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2011年10月28日 (金)

教師の世界も危機的状況にある?!

個人的にも教員の世界とは色々と縁が深いものですから、世間で何かと言われている事柄に対する現場での実情であるとか率直な現場の感覚といったものはある程度理解しているつもりですし悪く言いたくもないのですが、今の時代にあってもなお「聖職者」の一種として世間から見なされているのが教師という職業でもありますよね。
そんな教師の世界においても残念ながら犯罪行為は起こらないわけではないのですが、不謹慎ながら「それどんなエロゲだよw」と話題になっているのが、先日発覚したこちらの事件です。

女児にわいせつ 1年間、十数回 幕別の小学校男性教諭/北海道(2011年10月26日北海道新聞)

 【幕別】十勝管内幕別町の小学校の男性教諭(52)が、同校の女子児童に対し、約1年間にわたって体を触るなどのわいせつな行為を繰り返していたことが25日、分かった。道教委は近く、この教諭を懲戒免職処分とする方針。

 同校などによると、教諭は2009年7月ごろから約1年間、休み時間などに同校の教室や体育館、プールなどで同じ女児の体を触るなどの行為を十数回繰り返した。他の児童もいる中で、周囲からは見えないように触るなどし、女児には「口止め」していたという。

 女児の祖母から11日、同校に被害の申し出があり、学校側が教諭に確かめたところ、事実関係を認めたため、14日に自宅待機を命じ、町教委を通じて道教委に報告した。同校は19日には保護者説明会を開き、校長が父母らに謝罪した。

 校長は「大変申し訳ない。二度とこのようなことがないよう教員の規律を徹底したい」と話している。

女児にわいせつ行為 北海道の小学校教諭/北海道(2011年10月26日日刊スポーツ)

 北海道幕別町の小学校の男性教諭(52)が、同校の女子児童の体を触るわいせつ行為を繰り返していたことが26日、分かった。北海道教育委員会は教諭の懲戒処分を検討している。

 幕別町教委によると、教諭は2009年7月ごろから約1年間、休み時間などに教室や体育館、プールなどで同じ女児の体を十数回触った。

 女児の祖母から今月11日、学校に被害の申し出があり発覚。学校側の調査に教諭は「いきすぎたスキンシップだった。魔が差した」と事実関係を認めたという。同校は19日に保護者説明会を開き、校長が父母らに謝罪した。

 校長は「2度とこういうことが起こらないように職員の服務規律の徹底を図りたい」と話した。(共同)

しかし子供に悪い記憶が残らないよう今後のメンタルケアの重要性は言うまでもないですが、すでに多くの人が指摘しているように近年こうした教師によるわいせつ事件の報道が非常に目立ち、しかもその多くが自らの教え子ないしは教え子と同年代の子女を対象にしているということは気になります。
普通この種の性犯罪行為でとりわけ職業を取り上げて注目されるということはあまりありませんから(下手すればマスコミによる職業差別です)、その意味で毎回「教師が」「教諭が」と騒がれる教師という職業は狙われているのでしょうけれども、ざっと最近の記事を簡単に検索しただけでも幾らでも引っかかってくるのも事実ですよね(しかしたった一週間程度でも何件でも出てくるとは…)。

買春容疑で高校教諭逮捕 女子高生が中学生紹介/北海道(2011年10月20日日刊スポーツ)

児童ポルノ容疑で北海道の小学教諭逮捕 職員室のパソコンに保存(2011年10月23日日刊スポーツ)

男子生徒にわいせつ行為=中学教諭を逮捕-静岡県警/静岡(2011年10月25日時事ドットコム)

わいせつ画像貼り48歳教諭懲戒処分/茨城(2011年10月26日産経ニュース)

たまたま北海道での事件が目につくのは取り上げるメディアのバイアスがかかっている可能性もあるやもですが(苦笑)、残念ながら実際には全国各地から年中同種の事件が報道されていて、特定地域の特殊性といった見方は残念ながら難しいのではないかという印象です。
とりわけ気になるのは教師の事件報道と言えばほぼ例外なくわいせつ事件絡みであることで、一般的な犯罪比率はそれほどでなくともとにかくわいせつ事件が多いというのが教師の犯罪の特徴だとすれば、これはニュースバリューがあるから報道も細かく取り上げるというだけで済ませてよいのか、あるいは実際に性犯罪が多いという特殊な事情があるのかですよね。
このあたりに関して数年前に神戸新聞がそのものずばり「教師のわいせつ事件考」という一連の特集記事を出していまして、同紙による独自の試算では中学校教師の性犯罪逮捕率は実に一般の15倍にも達するとも言いますから驚きます。

嘘だと言って 教師のわいせつ事件考(2002年12月14日神戸新聞)より抜粋

 教師によるわいせつ行為などの性犯罪は、本当に多いと言えるのか。いくつか試算してみた。例えば、兵庫県警が今年一―九月に強制わいせつ(未遂含む)容疑で摘発、逮捕したのは七十九人。県内の十五歳以上六十五歳未満人口を基礎にすると、四万八千人に一人という計算になる。

 一方、県内の中学校教師は臨時教員を含めて約九千五百人。同容疑で同じ期間に逮捕された教師は三人、三千二百人に一人だ。男女構成比の違いを無視した計算にはしても、発生率は、先の平均値の実に十五倍に上る

 こんな数字もある。県迷惑防止条例違反を含むわいせつ事案で逮捕された中学教師は五人。県内の中学校は三百九十五校。七十九校に一校が今年、逮捕者を出したことになる。中学教師の性犯罪は確かに多い。「個人の資質」では済ましようのない数字が並ぶ。

ま、周り中がいつもかわいらしい子女に囲まれていて、しかも崩壊したとは言っても一定の権威でもってこれに接することが出来るという立場はその種の性向のある人間にはたまらないのかも知れませんが、そうした傾向のある人間だからこそこうした職場環境を選んだのか、それとも職場環境がこうした人間を作り上げたのかということも気になります。
昔から例えば高校教師が教え子と結婚したなんて話は結構あったものですが、こうした例は当然ながら比較的若年者が多かっただろうと推測される一方で、前述の記事から容疑者の年齢を拾い上げてみますと52歳、46歳、48歳、39歳、そして48歳と、ある程度歳の言った層に多そうだという傾向は後者の環境要因説を支持するのかなとも思えます。
いずれにしても全国各地でこうした事件が頻発していることには当事者、関係者も相当に頭を痛めているようで、各地から対策の必要性は重々理解できるものの実際どうしたらよいものかと頭を抱えているという話が続出しているようなのですね。

横浜市で教職員の処分後絶たず、大半がわいせつ事案/神奈川(2011年10月18日カナロコ)

 横浜市で教職員の不祥事が止まらない。市教委は17日に2件の懲戒免職処分を発表。2011年度の懲戒処分はすでに計10件を数え、10年度の11件に迫る。市教委は「再発防止に全力で取り組む」としているが、懲戒免職処分の大半がわいせつ事案で個人の資質に関わる問題なだけに、歯止めをかけるのに苦慮しているようだ。

 教職員の懲戒処分件数は、08年度16件、09年度20件、10年度11件となっている。

 横浜サイエンスフロンティア高校(鶴見区)の副校長が無免許で数学を教え、停職6カ月の懲戒処分を受けるなど、11年度はまだ半年ほどしか経過していないにもかかわらず、懲戒処分が続出。市教委は「多いと感じている」と危機感を強めている。

 市教委は「学校訪問をするなど、職員一人一人の意識を変えていかなければならない」と再発防止を掲げるが、わいせつ事案が後を絶たない現状に悩まされている。

 懲戒免職処分は08年度5件、09年度9件、10年度4件、11年度4件。そのうち、わいせつ事案が08年度3件、09年度7件、10年度3件、11年度3件と大半を占める

 市教委は「基本的には個人の資質の問題と認識しているが、研修の仕方を見直すなど、対策を徹底していきたい」としている。

静岡県で8月からの3カ月で教師による性的不祥事6件相次ぐ(2011年10月26日FNN)

静岡県で教師の不祥事が続いていて、県の教育長は「万策尽きた」と話している。

中学1年の男子生徒に、わいせつな行為をしたとして、逮捕されたのは森田智也容疑者(39)。静岡・伊東市内の中学校に勤務する教師だった。
今、静岡県で教員の不祥事が相次ぎ、波紋を呼んでいる
20日の臨時校長会で、静岡県教育委員会の安倍 徹教育長は「それはやはり、万策尽きた」と語った。
安倍教育長が発したのは、諦めともとれる言葉

静岡県では8月10日に、中学校の校長が知人女性にセクハラをしたとして停職3カ月の処分。
そして、8月22日、県立高校の40歳の男性教師が、女子生徒にホテルでわいせつな行為をしたとして、懲戒免職処分になった。
9月7日には、沼津市の40代の男性高校教師が、女性の部屋をのぞこうとしたとして、住居侵入の疑いで逮捕された。不起訴となったものの、停職10カ月の処分となった。
また、9月26日には、県立高校の40代教師が、量販店で17歳の女子高生のスカートの中を盗撮したとして、県の迷惑防止条例違反の疑いで逮捕された。
さらに10月には、県立高校の教師・森田 由紀夫容疑者(47)が、「お前の進路もただじゃおかないぞ」と、教え子の女子生徒を進路が不利になるなどと脅し、胸を触るなどわいせつな行為をしたとして逮捕された。
森田容疑者の元教え子は「少しニヤついていただけで、けられたりとか、(ニュースを聞いて)まさかそこまでとは思わなかったが、言われてみればというところはあります」と語った。

こうした事態を受け、静岡県教育委員会は20日、再発防止のため臨時校長会を開催した。
そこで出たのが、教育長の「万策尽きた」発言だった。
県内の親たちは、「何を信じたらいいのかと」、「手の施しようがないみたいなことを言っていますよね。そんなこと言わないで、もっとちゃんと考えてというか、お子さんを持っているお母さん方は、心配でしょうがない」などと語った。

そんな思いをよそに、臨時校長会のわずか5日後の25日、今度は伊東市の中学校の教師・森田容疑者が、2010年8月に、中学1年の男子生徒にわいせつな行為をしたとして、逮捕された。
伊東市の教育委員会は「(森田容疑者は、生徒を家に)泊まらせろと、アパートに泊まったと。布団が1つしかなかったと言って、同じ布団に入って寝たと。触るという意識はないと、(森田容疑者は)言っていました」と語った。
これで静岡県では、8月からのわずか3カ月で、教職員による6件の性的不祥事が発覚したことになる。

「万策尽きた」と語った安倍教育長に、26日にあらためて聞くと、「まだまだ、先生方1人ひとりに、われわれの思いというか、気持ちが届いていないのかなと。その(今後の)具体的な対応については、検討しているところです」と語った。
教育評論家の尾木直樹氏は、相次ぐ不祥事について、「わたしたちは、そういう不祥事はしませんという誓約書を、各職場から上げさせることをやった県もありますが、そういうレベルでは、もう対応できる問題ではない。ここで必要なのは、心理的な背景分析と、そうならないための行政支援だとか、あるいは1人ひとりの教師が何ができるのか、そこの分析に入っていく方が、科学的であり、しかも総合的」と語った。

教育長「万策尽きた」…わいせつ教師続出の静岡(2011年10月23日読売新聞)

 静岡県で教師が生徒への強制わいせつ容疑で逮捕されるなど性的な不祥事が止まらず、県教育行政トップの県教育長が「万策尽きた」と発言する事態になっている。

 県教委は、懲戒免職処分を受けた教職員の氏名公表に加え、研修などの対策を打ってきた。教育現場から教育長に理解を示す声も漏れ、無力感が漂う。生徒から「誰が生徒を守るのか」「先生は何やっているんだ」と厳しい声が噴出している。

 県立科学技術高校の男性教諭(47)が17日、女子生徒への強制わいせつ容疑で逮捕された事件を受け、県教委は20日、臨時校長会を開催。安倍徹教育長は「私としても万策尽きた」と苦渋の表情で語り、「学校で連帯感を持った人間関係を作ってほしい」と約120人の校長らに訴えた。

 静岡県内で、校長や教諭がセクハラで懲戒処分されたり、教諭が盗撮やのぞきで逮捕されたりするなど、8月からだけでも5件の性的不祥事が発覚。県教委は、外部講師による研修やセクハラ根絶のためグループ研修を導入してきた。

 ところが、研修を受けていた高校教諭が9月に女性のスカート内を盗撮した容疑で逮捕。生徒への強制わいせつ容疑で捕まった教諭も研修を受けている

 安倍教育長は「万策尽きたという言葉は、思わず口に出てしまった」と打ち明ける。不祥事防止を訴える機会が再三あり、「また同じような状況で同じような話をしなければいけないのか」と無力感に襲われたという。「適切な言葉でなかったと反省している。効果的な対策を考えていかなければいけない。具体策の検討を始めている」と話した。

 県高等学校長協会会長の浅羽浩・県立静岡高校長は「苦しい心境が表れた言葉」と理解を示す一方、「現場は万策尽きていない。即効性がある対策はないかもしれないが、まだ努力することはある」と話す。

これだけの状況を「個人の資質の問題」で済ませるのだとすれば、そもそも教師の採用段階での選考に深刻な問題があるとしか思えませんが、見た限りではそちらを問題視し改善しようという動きは一切無いらしいのは自己矛盾ですし、そもそも確信犯的犯罪行為にお仕着せの研修などどれほど有効かという疑問もあるでしょう。
いわゆる教員免許更新制の導入などもこうした事件続出も受けて出てきたということなのでしょうが、流行の表現をするなら「リピーター」教師を排除するだけでこうした事例は防げるのかどうか、教師の世界では新規性犯罪者の供給が非常に多いということになればあまり実効性はないのではないかという懸念もありますよね。
無論悪質な事件を繰り返すような犯罪者に対しては教育現場に関わらせないよう免許失効処分なりの対応も必要なのでしょうが、子供達に与える影響の大きさを考えれば事後処分の厳罰化よりは事件を起こさないようにすることが重要であることは言うまでもないわけですから、性犯罪に限らず教師として資質の高い人材がきちんと評価され、そうでないものは淘汰されていくということが理想ではありますよね。

学生の側から見ると担当が決まってしまえばほぼ確実に一年間はつきあわざるを得ない教師の選任に関しても、例えば予備校などで導入されている希望選択制や教員評価システムの導入など、もう少し学生側の意見も反映される体制があってもいいかなという気はしますが、そうした制度を導入するためにももっと教育にお金を投じて人員も増やさなければならないということになるのでしょうか。
しかし現場がこれだけ大変なことになっている時代に、大阪あたりの教育委員会では「俺たちの意見が通らなければ総辞職するぞ!」と知事を脅迫するような言動まで弄しているというのですから、どこの世界でも現場から遠い場所が一番腐っているという事情には変わりがないということなのでしょうか…

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コメント

もう教師も全部免責にしてやりゃいいじゃんw

投稿: | 2011年10月28日 (金) 19時12分

釣り針乙w

投稿: kan | 2011年10月29日 (土) 09時30分

さすがに本業と無関係な単なる犯罪行為で免責を云々する人間は誰もいないと思います(苦笑)。

投稿: 管理人nobu | 2011年10月29日 (土) 22時45分

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