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2011年2月22日 (火)

テロリストに屈してはならない!

すでに各種報道にてご存知の通り、環境テロリスト「シーシェパード(SS)」の攻撃を受けて今期の南極海における調査捕鯨中止がつい先日決定されたということで、まずは関係する記事を取り上げてみましょう。

シー・シェパードの妨害で調査捕鯨中止 鹿野農水相「乗組員の生命守る」(2011年2月18日産経新聞)

 米国の反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」が日本の南極海調査捕鯨に対し妨害を続けている問題で、農林水産省は18日、今期の調査を中断し、船団を帰国させることを決めた。閣議後の会見で鹿野道彦農水相が明らかにした。「乗組員の生命の安全を守る」のが理由という。SSの妨害で調査捕鯨が中断になるのは初めて

 今期の妨害は1月上旬に始まり、今月9日には、オーストラリア船籍の抗議船「ゴジラ号」が船団の母船「日新丸」に異常接近。発煙筒や発光弾、発火した落下傘信号弾などを発射。日新丸の甲板の一部が焼けるなど被害が出た。日新丸に対し、現在も抗議船の追尾が続いており、乗組員の安全が脅かされている状態が続いているという。SSの過激な妨害について、日本政府は豪州に被害届を出した

 鹿野農水相は「妨害活動は断じて許されるものではないが、船舶の安全と乗務員の生命・財産を脅かす危険があり、やむをえず決断した。無事の帰国を願っている」と話した。来期の調査捕鯨については、「帰国後、現場の状況を聞いた上で、総合的に判断して検討したい」と明言を避けた

 調査捕鯨は国際条約で認められているが、SSは「違法」として、法的根拠のない「国連世界自然憲章により妨害を続行する」などと主張。年々攻撃をエスカレートさせていた。

<調査捕鯨打ち切り>「逃げ帰ってはいけない」不安や反発(2011年2月18日毎日新聞)

 反捕鯨団体シー・シェパード(SS)が繰り返す妨害行為のため安全確保ができないとして18日、南極海での10年度の調査捕鯨が打ち切りと決まった。「今後、捕鯨はどうなるのか」。各方面に不安が広がっている

 ■影響

 調査捕鯨は南極海と北西太平洋で財団法人日本鯨類研究所(鯨研)が行っている。10年度の南極海での捕獲数は、中止によりミンククジラ170頭(計画は約850頭)、ナガスクジラ2頭(同50頭)止まりで、87年の開始以来最少となった。

 調査捕鯨の費用には鯨肉の販売代金と国からの補助金が充当されている。鯨研は08年度で1億6400万円の赤字に陥っており、中止が財政的に追い打ちをかけることは間違いない。鹿野道彦農相は18日、今後について「財政的な困難が予想される」と語った。中止を機に南極海調査捕鯨からの撤退論も浮上しかねない状況だ。

 ■反発

 一方で日本人の鯨離れは進んでいる。水産庁の統計では、国内の鯨肉在庫は10年末現在で5093トンと5年前より4割も増加。捕鯨中止ですぐに鯨肉が足りなくなることはない。だが、料理店や捕鯨基地などでは不安や反発の声が上がる。

 東京都千代田区の鯨料理店「くじらのお宿 一乃谷」の店主、谷光男さん(55)は「安全を考えれば打ち切りは仕方ないが、他国の食文化を尊重しようとしないSSの行動は理解できない。事態が長引けば、メニューを替えざるをえなくなるかも」と話す。

 調査捕鯨基地がある山口県下関市。義理の息子が捕鯨船に乗船中という女性(55)は「出港後、家族は心配で仕方がない。息子は『SSに薬品や塗料をかけられ、船体はぼろぼろの状態』と話していた。帰国が決まって安心したが、乗組員としては歯がゆいだろう」と語った。元水産庁漁場資源課長で政策研究大学院大学の小松正之教授は「合法的な捕鯨なのに暴力で邪魔された。逃げ帰ってはいけない。日本は悪いことをしていると国際的に喧伝(けんでん)される。乗組員に生命の危機があるなら、海上保安庁に護衛を頼み、居続けることが何より大切だ」と強調した。

「暴力に屈していいのか」「来期以降どうすれば」苦渋の選択 (2011年2月18日産経新聞)

 度重なるシー・シェパード(SS)の妨害行為で中止に追い込まれた調査捕鯨。「暴力に屈していいのか」という捕鯨関係者の声は強かったが、日本側は捕鯨船の乗組員の安全を守るため、苦渋の決断をした。現行法では、公海上のSS抗議船を取り締まることは不可能。法整備が進まなければ、来期も同じことが繰り返される。

 「そんなに危険なら、今回はやめるしかない…」

 鹿野道彦農林水産相は18日午前、水産庁幹部からSSの妨害の報告を聞くと、言葉少なに、こう指示した。調査捕鯨中止を発表した閣議後会見の直前だった。幹部らはみな、厳しい表情を浮かべた。

 「もう限界かもしれません

 ここのところ水産庁幹部のもとには、捕鯨船乗組員の悲痛な声が届いていた。今月9日に初めて日新丸が妨害を受け、10日以降は抗議船の追跡から逃げるのがやっとで、調査捕鯨ができない状態が続いていた。16日からは天候も荒れ、乗組員らにとっては緊張の日々だった。

 それでも「暴力に屈するわけにはいきません」という乗組員もおり、水産庁幹部は「抗議船の燃料が切れれば、なんとか…」と淡い期待を抱いていた。

 18日に、燃料を補給したとみられる別の抗議船「スティーブ・アーウィン号」が間近に迫っていることが判明。水産庁幹部は「これ以上逃げても再開の見込みはなかった」と苦渋の決断の理由を語った。

 決断の背景には、SSの今期の妨害行為が例年より過激さを増し、より巧妙になってきたことがある。

 例年も酪酸とみられる液体の入った瓶などを投げつけるなどしていたが、1回に10~20個程度。だが、今期は1回に最大で110個以上が投げられた。レーザー光線も照射された。炎を発しながら落下する落下傘信号弾や発光弾も新たに投入された。

 SSの操船技術は向上。「危険を顧みずギリギリまで接近してくる」(水産庁)といい、絡むと沈没する危険性があるロープの投入も繰り返された

 「どうすればいいか、まったく分からない…」

 来シーズン以降の調査捕鯨について、水産庁幹部はこう話す。SS抗議船はオランダとオーストラリア船籍のため、両国に取り締まり権限があるが、反捕鯨国で、日本が協力を求めても、船を止めてくれない

 昨年、捕鯨船に乗り込んできたSS活動家を逮捕・起訴したケースはあったが、SS抗議船に乗ったままの暴力行為には法律上、手を出せない

 国際慣習上、SSを「海賊」と判断すれば取り締まれるが、そのためには法整備が必要だ。検討されたこともあったが、外務省が「SSは海賊とはいえない」と反対し、頓挫している。

 中止により捕獲頭数が激減したことで、調査捕鯨の費用に充てられる鯨肉の販売収入も減る。鹿野農水相は「財政的に困難な状況になる」と述べた。

シンプルに考えると捕鯨船が拘束されることが問題であるなら、SS側の船に対抗してこちらも応分の護衛船を派遣すればということになるのでしょうが、遠い南極海に何隻も船を派遣するコストを考えると現実的ではないということなのでしょう。
となると現場でいかに対抗措置を講ずるかですが、テロリストに対抗するにあたって国内法の未整備が問題であるということであればこれを何とかしなければいけない道理で、そうなるとSSの海賊扱いに反対しているという外務省がこれを受けてどう考えるかということになるのでしょうか。
国内では閣僚によるコメントも出ていますけれども、注目していただきたいのは前原外相も含め何とかしなければと一応強い声は聞こえるものの、きちんとした対応の出来る法整備など実効性ある対案を出す気はどうもなさそうに見えるということで、このあたりは口先はともかくいったいどれだけ本気になっているのか、単なるポーズではないのかとも疑いたくなる話ですね。

外務省が蘭豪NZに遺憾の意、前原氏「SS断じて許されない」(2011年2月18日産経新聞)

 伴野豊外務副大臣は18日、南極海での日本の調査捕鯨を反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」による妨害行為で打ち切ったことに関し、SSの旗国、寄港国であるオランダ、オーストラリア、ニュージーランドの各在京大使を外務省に呼び遺憾の意を伝えた

 前原誠司外相は同日の記者会見で「公海上で合法的な調査活動を行っているわが国の乗組員の生命、財産、船舶の航行の安全を脅かす危険な不法行為で、断じて許されない。極めて遺憾だ」と述べ、SSを厳しく批判した。

 また「調査捕鯨は極めて合法的で、阻止する権利はシー・シェパードにない」と指摘。その上で「法的に認められたことが不法な妨げでできなくなるのは筋が通らない」と語り、今後関係国と連携して実効的な妨害行為の再発防止策を検討していく考えを示した。

枝野氏「SSに遺憾超え、怒り禁じ得いない」(2011年2月18日産経新聞)

 枝野幸男官房長官は18日の記者会見で、反捕鯨団体「シー・シェパード」の妨害行為により南極海での今季の調査捕鯨打ち切りを決めたことについて「大変残念だが、乗組員の安全確保の観点から判断した。遺憾を超えて怒りを禁じ得ない」と述べた。その上で「こうした妨害に屈することなく、調査捕鯨が進められる構造にするためにどうしたらよいか、省庁横断的にしっかりとした対策をつくっていきたい」と述べ、再開に向けた対策を早急に講じることを表明した。

記事にもあるように、一応はSSの船籍があるオーストラリアに被害届を提出したりといった動きもあるようですが、オーストラリアにしても強力な反捕鯨国であるからこそSSの活動を黙認してきた経緯があるだけに、関係国と連携して再発防止策をと言ったところでせいぜいが口先だけの善処を約束されて終わりということになりかねません。
オーストラリアのみならずチリなども政府船が捕鯨船団の監視を行っており、おそらくこちらからもSSらに向けた情報リークは十分に考えられるわけですから、結局日本としても頼りになるのは自助努力だけということになりそうですよね。
ちなみに当のSSを始めとして海外からは「歓迎」の声が相次いでいますけれども、現時点で日本の南極海での捕鯨に即座にレスポンスを返すほど興味を持っているというのは反捕鯨派の連中ばかりですから、別に「世界世論がテロリストを後押ししている!」なんて言って回るような話でもないわけです。

シー・シェパード代表「クジラたちの勝利」(2011年2月18日産経新聞)

 日本政府が、反捕鯨団体「シー・シェパード」の妨害を理由に今季の調査捕鯨の打ち切り方針を表明したことを受け、団体代表のポール・ワトソン容疑者=傷害容疑などで国際手配中=は18日、共同通信の電話取材に「(日本政府の)方針を歓迎する。クジラたちにとっての勝利だ」と述べた。

 ワトソン容疑者は、クジラの解体や保管をする母船「日新丸」の活動を妨害したことで「彼ら(日本側)には捕鯨活動を中止するしか方法はなかった」として、成果を強調。今季は計3隻の抗議船を派遣したが、来季はさらに1隻を増やす意向という。

 調査捕鯨には「クジラはとても知的な生き物。クジラを敬い、殺害するのをやめるべきだ」と訴えた。(共同)

日本の捕鯨中止に海外メディアは歓迎ムード 「やっと理解を示した日本政府にリスペクト」(2011年2月18日ロケットニュース24)

たびかさなる反捕鯨活動と諸外国の外交圧力を受けた結果、ついに日本の捕鯨船団は南極海を去ることになった。国際動物福祉基金(IFAW)が東京で入手した情報によると、日本の捕鯨船は今季の捕鯨活動を途中で打ち切り、帰港しそうだとのこと。この突然の決定は、過去23年間で1万頭以上の鯨を捕らえてきた日本の科学調査に終止符を打つことになりそうだと、海外のメディアは歓迎ムードで報じている

IFAWの反捕鯨キャンペーン担当パトリック・ラミージ氏は、「各方面からの圧力により、南極海の禁猟区から日本の捕鯨船団はついに撤退するようです。すでに捕鯨に未来はなく、ホェールウォッチングこそ持続可能な鯨資源の最適利用なのです。そのことをようやく日本は理解しつつあるのではないでしょうか」と、意気揚々と語る

追跡を続けているシー・シェパードの「ボブ・バーカー」号によれば、母船「日新丸」は南米チリ・ホーン岬と南極の間にあるドレーク海峡へ向け、舵を切ったようだ。

チリ政府は、自国水域においての捕鯨や解体した鯨の移動を禁止している。そのため、日新丸は今後チリの排他的経済水域に入ることなく、ドレーク海峡を抜けていくものと思われる。日新丸以外の3隻は行方がわかっていないが、鯨の解体には日新丸が必要。そのため、捕鯨をすることはできない。

実は、捕鯨船団はこれまでもそうだったように、南極海で反捕鯨団体シー・シェパードによる妨害活動を継続的に受け続た。シー・シェパードは今季も南極海に到着するとすぐに捕鯨船団を突き止め、そのうちの2隻をマーク。そして1隻のスクリューにロープを絡ませたり、燃料補給活動を妨害したりして、日新丸を撤退に追いやる活動をしてきたのだ。化学薬品、発炎筒、レーザー光線、騒音などを用いた、手段を選ばない過激な妨害活動を行うため、シー・シェパードは「環境テロリスト」とも呼ばれている。しかし、今回このニュースによる海外からの反応は、おおむね英雄扱いだ。

「シー・シェパードよくやった。積極的な保護活動の勝利!」
「政府は外交交渉を口実に何もしなかったが、シー・シェパードは国際法遵守のため行動した」
「政府は23年間無策だったが、シー・シェパードはたった5年で成果をあげた」
「すばらしい結果。日本人は世界中の怒りに無関心を装い無視しつづけたが、シー・シェパードの圧力ははっきりと効果があった」
「シー・シェパードは環境テロリストではなく英雄。不法操業している日本政府こそテロリスト」
「日本政府は永久に捕鯨をやめるべきだ。そうすれば、日本製品を買ってもいい」
「永久にやめさせるまで活動を続けるべきだが、これは大きな成果だろう」
「やっと理解を示した日本政府にリスペクト」
「不法な捕鯨をやめさせるのは、アフリカの奴隷貿易をやめさせるのと同じくらいの価値だ」

中には日本に理解を示すコメントもあるが、きわめて少数である。

さて、現在日本は捕鯨問題でオーストラリア政府から提訴されている。国際捕鯨委員会(IWC)での交渉が進まないなか、オーストラリアは昨年5月にこの問題を国際司法裁判所(ICJ)に提訴した。通常は応訴がなければICJはいかなる国際紛争も審議に入ることができないが、日本の場合は応訴義務を認めており、外国から提訴された場合は自動的にICJの管轄を認める。そのため、今年5月には審議が始まるのだ。

オーストラリア首相ジュリア・ギラード氏とニュージーランド首相ジョン・キー氏はICJの審議を前に、共同声明でこの事件への継続的なコミットメントを確認。南洋上における捕鯨の全廃を目指す姿勢を明確にした。さらにIWCに加盟している南米の国々も今週、共同声明を発表。日本に南極海における調査捕鯨を停止し、鯨の禁猟区を尊重するよう求めている

参照元:theage.com(英文)

いずれにしても犯罪者が利益を得るようでは文明社会としてどうなのよということですが、悪質な妨害行為がエスカレートしていたとは言え、今回嫌にさっさと撤収を決めたなとは多くの人の感じているところではないでしょうか?
かねてSS問題を追っている産経新聞の佐々木記者がブログでも取り上げていますけれども、一応今回の早期撤収という決断の背景にはいよいよSS側の活動が活発化する時期を目前にして、肩すかしを食らわせるという計算もあったということのようなのですね。
ちなみに同記事の前半部分ではワトソン代表が「日本人による代表暗殺未遂」事件を自作自演し、それをアニマルプラネットの「鯨戦争」が大々的に取り上げ視聴者に大受けした、結果としてSSもアニマルプラネットも大喜びという事例を取り上げているのですが、その後半部分から引用させていただきましょう。

南極海でシーシェパード代表暗殺未遂事件発生「犯人は日本人」@アニマルプラネット (2011年2月20日ブログ記事)より抜粋

(略)
 年々、エスカレートするSSの反捕鯨キャンペーンはこの番組が、SSにとっての情報戦略の核となっています。反捕鯨国を中心に全世界で放送され、SSは、「海のヒーロー」としての知名度を飛躍的に上昇させることに成功しました。

 信じられない事ですが、日本の捕鯨事情や社会を知らない世界の人たちは、盲目的に、ワトソン船長の言う事を受け入れているのです。

 日本側が今回、調査捕鯨を中断したのは、人命重視という面もありますが、こうしたアニマルプラネットのクジラ戦争を媒介したSSの資金源を断つという理由も隠されています。

 すでにシリーズ化しているクジラ戦争は、今年でシーズン4を迎えます。しかし、日本側は中断するまで、なんとかして、さまざまな策を講じて、ワトソン暗殺未遂事件のような盛りあがり場面をSSが撮影するのを阻止してきたのです。

 撤退を決めた日は、SSの抗議船3隻が合流し、今後、総攻撃をかけることが予想されていました。そこで、日本側は、番組やPRのために使われる場面が撮影される前に、撤退することを決めたのです。肩すかし作戦とでも呼べば言いでしょうか?

 SSの内部を知る元クルーさえこう言っています。

 これで、今回のクジラ戦争は大幅縮小を余儀なくされる。ワトソンは内心、困っているだろう。

 今年、SSの反捕鯨キャンペーンの報道はオーストラリアやニュージーランドでも大幅に減りました。さすがに、調査捕鯨中止のときは大々的に報じられましたが、それまでは恐らく去年の半分以下でしょうか?

 クジラ戦争は今年6月から始まるようです。中身をみてみなければなりませんが、果たして、日本側の作戦は功を奏すことになるでしょうか?
(略)

ちなみにその佐々木記者が紙面に発表した記事はこちらですが、どうなんでしょう?もちろんそうした副次的な効果はある程度はあるのかも知れませんけれども、正直日本政府の負け惜しみ的な印象も受けるところではないでしょうか?
佐々木記者の「SSにとっても打撃」という話も全くの間違いではないのでしょうが、同記者もマスコミ業界人であるわけですから事実がないところでは欲しいものを捏造するという業界のお家芸もご存知のはずで、少なくとも1シーズン程度捕鯨が早期中断になった程度で英雄を祭り上げる題材には事欠かないでしょうから、彼らとしては何も困ることなどないんじゃないかと思いますね。

背景に隠れた狙い SSの宣伝と資金源封じ(2011年2月18日産経新聞)

 日本が南極海調査捕鯨の中断を決めた背景には、日本の捕鯨やイルカ漁を「食い物」(農林水産省幹部)にして、寄付金収入を増大させてきたシー・シェパード(SS)に経済的な打撃を与えたいという日本側の隠れた狙いがある。

 SSは、米有料チャンネル「アニマル・プラネット」が2008年から放送しているテレビ番組「鯨戦争」を通じて飛躍的に知名度を上げてきた

撮影班が抗議船に乗って妨害活動を収録、SSの主張を反映した一方的な内容に編集した番組で、同チャンネルの歴代2位の視聴率を稼ぎ出す人気番組に成長している。SSにとっては、支持者や寄付者を増やすための「情報戦略の核」となる宣伝媒体となった。

 しかし、内容には問題点が多い。SS代表のポール・ワトソン容疑者は著書で、「派手派手しいドラマを演出し、相手をだませ」と述べている。番組も日本側を悪役に仕立て上げてショー化され、代表が日本の暗殺者に撃たれ「たまたま弾が胸のバッジに当たって助かった」とするような“やらせ演出シーン”が数多く存在する。

 SSの妨害は撮影とセットで行われており、16日には抗議船3隻が合流、大規模な攻撃が予想されていた。このため、日本政府内では「SSにこれ以上、PR用の光景を撮らせるべきではない」として、肩すかしを食わせようとの考えが強まった。実際、SSを知る元活動家は「盛り上がりシーンに欠ける今回の鯨戦争は大幅な番組縮小を余儀なくされ、団体は経済的な打撃を受ける」と語った。

 これまで、SSの妨害に苦しんだカナダやノルウェーは、抗議船の拿捕(だほ)や活動家の立件で、妨害を阻止してきた。日本はSS船の旗国であるオーストラリアやオランダに厳しい措置を要請していく必要がありそうだ。(佐々木正明)

いや、すでに過去においてSSのテロ問題に悩まされていたカナダやノルウェーが「抗議船の拿捕や活動家の立件」によってそれを克服してきたと言うのであれば、日本としても素直に過去の成功例の後を追うべく国内法なりを整備していくのが筋と言うものではありませんか???
政府や佐々木記者の言うように仮に捕鯨中止によって彼らが経済的ダメージを受けることを期待しているというのであれば、一番良いのは捕鯨を全面的に取りやめるということになり、そうなると彼らは太地町でのイルカ漁であるとかマグロ漁であるとか言った他のターゲットを狙ってくるだけでしょうから、結局は兼ねて危惧されている際限なき戦線後退のスパイラルに突入するということにもなりかねません。
そもそもテロリストとそのシンパに対して宣伝合戦で負けてきたということが根本的な問題であったわけですから、国内は元より世界に向けて彼らの欺瞞と詐術を徹底的に究明しバッシングしていくという広報活動こそが必要になってくるはずなんですが、未だにそうした公的、私的な動きがないというのがどうなのかですよね。

政府はもとより日本のマスコミにしても、産経の佐々木記者といったごく個人的な関心を持つ人々以外はほぼ完全スルーを決め込んでいるこの問題ですが、彼らを動かす一番の原動力がテロに対する実効性ある反撃が支持率なり視聴率なりを引き上げるという「目に見える効果」を呼ぶことにあるのだとすれば、ここでも事態の行く末を握っているのは国民一人一人ということになるのでしょうね。
そうした点からあたらめて考えてみると、世界的にみて最も強力に日本援護の論陣を張っているのが日本に縁もゆかりもない遠い外国の単なる一個人であるという事実を前にして、南極海で苦労する船員のみならずもう少し国民としても何か出来ることはないのだろうかという気がしてきます。
と言うわけでとりあえず当座出来ることとして、当「ぐり研」的には日本の鯨肉消費亢進にもっと協力すべしということになるのでしょうか。

【参考】【動画】テキサス親父 (字幕)シーシェパードは日本船員を焼き殺すつもり?

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