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2011年4月 2日 (土)

予想外の事件が相次ぐ中で、変更を強いられるか?SSの戦略

先日の地震で東北地方の伝統捕鯨地も大きなダメージを受けたということですが、米紙ニューヨークタイムスが「津波は欧米の環境保護団体が失敗してきたことを成し遂げた」などといった記事を掲載したことに関して、現地の日本総領事館が抗議したという報道がなされていました。
ニューヨークタイムスと言えば高名なあのお方を始めとして、元来そうした傾向のメディアであることは知られている通りなんですが、環境テロリスト団体「シー・シェパード(SS)」やその支持者諸氏も同様の考え方を持っているようで、先日も紹介したように今回の震災でずいぶんとメシウマ状態になっているということなんですね。
単純に「海神の与えた天罰」なんて感情論的快哉に加えて、彼らが自分達の活動の正当性を主張する根拠としている事情の一つとしてこういうこともあるのですが、ネット上ではこの報道が出た直後から「SSの連中が勝利宣言出すぞ」と言われ続けたものが、予想通りに出されたという冗談のような経緯があります。

調査捕鯨船が被災地へ (2011年3月26日TBS)

南極海から帰国した調査捕鯨船「日新丸」が、大震災の被災地に支援物資を運ぶため、東京港を出港しました。

東京港を出港した日新丸は、500キロリットルの重油や10万食分の即席メン、それに紙おむつや下着など支援物資を積んでいて、27日にも宮城県の沿岸に到着する予定です。

日新丸はこの冬、南極海で調査捕鯨を行っていましたが、反捕鯨団体「シー・シェパード」による危険な妨害を受けたため活動を打ち切り、予定を早めて21日に帰国していました。

シー・シェパード 捕鯨妨害で震災支援に貢献したとPR(2011年3月26日産経新聞)

 南極海の調査捕鯨を1カ月早く切り上げて帰港し、東日本大震災の救援物資船となった日本船団の母船「日新丸」(8044トン)について、捕鯨中断に追い込んだ米国の反捕鯨団体、シー・シェパード(SS)は25日、「われわれの努力が震災犠牲者への支援を生み出した」とアピールする声明を出した。(佐々木正明)

 SSの過激な妨害により今期の調査捕鯨を中断した船団の日新丸は今月21日、東京・大井埠頭(ふとう)に帰港。日新丸を保有する共同船舶はすぐに「震災被災者を助けたい」として、被災地への救援物資運搬船として利用することを決めた。日新丸は25日、重油500キロリットルや大量の食料などを詰み込み、宮城県沖に向け出港した。

 SSは同日の声明で、捕鯨妨害のおかげで日新丸が1カ月早く帰港、その結果、SSが震災への人道援助に貢献できたなどと主張。「日新丸は永久的に人道援助船となるべきだ」とも要求した。

 

SSは東日本大震災の発生後、震災について頻繁に言及。代表のポール・ワトソン容疑者(60)=傷害容疑などで国際手配中=は、海の神が怒ったとする趣旨の「Tsunami(津波)」と題した詩を発表し、物議を醸している。

 一方、日本のイルカ漁に圧力を加えようと、震災直前の3月上旬に岩手県大槌町を訪れていたSS幹部のスコット・ウエスト氏は津波の被害から逃れ、日本を脱出。米国に帰国後、手記を公表し、避難の際に助けてもらった地元の人々に感謝しつつも、「岩手県と和歌山県太地町のイルカ虐待は常軌を逸した活動であり、決して許されるものではない」と指摘した。

まあ何事も商売第一のSSとしては、今シーズンの「見せ場」が思いもかけず早く終了してしまった以上はこうして地道にポイントを稼がなければならず、多少牽強付会気味だろうが何だろうが言っておかずにはいられないんでしょうけれども、何かしら自分達の活動で日本人に功徳を施したつもりでいるという点では案外本音なのかも知れませんね。
ちょうどネット上でも連中が太地町役場に押しかけて来た場面というものが公開されていますけれども、どこからどう見ても堅気の人間には見えないこういう手合いが彼らの感覚ではヒーローだと言うのですから判りませんよね。
ちなみに上記の動画にヨシと呼ばれる日本人?通訳が同行していて、それがこちらで素晴らしくSS的な発言を連発している「Yoshi」と同一人物なのか?と一部で話題になっているようですけれども、個人的印象としては少しキャラ違うんじゃないかん?という気がするのですがどうなんでしょうね?

ただ、先日の「戦争」風景を収録する前に終わってしまった調査捕鯨もそうですが、今回もちょうど国内の反イルカ漁で盛り上げようと画策していたところにちょうど大地震で当のSSグループが海外逃亡を強いられたりと、どうも最近のSSはずいぶんと予定のシナリオから外れてしまっているんじゃないかとは言えると思います。
彼らとしてはメディアを通じて宣伝することで更なる収入増を図るというビジネスモデルを維持している以上、売り物になる派手派手しい絵がなければ商売にもならない道理ですが、今後は今まで以上にそうしたメディア戦略上の要求が彼らの行動を決定していくのではないかと言う気がしますし、前述の記事になるように地震関連の言及が目立っているというのもそうした埋め合わせの一環と捉えるべきでしょう。
ちなみに先日地元に帰還したワトソン代表への歓迎ぶりについては産経の佐々木記者も取り上げていますけれども、これも何かしら見ていますとエキストラ臭と言いますか、自衛隊海外派遣に抗議する市民団体報道のような妙に作られた感が濃厚ですよね(自衛隊と言えば全く関係ない話ですが、イラク派遣に関わるこんな話が結構好きでリンクだけ紹介しておきます)。

「捕鯨妨害は震災支援に貢献」@SS代表ポール・ワトソンを「英雄」と持ち上げた熱狂的ファン (2011年3月28日ブログ記事)より抜粋

 シー・シェパード(SS)のポール・ワトソン代表が南極海の調査捕鯨妨害やオーストラリア、アメリカでの講演、テレビ出演などを終えて、SS本部のあるワシントン州に帰りました。

 ワトソンが乗る小型ジェット機が到着した地元の飛行場で出迎えたのは「Hero」「Thank you」とのプラカードを持った地元の支持者たちでした。

 ワトソンには熱狂的な女性ファンが多い。町を歩けば、女性ファンから記念撮影を求められ、ネット上にはその写真を自慢するブログがたくさんあります

 支持者の間には、金髪で、髪の長い美形の女性たちがなぜか目につくのですが、私はそんな女性たちを密かに「シー・シェパードガールズ」「ワトソン・ガールズ」と呼んでいます。

 飛行場で出迎えたのも、ほとんどが女性でした。

http://www.pnwlocalnews.com/sanjuans/jsj/news/118628464.html

 SSはワトソンが帰省した日に、声明を出して、南極海の調査捕鯨を1カ月早く切り上げて帰港し、東日本大震災の救援物資船となった日本船団の母船「日新丸」(8044トン)について、「われわれの努力が震災犠牲者への支援を生み出した」とアピールしました。
(略)
 ワトソンは以前、自らの著書で「目標達成に向け、得点を稼ぐために、常に相手のトラブルにつけ込め」と書いたことがあります。SSは日本の捕鯨やイルカ漁が標的ですから、「相手のトラブルにつけ込む」ことを実践しているのでしょうね。

 さらに、25日には、ニューヨーク・タイムズのマーティン・ファクラー東京支局長が、大津波で甚大な被害を受けた宮城県石巻市鮎川浜に入り、「日本の町は捕鯨のない将来を考える」との記事をレポートしました。
(略)
 ワトソンはこの記事にも注目しました。ファクラー氏が紹介した「There was Sea Shepherd and now this」(シーシェパードが(妨害をしに日本に)やってきている。今後はこちらにも来る)と懸念を漏らす鮎川浜の関係者の声を取り上げ、「津波によって、完全に捕鯨産業は破壊した」と支持者たちに伝えています。

 SSが「捕鯨妨害により、震災支援に貢献した」と大々的にアピールした背景には、反捕鯨国のアメリカやオーストラリアで、ワトソンが熱狂的な支持者に支えられている事情があるからで、たとえ、日本から批判が出たとしても、SSの基盤は揺るがないという自信が見え隠れします。

 そうした状況がわかる動画があります。

 英語のナレーションですが、熱狂的なファンの声援が収録されていますので、ぜひ見てみて下さい。

http://www.youtube.com/watch?v=hFxaWabWAjc&feature=youtu.be

 これは、オーストラリア国営放送のトーク番組に出演したときの映像です。ワトソンが登場したときの観客の拍手がものすごい。日本でこんな登場をするのは、超有名人クラスでしょうね
(略)

http://www.youtube.com/watch?v=w20iLvr3q1I&feature=youtu.be

 こちらは3月6日にSSの抗議船がホバート港に到着した直後に、ホバートで開催された「キャンペーン成功パーティー」の様子です。こちらも、ワトソンが誇らしげに、今回の調査捕鯨切り上げをアピール、会場に集まったファンらの大声援に迎えられます。

 この映像を見て、信じられないと感想を漏らす方も多いかも知れませんね。SSシンパは、日本人のおよそ大多数人たちの想像を超えるほど、たくさんいるのです。

 SSは東日本大震災の後、震災について頻繁に言及しています。これも、寄付集めの大きなPRになると思っているのでしょう。

 私は、SSが捕鯨やイルカ漁以外にも、日本で起こった大震災にまで口をはさんでいるところに、今年は寄付金収入が少なく、SSの台所事情が苦しいのではないかと見ています。

実際に寄付金収入が少ないのかどうかは何とも言えませんが、彼らSSが今回の地震を単なる商売ネタとしか考えていないということは、目の前の被災地で数多くの生き物たちが(そしてもちろん、人間も含めて!)大変な目に遭っており、巨大な環境破壊がもたらされているという現実を目の当たりにしながら、それらは全くスルーしてさっさと国外に脱出したことからも明らかですよね。
金にならないことには一切手を出さないというのは何やら清々しいくらいの割り切りぶりだとは思いますが、そうした彼らの徹底した割り切った行動ぶりも寄付金集めにプラスに作用するのだとすれば、それはやはり金を出す側の感性もどうなのか?と思わずにはいられないでしょう。
いずれにしてもこれだけ予想外の事態が続くとSSの主要な宣伝媒体であるアニマルプラネットの「Whale Wars」も今後どうなるかも判りませんけれども、どうせ見るならつまらないプロパガンダ番組よりは「Whale Whores」でも見て大笑いしていた方がはるかにマシなんじゃないかという気がします。

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コメント

Whale Whoresを見ていて思った
反捕鯨派の言うことには以前からずっと違和感を抱いていたんだけど、世界中で日本人ほど鯨を大切にしている民族ってないよね
連中と違って鯨の利用が密接に文化的背景と結びついているからこそ、繁殖データを集めたり個体数調査をしたりで、どうやったら未来永劫持続的に利用できるかを一生懸命考えてる
ビーフ大好きのアメリカ人に「お前らは牛を絶滅させようとしているんだ!」なんて言っても誰も相手にしないだろうに、なぜ日本人が鯨を絶滅させようとしてるなんて馬鹿げた発想になるんだろうね

投稿: aaa | 2011年4月 2日 (土) 09時39分

「連中が太地町役場に押しかけて来た場面」のビデオを見ると、自分は正義で太地町住民を見下ろした態度がよく見て取れる。SSCSのレイシズムを論じたものが、S.ウェストのシアトルで騒然としている。
http://www.nwasianweekly.com/2011/03/you-talkin-to-me-racism-sells-the-anti-whaling-movement-and-japan/

投稿: 浜屋征士郎 | 2011年4月 2日 (土) 15時20分

いつも思うんですが彼らの撮りまくってる動画って、むしろSSらのイメージダウンの方が心配になるようなのばっかりですよね。
それともああいう「ヒャッハー!!(AA略」なものが好きな人達が熱心に支持しているということなんでしょうか?

投稿: 管理人nobu | 2011年4月 4日 (月) 12時09分

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