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2010年4月17日 (土)

困窮する新聞業界で進む合従連衡

昨今景気のいい話を聞かないマスメディアの中でも、新聞業界の経営が厳しいという話は昨日今日のことではありませんが、あちらこちらで大変だ大変だと言っているようですね。
昨年末には部数減が深刻な毎日新聞が共同通信に加盟するといった話がありましたけれども、毎日さんの方では更なる既製品活用で経費削減に励んでいらっしゃる御様子とのことです。

朝日と読売が「記事交換」 新聞業界で始まったリストラ(2010年3月31日J-CASTニュース)

新聞広告の大幅な落ち込みが続く中、大手紙が地方紙に印刷を委託するなどのコスト削減策が進んでいる。さらに、本来はライバルであるはずの朝日と読売が地方で記事交換の取り組みを始めた。それに伴って、編集部門の人減らしも加速しそうだが、専門家からは「取材拠点の削減は、質の低下に直結する」と、懸念する声もあがっている。

   2010年3月に電通が発表した「日本の広告費」によると、09年の新聞広告費は6739億円で、前年比で27.6%も減少。販売部数も落ち込みが続いており、新聞各社の経営状態は厳しさを増している。それにともなって、生き残りに向けた動きが活発化している。

輪転機の相互利用が進む

   まず目立つのが、新聞社間での輪転機の相互利用だ。例えば2011年春をめどに、中日新聞社の金沢市の工場で、北陸地方向けの朝日新聞を印刷する一方、川崎市内の朝日新聞社系の工場では、静岡・神奈川県向けの東京新聞を印刷することになっている。また、新潟日報社(新潟市)は、新潟県内向けの日経新聞の印刷を受託しているほか、読売、朝日、毎日の3社とも、同様の話がまとまっている。発行エリアが重複するライバル紙同士でも例外ではなく、西日本新聞社(福岡市)は2010年4月から1年間、輪転機の一部を佐賀新聞社(佐賀市)に貸し出すことになっている。

   そんな中、記事を出稿する編集部門でも、様々なリストラ策が進んでいる。最も業界内で波紋を広げたのが、毎日新聞社が4月1日から共同通信社に再加盟して国内ニュースの記事配信を受けることだ。毎日新聞は一部の共同加盟社からも記事配信を受けることになっており、その影響で、記者が1人で勤務する「通信部」や「駐在」といった取材拠点数十か所を廃止する方針が打ち出された。

   県境をまたいで競争を切り広げてきたはずの中国新聞社(広島市)と山陽新聞社(岡山市)も、10年1月4日から、1日あたり数本の記事交換の取り組みを始めている。両社とも、隣県に駐在する記者の人数については見直す方針だ。

取材体制の見直しに繋がるのは必至

   大手紙同士の記事交換の取り組みも始まる。朝日新聞と読売新聞は4月1日から、鹿児島県内の一部地域で記事交換に乗り出した。両社とも、鹿児島県内には鹿児島総局(読売は「支局」)をはじめ、鹿屋、薩摩川内、指宿、奄美、霧島の5つの支局(読売は「通信部」)の取材拠点があるが、両社の記事によれば、「読売は指宿通信部管内で、朝日は霧島支局管内で取材した自治体の発表や行事、季節の写真ものなどに限定」して記事を交換し、独自取材をさまたげるものではないと説明している。発表では取材拠点のリストラについては触れていないが、記事交換が取材体制の見直しに繋がるのは必至だ。

   だが、このような取材拠点を減らそうという動きに対して、「これはいただけない」と疑問の声を呈するのは、毎日新聞社の常務取締役(営業・総合メディア担当)などを歴任し、「新聞社-破綻したビジネスモデル」(新潮社)などの著書があるジャーナリストの河内孝さんだ。

    「新聞社は『共通の記事を使うから大丈夫』と主張するでしょうが、読者から選択肢を奪ってしまうことになりかねません。人材に手を付けるのは『魔の手』。記事の質が落ちて、新聞離れに拍車がかからないかと心配です」

   その上で、河内さんは、「まだ先に手をつけるべきところがある」して、高コストな専売店制度の改革を訴えている。

    「次に行うべきは、共同販売です。例えばコンビニに行けば、アサヒビールもキリンビールも、同様に(同じルートで搬送されて)売られています。これが新聞で出来ないはずがありません」

まあ新聞業界の一般論として河内氏らの言うことが正論ではあるのでしょうが、毎日新聞社OBでもある同氏としてはいささか認めがたいことではあるとしても、毎日新聞社独自の問題点と言うものもまた多々あるわけで、それに対する総括というものが一向になされないままでは問題の本質から逃げていると言われても仕方がないですよね。
今や毎日新聞といえば部数減もさることながら広告減が極めて深刻で、先日は同社から日本製薬団体連合会あてに広告出稿依頼と同社医療報道への理解(苦笑)を求める文書が配布された、なんて話もありましたけれども、企業イメージを大事にするまともな会社ほどわざわざ地雷に手をだすような真似などするはずもないということです。

97 名前:卵の名無しさん[] 投稿日:2010/04/15(木) 00:09:04 ID:FhKVJYMw0

うちに来る製薬会社の人間は例の騒動以降、
「ウチは載せていませんが万一のチェックということで変態新聞を
 わざわざ上司が自腹で購読
しているんですよ。
 他社さんが載せているのかどうかも調べたりしています。
 本当に迷惑な新聞ですよねぇ」と話していたぞw

こんなワケで広告載せなくても変態新聞の売上に繋がった事例もあるのだから、
変態新聞も製薬業界に泣きつかなくてもよいだろう。

100 名前:卵の名無しさん[] 投稿日:2010/04/15(木) 12:03:02 ID:G7MBl+ec0

>>97
毎日新聞なんぞを読むと、寿命が100日縮むんじゃないか?

怒りでw

101 名前:卵の名無しさん[] 投稿日:2010/04/15(木) 22:37:49 ID:FhKVJYMw0

>>100
いや上司は会社行く前に広告が掲載されていないという心の平安を
確認することで得たい
らしい。
奈良の事件や一昨年の騒動時にどんな手違いがあったのか広告掲載をしてしまい、
そのクレーム処理の前線に立った経験者だからな。
そんな変態新聞に泣かされてきた彼が変態新聞を自腹で購読しているのは
なんとも皮肉な話w

さて、ここまで困窮している新聞業界ですから、一方では朝日と毎日のようによしみを通じるということもあれば、他方では他社のシェアを切り崩して自社に取り込もうと言う動きもあるわけです。
ちょうど先日もこんな話が出ていましたけれども、最近面白いのがかつては伝統の一戦と言った感もあった朝日新聞と産経新聞との対決路線を、近頃ではその朝日のシンパとなった毎日新聞が引き継いでいるんじゃないかといった気配もあることですよね。
ちょうど先日もこんな記事がありましたけれども、お互いに名指しであら捜しモードに突入してきている気配があります。

社説:論調観測ギョーザと死刑 にじみ出た「中国」観とは(2010年4月11日毎日新聞)

 中国をめぐる二つのできごとが紙面をにぎわせた。ギョーザ中毒事件で、中国警察当局は先月26日、中国人容疑者の逮捕を発表した。数日後、中国政府は、麻薬密輸罪での日本人の死刑執行を日本政府に通告し、今月4人の刑が執行された。

 ギョーザ事件の“一応の”解決から間髪おかずの死刑通告について「日本側が反対しづらいタイミングを狙ったとの見方も」(31日朝日)と、関連性を示唆する記事もあった。

 ギョーザ事件は28日社説で各紙が取り上げた。その論調には、中国をどう見るのかの距離感が反映されたようだ。

 毎日は、逮捕まで2年以上かかった背景に、有毒なメラミンが粉ミルクに混入した問題が中国内で同時期に起き、その責任をめぐる指導部の権力闘争があった可能性を指摘した。

 日経、読売もメラミン問題に触れたが、中国がそれを機に食への取り組みを強化したとの文脈で紹介しており、視点は異なった。朝日は、容疑者が臨時工員だった点に焦点を当て、中国の経済成長のゆがみが事件に影を落としていると指摘した。

 産経は、中国側の責任を強調するに当たり、東シナ海ガス田開発問題に言及した。あえてギョーザ事件と結びつけるのは、独特な取り上げ方と言える。

 ちなみに、週刊新潮、文春両誌はそろって容疑者の「替え玉」「スケープゴート」説を紹介した。一般紙も逮捕をめぐる謎を指摘する。

 「死刑問題」は、ギョーザ事件以上に中国への信頼性や好悪が浮き彫りになった。

 東京は2日社説で「中国異質論を助長する」との見出しを掲げ批判した。法治や人権、自由などの価値観が他国と異なるため摩擦を起こすと説く。10日社説でも再度、批判した。

 産経、読売は3日社説で、司法手続きの面から疑問や懸念を投げかけた。読売が「日本国民の対中感情に微妙な影響を与える」と抑えたトーンなのに対し、産経は、グーグルやチベット問題も引き合いに「一党独裁体制の劇的転換しかないだろう」と結論づけた。

 毎日は、1人目執行後の7日社説で取り上げた。執行を残念としながら、同じ死刑存置国の日本に対する国際社会の目も教訓としたいとの内容だ。ほぼ中国批判一辺倒の他社とは若干、トーンが異なる。一方、朝日は10日までに取り上げていない

 司法の話であり、政治がテーマではない。だが、産経の中国観の突出ぶりが目立った。【論説委員・伊藤正志】

亀井氏「山崎氏にお願いしていない」 毎日新聞報道を否定(2010年4月13日産経新聞)

 国民新党代表の亀井静香郵政改革・金融相は13日午前の記者会見で、自身が1カ月ほど前に電話で山崎拓元自民党副総裁に内閣参与に就任して米軍普天間飛行場の移設問題を仕切るよう懇願したとの毎日新聞の報道について、「空想か妄想か知らんけれど、ガセ以下の記事だ」と真っ向から否定した。

 亀井氏は13日朝から「普天間の移設先を沖合に出そうとしている拓さんに、オレがお願いするわけがないだろう」と、周囲に不満を漏らし続け、記者会見でも質問を受ける前に自ら反論した。

最近の話題といえば民主党政権にまつわる様々な報道は各紙とも取り上げていますけれども、もともと産経新聞と言えば保守系の色調が色濃いと言われ、親自民反民主的な政界報道が目立っていたこともあって現政権に対しても最も批判的な論調を発揮してきたメディアの一つではありました。
一方の毎日新聞はと言えば朝日に次ぐリベラル派と目されているだけにどちらかと言えば親民主的だと当の政権からも認識されているようですが、実際内部においてもそのように手心を加えていこうという意向が働いていたようですね。

特集ワイド:ゆうかんなトーク 政治に体力、報道に提言を(2010年4月9日毎日新聞)より抜粋

 近藤勝重・夕刊編集長を聞き役に、旬のテーマを語り合う「ゆうかんなトーク」。第1回のお相手は小菅洋人政治部長です。支持率低下で混迷を深める民主党政権や新党騒動、さらには変革を迫られるメディアについて語ります。【構成・山寺香】

 ◇小菅洋人・政治部長--首相の言葉の信頼欠如、深刻
 ◇近藤勝重・夕刊編集長--普天間、政争の具にするな

(略)
近藤 鳩山政権に対しては、二つの見方があるようです。一つはまゆつば。もう一つは試行錯誤中。部長はどちらをとりますか。

小菅 まゆつばだとは言いませんが、衆院選中、民主党は「財源はある」と主張したが、現実は違った。マニフェスト修正に世論は寛大ですが、中間採点である参院選での審判は受けなくてはならない。

近藤 「人間の建設」と題した小林秀雄、岡潔両氏の対談に、人間は生後18カ月前後に一つのまとまった全身運動をするといった話が出てくる。人間と政権を一緒にはできませんが、すべてが初体験なのですから米国並みの早さで評価を下すのは性急かと。

小菅 ある記者から「鳩山首相に『毎日は新政権のことを比較的好意的に書いてくれる』と言われた」と報告を受けました。政治家に感謝されるのは気分はよくないし、是々非々でやっています。新政権発足時には部員に「政権は迷走するかもしれないが、混乱、混乱と書くのはよそう。生みの苦しみもあるはずだ」と話しました。自民党政権時にはこんなことは言ったことがない。でも新政権は予想以上にもろかった。

近藤 つまり待つ姿勢は十分持っていたけれどあまりにもひどいと。

小菅 鳩山さんは普天間飛行場移設問題を5月末までに決着させると明言しているが、この言葉をどれだけの国民が信じているのか。首相の言葉は信頼を失っている。これは深刻です。このままでは民主党は参院選を乗り切れず、また政局は安定しなくなる。衆院選と参院選を連続して勝てる政党はなかなか出てきません。それゆえ衆参のねじれがないように、常にダブル選挙を志向しなくてはならない。
(略)

近藤 自殺者や失業者の増加、貧困、格差、虐待……。社会はぐしゃぐしゃです。ここで政治がもっとおかしくなったらこの先何が待っているのでしょう。

小菅 本当に危機感を感じています。福田康夫首相の時、小沢さんと大連立を組む話がありました。あの時は批判的に考えていましたが、この国はどうなってしまうのかと考えた時、そうでもしなきゃという気にもなります

近藤 私は世論調査も気になります。鳩山政権が何を志し将来どういう果実をものにするかより、当面のマイナス点に引っ張られた負の連鎖もあるような気がします。

小菅 世論調査結果はあくまで参考指標で、すべてではありません。だが、世論調査で政局が動く時代です。リーダーたちは、結果に向き合う政治的体力が必要ですよ。

近藤 政治を育てようという意識はありますか。

小菅 政治記者がまずやるべきことは、水面下に隠れている権力者の思惑や手口を暴き出し読者に明らかにすることです。一方で、人材難ですから、「これは将来性がある」という政治家がいたら、積極的に取り上げる姿勢が必要だと思います。

近藤 普天間の問題では、沖縄の市民団体は「日米安保が必要ならば、みんなが応分の負担をすべきだ」と。みんな同等に生きていく、その道を探すのが政治です。沖縄に集中する基地の問題は超党派のテーマなのに、政争の具になっている。先の党首討論などでは、意見を出し合うべきところでとっちめて点数を稼ごうとしている。討論の後に、「追い込めなかった」などの言葉で表現する報道もあるが、首相が辞めるとか辞めないの言質を取る討論など、もううんざりです。

小菅 党首討論は、党首がぶつかり合う闘いのひのき舞台です。その迫力から真の政策論争も生まれてくる。党首の背中を押す意味でも、どっちが勝ったかをマスコミが判定するのは必要です。

近藤 メディアは批判をして飯を食っているようなところがありますね。権力監視がジャーナリズムの一番の役割ですが、政治ジャーナリズムは批判だけではすまない転機にきている気がします。

小菅 そういうことですね。批判するだけでは「じゃあ、あなたたちはどう考えているんだ」ということになる。これからは、もっと「提言報道」が必要になるのかもしれません。

反射鏡:コップの水はまだ半分もある=専門編集委員・倉重篤郎(2010年4月11日毎日新聞)

 「政権交代していいことありましたか?」とあちこち聞いて回るのだが、芳しい返事が返ってこない。多くの方がまゆ根にシワ寄せて、暗い表情をする。

 確かに、政治とカネの不始末、ドン詰まりの普天間問題、この財政状況、日本の全般的なステータスの低下……などをもって「鳩山政権には愛想が尽きた」「この間に進んだ日本の劣化はひどすぎる」などと言う。

 だが、本当にそうなのか。へそ曲がりの身上として早速、永田町に乗り込み、政治の本丸がどうなっているのか、見てきた。9日午前の国会周辺である。

 まずは、首相官邸裏のビル街を歩く。自民党有力政治家や関連利権団体が事務所を連ねていた一角だ。表に出せない政治資金や陳情の巣になっていた。政治記者には重要な取材ポイントだったが、今や見る影もなく閑散としている。権力の切れ目がカネの切れ目となった典型だ。

 それに比べてほぼ建設の終了した12階建て新議員会館3棟(衆院2、参院1)の立派なこと。隣の7階建て旧会館が物置然と見える。議員1人当たりのスペースは40平方メートルから100平方メートルへ広がる。6月から引っ越しが始まるというが、選良としての仕事の質、量も2・5倍にしてほしい。これで政治が裏通りから表通りに戻ってくるとすれば、建設費千数百億円の税金投入も仕方がないだろう。

 国会内に入る。売店の国会お土産コーナー。時の政情をもじったお菓子が売れ筋だ。新党ブームに早速「日本の力 かりん党」が山積みに。ただ、自民党政権時代に比べると売れ行きがいまいち、という。政権交代で陳情窓口を一本化、いたずらに多かった地方陳情団や、有権者サービスの国会見学ツアーが減ったことと関係あるようだ。

 さて、肝心の審議状況はどうか。開会中の五つの常任委員会を傍聴した。ナルホド役人がいない。あらゆる質問に閣僚、副大臣、政務官という政務三役が受け答えしている。各省の局長クラスが答弁に立っていた時代とはえらい違いである。

 永田町の風景は明らかに変わった。権力の所在が公式化した。陳情政治が減った。政治主導が定着しつつある

 変化したのは形だけではない。国家運営の要である外交安保政策の中身に大きな変化が起きようとしている。戦後の日本政治を根元から規定してきた日米安保体制に転機が訪れている。米国の戦略的ロードマップに従って外務官僚が独占的に采配(さいはい)してきた日米関係の過去が洗われ、政権交代しなければとても明らかにならなかった密約の数々がオープンにされた

 普天間移設問題に関連し、政権の中枢にいた安保担当の元高官が、海兵隊が沖縄に駐留することが果たして抑止力として意味あることなのか、と根源的疑問を呈した(本紙4月3日付朝刊「ニュース争論」参照)。安保改定から半世紀後に、今後の日米同盟について再考するための材料が続々集まっている

 日本がアジアの中でどう生きていくのか。米国や国連との関係をどう上手にコントロールしていくのか。日本の国益に基づいた将来戦略を自分の頭で考え、自らリスクを取りながら試行錯誤していくまたとないチャンスを迎えている。

 今のところ鳩山政権がこの好機をうまく活用しているとは思えない。だが、こういう見方はできないか。政策決定過程をぶざまにまでさらけ出すことによって、国民がそれぞれに問題の所在に気付き、自ら解決策を論じ、政治との距離を結果的に縮めている。政治の無能をけなせばけなすほど、選んだ側の責任もまた自覚せざるを得ない。それが政治家と選挙民の緊張関係を高めることになる。

 ここまで書くと、お前はどうしようもない甘ちゃんだ、と言われそうだが、まさにそれで結構。楽観主義こそ政治を救うものだと思っている。コップの中に半分水がある。半分しかないのか半分もあるのか。どちらにウエートを置くかが考え方の分かれ目である。もちろん半分しかないことも怜悧(れいり)に観察した上での話である。もう1点、国民の覚悟に触れたい。民主主義のルールとして政権を一回選んだからには4年ぐらいはじっくり任せるぐらいの覚悟が欲しい。政治家に覚悟を求めるのは言うまでもない。政治にはどうしても時間がかかるのだ。

 要は、政治にしかできないものがあり、それは国民が政治家を使ってさせるしかない。そのためには何が必要か、という設問への愚答である。乱反射しないことを祈りたい。

熱血!与良政談:「白か黒か」ではなく=与良正男(2010年4月8日毎日新聞)より抜粋

 昨秋、鳩山政権が発足した直後にライバル(!)朝日新聞の研究誌「Journalism」(ジャーナリズム)から頼まれて、「発想の転換と取材手法の変革がいま私たちに求められている」と題して、こんな話を書いた。

 「いきなり、不安や懸念ばかりを書き立てることが、今度の衆院選で『チェンジ』を求め、政権交代を選んだ多くの有権者の期待に応える報道だろうか」「性急に結論を求めるのではなく、ここは一つでも二つでも改革が進むよう政権の背中を押すのがマスメディアの仕事ではないか

 ところがその後、「週刊現代」1月9・16日号誌上で、評論家、立花隆氏に「要するにいまの鳩山政権は相当にひどい状態で、不安と懸念がいっぱいなのだが、それには目をつぶって、現政権の後押しをするのが、メディアの役割といっているのだ」と断定されて、戦中の「大本営発表の時代」に等しいとまで酷評されてしまった。

 この世界の大先輩に名指しで批判されてとっても光栄だ。でも、その文でも書いた通り、権力を厳しく監視するのがマスコミの大前提なのは当然だけれど、単純に政治を批判していれば済む時代ではなくなったのではないか。そう問題提起をしたかったのだが、通じない人にはなかなか通じない

 一方で小沢一郎民主党幹事長の政治資金問題に関し、私は政治家としての責任を再三問題視してきた。が、そう書くと少なからぬ読者から「なぜ新政権のじゃまをする」「あなたは自民党政権の方がよかったと思っているに違いない」と便りが届く。10年以上も前から私は「日本には政権交代が必要」と書き続けてきたのに。

 やれやれ。
(略)

日本ではなぜかメディアとは政治的に中立であるべきという論調が主導的ですが、諸外国ではむしろ明確な政治的スタンスを示す方が当たり前であって、我々は考え方が近い民主党を支持するとはっきり旗色を鮮明にすること自体は別に悪いことでもなんでもないはずです。
しかしあからさまに一方に肩入れしているにも関わらず、「いや我々は中立です」と口をぬぐって主張するというのはどうかと言う話で、そういうのは世間では欺瞞と呼ばれる行為でしかないと思いますけれどもね。
かの業界には椿事件なんていう有名な「前科」があるわけですから、こういったあたりは他業界以上によほど神経質になっていてもおかしくないはずですが、あまりに無反省な様子ですとまたぞろ社会の支持を今以上に失っていくということになりかねないでしょう。

ところで素朴な疑問として民主党の皆さん方に意見をお伺いしたいんですけれども、こうまで天下にその名の聞こえた毎日新聞に支持されているというのは、果たして同党としては歓迎すべきことなんでしょうかね?(笑)

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