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2011年11月 2日 (水)

お金持ちへの一方的な優遇政策は見直すべき時期では?

先日以来相次いで「高齢者に厳しい」という性索が検討されているというニュースが流れていますが、まずはこちらの記事をまずご覧いただきましょう。

70~74歳の医療費2割負担に 市販類似薬全額自己負担も 厚労省提案(2011年10月26日産経ニュース)

 厚生労働省は26日、70~74歳の医療費窓口負担について現行の1割から2割に引き上げる案を社会保障審議会医療保険部会に提示した。かぜ薬や湿布薬など市販薬と類似する医薬品を医療機関が処方した場合、公的医療保険の適用外として全額を患者の自己負担とする案も示した。ただ、70~74歳の自己負担を2割に引き上げる案には民主党内に反対論が強く、実現するかは不透明だ。

 2割負担への引き上げについては、新たに70歳になる人から順次適用し、5年間で完全移行させる。

 70~74歳の2割負担は平成18年に成立した医療制度改革法に盛られたが、自公政権が翌年の参院選で敗北したため実施を凍結した。その後の政権も特例措置を継続しており、実施予定の20年から3年間1割負担に据え置かれたままだ。

 政府は、1割負担維持のため毎年約2千億円の税金を投入している。厚労省は高齢化で悪化する医療保険財政の立て直しには特例措置の撤廃が必要としており、25年度からの実施を目指している。市販品類似薬の全額自己負担も医療給付費を抑える狙いがある。

 2割負担案は、政府与党による6月の「社会保障と税の一体改革」議論の中で浮上。しかし、民主党の調査会で反対論が相次ぎ、最終案で「自己負担割合の見直し」との表現に後退した経緯がある。

 現在の医療費の窓口負担は69歳以下が3割(乳幼児は2割)、70歳以上は1割(現役並み所得者は3割)

介護保険:一部2割負担案示す 民主反対で昨年見送り--厚労省(2011年11月1日毎日新聞)

 厚生労働省は31日の社会保障審議会介護保険部会に、介護費の自己負担割合について、一定所得以上の人は今の1割から2割に引き上げるなどの給付抑制策を示した。ただ、いずれも12年度実施を想定しながら民主党の反対で昨年末に法案化を見送ったものばかり。「リベンジ」を狙う同省は次は12年度途中以降の導入を目指すが、同党の反発を招いた状況に変わりはない。

 同日示された給付抑制策は、年収320万~380万円程度以上の人の自己負担割合を2割に▽ケアプラン(介護計画)作成に自己負担導入▽低所得の施設利用者に食費、居住費を補助する補足給付の支給を厳格化▽相部屋の施設入居者から室料を徴収▽生活援助などの軽度者の自己負担割合を1割から2割に引き上げ--など。

 厚労省は昨年11月にも同部会に同じ案を示したが、異論が相次ぎ、意見書には賛否両論が記された。民主党でも反対が噴出し、結局同省は12月、12年度当初の実施は諦めた。

 給付費は膨らむ一方で、65歳以上の月額平均保険料(現在4160円)は来年度に5000円を超える可能性がある。このままでは負担困難な額になりかねず、同省は見送りから1年足らずで同じ策を部会に持ち出す異例の対応に出た。だが、31日は理解を示す意見もあったものの、「介護保険を遠ざける」といった慎重論が重ねて出された。一方、同日は40~64歳の介護保険料を、12年度から収入に応じて徴収する「総報酬割り」とする案も示された。【山田夢留】

高齢者負担が引き上げ!なんて言われると大変な高齢者冷遇のように聞こえますが、医療費窓口負担にしても若年者の3割負担に対して高齢者が1割であったものが2割になるだけですから、未だに年金問題といい高齢者ばかりが優遇される現状には変わりがないとも言えそうです。
そもそもこの窓口負担の話も介護保険の自己負担の話もとっくの昔に是正していてしかるべきところを、選挙がらみでズルズルと先延ばしにされてきたというのはまさしく老人票の強さというものを感じずにはいられませんが、高度成長期からバブルを経て大いに儲け続けた現高齢者世代という「金満層」が、ワープア化にあえぐ若年貧困層の一方的な犠牲の上にあぐらをかく構図というのは社会正義の上でも疑問の余地なしとしないでしょう。
先日も年金支給に関して支給年齢引き上げの話題が出ていましたが、これまたよくよく聞いてみれば若年層にばかり一方的な損になる話だというのですから困ったものですよね。

年金70歳引き上げで45歳以下は払い損、高齢世代は“年金天国”(2011年10月24日NEWSポストセブン)

野田内閣が推し進める増税と年金支給年齢の引き上げ。7月に閣議了解された『社会保障と税の一体改革案』では、現在65歳の年金支給開始年齢を「68~70歳」へ引き上げることが盛り込まれており、小宮山洋子・厚労相は、早速、社会保障審議会年金部会に具体案を提示して最大70歳支給への制度改革の検討を指示した。

今回の年金改訂で見逃せないのは、「世代間格差」が大きく広がることだ。
すでに年金支給を受けている「団塊の世代」より上の年齢層は多額の年金で老後の生活を保障される。対して、現役サラリーマン世代は給料から天引きされる年金保険料より受け取る年金額が少ないという「払い損現象」が起きる。

厚労省が5年ごとに行なっている年金の財政検証(2009年版)の平均モデルで比較すると、現在75歳の厚生年金受給者は、サラリーマン時代に総額1800万円(労使合計)の保険料を支払い、平均寿命までに総額5600万円の年金を受け取ることができる。年金給付倍率は「3.25倍」だ。
65歳の場合も、保険料2400万円支払って年金は4700万円。給付倍率は約2倍で、まだ得する世代であることがわかる。
だが、50歳代から下は改悪のあおりをモロに受ける。例えば55歳のサラリーマンは、現行制度なら3600万円の保険料に対して年金総額は5100万円とやや上回る(1.45倍)ものの、即「70歳支給」に切り替えられたとすると、そこから1000万円ほど減額され、年金総額は4100万円まで下がる計算になる。
現在45歳の現役サラリーマンが損得分岐点に立っている世代だ。保険料4800万円で受給額は5900万円(1.15倍)だが、70歳支給になると4900万円に減り、保険料を“タンス預金”したのとほとんど変わらなくなる
この世代より下は確実に払い損になる。

なぜ、給付倍率に大きな格差が生まれるのか。
現在45歳のサラリーマンが社会に出た1985年に、基礎年金制度が導入され、20歳以上の国民全員が強制的に年金に加入することになった。専業主婦の第3号被保険者制度(配偶者が厚生年金や共済組合に加入している専業主婦は保険料を払わない国民年金第3号被保険者として取り扱われる制度)もこのとき始まった。
ちょうどその年に退職した世代(現在85歳)の厚生年金支給額は、平均加入期間32年で夫婦合わせて月額17万3100円。現役時代の平均月収の68%に達していた。今より多い。それほど支給基準が高かった。
制度がそのままであれば、当時の新入社員(現在45歳)が40年勤務して定年を迎えるとき、夫婦(妻が国民年金40年加入の場合)合わせると現役時代の平均月収の108%の年金をもらえて悠々自適の生活が約束されていた。それが現実には、官僚の手で現役時代月収の4割にまで落ち込んだ

年金制度に詳しい社会保険労務士の北村庄吾氏はこう指摘する。
現在の70~80代は“年金天国”です。そのしわ寄せがすべて現役世代にツケ回しされた。企業では退職年金などの財政が悪化すると、現役社員だけではなく、OBの年金支給額を減らして公平に負担するやり方が行なわれているのに、公的年金は世代間の負担の公平が全くない
理由は選挙です。現在の年金受給者は団塊の世代を中心にざっと3500万人いる。年金額を減らすといえば、その政権は猛反発を受ける。だから時の政権は高齢者を優遇し、投票率の低い若い世代を虐げる。今回の70歳支給はその最たるものです」

年金財政が豊かだった時代は自民党政権が年金をかさ上げして高齢者の票を買い、年金財政が悪化すると民主党は若い世代の負担で高齢者世代の年金を守ってやはり票を買う。
その結果、現役世代は高齢者の年金を負担するのに加えて、自分たちの世代の年金まで二重に負担させられるのである。

元はと言えばきちんと選挙にもいかなかった人々の自業自得という声も確かにありますが、しかしさすがにこうまで露骨な世代間格差をつけてまで高齢者を一方的に保護する必要があるのかと考えれば、むしろ若年世代並みなどと小さいことは言わず、医療や介護の最大の受益者である高齢者は若年世代以上に負担してもらってもよいのではないかなという気がしてきます。
とにもかくにも国民所得が減り、とりわけ若年世代において貧困化が進む日本という国において今もっともお金を持っているのが高齢者であるというのは明らかな現実であり、税制などでもそうですが持てる者が持たざる者のために少しばかりの余計な負担をするというのが現代社会では当たり前のコンセンサスですよね。
高齢者はお墓の中にまで資産を持って行くわけにはいかないのですから、遺産相続をどうしようかと悩まずともいいくらいにしっかりとお金を使っていってもらい、そしてそのお金で社会を回していかないことにはどうしようもない時代なのですから、いつまでも「年寄りは貧乏だから…」なんて根拠もない妄想に浸っていても仕方がないというものでしょう。
そしてしっかり高齢者から出してもらったお金で医療や介護をさらに充実させ若年世代の雇用と収入も確保し、民主党政権の言うところの医療・介護主導による経済成長戦略を実現できるならば、これは高齢者にとっても若年者にとってもwin-winの関係になる願ってもない話ではないでしょうか。

年金などもその典型ですけれども、基本的に国民全員が参加する前提で成り立っている制度であまりにも参加者を冷遇しすぎれば、制度から離脱した方が得だと考える人が続出し結局制度そのものが崩壊するということにもなりかねず、そうまでして一部の既得権所持層に特権的地位を保証していく意味があるのかと考えてみなければならないはずですよね。
もちろんそした持てる者を甘やかさない政策を実施する上で、いざお金が尽きて持たざる者となった高齢者はきちんと国が最後まで生活の面倒を見る必要があるのは当然で、そうしたセーフティネットが存在するという安心感があって初めて彼らも資産を使う気になるはずですから、国は併せてその方面の整備にも十分な仕事をしていってもらいたいところです。

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コメント

また診療報酬削減と言い出してるし、日医涙目だなw

投稿: aaa | 2011年11月 2日 (水) 12時23分

>現役世代は高齢者の年金を負担するのに加えて、自分たちの世代の年金まで二重に負担させられるのである

この認識は間違ってます

現役世代は高齢者の年金を負担するだけです。それが賦課方式。
自分たちの世代の年金を負担するのは次の世代です。
単純に考えれば、絶望的です

但しこの思考法にもトリックがあります
過去の高金利時代を考えれば、数十年に渡って積み立てた金額が2-3倍になってないのはおかしいのであって、今のゼロ金利が歴史的には異常なのです
ただ今の異常が未来の常識になっているかは、分かりませんが・・・・・笑

投稿: Med_Law | 2011年11月 3日 (木) 00時51分

高齢者世代は順調にインフレしてきた年代でもありますから、現役時代の給料比で幾らというのもあまり意味がないと言えばないんですけどね。
ただ経済も人口も伸び続けるというモデルが崩壊した以上、今までの年金設計ではいずれタンス預金の方がマシと言うことになりかねません。
おとなしく掛け金を払ってくれる国民に愛想を尽かされないためのてこ入れは必要でしょう。

投稿: 管理人nobu | 2011年11月 4日 (金) 18時21分

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