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2010年7月14日 (水)

英雄ベスーン元被告、(帰国した途端に)雄々しく吠える!(笑)

先日執行猶予付きの有罪判決が出た「テロ船長」ピーター・ベスーン元被告ですが、すでに退去処分によってニュージーランドに強制送還されたと言うことです。
本日まずはこの裁判の判決を受けての各方面の反応を紹介してみますが、おおむね予想通りという感じになるのでしょうかね?

「日本司法は人道的」 NZ政界が歓迎(2010年07月07日U.S. FrontLine)

 反捕鯨団体「シー・シェパード」のメンバーだったニュージーランド人、ピーター・ベスーン被告(45)が帰国の見通しとなったことについて、同国各党は7日、歓迎の意を表明した。ニュージーランド通信が伝えた。

 野党、労働党のカーター「影の自然保護相」は「日本の捕鯨政策には反対だが、日本の司法システムが今回示した人道的手法は称賛する」と述べた。キー首相は、政府として判決内容に立ち入らないとした上で「刑務所で過ごす必要がなくなり、彼や家族はほっとしたことだろう」と語った。

 緑の党のノーマン共同代表は「(同被告を)収監すれば、世界の環境保護運動の殉教者として支持を集めてしまうことを、日本政府はよく知っていた」と指摘した。(共同)

SS代表、ベスーン被告の「除名」撤回 「法廷戦術にすぎない。彼の復帰を歓迎する」(2010年7月8日産経新聞)

 調査捕鯨妨害事件で懲役2年(執行猶予5年)の有罪判決を受けたニュージーランド人、ピーター・ベスーン被告(45)について、シー・シェパード(SS)代表のポール・ワトソン容疑者(59)=国際指名手配中=は、団体から追放したのは「法廷戦術にすぎなかった」とし、「将来、彼が戻ってくることを歓迎する」と述べた

 ラジオ・ニュージーランドのインタビューに答えた。

 SSはベスーン被告の東京地裁での公判中、被告を「除名」したと発表、声明を出した。このなかで、ベスーン被告が船長を務めていた抗議船「アディ・ギル号」に弓矢を持ち込んだことが「攻撃的だが非暴力的な行動」との団体の方針に反すると指摘していた。また、日本での裁判への支援は続けるが、SSの正式メンバーではなく、今後の抗議活動にも参加させないとしていた

 しかし、ベスーン被告の判決が出ると、ワトソン容疑者はこの方針をあっさりと撤回。「今シーズン、彼が(南極海での)活動に戻ってくるとは思わない。理由は、彼が(今回の裁判などについての)本を書いているからだ。そのことは良いことだ。将来、彼が戻ってくることを歓迎する」とコメントした。

 ベスーン被告は近く強制退去の見通しだが、除名撤回によって、ニュージーランドへ帰国後、SSの反捕鯨キャンペーンに何らかの形で加わる可能性も出てきた

シー・シェパード:東京地裁の“温厚判決”ねじまげ宣伝材料に(2010年7月9日サーチナ)

 反捕鯨団体を標榜(ひょうぼう)するシー・シェパード(SS)は7日に発表した声明文で、同団体のアディー・ギル号元船長のピーター・ベスーン被告に対して、「日本の裁判所は、だれも傷つけようとはしていなかったと認めた」と主張した。東京地方裁判所は同日言い渡した判決で、同被告が調査捕鯨の妨害活動で「(日本の)船員がけがをしてもかまわないとの『未必の故意』があった」と認定して、有罪判決を言いわたした。

 東京地方裁判所は 7日、ベスーン被告に懲役2年・執行猶予5年の判決を言いわたした。『未必の故意』とは、「ある行為が、犯罪としての結果をもたらすと確信はしていなかったが、『犯罪になってもかまわない』と判断して行為を行い、実際に犯罪としての結果をもたらした」ことを意味する。日本では「故意があった」と判断される。

 東京地裁は、ベスーン被告が調査捕鯨船に酪酸が入ったびんを投じたことに、未必の故意があったと判断し、日本人乗組員に負傷者が出ていることから、「傷害罪」を適用した。シーシェパードは東京地裁の判断をねじまげて、「だれも傷つけようとはしていなかったと、日本の裁判所が認めた」と主張した。

 東京地裁がベスーン被告の行為を「主義主張のため」、「独善的犯行」と指摘した部分は、「日本の裁判所は、(ベスーン被告の行為は)違法な捕鯨から鯨を守る信念のもとに行った作戦だったと認めた」と主張した。

 ベスーン被告は執行猶予付きの刑を言いわたされ、検察も本人も控訴の意思がないため、実際には日本からの強制退去となり7月9日にニュージーランドに帰国する。シー・シェパードは、東京地裁の“温厚”な判決を逆手にとって、宣伝材料用に「加工」した

 シー・シェパードの声明文には、「日本の裁判所はいつも有罪判決をくだす」と、事実と異なる部分もある。ベスーン被告が日本船に乗り込むという紳士的かつ勇気ある行動で、「刑務所に15年間も入れられる危機に直面した」、「シー・シェパードはベスーン船長の無罪を勝ち取るためでなく、刑を軽減するために、50万ドル(約4400万円)以上もつかった」などと主張した。(編集担当:如月隼人)

ま、あの御仁が事実無視で吠えるのはいつものことですが(苦笑)、一応コメントしておきますと別に東京地裁の判決がこうであったからこのような主張をしているというものでもなく、どのような判決が下されようが多少の文言の違いはあれ同じような主張を繰り広げていただろうことは疑いのないところで、これを以て「だからもっと厳罰にしておけば!」なんて言うのは少し的外れなのかなということですよね。
このワトソン代表のトンデモな人となりということに関しては、ちょうどこの問題をずっと追いかけている産経新聞の佐々木記者のブログに良いネタがありましたのでご参照いただきたいのですが、リンクを張られているインタビュー動画などでも判る通り、結構こういう独善的で他人の言うことには決して耳を傾けないタイプの人間って見かけますよね。
同インタビューでもう一点注目していただきたいのは、ニュージーランドのアナウンサーがワトソン代表にきっちりツッコミを入れている点ですけれども、同じ反捕鯨と言いながらオーストラリアとは微妙に路線が違うとはかねて言われるところでもあり、ベスーン元被告の事件についても母国の英雄に何をする!なんて声ばかりというわけではなく、冒頭の記事にも見られるようにこんなことで国際問題にならずにほっとしたといった論調も意外に多いようです。

【参考】ポールワトソン船長激怒 NZアナウンサー「これは戦争ではない」 ワトソン「戦争だ!」 (2010年3月20日ブログ記事)

そんなこんなで予想された通りのテロ組織側の反応ではありますが、一方で「反省している。もうしません」と法廷で泣いて見せたというベスーン被告が、帰国後どれだけ態度を豹変させてくれるかも注目を集めていたわけですが(苦笑)、これまた予想通り舌を出してみせる様子を各社の報道から取り上げてみましょう。
しかし判決の不当性を訴えるだけならまだしも、犯罪者が法に基づいて裁判を受けるのに政府の支援がないことに対して批判をぶちまけてみたりと、やはりこの人物も相当斜め上な精神構造の持ち主ではあるようですよね。

元船長“反捕鯨活動続ける”(2010年7月10日NHKニュース)

反捕鯨団体「シー・シェパード」が日本の調査捕鯨を妨害した事件で、傷害の罪などで有罪判決を受けた元船長が10日、強制送還先のニュージーランドに到着し、「捕鯨に反対する立場に変わりはない」と述べ、今後も反捕鯨活動を続けて行く立場を明らかにしました。

シー・シェパードの抗議船、アディ・ギル号のピーター・ベスーン元船長は、ことし2月、南極海で日本の調査捕鯨船団の船に無断で乗り込んだほか、乗組員1人にけがをさせた罪などに問われ、今月7日、懲役2年、執行猶予5年の有罪判決を受けました。強制送還され、10日に母国のニュージーランドに到着したベスーン元船長は、空港で記者団に対し、「自分が行ったことは正しいことであり、後悔していない。捕鯨に反対する立場に変わりはない」と述べました。そのうえで、再び南極海で日本の調査捕鯨の妨害を行うかどうかについては「まだわからない。裁判の中では南極海には戻らないと約束したが、ほかにもいくつかやることがある」と述べ、今後も何らかの形で反捕鯨活動を続けて行く立場を明らかにしました。シー・シェパードは先月、ベスーン元船長を除名処分にしていますが、判決後、代表のワトソン船長は、裁判を有利にするための法廷戦術だったとして、除名を撤回する方針を示しています。


あの裁判の涙は…元船長一転「反捕鯨やめない」(2010年7月10日読売新聞)

 【シンガポール=岡崎哲】反捕鯨団体「シー・シェパード」による調査捕鯨船妨害事件で東京地裁に執行猶予付き有罪判決を受け強制送還されたピーター・ベスーン元船長(45)が10日、ニュージーランド・オークランド空港に到着した。

裁判では、南極海での反捕鯨活動にもう参加しないと涙ながらに述べていた元船長だが、空港で報道陣に囲まれると一転、「活動は決してやめない」と語った

 シー・シェパードは6月に元船長を除名しているが、ポール・ワトソン代表は本紙に、「除名も、元船長がもう反捕鯨活動をしないと語ったのも、法廷戦術に過ぎない」と述べ、元船長が団体の活動に戻る可能性を示唆している。

ベスーン元船長「調査捕鯨妨害を継続」 裁判終え態度一変(2010年7月10日産経新聞)

【シンガポール支局】フランス通信(AFP)によると、環境保護を標榜(ひようぼう)する米団体「シー・シェパード(SS)」による調査捕鯨妨害事件で東京地裁の執行猶予付きの有罪判決を受け、強制退去処分となったSS抗議船のピーター・ベスーン元船長(45)が10日、母国ニュージーランドに帰国、今後も反捕鯨活動を継続する考えを明らかにした。

 公判でベスーン元船長は、南極海での妨害活動に参加しない意思を表明、それが執行猶予の理由の一つとなった。しかし、この日は記者団に「日本の捕鯨をやめさせるのをあきらめることはない」などと強調。再び抗議船に乗り込むかどうかは明言しなかったものの、「次に何をするか、何人かと話をしなくてはならない」と述べ、SS幹部らと今後の活動について話し合う姿勢を示した。

 妨害活動に参加しないとのベスーン元船長の発言についてSS代表のポール・ワトソン容疑者(59)=国際指名手配中=は、公判後、「単なる法廷戦術だ」と述べていた。

「日本の裁判は誤審だ」シー・シェパード元船長(2010年7月12日テレ朝ニュース)

 調査捕鯨妨害事件で有罪判決を受けた反捕鯨団体の元船長が、「日本は都合の良い時だけ法律を盾にする」などと裁判について強い不満を訴えました。

 ピーター・ベスーン元船長:「私に対する日本の裁判は誤審だ」「私が裁判中、5カ月勾留されたのが正当だというなら、(第二昭南丸の)船長は5年以上収監されるべきだ」
 反捕鯨団体「シーシェパード」のピーター・ベスーン元船長は、日本の調査捕鯨船への侵入や傷害などの罪で懲役2年、執行猶予5年の判決を受け、母国のニュージーランドに強制送還されました。12日、会見を開き、「自分の船と衝突した第ニ昭南丸の船長らが処罰されていないことは不当だ」と主張したうえで、「日本は自分たちの都合に合う時だけ法律を盾にする」などと裁判について不満を述べました。また、裁判中にニュージーランド政府から十分な支援がなかったとして、「日本のひざにまとわりつく太った飼い犬に成り下がった」と非難しています。裁判中はシーシェパードの活動と距離を置くと語ったベスーン元船長ですが、シーシェパード側は「いつでも喜んで迎え入れる用意がある」とコメントしています。

日本の司法制度を批判 強制送還の抗議船元船長(2010年7月12日産経新聞)

 反捕鯨団体「シー・シェパード」メンバーとして傷害罪などに問われ、執行猶予付きの有罪判決を受けニュージーランドに強制送還された抗議船のピーター・ベスーン元船長(45)が12日、同国オークランドで記者会見し、「私を裁く一方、抗議船に衝突し、沈没させた日本の捕鯨船の船長を裁かないのは間違っている」と述べ、日本の司法制度を批判した。

 元船長は、「日本は自分に都合の良い時だけ、法律にのっとっていると主張する」と語った。

 ニュージーランド政府にも矛先を向け、「マカリー外相は日本に手なずけられた犬」「東京のニュージーランド外交官は支援してくれなかった」と述べた。

 キー首相はこれに対し、元船長は自ら日本行きを望んで捕鯨船に乗り込んだとし、「ニュージーランド政府への感謝の念がない」と批判した。(共同)

実際の帰国第一声の様子に関してはやはり佐々木氏のブログに掲載されていますので、こちらも参照いただければと思います。

【参考】【ベスーン帰国】「後悔はない」活動中止明言せず 「日本人は攻撃的になっていることを理解していない」(2010年7月10日ブログ記事)

ま、得手勝手な論理でここまで言われてはキー首相ならずとも一言なしではいられないのは当然ですけれども、ワトソン氏のいうところの「彼はヒーローとして迎えられるだろう」という状況とはいささか異なる空気も漂っていそうだという点には留意いただきたいと思いますね。
実際のところニュージーランド国内ではベスーン元被告が「法廷戦術」として行った「ごめんなさいもうしません」発言や嘘泣き…もとい、しおらしい態度はさほど大きく扱われていないという一面もあるようで(それは確かに、英雄は法廷では「お願いだから助けて~」とべそかいていましたじゃ、絵になりませんわな)、その点については日本国内と違って「You big liar!」といった類の批判の声は全く聞こえてこないようです。
しかし一方で同元被告の元々の人物が「selfish」と家族からも愛想を尽かされるような御仁であるだけに、シーシェパードの表向き掲げている反捕鯨という理念自体の是非はともかくとして、いい加減こいつらにはうんざりだという声も案外小さなものではないようなんですね。

そういうことになってきますと、ワトソン代表としては帰国したベスーン元被告を「彼は日本と戦った英雄だ!」と祭り上げようとしているわけですが、これに対してベスーン元被告のキャラクターを利用した逆キャンペーンと言うことも考えられるわけで、言ってみれば同元被告の存在がシーシェパードにとっての諸刃の剣にもなりかねないという話ではないでしょうか?
当面我々が出来ることはベスーン元被告が日本の地において行ってきた数々の「法廷戦術」を言質としてきっちりと保管し、彼はこういうことを公の場で約束したんですよと世に広めておくことであって、いずれ遠からず来るだろう英雄の復活劇に対して「彼らは根っからの嘘つきである」と公的な証拠とともに反論していくということになるんでしょうね。

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コメント

まず、シーシェパードにとっての喫緊の問題は、"Whale War Season III"の視聴率です。日本からはわかりにくいのですが、ベスーンが主役なので、除名のままでは盛り上げらないので、予定通り取り消してます。実際ベスーン本人が戻ろうがどうしようが本とは気にしていまいと思います。来年はもうどうでもいい存在ですから。
除名自体は、ダライラマに手紙をごまかすためではないかと思います。しかし、行動が行き当たりばったりなのは否めませんね。
また、政府の非難は、どんどんやって欲しいな。本人や、シーシェパードと政府には溝があるほうが、連中の活動を制限しやすくなりますから。

投稿: ednakano | 2010年7月14日 (水) 12時59分

ああいうのを宣伝している連中からは、かつて「我が闘争」の日本人蔑視表現を勝手に削除した翻訳本を出した輩のような胡散臭さを感じる

投稿: | 2010年7月14日 (水) 21時08分

「我が闘争」のくだり、同意。

とにかくこの国際テロ組織がどうしてこうも大っぴらに活動できるのか…

投稿: | 2010年7月16日 (金) 05時13分

>「我が闘争」の日本人蔑視表現を勝手に削除した翻訳本を出した輩

こういうことですな

「ザ・コーヴ」上映推進者の欺瞞

・映画内で漁師に追い出され泣いている女性二人は、女優でシーシェパードの活動家である
・サメに襲われた時にイルカに救われたと発言しているプロサーファーもシーシェパードのメンバー
・出演しているオーストラリアの元閣僚もシーシェパードの幹部
・主演のリックオバリーはシーシェパードの元メンバーで、シーシェパードとの関わりを隠すために一時的にメンバーから削除された
・この映画は環境テロリストであるシーシェパードとの関わりを隠している
・オリジナル版にある「飛行船での盗撮を警察に指摘され嘘をついている違法行為のシーン」が日本版から削除されている

↑を指摘され崔洋一は「映画なんて全て嘘っぱちだ」と開き直り
ttp://thecove.sblo.jp/article/39082006.html
ttp://yoiko-mura.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-5f87.html
ttp://blogs.yahoo.co.jp/durian_doreyan/961652.html

投稿: | 2010年7月16日 (金) 08時05分

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