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2011年7月13日 (水)

またしても献血現場で事件発生!

昨今少々のことでは驚きませんけれども、先日の福島県からの希望者が献血できなかったという事件に続いて、献血ルームでのトラブルというものがブームにでもなっているのか?と思われるような事件がまた起きてしまいました。

献血ルームに包丁男=殺人未遂容疑で逮捕―大阪府警(2011年7月12日時事通信)

 12日午前11時10分ごろ、大阪市中央区難波にある日本赤十字社の献血ルームから「包丁を持った男が暴れている」と110番があった。駆け付けた府警南署員が、現場にいた大阪市城東区野江、無職岩下徹哉容疑者(41)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕。献血ルーム所長森本実さん(49)=大阪府高槻市=が腹部を刺され重傷を負ったが、意識はあるという。

 同署などによると、岩下容疑者は10日に同ルームを訪問。「(その際の)献血カードの渡し方が悪い」などと、11日から同ルームにクレームを付けていたという。12日も午前10時ごろから、森本さんと別の職員が2人で対応していたところ、同容疑者が持っていた刃渡り約16センチの包丁で森本さんの左腹部を刺したという。

 現場は大阪市営地下鉄御堂筋線なんば駅のすぐ近くの繁華街。 

献血ルームで所長刺す「女性職員の対応悪い」(2011年7月12日産経新聞)

 12日午前11時15分ごろ、大阪市中央区難波の大阪府赤十字血液センターの献血施設「まいどなんば献血ルーム」から「包丁を持った男に所長が刺された」と110番があった。府警南署員が駆けつけ、殺人未遂の疑いで男を現行犯逮捕。施設の男性所長(49)が脇腹を1カ所刺されたが、命に別条はないという。

 南署などによると、男は大阪市城東区野江の職業不詳、岩下徹哉容疑者(41)。調べに対し「腹が立って抑えられなかった」と供述しているという。

 岩下容疑者は10日に施設で献血した際、「女性職員の献血カードの渡し方が悪い」とクレームをつけた。さらに11日にも施設を訪れ、所長が応対していた。

 この際「明日もくる」と言い残したため、所長は12日朝、南署に相談。施設に戻ったところ午前10時ごろに岩下容疑者が現れ、話している際に文化包丁(刃渡り約16センチ)で刺されたという。

献血ルームで所長刺され容疑者逮捕 大阪・難波(2011年7月12日朝日新聞)

 12日午前11時10分ごろ、大阪市中央区難波4丁目の大阪府赤十字血液センター「まいどなんば献血ルーム」から、「包丁を持った男が暴れている」と110番通報があった。南署によると、献血ルーム所長の森本実さん(49)が男に包丁(刃渡り約16センチ)で左脇腹を刺され、病院に搬送されたが、意識はあるという。男は現場で職員らに取り押さえられ、殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された。

 南署によると、逮捕された男は大阪市城東区野江2丁目の無職、岩下徹哉容疑者(41)。容疑を認め、「腹が立って(気持ちを)抑えられなかった」と話しているという。

 同署などによると、岩下容疑者は10日に同ルームで献血をした際、「献血カードの渡し方が悪い」などと職員に苦情を言い、11日も午前11時~午後6時ごろまで同ルームに居座り、所長の森本さんらが対応していた。「明日もまた来る。何があっても知らんぞ」と言い残して帰ったため、森本さんが12日朝、南署に相談していたという。岩下容疑者はこの日、開場前の午前10時ごろに来ていたという。

前回の事件の時には医者の対応が問題になりましたが、献血に来ているような医者はそこらの暇な医者のアルバイトか、あるいは他で使いようのない医者の最後の落ち着き先になっている場合がほとんどで、医者の知識や能力というものにはあまり期待出来ないところはありますよね。
また基本的にわざわざ献血に来てくれるような人であればとりわけ医療に理解も深い「上顧客」と言えますから、普通に対応していればさしたるトラブルにならない、ということは裏を返せばスタッフもトラブルによって鍛えられる機会もないということで、見ていますとちょっとそれは社会常識的にどうなのよ?と思えるような杜撰な対応をしているスタッフが少なからずいるのも事実です。
今回の場合はカードの渡し方がどれほど気に入らないものであったかはともかくとして、翌日にもわざわざ訪れ7時間もクレームをつける、さらに翌々日も朝一番で再訪して包丁で刺すといった具合で、顧客の側にもクレーマー素因が濃厚にありそうな気配なんですが、たまたま濃いめの顧客にこれまた接遇スキルの低いスタッフが当たってしまうとこういう事件にまで及んでしまうということなのでしょうか。
先の事件にも見られるように、せっかく善意でやってきてくださっている顧客をわざわざ接遇スキルの低さから取り逃がしてしまうようでは何にもなりませんから、日赤もいよいよ本腰を入れてこのあたりのスタッフ教育を行っていかなければならないのでしょうね。

ただ今回の事件などを見ているとどうもそれだけで終わらない、現在の日本の献血業務というものが抱えている構造的な問題というものが出てきているのではないかという気もします。
ちなみに日本では売血というものは取り扱っておらず、あくまで善意による献血のみを扱っているわけですが、せいぜいがジュースが付くだけの献血車と違って最近の献血ルームはずいぶんと豪勢なことになっていて、特にこの施設などは非常に好待遇であることで以前から周囲にそれと知られていたようなんですね。

ここは至れり尽くせりのとこだよ
クッキー各種食べ放題ドリンク飲み放題
終了後に専用メダル2枚貰えて100円相当のパンお菓子アイスの自販機から好きなの2つ
8のつく日はシュークリーム屋の券が貰えたり
不定期でマクドナルドのチケット2枚とか
抹茶と和菓子の接待とかマッサージがついたりする

駅前の広場に献血車が来て体育会系の学生がボランティアで呼びかけてることがあるんだけどさ
ここを知っててわざわざ献血車でやる人はいないと思う
献血台には液晶テレビ据え付けで好きに見れる
フリーのPCもある
雑誌漫画新聞も豊富
ネカフェのオープンスペースみたいな感じ
大阪は梅田のも阪急グランドビルの25階にあって設備がいい
カントリーマアムとかレスポワールの焼菓子とかお菓子充実

ああ通常の粗品の部屋干しトップももちろん付くよ
常になにかイベントしててクジを引かされたりいろいろある
事前にその月のイベント見ておいた方がいいね
地元の中学生の吹奏楽とかだとアレだし

時折見られることですけれどもこうした充実した待遇があることから、いわば元を取ろうとばかりに献血ルームを利用し尽くしていくタイプの顧客もいて、もちろん正当な権利であるとは言え「あまりに濃厚な便宜供与は実質的には売血と同じ事では?」と考えると何かしら釈然としないものがあります。
今回の容疑者も40歳代で無職ということですけれども、例えばワープア層においてかなりの数が実質ホームレス化してきている今の時代にあって、頻度に制限があるとは言え無料で好き放題に飲食も出来る場所があるとなれば「なんだ、それじゃ一つ俺も利用してやろうか」と考える人も当然出てくるでしょうし、まして今回は場所柄も場所柄です。
現在の献血における個人識別がどういうレベルで行われているのか承知していないのですが、例えば複数の献血カードを使い分けて回数を増やすということがあっては供血者の健康が懸念されますし、ましてや実質的な売血行為ともなればせっかくの献血も安全性が担保出来ないということにもなりかねません。
日本では久しく献血というとあくまでも善意で来てくださる皆さんが対象で、性善説的対応をしていれば事足れりという状況だったのでしょうが、ひと頃から話題になったようなHIV等検査目的の献血車の増加による輸血後感染リスクの増大なども併せて考えると、そろそろ考え方そのものを変えていかなければいけない時期なのかなという気もしてきます。

せっかく来ていただいた方々に気持ちよく献血をして帰っていただくためにも、日赤も相変わらずのお役所仕事ではなく実社会の変化に即して柔軟に対応していくことが新たな社会的責任ということになりそうですね。

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コメント

警備員置けよ

投稿: | 2011年7月13日 (水) 10時02分

以前は献血をしてくれた人に図書カード500円分を配っていたのですが、国会で問題になって配布を取りやめたところ、献血してくれる人が減っています。売血が良くないのはその通りなのですが、その結果海外から血液製剤を輸入する量が増えれば、別の問題が生じるので難しいところです。
また、今はHIVの検査をして陽性であったとしても献血をしてくれた人には一切教えてくれませんので、それ目的の人はほとんどいないんじゃないかと思います。教えてもらえると勘違いしている人は時々いますけど。

投稿: クマ | 2011年7月13日 (水) 11時30分

実際に内部処理がどうであるかよりも、献血当事者がどこまで理解出来ているかが問題ですね。
健診的に使っている人もいるようですし、献血すれば感染症検査もしてもらえるという誤解も後を絶ちません(実際に場合によっては告知されるらしいので話が面倒ですが)。

多少怪しい供血でも事後のチェックで一定の品質は担保されていると考え、献血の裾野を広げることに専念すべきかも知れません。
臓器移植がそうなっているように、血液製剤も供給に見合った範囲での使用を意識すべきなのかも知れません。
考えて見ると臓器移植があれだけ議論になるのに、血液製剤は全く国民的議論にならないですね。
困った事件ですけれども、国民の目がこういう方面にも向くきっかけになれば悪くない話でしょう。

投稿: 管理人nobu | 2011年7月13日 (水) 13時11分

複数のカードを使い分けるには、複数の身分証明書が必要かと思います
つまり、こういった行為に対する対策として、一応免許証などの身分証明書が必要とされ
また、献血のたびに少なくとも暗証番号などを必要とするからです。
しかし勿論、献血カードを暗証番号とともに売り渡してしまった場合はわからないのが現状かと思います。
ただ、そこそこのおかしとジュース程度ですからその売買の価値はいかほどかというとたいしたものではなく
売買などまで及ぶかというとそこまではないのではと思います

血取るのはそれはそれで、身体的負担がないわけではないと思いますから
比重ないと断られますからね、そうそう何度も行けないと思います。

投稿: 通りすがりですが | 2011年7月14日 (木) 14時21分

なんばに数回行った事があります。
確かに、なんでそんなに横暴で上から目線の
接客なの?といいたくなる事ありますね。
看護師も品の悪い茶髪がいたり。

まあ、刺す方も刺される方もどちらにも
問題あるって事でしょうねー
私的には、なんばよりも京都伏見の医者の方が
100倍横暴な応対だと思いますけど。

あと、京都四条の看護師も偉そうで感じが悪いという
意見多数。

そろそろ接客教育必要でしょうね。
こっちは病気ではない人間なんですから。

投稿: | 2012年12月29日 (土) 18時57分

大阪は総じて民度が低い!!!
善意のボランティアまで
気づいたら刑務所に入ってしまう街。

投稿: | 2017年7月 7日 (金) 08時23分

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