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2011年11月25日 (金)

仕分けの手がついに聖域に及ぶ?!

とりわけバブル崩壊以降の低成長、デフレ時代にあって、現役世代の不公平感は年々高まっていると言われる中で相変わらず放置されてきた問題についに手をつけられたというニュースが話題を呼んでいます。

最終日は年金制度と生活保護を議論 政府の行政刷新会議(2011年11月23日産経ニュース)

 政府の行政刷新会議は23日午前、「提言型政策仕分け」最終日を迎え、社会保障分野の年金制度を議論した。引き続き生活保護と雇用を取り上げ、締めくくりに小宮山洋子厚生労働相ら関係閣僚も出席し「持続可能な社会保障制度」について意見交換。増大する社会保障費の削減につながる提言ができるかが焦点だ。

 年金は少子高齢化の進展で財政が悪化、制度維持が困難になっている観点から、世代間の負担と給付のバランスを検討。仕分け人からは「物価の下落分だけ年金の給付を下げても問題ない。若い人と高齢者の間のバランスを公正にすべきだ」との指摘が相次いだ。
(略)

来年度から年金減額 7兆円「もらい過ぎ」(2011年11月23日47ニュース)

 政府の行政刷新会議は23日の「提言型政策仕分け」で、年金制度に関し、本来より高い年金支給の特例水準を2012年度から速やかに解消し、減額すべきだと提言した。財務省は特例により累計約7兆円の「もらい過ぎ」が生じたと指摘。提言を受け小宮山洋子厚生労働相は12年度から3年間かけて実現する意向を記者団に表明した。ただ年金減額には受給者のほか与党内からも反発が予想され、実施には不確実な要素も残っている。

 仕分けは、この日が最終日。社会保障については2日間にわたり、年金のほか介護サービスなどを取り上げ、増大する社会保障費の抑制に向けて提言した。

提言型政策仕分け:年金、来年度から給付減 物価スライド反映、仕分け受け厚労相(2011年11月24日毎日新聞)

 政府の行政刷新会議(議長・野田佳彦首相)は23日、「提言型政策仕分け」の最終日の作業を行った。年金分野では、本来より高い「特例水準」での給付が続いていることへの批判が続出。「12年度から速やかに解消すべきだ」と提言した。仕分けに参加した小宮山洋子厚生労働相は記者団に、12年度から3年間で引き下げに取り組む考えを表明した。

 公的年金には、物価変動に応じて給付水準を増減する「物価スライド」の仕組みがある。しかし、政府は「高齢者に配慮する」として、00~02年度の物価下落(計1・7%)に伴う引き下げを見送った。その後も物価の低迷が続き、特例水準による上乗せは11年度で2・5%に拡大している。

 財務省は仕分けで「特例水準で膨らんだ給付額の累計約7兆円は、意図せざるもらいすぎ」と説明。現役世代の負担感を軽くし、年金制度の持続可能性を維持する必要があるとして、仕分け人9人全員が、本来の水準に戻すよう主張した。小宮山発言通り3年間で本来の水準に戻す場合、国民年金を満額(月約6万6000円)受け取る人で月600円程度の減額となる。ただ、給付減に対しては「年金生活者への影響が大きい」との意見が民主党内にあり、調整は難航しそうだ。
(略)

この年金問題というもの、高齢化社会で年金世代はどこの政党にとっても大票田なのですから「調整は難航しそうだ」というのは理解できますが、何しろ今どきは必要なものでさえ皆さん我慢してもらうしかないという時代なのですから、本来より余計にもらっているなんて場合には返上いただくのが当然というものですよね。
そのもらい過ぎが累計7兆円にも及んでいるとなればこれは立派な既得権益と言うもので、民主党としても言うところの公務員特権だとか特別会計だとかいった火薬庫に手を出すよりは、こちらの方がまだしもリスクが少ないと判断したのかも知れません。
いずれにしても年金財政は逼迫しているのは事実で、国庫負担分を賄うために年金債を発行して消費税で償還しようなんて新たな世代間押しつけの話まで出ていると言いますが、その上現に受け取っている人々の給付はそのまま聖域化し、今後受け取る人々に対してはどんどん給付を切り詰めようでは到底理解が得られないのは当然で、現にお金を持っている人々にも応分の負担をいただかなければならないでしょう。
また単純にもらい過ぎ解消だけで終わるのではなく、例えば富裕層高齢者向けに年金分を国庫に返上(寄付)した場合には相続税等で優遇するといったより積極的な国庫負担軽減策も考えていってもいいかも知れませんね。

もちろんこうした動きに対して自分で働いて掛け金を長年支払ってきた見返りと考えれば年金生活者が文句を言う権利は当然あると思いますが、同時に一部の世代だけが払った以上にもらっているなどという批判を受けるような現状は年金の理念に反していると言う現役世代の声には耳を傾けてもらわなければならないでしょう。
いずれにしろ年金問題に関しては国もようやく重い腰を上げたというところで今後どこまでツッコミが入るかを見ていくべきところですが、むしろ一部では年金以上に不公平感を助長しているとも言われるのが生活保護の問題で、既得権益に関する強烈な抵抗ということではこちらの方がさらに目立っているとも言えるかも知れません。

生活保護“医療費一部負担検討を”(2011年11月23日NHK)

政府の行政刷新会議による「政策仕分け」で、受給者が増え続けている生活保護制度の見直しについて議論が行われ、生活保護費のおよそ半分を占める医療費について、「受給者に一部を自己負担してもらうことも検討するべきだ」などとする提言をまとめました。

生活保護の受給者は、高齢化や厳しい雇用情勢を背景に増加し、ことし7月の時点で205万人を超え、戦後の混乱期の水準を上回って過去最多となりました。生活保護費の総額は、今年度3兆4000億円を超える見通しで、このうちおよそ半分を医療費が占めています。これに対して、仕分け人からは「生活保護の受給者は自己負担がなく、過剰な診療が行われているおそれがある」とか、「医療機関への監督を強化すべきだ」といった意見が出されました。そして、「後で返還することを前提に、受給者に医療費の一部の自己負担を求めることや、価格の安い後発医薬品の利用の促進を義務づけることなどを検討するべきだ」という提言をまとめました。また、生活保護受給者の自立をどう促すかについて、仕分け人からは「低い賃金で働くよりも生活保護で暮らしたいという人もいる」とか、「働くことが可能な若い世代に対しては、働くことを条件に生活保護を支給すべきだ」といった意見が出されました。そして、「基礎年金や最低賃金とのバランスを考慮して支給額を設定し、働くことが可能な人については、NPOなどと連携して自立就労支援を図るべきだ」とする提言をまとめました。
(略)
蓮舫行政刷新担当大臣は、「政策仕分け」の閉会式であいさつし、「仕分けの対象とした政策の中には、残念ながら、これまで政治が先送りにしてきたものがあった。それがなぜ先送りされてきたのか、何がクリアされれば解決の方向性が見いだされるのか、いろいろな視点での提言を頂いた。今回の議論を多くの国民に見てもらったことが、提言を実現する最大の担保力だ」と述べました。

政策仕分け 生活保護切り捨て迫る 「医療機関・住む場所制限しろ」(2011年11月24日しんぶん赤旗)

 政府の行政刷新会議の「政策仕分け」は最終日の23日、生活保護の受給者の急増によって保護費が膨らんでいるとして、いかに削減するかを議論しました。

 仕分け人からは、「生活保護受給者は自立した個人といえないのに、医者を自由に選んでいいのか」「住む場所も、好き勝手にやらせているから問題が起きる」「家計管理能力が低いので保護費をアルコールやたばこ、不要不急のものに使いがち。そういった支出の分、保護費を減らせる」などの意見が続出。生活保護受給者について▽受診できる医療機関を制限する▽医療機関において価格の安い後発医薬品の使用を義務付ける▽住む場所を制限する▽最低賃金の適用を除外する―など、受給者の人権を侵害し、偏見を助長し、法の下の平等に反する施策を迫る暴論が相次ぎました。

 医療費の増大が保護費急増の要因になっているとして、医療費削減の方策を議論。「医療費の抑制に一番いいのは自己負担を増やすことだ」との意見が出され、現行は無料で受けられる医療に自己負担を導入するなど、「あらゆる方策」で医療費を抑制するよう求めました。

 また、最低賃金や年金水準の低さを問うことなく、「生活保護費が年金や最低賃金より高い場合があり、就労意欲を阻害している」などとして、生活保護支給額の引き下げを強く示唆する提言をまとめました。

今話題の大阪ダブル選挙においてもこの生活保護問題が大きな争点の一つになっているようですが、何しろ生保もデフレと所得減少が続いた結果、実質的に大幅支給増となっているということでは年金以上に大問題である一方、かねて言われているのが生活保護で遊び暮らしている人々の存在が、ワープア化が進行する国民の勤労意欲に大きな悪影響を与えているという件です。
もちろん働け働けと言っても働き先がないという言い分ももっともで、国はきちんと生活保護受給者に労働の場を用意する義務があるでしょうし、世の中を見回してみれば人手が必要であるのにやり手がないという仕事は幾らでもあるわけですから、そうした領域への厚労省お得意の(笑)労働力計画配置という観点でも大いに応用は利きそうですよね。
また低所得者層との逆転現象とも絡めて生保支給額の見直しがかねて言われるところですが、現金収入が同程度なら医療費等各種支出の免除が徹底されている生保受給者の方がはるかに良い暮らしが出来るのは当然で、不公平感解消のためにも時代にあった支給額の見直しとともにぎりぎりの生活を強いられている低所得勤労者層に対する一層の支援も早急に検討すべきでしょう。
そもそも貧困ビジネスなどと言われるものがはびこるのも生保受給者にまとまった現金を与えるからだという声は以前からあるところで、お金を手にすればすぐに酒やギャンブルで使い込んでしまうという批判を避けるためにも現金ではなく食料やチケットなどの現物支給に切り替えていくということも必要でしょうね。

これらとも関連して医療の面に関して言えば、かねて二重取りと言われてきた入院中の生保支給停止も早急に実現していかなければ、相変わらず「今月は飲み過ぎで金が足りないからそろそろ入院させてくれ」なんてことを言ってくる生保患者は後を絶たず、医療現場における士気低下にもつながりかねませんよね。
そもそも自分で労働して何とか自立している母子家庭よりも生保の方がはるかに裕福かつ安楽に暮らせると批判を受け、三年がかりでようやく廃止された母子加算をあっさり復活させたのが民主党政権ですが、その財源として災害対策予備費までつぎ込んでしまった挙げ句に今回の震災が起こったと考えると、何やら非常に象徴的な「天意」すら感じさせる出来事ではないでしょうか?
無論そうした「格差拡大政策」を推進する上で強力な援護射撃を行ってきたマスコミ勢力も責任は免れませんが、時代が大きく変化している以上は政策も適宜見直しをしていくことは何に限らず当たり前の事であって、年金や生保に限ってだけは相も変わらず前例踏襲、既得権益は手厚く保護では、ダム利権問題などをさんざん叩いてきた過去の言論との整合性も問われかねないでしょう。

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コメント

一番ヤバいのはB利権だろjk

・神戸市環境局北事務所(神戸市北区)のごみ収集担当職員らが勤務時間中、
 事務所敷地内でキャッチボールやノックをしていたことがわかった。
 24人が関与を認め、同事務所の前田実男所長も黙認していた。
 市は他の環境局事務所でも調査するとともに関係した職員を処分する方針。

 市によると、今月11日、環境局に男性から「職員がキャッチボールやゴルフの
 素振りなどをしている」と通報があり、同局が聞き取り調査を実施。
 132人中24人が週に数回、午前8時~午後4時45分の勤務時間中に
 5分~1時間程度、キャッチボールなどをしていたことを認めた。
 職員がごみ収集作業を終えた後から退庁時間までは、急な出動に備える
 「待機時間」となっている。
 前田所長は「体力作りになると思い、注意できなかった」と説明。
 職員らは「待機時間にキャッチボールをしても、すぐに対応できるので問題ないと
 思っていた」などと話している。
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111122-OYT1T01238.htm

※以下はスクープしたMBSの報道特集より。
・3mのフェンスで中が見えない駐車場で野球。
・現場を知る男性「朝のゴミ収集が終わると終業まですることがないので、時間潰し」。
・午後2時ごろから4時頃まで、ゴルフの素振り、サッカーのリフティング、ノックしての
 フライキャッチ練習、ピッチング練習などで楽しむ職員たちの姿。
・4時半すぎに職員たちは車に乗り門の前に待ち構える。4時45分の終業チャイムと同時に発車、帰宅。
※神戸市職員の平均年収は800万円。

・【兵庫】神戸市環境局の職員50人、ゴミの回収量水増しで不正受給
 http://toki.2ch.net/test/read.cgi/dqnplus/1314444689/
・神戸市・環境局「役に立たん」「辞めろ」「お前への給料は無駄や」「窓から飛び降りて市ね」
 http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/news/1209676956/ 
・【社会】 「同和地区の人を、優先雇用で甘く採用したのも要因」 環境局職員の逮捕続出…京都市長発言
 http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1154187849/

投稿: 日本の闇 | 2011年11月25日 (金) 11時15分

街道と正面切ってやりあえるのは日本強酸党だけ!

投稿: | 2011年11月25日 (金) 19時55分

環境局問題もいずれきちんと考えていかなければならない領域ですよねえ…

投稿: 管理人nobu | 2011年11月26日 (土) 08時38分

It is understandable that money can make us independent. But how to act if somebody does not have money? The only one way is to try to get the personal loans and secured loan.

投稿: ChandlerBianca21 | 2012年4月 7日 (土) 10時14分

投稿: | 2012年4月 7日 (土) 10時15分

投稿: | 2012年4月 7日 (土) 10時15分

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