦に出ました。

「今だっ」

体長5メートルもあるエルビス君は、他のワニと比べても大きな歯を持っていると言い、草刈り機には彼の歯が貫通した部分もあったそうです。

エルビス君は野生で捕獲されたワニということもあって気難しい性格で、彼女としてあてがわれたメスのワニ2匹を食べてしまったという過去もあるそうです。

草刈り機の奪還に成功して喜ぶ職員。

思った以上に、飼育は命がけのようです。

Australian crocodile steals noisy lawnmower

救出事件の詳細はリンク先の動画を参照していただくとして、世界各地にエルビス君の境遇に同情したという方々も大勢いそうですよね。
他人の生活をかき乱すと相応の報いがあるということはこの通りですが、遠く南極においてもその例外ではないようです。

ペンギン乱入で中断 中国・南極観測隊が夏の雪原でサッカー/南極(2011年12月26日サーチナ)

  このほど南極に到着した中国の第28次越冬観測隊と、交代で帰国する予定の27次観測隊のメンバーは現地時間25日夜、「夏季運動会」としてサッカーを楽しんだ。ところが、“恐れを知らぬ”アデリーペンギンの乱入で、試合は中断を余儀なくされた。中国新聞社が報じた。

  南半球の南極は今が夏。極地では1日中太陽が沈まない「白夜」が続いている。人に接した経験のないペンギンは警戒心を持たず、相当に遠くからやってきてボールを奪ったという。

しかし中国と言えばご存知カンフーサッカーの本場としても知られていますけれども、さすがにアデリーペンギンに対しては得意の少林拳も炸裂させることが出来なかったということなのでしょうか。
同じくペンギンつながりでもう一つの話題を紹介してみますが、こちらも全世界から「あるある」という賛同の声が聞こえてきそうなものですよね。

パンダの客にペンギン糞攻撃、行列が絶えぬあまりの人気に嫉妬した?/英(2011年12月29日ナリナリドットコム)

その愛らしい表情・仕草や希少性などから世界的にも人気のパンダは、どこの動物園でも大人気。12月4日、英国のエジンバラ動物園にも、同国17年ぶりとなる待望のパンダが2頭到着し、16日からは一般公開も始まった。公開早々、飼育舎の前には一目見ようとする人たちの長蛇の列が出来るなど英国の人々を虜にしているそうだが、このパンダの人気に予期せぬ問題が発生したという。問題の主は、それまで動物園の人気を支えてきたペンギンたちだ。    

英放送局BBCや英紙スコティッシュ・デイリーレコードなどによると、パンダの公開によって作られた長い行列に対し、ペンギンたちが突如反旗を翻したかのようにフンで攻撃する事例が発生。18日にはフンがジャケットに当たり、驚いて声を上げている人がいたという目撃情報があるほか、パンダを見に動物園を訪れた41歳の男性の近くにもフンが飛来し、「油っぽくて魚の匂いがした」(BBCより)という。この一件により男性は「見物客が当たらないように、動物園は対策を講じるべきだ」と指摘している。

問題のペンギンたちは、25万ポンド(約3,045万円)をかけて新たに建設されたパンダ舎の隣にある飼育舎で生活。そのため好奇心旺盛なペンギンたちは、急に忙しくなったパンダ舎がずっと気になっていたようで、「何が起きているのか見ようと」壁に沿って集まっている様子がよく見られたという。そしてパンダ公開と共に出来た行列がペンギン舎の近くにも伸びると、突然彼らはその人たちに対してフンで攻撃する行動を取り始めたそうだ。  

こうしたペンギンたちの行動に対して、エジンバラ動物園職員のゲイリー・ウィルソンさんは「嫉妬からの行動ではないと良いんだけど」と少し不安な様子。というのもエジンバラ動物園のペンギンたちは、これまで定点カメラ映像がインターネット上で公開され話題になるなど、園で飼育される動物の中でもひときわ注目を集めてきた存在で、ウィルソンさんは人々の視線がパンダにシフトしたことに嫉妬を感じているのではないか……と気になっているようだ。

エジンバラ動物園にとっては「5年間の努力」(スコティッシュ・デイリーレコード紙より)の末にやっと貸与が認められ、実現にこぎ着けたパンダの公開。初日には「1万人がチケットを予約」するなど、入場者数が昨年比2倍の伸びを見せるほどのパンダ人気に、ペンギンたちだけはどうも納得がいかないのかもしれない。

現在のところ、“フン攻撃”を笑って流す客も少なくないそうだが、動物園側はペンギンの飼育舎に透明のガラスパネルを設置し、客が被害を受けないような対策を検討しているという。

ペンギンと言えば場末の中小動物園に行きますとエース格の扱いを受けている場合すらありますから、さすがにこの凋落ぶりは我慢の限界を超えたということなのでしょうか。
最後に控えます同じくブリ発のニュースはこちらですが、長年国家に貢献してきたはずの彼らが昨今どうも職務怠慢であるらしいというのは困ったものですよね。

英首相官邸のネコ「ラリー」、ネズミ捕りの任務を放棄?/英(2011年11月15日AFP)

【11月15日 AFP】英ロンドン(London)ダウニング街10番地(10 Downing Street)の首相官邸の「ネズミ捕り役」に就任した雄ネコのラリー(Larry)だが、その職務遂行能力に疑問が持ち上がっている。

 英紙デーリー・メール(Daily Mail)によると、デービッド・キャメロン(David Cameron)首相がイアン・ダンカン・スミス(Iain Duncan Smith)雇用・年金相やオーウェン・パターソン(Owen Paterso)北アイルランド相と官邸で食事を交えて会議をしていたところ、床を駆け回るネズミを発見。首相はネズミに向かって銀のフォークを投げつけたが、ネズミは逃げ去ってしまった。

 ダンカン・スミス氏は、キャメロン首相に向かって「一体、ラリーは何をやってるんだ?」と言い放ったという。

 かつては犬猫愛護施設に保護された野良猫だったラリーだが、正面玄関前を走り回るネズミの映像がテレビで放映され、頭を悩ませていた首相官邸の「ネズミ捕り役」に抜てきされ、2月から官邸で暮らしている。

 6月の最新データによれば、これまでにラリーが捕獲したネズミは3匹。キャメロン首相は、ラリーは「人にはあまり懐かないようだ」と英国放送協会(BBC)に語っている。だが、ラリーは5月に英国を訪問したバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領には、喜んでなでられていた。

 ラリーは辞任すべきかとの質問に対し、キャメロン首相の報道官は「ラリーは多くの人たちを楽しませています」とのみ答えた。

 経済不況のさなかにある英国だが、ラリーの飼育費は首相官邸の職員たちが支払っている。

ちなみにこのラリー氏、その就任に当たっては「旺盛な狩猟意欲をもつ」「非常に社交的で、官邸での任務はぴったり」とその将来を期待されていたと言いますけれども、お姿を拝見する限りは狩猟意欲を発揮するにはいささかその、栄養学的に優遇されすぎているのではないかという懸念もありそうですが…

今日のぐり:「かつ将」

近頃では各地にとんかつ専門店がありますけれども、福山市内にも数ある専門店の中で安定した人気を誇っているのがこちら「かつ将」さんです。
食事時ともなりますと相変わらず行列待ちの状態であるようですが、ガッツリいきたい男性客のみならず女性客にも配慮したお店作りをされているあたりが人気の秘訣なのでしょうかね?
久しぶりに訪れてみますと以前の記憶とは幾らかメニューなども変わっているようなので、今回はヒレカツ膳の中を豚汁と麦飯とでいただいてみることにしましたが、しかしこの新メニューはグラフィカルだった以前のものと比べるとテキスト中心でやや判りにくいところがありますよね。

運ばれて来たものを見て見ますとどうやらメニューのみならず器と盛りつけも変わったようで、以前はキャベツおかわりはその都度運んでくれるというシステムだったのですが、今は各テーブルに一つどんと大皿に山盛りということになったようで、まあこれも手間の問題なんでしょうが盛り付けは見た目のイメージも大事かなと言う気もします。
肝腎のとんかつの方はさっくりロゼの仕上がりで辛口ソースとの相性もまずまずの仕上がりなんですが、これも価格帯からするとかなり完成度の高かった以前の出来から比較しますとわずかに衣の油切れが悪いか?という印象も受けますよね。
このとんかつが麦飯との相性がよいのは変わらずというところで、豚汁などもよくある名ばかりの豚汁ではなく具沢山なのは、やはり豚汁とはこうでないと…と思わされる仕上がりで、料理の方は十分価格相応以上の満足感が得られるものではないかと思いますね。

全般的な接遇は合格なんですが、以前から定評のあったこの店にしてみると少し指示待ち的になってきたような印象もあって、もちろん先読みでできるほど暇じゃないと言うかも知れませんが、例えばテーブルを片付けたついでに周囲のテーブルにも一通りのチェックを入れるようにしておけば顧客からの好感度も上がるでしょうし、無闇に何度も行ったり来たりすることもも減るんじゃないかと思いますね。
トイレなども以前はずいぶんとよく整えられているなと感心させられていたものですが少しコストダウンか?とも感じられ、全体に少しサービスの方は低下気味かなとも思えるのですが、これもまあ元々のハイレベルだった状態と比べると強いて言えばという程度にはとどまっているようです。
今後改善点を積極的に洗い出して味やサービスをますます高めていくのか、それとも大勢の顧客が来ることに安住してこれくらいでいいやで妥協していくのか、なかなか興味深い運営を続けてきたこのお店の経営方針を知る上でも注目しておくべきポイントでしょうか。

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2012年1月 1日 (日)

今日のぐり:「牡蠣屋」

あけましておめでとうございます。
旧年中は大勢の皆様方に大変お世話になりましたことを厚く御礼申し上げます。
本年も「ぐり」の研究を第一義として引き続き活動してまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、本年最初の更新として先日日本で画期的な犯罪防止の新技術が開発されたというニュースをご存知でしょうか。

自動車盗難防止に「お尻で」生体認証:日本の技術(2011年12月26日産経ニュース)

 運転席に座った「お尻の地形図」で持ち主を識別する盗難防止の認証システムを、東京にある産業技術大学院大学の研究者が開発した。

 東京にある産業技術大学院大学の研究チームが、人それぞれで違うお尻の形を生体認証に利用して、盗難防止システムを開発した。

 運転席に、0から256の尺度で圧力を測定するセンサー360基からなるシートを取り付ける。各センサーの測定データを計算して得られる3Dイメージ、いわばお尻の地形図を使って、個人認証を行うのだ。

 運転席に座ると、まずシステムによってお尻の形が分析される。座席にあるのが持ち主のお尻ではない場合、その車は動かない。

 6名でテストをしたところ、正しい認証の確率は98%だったと開発チームは説明している。報告書(PDFファイル)が日本語で書かれていてわれわれには読めないため、例えばポケットに財布が入っていたり、ホリデーシーズン中に数kg太ったりした場合にどうなるのかは分からない。

 日本経済新聞の記事「Car Seat Of Near Future IDs Driver's Backside」によると、研究チームは自動車メーカーと協力して、2~3年以内に「信頼性の高い盗難防止システム」を商用化したいと考えているという。

 [リンク先の報告書(PDFファイル)は、越水重臣准教授による「着座認証システム」となっている。同准教授は、足裏圧力による個人認証技術についても研究している]

素人目で見ても実用化に当たってはまだまだ多くの困難が予想されそうですけれども、お尻の地形図という着眼点がある種の方々にはたまらない魅力を感じさせる新技術と言えるのではないでしょうか?
一年の計は元旦にありといい、新年早々浮かれることなくこの厳しい世相を乗り切る決意を新たにしていくという意味で、今年最初の更新は世界各地から犯罪ということにまつわる様々な話題を取り上げてみたいと思いますが、まずは犯罪者とはいかなる人物なのかというプロファイリングが重要ですよね。

速度取り締まり機にピースサイン、男逮捕=「わざと違反した」-千葉県警/千葉(2011年11月21日時事ドットコム)

 法定速度を超えるスピードで繰り返しバイクを運転したとして、千葉県警交通捜査課などは21日、道交法違反(速度超過)容疑で千葉県市原市古市場、バイク便業者若山俊一容疑者(36)を逮捕した。「わざと速度違反をしてピースサインもした」と容疑を認めているという。
 同課によると、若山容疑者とみられる男が同じ自動速度違反取り締まり機で40回撮影されており、うち十数回はカメラ目線で左手でピースサインをして写っていた。最大で法定速度を106キロ超えているケースもあったという。

カメラを向けられるとピースサインというのは日本人の特性であるとも言われていますが、こうした非公開の写真に対してもピースサインを欠かさないまめさと自己顕示欲の強さが一つの特徴であるということでしょうか。
万引きは犯罪であるという当たり前のことを理解しない人々も世には多いと言いますが、実際の手法を検証してみるともはやそれは人間の生物としての限界にチャレンジするかのような画期的な試みすら行われているようです。

どうなってるの?ビールを万引きする女性の大胆すぎる手口(2011年12月29日らばQ)

万引きは犯罪ですが、する人もなかなかあとを断ちません。

万引きする側は、あの手この手で盗んだ商品を隠すものですが、さすがにこれは尋常な隠し方じゃない、と思われた大胆な万引き映像がありましたので、ご紹介します。

17574601.avi - YouTube

スカートの中に隠すことも大胆ですが、1ケース丸ごとの大きさと重さを考えると、どうやって普通に歩けるのか疑問でなりません。

いったいあの中は、どんなしくみになっているのでしょうね…。

リンク先の動画をご覧いただいてその仕組みが一目で理解出来たというお方はマジシャンの才能があるかも知れませんが、このように日々独創的な探求心を怠らないこともまた犯罪者に要求される素養であるということでしょうか。
悪い奴ほど肥え太るという言葉もありますが、実際に犯罪者とはどのような身体的特徴を有しているのかということも防犯対策上重要ですよね。

おマヌケ怪盗、エレベーター天井の整備口にお腹がつっかえ動けず、御用に―広東省深セン市/中国(2011年12月7日レコードチャイナ)

2011年12月4日、広東省深セン市でおマヌケすぎる泥棒が捕まった。5日、南方都市報が伝えた。

3日、深セン市の工場に泥棒が忍び込んだ。男は2カ月前までこの工場で働いていただけに、どうやれば忍び込めるかよくわかっている。酒を飲んだ勢いで、クビになった恨みが爆発。在庫品を盗んでやろうと忍び込んだのだった。

夜まで社内に潜伏し、いざ盗もうと倉庫に行ってみるとカギがかかっている。あきらめて帰ろうとしたが、当然、会社から出ることもできない。朝、従業員が出勤してくれば逮捕されることは間違いない。そこで映画の怪盗よろしく、エレベーター上部に潜伏しようと男は決意した。

ところが、エレベーター天井の整備口を通る時、再びアクシデントが起きた。太りすぎがたたっておなかがつっかえてしまったのだ。しっかりと食い込み、進むことも戻ることもできない。泥棒は携帯電話で彼女に助けを求めた。朝一番でやってきた彼女はひっぱたり押したりと一生懸命だったが、どうすることもできない。

結局、このバカ騒ぎが警備員に見つかり、あえなく御用となった。(翻訳・編集/KT)

それがどのような状況であるのかはリンク先の画像をご覧いただきたいと思いますが、建築物の設計に際しては従業員と整備口のサイズ関係にも十分に配慮をしておかなければ防犯対策も万全とは言えないということでしょうか。
わずかな駐停車時の車のドアロック忘れによる盗難など、まさかそんなこともあるまいという一瞬の油断が犯罪を招くことにつながるとはよく指摘されるところですが、改めて何事も油断大敵と思わされるのがこちらの事件です。

レストランに3人組の泥棒、狙いはトイレットペーパー 米ニューメキシコ州/米(2011年12月5日exciteニュース)

[米ニューメキシコ州アルバカーキ 5日 AP] 3人の男性が米ニューメキシコ州のレストランからトイレットペーパーを盗んだが、すぐに警察に逮捕された。

「バーガーズ、ドッグス・アンド・ウィングス」の従業員ジョシュ・フラナリー=スチュアートさんは、土曜日に店に入ってきたときから、この3人の男性たちをあやしいと思っていた、とアルバカーキのKOATテレビに語っている。彼らは口をきかず、「混乱した」様子だったという。

3人はトイレに入り、およそ1ダースのトイレットペーパーのロールを持ち出した。彼らは駐車場に停めていた車に乗り込んだが、遠くまで逃げることはなかった。
実のところ、アルバカーキ警察はすでにこの3人を監視下に置いており、すぐに駐車場で車を囲んで逮捕した。
トイレットペーパーは本来の所有者に返却された。

まさかこんなものまでという油断にはくれぐれも気をつけなければと言う事件なのですが、従業員の慎重な対応が幸いにも奏功したという貴重なケースであったと言えそうですね。
銃を携えて銀行強盗と言えば昨今では必ずしも割の合う犯罪ではないという声も聞かれますが、犯罪者は臨機応変な対応によって常に獲物を狙っているのだということを思い出させる事件を紹介しましょう。

銀行強盗に入った建物はリハビリ施設、独紙報道/独(2011年12月3日AFP)

【12月3日 AFP】独紙ビルド(Bild)は2日、「ドイツ一まぬけな銀行強盗」の見出しで、禁錮7年の判決を受けた男について報じた。

 独北西部オスナブリュック(Osnabrueck)の地裁で裁判を受けたジークフリート・K(Siegfried K.)被告(57)は今年5月、おもちゃの拳銃を持って銀行の支店に押し入り、ロビーにいた女性を人質にとって、銀行員に1万ユーロ(約100万円)を出すよう要求した――少なくとも当初はそのつもりだった。

 しかしこの犯行は成功するはずもなかった。そこにあった銀行の支店は17年前に移転して現在は現金自動預入支払機(ATM)があるだけで、建物はリハビリ施設として使用されていたからだ。

 その事実に気付いた男は計画を変更し、通りがかった女性を脅してATMから400ユーロ(約4万2000円)を引き出させると、この金を奪って事前に盗んでいた車で逃走した。

 その後、車を乗り捨てたが、座席の間に落ちていたおもちゃの拳銃に付いていた指紋から身元が割り出され、男は強盗の罪を認めた。過去40年間に22件の前科があったことから裁判所は11月29日、被告に禁錮7年の判決を言い渡した。

銀行強盗の狙いが100万円というのもつかんで逃げるに無理のない量であると感心しますけれども、リハビリ施設に目標を転じても確実性の高い金額を狙うなど、なかなかに知能的な犯罪者であると言う事が明らかですよね。
悪魔払いには十字架が有効であるとか世の中に様々な防災防犯グッズはありますけれども、犯罪者対策に対しては何が有効であるのかという人類永遠の命題に対して貴重な示唆を与えるのがこちらの事例です。

サンタから盗んだプレゼントを泥棒が返却/イタリア(2011年12月29日AFP)

【12月29日 AFP】イタリア・ローマ(Rome)で、クリスマスイブにサンタクロースから盗んだ袋いっぱいのプレゼントを、泥棒たちが返却するという出来事があった。29日の現地紙イル・メッサジェロ(Il Messaggero)が報じた。

「ごめんなさい。私たちはあやまちを犯した。メリークリスマス、そしてよい新年を」と走り書きされたメモのそばには、計1000ユーロ(約10万円)相当のプレゼントが入った袋が置かれていた。プレゼントはラッピングされたままだったという。

 プレゼントが盗まれたのは、観光名所、ナボーナ広場(Piazza Navona)のクリスマス市場。ここでは毎年、ビジネスマンのジョルジョ・アブルツェーゼ(Giorgio Abbruzzese)さん(51)が赤いコスチュームと豊かな白ひげをつけてイベントを行うのが恒例となっていた。

 事件後、犯人にプレゼントを返すよう呼び掛けていたジョルジョさんは、「泥棒でさえも心があるのだと、喜びと驚きをもって実感しています」と語った。「(泥棒たちの言葉に)心を動かされた。盗難のショックは大きかったが、わたしに笑顔を取り戻させてくれた彼らに感謝したい」

 ジョルジョさんは1月にクリスマス市場に行き、返されたプレゼントを子どもたちに配る予定だ。(c)AFP

ドイツあたりでは日本のナマハゲと同様、良い子にはご褒美をくれるが悪い子にはおしおきをするというサンタクロースの伝承があると言いますが、さすがに悪逆非道の犯罪者もその威光の前にはひれ伏すしかなかったということでしょうか。
天網恢々疎にして漏らさずという言葉がありますが、その言葉の発祥地からまさしくその通り!という実例をお伝えしましょう。

住職は殺人容疑者…17年後に発覚、本人「因果応報です」/中国(2011年12月19日サーチナ)

  江西省九江市九江県警察はこのほど、17年前の殺人事件の容疑者の男1人の身柄を2010年11月に浙江省内で確保したことを明らかにした。男は仏教寺院の住職になっていた。高僧として国外逃亡の機会が何度もあったが実行しなかった。「罪は償(つぐな)わねばならないと分かっていた」、「(仏教が説く)因果応報ということです」などと話しているという。中国新聞社が報じた。

  男は1973年生まれ。中学(初級中学)卒業後に自動車修理の仕事をしていたが、1994年になり知人と「海南に行ってデカい金もうけをしよう」と相談した。資金稼ぎのために計6人で民家に押し入り夫婦2人を殺害、幼児1人に重傷を負わせたとされる。5人はすべて逮捕されたが、男1人が逃走した。

  男は安徽省内で出家し、95年に福建省内の仏教学院に入学。3年後に卒業し、修行の旅で全国を回った。

  仏法の修行を進めると同時に、自分には知識がなかったと悩み、浙江大学で社会人教育のコースに進み学士号や2級の土木建築技師も取得。書道も学び、作品コンクールで入賞したこともあるという。浙江省内の寺に勤めるようになってからは修行の成果が認められ、僧侶としての位を1年に1階級引きあげられるなど異例の“出世”をし、副住職になった。

  2008年には新たに寺を作ることになり、責任者になった。2010年には同寺の住職に任じられ、2011年には他の寺の監督責任者にもなった。現地で政府に対する顧問機関である政治協商会議の委員に何度も推薦されたが、仏教に専念したいとして固辞し続けた。

  男は実家には連絡せず、送金もしていなかった。しかし、専用の乗用車を運転し、携帯電話も所持するなど、物質的には恵まれた生活をしていた。

  説法をするため、欧州やアジア各地に何度も足を運んでいた。中国では重大事件の容疑者が国外逃亡をすることが多いが、男は身柄拘束後、「機会を利用するつもりはなかった」などと述べた。

  未解決事件の捜査を進めていた九江県警察は、浙江省内にいる高僧が「17年前の殺人事件と関係しているらしい」との情報を得て、捜査を開始。聞き込み捜査や戸籍の調査を行い容疑者と断定した。2010年12月28日夜に「消防の検査」と称して男がいる寺院の門を開けさせて踏み込み、身柄を拘束した。

  男は警察官に「何をしに来たのか」と尋ねたが、事情が分かるとそのままおとなしく身柄を拘束された。

  男は取り調べに対して、自分の犯行を認め「すべて自分がまいた種です」と述べた。拘置所内では毎日座禅を組み、仏教の修行を続けている。他の収監者にも「因果応報ということです。罪はいつか償わねばならないということです」などと仏教の道理を説いている。周囲の収監者は精神的に感化されはじめたという。(編集担当:如月隼人)

ユーゴーの名作「レ・ミゼラブル」をも彷彿とさせるような波瀾万丈の生涯というものですが、教訓として世の犯罪者達は行為にいたる前に因果応報という言葉をもう一度思い出してみるべきであるということでしょうか。
本年が皆様にとって幸い多いものとなることを祈念しております。

今日のぐり:「牡蠣屋」

広島湾と言えば牡蠣の産地としても知られていますが、そこに浮かぶ著名な観光地である宮島も目の前で牡蠣の養殖を行っている海産物の名産地でもあるわけですね。
その宮島は厳島神社にいたる表参道沿いに位置するこちら「牡蠣屋」さんは牡蠣料理専門をうたうお店ですが、今回久しぶりに訪問してみました。
しかしまあ、さすがにこの時期は食事時を過ぎても繁盛してるのは当然なのでしょうが、周辺の飲食店と比べても人気店としての地位を確立していることが判りますね。

主食となるのがかきめしですが、うまみはたっぷり味付けは控え目というこのかきめしに赤だしのアクセントもいい具合で、牡蠣屋定食のものより大きいということもあってガッツリ行きたいという向きにはおすすめですよね。
牡蠣フライは特選とノーマルとの二種類がありますが、特選牡蠣フライの方は大粒の牡蠣を噛みしめると肉の中からたっぷりの汁が吹き出すというもので、もちろんノーマルの牡蠣フライもぶりぶりの身が十分にうまい仕上がりになっているのですが、これはこれで値段分の価値があると思います。
基本的に牡蠣の持つ潮の香りが苦手なもので生牡蠣や焼き牡蠣はあまり食べないのですが、こちらの焼き牡蠣は頃合いの焼き加減が香ばしさを演出していて違和感なく楽しめるものですよね。
ちなみに牡蠣屋定食や単品にもなっている牡蠣のオイル漬けは好みが非常に分かれるようですが、自分などはちょっとおもしろい味だなと思います。
値段だけを見ていればいわゆる産地の店というイメージからするとやや高めの価格設定なんですが、原価も相応にかかるのでしょうし特に周囲他店の観光地価格からして際だって割高というほどでもなく、牡蠣料理屋として料理の味も考えると十分その値打ちはあるのではないでしょうか。

興味深いのは周囲の客層などを見ていますと裏メニュー(?)の牡蠣屋定食を頼んでいる方の比率がかなり高そうだったことですが、今の時代の顧客に対する広告効果というものを知る上で興味深い事例だなと思いますし、そうした店の方針も反映してかスタッフも顧客層に見合った若手が多いですよね。
ただ繁盛店で多忙なこともあって接遇は基本的に放置状態になってしまう局面が多いのは仕方がないところで、隅の席だとオーダー通すのも一苦労というシーンが目立つのですが、色々と工夫して今の時代なりのマニュアル対応を目指しているらしい気配は見えるのですから、これくらいの規模になってくると各フロア毎にマネージャー役をきちんと配置しておいてもいいのかなとも思います。
また物理的な面では殻付きの牡蠣がこれだけ並ぶとどうしても場所をとるんですが、デザイン面を優先したのかも知れませんがテーブルのサイズは明らかに過少という印象で、生牡蠣焼き牡蠣などは追加オーダーも多いでしょうに、定食系などで大きなトレーが載るとほとんど何も載せられない状態になってしまうのはどうなのかなと感じてしまいます。
しかしオフシーズンには訪店したことがないのですが、季節性の高いものを扱うだけに年間を通して味のレベルをどう担保するかには気を使う商売なのでしょうね。

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