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2010年5月15日 (土)

環境テロリスト包囲網 その背後にある実態とは

先日は環境テロリスト「シー・シェパード」のポール・ワトソン代表にも逮捕状が出たという話題を紹介しましたけれども、この件について同団体の反捕鯨活動の実質的母港となっている豪州政府がこんなことを言ったということです。

反捕鯨団体捜査 豪法相が協力表明(2010年5月6日産経新聞)

 中井洽国家公安委員長は6日、連休中に訪問したオーストラリアで会談したマクレランド法相が、調査捕鯨船妨害事件で東京海上保安部が傷害容疑などで逮捕状を取った反捕鯨団体「シー・シェパード」代表のポール・ワトソン容疑者に関する捜査への協力を表明したと明らかにした。

 中井氏の協力要請にマクレランド法相は「捕鯨に対する考えは(日豪間で)別だが、破壊行為は断固許すべきではない。日本側の立場を断固支持し、協力したい」と述べたという。

犯罪行為に対して国境を超えて協力し対処するのはごく普通のことではありますけれども、今になってこういうことを言い出してきたかの国の真意と言うものに関しては様々な思惑がささやかれているようですね。
それはともかくこのワトソン代表なる人物、反捕鯨国においては妙にカルト的人気を誇っているということで、とにかくその資金力というものは全く馬鹿にできるものではありませんが、単にそれをテロ活動のために用いるのみならず個人的に懐も暖かくするという抜け目の無さも兼ね備えているようで、小児的正義感に染まって活動に勤しんでいる手下達こそいい面の皮という話なのでしょう。

シー・シェパードの日本人女性「給料ない」 代表は年収1億円なのに(2010年2月24日うらたん)

先月6日の衝突事故を皮切りにシー・シェパードの執拗な妨害行為により負傷者が続出している今期の調査捕鯨。今月15日にはアディ・ギル号の元船長が第2昭南丸に侵入、日本語による抗議の書簡を持参するなどその活動は日に日に大胆さを増している。
また驚くべきことにシー・シェパードの乗組員には「日本女性」がいるという情報も。

「日本人女性メンバーが拡声器を使って、書簡に書かれている内容を読み上げていた。」(J-CAST

日本の船をこれだけ執拗に妨害するシー・シェパードに日本人女性がいる。にわかに信じがたい話だが、水産庁ではこれを事実として認識。「メンバーに日本人がいるのは知っている。ただどのような人物で、どのような経緯で入ったかはわからない」としている。

日本の捕鯨船を攻撃するエコテロリストとも呼ばれるシー・シェパードになぜ日本人女性がいるのか。「FLASH」3/9号に「マリコ」と呼ばれる日本人メンバーのインタビューが掲載された。それによると

・SSの活動は今回の乗船が初めて(通訳として乗船)
・個人情報は答えられない
・日本にいたときは教師をしていた
・スポンサーサイドの人々と出会いSSに参加するきっかけに
・SSはエコテロリストではない
・乗組員はふつうの人たち30人ほど
・ボウガンは鯨肉の質を落とすために射たと聞いている
・陸と違い体力が削られ家に帰りたいという人もいる

など、いままで明かされることのなかった船内での様子、メンバーの気持ち考え方などがわかった。中でも興味を引いたのは給料や生活についての話

経験豊富な乗組員たちにはおそらく、非常に安い給料をあげていると思いますが、ほかの人たちには出ていません。ただ、ここでの生活にお金はかかりません。この船の食べ物はすべて、ベーガンといって、いっさい動物性を摂らない。でも、とてもおいしい。イタリア料理から中華から和食までいろいろな料理を食べさせてもらってます。」(同誌より)

そう、彼らは基本的にボランティアであり、ただ働き。ご飯は食べさせてもらってるとはいえ過酷な南極海での長期航行に妨害行為、かなり過酷な労働条件だと思うのだが、そもそもSSの資金繰りはどうなっているのだろうか?

彼らの資金源は寄付や支援金で(グッズも一応売ってる)年間2~3億もの予算があるという。日本船への妨害を行いニュースに流れれば流れるほど募金が集まるという。
たとえばこんな動画が流れれば「SS頑張れ!新しい船を買うんだ!」と募金が集まる。
そして集まった資金を武器や妨害アイテム、さらには船につぎ込む。

たとえば先日沈没した「アディ・ギル号」なんかは3億4千万円くらいでかなり高価な代物。しかし船の場合はその都度大口の寄付があったときに購入しており、予算の積み立てプラス臨時収入での購入のようだ。
いずれにせよかなりの資金があるようで、かなり潤っているのは確か。SS代表のワトソン氏の報酬は公称で約720万円。しかし水産ジャーナリストの梅崎義人氏によれば

ワシントン条約事務局長から聞いた話では約1億円」(同誌より)

とのことで、完全に一人勝ちしているもよう。親の総取りといったところか。

明らかな武力行使と違法行為により日本の捕鯨船乗組員の生命を幾度となく脅かしてきたシー・シェパード。自分達は正義だと嘯いているがどちらがおかしい行為をしているのかは明らか。所詮は反捕鯨という旗を立ててスポンサーから金を得たいだけの営利団体であり、次々と激しいことをしてお客を満足させようと努力するパフォーマー。

海賊王ポール・ワトソンの私腹を肥やすための団体。

エコ(笑)に興味のある人をたくみに取り込み、ウマイ汁をすっているだけなのだ。

「マリコ」氏のインタビュー内容もまさにソレ系テンプレ通りという感じで、こういうのにはまる人たちのバックグラウンドを考える上で非常に興味深いところではあるのですけれども、やはりこうした執拗なテロ活動の背景にはそれだけのウマミがある、それもどうやら同代表一人にとってのウマミであって、テロ組織の掲げる崇高な理念(笑)に踊らされる「マリコ」氏ら末端工作員はよく言ってショッ○ーの一般戦闘員並の扱いということなのでしょうね。
実際捕鯨という行為が今や採算性を無視して行われているなんて批判もあるくらいに商業的利益からは縁遠いものとなりつつあるのに比べ、どうやらこの反捕鯨活動というものは先進国における一つの新興産業と化してきている気配すらあるようで、先のアカデミー賞などを見ても世間的にもそれだけ大きな注目と資金が集まるところとなってきているわけです。
当然ながらこうした人達にすれば更なる布教活動を進めるためにも、何であれ世間に話題が広まるほどウハウハという理屈ですから世の中の商業主義に便乗したい道理ですが、それに乗る人たちも元より商売なんですから「話題作だから日本でも流します」とでも言っておけばいいものを、妙に律儀に理論武装をしようとするから「商売気以外にも何か理由が?」と胡散臭さが増すと言うものですよ。

日本人に大バッシングのイルカ漁映画『ザ・コーヴ』、配給会社社長が反論!「日本人の手で撮影されなければならなかった作品」(2010年5月7日シネマトゥディ)

 [シネマトゥデイ映画ニュース] その内容から集中バッシングを浴びている、第82回アカデミー賞ドキュメンタリー長編賞を受賞した映画『ザ・コーヴ』について、この映画の日本での配給を決めたアンプラグドの加藤武史社長が独占インタビューに応じてくれた。

 本作は、クジラの町、和歌山県・太地町の入り江でひそかに行われているイルカ漁を、隠し撮りで撮影したドキュメンタリー映画。アメリカ人写真家のルイー・シホヨスがメガホンを取った本作には、アカデミー賞受賞後、「反日だ」「人種差別だ」とのバッシングの傾向が強まっていた

 すでに複数の配給が断っていたという本作を「世界の主要国すべてから非難されていると言ってもよい問題をどう解決するか考えることは環境面からも、外交面でも、意味がある」という思いで、配給することにしたという加藤氏。映画を観た人からのバッシングもある本作だが、映画を観ていない人からのバッシングが多いことに困惑している様子だった。

 加藤氏は「ハリウッドセレブではヘイデン・パネッティーア、ロビン・ウイリアムズ、ベン・スティラーなどが映画への応援メッセージを寄せています。レオナルド・ディカプリオも自身のサイトでこの映画を紹介しています」とハリウッドでの反響を話したが、日本と欧米ではこの映画に対する見解の違いは否めない。加藤氏は、日本が捕鯨の問題などを「食べるか食べないか」の水産問題でとらえていることを指摘し、反捕鯨国は、「環境をどう守るか」の環境問題としてとらえているため、両国の間で擦れ違いが起きてしまうのは必然だとした。

 その上で、「『いただきます』という言葉は生きとし生けるものの命をいただくということの感謝を表していると言いますが、実際には必要以上の命をいただいているわけです。日本人の謙虚さをもう一度思い出すべきではないかと思います」と配給するにあたって、本作に込めた思いを告げた。

 最後に、「『ザ・コーヴ』は本来、日本人の手で撮影されなければいけなかった作品だ」と述べた加藤氏。観客一人一人が、映画公開をきっかけに、賛否両論をぶつけて考えを深めることができる本作をプラスにとらえているようだった。

人様の商売にケチを付けるのも道義に反していることなのかも知れませんけれども、取り敢えず「実際には必要以上の命をいただいている」なんて文脈でこの映画を捉えるべきだと言うのであれば、世界に冠たる肥満大国のアメリカ人から説教される筋合いの話でもないだろうとは思いますけれどもね(苦笑)。
欧米的視点ではこれは環境保護問題だと言いますが、古来イルカを放置すると魚を食い漁具を荒らして漁師の生計が立たなくなるという事実がまず先にあって、漁業資源を保護するためにも漁師町ではイルカを殺すということは世界中どこででも行われてきたことですし、反捕鯨を主張するオーストラリアなども同様のロジックでカンガルーも大量処分していますよね。
日本人は害獣だからと言ってもただ殺すだけではイルカに申し訳ないと、それを余さず食べる文化を発達させてきたわけですが、これはアメリカ人が鹿を撃って頭を飾るだけでは勿体ないと鹿肉料理を発達させているのと同じことであって、子孫代々永続可能な環境を守るためにこそ行ってきたという経緯を考えるなら、それを妨害しようとする側にこそ何を以て環境保護と言うのかと反証責任がある道理です。

イルカを殺すのが道義上ケシカランと言うのなら世界中の漁師町に出向いて、ご当地のイルカ殺しをドキュメンタリー映画に仕立てて回らなければならないはずなんですが、日本だけを一生懸命叩くというのはレイシズムでなければ「イルカを食べるのがケシカラン」と言っているのと実質同じことじゃないんですかね。
この件もいくら理論武装をしてみたところで行動が伴っていなければ見え見え過ぎて興をそぐという典型だと思いますけれども、面白いことに先の記事にも出たような日本人テロ要員のようないかにも私洗脳されちゃいましたが何か?な方々というのは別に日本人特有でもなんでもなくて、むしろ世界的に一定割合で分布しているらしいということですよね。
例えば欧米で素朴に捕鯨反対!鯨を守れ!なんてテロリストを支援しているような人々の中には、客観的視点で見るとあまりに突っ込みどころ満載過ぎてむしろネタか?と思うような方々も目立ちますけれども、実はネタでもなんでもなく天然らしいという気配もあって、その一例として作家の藤島泰輔がこんな「ネタのようでネタでない」経験談を語っています。

「欧米の論理」に惑わされるな(勇魚1996年15号)より抜粋

(略)
 パリで日仏関係のあるシンポジウムに出席したとき、たまたま捕鯨の話になった。一人の強硬な反捕鯨論者のフランス人が「日本のように物資文明に恵まれた国が、貴重な鯨資源に執着するのは奇妙だ」というので、私は「物資文明の発達と食文化の伝統維持とは論理的に関係がない」と指摘した。捕鯨がメインテーマではなかったので議長がすぐに話題を転じたが、先方はぶつくさと私語を洩らしていた。そのとき感じたのは、捕鯨問題はやはり「日本叩き」の一環であるということであった。
 かつて日本映画「楢山節考」がカンヌの映画祭でグランプリをとったとき、フランスのジャーナリストの一部が「日本は自動車やVTRを洪水のように輸出しながら、農村部で『楢山節考』のような貧困を放置している」と批判したことがある。「楢山節考」を日本の現実と単純に誤解したものだが、当時の駐仏大使もこれらの批判には往生したと私に述懐していた。
(略)

ちなみに今村昌平監督の手になる楢山節考二回目の映画化は、1983年のカンヌ国際映画祭で最高賞(パルムドール)を受賞したというくらいで、当時あちらの知識人の間でも大きな反響を呼んだようですが、逆にそれが現代の日本批判に結びつくというのも面白い話だと思いますね。
自動車が走り回る時代にお山へ入らされてはおりん婆さんも成仏できそうにありませんけれども(苦笑)、こういう素朴な人たちが素朴な勘違いを前提に反捕鯨世論というものを作り上げているということを、とりあえず日本人としても知っておいた方がいいようには思います。

別に捕鯨問題を語る全員が「勇魚」を読んでおけとも言いませんが、やはり根本的な知識の欠如があっては底の浅い議論にしかならないということは我々も他山の石とすべき教訓ですし、同時に日本文化というものを広く知らしめていくということがこの場合何よりも良い援護射撃になるんじゃないかなとも思える話ではありますよね。
そういう意味では水産庁などの主導する捕鯨関連の広報活動というもの、あれはあまりに真面目過ぎて面白くも何ともないのが非常に残念なんですけれども、もう少しなんとかならないものですかね(苦笑)。

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受信: 2010年6月 4日 (金) 23時48分

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