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2010年10月20日 (水)

絶讚炎上中 「KY」朝日がまたやった

今さらマスコミが嘘、捏造、ごまかしといった作業に精出していると言っても驚きませんが、世間的にはまだまだ彼らも相応の信用が残っているようで、マスコミが大きく扱ったといえば何も知らない人たちは「それは大変だ!」と感じてしまうものらしいですね。
先日朝日新聞が一面トップで大々的に報道したのがこちらのニュースですが、わざわざ「朝日新聞の情報公開請求に対し開示された医科研病院の審査委の議事要旨などによると」なんて誇らしげに書いているくらいですから、独自取材による朝日入魂の記事ということなんでしょうが、まさにそれ故にこそ朝日カラーが全開であると大きな話題を呼んでいるところです。

東大医科研でワクチン被験者出血、他の試験病院に伝えず(2010年10月15日朝日新聞)

 東京大学医科学研究所(東京都港区)が開発したがんペプチドワクチンの臨床試験をめぐり、医科研付属病院で2008年、被験者に起きた消化管出血が「重篤な有害事象」と院内で報告されたのに、医科研が同種のペプチドを提供する他の病院に知らせていなかったことがわかった。医科研病院は消化管出血の恐れのある患者を被験者から外したが、他施設の被験者は知らされていなかった

 このペプチドは医薬品としては未承認で、医科研病院での臨床試験は主に安全性を確かめるためのものだった。こうした臨床試験では、被験者の安全や人権保護のため、予想されるリスクの十分な説明が必要だ。他施設の研究者は「患者に知らせるべき情報だ」と指摘している

 医科研ヒトゲノム解析センター長の中村祐輔教授(4月から国立がん研究センター研究所長を兼任)がペプチドを開発し、臨床試験は08年4月に医科研病院の治験審査委員会の承認を受け始まった。

朝日新聞の情報公開請求に対し開示された医科研病院の審査委の議事要旨などによると、開始から約半年後、膵臓(すいぞう)がんの被験者が消化管から出血、輸血治療を受けた。医科研病院はペプチドと出血との因果関係を否定できないとして、08年12月に同種のペプチドを使う9件の臨床試験で被験者を選ぶ基準を変更、消化管の大量出血の恐れがある患者を除くことにした。被験者の同意を得るための説明文書にも消化管出血が起きたことを追加したが、しばらくして臨床試験をすべて中止した。

 開示資料などによると、同種のペプチドを使う臨床試験が少なくとも11の大学病院で行われ、そのすべてに医科研病院での消化管出血は伝えられていなかった。うち六つの国公立大学病院の試験計画書で、中村教授は研究協力者や共同研究者とされていたが、医科研病院の被験者選択基準変更後に始まった複数の試験でも計画書などに消化管出血に関する記載はなかった

 厚生労働省の「臨床研究に関する倫理指針」は「共同で臨床研究をする場合の他施設への重篤な有害事象の報告義務」を定めている。朝日新聞が今年5月下旬から中村教授と臨床試験実施時の山下直秀医科研病院長に取材を申し込んだところ、清木元治医科研所長名の文書(6月30日付と9月14日付)で「当該臨床試験は付属病院のみの単一施設で実施した臨床試験なので、指針で規定する『他の臨床研究機関と共同で臨床研究を実施する場合』には該当せず、他の臨床試験機関への報告義務を負いません」と答えた。

 しかし、医科研は他施設にペプチドを提供し、中村教授が他施設の臨床試験の研究協力者などを務め、他施設から有害事象の情報を集めていた。国の先端医療開発特区では医科研はペプチドワクチン臨床試験の全体統括を担う

厚労省は朝日新聞の取材に対し「早急に伝えるべきだ」と調査を始め、9月17日に中村教授らに事情を聴いた。医科研は翌日、消化管出血に言及した日本消化器病学会機関誌(電子版)に掲載前の論文のゲラ刷りを他施設に送った。論文は7月2日に投稿、9月25日付で掲載された。厚労省調査は今も続いている。

 清木所長は論文での情報提供について「朝日新聞の取材を受けた施設から説明を求められているため、情報提供した」と東大広報室を通じて答えた。(編集委員・出河雅彦、論説委員・野呂雅之)

一見すると他の多くの方々も指摘されている通り何とも要領を得ない記事ですが、世界でも指折りの大新聞朝日が一面トップで報じるくらいですから、「東大医科研というところはどんなトンデモ施設なんだ!ケシカランじゃないか!」と誘導された人間も多かろうというものですよね。
朝日ではこれに続く一連の記事のみならず社説でまで同「事件」を取り上げて「研究者の良心が問われる」とまで言い切っているわけですが、こういう社を上げての一大キャンペーンの余波というものが思わぬところにも波及しているようで、例えば株式相場などでも早速こんな影響が出ているようです。

オンコセラピー・サイエンス(4564)はSTOP安 「東大医科研でワクチン被験者出血、他の病院に知らせず」報道で連想売り膨らむ(2010年10月15日NSJショートライブ)

東京大学医科学研究所が開発したがんペプチドワクチンの臨床試験をめぐり、医科研附属病院で2008年、被験者に起きた消化管出血が「重篤な有害事象」と院内で報告されたのに、医科研が同種のペプチドを提供する他の病院へと知らせていないことがわかったと報じられたことが嫌気材料に。

このペプチドは医薬品としては未承認で医科研での臨床試験は主に安全性を確認するためのものだったという。

医科研ヒトゲノム解析センター長の中村祐輔教授がこのペプチドを開発し、オンコセラピー・サイエンスは同氏が創設者、同氏の癌遺伝子の研究成果をもとに研究開発を行っているため、連想感が波及しているもよう。

マザーズのオンコセラピー・サイエンス(4564)の株価は10時43分現在、25,100円安の159,000円。

一時は、144,100円でSTOP安に。

思わぬところで株価大暴落となったオンコセラピー・サイエンスさんも大変でしょうが、早速「報道されたがんワクチンは、当社が現在治験を実施中のOTS-102を含むペプチドワクチン製剤や当社が関係し施行しているペプチドワクチン製剤ではないことが判明致しました」と告知を出す羽目になったということですから、言ってみれば朝日原発の風評被害で大打撃という悲惨な状況であるわけですよね。
無論朝日ほどの大新聞にすればいちいち零細な薬屋風情がどうなろうと知ったことではないという話でしょうが、国民にしても冒頭のような朝日のすっぱ抜き記事ばかりを読んでいれば、「悪徳医者とつるんでいる悪徳会社など潰れてしまって構わないじゃないか」と考えても無理からぬところがあるかも知れません。
さて、その「朝日新聞の取材を受けた施設から説明を求められているため、情報提供した」という当事者の清水元治・医科研所長が、当事者として口を開いたと言えば「患者をモルモットとしか思っていない糞医者がどんな言い訳をするのか」と世間も興味津々でしょうが、これがどうも見てみると言い訳どころの話ではなさそうなところが面白いじゃありませんか。

朝日新聞「臨床試験中のがん治療ワクチン」記事(2010年10月15日)に見られる事実の歪曲について(2010年10月18日MRIC by 医療ガバナンス学会)

東京大学医科学研究所・教授 清木元治

2010 年10 月15 日付朝日新聞の1 面トップに、「『患者が出血』伝えず 東大医科研、提供先に」(東京版)との見出しで、当研究所で開発した「がんワクチン」に関して附属病院で行った臨床試験中、2008 年に膵臓がんの患者さんに起きた消化管出血について、「『重篤な有害事象』と院内で報告されたのに、医科研が同種のペプチドを提供する他の病院に知らせていなかったことがわかった」と野呂雅之論説委員、出河雅彦編集委員の名前で書かれています。また、関連記事が同日39 面にも掲載されています(その他には、同夕刊12面、16 日社説、36 面)。特に15 日付朝刊トップの記事は、判りにくい記事である上に、基本的な事実誤認があり、関係者の発言などを部分的に引用することにより事実が巧妙に歪曲されていると感じざるを得ません。判り難くい記事の内容を補足する形で、更なる解説を出河編集委員が書いているという複雑な構図の記事です。この構図を見ると、記事の大部分を占める医科学研究所の臨床試験に関するところでは、何らかの法令や指針の違反、人的被害があったとは述べられていないので、記事は解説部分にある出河編集委員の主張を書く為の話題として、医科学研究所を利用しているだけのように思えます。しかし、一般の読者には、「医科学研究所のがんワクチンによる副作用で出血があるようだ。それにもかかわらず、医科学研究所は報告しておらず、医療倫理上問題がある」と思わせるに十分な見出しです。なぜこのような記事を書くのか理由は判りませんが、実に巧妙な仕掛けでがんワクチンおよび関連する臨床試験つぶしを意図しているとしか思えませんし、これまで朝日新聞の野呂論説委員、出河編集委員連名の取材に対して医科学研究所が真摯に情報を提供したことに対する裏切り行為と感じざるを得ません。「事実誤認」関連は医科研HPに掲載する予定ですが、以下のような「取材意図/取材姿勢」にも問題があると考えますのでので、これから述べたいと思います。

その1:前提を無視して構図を変える記事づくり

記事の中では、ワクチン投与による消化管出血を重大な副作用であるとの印象を読者に与えることを意図して、医科学研究所が提供した情報から記事に載せる事実関係の取捨選択がなされています。まず、医科学研究所は朝日新聞社からの取材に対して、「今回のような出血は末期のすい臓がんの場合にはその経過の中で自然に起こりうることであること」を繰り返し説明してきました。それと関連して、和歌山県立医大で以前に類似の出血について報告があったことも取材への対応のなかで述べています。これらは、今回の出血がワクチン投与とは関係なく原疾患の経過の中で起こりうる事象であることを読者が理解するためには必須の情報です。しかし、今回の記事ではまったく無視されています。この情報を提供しない限り、出血がワクチン投与による重大な副作用であると読者は誤解しますし、そのように読者に思わせることにより、「それほど重要なことを医科学研究所は他施設に伝えていない」と批判させる根拠を意図的に作っているという印象を持たざるを得ません。
事実、今回の記事では「消化管出血例を他施設に伝えていなかった」ということが最も重要な争点として描かれており、厚生労働省「臨床研究に関する倫理指針」では報告義務がないかもしれないが、報告するのが研究者の良心だろうというのが朝日新聞社の主張です(16 日3 面社説)。その為には、今回の出血が「通常ではありえない重大な副作用があった」という読者の誤解が不可欠であったと思われます。このことは「他施設の研究者」なる人物による「患者に知らせるべき情報だ」とのコメントによってもサポートされています。
進行性すい臓がん患者の消化管出血のリスクは、本来はワクチン投与にかかわらず主治医から説明されるべきことです。取材過程で得た様々な情報から、出河編集委員にとって都合のよいコメントを選んで載せたと言わざるを得ません。

その2:「報告義務」と「重篤な有害事象」の根拠のない誤用

単独施設の臨床試験の場合でも、予想外の異変や、治療の副作用と想定されるような事象があれば、「臨床研究に関する倫理指針」の報告義務の範囲にかかわりなく、速やかに他施設に報告すべきでしょう。しかし、日常的に原疾患の進行に伴って起こりうるような事象であり、臨床医であれば誰でもそのリスクを認知しているような情報については、その取り扱いの優先順位をよく考慮してしかるべきだと考えます。煩雑で重要度の低い情報が飛び交っていると、本来、監視すべき重要な兆候を見逃す恐れがあります。この点も出河編集委員・野呂論説委員には何度も説明しましたが、具体的な反論もないまま、報告する責務を怠ったかのような論調の記事にされてしまいました。「重篤な有害事象」とは、「薬剤が投与された方に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごとであり、当該薬剤との因果関係については問わない」と国際的に定められています。また、「重篤な有害事象」には、「治療のため入院または入院期間の延長が必要となるもの」が含まれており、具体的には、風邪をひいて入院期間が延長された場合でも「重篤な有害事象」に該当します。このことも繰り返し説明しましたが、記事には敢えて書かないことにより「重篤な有害事象」という医学用語を一人歩きさせ、一般読者には「重篤な副作用」が発生したかのように思わせる意図があったと感じざるを得ません。実際に、この目論見が当たっていることは多くの人々のネットでの反応を見れば明らかです。

その3:インパクトのあるキーワードの濫用

本記事を朝刊のトップに持ってくるためのキーワードとして、人体実験的な医療(臨床試験)、東京大学、医科学研究所、ペプチドワクチン、消化管出血、重篤な有害事象、情報提供をしない医科研、中村祐輔教授名などはインパクトがあります。特に中村教授については当該ワクチンの開発者であり、それを製品化するオンコセラピー社との間で金銭的な私利私欲でつながっているとの想像を誘導しようとする意図が事実誤認に基づいた記事のいたるところに感じられます。中村教授はペプチドワクチン開発の全国的な中心人物の一人であり、一面に記事を出すにも十分なネームバリューがあります。しかし、本件のペプチド開発者は実は別人であり、特許にも中村教授は関与していません。臨床試験に必要な品質でペプチドを作成することは非常に高価であるために、特区としてペプチド供給元となる責任者の立場です。これらの情報も、取材過程で明らかにしてきたにもかかわらず、敢えて事実誤認するのには、何か事情があるのでしょうか。

その4:部分的な言葉の引用

朝日新聞の取材に対する厚生労働省のコメントとして「早急に伝えるべきだ」との見解が掲載されています。しかし、「因果関係が疑われるとすれば」というような前置きが通常はあるはずであり、それを削除して引用することにより、医科研の対応に問題があったと厚生労働省が判断したかのようミスリードを演出した可能性があります。

以上のように、朝日新聞朝刊のトップ記事を書くために、医科学研究所では臨床試験の被験者に不利益をもたらす重大な事象さえ他施設に伝えることなく放置しているというストーリーを医科学研究所が提供した情報の勝手な取捨選択と勝手な事実誤認を結び付けることにより作ったと考えざるを得ません。これほどまでしなければならなかった出河編集委員の目的は何なのでしょうか?それが解説として述べられている出河編集委員の主張にあると思われます。出河編集委員はこの解説を1 面で書きたい為に、医科学研究所で不適切ながんワクチンの臨床試験が行われたという如何にも大きな悪があるというイメージを仕立て上げなければならなかったのではないかと想像します。解説部分では、臨床試験では法的な縛りがないので、患者に伝えられるべき重要な副作用情報が開発者の利害関係によって今回の医科学研究所の例に見られ得るように患者や医療関係者に伝えられないことがあるということを主張し、だから一律に法規制を掛けるべきだという、彼の従来の主張を繰り返しています。適否は別にして、この議論は今回の医科学研究所の例を引くまでもなく成り立つことです。しかし、医科学研究所の臨床試験に対する創作的な記事を書くことにより、医科学研究所の臨床試験のみならず我が国の医療開発に対して強引な急ブレーキを掛けようとしているだけでなく、標準的な治療法を失った多くのがん患者さんが臨床試験に期待せざるを得ない現在の状況をまったく考慮していません。このことは自らがん患者である片木美穂さんの MRIC への投稿<http://medg.jp/mt/2010/10/vol-325.html#more>に的確に述べられていると思います。

今回の朝日新聞の記事を見るとき、かなり昔のことですが、高邁な自然保護の主張を訴えるために自ら沖縄のサンゴ礁に傷つけた事件があったことをつい思い出してしまいます。
今回、傷つけられたのは、医科学研究所における臨床試験にかかわる本当の姿であり、医療開発に携わる研究者たちであり、更には新しい医療に希望をつなごうとしている全国の患者の気持ちです。

法規制論議についてはマスコミの取材と記事についても医療倫理と同様のことが言えるのではないかと思います。沖縄の事件のように事実を捏造して記事を書くのは論外ですが、事実や個人の発言をいったんバラバラにして、あとで断片をつなぎ合わせる手法を用いればかなりの話を創作することは可能です。これらも捏造に近いと思いますが、許せる範囲のものからかなり事実と乖離したグレーなものまであるでしょう。しかし、新聞記事の影響は絶大であり、これで被害が及ぶ人たちのことを考えればキッチリと法的に規制をかけて罰則を整えないと、報道被害をなくすることはできないと言う意見も出てきそうです。しかし、そういった議論があまり健全でないことは言うに及びません。社会には法的な規制がかけにくい先端部分で新しい発展が生まれ、人類に貢献し、社会の健全性が保たれる仕組みとなることも多々あります。無論そこでは関係者の高いモラルと善意が必要であることは言うまでもありません。

今回の報道では、新しい医療開発に取り組む多くのまじめな研究者・医師が傷つき、多くのがん患者が動揺を感じ、大きな不安を抱えたままとなっている現状を忘れるべきではないでしょう。朝日新聞は10 月16 日に、「医科学研究所は今回の出血を他施設に伝えるべきであった」という社説をもう一度掲げて、「研究者の良心が問われる」という表題を付けています。良心は自らを振り返りつつ問うべき問題であり、自説を主張するためには手段を選ばない記事を書いた記者の良心はどこに行ったのでしょうか。また、朝日新聞という大組織が今回のような常軌を逸した記事を1 面に掲載したことが正しいと判断するのであれば別ですが、そうでなければ社内におけるチェックシステムが機能していないということではないでしょうか。権力を持つ者が自ら作ったストーリーに執着するあまり、大きな過ちを犯したケースは大阪地検特捜部であったばかりです。高い専門性の職業にかかわるものとして常に意識すべき問題が改めて提起されたと考えます。

朝日新聞に対しては今回の報道の十分な検証と事実関係の早期の訂正を求めたいと思います。

長々と長文を引用させていただきましたが、いずれ出てくるという事実関係の詳細な反論文というものにも期待しておくとしても、わざわざ朝日「KY」事件にまで言及しているあたり、清水先生もよほど腹に据えかねたということなんでしょうね。
臨床的に見れば反論の要点はほぼ「その1」「その2」のあたりに集約されるのではないかと思いますが、このあたりの当たり前に見られる合併症というものはどこまで副作用の可能性ありと考えて報告を上げていくべきなのか迷うところで、逆に何でもかんでも副作用にされてしまうと後に製品化された場合に副作用や禁忌だらけで使い道のない薬ともなりかねません。
無論とりあえず出てきた合併症に関しては報告は出して注意を促すというのが筋だとは言えますが、今回のように医科研単独の研究であり当事者である患者さんには十分に情報が伝えられ同意も得てやっているという中で、何故副作用であるとも言えない、むしろ否定的という段階で縁もゆかりもない他施設に対して情報提供しなかったことが非難されるのか、朝日には説明義務がありそうですよね。

ま、「自説を主張するためには手段を選ばない」朝日に記者の良心など期待するのが空しいという意見もあるでしょうが、記事自体のレベルの低さは能力の欠如として認めるしかないにしても、その低レベルの記事そのものが得手勝手な自説を主張するだけの道具であると言う、そしてそのシナリオに会社全体が乗ってしまうと言うところに朝日没落の理由の一端が垣間見える気がしますね。
むろん朝日としてはどこからこういうネタを取り出してきたのかと考えた場合に、どこかで誰かが「これはおかしい」と考えて声を出したといった発端があっただろうことでしょうし、それ自体はごく健全な社会のありようの一端とも言える範疇ですから、告発は許さない!なんて風潮は避けなければならないのは言うまでもありません。
しかし状況を得手勝手に切り貼りして何かしら世論を誘導するとなれば、これは明らかにマスコミによる偏向と言われても仕方がないところでしょうが、清水先生のみならず他の関係者にとっても今回の朝日のやり方はどうかと感じられたようで、例えばワクチンの利用者側である患者さんの立場からはこんな声が上がっています。

朝日新聞「患者が出血」報道を患者目線で考える(2010年10月16日MRIC by 医療ガバナンス学会)より抜粋

卵巣がん体験者の会スマイリー代表 片木美穂
(略)
【朝日新聞を読んで】

 さっそく朝日新聞を手に取りました。1面に書かれた見出しの「臨床試験中の癌治療ワクチン」「患者が"出血"伝えず」という文字が目に飛び込んできました。「医療事故」か、はたまた「隠ぺい」か...重い気持ちで記事を読みすすめました。1面を読み、39面の関連記事を読みました。私の頭には「?????」しか浮かびませんでした。衝撃の見出しに反して何をいわんとしているのか、何が悪いのかわからないのです。何度も繰り返し目を通しました。
(略)
私が今回の朝日新聞の記事を読んだ時に最初に感じた印象は、このような表現の仕方が正しいのかはわかりませんが、先日起きた大阪地検特捜部検事が証拠品のフロッピーディスクを改ざんし、組織ぐるみで悪さをしているのではと大きく報道され検察のイメージダウンが起きた事件の記事を読んだのと同じ印象でした。ペプチドワクチンの臨床試験をめぐって医師および東京大学医科学研究所(医科研)が「出血」の事実を隠して患者を危険にさらしているような印象を感じたのです。確かに私は無知であり読解力がないからそのように感じたのかもしれませんが、朝日新聞のブランドと1面を飾る強烈なタイトルは「がん治療ワクチン」や「臨床試験」という言葉があまり患者にとってなじみがないだけに誤解を生みだし、そのすべてを否定するもととられかねないな...と感じました。その不安を一層掻き立てるようにテレビのストレートニュースなどではこの件が事件のように医科研の建物の映像とともに流れ始め、それを見た複数の患者さんから不安を口にする電話がかかってきました。

【患者目線で情報整理する】

 この臨床試験は医科研が単独で2年ほど前にすい臓がん患者さんに対して行ったものです。もちろん倫理審査委員会を通過しています。その試験に参加した進行すい臓がん患者さんが出血をしたということです。その報告を、同じペプチドを使って多施設で臨床試験が行われているのにそれらの施設に報告していなかったことが問題視されています。

 ●ポイント1:「出血」について

 がん細胞が消化器で発生し、治療(臨床試験)を受けたにも関わらず出血したということを聞くと、単純に「治療が患者さんに奏功しなかったために、がんが広がって消化器から出血したのかしら...」と思います。朝日新聞で報道された日に、医科研が出した声明文を入手しましたが、「消化管出血はすい臓がんにおいては少なからず起こりうることとして臨床医の間では常識となっております。」と記載されており、がん治療ワクチンが原因の特殊な事例ではないのではと感じます。

残念ながら、がんになったとき、今の医療では「これをやれば100%助かる」という治療法は存在せず、抗がん剤治療を受けても奏功しないケースも少なくありません。今回のすい臓がん患者さんのケースも、進行すい臓がん患者さんであったことを考えると、出血=がんワクチンの副作用と因果関係をすぐに結びつけるのには危険だと思います。もちろん朝日新聞の記事においても「有害事象」としてかかれており副作用とは書いていません。しかし患者さんは「有害事象」と聞くと「副作用」と誤解してしまい不安に思うだろうなと感じました。

 ●ポイント2:「報告の義務」について

 朝日新聞の記事では、医科研のペプチドを管理している医師が、「出血の事例」を他の施設に対して報告することが必要だったのに怠ったような印象を与えてきます。しかしよく記事を読みこむとこの臨床試験は医科研単独での臨床試験でありプロトコールも患者同意説明書も多施設が共同でやっているものとは違います。08年当時の指針では有害事象の報告義務はなく、「報告義務違反」はないと医科研が回答しています。

 また他の施設の医師の意見が掲載されていますが、この医師は実際にがん患者さんに対して同じがん治療ワクチンの臨床試験を行っている医師なのでしょうか。その辺も記事には明確に書かれていません。よくテレビ番組などで医療機関へのアンケートのようなものが発信されていることがありますが、顔が見えない回答ではその医師がどれだけがん治療ワクチンのことにかかわっているのかがわかりません。医科研での出血事例以前に、和歌山で行われた治験で既に消化管からの出血事例が発生しており、そのことが研究者の会合でも報告されている事実があるにもかかわらず15日の朝日新聞ではふれられておらず、この医師の発言はとても違和感を覚えます。(16日の朝日新聞で和歌山の事例について触れられました。)

 ●ポイント3:「責任所在」について

 今回の記事で一番頭がこんがらがったのが「誰の責任」か、という責任所在の問題です。記事を1度読んだだけでは、記事で名指しされている医師がペプチドの責任を持ち、有害な事柄を隠していたように受け止めてしまいます。治験に使用したがん治療ワクチンは名指しされた医師が開発したものでもなく、特許権を保有するものでもないことは医科研が発表した声明文からわかります。記事の中で名指しされた医師が責任者として出血を報告する義務があったように書かれたことは朝日新聞の飛躍ではなかろうかと思わずにはいられません。単純なことですが、治験の責任者は治験を統括する医師であるはずですし、今回の件は当時の指針では報告の義務はなかったと言われています。もちろん、人道的な話としてそのような情報を共有したほうがよかったのではという話であれば、共有されるほうが絶対にいいと思いますが、このようなかたちで特定の医師を名指しでするはなしではないように感じますし、朝日新聞の報道のありかたもある意味人道的な話としてどうかと問われるのではないでしょうか。

 ●ポイント4:混合診療批判

 15日の医科研の声明文と毅然とした記者会見が功を奏したのか、夕方から夜にかけてこの件を追求するメディアでのトーンはどんどんと落ちてきました。翌10月16日の朝日新聞の記事では旗色を悪く感じたのか今度は無署名の記事で「混合診療」批判が始まりました。医科研は患者に対してワクチンに関連する請求はおこなっていません。ワクチンに関連するお金は研究費(バイオベンチャーの特許収入。特許は東大がもっており一部が東大本部から医科研に入る)です。15日に医科研が行った記者会見でこれを混合診療だという追及もあったようですが、これを混合診療としてしまうと日本の臨床試験は止まってしまいます。
(略)

 ●ポイント5:患者さんが見えない報道

 今回の「出血報道」は、いわゆる従来の「患者の同意説明が足りなかった」とか「倫理に違反するような人体実験並みの試験が行われた」という患者の訴えではないことポイントです。つまり今回、出血をされた患者さんがどうなっているか報道ではわかりません。医科研の声明文では、この患者さんは適切に消化管出血に対する治療を受けられ入院期間が少し延長したモノの無事に回復された旨がかかれています。出血による入院期間が延びたことは確かに患者にとってはたいへん有害な事象でありますが、きちんとした報告がなされて、その後、プロトコールなどにも盛り込まれて対処されていることが丁寧に説明されています。そういったことが報道ではみえなかったため「出血」という非常に患者がネガティブに受け取る言葉が先走ってしまったのではないかと思います。実際残念なことにtwitterでは、衝撃なタイトルだけが先走り、医療者が「臨床試験の倫理の根幹を揺るがす大きな問題だ」などと発言をして患者に揺さぶりをかけています。しかし、朝日新聞の報道をしっかり読みとり、医科研の声明も読むと、「道義的責任として報告したほうがよかったのでは?」ということだけなのに強い見出し文が衝撃と共に独り歩きしたことが分かるのではないでしょうか。実際、私のような患者は新聞の小さな文字を解説などをしている細部にまでわたって読み込むことはあまりなく、見出しで興味があるものだけ読むのです。

【がん患者の視点から"どうしたらよかった"のか】

 では、患者として今回の報道がどうあればよかったのかを整理したいと思います。

まず、今回の問題が、臨床試験に参加した患者さんが「不利益を被った」などと訴えているのであれば大問題です。しかし、今回の臨床試験は同意説明がなされ患者さんが納得のもと臨床試験に参加しているのではないでしょうか。そして残念なことにこの患者さんはがんの進行によるとおもわれる出血されたのではないでしょうか。膵臓がんは適応となっている抗がん剤が日本では「ティーエスワン」と「ゲムシタビン」だけというドラッグ・ラグが深刻ながん腫であり、患者さんのこの臨床試験に期待する気持ちを慮ると本当に胸が痛みます。
(略)
 もちろん、がん治療ワクチンが本当に患者さんにとって有用なのかということはまだわかりません。そして一般的に言われているように副作用が軽微なのかということもわかりません。本当に有用なのか、副作用がどうなのかということは、多くの患者さんが同意のうえ臨床試験に参加してくださることにより症例が積み重ねられ、分析され、エビデンスとして証明されることです。これまでも人体に投与する前の状況で「非常に期待される」とされながらも、いざ臨床試験がはじまると結果が出なかったり、期待外れだったという治療薬も少なくありません。今回のがん治療ワクチンだってそうなる可能性も十分あります。

 ただ、治療に苦慮する患者さんが藁にもすがる思いで、自費診療の名のもとに承認されていない治療を高額で患者におこなっているイチャモン免疫療法に飛びついている事情を考えると、多くの大学病院などが倫理審査委員会を通し、きちんとしたプロトコールのもと、患者の同意もしっかりとったうえで臨床試験が行われるがん治療ワクチンの臨床試験は、患者さんの負担は保険診療分のものだけでよいものもあり、きちんとデータが積み重ねられ、今回のように有害事象が起きた時にも適切に対処してもらえることから、多くの患者さんにとってはよいことのように感じていました。
(略)
ただ、臨床試験に参加する患者目線で考えると参加する前にいいことも悪いことも"できうる限りの情報は欲しい"のは当然です。ですから、今回、医科研ですい臓がん患者さんが出血したという事例に関してはその事例に関する情報が「周知」されていれば、患者さんが臨床試験に参加するうえでの参考になると思います。また朝日新聞が臨床試験には国の指針があるだけで被験者保護に関してはまだ甘いように指摘しているように、確かに被験者保護の観点からすると、もっとしっかりした被験者保護が議論されることがあってほしいなと思っています。

 つまり、今回の報道が、がん治療ワクチンなど新しい臨床試験が活発になっている時代背景から、「これまでの日本の指針では、有害事象が起きた事例が必ずしも共有されていなかったことから、患者さんのためには、きちんとそういったものが情報共有され、被験者保護もしっかりおこなって安心して臨床試験に参加してもらえるような仕組みと環境作りが必要では」といった投げかけであれば、大変素晴らしい提言であり、患者のためになる話だったのではないかと思うのです。今回は特定の医師が悪者のように名指しされ、臨床試験やワクチンが危険なもののような衝撃が走ったことでせっかくの貴重な提言が無駄になってしまったのではと残念で仕方ありません。
(略)

これまた長々と引用させていただきましたが、いやしかし朝日の記者にも爪の垢くらい煎じて飲ませたいような簡潔な要約でしたね(笑)。
今回の問題に関しては片木氏の言うように「臨床試験に参加した患者さんが「不利益を被った」などと訴えている」のではない、きちんとプロトコールに基づいて説明と同意の元に行われていた臨床試験に対して、いきなり外野から「なんたること!大問題だ!」と大騒ぎされれば、それは動揺しない方がおかしいというものです。
患者側とすれば「できうる限りの情報は欲しい」のも当然ですし、実際医科研にしても患者に対して件の消化管出血も含めきちんとインフォームドコンセントを行いつつやってきている、そうであるからこそ朝日にしても混合診療批判などという的外れな方向へ話題をそらさざるを得なかったのでしょうが、その背景事情を素人である患者さん達にすら見抜かれてしまう大新聞社というのもどうなのよでしょう。

もちろん世間的に見れば「当事者の医者や、その医者に騙されて参加している患者が擁護に回るのは当たり前じゃないか!」という意見も出てきそうですけれども、そのあたりに関して冷静な第三者の目というものからはどう見えているのか、今回の件には全く関係ない弁護士の井上清成氏がこのようにコメントしています。
ちなみに医療法務弁護士グループ代表である井上弁護士はかねて医療訴訟における刑事司法の暴走ということにも警鐘を鳴らしてきた方で、最近でも産科無過失補償制度に対してその紛争防止効果に疑問を呈するなど、医療と司法と言う絡みの中で積極的な発言をされてきた方です。

朝日新聞は不当な医療攻撃をやめるべき ―因果関係ないのに有るかのように(2010年10月19日MRIC by 医療ガバナンス学会)より抜粋

弁護士 井上清成

(略)
 筆者は東大医科研の代理人でもなければ、顧問でもない。筆者がこの記事を読んだ時点では、何らの予備知識もなかった。そこで、東大医科研ががん治療ワクチンの臨床試験中にその被験者たる患者にそのワクチンとの『因果関係によって』消化管出血を起こさせて重篤な症状を来たさせてしまった(そして、死亡させてしまったのか?)にもかかわらず、外部に何らの情報提供もしなかったらしい、と瞬間的に感じたものである。

 通常一般人がこの種の記事を読んで考える時には、『因果関係のあるやなしや?』『その結果はどうなった?』がその際の暗黙の大前提となってしまう。筆者も同様である。

 しかし、真実は、ワクチンと消化管出血との間には、通常一般の用語(もちろん、法律用語としても。)の意味の『因果関係はなかった』らしい。

 既に東大医科研は2010年6月時点で朝日新聞社に対して、「発生原因としては、原疾患の進行(腫瘍の増悪・圧迫による静脈瘤形成)に伴う出血と判断されました」と説明しているとのことである。一般用語・法律用語上の因果関係は、この件では存在しなかった。もちろん、厳密に医学的・科学的に見たら、ワクチン投与による可能性を「医学的・科学的に完全に」否定することは殆んどの場合で困難に決まっている。ただ、この意味の因果関係は、一般用語・法律用語とは異なった、医学的・科学的用語としての因果関係にすぎない。この2つの意味を、通常一般人に誤認混同させるようなことがあってはならないであろう。

 記事には、「厚労省は朝日新聞の取材に対し『早急に伝えるべきだ』と調査を始め」たともあるが、この部分も不可思議である。厚労省が調査を始めたのは、『もしも因果関係があるとしたならば』早急に伝えるべきなので、『因果関係があるのかどうか』の調査を始めたにすぎないものであろう。

 医科研が「報告義務ない」としたのも、医療的に見て報告する必要がないからこそ報告しなかったのである。「医療的に見て報告する必要があるけれども、たまたま法規制で届出義務がないから、これを奇貨として報告しなかった」わけではあるまい。しかし、記事からはそのように誤認混同されてしまう
 付け加えれば、その患者はその後の処置で軽快したらしい。

 この朝日新聞の記事は、通常一般人に対し、因果関係がないのに有るかのような誤認混同を与えるものと思われる。結果として、朝日新聞という大マスコミによる不当な医療攻撃がなされたという事態を招いてしまった。

 今後の医療に対する悪影響を深く憂慮せざるをえない。そこで、朝日新聞社において、早急に社内での監査を行い、謝罪した上で記事を撤回することが望まれよう

とりあえず「朝日新聞という大マスコミによる不当な医療攻撃がなされた」という言葉に全てが集約されていますけれども、少なくとも現段階までに朝日の側が出してきた批判のポイントに対してはことごとく論破されてしまっていると言う点からして、これ以上の追加報道でも出ない限りは「早急に社内での監査を行い、謝罪した上で記事を撤回」するもやむなしと言うしかない状況ですよね。
もちろんこうした偏向報道によってまで不当な医療攻撃をやってみたい朝日という会社の思惑もさることながら、個人的に思うのは批判記事にしてもあまりに突っ込みも文章レベルも稚拙なこの一連の報道というもの、実は不当な医療攻撃などという意図も何もなく、単なる朝日の無知と無理解からなされた可能性も否定しきれないのではないかと言うことがあります。
朝日にしてみれば昨今経営がひどく危ないことは周知の事実ですが、ここらで一発大ネタでも当てないことには会社が危ないと思っている一部記者の前に何やらそれらしいネタの断片が飛び込んできた、これはっ!と何も理解しないまま突っ走った結果がこの騒動だったとすれば、あまりに報道としてのレベルが低すぎる話ですよね。

朝日は必至に論点ずらしで事態の自然消火を図っているようですが、こういう低レベルの偏向報道で二度と世間を騒がせないためにも、今後は他社からの配信記事だけ扱って自社の独自取材記事など一切載せないというくらいの、思い切った再発防止策をとることも検討していかなければならないんでしょうかね?

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コメント

これが朝日クオリティ

投稿: | 2010年10月20日 (水) 21時33分

抗議文と言わず訴えたらよかったかもですね

癌学会など朝日記事に抗議…がんワクチン問題で

 東京大医科学研究所が開発したがんペプチドワクチンの臨床試験で、
医科研付属病院の患者が消化管出血を起こした情報を
ワクチンを提供する他の病院には知らせていなかったと朝日新聞社が報じた問題で、
日本癌学会(野田哲生理事長)と日本がん免疫学会(今井浩三理事長)は22日、
朝日新聞社に対する抗議声明を公表した。

 問題になっているのは、今月15、16日に掲載された一連の記事。
癌学会ホームページに掲載された抗議声明では、
「大きな事実誤認に基づいて情報をゆがめ、読者を誤った理解へと誘導する内容」と批判。
同社に速やかな記事の訂正と謝罪を求めた。

 一方、記事で触れられたオンコセラピー・サイエンス社(本社・川崎市、角田卓也社長)も同日、
誤った記事によって「株価が一時ストップ安となり、約83億円の損失となった」として、
朝日新聞社に抗議文を送った。

(2010年10月22日21時31分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101022-OYT1T00991.htm

投稿: 通りすがりのただの人 | 2010年10月24日 (日) 16時18分

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