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2011年1月27日 (木)

単なる風の噂を信じてはいけません?

最近トラブル続出とちょっとした話題になっているのが「ペニーオークション」というものなのですが、まずはとうとう消費者に警告が出ましたという記事から紹介してみましょう。

国民生活センター、“ペニーオークション”のトラブル急増で注意喚起(2011年1月24日RBB TODAY)

 独立行政法人 国民生活センターは24日、新品の電化製品やブランド品等が非常に格安で出品される、いわゆる“ペニーオークション”に関する相談が最近増加しているとして、報告書および注意喚起文を公開した。

【画像】ペニーオークションの仕組みや具体例

 「ペニーオークション」とは、日本では2009年頃よりみられるようになったインターネットオークションの新形式。一般のインターネットオークションでは、入札には費用がかからず落札者した1名だけが商品代金を支払うが、いわゆる“ペニーオークション”は、(落札できなくとも)入札するたびに手数料を支払う形式となっている。

 「人気商品を新品で市場価格よりかなり格安で手に入れることができる」とうたわれているが、入札手数料がかかりすぎ、実際には思ったような価格で落札できないことも多い。そのため、「破格の安さで出品されているのに釣られ、ペニーオークションの仕組みを理解せずに利用してしまった」という相談が、全国の消費生活センターに寄せられているという。PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)では、相談は2009年11月から寄せられ始め、これまで192件となっている。年度別では、2009年度が19件、2010年度は173件と急増傾向にある。

 主な相談事例としては、「途中でやめると手数料が無駄になると思い、入札し続けた」「落札したものの、高額請求になってしまった」「サクラの可能性に不審」「落札したが、出品商品が未入荷で取り消しに」といった事例が挙げられている。これに対して国民生活センターでは、消費者へのアドバイスとして「参加するなら、冷静な判断力を失わないこと」「一度“通貨”を購入すると返金されない」「不審なサイトは利用しない」といった注意を呼びかけている。

従来のネットオークションというものは今も普通にあるわけですが、これに対してペニーオークションの定義は何かと言えば「入札のたびに料金が発生する新型のネットオークションの総称」なんだそうで、出品者としては安く買われても参加者さえ一定数あれば元が取れるわけですから、逆にいえば相場を無視した破格値で売れる理屈だというのが表向きの売りだということになっています。
この場合業者は商品そのものの売買で利益を得るというのではなくて、要するにダイヤルQ2と同じような利用料で稼ぐ仕組みなんですが、一方では皆が積み上げたチップを買った人間と胴元とで総取りするという、何やら賭博めいた側面もあるということは言えそうですよね。
それでもこれだけを見ていますとオークションなんですから、思ったように入手出来ないのも当然だろうと考える人も多いと思う記事ですが、どうも話を聞いてみますとやっていること自体が阿漕なのではないかと思われる節があって、よくよく聞いてみるとこれはよく言って詐欺紛いの行為なのではないかとも思えてきますから穏やかではありません。

広がるペニーオークションに罠 落札できず手数料取られ…(2010年9月30日産経新聞)

 出品価格が安い代わりに、入札をするたびに手数料がかかるインターネットオークション「ペニーオークション」が広がりをみせている。新品の家電などが市場の9割引きで買えることもあり、利用者は増加。だが、落札できなければ入札手数料だけが取られることになり、利用には冷静な判断力が必要だ。(道丸摩耶)

 いつまでも終了せず

 ペニーオークションのサイトを見ると、新品の商品が破格の値段で出品されていることにまず驚く。

 大手ペニーオークションサイトでは、市場価格約6万8千円の「iPad」が401円、市場価格約8万円の富士通のノートパソコンが575円で落札された、とある。中古品ではなく、いずれも新品だ。

 どうしてこのような価格で落札できるのか。仕組みを理解しようと、実際に入札に参加してみた。

 名前や住所などの登録を済ませ、750円で模擬通貨の「コイン」を購入する。入札手数料は1回75円のため、これで10回の入札が可能だ。

 市場価格は10万円近い地デジ対応薄型テレビが、なんと1千円台。残り5分ほどでオークションが終了するというので、まずは1回、入札してみた。

 しかし、終了間際になると、次々に入札が入る。入札が入ると終了時間が20秒延びるため、一気に終了予定時間が1時間ほど延びた。午前0時を回っても、画面は「終了間近→誰かが入札→終了予定時刻延長」を繰り返す。明け方まで待ったが、オークションが終わる気配はなかった

 結局、このテレビが落札されたのは2日後。落札価格は1万円を超えていた。私は最初に75円を消費しただけだったが、本気で落札しようとすれば時間もお金もかかってしまう。

 相談も増加傾向

 国民生活センターによると、こうしたペニーオークションに関する相談は今年に入って増えている。「落札していないのに参加費(手数料)がかかるのはおかしい」「なかなか落札できないが、販売方法に問題はないか」といった内容が多いという。

 日本でペニーオークションが広がったのは、ここ1年ほど。次々と新しいサイトがオープンするものの、サイトが有名になれば参加者も増える。“ライバル”が増えて落札が難しくなると、利用者は別の新しいサイトに流れる。利用者が減って閉鎖するサイトもあり、せっかく入札のために買った模擬通貨が無駄になるケースもある。

 また、「お金を払って入札したからには入札手数料を回収しよう」と、意地でも落札しようとするケースも多い。その結果、落札額がはね上がり、多くの参加者が多額の手数料をとられることになる。

 国民生活センターは7月、「安く落札できると入札を重ねても、入札手数料が積み重なり、最終的に落札できたとしても、手数料と落札価格を合計するとさほど安くなかったということになる可能性がある」とホームページで“警告”。利用規約を理解し、熱くなりすぎないよう呼びかけている。

 ネットで入札のたび50~80円

 ペニーオークションとは、入札のたびに料金が発生する新型のネットオークションの総称。0円など破格の値段で新品の家電などが出品され、入札1件ごとにおよそ1~20円単位で価格が上がっていく。落札するには、手数料として各サイト内のみで使える“模擬通貨”を購入する必要がある。入札1回につき、模擬通貨代として約50~80円がかかる。

 例えば、0円で出品され、入札1回で1円ずつ価格が上がる「iPad」の例を見てみよう。入札には3人が参加し、最終的に500円でAさんが落札したとする。

 入札には1回50円が必要で、Aさんが250回入札したとすると、手数料を含め計1万3千円を支払うことになる。

 ほかのオークションと大きく違うのは、落札できなかったBさん、Cさんも入札手数料を取られる点だ。落札額だけを見れば、「iPad」が500円で落札された格好だが、出品者(オークション運営者)側には3人分の入札額を含めた計2万5500円が入る

この「落札しそうになるたびに入札が入る」という点が問題で、それも記事から判る通り夜も昼もずっと終了間際になると決まって入札が入り続けるという状況は、例えサクラにしてもどうも普通の人間がやっていることのようにも思われないんですが、ともかく入札に参加したはいいが落札できないという声が極めて多いというのがこのシステムの特徴となっています。
しかも実際に落札できたという人が数は少数ながらいるのですが、そうなると今度は「商品が入手不能」などと称してオークション自体がご破算にされてしまうというのですから、これは一体どういうことなのかと誰でも思うところでしょうが、この問題を検証した人によればどうも単なるサクラどころではない巧妙なシステムが使われている可能性があるようなんですね。

「DMM.com ポイントオークション」が詐欺過ぎて吹いた、と思ったら…(2011年1月14日ブログ記事)
より抜粋

まとめ

「DMM.com ポイントオークション」、および他のペニーオークションサイトについての考察、および「DMM、ゲオ、GMOインターネット、サイバーエージェントはじめとする大手業者は、即刻ペニーオークションから手を引くべき」という主張。

どこが詐欺に見えるか

「最高額入札者」のユーザ名を見れば一目瞭然…。以下は1月13日の午前4時に確認できたユーザ名の一覧。
(略)
明らかに形容詞・名詞のテーブルを使って自動生成している名前だ。いわゆる「自動入札bot」を用いてオークションを引き延ばし、一般入札者からの入札を待っている。おそらく一般入札者が入札したら自動的に応札し、損益分岐点を越えるまでは擬似的な「競り」が行われるようにプログラムされているのだろう。
(略)

なぜ「詐欺だ」と言い切れないか

「DMM.com」にクレジットカード情報を登録し、「ポイントオークション」の登録画面を開くと…

    DMMポイントオークションでは、専用のオークションネームをご利用いただきます。
    下記の中からお好きなオークションネームをお選びください。

    憂うカキツバタ 元気づける阿波座駅 すこやか出目駅 手近いランサローテ島
    ...(同様の自動生成された名前が20個)

な、なんだってー
利用規約をよくよく読んでみると、

    DMMポイントオークション利用規約
    第3条 オークションネーム
    会員に自動発行されるオークションネームは、本サービス専用のものとなります。
    5件落札するたびに、別のオークションネームへ変更していただきます。

とのことらしい。
つまり
「DMM.com ポイントオークション」は、

    * オークションネームを強制的に自動生成の名前にさせて
    * さらに5件落札するたび名前を強制変更させている

という複雑奇怪なシステムを採用しているのだ。「なぜか?」それは運営に聞いてみるしかない。まあここからは推察だが、この「オークションネームシステム」は、もしも大手業者DMM.comが「自動入札bot」や「サクラ」をオークションに放流した場合、以下のような利点がある。今までのbotだと発生した、

    * 同じ名前のユーザが24時間常駐しているように見える
    * 矛盾した行動(入札手数料を積算すると明らかに赤字になるような入札)を取るユーザが出現する
    * 同じ商品を二回落札するユーザがいるように見える
    * 「一般参加者っぽい名前」を考える手間がかかる

などという問題がすべて解決するのだ。
いやーすごいなDMM.com。やっぱ大手業者は考えることが違いますね。

「DMM.com ポイントオークション」の過去

奇怪な「オークションネーム」制度が導入される前、インターネットでは「DMM.comはサクラや自動入札botを仕掛けているのではないか」という噂が立った。以下のブログは、その中でも詳細にレポートを記している。

    * DMMポイントオークションの「サクラ」かもしれないユーザ一覧: 愛と苦悩の日記

    * DMMポイントオークションの自動入札は限りなく「クロ」に近い?: 愛と苦悩の日記

    * DMMポイントオークションの必勝パターン発見!!: 愛と苦悩の日記

    * DMMポイントオークションにも一部該当する「オークション詐欺5つの戦術」: 愛と苦悩の日記

    * DMMポイントオークションのようなペニーオークションは詐欺か?: 愛と苦悩の日記

先に記した「botが起こしうる矛盾した行動」は、多くが「DMM.com ポイントオークションのサイトで目撃された」とこのブログの中で指摘されているものだ。そして、オークションネーム制度が導入されたのはこの2ヶ月後
普通に考えれば必然性のない複雑な制度を、運営の中途から導入した「DMM.com ポイントオークション」にどのような意図があったのかは分からないが、少なくともこの状況を見れば「サクラや自動入札botが存在する、という検証を不可能にするためにオークションネーム制度を導入した」と疑われてもしかたないのではないだろうか。
(略)

実際に紹介されているリンク先の検証記事を見てみますと、なるほど確かにこれは限りなく黒かなと思える話なんですが、こうした検証記事による指摘を受けて反省し正道に復帰するどころか、どうやら更に一段と深淵へと足を踏み込んでいるらしいということのようなのですね。
業者の側からするとただオークションに参加させるだけで元は取れるのですから、究極的に言えば何一つ参加者に落札されないようにしておいた方が商品の不良在庫を抱え込むリスクは少なくて済む、というよりは最初から商品の実物などは全く用意していなくて、万一落札されてしまったときにはオークション不成立で言い逃れるというのが最も効率がよい商売のやり方ということになりますよね。
これだけの状況証拠を見ているだけでもひどく怪しいとは誰しも感じるところだし、実際に苦情殺到という事実があるからこそ国も動いたということなのでしょうが、どうやらそれだけで終わる話ではないらしいというのが、こんな落札困難なオークションであるにも関わらず簡単に落札できてしまったと公言して回っている人達が実際にいるという点から見えてきています。

アメブロ芸能人がペニーオークションで続々落札? サイバーエージェント「一切関与していない」(2011年01月24日ITmedia News)

 「iPadを855円で落札」──「アメブロ」でブログを書いている複数の芸能人が、「ペニーオークション」と呼ばれるオークションサイトで落札した体験談をそろってブログに掲載していたことがネットで波紋を広げている。

 ペニーオークションは高額な商品を格安に落札できることをうたっているが、入札するだけで手数料が取られる上、落札がかなり難しいともされており、国民生活センターなどへ苦情も寄せられている。アメブロを運営するサイバーエージェントは、「弊社は一切関与していない」と、自社の関与を否定している。

昨年秋以降、ほしのあきさんや東原亜希さん、永井大さんなど複数の芸能人が、ペニーオークションの利用体験談とオークションへのリンクを自らのアメブロに掲載していた。ペニーオークションは競争率が高く落札が難しいとされるが、体験談を掲載した芸能人は、初参加でも失敗することなく格安落札に成功していることから、「不自然だ」という指摘が多い。各芸能人が言及したペニーオークションサイトは1つではなく複数だったが、ほとんどが同じ会社によって運営されていた。

 アメブロには、企業などから商品の紹介を受け、芸能人に体験してもらってブログに掲載してもらうという広告メニューが存在するが、サイバーエージェントの広報担当者は「今回の件は、弊社としては一切関与していない」としている。

 ペニーオークションは、入札手数料(1入札ごとに50~100円前後)を支払って入札するオークションサイト。落札額は一般のオークションより低額だが、入札手数料は落札の成否にかかわらず返却されないため、大金を支払ったのに商品が手に入らない――ということがあり得るほか、プログラムを使って自動的に価格をつり上げているとみられるサイトも報告されている

 国民生活センターには昨年以降、「落札していないのに参加費(手数料)がかかるのはおかしい」といったペニーオークションに関する相談が増えている。消費者庁も注意喚起に向けて情報収集を進めているという。

 ペニーオークションサイトは昨年ごろから急増したが、昨年秋以降、「事業モデルに対しての社会的な情勢変化」を挙げて閉鎖するサイトが相次いでいる

実際に問題となっている芸能人のブログを見てみますと、「無料登録して、なっなんと!!1080円で落札したの(^O^)/ 落札したの(‐^▽^‐)すごいよー よかったら見てみてね♪」とリンクまで張られているという、例えブログ広告にしてももう少し広告らしくない言い回しはないのかと思えるような「テンプレ通り」の記事が出ているのですが、更に判りやすいことにこの手の記事が片っ端から削除されているんですよね(苦笑)。
それでもこういう世の中ですからあちらこちらからログが出てくるのですけれども、当然ながらそこから更に興味深い指摘も出てきています。

東原亜希  http://ameblo.jp/higashihara-aki/entry-10750524990.html  ←←← 削除!New

446 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2011/01/25(火) 11:19:56 ID:euDBxB3y0 [2/2]

ひがしはらがiPad落札した図w
http://smalldesign.jp/?pid=26401516

487 名前:名無しさん@十一周年[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 12:01:29 ID:Lchi7pu90 [4/6]

>>446
これがマジで落札画像だったなら、
ブログの内容おかしいだろwwww

http://megalodon.jp/2011-0124-1830-53/ameblo.jp/higashihara-aki/entry-10750524990.html

何で落札当日に商品が手元にあるんだよwwwww

もちろん公人である芸能人なんですから、企業からお金をもらって広告を打つことは別に恥じるべきことでも何でもないはずですが、一方でこういう隠蔽操作紛いのことをやっているとは一体何なのかと考えた場合に、なるほどこれは「ステルスマーケティング」と呼ばれる手法であったのかと改めて気付かされます。
こういう第三者としての立場を偽って広告を打つというやり方は商道徳的にも非難されてしかるべきですし、当の企業にも荷担した芸能人にも結局はマイナスにしかならないのではないかと思うのですが、昨今テレビなどの業界も業績低迷でギャラが急落中ということですから、「一回あたり60万~300万」という少なくない額の謝礼は食べて行く上で無視出来ないということなんでしょうか。
ま、こういう「風の噂」を逆逆用してすかさずネタにしてしまうのも今の時代のネット住民のたくましさというものなんですが、噂をばら撒かれる方の企業の側では「悪質な噂話を放置してはいけない」「今後は法務対応を徹底的に強化します」とやる気満々になっているようですから、今後は公の場で事の真相が明らかになっていくということになるのでしょうか?
もちろんペニーオークションを利用してきた多くの善良な消費者にとっても、事の真実が明らかになる方がずっと望ましいのは言うまでもないんじゃないかと思うんですよね。

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コメント

楽しく拝見させて頂きました。
また見させて頂きます。
よろしくお願いします。

投稿: 木下由美子 | 2011年1月28日 (金) 17時18分

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