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2010年9月13日 (月)

村上先生、またしても北海道新聞に吠える

以前に心肺停止状態の救急患者の受け入れ問題に関して、北海道新聞を始めとする一部マスコミと「夕張希望の杜」の村上先生との間で激烈なバトルがあったらしいということはお伝えしました通りです。
もっとも怒り心頭に発しているのはもっぱら村上先生の側で、北海道新聞の方ではまるで気にした様子もないということなのでしょうか、先日には再びこんな記事が掲載されていたようですね。

心肺停止患者を診療所受け入れ 夕張市が確認(2010年9月9日北海道新聞)

 【夕張】夕張市立診療所が今年5月に心肺停止患者の搬送を受け入れなかった問題について、夕張市は8日の市議会行政常任委員会で、診療所を管理する医療法人財団「夕張希望の杜(もり)」との間で、心肺停止患者を「出来る範囲で受け入れる」という方針を確認したことを報告した。

 両者の確認事項では、患者を受け入れられるかどうかについては「医師の責任ある判断」によるとしている。同市は「いろいろなケースがあり、今後も協議は継続していく」と話している。

 同市は昨年10月に、希望の杜側と心肺停止患者を直近の医療機関が原則受け入れるという方針で合意していたが、今年5月の事例を契機に、あらためて受け入れ要請を行っていた

村上先生も「救急医療はセンター本来の仕事に入っていない」と言い切ったというのに、結局以前と同じことになったのかと疑問に感じるような内容で、記事を見るだけでも「出来る範囲で」なんて曖昧な文言ではまた同様なトラブルがあるだろうことは誰にでも予想される話ですよね。
ところでよくよく見ますとこの記事、あくまで夕張市側がそう報告したというだけの話であって、肝腎の当事者である夕張希望の杜側の話が全く出ていないことに気がつくと思いますが、どうやら予想通りと言いますか、今回もまた大いなる火種を抱え込みかねない話ではあるようです。
当の夕張希望の杜の公式ブログでこの記事に関してまさに言及されていますので、これを引用させていただきますが、しかし素朴な突っ込みとして報道は一方の視点からだけの一方的内容であると批判するのであれば、他方の主張がどうなのかということは「別として」はならないのではないでしょうか?

北海道新聞(2010年9月9日夕張希望の杜医師ブログ)

北海道新聞の今日の紙面で以下の記事が掲載されています。

おそらく市役所からの情報提供によるものだと思いますが、
明らかに市役所サイドから見た一方的な内容です。

診療所サイドの主張がどうかということは別として
もし、両者が相反する主張をしているのであれば、
双方の主張を聞いてから記事にするのがメディアとしての良心ではないでしょうか。

親や学校の先生でも同じこと。

この件に関し、北海道新聞は希望の杜に一切取材に来ていません

民主党代表選の報道にしても、
既存のマスコミの情報はまったく信用出来ないということが白日のもとに晒されつつあります。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/250200.html
心肺停止患者を診療所受け入れ 夕張市が確認(09/09 08:58)
(記事略)

北海道新聞続編(2010年9月10日夕張希望の杜医師ブログ)

記事を書いた北海道新聞ですが、
事務に電話はしてきたようです。

その時に

「そもそも救急指定を取り下げたのは夕張市で、
医療センターとの契約に救急医療を入れていないのは夕張市自身なので、
その事を市民にきちんと伝えてえほしい。
自分達の決断を人のせいにしないで欲しい」
と市長にお願いし、市長が責任を認めたことを
北海道新聞の記者さんに話しました

もちろん、そのことはまったく書かれていません

このマスコミの誤った情報により、
救急をしない夕張希望の杜がいけないという
一部市民の声になっています。

マスコミが普通に正確な情報を出せば、
夕張市から救急指定をなくした市が問題であることが
夕張市周辺の人々にも分かってもらえるのですが、
残念ながら無理なのかもしれません。

みなさんの声が便りです。

僕らが事実を語るマスコミになるしかないかなと思っています。

北海道新聞あたりは最初からシナリオ通りに記事にしているのでしょうから、村上先生が何をどう言おうとシナリオ上使えないネタを掲載することもないでしょうが、ブログで見る限り事務に電話をしてきたという北海道新聞に対し、長々と事情説明をした主体が誰であるのかがはっきりしませんよね。
「話しました」というくらいですから村上先生自身が語られたのだとすれば、いくら直接には事務に電話をしてきたにしても相手が誰であるかも知らずに長々と喋るというのもおかしな話ですから、「事務に電話はしてきたようです」なんてまるで自分の知らない世界での出来事のように語るというのも奇妙な話で、あるいは取材に対し事務レベルで勝手にこういうことを答えましたと事後報告してきたのでしょうか(そうであれば社会常識的にも、平素から「取材もしないで!」と言っている村上先生的にもおかしな話ですが)。
そもそも当該記事に対する反論的内容なのかと思いきや、内容を見てみると記事の記述が正しいのか、正しくないのかということは何ら言及されているわけでもなく(嘘だとも言及されていないということは、文字通りの意味においては正しいということなんでしょうか?)、ただ取材方法、報道のやり方が間違っていると主張するだけなのですから、外野からは何が「誤った情報」なのかということが見えてきません。

一体に村上先生のコメントはいつも言葉足らずな印象があって、各方面向けに発信される断片的な言葉を拾い上げつなぎ合わせていかないと話が見えてこない傾向があるのですが、今回の記事の内容にある「診療所を管理する医療法人財団「夕張希望の杜(もり)」との間で、心肺停止患者を「出来る範囲で受け入れる」という方針を確認した」ということに関しては結局どうなのかですよね。
以前から救急は希望の杜の義務ではなく努力目標である的な言い方をされていた村上先生ですから、これからも全く受け入れないということではなく可能であれば受け入れる場合もあるという、以前と変わらぬ見解を表明されただけなのかも知れませんが、すでに二度にわたって同じような事例を繰り返しているだけに、ご本人の信念には何ら揺るぎないとしても社会的に見て立場上この対応でよいのかと言う疑問はあるでしょう。
こころみに村上先生のtwitter上での発言を追ってみましたが、これはこれで夕張市の内情というものがなかなか興味深いところではあるのですが、今回の報道に関連しそうな話を見ますと前述の取材に対するコメントというのは、村上先生の不在時に事務が受け答えした内容であると受け取れ、これ以外はコンタクトがないというのであれば、どうも北海道新聞としても(子供の使いではないのなら)まともに取材をする気がないのか?とも感じられる話ではありますよね。

今日夕方に市長との定期的な話し合いがありました。理事の皆さんもも同席して「そもそも救急指定を取り下げたのは夕張市で、医療センターとの契約に救急医療を入れていないのは夕張市自身なので、その事を市民にきちんと伝えてえほしい。自分達の決断を人のせいにしないで欲しい」とお願いしました。     12:20 AM Sep 7th  webから 

以前に比べたら、余計なマスコミの干渉も無く、定期的に市長や担当者と直接話し合う時間が出来たので進歩したと思います。険悪というよりざっくばらんに話が出来て、ストレスは減りました。(あちらは相当のストレスかも知れませんが・・・)     1:16 AM Sep 7th  webから 

@224hiro ここのマスコミは、何故か市役所の都合の悪い事は報道しないですから仕方ないです。この町に報道関係の方が常駐する意味など無いと思います。     8:41 AM Sep 7th  webから  224hiro宛

厚生労働省へ行って、担当者と話をしていて一番感じたのは、マスコミの伝え方が一番問題だと思いました。夕張でもそうですが、売るため平気で嘘を書き、イメージを作っていると思います。     10:58 PM Sep 9th  webから 

今日は中野先生と話をしていてやはりマスコミの話になりました。あまりにも嘘ばかり報道しすぎです。ネットの情報がその事を明らかにするようになりました。北海道新聞は相変わらず私に一切取材は無く、私が居ない時に事務に言い訳の様に電話して「取材の努力をはした」と言い張ります。     1:16 AM Sep 11th  webから 

そう言えば夕張の朝日新聞の記者の方は他の地域に御栄転になるという噂を聞きました。何処へ行っても同じ気もしますが、本当なら夕張市にとっては喜ばしい事です。私は二度と取材は受けたくないです。     9:21 AM Sep 10th  webから 

見るからにしかし、北海道新聞と朝日新聞に対しては相当にたまっているものがあるのでしょうねえ…(苦笑)
つぶやきというのはその瞬間に言いたいことをつぶやくのが本筋であって、その意味では正しくこれは村上先生のつぶやきだなとは思うのですが、こと今回の記事の主題であるところの救急受け入れ合意の事実関係に関してはあまり具体的な話が出てこないというのは、何やら物足りない感じではありますよね。
その点では夕張希望の杜のメールマガジンが次回9月13日発行の予定だと言うことなのですが、あるいはこちらに何かしらの「真相」の言及があるのかどうかが注目されるわけですが、いずれにしても村上先生側では以前と大きく対応を変えたというわけでもなさそうですから、果たして今後二度あることは三度あるということになるのでしょうか?

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コメント

救急指定を受けてなくても、診療所としての応召義務はあります。

村上先生の反論は、説得力を欠いてます
拒否権などないのです

医師法
第十九条  診療に従事する医師は、診察治療の求があつた場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。

これには罰則はありませんが、民事責任を負う可能性はあります
(正当な応召義務除外条件を満たさなければ違法ではあるので)

罰則がないからと駄々をこねている状況が続けば、罰則付きの義務化という嫌な方向に向かう危険性なしとはしません

救急医療は全ての医療機関の義務であって、特に僻地で患者に選択肢がなければ逃げようがありません
救急指定でないから、完全に除外されるというのは村上先生の誤解か思いこみです


もちろん無制限に急患を押し込め!押し込んで良いという話ではないです
>、患者を受け入れられるかどうかについては「医師の責任ある判断」によるとしている。
という役所の見解は、正しく条文を反映したものと言える

子供のように駄々をこねているのは、夕張ではなく、村上先生だということを再認識することになった。

投稿: Med_Law | 2010年9月14日 (火) 00時32分

結局メルマガでもブログでも、これ以上の具体的な言及はないまま終わりそうな気配ですね。
村上先生も夕張に行って以来どうもさえないと言いますか、口さがない人はメッキが剥がれたなんてひどいことも言いますけれども、今のように「行政がまるで駄目だ!行政とつるんでいるマスコミも悪い!俺は単なる民間診療所の院長だから関係ないけど!」と他人事の批判をしているだけでいいのかどうかです。

見ていて村上先生の立ち位置がわかりにくいと感じるのは、恐らく夕張としては地域医療の専門家として招き入れた村上先生に医療行政の総括的ポジションも期待していたでしょうに、村上先生の側では「いや自分は一介の民営医療機関の人間だから、それは行政の責任ですよ」と敢えて距離を置くかのような発言に終始していることです。
過去の発言を総合すると実際に行ってみたら予想以上に行政が駄目すぎて関わりたくなくなった可能性も高いのでしょうが(苦笑)、自分は行政の決めたルールの中でやっているだけと言いながら安全な外野のポジションから行政批判を繰り返しているというのは、傍目にどう写るかですよね。

一方で地域医療のプロフェッショナルという金看板を外してみますと、周囲の証言からも一臨床家としての村上先生の力量にはかなり疑問符がつくというのが定説ですから、自らそうしたポジションに引きこもろうとしているかのような現状がどうなのかです。
仮に万一にも先生の主張する通りに夕張市の医療行政が劇的に改善され、予算も付けますスタッフも用意しますの至れり尽くせり状態となって「さあ先生、環境は整えましたからこれからは現場の医者として救急も地域医療も一生懸命やってください」と言われても、ご本人もかえって困るんじゃないかと思うのですけれどもね。
どうも迷走しているのは夕張市ばかりでなく、村上先生自身もそうなのではないかというのが話を聞く限りの印象なんですが、ご本人にはあまりそういう自覚はなさそうなのが気がかりです。

投稿: 管理人nobu | 2010年9月14日 (火) 09時35分

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