« お産を取り巻く最近の話題から | トップページ | 今日のぐり:「餃子の王将 新倉敷店」 »

2010年10月16日 (土)

信用?なにそれ食べられるの?という某業界の話題

先日アメリカ発でこういう記事が出ていましたが、「どうせやらせばかり」なんて日本にとっても人ごとではない話ですよね。

米国マスコミの信用のなさは日本以上?ニュース報道と議会を信用せず、軍隊を信用する米国人(2010年10月14日JBpress)より抜粋

米国人の6割は、メディアの報道に疑問を持っているという世論調査が出た。メディアに対する不信感は、1970年に調査が開始されて以来最悪となった。

 これは、9月末に米ギャロップが発表した毎年恒例のメディアに関する世論調査の結果だ。「新聞、テレビ、ラジオなどのマスメディアは、ニュースを十分に、正確に、公正に報道していると思うか?」という質問に対し、57%が「そう思わない」と回答した。

 これが「新聞のニュース」に限定すると、信頼していない人は75%。「テレビのニュース」に限定すると、78%が信頼していないと答えるという惨憺たる結果となった。

テレビニュースの「やらせ」は当たり前?

 1年ほど前、保守系の草の根運動「ティーパーティー」が盛り上がり始めた頃、この運動を熱烈に支持した保守系テレビ局「フォックス」のニュース番組が、ティーパーティー集会に集まった人数を実際より数倍多く報道した。このニュースを伝える映像に、過去の関係のない集会のカットを挿入し、あたかも数万人が集まったかのように見せた。

 日本なら「やらせ」として大問題になるような問題も、こちらでは夜のニュースパロディー番組で話題になるくらいで終わってしまう。周囲の反応を聞いても「どのニュースもどうせやらせばかりだから」と冷めた反応だ。

 米国では、政治的信条によって読む新聞や、見るニュースが変わってくる。特にテレビの棲み分けが極端で、保守系、リベラル系、穏健派と政治色を全面に出し、かなり偏った報道をする。

 メディアの信頼度についての世論調査が始まった70年は、7割の人がメディアの報道のあり方を「信用している」と答えていた。

 その後のテレビニュースの台頭と平行して少しずつ信用度が下がっていくが、大幅に減り始めるのは2000年代に入ってからだ。

 元々米国では全国紙を読む人の割合が非常に少なく、地元の新聞を情報源としている人が多い。しかし、この10年で多くの小さな新聞社が倒産したか、大きなメディアグループに買収されるかして、さらなる新聞離れが起こった。その分、ニュース源としての役割が大きくなったのが、テレビである。

 しかし、ケーブルテレビ局が勢力を増してきてから、テレビニュースは熾烈な視聴率競争に突入し、どの局のニュース番組もエンターテインメント色の強い、視聴率目当ての演出が目立つ。そしてイラク戦争の報道のあり方や、ブッシュ政権のあからさまな報道統制が、視聴率の伸びとは裏腹に、ニュースに対する不信感を増大させた。

「公正な報道は死んだ」

 問題は多くの米国人が、単にメディアを信用していないという気持ちだけでなく、昨今のニュースに対して憎悪、侮蔑とも言えるほどの強い嫌悪感を持っていることだ。

 周囲に聞いても、辛辣で感情的な意見が返ってくる。

 「所詮ビジネスだから利益優先。巨大ビジネスはどんな業界でも信用できない。公正な報道は、メディアのビジネス化とともに死んだ

 「そもそもテレビニュースに出てくる記者やアンカーの誰もが容姿端麗で、太っている人がいないこと自体が変だ。ジャーナリズムや内容優先なら、このような人選にはならないはず」など、メディアに関する話になると誰もがにわか評論家になる。

 イラク戦争が始まってから、「新聞は読まない」「テレビニュースも見なくなった」という話もよく耳にする。極端だったり、思わず笑ってしまう意見も多いが、それでもビジネスとしてのメディアの本質を嗅ぎ取り、拒否する様子が伝わってくる。
(略)

興味深いことに軍隊経験者が多いアメリカで軍の信用が高いというのは理解出来るんですが、日本においても長年のメディアのネガティブキャンペーン(笑)にも関わらず信用度が一番高いのが自衛隊で、逆にマスコミや政治家は信用度が低いという、アメリカと全く同じ傾向を示していることは注目に値すると思いますね。
かねてマスコミ業界というところが自前の悪行に関しては華麗にスルーする一方、他人のバッシングにばかり精出してきた歴史があるわけですが、そうした長年にわたる不断の努力も結局大して実を結んではいなかったと言うことになるのでしょうか、このところマスコミ業界の信用の凋落ぶりは著しいものがあります。
中でもネット媒体の発達で情報伝達のメディアとして新聞などという時代遅れのものはいらないんじゃないかとしばしば言われるところですが、当の彼らの方では必至にそうした世間の声を否定しようと頑張っているようで、すがすがしいほどの自画自賛記事が並んでいるのは興味深いですね。

「新聞は必要」92%…読売世論調査(2010年10月15日読売新聞)

 読売新聞社が15日から始まる第63回新聞週間を前に実施した全国世論調査(面接方式)で、情報や知識を得るために新聞は必要だと思う人は92%(昨年91%)に達した。

新聞の報道を信頼できるとの回答は87%(同85%)だった。

 新聞が「必要とする情報や日常生活に役立つ情報を提供している」は88%(同88%)、「事実やいろいろな立場の意見などを公平に伝えている」は70%(同69%)、「国民の人権やプライバシーを侵さないように気を配っている」は76%(同74%)となった。

 調査は9月25~26日に実施した。

マスコミ倫理懇:社会環境の激変、直面する課題は--全国大会報告(2010年10月4日毎日新聞)より抜粋

 「激変するメディア環境にどう向き合うか」をメーンテーマに、新潟市で9月30日から2日間、マスコミ倫理懇談会全国協議会の第54回全国大会が開催された。各報道機関から約350人が参加、全体会議のあと七つのテーマに分かれて討議した。1年前に交代した民主党政権はまだ地歩を固めきれず、大阪地検特捜部の証拠改ざん・隠ぺい事件では検察捜査のあり方が問われている。報道機関が直面する課題を取り上げた、四つの分科会の内容を報告する。
(略)
 ◆ネット時代のジャーナリズム
 ◇膨大な情報量、利用者に戸惑い

 「ネット時代のジャーナリズム」分科会では、まずニュースサイト「J-CASTニュース」発行人、蜷川真夫氏が講演。インターネット上でのニュースの読まれ方などを分析したうえ、「ネット情報は信用性が高くない」とされていることについて、「100%の信用性はないが、80~90%はある。読者も暗黙のうちに了解していて、だからこそ、ネットのニュースには既存メディアにない幅や奥行きが出る」と説明した。

 また、共同通信社デジタル戦略本部の浜村寿紀氏とTBSテレビ報道局担当局次長の大山寛恭氏がそれぞれの立場から報告。大山氏は、記者が入れない鳩山由紀夫首相(当時)と側近たちの居酒屋での会合の様子を出席者が簡易ブログ・ツイッターで“実況中継”した出来事や、民主党代表選のネット上での動画配信(実験)に同時期に最大9万6000件のアクセスがあったことなどを説明した。

 ネット環境の整備が進み、受け手側が選べる情報の量は10年間で530倍になったともされる。利用者側はどのルートから情報を得ていいものか戸惑い、メディア側も読者のニーズがつかみきれていない状況が続いている。分科会では「日本で『ネット世論』というものに影響力はあるのか」や「時間も手間もかかる調査報道は、厳しいメディアの経営環境の下で成り立つのか」などの議論が交わされた。【滝野隆浩】

 ◇曽我ひとみさん「取材に一定のルールを」

 「帰国後の報道は想像をはるかに超えていた。私たちの行動はつぶさにニュースとなり、浦島太郎状態の私は困惑するだけでした」。全体会議の講演で、拉致被害者の曽我ひとみさん(51)は02年に北朝鮮から帰国した当初の心境をそう語った。

 約1時間の講演テーマは「取材される側と取材・報道する側」。大部分の時間は北朝鮮での厳しい生活ぶりなどの紹介に充てたが、最後は「取材される側」の戸惑いに触れた。家族を残していた時期に「一番心配したのは北朝鮮の組織が私の行動をどう受け止め、家族にどんな影響をおよぼすか、毎日そればかり考えた」という。それなのに一部の報道機関が家族の住所を記載した。「これにはさすがに怒りが込み上げた」。珍しく強い言葉が口をついた。

 そして、「取材する側もされる側も、一定のルールを守ることが基本になければいけないのではないか。『報道の自由』という言葉を耳にするが、そこに取材される側の状況や立場は考慮されないのか。知り得たすべてを公表すればいいというのか。この思いは家族が日本に来て特に強くなりました」と切々と述べた。最後は「拉致問題を風化させないためにも、マスコミの皆さんも訴え続けてください」と訴えた。【合田月美】

特集:「毎日ジャーナリズム」とは 岸井・毎日新聞主筆×久保田・TBSアナウンサー(2010年10月2日毎日新聞)より抜粋

 ◇社会をいい方向に変えるために行動し、読者と一緒に考え続けていく

 情報・通信環境が劇的に変化する現代、“老舗メディア”である新聞のあり方が問われています。日本で最も歴史ある日刊紙・毎日新聞はこの時代とどう向き合うべきなのか。岸井成格主筆(66)に、TBSアナウンサー、久保田智子さん(33)が聞きました。岸井主筆は「時代の本質を深く掘り下げ、読者と一緒に考える新聞づくりをしていく」などと語りました。
(略)
 久保田 岸井さんにとっては、地方での経験と政治報道がつながっているんですね。

 岸井 初任地で水俣病という問題に出合い、そして環境問題や政治報道にかかわり続けた自らのこれまでをつらつら考えていると、ジャーナリズムとは何かということに思い至ります。ジャーナリズムの使命は、まずは事実関係をできるだけ正確かつ迅速に伝えること。これが第一義ですが、事件や事故は次々と起こるから一つのことをやっている余裕がなくなる。本来やるべきは、本質に迫り、ずっと追跡して原因を突き止め、そのための対策をどうしたらいいか考えていくことでしょう。

 そのためには、テーマによってキャンペーンをやらなければいけない。これからの時代のジャーナリズムのあり方として、ここが一番問われるのでしょうね。毎日新聞は新聞協会賞を06年から4年連続受賞しましたが、08年の「アスベスト被害」、09年の「無保険の子」は2年連続、キャンペーンによる受賞です。それから、多数の子爆弾が飛び散り地雷のようになって子供らを傷つける「クラスター爆弾」の廃絶キャンペーンもやりました。ある外交官が私に、「毎日が書かなかったら国際的な流れにならなかった」と言いましたよ。

 久保田 毎日新聞は全体としては中立なのに、コラムが多くて、しかも、そこには個性とか主張がありますね。特に65歳の専門編集委員、松田喬和さんが若い記者に交じって首相番をなさっている。
(略)
 岸井 新聞とテレビは持ち味というか、役割が違うのですよ。映像という強い武器で国民に直接伝えるテレビとは違って、紙の新聞はじっくり真実を見極め、掘り下げていかなければならない。4月から毎日新聞は紙面改革をしていて、第一報と同時にその問題の背景を分析・検証・追跡していく姿勢を明確にしました。まだ試行錯誤の状態ですが、いまどんな時代を生きているのか、どう変わろうとしているのかということを、読者の皆さんと一緒に考えていきたいですね。
(略)
 久保田 主筆として今後やっていきたいことは何ですか。

 岸井 意外に知られていませんが、新聞社というのは実に多くの事業を主催しています。高校野球のセンバツ大会や都市対抗野球、ニューイヤー駅伝などのスポーツ関係。それから毎日出版文化賞、日本音楽コンクール、毎日書道展、本因坊戦に名人戦。挙げればきりがないくらいあって、それぞれにかかわる人たちの活躍をこれからはもっと伝えていきたい。また、「点字毎日」は1922年の創刊以来90年近い歴史を持っています。これは世界に誇れる事業だと思っています。

 もっといえば、日本の伝統文化を積極的に支えていきたいですね。私が大好きな相撲はもちろんのこと、歌舞伎や能、日本建築など。日本の文化というのは実は、世界に注目されている
(略)
 一番大切なのはやはり、「毎日ジャーナリズム」の原点であるキャンペーンでしょうね。伝えるだけではなくて、社会をいい方向に変えるために行動する新聞、読者と一緒に考えていく新聞です。毎日ジャーナリズムがなくなったら、日本のジャーナリズムも民主主義も成り立たない--そういわれるくらいの新聞づくりをオール毎日の力でやっていきたいと思っているんです。

いやあ、「毎日ジャーナリズムがなくなったら、日本のジャーナリズムも民主主義も成り立たない」とはなかなか誇大妄想…もとい、気宇壮大でよいですよね…
しかしまあ、言いたい放題言うのはいいんですが、毎日新聞あたりが「我々のおかげでクラスター爆弾の問題が知られるようになった」だとか「我々は世界からも注目される日本の伝統文化を支えている」だとか言っていると、これはもうネタにしか見えないんですが気のせいなんでしょうかね?(苦笑)
毎日新聞が日本の伝統文化というものにどのような態度でもって接しているのかが推察されるのが先日掲載されたこちらの話なんですが、わずか三日ほど前の記事に関わらずさっそく削除されているのがさすが毎日、こういう場合の対処慣れしているなという感じでしょうか?

セーラー服と詰め襟 大分県臼杵市・内川義一郎(79歳)(2010年10月11日毎日新聞)

 以前から気になっていたことですが、いまだに多くの中学、高校で制服がセーラー服と詰め襟に規制されています。特に公立の学校ではこの服装が多いように思われます。

 若いときに知ったことですが、もともとセーラー服と詰め襟は軍人の制服で、詰め襟は主に士官の軍服であり、セーラー服は海軍の下級兵士、水兵の制服だったそうです。

 それが軍国主義全盛の戦前から、戦中そして戦後の今日まで、男子学生は詰め襟、女子学生はセーラー服と定められてきたようです。

 今や戦後も65年を経過しています。もうこの辺で学生たちを軍服姿から解放できないものでしょうか

 伝統ある制服でしょうが、平和国家を祈念している国として、過去にとらわれることなく軍隊色の濃い制服をなくして、男女ともに明るく和やかな服装にしてはいかがでしょうか

 男子は士官、女子は水兵の軍服姿は、先進国ではあまり例のない学生姿です。

 先般広島で行われた平和記念式典では、アメリカ大使や国連事務総長をはじめ世界74カ国が参加していましたが、その中で男女2人の学生が平和の鐘を撞(つ)いていました。その服装がセーラー服と詰め襟でなかったことに、深い感銘を受けました

 

口で唱える百万遍の平和より、軍事色のない穏やかな学生姿こそ世界平和への一歩だと確信いたします

ま、口で百万遍平和を唱えるよりも平和実現のために大切なことはあるだろうということには全面的に同意いたしますが、軍が由来であることが伝統排除の対象となるのであれば、服装だけに限っても背広もトレンチコートも元軍服由来ですし、PCやインターネットからGPSに電子レンジ、サランラップから鍋のテフロン加工に至るまでことごとく軍事技術由来で日本から排除しなければなりませんね(笑)。
伝統文化を尊重する毎日新聞としては日本人は自然に囲まれて野山で暮らしていた太古の時代へ還れと言いたいのかも知れませんが、こうまで軍というものを忌避するのが社会からの信用度という点で大差をつけられたことの意趣返しであるということなのか、いずれにしても見苦しいという他はない話です。
見苦しいと言えば先日の尖閣諸島の一件でも毎日はじめマスコミ諸社は素晴らしい一致団結ぶりを示したことは記憶に新しいところですが、世間の暖かい視線に答えてこんな逆ギレめいた言い訳をしてきているというのですから恐れ入ります。

木語:どこが外交敗北だ=金子秀敏(2010年10月14日毎日新聞)

 尖閣諸島沖で中国漁船が日本の巡視船に衝突した事件処理は「戦後最大の外交敗北」だ--。自民党の小野寺五典氏が9月30日の衆院予算委で追及した。副外相の経歴があるから素人ではない

 中国の圧力で中国人船長を釈放したことが外交敗北らしい。世論調査でも「検察が中国人船長を釈放した判断は適切だったか」の質問に「適切でなかった」が74%だ(毎日新聞10月4日)。日本中が冷静さを欠いている

 もしも小野寺氏が外相なら、船長を起訴して裁判にかけたのか。それで「外交勝利」したのか。中国は必ず対抗措置をとる。現に、事件直後から現場付近に漁業監視船2隻を出動させ、巡視船と対峙(たいじ)させた。長引けば、東シナ海で操業する日本漁船はこわくて漁に出られなくなる。武力衝突の可能性もあった。

 だが、船長が釈放されると、あうんの呼吸で菅直人首相と温家宝首相の廊下懇談が実現し、あうんの呼吸で、漁業監視船が現場を離れ、東シナ海の緊張は緩和した。日本が島の実効支配を失ったわけではない。危機回避の外交がなんとか機能したではないか。このどこが「戦後最大の外交敗北」で「不適切」なのか

 では、首相官邸の検察への政治介入が不適切なのか。かつて在日米軍基地にからむ違憲訴訟で、米国の駐日大使は外相と会談したり最高裁長官と密談し、激しい外交圧力をかけた。結局、最高裁は合憲違憲の判断をしなかった。「高度な政治判断」の伴う「国家の統治行為」は、政府の専権事項であるとした。「統治行為論」という。

 外交の本質は、対外関係に関する高度な政治判断であり、政府の統治行為である。仙谷由人官房長官が検察への政治介入を認めないのが、高度の政治判断によるものなら不適切ではない。問われるのは、いい結果が出たかどうかである。

 それでは、外国の圧力を受け入れたことが敗北なのか。前回本欄で紹介したように、船長釈放を求めたのは中国だけではない。米国もクリントン国務長官が日米外相会談で「事件の即時解決」を求めた。前原誠司外相は「まもなく解決」と答え、その翌日、地検が船長釈放を発表した。

 国務長官の圧力はまだある。米国産牛肉の輸入規制の緩和を求めた。前原外相は農相に事前の協議なく「検討する」と答えた。日本の独自資源であるイランのアザデガン油田から撤退せよという要求も外相はのんだ。日本が撤退すれば権利は中国に渡るだけなのに押し返せなかった。こっちのほうが敗北ではないのか。(専門編集委員)

平素は必至に他人のあら探しをしたり、世論調査というものにあれほどご執心なマスコミが急に「問われるのは、良い結果が出たかどうか」だの「日本中が冷静さを欠いている」なんてことを言い出せば何か怪しいじゃないかと考えるのが普通でしょうが、まあ毎日新聞の主張の是非は国民一人一人が考えればいいことではないかとは思います。
一方で我々が問題にすべきは、成田闘争などという昭和時代の遺物が今どきしっかり記事になっている一方、三千人が参加し世界中から注目された尖閣問題のデモ行進は華麗にスルーされる、そうした彼らの判断基準というものがどこにあるのかということではないでしょうかね?
ま、彼らとしてもこの道で生きていくということを経営判断として行ったわけでしょうから、今後はその判断が正しかったかどうかを歴史に問うていくことになるのだとは思います。

さて、新聞業界のみならずテレビ業界も昨今経営的に苦境であるということは何度かお伝えした通りですが、そのテレビ業界が一斉に反発の声を上げたというのが先日出ていたこちらの話題です。

【ZOOM】ニュース映像、証拠になる? TV局反発「今後取材できぬ」(2010年10月5日産経新聞)

 ■刑事裁判で無断提出  

 平成20年2月の海上自衛隊イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故をめぐる刑事裁判で、被告の海上自衛官2人の弁護側が事故を報じたテレビ局のニュース映像を証拠として無断で提出、横浜地裁に採用されたことが波紋を呼んでいる。局側は弁護士や裁判所に抗議したものの、オンエア済みのニュース映像は公共のものとしてとらえるべきだとする意見もあり、「報道の自由」との間で微妙な立ち位置を迫られている。(佐久間修志)

                   ◇

 証拠採用されたのは、清徳丸の僚船の記者会見などを放映したNHK、日本テレビ、TBSのニュース映像。法廷でも上映され、弁護側は「僚船の人の話が変遷していることを示す不可欠の資料」と話す。

 3局は9月上旬までに、「放送目的外で映像が使用された」として、弁護側と地裁に抗議した。理由は、そもそも映像は放送名目で撮影されている▽裁判に使用される可能性があっては、今後の取材に応じてもらえなくなる▽ひいては、公権力で暴けない事実を白日の下にさらす報道の役割を果たせなくなる-という論理だ。

 日本テレビの細川知正(のりただ)社長は9月27日の定例会見で「目的外使用は、取材先との信頼を損なう」と証拠採用を批判。NHKやTBSも同様の見解を示す。

 弁護側は「検察も裁判所も問題視していない」と冷ややかだ。「テレビ映像はオンエアされた時点で公共のもの。公正な報道をうたうテレビ局なら、自らも公正であってほしい

 ◆過去の判例は

 テレビ映像の証拠採用については、「条件付きで認められる」とする最高裁判断がある。昭和43年1月、学生と機動隊とが衝突した「博多駅事件」をめぐり、福岡地裁が放送4局に映像の提出を命じ、4局が拒否した特別抗告審に対する決定だ。

 最高裁は、報道の自由を「十分尊重に値する」としながらも、「公正な裁判という憲法上の要請があるときは、制約を受けることもある」と指摘。犯罪の性質や態様、軽重、映像の証拠価値などと、報道の自由に及ぼす影響とを比較して決めるべきだと判断している。

 この判断の前には、放送局のとなえる「映像の放送目的外での使用禁止」の原則は絶対ではない。だが、報道の自由は「ずっと主張しないとハードルが低くなる」(星野誠TBS報道局長)という恐れをはらむだけに、放送局も映像を自主的には差し出せない。

 別の民放幹部は「弁護士から証拠提供の要請が来ても、自分たちでは提出の判断はしない。裁判所の提出命令まで待ち、出たら応じるという形をとる」と打ち明ける。

 ◆新聞の場合は

 同じ報道機関でも、新聞はどうか。日本新聞協会によると、記事が裁判で証拠採用されたことに抗議したケースは、「あまり聞いたことがない」という。

 この差について、上智大学新聞学科の田島泰彦教授は「保存が前提となっている新聞と、法律上、特別な場合を除いて保存が義務づけられてない放送の違いが、マインドの差になっている」と分析する。

 加えて、民放幹部は「文字と違って、映像は顔も声も出る『一次資料』に近く、新聞記者でいえば取材メモに近い」とする。日本新聞協会も、編集前の映像を証拠対象とすることも検討されるべきだとした和歌山毒物カレー事件の地裁判決などに対しては、懸念を表明している。

 ただ、こうした事情を差し引いた上で、田島教授は「社会的には、オンエアされたものはオープンであるべきだという流れは出ている」と指摘。「テレビ局も社会と認識のズレが生じる前に、どこまで許容できるのか、合意を探る時期に来ている」と提案している。

「目的外使用は、取材先との信頼を損なう」などと言われると、なるほどかつてはオウム事件に絡んで坂本弁護士一家殺害事件など色々あったなと思い出される話で、彼らがどれほど世の中の信頼を損ねてきたのかと改めて認識させられますよね。
こうまで体を張って報道の自由を守り抜こうと堅い決意を固めている彼らマスメディアですけれども、相も変わらずこういうことをやっているというのは結局何を言っても口先だけと思われても仕方がないところではないでしょうか?

NHK記者、捜査情報漏らす=野球賭博めぐり相撲協会関係者に(2010年10月8日時事ドットコム)

 NHKは8日、大相撲の野球賭博をめぐる事件で、報道局スポーツ部の30代の男性記者が、他社から聞いた「あす家宅捜索が行われる」との情報を、捜索前に対象になっている日本相撲協会関係者にメールで送っていた、と発表した。
 NHKの冷水仁彦報道局長らによると、記者は7月6日、東京・両国国技館で取材中に、他社の記者から「あす警察の捜索が行われるようだ」という話を聞いた。男性記者は7日午前0時ごろ、捜索対象になっている関係者に「あす警察の捜索が数カ所に入るようです。がせ情報だったらすいません。他言無用でお願いします。ばれたら大変な問題になりますから」などという趣旨の携帯メールを送信したという。同日午前、実際に家宅捜索が行われた。
 最近になって、男性記者が捜索情報を事前に漏らしていたといううわさをNHKが把握。10月6日、記者から事情を聴いたところ、メールを送ったことを認めた。このため、NHKは7日に同局関係者が警視庁に事情説明した上で、記者が8日、警視庁に出向いて経緯などを説明したという。
 記者はNHKの調査に対し「(情報の)真偽を確かめようと思ったことと、このところ連絡が取れなかったので、メールをきっかけに関係づくりをしたかった」などと話しているという。また、記者が局内の事件取材担当者に連絡を取ったことはない、としている。
 記者は約3年前からスポーツ部に所属し、昨年夏まで相撲を担当。野球賭博問題などの不祥事を受けて、他の担当から大相撲取材の応援に来ていた。

【NHK記者漏洩】「あす捜索」情報は「スポーツ紙記者から聞いた」(2010年10月10日産経新聞)

 大相撲の野球賭博事件をめぐり、NHK報道局スポーツ部の男性記者が7月、警視庁による家宅捜索の情報を直前にメールで流していた問題で、記者は「捜索情報はスポーツ紙の記者から聞いた」と話していることが9日、NHK関係者への取材で分かった。

 記者は問題発覚後、NHKの聴取に対して「捜査妨害になるとは思わなかった」と説明。メールには「ばれたら大変な問題になります」と記述していることから、不適切さは認識していたものの、捜索前の証拠隠滅につながる恐れを理解していなかったとみられる。

「遺憾」「残念」繰り返す 捜査情報漏洩でNHK幹部ら(2010年10月8日産経新聞)

 NHKは8日、記者会見して捜査情報漏えいを発表。情報管理や取材手法をただす声に冷水仁彦報道局長らは硬い表情で「遺憾」「残念」と繰り返した。冒頭に「視聴者の皆様に深くおわび申し上げる」とのコメントを読み上げたが、謝罪の言葉はほとんどなかった

 会見は午後4時から東京・渋谷のNHK放送センターであり、冷水局長のほか、坂本忠宣報道局編集主幹が出席。約50人の記者が詰め掛け、約70分間行われた。NHKでは平成20年、放送前のニュース原稿を利用した報道局記者ら3人によるインサイダー取引事件が発覚。質疑では「今回も他社からではなく、NHK内部から得た情報を漏らしたのではないか」などと厳しい質問が相次いだ。

 冷水局長は当初「記者はNHK内部の情報に接触していない」と強い口調で否定したが、根拠を問われると「引き続き調査する」とトーンダウンしていた。

この一件ではNHKに抗議が殺到しているとか、受信料支払い拒否がまた増えるんじゃないかとか社会的余波も大きいですけれども、結局この人たちはまともな社員教育もしていないということなのか、職業に従事するに当たって最低限必要な倫理観を叩き込まれていないということなのでしょうかね?
とりわけ隠蔽体質の根強いかの業界にあって毎回これだけネタが出てくるところに驚くやらあきれるやらですが、この調子ですと内部にはまだまだ隠された斜め上な話題が満載されていそうですから、今後も何かと話題を提供してくれることだけは期待しておいていいんでしょうね。
それにしても往時はあれほど隆盛を極めた巨大メディアの末路が、よもや単なるネタソースにまで堕ちようとは、誰も考えもしなかった事態かも知れませんね…

|

« お産を取り巻く最近の話題から | トップページ | 今日のぐり:「餃子の王将 新倉敷店」 »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

コメント

>口で唱える百万遍の平和より、軍事色のない穏やかな学生姿こそ世界平和への一歩だと確信いたします。

すいません。細かいことに反論して申しわけないのですが。。世界平和は永久に来ないと認識することこそ
日本の次世代にとって有用であると思います。徴兵制のある国が日本のまわりにどれだけあるか
を認識する必要があると思います。特に問題は、日本の知識人における軍事知識の欠如です。
私は日本がスイスのように1家に1丁銃があったり、徴兵制が必要とは思いませんが、予備役将校訓練課程(ROTC)を
大学課程に組み込むことは有用であると考えます。 常識・教養(軍事知識)のない大学生が増えることは将来
極端な方向に走る可能性がありかえって危険であると思います。

投稿: 京都の小児科医 | 2010年10月17日 (日) 10時25分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/49750020

この記事へのトラックバック一覧です: 信用?なにそれ食べられるの?という某業界の話題:

« お産を取り巻く最近の話題から | トップページ | 今日のぐり:「餃子の王将 新倉敷店」 »