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2011年7月16日 (土)

下手なお笑い番組よりも笑えるのがマスコミウォッチだと言いますが

先日に掲載されて以来、「お前が言うな」の大合唱となったのが毎日新聞のこちらの記事です。

余録:やらせメール事件(2011年7月8日毎日新聞)

 客を装った仲間を指す「さくら」について、大正時代の「隠語輯覧(しゅうらん)」は「『作楽』の文字、一般に用ゐらるるも、『さくら』は策略より出(い)づる詞(ことば)ならんか」と記す。作楽の表記も、策略の語源も初耳だが、そんな話があったのだ。

 客を操って自分たちに都合の良い流れを作るなんて楽なこと--うそぶく顔がみえてきそうな「作楽」である。だがそんな「策略」で公共的な意思決定を左右されてはたまらない。もちろん九州電力の玄海原発の再稼働にまつわる「やらせメール」事件のことである。

 国の住民向け説明番組の際、九州電力の職員が子会社社員らに原発再開を支持するメールを投稿するように指示していたというこの事件だ。やらせやさくらは「仕込み」が重要だが、「県民の共感を得うるような意見や質問を発信」という仕込みメールも残っている。

 こうなってみればこの経済産業省の説明番組そのものが、はなから原発再開のための「仕込み」だと思われて当然だ。原発事故で従来の電力会社や国の説明が根本から信頼を失っているこの期に及んで、なおも情報操作で事態を動かそうとする策略体質は実に度し難い

 その玄海原発の再稼働へむけて動いていた政府が一転、再稼働の大幅延期の必要なストレステスト(耐性試験)実施を決めた。振り回された地元自治体は困惑顔である。そして国民をより不安にするのは事故を踏まえた安全の新たな基準への定見を欠く政府の迷走だ。

 やらせメールでは九州電力トップの進退もとりざたされる。「安全」の太鼓判つきの原子力政策の高みから情報を操作できた「作楽」の時代はすでに終わったのだ。

世に仕込みややらせはマスコミの十八番と言いますが、自分達は性懲りもなく常用しているテクニックを他人が使うと問題であるかのように言い立てるのは、あまりに有用であるが故に自分達だけで独占したいという気持ちの表れと受け取るべきなのでしょうかね?(苦笑)
一見するとこうして仕込みを非難しているのは正当なことのようですが、何しろ彼ら自身が権力者の仕込みに協力することで持ちつ持たれつの関係を現在進行形で続けているというのですから、自分達の都合の良いように基準を切り替えるダブルスタンダードだと思われても仕方なさそうです。
新聞以上にこうした「作楽」を使いこなすのに長けていると定評があるのがテレビ業界ですけれども、何しろ目の前で当の本人が喋っているというのは一見するともっともらしく見えるだけに、やろうと思えばこの種の仕込みはひどく簡単であるということなのでしょうか。

首長の対談番組を流す理由「自治体がTV局の大株主だから」(2011年7月13日NEWSポストセブン)

 7月24日の地デジ化強行の裏には、民放テレビ局の全国ネットワーク網の維持という目的がある。地上波の独占を保てば、くだらない番組でも競争相手がいないから、広告主が付く。地デジ化は、テレビ局がオイシイ商売をこれからも続けていくことを保証してくれるのだ。

 一方、政治家や霞が関が地デジ化にこだわる理由は何か。いまやテレビが“権力の監視機関”などとは誰も考えていないだろうが、テレビと権力の結びつきは深い。NHKを含め全国に128あるテレビ局のうち、3分の1に当たる約40社の主要株主を占めるのが地元自治体だ。

地方ローカル局が定期的に知事の対談番組を流すのも、自局の“大株主”だから当たり前。多いところでは、年間5億円程度の税金を投入して、自治体の広報ニュースを流している

 そもそも地方局は、自治体と地元の権力者や有力企業がカネを出し合ってできたものだから、行政や企業と協賛という形で催事を行ない、互いに利益を分け合うのは日常茶飯事です」(関西のローカル局幹部)

 地方と中央の利権の橋渡しを行なうのが政治家だ。地元選出の国会議員がお国入りした際、ローカル局が大きく取り上げるのも、ギブ・アンド・テイクの関係があるからだ。「公共事業の誘致などによって、地元の有力者や企業が潤うから、宣伝を承知で報じている」(同前)という。議員にとっては次の選挙に向けて絶好の票集めになる。

 そしてテレビ局は郵政・総務官僚の有力な天下り先だった。フジテレビやテレビユー福島の社長に旧郵政省の事務次官が就任し、北海道テレビ放送の元取締役に北陸電波監理局長、鹿児島放送の元常務に四国電波監理局長出身者が就いていた例など、挙げればキリがない。

 政治と官僚、テレビネットワークは、利権の分配という関係で固く結ばれている。テレビ局が謳う“公正中立”“権力からの独立”など嘘八百である。

政治家とマスコミという二大権力が癒着していればそれは何でもやりたい放題なんだろうなとは誰でも感じるところでしょうが、例えば毎回のように政治家を呼んで喋らせることで知られている某テレビ番組などに巨額な制作費がかかっているというのは、政治家にとってはお金ももらえて全国に言いたいことを言って回れるメリットがあり、番組側からしても公人の口を借りて自分達の主張を広められると、双方にメリットがあるということなんでしょうね。
国民の側から見ればマスコミと政治家が強力タッグを組んで国民向けの情報を操作しにかかっているということですから、これは公器を用いて行われる「作楽」と言うしかないように思いますけれども、こうした相互依存と癒着の関係が当たり前のことになってきますと、一体マスコミの存在意義とは何なのかと思えるようなことがごく当たり前に起こってくるのも当然でしょう。

【産経抄】7月8日(2011年7月8日産経新聞)

 ハイジャック犯は、日本刀を振り回す若者だった。空港に金属探知機が備えられていないから、飛行機への武器の持ち込みは簡単だ、などというと、若い人は「まさか」と笑うかもしれない。

 ▼昭和45(1970)年3月31日、羽田発福岡行きの日航機「よど号」(乗員乗客129人)を乗っ取った赤軍派メンバーの9人は、ソウルを経由して北朝鮮の平壌に入った。グループのリーダーが田宮高麿だ。田宮はそのまま故国の土を踏むことなく、平成7年に52歳で死亡する。

 ▼数年後その存在が再び注目されたのは、グループの日本人妻と北朝鮮への日本人拉致事件との関わりが、明らかになったからだ。田宮の妻の森順子容疑者は現在、国際手配されている。夫妻の長男(28)は、今年4月の東京都三鷹市議選に立候補して落選した。

 ▼この長男が所属する「市民の党」から派生した政治団体に、菅直人首相と鳩山由紀夫前首相の資金管理団体が、計7250万円もの政治献金をしていたことがわかった。拉致被害者の家族が憤りの声を上げるのは当然だ。

 ▼拉致事件の実行犯である北朝鮮工作員の釈放嘆願書に署名した“前科”がある首相に対しては、もともと不信感が強い。民主党政権になってから、拉致問題ではほとんど進展が見られない。一方で、長男同様に北朝鮮から帰国したグループの子女は、両国の行き来が可能だ。被害者家族はやりきれない思いだったろう。

 ▼拉致問題対策本部長である首相には、くわしく説明する義務がある。法的に適正な献金、では済まされない。それにしても昨日までの新聞を見るかぎり、小紙以外はほとんどこの問題を報じていない。世間は最近、拉致問題に冷淡すぎないか。

産経だけが騒ぐ菅直人首相の献金問題「民主党の北献金に沈黙するテレビ新聞」とする画像がネット拡散!-ネットのニュースランキングでも出てこない (2011年7月13日ベストアンドワースト)

■民主党の北献金に沈黙するテレビ新聞

2011年7月11日、ネット上に「民主党の北献金に沈黙するテレビ新聞」とする画像が拡散している。

確かに、ネットで確認する限り、報道しているのは、産経系列が最も熱心でほぼ独占状態である。他は、時事通信、読売が菅直人首相が献金の事実を認めたことをニュースにしているくらいのようである。

確かに他のマスコミは沈黙していることに間違いはないようだ。

この事件は、菅直人首相の政治資金を管理する「草志会」が北朝鮮の拉致容疑者の親族が所属する団体から枝別れした団体「政権交代をめざす市民の会」に合計6250万円の寄付をしたというものである。

詳しくは画像を見てもらった方がよく分かるだろう。

■ネットのニュースランキングでも出てこない

ネットのニュースランキングではどうかと調べてみた。

上記のとおり、「ブログニュースランキング - goo ニュース」の7月11日時点のランキングTOP3は以下の通り。

1位:首相逆襲「失政押しつけ、恥の文化に反する」(読売新聞)
2位:日本、ドイツ下し準決勝進出=スウェーデンと対戦へ―サッカー女子W杯(時事通信)
3位:中国インフレ深刻 6月 消費者物価6.4%上昇 (産経新聞)
(参考:ブログニュースランキング - goo ニュース)

「市民の党」関連のニュースは影も形もないという結果になった。あれだけ関連ニュースを連発している産経も他のニュースではランクインしているが、このニュースでは出てきていない。

ちなみに、「Google Insights for Search」では、7月になって「市民の党」は跳ね上がっている

まさにマスコミの作り上げようとしているものと、ネットを通じて市民が素人しているものとが全く異なっていることがよく判る話ではないかと思います。
ちなみにこの問題、記事にもあるように産経新聞が先日以来報道してきたものですが、菅総理や鳩山前総理が日本人拉致事件容疑者の関連政治団体に巨額の献金をしていた、そしてそれは自分の判断で行ったと総理自身が衆院予算委員会でも明言したというのですから、普通であれば少なからずゴシップとして騒がれそうな話ではありますよね。
それだけの話に関して他のマスコミは一切報じていないと言うのであれば、そこに彼らなりの判断があったということなのでしょうが、今の時代にこういうことをやってしまうとあっという間に世間に知られてしまって、逆に彼らの表立って公言しない意図が明瞭になりすぎるように思うのですけれどもね(苦笑)。
マスコミの主張によればどんなニュースをどの程度の大きさで扱うかは彼らの裁量であるということですが、こうして自宅に居ながらにして彼らが何を報じ何を報じないかが即座に判るようになってくると、なるほど彼らにとっては確かに「高みから情報を操作できた「作楽」の時代はすでに終わった」のだなと感じざるを得ませんが、そんな底の知れた話にいつまでも付き合っていられるほど国民も暇ではないということです。

彼らの言う「若者のテレビ離れ」が加速し、今やテレビの固定客と言えば情弱世代などと言われる年配層ばかりで将来的な先細りが避けられない中で、NHKなどは「ネット配信をやろうという時代なのだから、テレビを持たずともパソコンを持っているだけで受信料を聴取すべきではないか」なんてトンデモないことを言い出しているようですけれども、それこそが彼らの危機感の表れということなのでしょう。
地デジ導入などもテレビ業界必至の延命策であるなんて声もあって、実際に彼らも経営的に追い詰められているという話は昨日今日出てきたことではありませんけれども、そうした旧来の手法の一つ一つが更なる若年層の反発を招き、ますますテレビ離れを加速させているのだとすれば笑うしかありませんよね。
思うに昨今のテレビは旧来の「お仕着せのものを一方的に垂れ流す」スタイルから、多チャンネル化などで「視聴者が自ら選ぶ」というスタイルに変わろうとしているかにも見えますけれども、若年世代にとってはそれなら使い慣れたネットの方がはるかに自分の好みに合わせたものを選べるわけですし、何より肝心な主要顧客である年配層には「何かテレビを見るのも面倒くさくなった」と不評であるわけです。
テレビの普及以来主要メディアの地位からは駆逐されてしまったかに見えるラジオが、今だにニッチマーケットにおいて独自の存在感を発揮しているとも言われているように、次の時代にはテレビもまた「好き者が見るニッチなメディア」としての地位に落ち着いていくということになるのかも知れませんね。

若者に“TVはネットよりつまらない”の意識浸透と上智教授(2011年7月12日NEWSポストセブン)

最近テレビがつまらなくなった」そう感じているのは、あなただけではなかった。今、民放各局の視聴率が著しく落ちている。上智大学文学部教授で、『テレビの教科書』(PHP新書)などの著書がある碓井広義氏はこう指摘する。

「BS、CSなどのチャンネルが増えたことによる多チャンネル化と、インターネット普及による多メディア化が最も大きな要因でしょう。もはや、テレビにとってこれまで通りの番組作りは通用しない。

 若い世代に“テレビはネットよりつまらない”という価値観が浸透し始めている。“民放19時台総1ケタ”のニュースは、テレビというメディアにとってまさに“終わりの始まり”かもしれない」

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市民の党“機関紙” 菅首相、30年前から寄稿 よど号犯やポル・ポト派幹部も
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110717/crm11071722180012-n1.htm

投稿: | 2011年7月18日 (月) 18時55分

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