« 最近少し気になった小ネタを幾つか | トップページ | 今週も斜め上の話題がてんこ盛りです »

2010年8月 6日 (金)

ミスター年金氏、今度は本業の方で大ピンチ?!

先日は後期高齢者医療制度廃止の余波を受けて何やら困ったことになりそうだという話を紹介しましたけれども、そうでなくとも最近は長妻厚労相も自身の身辺でいろいろと賑やかなことになっているようで、これは落ち着いて良い政策を遂行できる環境にあるのかと心配になってきますよね。
そんな中でまた長妻氏には頭の痛い問題が浮上してきていますが、さすがにミスター年金と言われこちら方面で名を売ってきた御仁だけに、今度ばかりは素人だからと言い逃れは出来そうにない難題です。

国民年金:未納4割超す 過去最高、悪化歯止めかからず--09年度(2010年8月6日毎日新聞)

 日本年金機構は5日、09年度の国民年金保険料の未納率が40・02%(08年度37・9%)となり、過去最悪になったと発表した。納付率は59・98%で初めて6割を割った。未納率の悪化は4年連続。年金機構は悪化理由を「年金記録問題への対応に人手を割かれた」と説明するが、未納率悪化に歯止めが掛からないだけでなく、「ねじれ国会」の下、民主党の主張する制度改革の行方も不透明で、無年金・低年金者増大の懸念は強まるばかりだ。

 年金機構は納付率が高い団塊の世代のうち49年生まれが60歳に達し、受給者側に回ったことも悪化の原因に挙げる。未納率を世代別に見ると、25~29歳は52・9%と最も高く、最低の55~59歳(26・7%)の倍近い。若い世代を中心に年金制度への不信が高まっているのに加え、非正規雇用労働者が増え、定額保険料(10年度は月1万5100円)を払えない人が急増していることも影響している。

 こうした事態を踏まえ、民主党は所得に応じた払いやすい保険料とし、国民年金の代わりに全額税による最低保障年金を創設するとしている。しかし依然具体性に欠け、国民の不信解消には結びついていない。同党は年金機構と国税庁を統合した歳入庁をつくり、徴税ノウハウを用いて未納を減らすとも言う。だが、徴税していない課税最低限より低い所得の人から保険料を集める能力があるのかどうかも未知数だ。

 国民年金保険料の未納率は92年度の14・3%を底に年々上昇し、02年度に当時過去最悪の37・2%まで悪化した。年金機構の前身、旧社会保険庁は「納付率80%」の目標を設定し、一時は回復に向かったものの、07年度に年金記録問題が発覚、納付担当職員の6割を記録問題に充てたことが響き、毎年約2ポイントずつ低下している。

 年金機構は当面の納付率目標を「現状維持」とする意向だが、年金記録問題を重視することが、制度の劣化を招くという皮肉な状況に陥っている。【鈴木直、山田夢留】

年金財政が火の車なんて今に始まった話でもなんでもなく、以前にはあまりの未納率に業を煮やした当時の社保庁が未納者の資産を差し押さえ?!なんてニュースも出ていましたけれども、長妻氏お得意の年金記録問題などに留まらない構造的問題が隠されていることが記事からも伺えます。
政府は繰り返し給付水準を切り下げないとアナウンスして年金制度への信頼を求めていますけれども、何しろこれから支えられる側の世代は増えるばかり、一方で支える側の現役世代は人数的にも先細りな上に、収入的に現状ですら負担が重すぎると青息吐息な状況ですから、どうしたって保険料の収支バランスが今後大きく改善するとは思えないわけですよね。
そうなるといずれにせよ給付を切り下げるか保険料を引き上げざるを得ない、それならば保険料分を現在の生活費に回して将来は生活保護でももらった方がよほど金額も高いし、医療費や住宅など様々な公的補助も充実していて得じゃないかと考え始めている若者が日々増えている、そしてそれが更なる未収率引き上げにつながっているわけです。

年金生活者と生保生活者の逆転現象はそろそろ社会問題化してきていますから、近い将来なにかしらの是正策が検討されるかも知れませんが、年金側を引き上げるなどという状況にはとてもない以上生保側を切り下げる方向でバランスを取らざるを得ないとなれば、これは社会保障充実をうたってきた民主党政権にとっては到底表立って主張できるような話でもありませんよね。
いずれにしてもおいそれと解消できそうにない国の社会保障政策に対する不信感が完全に国民に定着しているという現実から目を背けて、これは年金記録問題が未だ解決していないからだ!なんて目先の原因対策にばかり労力をつぎ込んでいるようですと、こちらも医療行政同様に取り返しのつかない領域に足を踏み入れてしまいそうな気配が濃厚に漂ってきます。
中でも先日出てきましたこんな話があって、これは下手をすると将来の制度崩壊確定か?!ともなりかねない話であるのにあまり世間で騒がれないのもどうなんでしょうね。

年金積立金取り崩し案浮上 11年度予算編成(2010年8月5日共同通信)

 政府の2011年度予算編成で、公的年金の受給者に給付される基礎年金の財源確保策として、約123兆円の年金積立金の一部を取り崩す案が浮上していることが4日、分かった。

 基礎年金は給付費約21兆円の2分の1を国庫(税)で負担しており、09、10年度の2年間は財政投融資特別会計の「埋蔵金」の充当でしのいだが、11年度は不足の財源約2・5兆円をどう捻出するか、全くめどが立っていないため。しかし、積立金の取り崩しは年金財政の持続性や将来世代の給付水準に影響しかねず、年末の予算案決定まで調整はもつれそうだ。

 基礎年金は現役世代が支払う保険料と国庫で賄う。国庫負担は以前は3分の1だったが、年金財政の安定化のため徐々に増やし、09年度から2分の1に引き上げた。だが、引き上げに要する財源として当初見込んでいた消費税増税は先送りされた上、埋蔵金はもう残り少なく、活用は困難だ。

 そこで政府は苦肉の策として、厚生年金と国民年金の積立金を最大で2・5兆円取り崩し、国庫(一般会計)に貸す形にした上で財源をひねり出す案を検討。同様のやりくりは過去にも行ったことがあるため、「理屈は通る」(厚生労働省幹部)との考えだ。

将来は返すから問題ないと言う話ですけれども、すでに国債など国の借金が返せず破綻だ破綻だと世界的にも注目されているような状況で、いったい何をどうやったら「理屈は通る」なんて話になるのかと疑問に感じるのは自分だけでしょうか?
地方自治体レベルでも近頃では基金を切り崩して当座をしのぐなんて話は幾らでもありますけれども、当座をしのいだ結果将来何かしら劇的に改善するような目処が立っていないわけですから、いずれにしてもどこかで財政収支全般に対する抜本的な再検討が必要になるんじゃないかという気がします。
その場合はどうしたって民主党政権にとってはあまり面白くない話になってきそうですが、国民の不興を買ってでもやるべきことをやる腹があるのかどうか、一歩対応を誤ると何しろミスター年金とまで言われたほどに年金問題が金看板の長妻大臣だけに、自身はおろか政権の基盤すら揺るがしかねない大問題にもなりかねません。
何より下手をすると国の社会保障の行く末が崩壊してしまいかねない危惧すらありそうなんですが、くれぐれも目先の帳尻合わせだけで話を進めていくなんてことがないように頼みたいですよね。

|

« 最近少し気になった小ネタを幾つか | トップページ | 今週も斜め上の話題がてんこ盛りです »

心と体」カテゴリの記事

コメント

いつも楽しく観ております。
また遊びにきます。
ありがとうございます。

投稿: 生命保険の選び方 | 2010年8月 8日 (日) 01時35分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/49073346

この記事へのトラックバック一覧です: ミスター年金氏、今度は本業の方で大ピンチ?!:

« 最近少し気になった小ネタを幾つか | トップページ | 今週も斜め上の話題がてんこ盛りです »