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2010年11月 6日 (土)

日本だけじゃないから無問題、とはさすがにいかないようで

世間では動画流出の話題で大賑わいな中、本日は久しぶりにテキサス親父にご登場いただきますけれども、まずは記事から紹介させていただきましょう。

テキサス親父が尖閣デモをスルーした日本のマスコミに一喝! 「アメリカのマスコミも同じだよ」(2010年10月28日ガジェット通信)

何でも言いたい放題で有名なテキサス親父が今度は尖閣諸島問題について語っている。その内容は渋谷で行われた大規模尖閣デモを日本のマスコミがスルーしたことについてだ。日本の巡視船に中国の漁船が体当たりしたことにまず言及し、両国で大規模デモがあったことを語る。この大規模デモはガジェット通信をご覧の方はご存じかもしれないが、10月2日に行われて数千人が集まったデモのことを指している。

この記事はガジェット通信でも取り上げ『2ちゃんねる』や『Twitter』を中心に話題になっており、多くのネットユーザーに知られることになったが、実はネットをあまり見ない一般の方はこの事実を知らないようだ。その理由はテキサス親父はこう指摘する「大勢の日本人からこうも言われたよ『このデモは、日本のマスコミからほとんど無視された』理由は、日本のマスコミは左よりで共産主義にかぶれてるんだ」と、ほとんどのマスコミが大規模デモをスルーした件をテキサス親父までも知っているようだ。もちろんこれは日本人から仕入れた情報。しかしこれに続いてこうも発言している。「本当? 日本のマスコミだけが左寄りだと思ってたら、大間違いだぜ米国もマスコミに苦しめられてるんだ」とアメリカも日本同様にマスコミの情報統制が行われているという。

日本ではこういったことを知るためには新華社のサイトに行き日本のデモのニュースを調べる必要があるんだ」と皮肉まではき、最後には「マスコミを変えるにはマスコミに広告を出してる会社の前でニュースを流してる最中にやるんだよ。そうすれば広告主はマスコミに圧力をかけてくる」とマスコミを変える方法まで伝授。

そんなナイスなテキサス親父の動画はニコニコ動画で観ることができる。

元動画についてはリンク先の記事から参照できますけれども、しかし「日本ではこういったことを知るためには新華社のサイトに行き日本のデモのニュースを調べる必要がある」とはけだし名言と言うべきですよね。
「マスコミは君たちのことなど気にしない。彼らを変えるのに必要なのは金の力だ」に始まる動画末尾の「助言」はまさしく昨今ネット界隈で執り行われている方法論に他なりませんけれども、昨今の彼らがどれほど金に困っているのかということを示す一つのデータがこちら新聞協会の記事でしょう。

新聞社2009年度総売上高は2兆19億円 経理委調べ(2010年10月26日日本新聞協会)

 経理委員会はこのほど、2009年度の新聞社総売上高推計調査結果をまとめた。新聞協会会員の日刊新聞95社(法人単位、スポーツ紙含む)の総売上高は、前年度比(以下同)6.4%減の2兆19億円。4年連続の前年割れで、過去20年で最大だった前年度以上の減率幅だった(ただし調査期間・対象社数は変動している)。販売収入は1.8%減。広告収入は15.6%減で、昨年に続き2けたの落ち込みとなった。

 総売上高は1368億円減少した。販売収入は217億円減の1兆2100億円。広告収入は883億円減の4791億円。その他収入は268億円減の3128億円だった。

 総売上高に占める各収入の構成比率は、販売60.4%(2.8ポイント拡大)、広告23.9%(2.6ポイント縮小)、その他15.6%(0.3ポイント縮小)だった。

 調査は、各社の決算書を基に、決算書未提出社は同規模社の平均的な数値などから推計し、算出した。総売上高は販売収入、広告収入、その他収入(出版・受託印刷・事業収入などの営業収入、営業外収益、特別利益)の合計額で、新聞社の総収入に相当する。

かねて新聞発行部数が絶讚大幅削減中であるとは当「ぐり研」でも繰り返しお伝えしてきたところですが、新聞社によっては目減り分を副業等で補っているという話も聞こえていただけに、実際トータルでどういう状況になっているのかという数字が出てきたことは非常に参考になる話で、特に注目していただきたいのが広告収入の前年比15.6%減という記録的な落ち込みぶりです。
まさにテキサス親父の言う通り、直接的なスポンサーへの働きかけが奏功したという形なんですが、特に昨今では新聞、テレビなど既存メディアの広告効果が非効率的なのではないかと疑われているだけに、何かマスコミ絡みで「祭り」があるたびにこれを機に広告出稿をやめますという企業も増えてきているようですね。
そんな中で当然のことながらネットというものの存在を既存メディアの側でも意識せざるを得ないということになるはずですが、面白いことにはこうした広告収入減少といった問題と縁遠いはずの公共放送NHKからもこんな話が出てきたというところです。

ネット本格配信を検討…NHK(2010年10月26日読売新聞)

独の受信料新制度にも注目

 NHKが番組のインターネット配信を本格化させる方向で検討を始めた。

 テレビとの垣根なしに番組がネットでも見られるようになれば、テレビの設置を根拠に徴収する今の受信料制度が変わる可能性がある。いち早くこの制度改革に着手したドイツの事情を踏まえ課題を検証する。

 高機能携帯電話などの普及が進む昨今、番組のネット配信は世界各国の公共放送が注目するところ。20日には、アジア太平洋放送連合(ABU)がテレビとネットの融合をテーマにしたシンポジウムを開催した。

 NHKは、放送後のニュースの無料配信や過去の番組の有料配信などを実施している。だが、著作権の問題に加え、放送を「無線通信の送信」と定義するなど放送法上の制約から、番組を放送と同時に配信する同時再送信はできない

 マカオなどでは、公共放送が既にニュースの同時再送信を始めているが、決して世界の大勢ではない。ABU会長を務めるNHKの今井義典副会長は18日の記者会見で「ブロードバンド普及国の日本でも、さらなるネット活用の環境を整備してほしい」と訴えた。NHKは29日に受信料制度等専門調査会の初会合を開き、自由なネット配信を行う上での財源制度にも留意した公共放送のあり方を議論していく方針だ。

 パネリストとして登壇したドイツの公共放送の一つZDFのデジタル戦略担当役員のローベルト・アムルング氏は、この点に関連して、「民間からは『デジタル空間には公共放送の役割はない』との声もある。しかし、公共放送には社会の安全弁の役目がある」と強調した。

 ドイツは現在、日本同様、テレビの設置を根拠に受信料を徴収。罰則制度もあり、不払い率は10%程度だ。

 しかし、インターネットの普及を背景に、まず2007年にネット接続できるパソコンなどから受信料を徴収する制度改革を行った。さらに13年施行を目標として、テレビの設置にかかわりなく、全世帯・全事業所から受信料を徴収できるよう法改正が行われる見通しだ。ただ、同時再送信はZDFでも著作権上の理由からまだ行われていない。

 NHKの日向英実・放送総局長は20日の定例記者会見で「ドイツ方式も一つの選択肢。受信料を支払っている方々の納得が得られるかがキーになる。その中でいちばんいい方法を模索していく」と述べている。

 シンポジウム後、読売新聞の取材に答えたアムルング氏は「07年の制度改革後、視聴者から『パソコンでテレビは見ない』と反発され、ならば設備の有無で徴収するのはやめようということになった。そもそもデータ上、公共放送を全く見ない人は極めて少なく、公共放送は支持されている」と説明する。

 とはいえ、全戸徴収の導入には異論はなかったのか。

 「政治家との間で激しい議論はあったが、最終的には政官双方がイニシアチブを取って枠組みを作った」と言う。ZDFからの働きかけについては、「圧力をかけるようなことはしていない」と語った。(旗本浩二)

 例によって福地茂雄NHK会長などは「視聴者目線で考えれば必然」などときれい事を言っていますけれども、どう見ても昨今の受信料不払いの増加が大きく影響しているのは見えすいた話であって、要するに「テレビがないから支払いません」式の話を法改正によって阻止しようという狙いが根底に隠れていることは疑いえません。
このあたり本当にNHKが公共放送として国民全員が負担して存続させるべき存在であるのなら、巨額の経費をかけて受信料を徴収するなどと回りくどいことをせずに税負担方式なりを目指すべきであろうし、一方で一企業としてタダ見はケシカラン!というレベルの話であればスクランブルをかけるなりして見たい人間にだけ視聴させるという方法論を選択すればいいだけの話だと思います。
彼らが模索するという「いちばんいい方法」がどんなものになるのかということからも彼らの本音が見えてくるのでしょうが、あれだけ民報がうらやむような金を掛けて番組を作っているわりにはずいぶんとお金には細かいという噂はしばしば耳にするところで、先日もちょうどこんな記事が出ていました。

NHKのど自慢、会場の埼玉・所沢市が400万円を負担(2010年11月5日朝日新聞)

 10月24日に放送された公開番組「NHKのど自慢」で、会場になった埼玉県所沢市が400万円以上の経費を負担していたことが4日、分かった。市民体育館(同市並木5丁目)の舞台やいすの設置など、番組に必要な会場の設営費で、市民からは「税金の使い道として納得しがたい」との声も。市は「共催事業として議会で説明済み」との立場だ。

 市によると、市制施行60周年にあたる今年の記念事業として、当麻よし子市長らがNHKに開催を求め、協定書を締結。制作などはNHKで、市は会場の確保や運営などを担当したという。

 市は当初、既存の設備を利用できる市民文化センターミューズ(同市並木1丁目)での開催を希望した。しかし、NHKから美術品の搬入などに支障があるとして難色を示され、市民体育館で舞台や座席などを新設。作業を東京都内の業者に委託し、設営費が415万円かかったという。

 また、市は会場を24日まで5日間押さえたが、「市の事業の実施」との理由で使用料は支払われていない。通常、約70万円かかるという。

 市は「NHKとの共催事業で、会場設営費は今年度一般会計予算に計上し、議会の予算審議を通じて説明している」などと主張する。

 また、NHK広報局は「出演料など番組制作にかかわる経費はすべてNHKが負担し、それ以外は会場整備費として自治体に分担してもらっている。協定書で自治体と明確な業務分担と経費分担を取り決めている」などと説明している。

 服部孝章・立教大社会学部教授(メディア法)は「NHKの番組は受信料で制作するのが前提なのに、自治体が経費を負担していることの説明はつきにくい。今さら名を売る必要のない自治体で税金を使い、のど自慢をやることが市民サービスと言えるだろうか」と指摘している。(西前輝夫)

失礼ながら「のど自慢」でどんな美術品を搬入する必要があるのかさっぱり判りませんが、田舎町の体育館でも平気でやっているような番組が今さら文化センターでは無理もないでしょうに、それに言いなりに公金を投じる所沢市も所沢市だとは言え、一声400万とはなんとも彼らの金銭感覚というものが判る話ではありますよね。
一方で先日はNHKの記者が例の野球賭博を巡る騒動の真っ最中に、相撲協会関係者に家宅捜索が入るという情報をリークしていたなんて話もありましたが、その処分が先頃ようやく決まったということです。

NHK 捜査情報漏えいの記者を処分、停職3カ月に(2010年11月2日スポニチ)

 大相撲の野球賭博事件をめぐり、NHK記者が警視庁による家宅捜索の情報を時津風親方(元幕内時津海)に知らせていた問題で、NHKは2日、報道局スポーツ部の男性記者(31)を9日付で停職3カ月にすると発表した。また監督責任を問い、福地茂雄会長を含む役員4人と、報道局長ら上司5人の計9人を2日付で減給処分にした。

 役員の減給額は、福地会長が50%を1カ月、日向英実放送総局長ら役員3人がそれぞれ30~20%を1カ月。

 記者会見した福地会長は「公共放送の信頼を傷つけた許し難い行為だが、証拠隠滅に加担しようなどという意図は認められず、警察の処分もなかった」などと説明。停職3カ月は「諭旨免職に次ぐ極めて重い処分」との認識を示し、この記者を記者職から外すとした。

 自身の処分について「経験を積んだ記者が起こした。記者教育に至らない点があり、組織の問題でもある」と述べ、減給額などは福地会長が決めたことを明らかにした。

 NHKなどによると、記者は7月7日午前0時ごろ、時津風親方に「あす賭博関連で数カ所が捜索されるようです。親方の部屋も名前が挙がっています」などの内容の携帯メールを送信した。家宅捜索は同日行われた。

 記者はNHKの内部調査に対して「最近(親方と)連絡を取れておらず、関係づくりもしたかった」などと説明。先月20日に「捜査に支障を来しかねない軽率な行為でした」とする始末書を警視庁に提出したという。

記者処分で意見230件=NHK(2010年11月4日時事ドットコム)

 NHKの男性記者(31)が大相撲の野球賭博事件をめぐる警視庁の家宅捜索情報を時津風親方に漏らしていた問題で、同局がこの記者を停職3カ月とした懲戒処分について、3日午前11時までに視聴者から約230件の意見が寄せられたことが分かった。NHKによると、多くは「処分が軽いのではないか」「報道機関としての姿勢を疑う」といった批判的な内容だったという。

こうした犯罪的行為に対する処分としてどう考えるかは人それぞれでしょうが、例の野球賭博など相撲協会関連の最近のメディアの報道ぶりを見るにつけ、何しろ当のNHKにしても大相撲中継をとりやめるなどといった厳しい対応をしてきただけに、ずいぶんと他人に対する態度と違うんじゃないか?と感じている人も多いんじゃないでしょうかね?
テレビ局と言えば先頃も「電波使用料は売上高のわずか0.14%!」なんて記事が出ていましたけれども、もともとが欧米に比べて破格の安値である上に一度獲得してしまえば終生そのままという既得権益であるわけですから、あれだけ細々とした仕分け作業に熱中している現政権の皆さん方がまさか電波利用料は聖域です、電波オークションもやりませんとも言うはずがありませんよね?
いずれにしても今まで大所高所から御高説を垂れ流してきたメディア各社にとってはずいぶんと風向きが悪くなってきたということでしょうが、実のところ電波利用料の8割以上が携帯電話等から徴収された料金で、テレビ局が支払っているのはわずかに3~4%に過ぎないということですから、国民の皆さんにとっても決して他人事ではないということは周知しておかなければならないでしょう。

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