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2010年12月14日 (火)

聞こえてくるのは何の足音か

昨今では不景気が長く続いているせいか公務員は勝ち組であるとか、各種資格も取れる自衛隊なども大卒者の間で大変な人気だという話ですけれども、医者の世界というのもなかなかに人気があるということです。
とりあえず医師免許を持っていれば食いっぱぐれないということはそれなりに事実に近いところにあるのでしょうが、昨今では何やら妙にこの経済的安定性という側面ばかりが強調されているようで、見ていますと果たしてこの調子で入学して将来医者としてやっていけるのかと不安も感じますよね。

“医学部は将来が安泰”どうして?(2010年12月12日exciteニュース)より抜粋

◆医学部に入れれば将来は安泰か?

 医学部受験の倍率は、国公立大学前期日程で、平均およそ4.6倍。後期日程でおよそ17.3倍。私立医学部で平均15倍と、高い競争率を誇っています。

 依然として、“狭き門”の医学部。医学部に入学すればほぼ将来も約束されたといって過言ではないというイメージもあります。
 では医学部に入り、医者になれば本当に安泰なのでしょうか。

 講談社から出版されている『子どもを医学部に合格させる父親はこうやっている』(松原好之/著)に興味深い一文が載っていました。

「子どもを医学部へ進ませたい父親としては、子どもに話す際、とくに強調してほしいことがある。自己破産した場合に、弁護士や司法書士、公認会計士などは資格が剥奪されるが、医者は免許を剥奪されない、ということだ。私の知人の医者で病院経営に失敗して自己破産した者がいる。彼は自己破産直後に北海道の北見の過疎の無医村から誘いを受けて、破産の翌日から早くも、年収4000万~5000万円の生活に入った。それ以前に蓄えた貯金はもちろん全て奪われ、手元のお金はいったんゼロになった。したがってもちろん、自己破産前後の生活は確かに困窮する。しかし、破産後に稼いだお金は、すべて自分のものになる。働き口が確保できれば、不安を抱く必要はない。医者の場合は資格が奪われないのだから、働き口がなくなることはない。
うちの子は商売やビジネスの才覚がないどころか、取り得がなにもないと思ったら、医者にさせるのが一番良いと思う」

 一流大学を出たからといって、卒業後に高収入の仕事があるとは限りませんが、医学部は入学した瞬間、ほぼ医者になる将来が約束されるのです。これは魅力的と言わざるを得ません
(略)

記事では以後医学部入学のコツというものが紹介されているのですが、医学部などというところは数々の都市伝説に彩られていて世間の誤解を大いに受けている側面もありますから、この種のハウツーなどを通じて何かしら実態の一部なりとも紹介するというのも悪いことではないのかも知れないとも思える一方で、新たに妙な誤解を招いているような気がするのは自分だけでしょうかね?
いずれにしても昨今では医学部進学本なんてものも結構な人気なんだそうで、これも世間的には医学部がそれだけ魅力的であるということの反映なのでしょうが、こういう本の類は医療畑ではなく進学指導畑の人間が書いているというだけに、見ていますと何かしら新鮮な驚きを感じさせる記述も多いようです。
先日も日経メディカルブログで「大手予備校のカリスマ英語教師、そして医系予備校「進学塾ビッグバン」の主宰者」であるという松原好之氏がこんなことを書いていますけれども、なるほど昨今の医学部進学から卒後の勤務先に至る諸事情というのは外からはこういう風にも見えているのかと、逆に興味深い内容ではありますよね。

◆松原好之の「子どもを医学部に入れよう!」息子に田舎の病院を継がせるための奇策(2010年10月13日日経メディカルブログ)

 第1回のブログは、いささか緊張して書かせていただいたのですが、予想外に様々な好意ある反応をいただいて、ホッとしています。

 さて、今はどこもかしこもモノが余っている時代なので、何事につけ「獲得する」ことより「選ぶ」ことに腐心します。もちろん医学部は相変わらず激戦なので「獲得する」というスタンスは相変わらず必要ですが、それでも落ちる子は15、6校受けてもことごとく落ちるのに、合格する子は受験校のほとんどに合格し、そこから選ばなくてはならない、という落ちた子からすれば実にうらやましい現実もあります。

 そんな時、選ぶ基準の第一はやはり学費です。国公立に受かれば、地方大学であってもまず入学することになるでしょう。それが親の希望だからです。子どもとしては、首都圏か関西の大学に行きたいというのが本音でしょう。若者は誰しも都会でバラ色の大学生活を送りたいと思うものです。でも、最終的には親の顔色を見て地方の国公立というケースが多いようです。

 では、受験生はなぜ地方を嫌うのでしょうか。理由はいろいろあるようですが、「医師のイメージは、自由で高収入が保障されること。組織に縛られるのはイヤだ」と彼らの多くは答えます。「地方=田舎」のイメージが強く、田舎特有の因習やしがらみ、さらには、当該地域での一定期間の勤務義務という「地域枠」の条件から想起される“ヒモ付き”の印象が、地方は避けたいと思わせる理由になっているのではないかと思われます。

 確かに、地方の医科大学は、国公立・私立を問わず、とにかく医師が足りないという地元の声を反映して、なるべく地元に残ってくれる医師を欲しがっています。その表れが「AO入試」とか「地域枠推薦入試」とか名付けられた「地域枠」、いわば「地元生優先入試」です。私は東京生まれだから関係ない、大阪生まれだから無縁だ…という方も「募集要項」をじっくり読んでみてください。福岡大医学部など、祖父母が九州、沖縄、山口に住んでいればOKなのです。もっとも1浪まで、しかも現役・1浪合わせて1人1回限りという制限つきですが。

 先でも触れたように学費は大学選びの際の大きなポイントですが、ちょっと裏技的な調達法もあります。例えば、大阪府枚方市にある社会福祉法人・枚方療育園は、受験生の時点で面接などを経て“内定”していた高校生・浪人が医学部に合格した場合、6年間の学費を全額負担してくれます。その代わり、卒業後は枚方療育園の関連施設で10年間は勤務する条件になっています(厳密には6年間の修学資金を貸与し、10年勤務後は返還免除となります)。

 この制度は、進学先がどこの医学部でも構いません。たとえ、学費が最も高い帝京大医学部であっても、6年間は全額面倒を見てくれます。また、勤務地となる枚方市はへき地ではありませんから、都会暮らしにこだわるのであれば、一つの選択肢にはなるでしょう。

 ちなみに、この話を愛媛県で民間病院を経営しておられる方に話したところ、「うちだって、本当に10年いてくれるものなら、6年間の学費なんぞ2人でも3人でも出してやりますよ」と言われました。地方の医師不足は、それほど深刻だということでしょう。

 以前、九州の地方都市に住む開業医の方から、こんな相談を受けたことがあります。「めでたく東京の私立医科大に入学し5年生まで進んだ息子が、『郷里には帰りたくない、跡も継ぎたくない、東京で勤務医になるか、ビル診の開業医にでもなって生きていきたい』と言い出した。どう説得したらいいか?」という内容でした。東京生まれの彼女ができたことも理由の一つらしく、「こんなことなら、センター試験を無理矢理でも受けさせて、地域枠で地方国公立大に行かせるべきだった」と嘆いておられました。

 私はこんなアドバイスをしました。「卒業後、郷里に戻ってくる代わりに、お父様が出資なさって、東京に息子さん名義で小さな“お店”を出してやる、という約束をされたらどうですか。趣味に応じて小売業でも、バーのような飲食業でもいい。今は地価も下がっていて、先生なら買うこともできるでしょうし、テナントとして比較的廉価で借り上げることもできるでしょう。誰か信頼できる人を探して店を任せ、月に 1・2度、会計監査の名目で息子さんが上京できるようにする。ずーっと田舎暮らしと思うから息子さんは嫌がるのです。月に1・2度の上京は会計監査というより“ガス抜き”です。別に店自体はそう儲からなくていいんです。東京生まれの彼女が将来、奥さんになられるなら、彼女も東京に仕事名目で里帰りできるじゃありませんか」

 するとその開業医は「それは名案ですね。早速息子に相談してみます」と言っておられました。その後、このアドバイスが実現したかどうか聞いていませんが、都会と地方の格差は拡がるばかりです。都会の楽しさを知ってしまった息子、娘を呼び戻すには、時としてこれぐらいの奇策も必要になってくるのです。

 ところで、前回のブログに対し、「これからの歯学部はもはや絶望的なんじゃないか」という質問がありました。確かに歯科医は今飽和状態ですし、歯科国家試験も点数ではなく人数で絞り込もうとしています。ただし、それも昔のイメージからの発想で、歯科医は必ずお金持ちになれる、という時代ではなくなっただけで、今でも儲かっている歯科医はたくさんおられます。要はやり方次第です。つまり一般社会と同じく「歯科も競争社会に突入した」と思うべきです。

 医師の世界もすでに都会では競争社会の様相を呈しています。安閑と医者然としているだけでは以前のような高収入は得られなくなっているのはどこの世界も同じです。10年近くに及ぶ「ゆとり教育」によって、「楽してもいい暮らしができるんだ」などという幻想を信じ込まされたとしたらそれは悲劇です。親も子も “官”が誤って主導した「ゆとり」からきっぱりと足を洗い、いろいろな意味で私たちが若かったころの猛勉強の姿勢を取り戻さなくては勝てない競争社会に生きていることを、自覚するべきでしょう。

この息子の都会志向に悩む地方開業医へのアドバイスなるもの自体がものすごくバブリーな発想で、さすがに今どきそれはどうよとも思うし、それを「名案」だと感じてしまう父親というのも果たして親という以前に経営者としてどうなのよと思わないでもないんですが、ここで進学担当者の視点で見た現在の医学部入試のポイントというものが幾つか出ているのは注目されますよね。
例えば以前から現場の常識となっているように、昨今急増している地域枠の類というものは「大穴」として狙われているということ、そして学生にそうした制度利用を勧める側としては別に地域医療に対する高尚な志があるからとかそんなことはどうでもよくて、単に裏技的に使ってでも楽に医学部に入れる制度としてしか認識されていないらしいということがあります。
もちろん学生がどんな手を使ってどんな意志と共に入学しようが、将来を金で縛りさえすれば同じじゃないかとスポンサーたる自治体側では考えているかも知れませんが、前述のように何の沙汰であれ金次第という感覚で入学してきた人々が、おとなしく借金のカタに僻地奉公をするものだろうかという素朴な疑問はありますよね。

もう一点、医学部に入れば将来バラ色という中で、最後にとってつけたように歯学部は云々という記述が出てきますけれども(実際にとってつけたのでしょうが)、「今でも儲かっている歯科医はたくさんおられます」とは言うものの、それはやり方次第というよりもどれだけ既存の固定客を抱え込んでいるか次第ではないでしょうか?
その意味で新参の歯科医が儲かるかどうかもやり方次第だと取れる表現はフェアではないでしょうし、こういう記事を読んで今から医学部に進もうとしている若い人々にも同じようにバラ色の未来が用意されているかどうかは何とも言い難いわけですから、正直怪しげな商売の勧誘じみたものを感じないでもないですよね。
幾らなんでもこれはと感じた人間が少なからずだったということなのか、実際にコメント欄には記事に対するネガティブな意見が並んでいますけれども、逆にいえば医療の世界の常識は世間の非常識であるという古き格言?がここでも実証されたと考えると、なるほど世間並みの考え方とはこういうものなのかと蒙を啓かれたと考えるべきなのかも知れません。

今や国策として医学部定員は絶讚急増中であることは先日もお伝えした通りで、某大先生あたりは大喜びしているとしても心ある多くの人間が「本当にこのままで大丈夫なのか?」と危惧を覚えているところでしょうが、先の記事にも一般社会と同じく競争社会に突入したという表現が見られる通り、実のところ医者が世にあふれたところで世の中そうそう困る人間は多くはないようなのですね。
かつては厚労省あたりも本気で「医者が増えれば増えるほど医療費が増える」などと医師抑制論を唱えてきた時代もありましたが、現在では医師数がどうだろうが医療費は医療費であって総額でコントロールされるべきものということになっている、要するに後は業界内で勝手に配分を決めればいいでしょう?ということであれば、医師数が増えて困るということもないわけです。
昨今では田舎自治体病院あたりも「3000万も出せば助教授クラスが飛んでくる」とばかりに巨額の報酬で医者を釣ろうとする動きが盛んですけれども、むしろ国策として医者余りの状況を作り出した方が安く幾らでも医者を引っ張りやすくなる、結果として自治体も地域住人も安く大勢の医者が手に入って万々歳というものでしょう。
もちろん某大先生のように、医者を安く大勢抱え込めればそれに越したことはないという病院管理職の方々にとっても朗報であるのは言うまでもないですから、結局医者余り時代となっても国民のほとんどは何も困らないということになりそうですよね。

別に今さら医者の既得権益がどうとか言うつもりもありませんが、そうした時代になって現役医師の多数派を占めてくるようになるのが前述ような記事を信じて「医学部進学=将来安泰へのパスポート」という考えでやってきた方々だということになれば、おそらく医者というもののイメージもずいぶんと変わってくるだろうことは間違いありません。
無論そうした食っていくための生業としての医療が否定されるべきものでもないはずでし、世間並みの商業主義を医療の世界に導入せよとは社会的要請でもあるわけですが、それが今までにない良いものをもたらすこともあると同時に、今まで当たり前だった医療の何かを劇的に変えてしまう可能性も知っておかなければ「こんなはずじゃなかった」となってしまいますよね。
そういう意味で昨今見ていて先行するケースとして非常に興味深いのが新司法試験導入以来の弁護士業界の変質ぶりなのですが、文系知的エリートとしての弁護士という仕事に未だそれなりの幻想も抱いている自分らのような人間にとっては、こういうスーパーの特売じみた話を聞くと何やら夢もロマンもあったものじゃないと正直幻滅してしまいそうになります(苦笑)。

「破格の値段です」…法科大学院、学生争奪で正念場の冬(2010年12月11日産経新聞)

 法曹専門家を養成する各地の法科大学院で新年度入試が本格化し、熾烈(しれつ)な学生争奪戦が繰り広げられている。乱立気味と指摘される全国74校の統廃合を視野に文部科学省は、新年度入試の競争倍率が低迷するなどの“不人気校”に対し、助成金を大幅減額する構えをみせており、各校は戦々恐々。OB会による支援や授業料の全額免除を打ち出すなど、あの手この手で生き残りに躍起だ。

同窓会が支援

 「卒業生がこぞって応援しているというメッセージを学生に伝えたい」。京都産業大学の同窓会(会員数約9万7000人)は11月の総会で、法科大学院を積極支援する異例の決議をした。

 今後、同窓会員の弁護士事務所や企業の法務部門での研修受け入れなど、同窓会人脈を生かしたサポートを行う。今井一雄会長は「将来的には修了生の就職支援も行いたい」と話す。

 同窓会の動きを大学院側も歓迎。学生確保のため入試の日程を2回から4回に拡充するほか、10月以降の入試で合格した法学部出身者には授業料を全額免除することも決めた。

破格の減免

 こうした背景には、存続に向けた危機感がある。

 文科省は9月、法科大学院に対する公的支援の削減基準を提示。乱立状態に終止符を打つべく、統合・再編への圧力を強めた。

 具体的には(1)今回の平成23年度入試の競争倍率が2倍未満(2)過去3回の新司法試験の合格率がいずれも全国平均の半分未満-の基準に該当すると、24年度から助成金を削減する方針。

 こうした逆風の中、龍谷大(京都市)は授業料の大幅減免に打って出た。

 今年度入試の競争倍率が全国ワーストの1・06倍だった同大は、新年度から法学部出身者の授業料を免除し、法学部以外の出身者にも国立大と同等の80万4000円に設定。その上で約24万円の奨学金を個別に給付するとしており、実質的な授業料は50万円台になる計算。担当者も「破格の値段です」と自負する。

国立大は…

 ただ、低迷する法科大学院の多くは赤字経営に陥っており、「いつまで続けられるか分からない」と明かす大学関係者も。

 私大のように柔軟な減免策を取れない地方の国立大はさらに深刻だ。

 文科省の見直し対象に入る可能性がある島根大では、9月の前期入試で2・11倍の競争率を達成したが、後期の結果次第では定員割れの懸念が残る。

 地元弁護士会との連携など地域に根ざした教育には定評があるだけに、藤田達朗・法務研究科長は「地方と都市部では競争条件が違う。都市部の定員を減らして地方に人材が集まるようにするなど、見直しの前にやるべきことがあるはずだ」と文科省の“締め付け”に疑問を呈した。

正直破格の値段で卒業したとしても司法試験に合格できる当てがあるわけでもない、まして無事に弁護士資格を取得したところで働き口があるわけでもないと、未だ国際水準から遙かに遠い弁護士数に過ぎない現状ですら、たったの三年で収入が三分の一に激減するという冬の時代を迎えているのが司法業界です。
もちろん身近にいつでも相談できる弁護士が増えていいじゃないか、しかも安くて選び放題なら願ったり適ったりだという考え方もあるでしょうが、例えば医者の世界でもあまりに特定分野での数が増えすぎると一人当たりの症例数減少からレベルの低下を来すと言われているように、食うや食わずで携帯で仕事依頼待ちというワープアな弁護士の方々にどれほどの専門的技量が、そして職業的に求められるモラルが期待出来るのかと不安は感じますよね。
その意味で崩壊の実例として先行する司法業界が今後どういうことになっていくのかは興味が尽きないところですけれども、何より不安なのがこの先司法業界がどれほどトンデモな状況になって「新司法試験導入は大失敗だった」なんてことが社会的コンセンサスになったとしても、その失敗の経験が医療行政に何かしらフィードバックされるという期待が全く持てないというところでしょう。

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コメント

医者不足だ、医者余りだといった話もさることながら、疲れ果てた老医がいつになったら引退できるのかということももっと取り上げてもらいたいですね
村で唯一の医者は80過ぎてもまだ現役なんて話は本来美談でもなんでもないだろうjkと…

投稿: 通りすがりのただの人 | 2010年12月14日 (火) 16時43分

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