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2010年8月27日 (金)

続・学術会議がホメオパシー完全否定 助産師会の転向?

本日まずは、ついにキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!という話題から紹介していきましょう。

「ホメオパシー」への対応について(2010年8月26日日本助産師会)

今般、日本学術会議金澤一郎会長は8月24日付けで「ホメオパシー」の治療効果は科学的に明確に否定されており医療従事者が治療に使用することは厳に慎むべき行為という談話を発表されました。日本助産師会はその内容に全面的に賛成します。
 日本助産師会は、山口県で乳児がビタミンK欠乏性出血症により死亡した事例を受け、ホメオパシーのレメディはK2シロップに代わりうるものではないと警告し、全会員に対して、科学的な根拠に基づいた医療を実践するよう、8月10日に勧告を出しておりますが、一昨日出されました日本学術会議の談話を重く受けとめ、会員に対し、助産業務としてホメオパシーを使用しないよう徹底いたします。
 助産師は女性に寄り添い、女性の思いを受容し、援助することが使命ですが、医療現場にあり、命を預かるものとしての責務もございます。私たち助産師の言葉や行動は、女性にとって大きな影響力を持っているということも自覚しております。科学的に否定されているものを助産師が使えば、本来受けるべき通常の医療から遠ざけてしまいかねません。しかるべきタイミングで医療を受けられるようにすることは、助産師の重要な役割です。
 日本助産師会としては、現段階で治療効果が明確に否定されているホメオパシーを、医療に代わる方法として助産師が助産業務として使用したり、すすめたりすることのないよう、支部を通して会員に通知するとともに、機関誌及びホームページに掲載することで、周知徹底いたします。出産をサポートし、母子の健康を守ることができるよう、会をあげて、真摯にこの問題に取り組んでまいりたいと存じます。
 また、現在、分娩を取り扱う開業助産師について、ホメオパシーの使用に関する実態調査をしており、集計がまとまり次第公表いたします。
 なお、妊娠、出産、子育て期にある女性やそのご家族におかれましても、助産師が助産業務においてホメオパシーを使用しないことをご理解いただきたいと存じます。助産師は、皆様にとって不利益のないよう、正確な情報の提供に努めてまいります。

学術会議の談話を受けて、助産師会もホメオパシーは使うなと会員に通達したという話なんですが、これがどんなにいきなりすぎる方針の大転換であるかは、ちょうど今月号の機関誌「助産師」の特集が「産科における代替医療を考える」であることを見ても明らかな話で、現場は大混乱必至でしょうね。

「助産師」
<最新号 64巻3号(2010年8月1日発行)>

特集:「産科における代替医療を考える

特集:「産科における代替医療を考える
補完代替医療とリスクマネジメント・・・大野智
妊娠・分娩・産褥期におけるマイナートラブルに対する鍼灸療法
-助産技術を補完するツボ療法 ・・・矢野忠・安野富美子
マドレボニータの妊婦向けヘルスケアホメオパシー・・・渡辺愛
産科における代替医療を考える・・・早乙女智子

なにしろ全国開業助産師はおろか助産師会そのものがホメオパシーとずぶずぶの関係であるらしいですから、いきなりトップダウンでこんな通達をしたところでどれほど実効性があるものか、今後全国で通達違反が続出してきた場合に助産師会がどういう対応を取るのかと気になるところです。
もっとも、助産師会としてもこの状況で相も変わらず「当会としてはホメオパシーを否定するものではありませんが」なんてことを言っていたのではあまりに空気が読めないということになりますから、一応形ばかりは公式声明を出しておいて後は現場レベルで各自対応をということを考えているのかも知れません。
それでもこうして世間に対して公言してしまったことで、同会内部の勢力関係が今後変わっていく可能性は十分あるわけですから、同会の成り行きにも注目していかなければならないということでしょうね。

さて、本日は予告の通り昨日の話の続きということにしたいと思いますが、昨日紹介しましたところの学術会議のホメオパシー完全否定というコメントについて、個人的に見るところ会見におけるポイントはこんなところじゃないかという気がします。

1.医学的根拠のないホメオパシーを治療として用いるのは危険であり、専門家が使うべきではないと明言(ただし、個人が十分に理解した上で自己責任で使うことは否定せず)

2.代替医療全てを否定するわけではなく、科学的根拠のないことが証明されたホメオパシーを限定して否定(なお、資料にはホメオパシーのビジネス化への言及あり)

3.国民の科学リテラシーを向上させる主体は厚労省の側であり、同省の今後の活動を要望

1.についてはすでにコメディカルともパラメディカルとも言い難くなってきている一部開業助産師はともかくとして(本当はともかくとしてはいけないのでしょうが)、医者の間にもホメオパシー信奉者がいるということにも危機感を抱いただろうことは容易に想像できますが、これについては日医もさることながら医学会が傘下の学会に呼びかけるという話がどこまで実効性を持つかが注目ですよね。
例えば多くの学会がホメオパシー推進派医師は強制退会処分!なんてまずあり得ない対応を取ることまではないでしょうが、少なくとも学会の場で今後「ホメオパシーの奏功した○○の一症例」なんてものを出してくるのは気が引けるでしょうから、トンデモエセ科学が業績になるなんて妙なことは今後減っていくんじゃないかという期待はあるところです。
記事を見ると各社ともこの1.こそ今回のポイントのような報道ぶりですが、むしろ気になったのが個人がちゃんとホメオパシーについて(要するにその無効性を、でしょうが)十分に理解した上で、(単なる砂糖玉として?)自己責任で使うことまでは否定しないということですが、この蛇足的とも言えるコメントが何を意味するのかですよね。

今回ホメオパシー一派は新興宗教とまで断じてしまったわけですが、ホメオパシー医学協会の「教祖様」にしても何白が「発達障害の原因は予防接種である!」なんて公言してしまうようなレベルですから、そのはるか下流にいる一般信者レベルとなればどうなのか想像に難くないところです。
例えば以前からこのホメオパシー問題に警鐘を鳴らしていた「NATROMの日記」さんのところに「夫のアナフィラキシーショックをホメオパシーで治した!(というより、放置した)」という芸能人の非常に素晴らしい?実例が掲載されていますので、是非ご一読いただければと思います(幸いにして件のご主人さん、辛うじて生還されたようですけれども、よい子は絶対まねしちゃいけませんね)。

【参考】アナフィラキシーショックをホメオパシーで治した!スゴイでしょ!(2010年8月19日NATROMの日記)

これなど単なる個人レベルでの無茶無謀と言うべきものですけれども、海外ではもっとすごい世界になっていて、例えばホメオパシーの原理からして予想されたところではありましたがイギリスあたりでは「プルトニウムのメレディ」なんてものも平気で売っていて、何しろ先日もBBCの映像を紹介したようにブリというお国柄だけに保守系メディアでこんな取り上げられ方をされていたりするんですね。

Where in London can one purchase plutonium? In Covent Garden, at the Helios Homeopathy shop.
ロンドンのどこでプルトニウムを買えるだろうか? 答えはCovent Gardenにある"Helios Homeopathy shop"だ。
[Marc Abrahams: "Heavy shopping -- London, for all your plutonium needs" (2009/06/16) on Guardian]

それ以上に怖いのが社会的にこうしたものが蔓延するととんでもない脅威になってくるという実例がすでにあると言うことで、例えばただでさえ昨今アフリカ諸国ではHIV感染が蔓延しているなんてことが大問題になっていますけれども、ご存知のように抗HIV治療薬と言えば高い薬を延々と飲み続けなければならないということで、発展途上国の人々にとってはひどく荷が重いものです。
ひと頃南アフリカなどでも勝手に安価なコピー薬を使ったなんてことから製薬会社との間のトラブルにまで発展したことがありましたけれども、この間隙を縫うように「ホメオパシーでAIDSを治します!」なんて輩が勢力を拡大しつつあるという現実を「忘却からの帰還」さんが紹介していて、これは何とかしなければならないと誰しも思うところですよね。

【参考】「ホメオパス HIV 南アフリカ」(2010年08月22日忘却からの帰還)

結局のところこうした代替医療というものの弊害は二つに分けて考えるべきであって、発展途上国においてまともな医療にお金をかけられない人々に対してこういうものが蔓延していることはやむを得ない事情もあるのは判るのですが、同時に明らかに効果がないものに割安とは言えなけなしのお金をつぎ込むことはどうなのかということです。
その結果本人はもとより家族にどんな悲劇が訪れるか、そしてもちろん間違った治療によって例えば感染症などでは一層その流行が加速されるわけですから、単に個人の問題ではなく社会防衛としても考えなければならない問題だと言えるでしょう。

一方で日本のような先進国においてはそれよりも詐欺商法の類と強く結びついているようなところがあって、高額すぎるこの種の代替医療なるものを見ていくと必ずしも安くはない、むしろあり得ないほどに高いということが健康被害と並ぶ問題でもあるわけです。
これなどもかつて様々な詐欺商法が世の中を賑わせましたけれども、それらがどんな悲劇の数々を産んできたかと思えば、これまた単に「うまい話に騙される奴も悪い」なんてことを言って放置されてよいものではないですよね。
そこで前述の2.の観点に関連して、特にホメオパシーのビジネス化ということが言及されているのだと思うのですが、むしろゴシップ好きなマスコミ諸社にとってはこちらの方が興味を引きやすいテーマなのかなという気もするところです。

効果あるの? イマイチ信用できないもの「マイナスイオン」「パワーストーン」「ホメオパシー」(2010年8月25日ガジェット通信)

本当に効果あるかわからないけど、何故か気休め程度に試したり使ったりしてしまうものってないだろうか? そんな効果あるのか分からない物について、今回アンケートを採ってみたぞ。すると以下の様なアンケート結果が得られた。

ダントツではないが1位は「マイナスイオン」だ。見えないから出てると言われてもわからない。そんな感じなのだろう。そしてお次は「パワーストーン」だ。これも同じく石になんのパワーが秘められているのか科学的に解明されない限り信用できないと言った感じだ。

3位は「飲尿健康法」だ。あの漫画家の、さくらももこが飲尿健康法を実践したというのは有名な話だ。しかし効果がどの程あるのかはわからない。

4位は「携帯電波を増やすシール」これは効果あると言う人もいれば、全くないと言う人もいる。機種によるのだろうか。最近ではあまり見かけなくなったこのシールだが、実際効果はあったのだろうか。

5位は「顔をコロコロする奴(正式名称不明)」。そもそも何の効果があるのかわからない。気持ち良いのかそれともマッサージなのか。

そのた6位以下は「脂肪を燃焼させる飲み物」、「磁気ブレスレットなど(磁気系)」、「ガソリンの燃費が良くなる液体」となっている。どれも効果があるかわからないというより実感が湧かないものが多いようだ。

これに対するコメントは以下の通り。

いまいちどころか一切信用できないものばかりだな
・飲尿健康法やってた叔父は60歳の時に突然ぽっくり逝った。
あきらかに効果がないとわかってるのが結構ある
・パワーストーン。これはほんとに根拠がわからない。
・ホメオパシーは赤ちゃんの生死に関わる話があるのでいまいちどころではないです

と、シビアな意見が多いようだ。もちろんこれらは個人的意見で効果のあるないは各自判断して頂きたい。このほかにも項目になかったもので挙げられるのが、「スポーツ選手が首に巻いてるの」、「ミサンガ」、「ユニセフ」などだった。

実際に効果なくても気休めで効果あるように感じるだけでも良いような気がするのだが。それをいっちゃあ風邪薬だって効果あるかなんてハッキリわからないしね。

1位:マイナスイオン 143 (14.3%)
2位:パワーストーン 125 (12.5%)
3位:飲尿健康法 99 (9.9%)
4位:携帯電波を増やすシール 99 (9.9%)
5位:顔をコロコロする奴 74 (7.4%)
6位:脂肪を燃焼させる飲み物 69 (6.9%)
7位:磁気ブレスレットなど(磁気系) 68 (6.8%)
8位:ガソリンの燃費が良くなる液体 65 (6.5%)
8位:ホメオパシー 51 (5.1%)
10位:高級オーディオケーブル 40 (4%)
11位:花に音楽を聴かせる 35 (3.5%)
12位:暗記法 30 (3%)
13位:コラーゲン 30 (3%)
14位:銀イオン(臭い除去) 21 (2.1%)
15位:DHA(ドコサヘキサエン酸) 19 (1.9%)
16位:ニコチンシール 11 (1.1%)
17位:栄養ドリンク 11 (1.1%)
18位:風邪のときにポカリ 10 (1%)

いまいち信用出来ないもの(コッソリアンケート)

アンケートの結果を見てもホメオパシーの知名度は「いまいち」高くないようですけれども、それでもわざわざタイトルに名前を出してきたあたりに世間の注目度赤丸急上昇中であることをうかがわせますよね。
今後マスコミとしてどこまでこのあたりを突っ込んでいくのかですけれども、ちょうど良いタイミングと言っていいのか、一部方面で御高名な大槻教授が最近あのお方と絡めてオカルト商法相手に喧嘩する気満々になってきているということですから、あのお方もおすすめというパワーストーンあたりとも絡めて今後マスコミに取り上げられる機会が増えていくかも知れません。
いずれにしてもマスコミにしてみれば視聴率なり売り上げなりにつながるものこそ正義なわけですから、心ある一般市民の側にしても高い関心を持続させていくことが彼らの目をホメオパシーに向けさせる大きな原動力になり得るはずなんですよね。

ところでホメオパシー医学協会を始め、どうもこの手のトンデモ系の方々はプラセボ効果を否定しないどころか、プラセボだろうがなんだろうが効けば文句ないだろ?というスタンスのようですけれども、どうも彼らにとっては非常に商売に都合の良い研究というものもあるようなんですね。
有名なイグノーベル賞も受賞したという実証研究があって、カイロプラクティックの院長さん(この方面もまた限りなく…ですが)がわざわざブログに取り上げられていますので引用してみましょう。

安価なプラセボより高価なプラセボの有効性が高い(2008年5月13日ブログ記事)より抜粋

安価なプラセボより高価なプラセボの有効性が高い

〔米ノースカロライナ州ダーラム〕デューク大学(ダーラム)行動経済学のDan Ariely教授は,投与される同種のプラセボでも,10セントの錠剤より2.50ドルの錠剤のほうが鎮痛効果が大きいとする研究結果を JAMA(2008; 299: 1016-1017)に発表した。

パッケージに一工夫必要

 Ariely教授は「薬剤の効果を高めるのは薬剤自体であり,特定の薬剤に対する思い入れではないと医師は考える傾向がある。しかし,実際には患者と医師の間には微妙な相違があるようだ」と指摘している。
 同教授とマサチューセッツ工科大学(MIT,マサチューセッツ州ケンブリッジ)の共同研究者らは,標準的なプロトコルを設定し,82例を対象に2種類のプラセボの効果を検討した。被験者の手首に軽い電気ショックを与え,プラセボ投与前後の疼痛を主観的に評価した。なお,被験者の半数には,投与される錠剤は最近承認されたばかりの1錠2.50ドルの鎮痛薬だと記載されたパンフレットを,残りの半数には10セントに値下げされた鎮痛薬だと記載されたパンフレットを渡し,その理由は明かさなかった。
 その結果,高価な錠剤群では,プラセボ投与後に85%で鎮痛効果が認められたのに対して,安価な錠剤群では61%にとどまった
 同教授は「比較的小規模で単純化された試験だが,得られた知見は多数の大きな問題が存在することを示している」とし,「今回の結果は,患者が持つ薬剤の品質に対する印象と治療効果への期待感に関する既存のデータと一致する」と述べている。さらに,興味深いのは,価格に敏感な患者の期待感と,錠剤がよく効くと伝えられることによるプラセボの相乗効果である。
 同教授は,処方薬を特色のない褐色の瓶に入れて提供するのではなく,よく効くとの暗示が患者に伝わる容器に入れて提供したらどうかと提案しており,また「効果はないという先入観を患者に与えることなく,より安価な薬剤,すなわちジェネリック薬を患者に提供するにはどうすべきか」と問いかけている。
 同教授は「医師は,薬剤に対する自分の思い入れを治療の一部に利用できる。治療効果をより高めるには,例えば,医師が安くても品質に違いはないとの暗示を患者に伝えることである」と述べている。
 今回の研究はMITの助成を受けた。
[Medical Tribune  2008年4月3日(VOL.41 NO.14) p.77]

同院長さんも「一歩間違えれば、あまり効果が高くないものでも、高額にすれば、効く/売れるということにも」と懸念を表明していますけれども、まさにホメオパシーのビジネス化ということを考える際にもこの点が問題であって、単なる砂糖玉でも高く売りつけるほど儲かるのは当然ながら、副次的にプラセボ効果も高まるというのですから、やめられない止まらないとなるのは当たり前ですよね。
このあたりはモノが売っている単なる砂糖玉だけに法的にどんな規制が可能なのかは判りませんけれども、当然その主体となっていくのは規制を行う側である国の責務であるはずだという点で、今回学術会議からボールを預けられた形の厚労省らが今後どう動くのかということが冒頭の3.のポイントにつながってくるわけですが、ここで昨日も紹介しました朝日新聞の記事に長妻厚労相の短いコメントが紹介されていました部分をもう一度振り返ってみましょう。

ホメオパシー 日本医師会・医学会、学術会議に賛同(2010年8月25日朝日新聞)より抜粋

 長妻昭厚生労働相はこの日、患者を通常医療から遠ざけることになる恐れに対し「本人の意思に反して、病院に行かないようなことがあれば問題」と発言。省内で議論し、必要があれば調査に乗り出す意向を明らかにした。

一見読み流してしまいそうなありきたりなコメントのようにも見えますけれども、よく見ますとあくまで「本人の意志に反してということがあるなら」問題だと、どこかの協会の「全ては本人の自由意志による選択の結果」なんて主張と合わせて考えた場合に、なかなか含みのある発言とも受け取れますよね。
朝日の記事がどこまで長妻大臣の発言を正確に反映しているのかははっきりしませんけれども、この件と関連してホメオパシー検証のための研究班を立ち上げるというニュースがありますので先に紹介しておきましょう。

厚労相、ホメオパシー効果調べる 研究班組織へ(2010年8月25日47ニュース)

 長妻昭厚生労働相は25日、日本学術会議の金沢一郎会長が「ホメオパシー」と呼ばれる代替医療の効果を否定する談話を発表したことを受け「本当に効果があるのかないのか、厚労省で研究していく」と述べた。視察先の横浜市内で記者団に語った。

 同省は医学者らによる研究班を組織し、近くホメオパシーを含む代替医療に関するデータ集めを始める。

 ホメオパシーは植物や動物、鉱物などを希釈した水を染み込ませた砂糖玉を飲む療法だが、24日に出された会長談話は「(これに頼ることで)確実で有効な治療を受ける機会を逸する可能性がある」と警告した。推進団体は談話に反発している。

「効果があることは確認できなかった」なんて素人目によくわからないレポートを出すのであれば意味がないですから、公金を使ってやるのであればきっちり白黒つけるようにしてもらいたいところですが、ここでも深読みすれば学術会議が「荒唐無稽」「科学的に明確に否定されている」とまでケチョンケチョンに言い切ったホメオパシーについて、未だに効果がある可能性も否定していないかのようにも受け取れるコメントです。
長妻氏本人のスタンスは未だはっきりしませんけれども、ホメオパシーを始め代替医療をもっと取り入れようよなんて言い出した宇宙人総理が辞めた後でも、政府の側にはこういうものを推進したいという一派も残っているということなのか、あるいは元々推進派だった人間が今後どこまで政策に関わり合ってくるのかにも注目しておかなければならないでしょう。
最後の本丸とも言うべき厚労省自体のスタンスも気になりますが、この四月に開かれた厚労省の統合医療プロジェクトチームの第2回会合では、「統合医療に対する厚生労働省の取組について」という資料を出していまして、とりわけ中国政府の国策との関わり合い!で東洋医学というものの検証を真っ先に重視しているようですけれども、その中にもこんな一般論としても通じる文章があります。

5.将来展望。

西洋医学と東洋医学はパラダイムが異なっており、異なっているからこそ存在の意義がある。
国民の健康増進、疾病予防、疾病治療において統合医療の視点(パラダイム)は不可欠である。しかし、「不可欠」といくら唱えても科学的根拠がなければ、ある種の宗教信奉者と変わるところがない
科学的根拠の確立は複雑系の解明であり、容易ではないが、着実に進展させなければならない
また、統合医療を支える生薬資源の問題にも十分に配慮する必要がある。
統合医療に名を借りた商品があまた出回っているが、西洋医学の範疇に入らないとの理由でこれを放置しておけば、健康被害や重大な疾病の早期発見・早期治療の機会を逃す危険性を孕んでいる
国民の健康増進、疾病予防、疾病治療の中に統合医療をどの様に適切に位置づけるか、これは一つの文化論である。国民との十分な対話が求められる

西洋医学という表現がこの場合適切なのかどうかは判りませんが、いわゆる現代の標準的な医療というものに対する反発というものが国民の間に根強くあるというのは一面の事実であって、そこに代替医療がつけ込んでくる隙があったとも言えるわけですが、それでも「科学的根拠がなければ、ある種の宗教信奉者と変わるところがない」のもまた事実ですよね。
そして「西洋医学の範疇に入らないとの理由でこれを放置しておけば、健康被害や重大な疾病の早期発見・早期治療の機会を逃す危険性を孕んでいる」わけですから、単に効果がはっきりしないから当面放置しておこうでは駄目で、白黒をつけた上で無効なものは積極的に排除していかなければ国や厚労省も責任を問われても仕方がないということでしょう。
ボールを投げられた側の厚労省が今後どこまでやる気を見せられるのかが、自らここまで言っているわけですから、学術会議のみならず国民の等しく注目するところであるという自覚を持って仕事に当たってもらいたいと思いますね。

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コメント

http://mainichi.jp/select/science/news/20100827k0000m040060000c.html
> 日本学術会議の金沢一郎会長が「ホメオパシー」と呼ばれる代替医療の効果を
> 否定する談話を発表したことについて、
> 鈴木寛副文部科学相
> は26日の会見で、「統合医療と称する偽薬が普及し、国民の健康に大きな
> 悪影響を与える蓋然(がいぜん)性が高まりつつある警鐘だと思っている。
> 大変適切だ」と述べた。


■鈴木寛マニフェスト

http://megalodon.jp/2009-0906-2116-07/suzukan.net/manifesto_2_11.html
> その中には、漢方や
> アーユルヴェーダ、ホメオパシー
> などのように体系づけられているものも多くあります。

http://suzukan.net/manifesto_2_11.html
> その中には、漢方などのように体系づけられているものも多くあります。

証拠隠滅w

投稿: | 2010年8月27日 (金) 11時52分

アグネス・チャンのパワーストーン 薬事法抵触で表現を削除へ

8月27日19時22分配信 J-CASTニュース

誤解を招いた?
 アグネス・チャンさん(55)の所属事務所が運営している商品サイトに、薬事法などに抵触する可能性のある表示があることが分かった。アグネスさん本人がデザインしたパワーストーンや輸入元が販売している健康食品の霊芝で、病気に効くことをうたっているからだ。アグネスさん側は、「誤解を与えるのは本意ではない」として、指摘のある表現を削除するとしている。

  「オーナー アグネスより皆様へ」

 パワーストーンなどが販売されているのは、こんな紹介がある楽天のショッピングサイト「チャンズ」だ。

■霊芝でも「目を治し、肝臓の機能を補う」

 そこでは、タレントのアグネス・チャンさんが顔写真付きで、ファンらの利用を呼びかけている。

 風水を取り込んだという開運グッズのパワーストーンは、紹介コーナーで、色ごとなどに11種類のブレスレッドを写真付きで掲載。すべて3780円の商品で、「ピンクは恋愛運、病気緩和に効くそうです」「黄緑は健康運、仕事運、家庭運を呼び込む」などとうたってある。

 また、健康食品コーナーでは、きのこの霊芝をエキスにしたもの60粒入りの商品を2万円弱で販売。中国の医薬書を引用して、「目を治し、肝臓の機能を補い、心を落ち着かせ、寛容な心のも持ち主にする」などと紹介したほか、肝機能にいい影響があったという利用者の体験談も載せた。12箱セット20万円弱のもある。

 ネット上では、こうした商品販売について、「怪しい」などと批判する声が相次いでいる。

 オカルト批判で知られる早大の大槻義彦名誉教授は、自らのブログで2010年8月25日、アグネス・チャンさん側の商法を批判した。読者から疑問を示すメールが来たといい、慈善活動や教育を隠れ蓑にしているとして、27日もブログで批判的に取り上げた。

■「健康、恋愛にいいと言って売る商法をやるつもりはない」

 大槻義彦名誉教授は、取材に対して、こう指摘する。

  「パワーストーンとして病気の緩和や健康運などをうたうのは、これまでの霊感商法とまったく同じです。霊芝は、食用に適さず、摂取によっては副作用があると専門家が警告しています。2万円近くするというのは、すごく高価ですよ。極めて不適切な商売であり、教養もあるタレントがなぜこんなことをするのか、不思議ですね」

 アグネスさん側の商品販売方法は、法的に問題がないのか。

 厚労省の監視指導・麻薬対策課では、パワーストーンや霊芝で病気に効くとうたったことについて、薬事法に抵触するとの見方を示す。中国の医薬書を引用したりしても、同じことだという。健康運を呼び込むなどのうたい文句は、薬事法に引っかからなくてもありえない表示であり、景品表示法に抵触するとしている。

 所属事務所トマス・アンド・アグネスの金子力代表は、取材に対し、パワーストーンについて、「健康、恋愛にいいと言って売る商法をやるつもりはまったくありません」と主張。その誤解を招くのは本意ではないとして、こうした表現を2010年8月27日中にも削除することを明らかにした。

 また、霊芝についても、同様な理由から、27日中にも削除するとした。商品そのものは、医学者をしているアグネスさんの姉らが開発したもので、「変なものではありません」という。故郷の中国・香港では1万円ほどの商品を輸入したもので、決して高くはないとしている。

 パワーストーンの記述や中国医薬書の引用は、ファンサービスの一環で、1つの情報として付けていたという。

 こうした商品販売について、金子代表は、「たいして売れている商品ではありませんし、トラブルは一度もありません。アグネスは、カトリック信者ですので、オカルトには興味もなく、むしろ批判的です」と強調している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100827-00000004-jct-ent

投稿: ユ偽フ大使の正体 | 2010年8月28日 (土) 07時14分

助産師会の会長は反ホメオパシー派らしいですな
傘下の電波をさっさと飛ばせば中枢は案外早く正常化するかも知れない
もっとも末端が方針に従わなければ何も変わらないんだけれど

投稿: | 2010年8月28日 (土) 12時24分

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