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2011年6月 8日 (水)

福島県民の献血が拒否された?!

輸血などに使う血液製剤と言えばどれも高いもので、あれはご厚意によって頂いた血液を一滴たりとも無駄に使うなと言う意味があるんじゃないかとも思うのですが、一方では献血なんて原料費はタダ同然なのにボッタクリか!と言う意見もあるようです。
献血車に乗って田舎の村へ出かけて行って、医師看護師スタッフ数人が一日がかりで十数人の血をかき集めてくることを考えるとそれは高くもなるだろうなと妙に納得するところがありますが、実際には感染症チェックだののコストが高くつくというところでしょうね。
それもこれも血液製剤を使わなければならないような人というものは体力的に非常に弱っていることが多いわけですから、わずかの不具合であっても健常人とは比較にならない悪影響を及ぼすことになるかも知れないということで、とかく念には念を入れた対応が必要になると言うことです。
むろん、善意の健常者である提供者側に何かあっては困るのは言うまでもないことで、そうした諸対策の一つが献血の際に行われる問診ということになりますが、用心のための配慮が原因で思わぬトラブルになってしまったというニュースが出ていました。

<献血拒否>放射線被ばく理由に いわき市の男性が抗議(2011年6月6日毎日新聞)

 東京都赤十字血液センター(江東区)が、都内で献血をしようとした福島県いわき市の男性の家族から「原発事故による放射線被ばくを理由に献血を断られた」などと抗議を受けていたことが分かった。日本赤十字社側は「検診医が献血による心身への負担など健康に配慮し実施を見送ったようだ。福島県民の献血を断る規定などはないが、検診医の放射能への理解が十分でなかった可能性もあり、現場教育を再度徹底する」と話している。

 日赤本社や同センターによると、男性は5月26日、東京・お台場のイベント施設の移動献血会場を訪れた。男性が「原発の近くにあるいわき市から来たので、放射線を浴びているかもしれない」と話したため、検診医は「心配ならば控えた方がいい」などと答え、採血しなかったという。

 しかし、翌27日、男性の妻から同センターに「放射線で遺伝子が傷ついているかもしれないなどと言われ、献血を断られた」と抗議があったという。

 日赤は4月1日、全国の血液センターに対し、国が定める原発作業員の累積被ばく限度量などを参考に、福島第1、第2原発で累積被ばく量が100ミリシーベルトを超えた作業員については「本人の健康状態への配慮」を理由に半年間、献血を制限する方針を通知した。しかし、一般の福島県民については「通常、100ミリシーベルトを超える被ばくは考えられない」と制限していないという。

 日赤側は「遺伝子が傷つくという話は一般論として説明したようだが、誤解されたのかもしれない。検診医の配慮は過剰だった可能性もあり、通知の趣旨を改めて徹底する」としている。【佐々木洋】

献血に限らず、何かしら不安を抱えているような方は針を刺した際に血圧低下などを起こす可能性が高いですし、献血では今日はちょっと体が重いかな?なんて漏らしただけでも感染症の初期症状を否定できない以上「今日はやめときますか」となりますから、「心配ならば控えた方がいい」とやんわり断ったところまではごく当たり前の対応ですし、この時点では男性側も納得して帰ったのかなと受け取れます。
ところが後になってこれがクレームがついたというのですが、クレームをつけてきたのが男性ではなく男性の妻だというところが伝言ゲームになっている可能性を強く示唆しますし、またこう考えてきますと記事のタイトルは二重のミスリードになっているわけですが、さすがにこういった事態には慣れているだけに後刻さりげなくタイトルを書き換えてきたあたりが毎日らしいプロの仕事だなとつくづく感心しますね。
毎日の特ダネらしいこの記事のネタを同社がどうやって仕入れたのかも興味が尽きませんし、専門家から素人へ何かしらの情報伝達をするという行為の難しさ、怖さということをも如実に示す事例ではあるのかなという気はしますね。

献血の基準もずいぶんと細かくて厳しいものですが、ピアスだの性交渉歴だの一見「なにもそこまで」と思うようなものはおよそ感染症に関わるものが多く、基本的な発想としてはリスクのある行動をする人は感染症を抱えている可能性が高くなるという考え方だと思います。
いただいた血液は詳細な検査に回してから出荷するとは言え、感染症チェックが100%の精度でない以上は確率的にリスクを引き下げるためにやむを得ないところもあって、実際に輸血絡みでの感染ということが時折報告されている程度には起こるわけですから、献血する側も趣旨を十分理解していただいてリスクがある場合は献血を避けて貰うということが必要でしょう。
いずれにしても献血を拒否されたから人として何かを否定されたかのように受け取るというのも過剰反応というものですし、多くの場合はまたいずれ献血が出来るようになるわけですから次回以降またお越しいただければと思うのですが、今回に限らずいざ献血という時にやる気をスポイルされた方々に対するフォローアップは「今日はやめときましょうか」だけではなくて、もう少し丁寧なものがあってもいいのかなと言う気はします。
このあたりは日赤も顧客満足度の観点からもう一工夫していただいて、「献血にいったらすごく気分がよかった」なんて噂になるくらいの対応を目指していただければ、いつも不足しがちな献血の増加にもつながるんじゃないかと思うんですけどね。

いずれにしても現時点で普通の市民が被爆云々だけを理由に断られる状況にはないし、仮に原発作業員などのように累積被曝量が高く断られると言うことがあるとしても血液に問題があるというより、献血者本人に対する配慮から行う場合のみであるというのが日赤の方針ということですが、それでは供血者の被爆によって輸血を受ける側に何かしらの問題が発生する可能性はあるのでしょうか?
血液中の細胞成分である赤血球、白血球及び血小板のうち、核を持っていてまともな細胞らしい格好を保っているのは白血球だけですが、この白血球は免疫機能を司る細胞でもあり輸血によって様々な問題を引き起こす原因ともなるため、通常はあらかじめ除去したり放射線を照射(!)して殺してしまうというくらいに輸血の厄介者扱いをされています。
なんだ、わざわざ放射線を当てるくらいなら別に被爆も問題ないんじゃないかと思ってしまうかも知れませんが、以前に東海村でウラン溶解作業中に臨界事故が発生し二人が亡くなるという事故があった際、骨髄が完全に破壊されて造血能力がなくなった被爆者に造血幹細胞移植を行ったところ、移植後の血液においても一部に染色体の破壊が見られたということで、すわ体内物質の放射化か?とも疑われたということです。
この患者さんは実に8Svにも及ぶ被曝をしていたものと考えられ、吐物から中性子被爆によって発生する放射性同位体ナトリウム24が検出されたことが臨界の証明になったとも言われますが、要するによほどにとんでもないレベルの被曝なら供血者自身の体が放射化することによって、そこから採取された血液製剤中にも放射性物質が混入する可能性も否定は出来ないとは言えそうですよね。
これが非常に高いレベルにまでなれば輸血を受けた側にも健康被害が出るかも知れないという理屈もまた可能性としてはあり得るのでしょうが、実際問題としてわずかばかりの輸血を受ける側に放射線障害が出るような水準から元々の被曝量を考えてみれば、そのレベルの被曝を受けている人はおいそれと献血に来るなんてことも出来ないでしょうから、心配しても仕方がないことであると言えそうです。

ただ、そうでなくても献血に熱心な方ほど献血できないとなると大騒ぎになりがちですし、献血を無料の健康診断か何かのように誤解して?問診でやたらと関係ないことまで質問しまくるようなタイプもいらっしゃいますから(HIV騒動以来、検診目的での献血はやめてくださいと盛んに広報はされてきたはずなんですが)、下手すると後ろで待っている人の方が怒り出したりもしかねません。
日赤の方では記事にもあるような基準で、別に福島の人だからといって献血に支障はありませんという態度で臨むということですが、こうした記事が出ることによって逆に輸血を受ける側が不安から輸血拒否なんてことになったり、心配になった近隣諸県の人達まで「俺は大丈夫か?!」と献血ルームに押し寄せたりと、今後色々と二次的な問題も派生しそうですよね。
窓口でトラブルにならずにうまく断るのが難しいのであれば、とりあえず全部献血を受けておいて後で黙って破棄すればいいのでは?という意見も出ているようですが、後で破棄するにしてもそれまでのコストとマンパワーは同様に消費するわけですし、断るなら断るで何故なのかということを説明しないことには何度でも同じことの繰り返しになってしまうでしょう。
本来であればマスコミというものはただセンセーショナルな記事を書きっぱなしにするのではなく、そうした国民への啓蒙的な部分までしっかりフォローアップするのが筋だと思うのですが、なにしろ毎日新聞だけにそんな世の中に貢献するような仕事は期待出来そうにありませんかね…

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心と体」カテゴリの記事

コメント

これって、抗議は本人ではなく、妻からのなされたんですよね? どうも、医者を悪者にしている怪しい記事です。

この医者の肩を持つというわけでもありませんが、「まぁ、放射線の事もあるし、避難生活も大変だろうから、心配だったら検血は次回にしたら?」という軽い気持ちでアドバイスしたはずが、妻からの抗議によっていつのまにか「放射線に不勉強な医者がわるい!」という流れになってしまったのではないでしょうか。こういうのを見ると、(言いすぎかも知れませんが)被災者特権の芽生えが感じられます。

投稿: 某救急医 | 2011年6月 8日 (水) 10時18分

本人からのコメントがないので、奥さんが暴走してるだけなのかも知れません。
しかしまさか自分で新聞社にネタを売り込んだなんてことはないでしょうね…

投稿: ぽん太 | 2011年6月 8日 (水) 11時34分

他社の続報も出てきていますが、こちらは毎日の記事ほど悪意に満ちあふれた感じはしませんし、当の男性自身は普通に納得して帰っていたようですよね。
しかし本人と連絡もつかないような状況でどうやってこの事件が新聞沙汰になったのか、ほんとうに謎ですね。

いわき市男性「献血断られた」…原発事故による放射線被ばく理由に

 日本赤十字社の東京都赤十字血液センター(江東区)が5月、都内で献血をしようとした福島県いわき市の男性の家族から「福島第1原発事故による放射線被ばくを理由に、献血を断られた」と抗議を受けていたことが7日、分かった。日赤は、一般の福島県民の献血は受け付けているとしており、今回のケースについて「男性の健康を考慮して見送った」と釈明する一方、「説明段階で誤解を招き、男性に不快な思いをさせてしまい申し訳ない」と謝罪。現場教育の再徹底を図るという。

 日赤によると、この男性は5月26日、東京・台場のイベント施設「東京ビッグサイト」で行われた移動献血会場にやって来た。採血前、医師とのやりとりの中で「原発の近くにあるいわき市から来た」「放射線を浴びているかもしれない」と話したところ、医師が「心配ならば控えたほうがいい」と思いとどまらせ結局、採血しなかったという。

 しかし翌27日、男性の妻から同センターに「放射線で遺伝子が傷ついているかもしれない、と医師に献血を断られた」と抗議の電話があった。

 同センターでは通常、献血前に受付で簡単な体調検査を行った後に医師による採血を行うが、この男性は直接、医師の元に来た。日赤によると、数分間の医師とのやりとりの後は「納得した様子で」去っていった。男性は氏名や連絡先を残さなかったため、本人と連絡が取れない状況だという。

 日赤によると、担当医師は「放射線で遺伝子が傷つく、というのは一般論として説明した」と言い「本人の健康のため、献血を控える方が好ましい」と判断して採血を見送ったという。日赤は「担当医が健康に配慮しすぎて、男性に誤解を与えた。放射線への理解が不十分だった可能性があり、不快な思いをさせてしまい申し訳ない」と謝罪した。

 日赤は4月1日付で全国の血液センターに対し、福島第1、第2原発で累積被ばく量が100ミリシーベルトを超えた作業員については、献血を6か月間制限する方針を通知。だが、一般の福島県民には「通常、100ミリシーベルトを超える被ばくは考えられない」と判断して通知は適用されず、同県内でも通常通り献血が行われている。日赤は「通知の趣旨を改めて再徹底する」としている。

(2011年6月8日06時02分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20110607-OHT1T00323.htm

投稿: 管理人nobu | 2011年6月 8日 (水) 13時32分

今回のこととは関係ありませんが、
100ミリシーベルト/年=11.4マイクロシーベルト/時間ですから、福島県内では十分おこり得るじゃないでしょうか?

投稿: 麻酔科医 | 2011年6月 8日 (水) 17時08分

累積100ミリシーベルト程度なら実際のところさしたる問題はないはず(そうでないとカテやら造影CTやらができなくなる)。
ただ福島市内でも高濃度汚染が見つかってる状況を見るに、「普通の県民でそんな被爆は考えられない」と決めつけている日赤の姿勢は問題かと。

投稿: aaa | 2011年6月 8日 (水) 19時06分

そうそう。そういえば言いわすれていましたが、血液センターの輸血用血液って、わざと放射線をあびせてDNAを破壊した状態で出荷されているんですが、みんな知っているのかな。ますゴミあたりに、「DNAを破壊するほどの放射線をあびせた危険な血液を、患者にことわりなく輸血しているのはけしからん」などとたき付けると、面白い盛り上がりになるかもね。

投稿: 某救急医 | 2011年6月 9日 (木) 10時40分

管理人様
長くなりますがコメントさせていただいてよろしいでしょうか?

投稿: 妻 | 2011年6月 9日 (木) 23時58分

この記事、毎日の特ダネではありませんよ。
AERAの今週号に先に掲載されており、福島県在住の男性からもちゃんと話を聞いています。放射線の血液への影響についての専門家の見解も押さえています。
これを読んでみると事実のニュアンスはかなり違います。
この記事を見た毎日が日赤だけから話を聞いて安易な記事に仕立ててしまったんですね。

投稿: shobi | 2011年6月10日 (金) 01時12分

Shobiさんありがとうございます。6月6日発売のAERAさんを読んでいただけたでしょうか?成り行きをお話します。お台場ではエネルギー転換を主とした環境展が開催されていました。太陽ソーラーや熱中症対策、線量計などの展示会です。その一角での出来事です。環境展会場です。必死に献血をお願いする若い男性の呼び掛けに誰も足も止めず、主人は気の毒になり少ないマイナス型の血液なので同じ被災地で怪我や病気をさるている方が思い浮かび、役に立つなら。とブースに前に立ちどまりました。入口で男性に福島のいわきから来たので放射能多少浴びているかもしれません。と告げたそうですると途端に顔色が変わり男性はブースの中へ。そして出てきて「実はだめなんです。」主人は「なぜ?いわきは安全宣言が出ています。どうして献血できないのですか?」の問いに男性は答えられず説明を求め主人はブースの中へ。そこに来た方が白衣を着た女医の方。その時に出てきて言葉が「遺伝子に傷がついている可能性があるからお断りしましす」です。各新聞本人の健康を考慮してなどと書いてあるようでが、問診もされず受付もされなかったので名前も何も残っていないのです。女医さんは座ったまま、主人は立たされたままだったそうです。主人は「それでは遺伝子の傷や内部被爆は何処で検査したら献血できるようになりますか?」の問いに女医さんは「放射線科ですかねぇ」と曖昧な返事。主人は諦めて呆然とその場を去ったそうです。「福島の人はもしもの緊急時に我が子にでさえ輸血できないのかも」と落胆して電話を私をよこしました。夜遅く帰ってきたので、話をよく聞き直してから翌日私が厚生省に線引きはどうなっているのか?と尋ねましたら作業員で100ミリシーベルトを越えているかたと指導しているとの答え。当然主人はあてはまりません。次に当の赤十字へ。指導が行き届かず申し訳ありません。との返事でした。その後、私は検査機関を聞くために厚生省、保健所、総合病院、放射能ネットワーク、全国医師会などに問い合わせました。そして最終的な答えは検査してくれているところは日本には一ヶ所もないと。これが現実です。対応の医師の話と実際の現実。その矛盾に福島だけの問題ではないと危機感を感じAERAさんに連絡しました。私達は子供を守りたい普通の夫婦です。違うスレッドでキチガイ、死ね、輸血テロ、人殺しと叩かれて哀しいかぎりです。次のコメントに続きます。

投稿: 妻 その1 | 2011年6月10日 (金) 05時35分

主人がなにも言わず献血でき、どなたかに輸血された方がよかったのですか?そちらの方が恐ろしいと思います。昨日は東京ではいわきの三倍の線量が出ています。福島だけでなく日本全体の問題なのだと思います。日本のどこで起きてもおかしくない問題です。日本国民すべてにかかわる大切な話だとわたしは思いますが人殺し扱いされるほど間違っていたのでしょうか?こちらのスレッドではありませんが非難中傷された特に関東の方、 福島は福島第1第2とも送電されておりません。福島原発は関東方面の方がお使いなのですよ。もうご存知だと思いますが…。ご自分だったらと色々な視点から考えていただいただきたいものです。赤十字側でも非は認めながらもかなり足した弁解をしています。私達を非難しても何もかわりません。これからは負の事ばかり考えずこれから日本をどうすべきか等を考えるきっかけになればと思います。私達も大変嫌な思いをしましたが、気持ちを切り替えて、子供を守る為には何をすべきかを最優先に考えていきたいと思います。

投稿: 妻 その2 | 2011年6月10日 (金) 05時52分

管理人です。わざわざの当事者情報ありがとうございます。おかげで状況がかなりクリアになってきたようです。

献血業務を担当する医師はその日限りのアルバイトの確率が相当に高く、決して献血基準に精通しているわけではないことに加えて、業務の性質上必ずしも医師として知識、能力の高い者が従事する作業とは考えらていないこともあって、ただ一日座っているだけだからと言われて何も知らずに駆り出されているような手合いが多いと思います。
それだけに実際の現場では多くの行き違いや勘違いが日常的に起こっていることもあって、医療従事者の多くは福島云々がなければ特に取り上げることもない程度のありふれた話題と捉えているのではないかと思いますし、当「ぐり研」としても善意の血液提供者を非難する論調は取っていないつもりですが、マスコミに対するスタンス上誤解を招く表現があったとすれば申し訳ないと感じるところです。
こうした新聞ネタになった以上は日赤としても今回の件に限らずスタッフ教育にはもう少し力を入れる必要があるのでしょうが、いずれにしても今回はとんだ災難だったとは言え、また日を改めて献血にご協力いただければ幸いですね。

被爆者からの献血問題自体に関しては今回の記述内容にもあります通り、たとえ被爆者からの供血だろうが輸血を受ける側の健康被害は考えがたいものと思われますし、医学関係者の間からもその点を危惧する声は上がっていないはずですが、血液を出す側の問題はまた別だと言うことですね。
繰り返しになりますが献血を行う側はあくまでも善意の健康な方々であるという前提がある以上、何かあっては困るという意識が通常以上に強いわけで、被爆云々にかかわらずわずかでも不安などがある場合は献血を控えていただくというのは基本スタンスだと思います。
献血後気分が悪くなった、血圧が下がったなどと言うことはどんな人においても一定確率で起こりえることですが、不安を感じているほどそうした現象も起こりやすくなってくる、そして何よりこうした場合だけに当たり前の現象であっても被爆と絡めて過度に騒ぎ立てようとする人々が出てくるのは仕方ないところですから、仮に今回の基準が徹底されたとしても担当者が一段と慎重になるのはある程度やむを得ないのかも知れません。
これは医療業界に限らず昨今どこの業界でも「少しでもトラブルになりそうな顧客はなるべく契約関係を締結しない方向で誘導する」というのがクレーマー、モンスター対策として徹底されてきているわけで、何かと暮らしにくい世の中になってしまったのは確かですよね。

ただ、これまた以前からの繰り返しになりますが、国や各種機関が本当のことを国民に告げていない!と不信感を抱くことは現状では当然ですけれども、それと医学的な妥当性を欠いた過剰な反応とは全く別の話であるのに、世論を主導するマスコミが両者を(故意に?)混同して、あるいは峻別せずに語っていることが問題だとは感じています。
せっかくの善意の献血協力者を「人殺し!」などと罵ることも、一般市民が遺伝子の傷を不安視して検査機関を探して回ることも、方向性が違うだけで間違った過剰反応という点では同じことであって、それよりも一度でも多く献血ルームに脚を運んで頂くほうがはるかに世のため人のためになる尊い行為だと思いますね。
ただでさえこれからの時期はとりわけ血液が不足しがちになるわけですから、多くの方々のお気持ちをつまらない勘違いで無駄にしてしまうのが一番馬鹿馬鹿しいもので、少なくとも今回と同じ失敗は繰り返さないように周知徹底するのがまずは第一歩でしょう。

投稿: 管理人nobu | 2011年6月10日 (金) 09時04分

今年 医師になったばかりの研修医が先輩にいわれてバイトに行っていたとかいうオチだったりして。
拘束時間長い割に、バイト代が安いので日赤の献血のバイトは研修医か引退した爺医がよくバイトしてましたね。
最近は、研修医はバイト禁止なんだけど、不人気なバイトだから研修医が押しつけられていた可能性ありますね。

投稿: 浪速の勤務医 | 2011年6月10日 (金) 10時21分

管理者様
詳しい説明をありがとうございました。3月11日の震災から何においても情報操作があり疑心暗鬼の日々を過ごしています。見極めるのは大変難しいですね。何においても同じ過ちを繰り返さないことが亡くなられた方へのなによりの供養と思います。貴重なご意見、お話をありがとうございました。これで失礼いたします。

投稿: 妻 | 2011年6月10日 (金) 11時28分

>「福島の人はもしもの緊急時に我が子にでさえ輸血できないのかも」

どうでもいい突っ込みなのかも知れませんが、親族間の輸血はいたずらにリスクを高めるだけなので行われていないはずです。
「先生!息子に俺の血を使ってやってくれ!」と病院で血を抜いて即輸血するようなテレビドラマの存在が余計な誤解を生んでいるのでしょう。

最近の輸血について
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1319269178

投稿: kan | 2011年6月10日 (金) 15時41分

ふと思い出しましたが、神戸の震災の後、その数ヶ月前に骨折の手術を全麻下で受けた(輸血はなし)ことを申告して献血しようとしたら断られました。別段リスクは無かろうにと思いつつジュースだけ頂いて帰りました。その後、約3年前に結核で入院治療した友人は、申告せずに献血してました。なんだかなぁ。

投稿: 蛾蜻蛉 | 2011年6月10日 (金) 21時28分

今日、献血にってきました。
以前かかった病気とかって結構自己申告みたいな感じになってますよね。
問診もタッチパネルだったし。
自分がかかった病気を隠して献血をするのは、
輸血された側にとって迷惑なのがわからないのですかね。
それで感染してしまった元もこうもないですし。
ふと今日そんなことを思いました。

投稿: ケンちゃん | 2011年7月23日 (土) 17時58分

献血という行為をしてくれる人は医療に対して理解のある善意の人だと言う大前提に立ってシステムが出来上がっているので、敢えて悪いことをするような人に対するチェックは甘いものだなと思わざるを得ません。
例えば患者に「何か治療してるとか病気とかありますか?」と聞いても「いえ、何もありません」と言う、ところが実際には高血圧糖尿病高脂血症とフルコースで薬てんこ盛りということは良くあることです。
その人にとっては「単に血圧高めで薬飲んでるだけだから病気ではない」という認識なのかも知れませんが、献血の問診にかけられる手間を考えると幾らでもすり抜けている例はありそうですよね。
ただ足切りを厳しくし過ぎるとコストもさることながら製剤不足が深刻化しますから、日赤もまあ今くらいのリスクならいいかと割り切ってやっている側面もあるのでしょうけど。

投稿: 管理人nobu | 2011年7月26日 (火) 12時34分

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