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2011年9月21日 (水)

福島原発事故を契機に噴出する長年の懸案

先日は国際原子力機関(IAEA)の会合に出席した細野原発事故担当相から、福島第一原発の状態は安定しており冷温停止も予定よりも前倒しを目指していくという喜ばしい発言が出ましたが、ようやく収束の気配が見えてきたかに思えた原発事故関連でまた別な火種があがっているというのがこちらの記事です。

原発事故作業員1万人超、65人が検査受けず不明に 続く混乱、労務管理おざなり (2011年9月19日日本経済新聞)

 東京電力福島第1原子力発電所の事故は、半年たってなお収束のめどが立たない。3機の原子炉が炉心溶融する未曽有の事態を受け、これまで1万人を超える作業員が危険な作業に従事した。しかし、極度の混乱の裏で作業員の労務管理は置き去りにされ、今も被曝(ひばく)線量検査を受けないまま行方が分からない作業員が65人もいる異常事態となっている。

 「最初は何が起きているのか、意味が分からなかった」。厚生労働省労働衛生課の安井省侍郎専門官はこう振り返る。6月20日、省内で東京電力の放射線管理グループの担当者から報告を受けたときのことだ。

 担当者は事故直後の3月の緊急作業に従事した作業員のうち125人が省令の定める検査を受けていないと報告。「しっかり検査をさせてください」と求めた同専門官は、東電側の返答に言葉を失った。「でも67人は行方が分からないんです……

 67人の多くはその後、所在が判明し検査を受けたが、4人は今も不明4~6月の緊急作業でも計61人と連絡が取れず、16日現在、計65人が検査を受けないままだ。なぜこんな事態が起きたのか。

 平常時、原発内で作業する場合は財団法人「放射線影響協会」が発行し、被曝量や健康診断結果などを記載する「放射線管理手帳」を取得して放射線管理区域に入る。誰が、どの程度被曝したかは仕組み上は把握できる。

 だが事故後の福島第1では、当初は手帳を取得しないまま緊急作業が展開され、作業員を把握する手段は「線量計貸し出し記録」だけだった。作業員が社名と名前、自ら測った1日の被曝線量を紙に書き込む簡単なものだった。

 書き方は統一されず、下請け業者の所属なのに元請け業者の社名を書いたり、片仮名で名字だけ書いたりするなど、被曝線量の記録が誰のものか分からないケースが続出した。

 カード型の作業員証が発行され、氏名と社名がデータ管理されるようになったのは構内の免震重要棟に出入りする作業員の場合で4月6日。それ以外の作業員が拠点とする前線基地のJヴィレッジ(福島県楢葉町)では6月16日に始まり、7月の所在不明者はゼロになった。厚労省は今後、作業員の被曝線量をデータベース化する予定だ。

 連絡が取れず未受診の作業員に重い健康被害があった場合、補償に大きな支障が生じかねない。例えば将来がんを発症しても、労災認定を受けられない可能性がある。

 厚労省によると、認定基準が定められた1976年以降に放射線被曝が原因のがん(白血病・多発性骨髄腫・悪性リンパ腫)で労災認定されたのは10人。認定には、業務以外の要因が考えにくいことに加え、相当量(5ミリシーベルト×従事年数)を被曝したことを証明しなければならない。同省幹部は「被曝線量の検査記録がない場合、因果関係を証明することは極めて難しくなる」と話す。

 作業員の労務管理は所属会社と元請け業者の責任とされている。日本弁護士連合会の原子力発電所事故等対策本部委員を務める秋元理匡弁護士は「発注者が実質的に指揮・命令をしているようなケースは、発注者にも作業員の安全に配慮する義務がある。東電は作業員の労務管理により責任を負うべきだ」と指摘する。

もちろん現場は上を下への混乱もあることですし、緊急の事態においていちいちルール通りの管理はしていられなかったという事実もあるのでしょう、本来違法行為を見過ごしにしていいとも思えない立場であるはずの海江田経産相ですら法律の制限を破るために線量計をつけずに現場入りする作業員達を「勇気のある人達」「「頑張ってくれた現場の人は尊いし、日本人が誇っていい」と称讚したくらいです。
今の時点でこういう記事を見れば「東電という会社はとんでもない、なんていい加減なことをやっているんだ!」と大いに批判を受けそうな話に見えますが、その背景にはそうした現場の混乱と未曾有の国難に対する差し迫った問題があったのだろう…と言う想像もしたくなるのですが、問題は少しばかり時間のたった4月~6月という時期においても61人と連絡が取れない状態が続いているということですね。
またぞろ東電がいい加減な仕事をしていたんだろうで済ませていても仕方のない話ですし、この非常時に動員された一万人のうち所在不明が67人で済んだということは多いか少ないのかも議論の余地がありますけれども、こうした所在不明者が出てしまうということの背景を探ってみると以前にも原発作業員問題で取り上げました通り実は今回の事故がどうこうと言うより、それ以前から連綿と続く業界慣習に起因する構造的問題であるようです。

原発作業員が告白「給料は暴力団にピンハネされ、嫌だと言えば脅される」(2011年5月20日週プレニュース)

埼玉県加須市にある旧騎西高校。ここには福島原発のすぐそばの双葉町町民約1200名が避難している。長らく福島第一原発の下請け会社で働いていたBさん(65歳)もそのひとり。そのBさんが、原発の実態にまつわるこんな話を聞かせてくれた。

Bさんの話によると、原発の現場には暴力団が根深く関わっているという。原発労働は、<電力会社~元請け(財閥系企業やゼネコン)~下請け~孫請け~親方~日雇い労働者>という順にヒエラルキーが下がっていき、4次、5次以下の下請けの親方といえば大半が暴力団関係者らしい。しかも、そうした親方に雇われると、作業の危険度や給料の天引き率が加速していくという。

「(一時報道された給料)1日40万円なんて下請けには絶対無理。もらっても1日1.5万円から1.8万円くらいがせいぜいだろう。たっぷり上に抜かれるよ。福島の定検のときなんて暴力団は現場に来ないで海辺で遊んでる。家だって邸宅に住んでてね。仕事に来ない労働者に対して脅しをかけるという話もある。今回、福島に向かう作業員のなかにも、親方から電話が入って怖くて断れないから現場に行く人も多いはずだよ」

80年代から原発労働に携わってきた川上武志氏(60歳)は、伊方や福井県美浜原発でこんな現場を見聞きしたという。

ホームレスの労働者が危険な作業区域に回されて、被爆量が高いから宿舎はタコ部屋とか船の中とかに隔離されているという話を聞いたことがあります。2、3日だけ危ない現場に入れられて、何もなかったように、もともといた公園に戻される。しばらくして被爆の後遺症が出たとしても、彼らは訴える術も知らない。そいう人寄せの作業を暴力団は担っているようですね」

こんな話は、ほんの一部であってほしいと願うばかりだ。

「原発下請け作業員の実態」(2011年8月9日MBS)より抜粋

(略)
 現在の「福島第1原発」の元請けは22社。
 1次から4次までの下請け、「協力会社」は、ざっと470数社にのぼる。
 全国の原発作業員のうち、実に9割は電力会社の社員ではなくいわば下請けの人たちだ。

 たとえば、ある元請け企業は、事故直後からおよそ1か月間に限って、「特別危険手当」を支給すると決めたのだが・・・。

 <3次下請けの 中村さん・仮名>

 「(最初の1か月)全面マスクかけて現場いった人は1日10万円という『危険手当』。ああいうふうに個人にくれるやつ、これははねちゃいけないやつ、はねちゃいけないんだよね。それをはねるから辞めていっちゃう。もうやってらんねえって」

 また、別の元請け会社では、こんな話が聞かれたという。

 <2次下請けの 原田さん・仮名>

 「1次請けの社長さんに聞いたんですけど、『こういう状態で危険手当がなかったら、誰も来ないよ』と言うと(元請けが)『金が先かと、そういう会社とは一切取引しないよ。おつきあいしないよ』と言われたと」

 こうして、作業員の手当がカットされていくようだ。

 その一方で興味深いデータがある。
 過去の総被ばく線量をみると、電力会社の社員より下請会社の作業員の被ばく量の方がはるかに多い
 賃金のピンハネに被ばくの危険。
 こうした下請けへのしわ寄せ構造は、原発の「定期検査」の仕組みと深い関係にあった。
(略)
 定期検査には大勢の作業員が必要だが、検査が終わるととたんに仕事がなくなる
 さらに、作業員の年間被ばく線量には上限があるため、会社にとっては入れ替えのきく非正規の作業員の方が都合がいいというわけだ。

 元暴力団関係者のこの男性は、最近まで日雇い労働者を原発に送り込む仕事をしていた。
 彼のもとには事故以来、福島への誘いが相次いでいるという。

 <元暴力団関係者の親方>

 「きょうも朝から2回かかってきたわ、『5人ほどほりこんでくれ』って。そいつらは儲けることばっかり言っている。ひとりなんぼになるとか言って。3万ぬけるとか、4万ぬけるとか」

 もしピンハネに抵抗すると…

 <元暴力団関係者の親方>

 「(作業員が)いちゃもんつけたら、あべこべにいちゃもん言われる。『帰るか、帰るまえに死んで帰るか、どうする』と言われるぐらい。言いよるよ、ヤクザからんだ会社やったら」

 福島県いわき市の「ハローワーク」では事故以来、原発関連の求人が増えている
 しかし、いずれも賃金は安い
(略)
 東京電力によると、事故直後から4月末までに「福島第1原発」で働いた作業員のうち、184人の所在がわからないという。
 身元がわからず、内部被ばくの検査もできていない。
 こうした下請けの構造について東電は・・・

 <東京電力の会見>

 「(契約先の)元請け企業が実際にどういった企業を使っているかについては、基本的に私どもとしては口出しする立場にはないので」

 しかし国も、ずさんな作業員管理を問題視している。

 <厚生労働省労働衛生課 安井省侍郎専門官>

 「それは本当に非常に問題で、我々としても初めて聞いたときは信じられなかったんですけど、そんないい加減な管理をしていたか、と。ただ実態としてそういうことをやっていたということですので、大変残念です」

(略)

まあマスコミによるバイアスもかかっているだろうとは言え、東電にしても国にしても責任ある立場でありながらこういう他人事のような口ぶりであったかのように報道されてしまうと言うのは、もともとの人望?のなさを示しているということなんでしょうかね…
ピンハネ率93%に及ぶというこの原発関連の下請け問題に関しては下記の記事にも取り上げられているので是非全文をご参照いただきたいと思いますが、注目して頂きたいのは別に今回の事故からどうこうと言うものではなく事故以前から同じ状況がずっと続いていたと言うことで、なんとこの下請け重層構造は20次下請けくらいまで積み重なっていると言います。
こうした末端下請け労働者は搾取搾取でまともな収入にもならないのももちろんですが、これだけ体を張って現場作業を行っているにも関わらず危険手当まで取り上げられ健康保険や雇用保険にも入れず当然ながら失業手当も出ない、そしてそれが故に生きるためにはまた危険な作業に戻って来ざるを得ないという状況を強いられているということなのですから、それはさすがに社会正義上許容できないだろうと誰しも思いますよね。

ピンハネ率93%・核燃料プールに潜る外国人労働者-重層的下請構造で使い捨てられる福島原発労働者(2011年8月6日BLOGOS)より抜粋

(略)
東電による徹底した労働者の口封じ 「マスコミに話したら仕事やめてもらう」

 現場の仕事によって被曝線量が多い所と少ない所があるので、それを考慮して仕事を変更しながら進めたりする必要があるのに、仕事が固定化されています。そうした問題があるのに、原発下請労働者は「何があっても訴えません」という念書を書かされた上で働かされています。また、徹底した箝口令が布かれています。東電は原発下請労働者に対して、「マスコミに匿名で話をしたら、誰が話したか分かり、仕事をやめてもらうことになるぞ」という脅しをかけることで徹底した労働者の口封じをはかっているのです。

複雑な重層的下請構造は 暴力団など反社会的団体の介入許す温床

 また、複雑な重層的下請構造は、暴力団など反社会的団体の介入を許す温床にもなっています。福島原発事故前にも、ヤミ金で返済不能になった人や多重債務者などを原発労働者として無理矢理に働かせることなどがありましたが、事故後はさらに暴力団の介入が激しくなっています。作業現場では私物が盗まれるなどの問題が多くなり、まじめな労働者が安心して働けない状況にもなっています。「働く人数が少なくなってもいいから暴力団関係者がいない方が作業が進む」と私に訴える労働者もいるほどです。

原子炉・使用済み核燃料プールで 潜水作業させられる外国人労働者

 それから、原発における労働者使い捨ての象徴とも言える外国人労働者の問題があります。外国人労働者は、原発の定期検査のとき、水が入った原子炉や使用済み核燃料プールに潜水して修繕箇所の事前チェックをさせられているのです。私は実際に福島原発で働かされていた外国人労働者のプール潜水作業を手伝っていたという日本人原発労働者から直接話を聞きました。プールの中は水が青く光っているなどして外からだけではなかなか修繕箇所などが見づらく、人間が実際にプールにもぐって事前チェックをする必要があるそうです。この危険な潜水作業を外国人労働者にやらせていて、潜水作業後は、放射性物質を体外に出すという目的で利尿作用のあるビールを飲ませるそうです。外部の人間が原発構内を視察する場合などには、外国人労働者は目につかないようにしているそうです。あくまで噂話ですが、原発労働者の間では、そうした外国人労働者は囚人が連れてこられているのではないかとまことしやかにささやかれているそうです。外国人労働者が原発でこうした使われ方をしていることは、私自身、多くの原発労働者から実際に聞いていますので、日本の多くの原発で現在も日常的におこなわれていることだと推測しています。

 国際的にも最悪で深刻な福島原発事故のもとで原発労働者のこうした重層的下請構造と無権利状態、使い捨て労働に拍車がかかっています。過酷な状況のなかで被曝しながら働いても、原発下請労働者には何の補償もない現状を即刻あらため、中間搾取をやめさせ、相応の手当を払うなど労働条件の向上が必要です。

 福島第1原発を廃炉にする作業は今後数十年かかると言われています。技術者を全国から集めるためにも、東電は相応の緊急災害手当を支給するとともに、末端の労働者にも届いていることをすぐに確認すべきです。(福島県いわき市・日本共産党市議会議員・渡辺博之氏)

日弁連主催のシンポジウムにおける地元野党市議からの報告ということで某かのバイアスもかかっているのかも知れませんが、少なくとも作業員が以前から非常に劣悪な環境で働かされているということは問題であるし、東電がそうした実態を知りながら放置しているか、あるいはむしろ積極的に口封じをしているなどと言うことにでもなればこれは大問題です。
すでに五月の段階で厚労省から東電や派遣業者に、求人を出す際は労働条件を適切に明示するよう文書で要請したと言うことですけれども、こうして下請けのそのまた下請けという重層構造でロンダリングされる、そして合間合間に暴力団まで絡んでいるという状況では、文書で要請したところで何になるのかですよね。
NHKなどもこの問題を取り上げて特集を組んでいますけれども、こうしたロンダリングの過程で必然的に身元不明の人間も出てしまうのだということがはっきりしているわけで、今回たまたま原発事故で世間が注目したからこそ問題化しただけということのようです。

【参考】【動画】追跡AtoZ 福島第一原発 作業員に何が1(2011年8月12日NHK)

【参考】【動画】追跡AtoZ 福島第一原発 作業員に何が2(2011年8月12日NHK)

下請け現場責任者「間違って会社名を書くなよと。間違って書くなよってのは、3次までだからなと。
東電は3次までしか認めてないんだからなと。3次の名前を書くんだぞと、暗に言ってるんですね。
で、直接3次の会社に来て作業をしますんで」
どこの誰だかわからなくなってしまうってのは構造的にあると思いますね。」

下請け現場責任者「結果的には、使い捨ての人間ですからね。身元がわからなかったら補償も何にも要らない。
東電は何もする必要がないということで逃げられます
からね。
どうしても高線量のところで作業しなくちゃいけないですし、その結果高い放射線を浴びてしまった、というと都合が悪いですよね」
「だから高線量の危険なところにはそういう人たちを入れると。
で、表に出なければ幸いだということも無きにしもあらずですよね。」

暴力団手配師「やっぱり借金作ってる人間ですよね。
1千万とかそんな借金抱えたら行かざるを得んじゃないですかはっきり言って。
お前どやねん。お前しゃあないやろ。60過ぎてたらお前、もう後何年生きられんねん言うて。
お前あと生きてもほんまに10年かそこらやろって。
それやったらもう、2,3年辛抱して嫁さんにも金残したらんかいみたいなことを言うてね、それで行かすわけです。」

暴力団手配師「ええもの見せますわ。(健康保険証)偽造ですわ。こんなもんね、簡単に偽造できますわね。」

暴力団手配師「我々は孫請けの孫請けの、そのまた孫請けくらいになるわけですわ。
下請けって言ってもやっぱり、3次下請けの名前を使って、どこどこの何々ですよろしくお願いしますっていうふうに、配下に言いますわね。
誰もわからないじゃないですか。」

冒頭の記事に戻って言えば作業員の管理記録で「書き方は統一されず、下請け業者の所属なのに元請け業者の社名を書いたり、片仮名で名字だけ書いたりするなど、被曝線量の記録が誰のものか分からないケースが続出」したと言うことですけれども、何のことはない元から判らないようにしているわけですから判らなくて当然であるということです。
これで言う通りにちゃんとお金が入って「2,3年辛抱して嫁さんにも金残し」てやれるような状況であればまだしもそんなことはない、要するに単なる詐欺まがいの行為が長年組織的に行われているわけですが、あちらこちらでこれだけ公然と語られている現状を東電だけが知らないということがあるものかと考え、東電許すまじ!と叫んでいれば終わりにはならないのがこの問題の難しいところです。
過去に行われてきた悪習をその時点できちんと是正していればともかく、こうして原発の重大事故が起こってしまった後となっては「それじゃ下請けルートを潰してしまって膨大な作業員を集められるんですか?」と言われてしまうと、誰しも果たしてどうなんだろう、本当に大丈夫なのだろうかと躊躇せざるを得ませんよね。
問題があることを長年放置して現場労働者の献身に頼ってきた結果、いざ社会的問題に発展したときどうしたらよいのかも判らなくなったと言えば医師の過重労働問題なども同様ですけれども、それでは不当な労働を強いてきた病院は片っ端から全部潰して管理職には責任を取らせろで一件落着で済むかと言えば、社会にとってこの問題の解決容易ならざることが判るかと思います。

結局誰が悪かったのかと言えば当事者でありながら見て見ぬふりを長年続けてきた東電が悪いとか、そんな慣行を許してきた労基署など所轄官庁が悪いとか色々と言い様はあると思いますが、個人的に忸怩たる思いを抱くのが世界に冠たる技術立国を唱えながらこうした場合に活用できるロボット作業機もなければ、高度の放射線防御を備えた作業用重機すら存在しなかったということですね。
すでにチェルノブイリの時点でこうした物理的な備えがなければいざ事故が起こった際に作業員が被爆覚悟で突撃することが避けられないという結論が出ていて、実際にロシアでは非常事態省という常設省庁が設立され特殊装備を備えた機動部隊が日夜訓練に励んでいると言いますが、日本の原子力施設ではテロリストもフリーパスだとアメリカからわざわざ対策を取るよう言われるくらいに危機感のない状況が続いてきたわけで、そのつけを人間の命と健康で払っているわけです。
すでに原発事故から半年が経過し、これからも長い長い地道な作業が必要とされる中で現場で体を張る作業員の健康や権利がきちんと確保されるのはもちろんですが、今度同じような事態になれば前回よりはずっとうまく対処出来ると胸を張って言えるだけの準備を、今度こそソフトとハードの両面から着実に整備しておかなければならないと思いますね。

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コメント

どこからどう見ても存続させちゃいけない会社
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投稿: 東電は糞です | 2011年9月22日 (木) 07時34分

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