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2010年2月26日 (金)

共に岐路に立つ民主党医療行政と医師会

経済誌ながら時折するどい医療関連報道をしてくることで知られる週刊東洋経済さんですが、先日はこういう記事を掲載していました。
必ずしも全面的に賛成と言うわけではありませんけれども、あれだけ選挙の争点として大声で医療崩壊阻止を主張していた割には「看板倒れ」と言われても仕方のないここまでの政権運営ぶりではありましたよね。

「医療重視」は看板倒れ、民主党政権の医療政策、混迷する診療報酬改定(2010年2月19日週刊東洋経済)より抜粋

(略)
プラス改定でも止まらぬ崩壊

 「医療再生には、診療報酬のネット(全体)でのプラス改定が必要だと申し上げてきた。2010年は実に10年ぶりのプラス改定になる」

 財務省との予算折衝を終えた昨年12月23日、長妻昭厚生労働相は記者会見で胸を張った

 しかし、プラス改定の内実はお寒い。増加幅が予想外の小幅(プラス0・19%)にとどまったことから、民主党政権による大幅な医療費拡大に期待していた医療界は落胆を深めている

 昨年8月の衆議院総選挙で民主党候補を応援した原中勝征・茨城県医師会会長は、「もっと診療報酬を引き上げないとダメだ。今回はマイナス改定こそ回避したが、相変わらず診療所のカネを病院に回そうとしている」と苦言を呈している。

 黒田氏が会長を務める蒲田医師会も総選挙で民主党候補を応援したが、現在、政府の中央社会保険医療協議会(中医協)で審議されている診療報酬改定の内容では「現状の改善にまったくつながらない。このままでは都市の医療崩壊は止まらない」と警鐘を鳴らす。

 「“プラス改定”の実態がほぼゼロ改定だった」(二木立・日本福祉大学教授)ことも、今後医療界の不信感をさらに高める要因になりそうだ。
(略)
 二木氏は、「診療報酬改定の報道には三つの盲点がある」と指摘する。一つ目の盲点は「薬価の『隠れ引き下げ』(後発品の置き換え効果の精算)の見落としだ。これを加えると、全体の引き上げは実質ゼロ%(厳密には0・03%)」(二木氏)。

 診療報酬引き上げに伴う国庫負担の増加は160億円とされているが、置き換え効果を精算した場合、実質的には23億円にすぎないと二木氏は指摘する。615億円増となった難病対策や満額回答となった肝炎対策と比べて、診療報酬引き上げに対する冷遇ぶりは明白だ。

 「報道の二つ目の盲点は、プラス改定が政権交代の成果とは言えないことにある」と二木氏は語る。というのも、「自民党も昨年の総選挙でのマニフェスト(政権公約)で診療報酬は来年度プラス改定を行うと明記しており、どちらの政党が勝利したとしても、プラス改定の可能性は高かった」(二木氏)ためだ。

 そして三つ目の盲点として、二木氏は「露骨な医科、歯科間の改定率格差」を挙げる。プラス改定率は医科1・74%に対して歯科2・09%。ただし、歯科の大半は外来であることから、医科の外来(0・31%)と比べた場合、その差は7倍近くになる。

 今回の改定率について、日本歯科医師会(日歯)は「新政権の英断を大きく評価したい」との会長声明を出した一方、日本医師会(日医)の中川俊男常任理事は「合格点を60点とすると、50点くらい。簡単に言えば不合格だ」と批判した。

 この間、日歯の政治団体である日本歯科医師連盟は、今年夏に予定される参議院議員選挙での自民党からの候補擁立を見送った一方、日医の政治団体である日本医師連盟は、自民党所属の参院議員である西島英利氏を組織内候補として支援する方針を変えていない。

 長妻厚労相は「影響していない」と一蹴するが、医療団体の民主党に対するスタンスの違いが、診療報酬の格差を生んだとすれば、「露骨な政治誘導」(二木氏)との批判は免れないだろう。
(略)

民主党内でも憂慮の声

 こうした状況に危機感を強める民主党議員も少なくない。

 「適切な医療費を考える議員連盟」は1月21日、小沢一郎幹事長宛に「緊急提言」を提出。診療所の再診料点数の引き下げを行わないことや、中医協で打ち出された一部病院の入院基本料引き下げの撤回など、7項目の重点事項を要請した。

 「7項目は、民主党のマニフェスト実現に最低限必要なもの」と梅村聡・議連事務局長(参院議員)は説明する。

 民主党は昨年の総選挙で「医療費の対GDP比水準をOECD諸国並みに引き上げる」と公約している。必要な財源額は7兆円とも10兆円ともいわれる。今回の診療報酬改定は、その公約実現への第一歩となるはずだった。民主党政権は政策の立て直しを迫られている。

まあしかし、診療報酬で優遇して医療に金が落ちるようにすれば医療の状況は改善するのか?と言えば、必ずしもそうとばかりも言えないところに医療費増額論の弱いところがありますよね。
もちろん「幾ら診療報酬を増やしてもスタッフの手に渡らず病院の赤字補てんに使われるだけ」という声もありますが、では例えば今現在逃散している医師たちが給料を増やせば踏みとどまるのか?と問われれば、確かにある程度踏みとどまる人間も増えてくる効果はあるのかも知れませんが、3000万出そうが逃げる時には逃げるということを考えても本質的な解決策ではないんだろうとも思えます。
いずれにしてもとりあえず民主党政権が誕生してみたは良いが、実のところ医療政策でさして代わり映えがしているようではない、あるいは変わったとしても自民党政権と比べて劇的に良くなったとも思えない状況だと見られているのであれば、相変わらず日医が自民党支持でやりますと言い続けるのも(その是非は別として)故なきことではなさそうですよね。

自民候補の支援は継続=参院選の対応で-日医会長(2010年2月20日時事ドットコム)

 4月の日本医師会(日医)会長選で3選を目指す現職の唐沢祥人会長は20日、都内で記者会見し、自らが当選した場合は夏の参院選に自民党から出馬する現職の組織内候補、西島英利参院議員を引き続き支援する考えを明らかにした。
 ただ、唐沢氏は推薦候補について「西島氏だけではないということもあり得るので、彼を含めた形で進行していくと思う」と含みを持たせた。自民党と協調してきた唐沢氏の日医執行部は政権交代後、政府・与党との関係が疎遠になっている。
 唐沢氏は会見に先立ち、都内に選挙対策本部を開設した。日医会長選には、昨夏の衆院選で民主党を支援した茨城県医師会の原中勝征会長、京都府医師会の森洋一会長の2人が出馬を表明しており、3氏による争いとなる見通し。

唐沢さんも国政選挙の行方以前に会長選の行方の方がよほど怪しいなんて声もありますけれども(苦笑)、一方で前述の記事にありましたような茨城県医師会の批判的なコメント、あるいは中医協に参加している京都府医師会の安達委員の退場劇などを見るにつけ、あるいは会長選で政変が起こったとしても案外民主全面支持に転向なんて話にもならないんじゃないかという空気も感じられるところです。
しかし先日以来取り上げてきました特定看護師創設やら医学部新設やら、このところの医師会といえばことごとく政府のやることなすこと反対反対で来ているようにも見えるんですが、業界内関係者でも議論の分かれるところでしょうに単に民主と対決姿勢を強調するためにやっていることなのか、あるいは本気で「すべてを懸けて反対」するほど思いつめているのか、果たしてどっちなんでしょうね?
その医師会にしても診療報酬増額要求以外に目立った医療崩壊阻止の提案がない、それもこれだけ増やせば具体的にこういう効果が出ますという明確な青写真もないままとにかく増やせ増やせの一点張りでは、これは今更ながらに抵抗勢力というレッテル貼りをより強固なものとされてしまっても仕方がないところでしょう。

日医、医学部新設には「反対」(2010年2月24日CBニュース)

 日本医師会の中川俊男常任理事は2月24日の定例記者会見で、医師数を中長期的に増やすことは妥当だが、医学部の新設には「反対」とする日医の見解を発表した。3私大が医学部新設の準備を進めているとの一部報道を受けたもの。

 見解では、中長期的に医師数を1.1-1.2倍にすることが妥当とし、その前提条件として、▽財源の確保▽医学部教育から臨床研修制度までの一貫した教育制度の確立▽医師養成数の継続的な見直し―の3点を挙げた。
 その上で、文部科学省が公表している来年度医学部入学定員の増員計画では、過去最多となった今年度(8486人)からさらに増加して8846人になるとして、「医学部を新設する必然性はない」と指摘した。

 さらに具体的な問題点として、▽医療現場の医師が教育確保のために引き揚げざるを得ず、地域医療崩壊が加速する▽教員が分散し医学教育の水準や医療の質の低下を招く▽人口減少など社会の変化に対応した医師養成数の柔軟な見直しを行いにくくなる―の3点を挙げた。
 また、2008年の1医育機関当たりの医師数は289人、医療施設(病院・診療所)医師数は27万1897人とする厚生労働省の「2008年医師・歯科医師・薬剤師調査」などのデータを挙げ、「仮に医学部が1つ新設され、医療現場から289人が失われると、医療施設医師数は0.1%減少する」と指摘した。加えて、二次医療圏の約4割で医療施設に従事する医師数が289人以下だとして、地域での医療崩壊の進行への懸念を示した。

 中川氏は会見で、「医師不足だから医学部を作ればいいというあまりにも短絡的な発想。日本の医療制度全体を見通さない発想には本当に驚かされる」と述べ、19日に全国医学部長病院長会議が関係省庁などに提出した医学部の新設と急激な定員増に慎重な対応を求める要望書について、「非常に的確な反論だった」と述べた。

「日医のすべてを懸けて反対」―「特定看護師」創設に羽生田常任理事(2010年2月24日CBニュース)

 日本医師会の羽生田俊常任理事は2月24日の定例記者会見で、厚生労働省の有識者検討会の報告書の素案で示された「特定看護師(仮称)」について、「日医のすべてを懸けて反対ということを申し上げてまいりたい」と述べ、断固として創設を阻止する考えを表明した。同検討会は3月に報告書をまとめる方針だが、羽生田常任理事は検討会の委員を務めており、次回会合では途中退席も辞さない姿勢を強調した。

 特定看護師は、現行の保健師助産師看護師法(保助看法)上の「診療の補助」として、比較的侵襲性の高い特定の医行為を担うもので、厚労省が示した素案では、これまで法律上の「グレーゾーン」とされてきた医行為が例示された。同省では来年度からモデル事業を実施する方針で、安全性が評価された場合は保助看法を改正し、特定看護師の医行為を法律上で明確に位置付けるとしている。

 会見で羽生田常任理事は、「(検討会で)一度も検討していないものが報告書の中に出てくること自体おかしい」と批判。看護師の業務範囲については、あくまで現行法の範囲内で拡大することを主張し、2002年に解釈が変更された「静脈注射」を例示した上で、医政局長通知で「診療の補助」に組み込むことが望ましいとの考えを強調した。
 また、特定の医行為を法律に明記した場合、「地域医療はすべて崩壊する」と警鐘を鳴らし、「トライアルで患者さんを実験台にするような話になる」として、モデル事業にも反対の意向を示した。一方、特定看護師の要件に大学院修士課程の修了が含まれていることに対しては、「全国でどれだけ修士課程に行ける看護師さんがいるか、その辺も考えていただきたい」と求めた。

医師会の主張が全ておかしいとも言いませんし、もちろん時に見るべき主張をしていることもあることは承知の上ですけれども、その上でやはり全てが正しいとも言えるはずがないし、少なくとも全ての医師の意見を代弁しているとも言えないのは当然ではあるわけです(と言いますか、そんなことは常識的に考えても不可能です)。
ところが医師会と言えばもっと組織率を上げなければ、勤務医も医師会に入るべきだなどと最終的に全医師加入を目指しているような勢いですけれども、そうやって包括的な組織を目指せば目指すほど立場の対立で具体的なことは何も言えなくなるか、内部の少数意見を踏みつぶしてでも一部の代弁者たらざるを得なくなるのも当然のはずなんですけれどもね。
本来であれば政党政治と同じことで、それぞれの立場や思想信条に応じて現場医師の代弁者たる組織が複数存在しているのが良いということなんでしょうけれども、民医連なども結局何ら華々しいことにはなっていない、一方で医師会は医師会で相変わらず迷走中となれば、これは自分も仲間に加わりたいと思う医者がいても参加できないという話ですよね。

このあたりは世にいう政治不信と同様の構図で受け皿不足という言い方も出来るのかも知れませんが、とりあえず医師という立場は個人レベルでもそれなりに大きなことをやれる可能性がある、まして今やネットやリアルでのつながりを通じてそれなりのことが出来ることが判ってきているとなれば、「あんな馬○共とつるんでも仕方がない」と冷めた意見がネット上で主流になるのも仕方がないところでしょう。
政治にしても細かいことは抜きにしてとにかく日本という国にどうやって元気を取り戻すかということが一番の課題になってきているのと同様、医療においても何より崩壊しきった現場の士気をどうやって取り戻すかということが一番大事になってきている中、そうであるからこそ現場に無知な官僚や現場を離れて久しい老人の独断で突っ走るのではなく、もう少し現場の声というものに耳を傾けていくということが基本になるのでしょう。
医療現場においてはすでにスタッフの声を聞き大事に扱う施設が勝ち組になっていくという構図が定着しつつありますけれども、政治の場においても医師会ら業界団体においても、口先でなく行動でいち早く現場の心をつかんだ者が次の時代の勝ち組になっていきそうな気がするんですけれどもね。

特集ワイド:’10シリーズ危機 医療/下 対談・鎌田實さん×足立信也さん(2010年2月24日毎日新聞)

 <この国はどこへ行こうとしているのか>
 ◇意欲持てる現場に

 政権交代後、10年ぶりに診療報酬が上がるなど医療改革の兆しはうかがえるが、確かな手応えはまだ得られていない。医師で厚生労働政務官を務める足立信也さん(52)と、住民とつくる地域医療を実践する諏訪中央病院(長野県茅野市)名誉院長の鎌田實さん(61)に語ってもらった。【構成・鈴木梢、写真・梅村直承】

 ◇医療は経済を活性化させる力に--鎌田實さん
 ◇財源負担の割合、議論すべきだ--足立信也さん

 鎌田 聞きたかったのは、今回の診療報酬の改定です。引き上げ幅は0・19%。いざ政権を取ったら、こんなにお金がないのかとあぜんとしたということでしょうか。政務官は本当はもっと上げたかったでしょう?

 足立 もちろん。でも、この引き上げは第1段階です。産科、小児科、救急、外科、地域医療にギリギリの状況で取り組んでいる病院の評価が上がると収入も上がり、医師の言葉を伝える補助者も雇える。明細付き領収書を無料で出すようにしたのは、情報の共有のためです。医療は受ける側と提供する側の協働作業、情報の格差をなくそうと動き出しています。

 鎌田 新政権にはすごく期待しています。でも、このごろ少し、医療をどうするのか、物語が見えにくくなっている

 足立 今はさまざまな検討会を立ち上げ、協議し始めたところ。私たちの考えはすでに提示しているが、ある程度の方向性が見えるまでは報道されない。

 世界一と言われた日本の医療システムがなぜがけっぷちまできたのか。それは、医療費抑制政策と、医療を提供する側と受ける側の情報の格差だった。

 医療費を抑制するために、医療従事者数の削減にかじを切ってしまいました。02年の診療報酬の改定では2・7%下がった。病院では、医師や看護師は減らなくても、介助者や搬送や食事のお手伝いをしていた人が減り、看護師や医師らがカバーする悪循環になってしまった。

 昨年末、閣議決定した成長戦略の核は医療や介護、健康分野。これらは需要の高い地域密着型の職業であり、外需も創出できる分野だととらえています。

 鎌田 06年には、診療報酬3・16%マイナスと史上最大の下げ幅を打ち出し、社会保障費を5年間で1兆1000億円切る方針を決めてしまった。かつて厚生省保険局長だった吉村仁さんが「医療費亡国論」(83年)を打ち出してから、医療界も医療費は削られるもの、と思い込んでしまったかもしれない。でも、医療費にかかる10倍ぐらいは経済効果を生むというデータが出てきた。医療は経済を活性化させる力になりますよ。

   …●…

 足立 私たちは単に医師数を増やすのではなく、いかに人材を活用するかだと思っています。医師1人でしかできなかったことを、チーム医療でどう解決するか。例えば、公立病院で禁止されている兼業も、地域の協議会で合意すれば条例改正で見直せる。市町村ごとにすべて問題を解決すべきだという考え方は過疎地では成り立たない。人口120万人ほどの枠組みで議論し、どう医療提供体制を組むか。

 鎌田 医療が拠点化や集約化するなか、ナンバーワン病院はギリギリで医師が集まるけど、2、3番目は弱くなっていく。政府はそちらをしっかり強くしていかないと、救急が集中するなど1番目も疲れきってしまう。

 足立 地域医療の崩壊というのは、まさにそういうこと。危機的な分野には補助金システムで対応してきた。医療費を上げないでそこで頑張らせようとした。補助金というのはニンジンに過ぎず、ありつけなかったところは飢餓状態になり疲弊してしまう。ここから転換し、全体をベースアップするのが今回の診療報酬のコンセプトです。

 医師の過労で深刻なのは、モチベーションの低下。診療報酬が、10年ぶりに上がり、前向きに行くんだと元気が出ている。

 鎌田 がん患者にアンケート調査をしたら、33%が治療に満足しておらず、44%は医者の説明に納得ができなかった。医療はこの10年、切磋琢磨(せっさたくま)で進歩しているのに、国民の満足度は横ばいどころか下がっている。だから、医者に疲れが見える

 国は国民に呼びかけ、お金の出し方も変えてほしい。この国にいることに安心が持てるように。医療現場で働く人も自分の仕事に誇りが持てれば、土俵際で一気にムードが変わると思う。国民もいいチャンスだから、医師だけでなく、医療はみんなで作る意識を持ってほしい。
(略)

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コメント

現時点で医師会が「開業医の利益を最大限に確保する」主張をするのはその組織上しかたがないと思いますし、安易に民主党におもねるのは最悪手だと思います。
利権団体と叩く人もいますが、本来、医師会は医師の利権を確保する団体でしょう。
日本医師会は、広く国民全体のためにあるのではありません。医師が自分たちの権利を確保するために毎年相当な額の会費を払って運営してるんです。そこに公費ははいっていません。
確かに医療は公的なものなので、立場として配慮する必要はありますが、政治や世論のいいなりになる必要は全くないわけです。

なのに、「国民のためにならない」とか、マスコミはピントを外してませんかね。
彼らは自らが権力の走狗となることを選んでしまったので、同じことをしろということなんでしょうかね。

看護師会がどれだけ主張して、政治・行政に関与して状況を変えてきているか、医師会よりもよほど強固で(ある意味排他的で)、利権を強めているかを知っているので、「医師会情けなし」と感じてしまいます。

会員の一人として日本医師会にもっと民主党のマニフェスト違反を強行に批判してもらいたいです。うまく立ち回れば、医師会こそが日本の医療を守る存在であり、民主党や厚労省は日本の医療を良くしようとは考えていない、なんてことを十分にアピールできるはずなんですがね。

投稿: | 2010年2月26日 (金) 11時14分

高齢化によって国民皆保険制度は、支払い側の帳尻が合わない。困ったことに、この大恐慌で税収は大幅に減っているので一般会計すら予算が組めない。結局、現行制度下での大幅医療費増が困難なっている。抜本的な変化が必要なのですが、これは「痛み」を伴う。この「痛み」を政権側に向けさせないようにするにはどうするか?

少なくとも共犯者か、選挙民のターゲットとなる「生け贄」が欲しい。混合診療導入の場合には日医がターゲットに。ある組織にやりたくないことを権力側がコントロールするにはどうするか。まず徹底的に叩くところから始め、組織を動揺させ、内通者をトップにして権力側からコントロールする。少しのエサを糧にずっと脅迫され、やりたくないことをやらせるわけです。

今の時期にアメが出てくるわけがない。診療所の再診料下げが大きな意味をもつわけです。

投稿: ya98 | 2010年2月26日 (金) 23時26分

医師会が業界圧力団体としても全く機能していないのが問題だと思いますね。
中医協にしても医師会外しなどと言われますが、そうかといって別に勤務医の代弁者が入っているわけでもないですしね。
こういう世相ですから支払側のロジックが優先されるのも已む無しなんでしょうが、そうなると時代にあわせた医療側の意識改革というものが必要になってくるでしょう。

投稿: 管理人nobu | 2010年2月27日 (土) 11時34分

> 医師会が業界圧力団体としても全く機能していないのが問題だと思いますね。

なぜ日医がかつて圧力団体として機能し、今はそうでないのかということがわからないと、ただの遠吠えです。結論をいうと、この力の源泉は金、それも表の金ではなく政権与党自民党田中派での総裁選にからむ金だったのではないかと推定しています。自民党の派閥でも岸、福田の流れを組む清和会は大企業や米国のバックアップがあり、医師会の金もあまり必要ない。こうしたバックアップのない田中派を押すことが力の源泉だったのではないのでしょうか。森政権以降、清和会全盛の時代となり日医は干されたのはそれが原因かと。清和会は検察権力ともつながっているので、歯科医師会にいったては小泉時代に逮捕者まで出しています。保険診療で歯科はさらに深刻なことはご存知の通りです。旧竹下派、橋本派が失脚するにつれ、圧力とは名ばかりであり、日医は圧力団体を演じさせられさらにマスコミからも叩かれるばかりで「日医のいうことは一部の利益を言っているのに過ぎない。」という茶番劇を延々と演じさせられたわけです。

票数は看護協会には全く及ばないし、はっきりいって小選挙区で決定的なものにはならない。団結力は重要ですが、厚労省にそこそこ食わせてもっらっているうちはこれも表面的なものではないかと。武見のマネをして、圧力をかける力もないのに権力側に日医は圧力団体であるという茶番劇を延々と演じさせられた後では正論をいくら言ったところで、だれも聞く耳をもたないのは当然でしょう。今の日医には皆保険を弔う役を演じてもらい、みんなから怒りを一身に浴びてもらうと。馬鹿は滅びるより仕方ないです。

もうひとつ。予算が組めず、日本国債の日銀引き受けあるいは政府発行紙幣などが出てくると、戦後直後のようなインフレになりかねない。こうなったら医療をはじめ社会保障システムが根底から壊れることになります。5年もつかなというのが偽らざる気持ちです。

投稿: ya98 | 2010年2月27日 (土) 20時46分

選挙における日医の圧力というものは、極端にいえば組織力、要するに患者に対する影響力なんですよね。
開業医が自分のかかりつけ患者に投票をお願いする、選挙ポスターを医院に貼る。
16万人の医師会員の半分が選挙活動に関与し、各医師が50人も説得すれば400万票です。
特に地方に行けばいくほどその影響力は強いですから、これはバカにできません。

投稿: | 2010年3月 3日 (水) 15時39分

> 16万人の医師会員の半分が選挙活動に関与し、各医師が50人も説得すれば400万票です。特に地方に行けばいくほどその影響力は強いですから、これはバカにできません。

この発想も中選挙区を前提としているように見えます。小選挙区で決定的に影響を及ぼそうと思うと、全国的には某宗教団体が支援する政党の基礎票、600万から800万票程度は必要です。「すれば」は選挙では意味がない。100%確実に投票するのであれば400万票でも影響を及ぼすことはできるでしょう。だから、影響力が強いではなく、確実に投票させることが必要です。選挙のたびに確実にどんなことがあってもその指示する候補者の名前を書けるだけの活動をそれぞれ会員ができるか。当然、某宗教団体と同等レベル以上の日常活動が要求されます。

こんなことができるのならば、政治的には意味は変ってきます。まあ、国家権力と対峙するには逮捕者を出すかもしれない。仮に逮捕者を出しても400万票まとめられる力があれば、それなりの覚悟はできたといえるでしょう。現状では「妄想」の域を出ていないです。

上で管理人氏が書いているように、権力側にとっての日医の役割は、圧力団体の「圧力」もないのに圧力団体の振る舞いをさせ、実質的には何もさせない。マスコミを使って日医の圧力団体としての振る舞いを宣伝させ、何を言っても日医だけの利益というイメージを作り上げるとなります。この10年くらい日医執行部は全くこの通りに動いている。

馬鹿は死んで馬鹿を償うより仕方がないというのが率直な感想です。

投稿: ya98 | 2010年3月 4日 (木) 01時09分

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