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2010年6月 9日 (水)

世界に広がるテロとの戦い

先日第3回公判が開かれ、次回6月10日で結審する予定と言うテロリスト船長・ピーター・べスーン被告の裁判ですけれども、主であるところのシー・シェパードがついに切り捨てにかかったようですね。

ベスーン被告を「除名」=弓矢持ち込みはポリシー違反-シー・シェパード(2010年6月8日時事通信)

 【シドニー時事】反捕鯨団体シー・シェパード(SS)は8日までに、SSの小型高速船「アディ・ギル(AG)」号元船長で、日本で傷害罪などに問われているニュージーランド国籍のピーター・ベスーン被告(45)を事実上の除名処分とすることを明らかにした。同被告が弓矢をAG号に持ち込んだ行為はSSの「攻撃的な非暴力直接行動」のポリシーに反すると説明している。
 SS幹部は声明で、「矢は使われず、人に対して使うつもりもなかったことは分かっているが、SSの活動にそれを持ち込んだのは容認できない」と説明。同被告を将来の抗議活動には参加させず、同被告はSSの正式メンバーではなくなるとした。ただ、日本での裁判を通じた同被告支援は続けていくとしている。

しかし「矢は使われず、人に対して使うつもりもなかったことは分かっている」って、全世界に矢を打ち込んでいる動画が流れているという状況下でそれはネタのつもりですかと(笑)。
当初から使い捨てる気満々という気配は濃厚であっただけに意外性はさほどない一方で、本当にそこまでやるかと改めて彼らのものの考え方が伺われる話ですけれども、今の時期にこんなことを言い出したということでベスーン被告の心境にどんな変化があるのかと言う点は注目されるところでしょう。
ベスーン被告とすればもともと根っからのメンバーというわけでもなかっただけに洗脳は浅かったとも思われる言動も出ていますが、ここまでコケにされてもなお組織に忠誠を尽くすということであれば、やはり洗脳云々以前の段階で何かしら欠けるところがあるのではないかと言う気もするところですよね。

この時期は日本の南氷洋捕鯨は休止期でさほど差し迫った話題も多くはありませんが、そんな中で粛々と進んでいるのがシー・シェパードの母体で歴史と伝統あるテロ組織のグリーンピースに関わるこちらの裁判です。
しかし先日のオランダの鯨肉輸送阻止事件でも言えることですが、どうも近頃グリーンピースとしてはその矛先を反捕鯨から反鯨肉食へと転換してきているような気配もあって、シーシェパードほど華々しいことはやっていないようでもこちらの方も要注意ではないかと思いますね。
特に先日は調査捕鯨を中止せよと日本を国際司法裁判所に提訴したオーストラリアなどは、これと連動するかのように鯨肉問題を取り上げてきているようですから、関係者のみならずこちらの裁判の成り行きや法廷での証言内容なども気になるところでしょう。

鯨肉窃盗、環境保護団体2被告に懲役1年6月求刑(2010年6月8日読売新聞)

調査捕鯨の鯨肉が入った段ボール箱を青森市の運送会社から盗んだとして、建造物侵入罪と窃盗罪に問われた環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」メンバーの佐藤潤一(33)(東京都八王子市)、鈴木徹(43)(横浜市)両被告の公判が8日、青森地裁(小川賢司裁判長)であり、検察側は懲役1年6月を求刑した。

「鯨肉横領」と元乗組員 豪テレビが放映へ(2010年6月8日産経新聞)

 オーストラリアのテレビ局ABC放送(電子版)は8日、日本の調査捕鯨船の元乗組員2人が同テレビに対し「乗組員の間で鯨肉の組織的横領が行われている」と述べたと報じた。1人は調査捕鯨船「日新丸」の元乗組員で、同日夜の番組で2人の話を放映するとしている。

 それによると、調査捕鯨終了後に乗組員に鯨肉が配られ、1人で500~600キロを持ち帰ったり、一部を売ってもうけを手にした者もいるという。

 同テレビは「日本は『調査捕鯨』だと主張しているが、これが本当なら、反響を呼ぶ証言だ」とし、「調査捕鯨をめぐるオーストラリアの国際司法裁判所への提訴は、強い後押しを得るかもしれない」と報じた。

 また「日本では調査捕鯨に関し告発した者は裏切り者のレッテルを張られたり、刑務所行きになる」としている。(共同)

さて、そのグリーンピースですが、以前から「うかつに手を出すとヤバいぞ」と各方面から警告されていたというのに突っ走るものですから、案の定のリアクションがあったというのが最近話題のこちらのニュースです。

環境活動家、もりで突かれ重傷=地中海でマグロ漁妨害中―仏(2010年6月5日時事通信)

 【パリ時事】地中海で網に掛かったクロマグロを逃がそうとした環境保護団体グリーンピース・フランスの活動家が4日、漁師にもりで突かれ、脚に重傷を負った。活動家は地中海の島国マルタの病院に運ばれたが、命に別条はないという。
 同団体の声明などによると、小型ボートに乗った活動家らが網の縁に重りを付け、マグロを逃がそうとしたところ、漁船数隻から攻撃を受けた。
 地中海産クロマグロについては禁輸案が3月のワシントン条約締約国会議で否決されている。漁船所有者団体幹部はAFP通信に対し、グリーンピースの行為は漁師の生活を脅かすと非難した。 

この件など想像していただければ判ることですが、例えば牧場の柵を壊して牛や羊を逃がしているような輩が見つかればそれこそライフルでズトン!となりかねないわけで、それこそテキサス親父あたりに言わせれば「ふざけんな!この盗人め!」という話ではありますよね。
テロ組織にとってみれば他人の生業を妨害すればするほどスポンサーから金が入って更に裕福な暮らしが出来るわけですが、零細な漁師達にとってはマグロ一匹で家族が生きるか首をくくるかの瀬戸際ということが十分にあり得るのですから、現地では今後もこれ以上の激しい衝突が起こっても何ら不思議ではない状況です。
そこでちょうど南氷洋捕鯨の休止期で手があいたシー・シェパードもいよいよ参戦するというわけですから、これは否が応にも期待?が高まろうと言うものですが、実際かの地では日毎に抗争が激化してきているという状況のようですね。

シー・シェパードも妨害行動に参加へ(2010年6月6日産経新聞)

 環境保護を掲げる反捕鯨団体「シー・シェパード」の抗議船が5日、地中海のマルタ沖に到着、日本向け輸出が8割を占める地中海クロマグロ漁への抗議行動を7日から開始する。同団体のフランス支部幹部が6日、フランス公共ラジオに語った。

 フランスの漁民と衝突した国際環境保護団体グリーンピースに、これまで南極海で日本の調査捕鯨団と衝突を繰り返してきたシー・シェパードが加わることで、クロマグロの漁場を舞台に漁民と環境保護団体の緊張が一層高まる見通し。

 シー・シェパードによると、地中海クロマグロ漁への抗議行動では、特に5月15日から6月15日までと規定された漁期に違反する漁船がないか監視するという。(共同)

マグロ漁船に抗議船衝突 地中海マルタ沖で(2010年6月8日47ニュース)

【パリ共同】地中海南部のマルタ沖で7日、日本向け輸出が8割を占める地中海クロマグロの漁をしていたフランスの漁船と、国際環境保護団体グリーンピースの抗議船が衝突、漁船側によると船員1人がけがをした。グリーンピースは、漁船とは接触していないと衝突を否定している。

 フランスの海洋漁業者全国委員会は同日、「グリーンピースの抗議行動は、合法的な漁に従事する漁師の命を危険にさらしている」との声明を発表した。

 同委員会によると、7日の衝突はクロマグロを収容したいけすをマルタ沖の蓄養場へえい航する際に発生。漁を補佐する小型船に、抗議船が接触しチュニジア人の船員がけがをした。声明は「抗議船が激しくぶつかってきたため、船員は危うく命を落とすところだった」としている。

 マルタ沖のクロマグロ漁では4日にも、抗議船とフランス漁船の間で小競り合いがあり、グリーンピースのメンバー1人がけがをしている。

 フランスは地中海クロマグロの漁獲割り当てが、欧州各国で最も多い。

フランスと言えばかつて核問題でグリーンピースと激しい戦いを繰り広げた歴史があるだけに、ひとたびこうして戦端が開かれてしまうとどこまで突っ走ることになるのか先が読めませんが、いずれにしろこの問題は日本捕鯨船団対シー・シェパードなどという小さな枠組みで語られるものではなく、全世界的な広がりを見せているということですよね。
日本としてもマグロの主要輸出先である以上この問題に注視しなければならないのはもちろん、何より漁業国としてかの地の漁民の戦いを決して人事ではないと感じている人々も多いのではないかと思いますが、今やテロとの戦いに対して全世界的な共同戦線を張っていくべき時期がやってきたということなのでしょう。

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