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2010年2月27日 (土)

ウソが暴かれてもウソをつくのは、何のためですか

本日まずは出たばかりのこちらの記事から紹介してみましょう。

発信箱:記者に話したい=伊藤智永(ジュネーブ支局)(2010年2月27日毎日新聞)

 空が朱色に染まった。窓を背にした男性の表情は部屋の暗がりで印象にない。記憶するのは、切れ切れの言葉を聞き逃すまいと凝視した口もとが夕焼け空に浮かんでいるような現実離れした情景だ。

 それほど男性の証言に息をのんだ。外交機密費はどのように、年20億円ずつ首相官邸に上納されていたか。

 外務省会計課長が証拠の残らない手書きメモで指示を出す。振り出された数千万円の小切手を財務省近くの銀行で現金化する。旧官邸(現首相公邸)の一室に運び込まれ、領収書の要らないカネとして封筒に仕分けされる--。

 それまで何度家を訪ねても夫人に断られていた。意を決して朝から立っていた何日か目の昼過ぎ、病院帰りの本人に声を掛けたら「あなたですか」と家に上げてくれた。

 夫人はお茶を出してくれたが、怖い顔でそばに座ったきり動かない。夕暮れが近づいたころ、突然夫人が「もうやめてください」と叫んだ。思わずたじろいだが、もっと驚いたのは、男性が夫人を制止した言葉だった。「私が記者さんに話したいんだ」

 夜、辞去する前に無粋な問いが口をついた。「どうして話してくれたんですか」。男性はその日初めてよどみなく語った。「私は公務員として誇りを持って勤めてきたが、最近の報道で機密費のひどい使われ方を知り、人生を汚されたように傷ついた。後輩に同じ思いはさせたくない」

 あれから9年。今月、政府は初めて上納を認めた。報道を否定した福田康夫官房長官、田中真紀子外相、武藤敏郎財務事務次官、沈黙した小泉純一郎首相(いずれも当時)に今、聞いてみたい。ウソが暴かれてもウソをつくのは、何のためなんですか

え~、今日の「お前が言うな!」ネタを狙っているんでしょうか?(苦笑)
しかしこれ、マスコミの皆さんがウソが暴かれてもウソをつくのは、何のためなんですかというあたりからまず情報開示をしていただけるとずいぶんと参考になりそうですけれども、そういう視点で見ると記事のタイトルもなにやらダブルミーニング狙ってる?っぽいですよね。
毎日新聞さんともなるとそのあたり、さぞや豊富なノウハウの蓄積があるのではないかと想像できるところですが(苦笑)、本日もかの業界におけるそのノウハウの一端を垣間見させていただきましょう。

さて、オリンピックでは各選手が頑張っていらっしゃるようですけれども、先日は一部代表選手の服装がだらしないとか態度が生意気だとか、マスコミ諸社ではさんざんバッシングをしていましたね。
そこまで他人に対して厳しい方々自身はさぞや高い道徳性を備えていらっしゃるのだと思うところですが、他ならぬオリンピックの部隊で示された彼らの実態がこちらです。

【Sports Watch】チーム青森への無断撮影で、テレ朝&TBSが取材禁止に(2010年2月18日ライブドアニュース)

バンクーバー五輪・カーリング女子1次リーグ初戦では、強豪アメリカを破った日本代表「チーム青森(クリスタル・ジャパン)」。続く日本時間17日に行われた、世界ランキング1位のカナダ戦では、あと一歩のところで逆転負けを喫し、1勝1敗とした。

アメリカ戦における勝利で一躍国民の注目を引き寄せたチーム青森だが、その舞台裏では、加熱報道をめぐって一部のテレビ局が出入り禁止になるなど、トラブルに発展しているようだ。

これは、18日発行のスポーツ紙「東京スポーツ」が報じたものだ。「カー娘 盗撮」という大きな見出しを掲げ、チーム青森が、その非公開練習を無断撮影したテレビ朝日とTBSに対し、出入り禁止処分にしたことを伝えている。

同紙にコメントを寄せるチーム青森関係者は、「テレビ朝日さんとTBSさんが14日の非公開練習時に無断でカメラを回していたんですよ。JOCから非公式だという連絡があったにもかかわらずです(中略)15日の公開練習の取材をお断りさせていただきました。ほかにも某局は目黒(萌絵)に勝手にインタビューしてるし・・・。みんなルールを守って取材をしているのに、なぜできないのか」と語り、各局の取材姿勢を問題視するのだった。

さあ、皆さんご一緒に「またTBS(およびその他大勢)か!」
まああの会社に関してはもはやそれが仕事というくらいに反社会的、反道徳的活動に日夜精出していらっしゃることは今更な話なんですが、これと関連する話題としてこういう話も出ているようです。
どこまでが本当かは何とも言えませんけれども、オリンピックなどの大舞台と言えば国と国とのプライドのぶつかり合いという側面も無視出来ないだけに、どこにどんな大きな謀り事が秘められているかは定かではないということでしょう。

さて、TBSと言えばネタが無ければ自ら作り出すというくらいに熱意あふれる会社でもありますけれども、その延長線上でやらせということに関しても一家言なしとはしないところです。
以前にも不二家に絡んだ偽証行為が問題になっていましたけれども、あいも変わらずに続けているというあたり、罪の意識などは存在しないのでしょうかね?

やらせの街頭取材 TBS系局 答えた女性は関係者(2010年1月30日朝日新聞)

 TBS系のCBC(名古屋市)が情報番組で放送した街頭インタビューの映像が、実際には通行人ではなく関係者だったことが分かった。同社が29日、明らかにした。

 番組は、23日午前に東海地区で放送された「なるほどプレゼンター!花咲かタイムズ」。女性の通行人20人に女性向けフリーペーパーの認知度を聞く街頭アンケートで、このフリーペーパーの編集に携わっている、名古屋市内のモデル事務所関係者3人を回答者に含めた。また、そのうち2人のインタビューなども放送したという。27日に視聴者から指摘があり、社内で調査して判明した。

 3人は、担当ディレクターの社員がモデル事務所に依頼し、取材に立ち会ってもらっていたという。理由について、同社広報部は「街頭インタビューで人を集める大変さから、安易な方向に走ったようだ。スタッフの再教育を徹底したい」と話す。

 今後、社員らの処分を検討するほか、社内に調査委員会を設置し、原因究明や防止策を考えていくという。

 番組内の「やらせ」を巡っては、昨年1月にもテレビ愛知(名古屋市)が、トークバラエティー番組で番組制作スタッフを通行人のように装わせてインタビューした映像を放送する問題が起きている。(増田愛子)

しかし記事を見ても、最近では視聴者の方もTBSと言えばそういう会社とずいぶんと用心して見ているんだろうなという感じですかね。
その都度再教育を徹底すると毎回言ってらっしゃいますけれども、幾ら再教育をしても同じことを繰り返すようないい加減な再教育をしている人たちにも何ら責任がないとは到底言えないでしょう。

さて、話は変わって先日こういう記事が出ていましたけれども、新聞社も今や本当に大変な経営状態のようですね。

2010年は激変してこそ残る(23)~人間・組織は過去を超えられないのか(1)(2010年02月18日九州企業特報)より抜粋

<頭脳明晰集団が無策>

(略)
 大手新聞社は2期連続赤字が確定した。新聞有料部数の低減はいまのところ経営に打撃を与えるところまでには達していない(いずれ致命的な打撃の要因になるだろうが―)。最悪の要因は広告収入がマイナス500億円と激変したことだ。平成不況は従来の想像を絶するほどにコマーシャル事業を疲弊させた。“ネット広告の台頭に負けた”ことは、時代の趨(すう)勢に流されたことを意味する。そしてダブルパンチとして、“有料部数の低減”という激変が経営を圧迫する。
 若い連中が金を出してまで新聞を読まなくなった。5年もすれば若い連中も社会の中堅・中枢に近づくが、突然、新聞の固定読者層に変貌することはまずありえない。過去の業態のままでは新聞事業は確実に構造的不況業種になってしまう。この傾向は10年前から予測されていた。不思議なことは、東大卒の頭脳明晰集団の組織が時代の流れに沿った先手先手の対策を打てなかったという事実である。
 かつての“殿様ビジネスモデル”では、まず新聞という権威を信じて購読していた読者の読み賃収入が総収入の60%を占めていた。次に広告媒体神話を背景にクライアントが出稿してくれたコマーシャル収入が40%を支えてくれた。新聞という場を貸す“場貸しの収入”である。この二大収入源によって長期に渡って新聞事業は、我が世の春を謳歌してきたのだ。ところがいまや時代の激変は新聞事業の型を粉砕しようとしている。

<人件費カットしか能がない>

 42歳の中堅記者が怒っている。「私の場合、ボーナスが夏、冬で50万円づつ合わせて100万円も減った。他の手当ても減ったから年収ベースで 200万の減少になっている。先輩たち(50歳以上)の生涯賃金と比較して我々、40歳前後のそれは2/3になる。だがこれはあくまでも試算だ。想定よりも業績が悪化すれば(予想以上に悪化するのは間違いない)、さらに年収ベースで減額される覚悟が要る。さまざまな改革は緊急の課題になっているが、経営陣は人件費カットのことしか頭にない。増収戦略は皆無だ。聞いたところでは、参議院選挙後の8月ないし9月に希望退職を募るようだ」。

つい先日もネット広告が新聞広告を超える規模になったという話が出ていましたけれども、何しろ金を出す企業の側にしても押し紙ばかりで実売部数が少なく、加えてイメージも悪い新聞になど広告を出せば出すだけ逆効果という話もありますから、広告費減収は仕方のないところではないかと思います。
そこでどこを切り詰めるかという話になってくるわけですが、正社員ですらこういう状況にあるわけですから、立場の弱い人間など悲惨なことになっているのは当然と言うことなのでしょう。

苦学生をうつに追い込む!?不況で希望者殺到「新聞奨学生」の実態(2010年2月12日ダイヤモンド・オンライン)より抜粋

 昔から新聞配達といえば、究極のガテン系アルバイト。ところが今や、この仕事に人気が集中しているという。

 学費を新聞社に肩代わりしてもらうかわり、住み込みで働く「新聞奨学生」に、希望者が殺到しているのだ。

 労働時間帯ひとつとってもけっしてラクとはいえない仕事である。それでもほとんどの新聞奨学会で、2010年度の募集枠がすでに埋まっているほどの人気ぶりだ。

 ある新聞奨学会の担当者は「販売店の求人が減っていることもあるが、あっというまに枠がなくなってしまう。進路が決定していない5月頃から申し込み予約をする高校生も多い」と説明する。

 この不況時、親の経済的な事情から進学をあきらめざるをえない子どもも少なくない。学費の負担から解放され、寮費も無料という新聞奨学金制度は、彼らにとってまさに福音といえるだろう。

 各新聞奨学会のホームページをのぞいてみると、そこには学生たちの満面の笑顔が溢れている。生き生きと働き、学ぶ姿に勇気づけられる高校生も多いのではないか。

 だが現実には、ホームページやパンフレットからは想像もつかない実情もあるとか――体験者から現場の話を聞いてみることにした。

「日給1000円」で働く学生 寮を抜け出し“夜のアルバイト”も

 新聞奨学生、寺井ますみさん(仮名)は憤っていた。

「上京前、説明会で聞いた話と違うことばかりなんです」

 まず面食らったのは、最初の月に手にした給与がたった3万円だったことだ。日給にして1000円。規定では手取り9万円だ。店主の説明は「見習い期間だから」というものだった。

 さいわい朝食・夕食は給与から天引きされ、提供されるものの、昼食代や交通費、学用品・生活用品代なども必要だ。とても3万円では足りない。

「しかたなくアルバイトをしました。夕刊の業務が終わってからこっそり寮を抜け出し、12時近くまで夜の仕事をしていたんです」

 だが、出勤時間は午前2時15分。少しうとうとしたかと思うと、あっというまに目覚まし時計に叩き起こされる。これはかなりこたえた、と寺井さん。

 ちなみに現在は夜のアルバイトはしていない。毎朝2時の起床はさほどつらくなくなった。さっさと支度を終え、階下の作業所で折り込みちらしをはさみ始める。その後、バイクで配達に出かけ、仕事が終わるのは午前6時頃。朝食を食べて一息入れ、8時30分には寮を出る。

 と、ここまではいいのだが、問題は夕刊の作業開始時間だ。

 事前説明では「午後の授業にも出られる」という話だったが、午後2時から始まる夕刊の配達作業のため、遅くとも1時半には学校を出なければならない。入学早々、予定通り卒業するのは難しい現実が見えてきたという。

 テスト前の勉強時間をとるのも至難の業だ。

 たとえば、人手が足りないときは夜の集金回りにも駆り出される。だが、そもそも集金は寺井さんの仕事ではない。奨学生には、集金作業のあるかわりに給与の高いAコースと、集金作業のないBコースとがあり、彼女はBコースを選んでいたからだ。「拡張」と呼ばれる営業に出たこともある。もちろん、これらの業務で給与がアップされることはなかった

「寮の自室は三畳間。他の人に比べたらそれでも恵まれている方ですね。小さな洗面台まで付いているし。でも、やっぱり狭くて勉強に集中するのは難しい。空き時間を見つけて、学校の図書館でやったりするのですが」

「高層ビルから飛び降りようかと…」 そこまで追い詰めた過酷過ぎる労働

 体力的な限界を感じることもある。今も忘れられないのは、嵐の朝のこと。この日寺井さんは病みあがりだった。泥と雨水に難儀しながらようやく新聞を配り終えたときは、すでに日は高く昇っていた。

何時だと思ってるんだ、この馬鹿野郎!

 ぐしょぬれ姿で店に戻るとさっそく怒号が飛んだ。

延々と責められました。クレームの電話が鳴りっぱなしで、所長も頭に来ていたんだと思います。ほかにもいろんなことがありました……。一度、配達先の高層ビルで『もう、ここから飛び降りちゃおうか』と思ったことがあった」
(略)
 だが一度、新聞奨学生になれば、どんなにつらくとも最低1年間は辞めることができない。退職すれば、奨学金分を即日返済しなくてはならないからだ。

 その結果、学生にとっては救いのはずの新聞奨学金制度が、逆に彼らを追い詰める結果になることも――。90年には、作業中に奨学生が倒れ、急死した「読売新聞奨学生過労死事件」も起きている。

若者いじめは「伝統」? うつになり、夢をあきらめた若者も

 うつを患って就職の道を断たれる新聞奨学生もいる。

 現在、失職中の村澤潤平さん(31歳)もそのひとりだ。放送作家になる夢を胸に上京し、専門学校に入学。97年と2000年に新聞奨学生をしていたが、所長や、専業販売員と呼ばれる従業員から精神的ないやがらせを受け続けていた。

おいこら、起きろ。廊下が汚れてるぞ。掃除しろ

 真夜中にいきなり怒鳴りつけられ、叩き起こされたかと思えば、食事中や作業中にずっとまとわりつかれ

おまえが放送作家になれるわけがないだろ。ムリだ、ムリ、ムリ

などと言われ続けた。

「ひと癖もふた癖もある人が多いんです。寮は階上にあるので、学校にいる時間以外はずっと彼らから離れられない。心のやすまる時がありませんでした」

 いやがらせがヒートアップしたのは、村澤さんが「反抗分子」と見られてからだ。業務と関係のない仕事をやらされたり、有休をなくされたりして、仲間と不満を言い合っていたのを聞きとがめられた。

 専業販売員にはもと新聞奨学生が多く、いじめが伝統的に受け継がれていた、ということもある。

社会に出る前に背負った 「うつの負債」

若いヤツらは苦労して当然

 こうした意識はそうとう色濃かったようだ。

「傷んだ賄いの食事を食べた同僚がおなかをこわしたときも、主任の専業販売員は『俺たちも腐ったメシを喰って頑張った』と言いはなつ始末でしたからね」と村澤さん。

すさんだ労働環境からは、購読者数の減少による販売店の経営苦も透けて見える。
(略)

こういう話になると途端に「その程度は俺らも当たり前に(r」と奴隷自慢に走る人が出てくるのもお約束ですけれども、騙そうが嘘をつこうが奴隷を手に入れてしまえば勝ちというのはそれこそ社会の木鐸が大好きなバッシングネタではないんですかね?
昨今では経済的にも色々と難しいことになっているという世情を反映してか、この新聞奨学生の記事にも経験者、非経験者を問わず大きな反響が寄せられているようです。
個人的に興味があるのは、新聞奨学生の方たちは新聞というものに対して恩義を感じているのかどうか、現在は新聞を取っているのかどうかというところなんですが、このあたりについては実際どうなんでしょうね?

いずれにしてもネットが新聞を押しのけて第二のメディアとしての地位を確立しつつある現在、既存メディアに今後大きな資金流入が見込まれない以上はいずれ何かしらの再編が避けられないのではと思いますが、注目されるのが今後もネットと対立路線を続けるのか、あるいはどこかでネットと融和ないし取り込みを図っていくのかという既存メディアの戦略です。
その点でなかなか興味深いと思われる話なのが、ラジオ業界でネットでの同時放送が始まったと言う先日のニュースですが、テレビ業界がこれを横目に見ながら今後どのような対ネット戦略を打ち出してくるかが要注目ですかね。
先日はテレビ朝日の社長から「広告費が減っているのはネットのせいではない。番組自体がつまらないからだ」なんて妙に自虐的な?発言まで飛び出してきていますけれども、ネット住民自体は過去のいきさつからも既存メディアには批判的な姿勢が濃厚だと推察されるだけに、今更媚を売って?みせたところでどうなるのかという気がしないでもないんですけれどもね。

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