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2011年8月19日 (金)

暴走するまんべくん いいから少し空気嫁

ネットスラングだとか言う言葉もありますけれども、実社会とは違うネット上だけで流通している独特な言い回しというものが結構あって、一般的にはそうした言い回しを実社会で使うことは「痛い行為」とされていますけれども、たまに空気を読みながら適切に使いこなしてみると新鮮な表現になることがありますよね。
先日からちょっとした話題になっているのがこちらのコメントなんですが、一見どこかのコピペかと思ってしまうような表現ながら、後からじわじわと来るというタイプの発言であったと意外なほど受けているようです。

老人「お前が借金返して、俺の面倒を見て、敬え。ところで、お前元気ないな」(2011年8月15日YUCASEE MEDIA)

 「おじいさんからお前が一生働いて返せない借金があると打ち明けられ、老後の面倒を見ろと言われ。さらに敬え、そしてお前元気ないなと、これが日本で起きていること

 これは、グリー社長の田中良和氏が、とあるサミットで「半分冗談」と断った上で語ったものだとされるが、8月中旬になって急にツイッター上で拡がっている。

 もちろん冗談としても、今の日本の状況を的確に例えているからこそ、受け入れられているのだろう。

 老人が作った多額の借金を孫に引き継ぎ、さらに自分の面倒も見ろと要求。その上で、老人を敬えと無茶ぶり。そんなことをされれば、誰でも落ち込むのに、「元気がない」とトドメを刺される始末だ。

 年金は賦課方式となっているために、若者の方が損失を被るのだが、「年金は本当にもらえるのか?」(鈴木亘著)の試算では、現在21歳の人は2240万円~2280万円の損になるという。

 ちなみに、ツイッター上の反応は「無理ゲー」「的確」「良い例え」「おじいさんが死ねば半分解決だ」などというものだった。

ま、日本の問題を全て老人問題として片付けるわけにもいかないのは確かですけれども、いきなり巨額の負債を背負わされ不景気の世の中に放り出された形となった若者達にすれば「お前が言うな」と言いたくなるようなことも多々あるということなのでしょう。
近頃では世の中がだんだん2ch化していると言うのでしょうか、先日以来取り上げている商売の相手を公に叩くかのような高岡氏発言問題のように、ちょっと前では常識的にあり得なかったようなことが起こってしまうというのも、元来公の場では慎み深い態度に終始してきた日本人の性向までがネットでの本音発言に慣れた結果変化しつつあるのかも知れませんね。
もちろん「いつも笑っているが何を考えているか判らない」などと言われた古典的日本人像というものは、外国人にとっては銃を突きつけられ常に指導者様万歳!的発言しか許されない独裁国家の国民のように見えて気持ち悪かったらしいですから、基本的にはこうした変化は悪いことでもないとは思うのですけれども、少なくとも公人であれば時と場所、そして自らの求められている役割などについてはちゃんと空気を読んで貰わなければ困るわけです。

ゆるキャラ発言に苦情相次ぐ=「日本の侵略全てのはじまり」-長万部町ツイッターで(2011年8月15日時事ドットコム)

 「日本の侵略戦争が全てのはじまり」。終戦記念日を前に、北海道長万部町のゆるキャラ「まんべくん」が簡易ブログ「ツイッター」でした発言をめぐり、同町に苦情が相次いでいることが15日、分かった。同町総務課は「書き込みは業者に委託していた」としており、既に注意したという。
 書き込んだのは、同町出身のウェブサイト制作会社役員の男性。まんべくんの名前でツイッターを始めたいと申し出があり、昨年10月からスタートした。委託料などは支払っていないという。
 男性は14日、まんべくんのツイッターに「明日は終戦記念日だから、まんべくん戦争の勉強をするねッ」などと書き込んだ上、「日本の犠牲者三百十万人。日本がアジア諸国民に与えた被害者数二千万人」「どう見ても日本の侵略戦争が全てのはじまりです」などと発言した。
 これを受け、ネット上で論争が起こり、同町にも「町の公式見解なのか」という電話やメールが相次いだ
 まんべくんは、町の公式キャラクターというイメージからはかけ離れた毒舌で人気を呼び、同ツイッターのフォロワー(読者)は約8万8000にも上るが、以前にも特定の芸能人を批判して謝罪したことがあるという。
 同課は「町としてはかわいいキャラを目指しているので、そんなに毒舌で売らなくても…」と困惑気味だ。

ゆるキャラが戦争責任を問い炎上!島田紳助にも暴言(2011年8月16日探偵ファイル)

北海道長万部町の公式キャラ「まんべくん」が、Twitterで炎上騒動を引き起こした。

まんべくんは突然、日本の戦争責任を語り始めた。「明日は終戦記念日だから、まんべくん戦争の勉強をするねッ」というツイートに始まり、「どう見ても日本の侵略戦争が全てのはじまりです」、「日本の犠牲者三百十万人。日本がアジア諸国民に与えた被害者数二千万人」と持論を展開

学問上も国際問題としても論争が続く事柄に関して、町の公式キャラという立場での発言はいかがなものかと、批判が続出した。すると、批判してきた人々を「ネトウヨ」と称して攻撃。本件に関する問い合わせのメールの一部を公開し、こうしたメールは公務執行妨害であると断じた。

まんべくんは、過去にも物議を醸してきた札幌のゆるキャラ「テレビ父さん」を「身体障害者」と形容し、「いま一番妊娠させたいのは誰?」という質問には「栗林みな実」と回答。栗林に対しては、「ストーカーするか…」、「精神的に追い詰めるか…」、「盗撮しにいくか…」といった発言もある。

さらに騒動の最中、島田紳助への攻撃を始めた。「人生が変わる1分間の深イイ話」では2011年8月22日の放送で、まんべくんの特集がある。この件との関連で「紳助さん好き?」と質問されると、「嫌い」と即答。「紳助さんのどこが嫌い?」との問いには「しゃくれ具合」と答えた。

一連の出来事について、長万部町の総務課に取材した。同課では、過去のツイート内容も含めて把握していた。Twitterは委託先の業者が担当しているが、町の公式キャラということもあり、この度の件は放置しがたい状況のようだ。業者への使用許諾の取り消し、Twitterの中止も含め、検討中とのこと。「深イイ話」関連では、今のところ動きはないらしい。

今回の騒動は、町にとって「不快イ話」になってしまった。

長万部町としては思わぬところで全国に名が知られてしまう結果となったわけですが、役場には問い合わせや抗議が殺到しているということで町長が「今回のツイッター上での発言は、まんべくんのキャラクターの商標を許可している株式会社エム社のコメントであり、長万部町の公式な発言でありません」と公式におわびコメントを出す羽目になったと言いますから、まあ思いがけず降って湧いた騒動としか言いようがないですよね。
ちなみに同町のHPにいってみますとこの「まんべくん」というキャラクター、下記のような場合には使用できないということが明記されていますから、担当業者がやった行為は明らかにこうした規定に違反している以上、契約打ち切りもやむなしということでしょう。

1.イメージキャラクターの使用によって誤認または混同を生じさせるおそれがあるとき
2.イメージキャラクターのイメージを損なうおそれがあるとき
3.特定の個人又は団体の売名に使用されるおそれがあるとき
4.不当な利益を得るために使用されるおそれがあるとき
5.宗教的行事、政治活動等に使用するとき
6.その他イメージキャラクターの使用が適当でないとき

それにしても、まんべくんの中の人は一体何をどう考えてこんな空気の読めない行動に出たのかということが気になりますけれども、誰が中の人であるかということはすでに明らかになっていて、前述の記事にもある委託先の業者「株式会社エム」を立ち上げた佐藤健次郎なる人物であるということです。
記事にもあるようにこの佐藤健次郎、同町出身で自衛隊、菓子屋勤務を経てこの仕事を始めたと言いますが、かつて掲載されたこちらのインタビュー記事を見るだけでもなかなかに思い込んだら一直線な人物ではありそうですよね。

人気沸騰「まんべくん」の仕掛け人/佐藤健次郎さん(2011年4月28日北海道日刊スポーツ)

 北海道の自治体のキャラクターが、全国に熱狂的なファンを生み出している。長万部町の町制施行60周年記念事業として03年7月に誕生した「まんべくん」が、昨年から急速に知名度をアップ。その仕掛け人が株式会社エムの代表、佐藤健次郎さん(29)だ。「『1人でも多くファンを作りたい』ではなく『1人でもいいからファンを』と思う」と言う。

 人気は北海道にとどまらない。2日に東京で行われた「東京まんべ会」イベントのチケットは、発売5時間で150席が完売。今年に入って年賀状は320通、バレンタインのチョコレートは88個、全国から届いた。昨年10月から始めたツイッターのフォロワー数は1万7000人を超えた。ツイッターの閲覧数を集計する「ツイナビ週間アクセスランキング」では15日に9位に入った。ちなみに8位にGACKT、10位に田村淳(ロンドンブーツ1号2号)と著名人が並ぶ中、堂々のトップ10入りだ。

地元でも風化寸前のキャラクターは、なぜ人気になったのか。その陰に佐藤さんの思いがある。09年の秋のこと。まんべくんに「出会った」。地元のゆるキャラに、笑いが止まらない。事業をボランティアで始めたいと思った。地元の製菓店に勤める佐藤さんは自治体に掛け合った。「こんな実績のない若者が掛け合ったって話なんか聞いてもらえませんでした」。それでも粘った。半年の交渉の末、ようやく運営を任されることになった。

ゆるキャラらしからぬ行動が人気の秘密だ。ツイッターでは膨大に「つぶやき」、コメントは激辛。札幌や東京にも突如、出没。今年2月には女性ファッション誌にも登場した。意表を突く戦略だが、営業活動は一切していない。ファンの口コミのみが唯一の手段だ。「初めはぜんぜん商売として成り立ってませんでした。でも、クスッと笑ってもらいたくて」と苦笑いする。

 根底に地元への愛がある。「新幹線が開通したとしても、このままでは長万部に降りる動機がない。町のためにも、武器になるものがあればと思うんです。でも、人は飽きる。飽きやすく、ほかの成功をなぞったものが、いかに人をしらけさせるか。日本一のキャラクターではなく、長く愛される存在になればうれしい」。まんべくんとの二人三脚で故郷の再生を後押しする。【上野耕太郎】

 ◆佐藤健次郎(さとう・けんじろう)1982年(昭57)3月2日、長万部生まれ。長万部高を卒業後、自衛官に。退官後に地元の菓子店「青華堂」に入社。広告宣伝などを担当した。10年3月に株式会社エムを設立。「まんべくん」のプロモーション戦略、活動を展開している。独身。

 ◆まんべくん 本名おしゃ・まんべ。2003年(平15)7月31日、長万部町生まれ。性別は男。趣味はエコ活動、お散歩、温泉。特技は特技「コマネチ」など。髪はアイリスの花、耳はホタテ、体はカニ。腹筋は割れている。好きなものはラーメン、嫌いなものは二酸化炭素(CO2)。

 ◆佐藤さんの北海道特選
 長万部に「二股ラジウム温泉」という温泉があります。ここは世界でも有数とラジウム温泉といわれています。素晴らしい温泉なので多くの人に知ってもらいたいです。

本人としてはひたすら長万部の広報役として活動してきた、そしてそれに対して世間的にも実績を認められているわけであるし、今回の事でも全国的にさらに知名度が上がったというのに何を非難されることがあるのかと、あるいはその程度に考えているのかも知れませんが、世間的に見れば十分に歪んだ郷土愛でしょう。
元自衛官という経歴に違和感を覚えられる人もいらっしゃるかも知れませんが、いずれにしても思想信条の自由はどのような人間に対しても保証されたものであるとしても、委託された業務の中で自分個人の思想を垂れ流すということになれば、これは少なくとも職権の濫用と言われても仕方がないものであるし、長万部町民に対しては裏切りと言うべき行為ではないかと思います。
それでもまだ若いことでもあるし、ここまでの事であれば一時の気の迷いで思わずやり過ぎてしまったで済んでいたかも知れない事件なのですが、どうもこのあたりも世の中が2ch的になってきたのかなと感じるのは、これだけで話が終わらずさらに続いているらしいというところですよね。

まんべくん怒り心頭! 殺意の波動に目覚めたまんべくんツイッター開始(2011年8月16日Pouch)

北海道長万部町のゆるキャラまんべくんが自身の公式ツイッターで戦争に関する問題発言をしたことを受け、同町の町長は16日、まんべくんを運営していた外部業者の使用禁止やツイッターの停止が正式に発表された。

同ツイッターでの更新はすでに中止されており、ファンからはまんべくんの一連のコメントを非難する声のほか、残念がる声も多く寄せられている。

もう、あのまんべ節は聞けないのだろうか? と思っていたら、目を真っ赤にしたまんべくんの新たなツイッター「殺意の波動に目覚めたまんべくん(@satui_manbe)」が起ち上げられた。自己紹介には「我は長万部を極めし者なり」とある。

もちろん公式ではないが、数時間前まで、まんべくんを運営していた株式会社エムの男性が発言していると思われる。開始1時間も経たないうちに、すでにフォロアー数1500人を超えるなど、注目度もすごい。

さらに、いつものまんべくんを連想させるキレのあるつぶやきが続く。

「長万部町はなにかを忘れてしまった…… 壊す! 全て壊してやる!!」「町長に解るというのか…… 今のおれの痛みが!」「株式会社エムに委託したときから こうなる運命だった……」と述べ、さらに、「ツイッター中止など……なまぬるい!!」「『戦争発言が不適切だったからツイッターを中止した』と一般人に浸透させたい長万部町の腐った役所根性」などと、意味深なこともつぶやいた。

さらに、(株)エムの社長も同ツイッターでコメント。「みなさん、申し訳ありません」「ホームページのサーバーがダウンしておりますので、Twitterで謝罪させていただきます」とつぶやき、問題となった戦争のツイートにについても謝罪している。

ま、本当に中の人がやっていると言うのであれば、長万部なんてごくごく小さなムラ社会でしょうにここまで暴走してしまって、「ご両親は泣いているぞ!」と思わず呼び掛けたくなるのはこんな時なんでしょうが、そもそも騒動を起こした時点でネット上で本人同一性を担保することがどれほど難しいかを承知していてしかるべきであるし、理解していないのなら最初から公式キャラで暴走などすべきではなかったのです。
仮にこの「非公式ツイッター」が中の人とは無関係であったとしても、事後の言い訳などを見るにつけあまりに社会人として未熟すぎる対応なのは明らかで、結局のところは公の責任ある仕事をするには器でなかったと言う結論になるのでしょうが、町側としてもリサーチ不足、監督不足が思わぬ禍根を残したという形ですから、任命権者として町民に対する責任は自ら負わなければ仕方がないでしょう。
このまんべくんの中の人にはまんべくんの名で巨額の募金を集めながら、未だにどこにどれだけお金を出したのかもさっぱり公表していないという募金詐欺疑惑まで勃発しているようで、これまたいずれ中の人に対する損害賠償などにも話が発展するかも知れず、小さな北の町の小さな広報活動が思わぬ大事件につながってしまったと言うのもネット時代だからこそと言うべきなのでしょうか。

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コメント

 本澤氏と同じく、公衆の面前で発症または進行したのだと思います。周りに引き止める人はいなかったのでしょうかね、ネットは足が速いから悲惨だ。
 古い考えなら、保護するために誰かが診断?する必要がある、、でしょうが、昨今は、自滅するまで巻き込まれないよう遠巻きにして放置プレイなのでしょう。

投稿: いつも楽しませていただいて | 2011年8月19日 (金) 09時09分

て言うか、反省はしてないですよね?ほんとに空気よめない人なんでしょうね。

http://www.j-cast.com/2011/08/18104757.html
しかし翌17日夜には、「批判する人は飽きっぽいのでそんなのはほっといて、私はまんべくんファンのみなさんにつぶやいていきたいと思います」「反省はしてますが、おとなしくしてればいいと思ってません」と宣言。「まんべくんのいない毎日が辛いです。復活させたいです」など、改めて自身のツイッターに思いを書き込み始めた。
一連の書き込みを見て、「反省していないのではないか」との批判も多い。この会社ではまんべくんの関連グッズの販売もしていることから、「復活したい」というのは、まんべくんの関連グッズで再び儲けたいだけだからではないか、との声まである。

投稿: 通りすがりのただの人 | 2011年8月19日 (金) 12時08分

ま、商売気など生臭い思惑の存在は抜きにしても、こういうキャラでやってみたい、やっても許されると思ってしまう時代背景には幾らか理解は出来るんですけどね。
けどそれをやるならお堅い役所の仕事に乗っかるのではなく自分の金と努力と才覚とで一から始めるべきで、結局のところ社会人として世の中を甘くみていたとしか言いようがありません。

投稿: 管理人nobu | 2011年8月19日 (金) 15時04分

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